霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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誰も知らなかった日本史
〈 2016年6月3日緊急発刊 〉
王仁三郎昇天50年目に発見された新事実が明らかになる!
『切紙神示と共に甦る孝明天皇の遺勅(予言) 誰も知らなかった日本史 皇室に隠された重大な真実』
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オツルさん

インフォメーション
題名:オツルさん 著者:出口澄子
ページ: 目次メモ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:
001 京都で私に附いた担当は一人は厳しい人でしたが、002一人は優しい人が居りました。003優しい女の人で初めから私に好意をよせてくれ、004
005「わしはあんたが懐かしくて、006懐かしくて仕様がありません。007こういう気持ちを担当の私が、008今あなたに抱いてはいけないことですが、009私はおさえようとしてもおさえ切れないのです。010私はあなたのそばに来ると、011何かあなたにしてさし上げたいという心がこみ上げてきます。012しかしこれは担当の私には許されていないことです。013それでも私は、014あなたに何かしらぬ懐かしい慕わしい気持ちがわくので、015()めることが出来ず苦しみます」ということを打明けてくれました。016もっとも、017こんな長い言葉が伝えられる迄には、018かなりの日数(にっすう)がかかっているのであります。019それは、020もう一人の担当の人の手前、021そう永く、022私と話はでき(にく)いからであります。023ある時、024
025「あなたは何がお好きですか」と小さな声がしました。
026「私は何んでも好きですが、027しいて好きなものをあげたら、028(まき)ずしが好きです」と答えると、029次の日、030巻ずしを()うてきて、031そっと入れてくれました。032これはこの優しい担当の人が自分のほう(きゅう)の中から()いて、033私のためにしてくれたのです。034もちろん、035この人はこれ迄なんのゆかりもない人で、036私の家の教えの信者でもなんでもありません。037ある時は黒砂糖を入れてくれました。038また或る時、039窓口から火の()いたタバコをさし出して、040私を喜ばしてくれたことがありました。041その時、042私は一ペんタバコがのんでみとうてしようがない時で、043どれだけうれしかったか知れません、044その時、045
046「一時間ほど人が来ませんさかい、047今のうちに()うて下さい」というてくれました。048未決では、049百万円だしても、050タバコは()えんというところですから、051有難いことじゃと神様にお礼をしました。052その時、053タバコを()いながら、054こんなことを考えました。
055──これは、056神様が、057この事件はどうなるだろうと心配している私に謎で教えて下さったのだ。058この事件は煙になって消えてしまうということに違いない。059こんなところに入ることのないものが入ったのやから、060これは煙りになるということを神様がいうて下さったのである。061──
062 そう思いながら、063私はタバコを()うていました。064この時のタバコほど、065美味(おい)しい嬉しい味というものはあるものではありません。066タバコは()えば減る、067()わずと置いておいても減ってゆく、068()んでも惜しい、069()まずとも惜しいで、070一本のタバコを心ゆくまで楽しみました。071タバコをくゆらしていると紫色の煙の中から、072綾部のこと、073本宮山(ほんぐうやま)のこと、074穹天閣(きゅうてんかく)のことが思い出されて来ました。075綾部に()るころ、076(ばん)げになると、077ちょっと畳の上に横になって、078庭の夏草や木の茂みを見て、079タバコをのんでいたその時のそのままの気持ちが甦ってきて、080懐かしゅうて、081それは嬉しゅうて、082よい気持ちになっていました。
083 その担当の人はオツルさんという人でしたが、084ある時宮津(みやづ)女囚人(おんなしゅうじん)を護送していった帰り、085その当時で五円の手当をもろうたからと、086他の担当仲間にもふるまい、087私には好物のうどんをそっと入れてくれました。
088 優しい担当のオツルさんが、089突然、090
091「九十八番さん(私の監房での番号)。092私、093近いうちに辞職することになりました」と言うてきました。094私は()い担当さんであったので、095
096「何で辞職するの……」ときくと、097
098「私大分と規則を破りましたので、099もう来られませんわ」とうつむかれました。100私は、101
102「何して規則を破ったの」と聞きましたが、103それには答えず、104
105「私はいま退()いても、106恩給がもらえますし……」といって、107それきり退()いてしまわれました。108不思議なことにその担当のお父さんは京都の山科(やましな)刑務所で同じ担当の部長をしていて、109その人が先生の担当をさせられ、110先生によくしてくれたそうです。111正直者のオツルさんは、112私に親切にしたことを規則破りをしたと気に()んで、113さりとて勤めて居れば私にしてやりたいしと、114とうとう辞めてしまわれました。
115 ある日、116担当の部長が私に、117
118「ちょっと来てくれ」というので行ったら、119
120「ちょっと、121尋ねるが、122お前は××から物をもらったか」ときくので、123
124「オツルさんですか、125もらいました」
126「何回もらった」
127「何回か忘れましたが、128砂糖やら、129いろいろもらいました、130わたしは要らんといいましたが、131くれるというので貰いました」
132「それは女どうしだから当たり前やが」
133「それでオツルさんは辞めさせられるのですか」
134「辞めさせられるのとは違うて、135宮津(みやづ)の方へ転勤になることになった。136根性の悪い担当がいて、137その人に告げ口されたのでな」と話してくれましたが、138オツルさんは宮津の転勤を断わって、139やはり初めにいっていたように家庭の人となったということです。
140 私はオツルさんにも一ペん会うて、141よく礼をいうてみたいと思っています。