霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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一五 ひさ子姉さん

インフォメーション
題名:15 ひさ子姉さん 著者:出口澄子
ページ: 目次メモ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :B124900c17
001 およね姉さんの(かん)がかりより一年早い明治二十三年に、002八木(やぎ)にいっていたひさ子姉さんが(かん)がかりになっています。003この姉は教祖さまの三女で、004これまでにも書いていますように、005小さい時は岡の父の実家に奉公にやられ、006父が病気になって(とこ)につきますと、007教祖さまが、008(あきな)いにでかけられた後、009私とおりょうさんではたよりないので、010家に呼び戻され父の看病をしました。011少女のころから教祖さまの手助けをして、012(なん)じゅうな道を共に歩まされた姉であります。
013 父が亡くなりますと、014ひさ子姉はまた、015じきに八木(やぎ)の町へ奉公にやらされました。016これは、017たしかひさ子姉の十六才のころで、018八木(やぎ)桝屋(ますや)という宿屋にいっていたということです。
019 そのころ、020八木(やぎ)の町に福島虎之助(とらのすけ)と言う、021いつも人力車をきれいにしてピカピカと光らせ、022やたらに誰でも自分の車に乗せんという、023一風(いっぷう)変わった人力車夫(じんりきしゃふ)がいました。
024 この福島虎之助から、025是非ともひさ子姉さんを嫁にくれとせがまれ、026ひさ子姉さんは虎之助さんの妻になりました。027この二人には、028よく似通った気持ちがありました。029それは二人とも小さい時から貧乏の苦しみが身にこびりついていましたので、030大きくなったら、031とにもかくにも金を貯めて、032世間の人からさげすまれないようになりたいという一念でありました。
033 二人は夫婦になると、034よく気が合い虎之助さんも律義な人で、035姉も一心に働き、036何とかして金持ちになりたいと(はげ)みましたので、037しばらくのうちに八木(やぎ)の銀行で信用をもたれるところまでになっていました。
038 ところが明治二十三年のこと、039ひさ子姉さんに初子(はつご)のフジが生まれ、040そのお産の後に、041ひさ子姉さんの(かん)がかりが始まりました。
042 ひさ子姉はこの時のことを後になって私に、043産月(うみづき)も近くなってくるのに綾部の家は貧乏で、044とても産着(うぶぎ)などは持って来てはくれまい。045綾部までは十何里もあることだし、046今のように汽車はないころで、047行くにもゆけず、048毎日産着(うぶぎ)のことばかり考えているうちに、049血が頭に(のぼ)って、050急に大声が腹の中から出てきて、051それがもとで(かん)がかりになった」といっていました。
052 これは丹波だけに限られてない、053どこの国でも同じ風習かも知れませんが、054そのころ綾部方面では初子(はつご)が生まれると必ず産着(うぶぎ)を親元から届けることになっていましたので、055ひさ子姉は親元が来ないようでは恥ずかしいと思って、056気に()み過ぎたのと、057もう一つ、058姉が(かん)がかりになった原因があります。
059 福島の夫婦は熱心な金光教の信者でしたが、060姉はある日、061神様から世の終わりの、062世界の人間が餓鬼道に落ちている、063(むご)たらしい場面を見せられ、064その(すがた)が頭から退()かなかったことです。065いよいよ食べるものも無くなった人間が、066畳のへりを破って吾勝(われが)ちに口の中へ入れているところなど、067そういう場面を見せられてからのひさ子姉は、068この惨状から人間は(のが)れられるのであろうかと心配し、069夜もオチオチ(ねむ)られず、070考えつめたあげくにとうとう(かん)がかりになったということであります。
071 姉の腹の中からは(おさ)えてもおさえても大きな声が出て悲観しておりました。072ある夜、073夜半(やはん)にふと眼を覚ますと、074かわいそうに夫の虎之助が赤ん坊を抱いたまま睡っております。075それをみて姉の頭の中には家計の悩み、076自分の病いのことなどが思われ、077さらに心が乱れてきて、078
079「いっそのこと自殺してしまおう」
080と、081ソッと家を抜けだしました。
082 八木(やぎ)大川堤(おおかわづつみ)を降りて、083(たもと)の中に石ころを拾うては詰め、084ザブザブと川の(ながれ)の中にすすみましたが、085水が浅うて死ねんので、086黒住(くろずみ)さんの下の深い(ふち)にドブンと身投げしました。087耳へ水が入り、088鼻からも水が流れてきて呼吸苦(いきぐる)しくなり、089それから分からなくなってきたそうですが、090思わず川の底を足でズンと()ったそうです。091すると(たもと)の石が少なかったのか運よくポッカリと首が川面(かわづら)に出て、092眼をあけると、093空中に四十(しじゅう)くらいの男の黒い羽織を召した神様が現われて、094声をかけられたそうです。095神様は、096
097「お前は、098こんなところへ何為(なにし)に参りたか」
099「私は余り死にとうて川へ(はま)りに参りました」
100「お前の来るところではない、101早く帰れ」
102()のうにも、103今さら近所の人に恥ずかしいで()なれませぬ」
104「今()()ねば、105そなたの主人もまだ目を覚ましてはおらぬ。106ぐずぐずしておりたら近所から人が出て来て()なれんようになる、107早く()ね」
108「はい」
109「お前はワシの言う通りにすれば、110お前の病気も治る。111しかしお前の病気が治ると、112今度はお前の主人が病気になり、113今日が日が食べられぬまで長患(ながわずら)いする。114その貧乏の苦しい時に、115お前はもうこんな辛棒(しんぼう)はいやじゃと言うて家を出てはならぬ。116もしワシの言うことを聞かずに家を出ると、117お前はヒポコンデルというタチヤマイに(かか)り、118(しま)いには乞食になって、119主人の家に物乞いに出かけねばならん。120よくよくワシの言うことを胸の奥にしまいこんで早く()えるがよい」
121 川の(おもて)にポカッと顔を出していたほんの瞬間(しばらく)のまに、122姉は中空に現われた男の神様とそんな長い間答をしていたのです。123姉は吾に返るや、124あわてて川土堤(かわどて)へ駈け上がって、125急いで家に帰り、126表で濡れた髪をギュッとしぼり、127着物をソッと脱いで押入れへ入れておいて、128着物を着換えていると虎之助さんが眼をさまされたそうです。
129「おひさはそこで何をしているのや」と虎之助さんが聞かれたので、130姉は「余り死にとうなって大川へ(はま)りにゆきましたら、131神様が“早ういね”とおっしゃりましたゆえ帰ってきました」と言われますと、132虎之助さんがびっくりして本家の人を呼び、133近所の人を起こして心配したので、134それがまた頭に逆上(のぼ)りました。
135 おなじ車夫(しゃふ)仲間に和助(わすけ)という熱心な金光さんの信者がいて、136虎之助さんに「こんどのことは神様にご利益(りやく)をもらうより他にはない」と言うので、137虎之助さんは姉さんをつれて中西という金光さんの先生に拝んでもろうことになりました。138この時、139初めて“艮の金神のご守護”と言うことばがでてきました、140と言います。
141 丁度このさわぎの時に教祖さまにも通知がゆきました。

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