霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第五章 五天狗(ごてんぐ)〔五七二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第15巻 如意宝珠 寅の巻 篇:第1篇 正邪奮戦 よみ:せいじゃふんせん
章:第5章 第15巻 よみ:ごてんぐ 通し章番号:572
口述日: 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年12月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
エデン河に投げ出されて命を失った安彦、国彦、道彦、田加彦、百舌彦の五人は、一途の川のほとりにやってきた。
一行は一途の川の婆の装置によって中空に巻き上げられてしまい、突然の電光雷鳴と共に落下したとみるや、気がつくと高山の間の谷川の流れの砂辺に横たわっていた。
これは妙音菩薩が一行をエデン河から救って、メソポタミヤ山中の谷川に降ろしたのであった。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm1505
愛善世界社版:59頁 八幡書店版:第3輯 302頁 修補版: 校定版:59頁 普及版:26頁 初版: ページ備考:
001 天津御空(あまつみそら)はドンヨリと薄墨(うすずみ)(なが)せし(ごと)光景(くわうけい)引換(ひきか)へ、002青葉(あをば)(しげ)れる大野原(おほのはら)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)003(をさ)まる御世(みよ)安彦(やすひこ)や、004(さか)(ひさ)しき(まつ)五六七(みろく)国彦(くにひこ)や、005(きよ)(をしへ)道彦(みちひこ)は、006(くち)から(さき)(うま)れたる百舌彦(もずひこ)007田加彦(たかひこ)(ともな)ひて、008とある川辺(かはべ)()きにけり。
009安彦(やすひこ)『ヨー(また)此処(ここ)一途(いちづ)(かは)だ。010(この)(まへ)()(とき)は、011大変(たいへん)清潔(せいけつ)(みづ)淙々(そうそう)として(なが)れてゐたが、012夕立(ゆふだち)もせないのに今日(けふ)(また)如何(どう)した拍子(へうし)瓢箪(へうたん)やら、013素敵(すてき)滅法界(めつぽふかい)泥水(どろみづ)だ。014()(かは)(すこ)しく(のぼ)れば松並木(まつなみき)があつて、015()根下(ねもと)二間(ふたま)(づく)りの瓦葺(かはらぶき)きの立派(りつぱ)(ばば)(やかた)がある(はず)だ。016のう道彦(みちひこ)017貴様(きさま)()記憶(きおく)(のこ)つて()るだらう』
018道彦(みちひこ)(ゆめ)だつたか(まぼろし)だつたか判然(はつきり)せないが、019二人(ふたり)(ばば)が、020()ぎすましたる出刃庖丁(でばばうちやう)振上(ふりあ)げて、021前後左右(ぜんごさいう)より()つてかかりよつた(とき)のシーンは、022(いま)(おも)()しても(ぞつ)とするよ。023(うつ)()はるは浮世(うきよ)(なら)ひ、024()清潔(せいけつ)一途(いちづ)(かは)でさへも、025泥川(どろがは)変化(へんくわ)した今日(こんにち)だから()鬼婆(おにばば)だつて、026さう何時迄(いつまで)(おな)(ところ)固着(こちやく)してゐる(はず)はなからう。027(とほ)(むかし)磨滅(まめつ)して(しま)つて(かげ)(とど)めず、028(おとな)(もの)川風(かはかぜ)(おと)029(なみ)(ひびき)(ぐらゐ)なものだらうよ。030さう心配(しんぱい)するには(およ)ばぬさア』
031安彦(やすひこ)(たれ)心配(しんぱい)をして()るものか。032今度(こんど)()(ばば)()つたら、033(ひと)掛合(かけあ)つて()ようと(おも)うのだ。034なア国彦(くにひこ)035(まへ)()経験(けいけん)()いから、036非常(ひじやう)(おそ)ろしい鬼婆(おにばば)だと(おも)うであらうが、037それはそれは素敵(すてき)滅法界(めつぽふかい)美人(びじん)だよ。038(はな)顔色(かんばせ)039(つき)(まゆ)040スノーの(はだへ)041()ふに()はれぬ逸物(いつぶつ)だ。042(とし)()つたと()つても()(のこ)りの色香(いろか)()せない姥桜(うばざくら)043手折(たお)()(あたひ)(たしか)にアリソの(うみ)だ。044(ふか)(ちぎり)(むす)昆布(こぶ)045(わし)とお(まへ)二人(ふたり)(なか)は、046二世(にせ)三世(さんせ)(さき)()かけて、047一途(いちづ)(かは)()れる(まで)048たとへ大地(だいち)(しづ)むとも……とノロケテ、049(うつつ)()かすやうな別嬪(べつぴん)だ。050安彦(やすひこ)051道彦(みちひこ)両人(りやうにん)仲人(なかうど)をして(ひと)合衾(がふきん)(しき)()げさしてやりたいものだよ』
052国彦(くにひこ)莫迦(ばか)にするない、053モウ(わす)れたか。054(おれ)貴様(きさま)一所(いつしよ)探険(たんけん)したではないか。055(おれ)だつて()三十男(さんじふをとこ)(はな)(さか)りだ。056()りかかつた姥桜(うばざくら)女房(にようばう)にせよとは、057あまり(をとこ)軽蔑(けいべつ)するにも(ほど)がある。058(をとこ)四十(しじふ)(をんな)三十(さんじふ)ならば、059(ちつ)とはハーモニーも()れるであらうが、060(とほ)(あま)りも()うとると()(やう)女房(にようばう)御免(ごめん)だよ。061(をんな)(ひで)りも()()(なか)に、062あまり冷笑(ひやか)して()れるない。063アヽ(なん)となく身体中(からだぢう)がぞうぞうして()た。064()うやら娑婆(しやば)空気(くうき)とは見当(けんたう)(ちが)ふやうだ。065一体(いつたい)此処(ここ)何国(なにくに)(なん)()(ところ)だらう』
066安彦(やすひこ)『エデンの(かは)渡場(わたしば)(ふね)濁流(だくりう)(なが)して、067河中(かはなか)衝立(つつた)つた岩石(がんせき)(ふね)打当(ぶちあ)て、068木葉微塵(こつぱみぢん)(くだ)いた結果(けつくわ)069濁流(だくりう)(みなぎ)水底(みなそこ)暫時(しばし)蟄居(ちつきよ)したと(おも)つたら、070何時(いつ)()にかコンナ大野ケ原(おほのがはら)横断(わうだん)し、071(また)もや一途(いちづ)(かは)岸辺(きしべ)()いたのだ。072吾々(われわれ)一同(いちどう)一旦(いつたん)土左衛門(どざゑもん)となつて、073冥途(めいど)(たび)(いま)やつてゐるのだ。074四辺(あたり)状況(じやうきやう)(ちが)ふのも当然(あたりまへ)だよ』
075国彦(くにひこ)(こま)つたことだなア。076(しか)()死時(しにどき)だ。077可愛(かあい)女房(にようばう)()ければ()もなし、078(べつ)娑婆(しやば)執着心(しふちやくしん)()いのだから、079()うだ(ひと)奮発(ふんぱつ)して幽冥界(いうめいかい)跋渉(ばつせふ)し、080宣伝歌(せんでんか)でも(うた)つて三途(せうづ)(かは)鬼婆(おにばば)や、081数多(あまた)(おに)(ども)片端(かたつぱし)から言向和(ことむけやは)し、082()かぬ(やつ)(かさ)(だい)縦横無尽(じうわうむじん)にチヨン()つて、083地獄(ぢごく)開設(かいせつ)以来(いらい)のクーデターを開始(かいし)してやらうではないか。084エーンアーン』
085安彦(やすひこ)猛烈(まうれつ)(いきほひ)だなア、086(しか)(なが)(いま)から喇叭(ラツパ)()くと、087(さき)()つてから原料(げんれう)欠乏(けつぼう)して(しま)うよ』
088国彦(くにひこ)『ナーニ(もと)与太彦(よたひこ)()つた(この)(はう)だ。089(おれ)()つたことは(けつ)してノンセンスでは()い。090深遠(しんゑん)微妙(びめう)意味(いみ)(ふく)んでゐるのだ。091マア細工(さいく)粒々(りうりう)仕上(しあ)げを()(くだ)されよ。092()いた(くち)(すぼ)まらぬ、093牛糞(うしぐそ)天下(てんか)をとるのは今度(こんど)のことであるぞよ。094世界(せかい)人民(じんみん)改心(かいしん)(いた)されよだ』
095安彦(やすひこ)(また)汽笛(きてき)()()しよつた。096コンナ(やつ)道連(みちづ)れになると(さわ)がしくて(からす)(つばめ)(すずめ)百舌鳥(もず)も、097みな()げて(しま)ひよるから、098幽界(いうかい)旅行(りよかう)面白(おもしろ)()いワイ。099()加減(かげん)沈黙(ちんもく)せぬかい』
100国彦(くにひこ)乃木(のぎ)将軍(しやうぐん)猛烈(まうれつ)なる攻撃(こうげき)()ひ、101南山(なんざん)砲台(はうだい)(やうや)沈黙(ちんもく)したが、102二百三高地(にひやくさんかうち)与太彦(よたひこ)砲台(はうだい)仲々(なかなか)(もつ)容易(ようい)沈黙(ちんもく)せない。103一度(いちど)生命(いのち)をステツセルの吾々(われわれ)104旅順口(りよじゆんこう)片顋(かたあご)がむしられようとも、105さうやすやすと休戦(きうせん)喇叭(ラツパ)()かないから、106()(つも)りで貴様(きさま)(たち)吾輩(わがはい)従軍(じゆうぐん)するのだ。107一途(いちづ)(かは)二人(ふたり)(ばば)(やかた)まで突貫々々(とつくわんとつくわん)108全隊(ぜんたい)(すす)め、109(いち)()(さん)()()
110自分(じぶん)一人(ひとり)111人員(じんゐん)(かぞ)(なが)らコムパスに(あぶら)をかけて、112急足(きふそく)滑車(くわつしや)(はし)らせた。113安彦(やすひこ)114道彦(みちひこ)115田加彦(たかひこ)116百舌彦(もずひこ)一斉(いつせい)()()げ、117(こゑ)(かぎ)りに、
118四人(よにん)『オーイオーイ』
119()()める。120国彦(くにひこ)(みみ)にもかけず(しり)ひつからげて、121トントンと驀地(まつしぐら)(ばば)(やかた)()して(はし)()く。122(いきほひ)(あま)つて半丁(はんちやう)ばかり(とほ)()して(しま)
123『ヨー国彦(くにひこ)サンの御威光(ごゐくわう)(おそ)れてか、124一途(いちづ)(かは)二人(ふたり)(ばば)(とも)何処(いづこ)とも()煙散霧消(えんさんむせう)大惨事(だいさんじ)とけつかるワイ。125それにつけても安彦(やすひこ)126道彦(みちひこ)その()足弱(あしよわ)(ども)127(なに)愚図(ぐづ)愚図(ぐづ)してゐるのだらうか。128大方(おほかた)(この)(かぜ)()()ばされて、129(なつ)()夕立(ゆふだち)()うたやうに()()(うら)に、130しがみついてゐよるのだらう。131アヽ弱虫(よわむし)だなア』
132得意(とくい)になつて、133モノログを(さへづ)つてゐる。134(この)(こゑ)()いてか、135(まつ)根下(ねもと)小屋(こや)(なか)より渋紙(しぶかみ)のやうな()()し、136皺枯(しわが)(ごゑ)()して、
137『オーイ オーイ』
138(まね)(ばば)(こゑ)
139国彦(くにひこ)『ヤーあまり馬力(ばりき)をかけ()ぎたので、140(ばば)(いへ)見落(みおと)したと()えるワイ。141ナアンダ、142安彦(やすひこ)()つたのとは余程(よつぽど)(とし)()つた(きたな)(ばば)だ。143大方(おほかた)彼奴(あいつ)(むすめ)中婆(ちうばば)のことだらう。144ナンデモ二人(ふたり)(ばば)だと()ふから一人(ひとり)(はう)(わか)(やつ)(ちが)ひない。145どうれ、146首実検(くびじつけん)出掛(でか)けてやらうかい』
147(また)もやテクテクと(まつ)(した)川縁(かはべり)小屋(こや)()して引返(ひきかへ)()たり、148門口(かどぐち)()()打叩(うちたた)(なが)ら、
149国彦(くにひこ)(われ)こそは(おと)名高(なだか)与太彦(よたひこ)ドツコイ国彦(くにひこ)宣伝使(せんでんし)150(まなこ)(すず)しく(まゆ)(ひい)で、151鼻筋(はなすぢ)(とほ)口元(くちもと)(りん)として苦味(にがみ)()び、152英気(えいき)()ちたる古今無双(ここんむさう)のヒーロー豪傑(がうけつ)153一途(いちづ)(かは)渡守(わたしもり)(いた)鬼婆(おにばば)(むすめ)中婆(ちうばば)154天下(てんか)人民(じんみん)(たす)け、155幽界(いうかい)身魂(みたま)(すく)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)だ。156何時迄(いつまで)斯様(こん)(ところ)(くすぼ)つて(しも)()(ちか)無味乾燥(むみかんさう)なる生活(せいくわつ)(いた)すより、157国彦(くにひこ)サンと()()()つて死出(しで)三途(せうづ)(まを)すにおよばす、158地獄(ぢごく)(かま)のドン(ぞこ)(まで)探険(たんけん)出掛(でか)けたら如何(どう)だ。159(しか)(なが)中婆(ちうばば)四十女(しじふをんな)(かぎ)るぞ。160(しわ)くちや(ばば)真平(まつぴら)御免(ごめん)だ』
161(めう)手振(てぶ)り、162(あし)つきし(なが)()(そと)(をど)つて()る。163(なか)より十七八歳(じふしちはつさい)(やさ)しき(をんな)(こゑ)
164(いづ)れの(かた)かは(ぞん)じませぬが、165()くマアこの茅屋(あばらや)御訪(おたづ)(くだ)さいました。166御供(おとも)(しう)がございませう、167何卒(どうぞ)一度(いちど)御這入(おはい)(くだ)さいませ』
168国彦(くにひこ)『イヤーナンダ。169この茅屋(あばらや)()御訪(おたづ)(くだ)さいましたナンテ、170四十女(しじふをんな)どころか、171十七八歳(じふしちはつさい)(やさ)しい鈴虫(すずむし)のやうな、172(あぢ)はひのある(たま)御声(おんこゑ)173これだから(たび)はよいもの、174(つら)いもの、175(つら)いと(おも)へばコンナ()いことがある。176それに(つい)迷惑千万(めいわくせんばん)なのは、177安彦(やすひこ)178道彦(みちひこ)(その)()道連(みちづ)れだ。179(こゑ)(いろ)から(かんが)へても、180古今無双(ここんむさう)逸物(いつぶつ)()える。181美人(びじん)か、182多福(かめ)か、183(ばば)か、184(むすめ)かと()ふことは(こゑ)(いろ)(あら)はれてゐるものだ』
185(つぶや)(なが)ら、186武者窓(むしやまど)からソツと(ぬす)むやうに(のぞ)いて()た。187(むすめ)()(がらす)のやうな(かみ)()(まど)(はう)()にしてゐるから、188その容貌(ようばう)はしかとは(わか)らぬが、189()姿勢(しせい)何処(どこ)となく優美(いうび)なるに(きも)(つぶ)し、
190『アーア()るは(いや)なり、191(おも)ふは()らずだ。192冥途(めいど)()てもコンナ(やつ)()るのならば、193娑婆(しやば)よりも幾何(いくら)(たのし)みだ。194娑婆(しやば)()つた(とき)には、195多福(かめ)(やつ)肘鉄(ひぢてつ)乱射(らんしや)()(をとこ)()げて自暴腹(やけつぱら)になり、196(つひ)には宣伝使(せんでんし)にまでなつたが、197冥途(めいど)()(ところ)は、198ナントしたマア()(ところ)だらう。199(ゆめ)ではあるまいか……アー矢張(やつぱ)(ゆめ)でも(うつつ)でも()い、200(まが)(かた)なき美人(びじん)姿(すがた)201コンナ(をんな)をスウヰートハートとするのは、202(をとこ)として(べつ)()づることは()い。203先方(むかふ)(やつ)屹度(きつと)(おれ)(かほ)()()(ほそ)くしよつて、204()国彦(くにひこ)サンにラブするは請合(うけあ)ひの西瓜(すいくわ)だ。205(みな)(やつ)()()るまでに(ひと)交渉(かうせふ)をやつて()ようかナア』
206 安彦(やすひこ)207道彦(みちひこ)(ほか)二人(ふたり)は、208国彦(くにひこ)(あと)()うて(はし)()たりしが、209其辺(そこら)(なん)となく(にはか)(くら)くなり、210ナンダか(みち)真中(まんなか)(よこた)はる(かげ)がある。
211安彦(やすひこ)『オイオイ三人(さんにん)連中(れんぢう)212ナンダか此処(ここ)(めう)(もの)(よこた)はつてゐる。213どうだ(ひと)貴様(きさま)金剛杖(こんがうづゑ)()して()れ。214こづいて()るから』
215()(なが)ら、216(にはか)(つく)りの(ふし)だらけの(つゑ)百舌彦(もずひこ)()より引奪(ひつたく)り、217(ちから)()めて乱打(らんだ)する。
218国彦(くにひこ)『アイタヽヽアイタヽヽ(いた)いワイ(いた)いワイ、219貴様(きさま)可愛(かあい)らしい(むすめ)似合(にあ)はぬ(ひど)(やつ)だ。220ソンナ(ふし)だらけの(つゑ)(もつ)(この)色男(いろをとこ)打擲(ちやうちやく)するとは何事(なにごと)だ。221コリヤ(ばば)222貴様(きさま)(ひと)挨拶(あいさつ)をせぬかい。223(むすめ)斯様(かやう)乱暴(らんばう)(はたら)かして()いて、224(おや)(やく)()むか。225これでも一途(いちづ)(かは)渡守(わたしもり)か』
226安彦(やすひこ)『オイオイ国公(くにこう)227ナンダ、228(この)闇黒(くらがり)(よこ)になりよつて、229ナニ寝言(ねごと)()つて()るのだ、230しつかりせぬかい』
231国彦(くにひこ)『ヤー貴様(きさま)安彦(やすひこ)ぢやないか、232(むすめ)(くせ)(おれ)打擲(ちやうちやく)しよつた。233貴様(きさま)(ひと)(かたき)()つてくれないか』
234安彦(やすひこ)莫迦(ばか)235(とぼ)けない』
236()(なが)(ふた)()背中(せなか)をウンと()ふほど(たた)きつける。237国彦(くにひこ)(やうや)()(あが)り、
238国彦(くにひこ)『アーア(めう)だ、239冥途(めいど)()てからでも(ゆめ)()るものかなア』
240安彦(やすひこ)(きま)つたことだ。241()(ことわざ)にも幽冥(いうめい)夢見(ゆめみ)心地(ここち)()ふことがある。242ワハヽヽヽ』
243 小屋(こや)(なか)より(ばば)(こゑ)
244(ばば)『コラコラ(この)(まへ)()てうせた二人(ふたり)耄碌(まうろく)245出刄(でば)合戦(かつせん)()(のこ)つて()るぞ、246サア此処(ここ)引返(ひきかへ)して尋常(じんじやう)勝負(しようぶ)(いた)せ』
247安彦(やすひこ)『オー貴様(きさま)はホシホシ(ばば)だな。248(かはづ)日干(ひぼし)のやうな(つら)をしよつて、249何時迄(いつまで)何時迄(いつまで)()茅屋(あばらや)(くさ)(いわし)(あみ)()いたやうに平太張(へたば)りついてゐよるのか、250粘着性(ねんちやくせい)(つよ)(ばば)だな』
251(ばば)(きま)つたことだい、252粘着性(ねんちやくせい)(つよ)(ばば)だよ。253貴様(きさま)もモー此処(ここ)黐桶(とりもちをけ)(あし)突込(つつこ)んだやうなものだ。254(とりもち)(はへ)がとまつたも同然(どうぜん)255一寸(いつすん)でも(うご)けるなら、256サア(うご)いて()よ。257(いま)貴様等(きさまたち)身体(からだ)電気(でんき)をかけてやるから』
258()(なが)ら、259(はしら)装置(さうち)せる握手(とつて)をグイグイと()した。260五人(ごにん)適度(てきど)間隔(かんかく)()いて円形(ゑんけい)(えが)き、261クルクルと()(なが)ら、262陸地(りくち)(はな)れて次第々々(しだいしだい)中空(ちうくう)(のぼ)()く。
263国彦(くにひこ)『ヤー文明(ぶんめい)利器(りき)()悪戯者(いたづらもの)がコンナ(ところ)まで跋扈(ばつこ)しよつて、264亡者(まうじや)身体(からだ)中天(ちうてん)()()げるとは面白(おもしろ)い。265ヤイ(ばば)(やつ)266モツトモツトハンドルを()して、267(おれ)(この)(まま)天国(てんごく)まで()げるのだよ。268無形(むけい)空中(くうちう)エレベーター(しき)だ。269面白(おもしろ)面白(おもしろ)い、270天国(てんごく)()つたら貴様(きさま)(こう)(めん)じ、271(はす)(うてな)半座(はんざ)()けて()つてゐてやらう。272(しか)(なが)(しわ)くちや(ばば)(この)(かぎ)りに(あら)ずだ。273(わか)(やつ)(わか)(やつ)
274呶鳴(どな)(なが)ら、275次第々々(しだいしだい)中空(ちうくう)()()げられた。276天上(てんじやう)()()げられたる五人(ごにん)(をとこ)上空(じやうくう)烈風(れつぷう)(あふ)られ空気(くうき)稀薄(きはく)のため、277(ほとん)(いき)()えなむ(ばか)りの苦痛(くつう)(かん)じた。278五人(ごにん)一時(いつとき)(こゑ)()(しぼ)り、
279『オーイオーイ、280一途(いちづ)(かは)()アサン、281ヤーイ、282マア一度(いちど)(もと)場所(ばしよ)(おろ)して()れ。283オーイオーイ』
284(さけ)んで()る。285(ばば)(こゑ)蚯蚓(みみづ)()くやうに(かす)かに(きこ)えて()た。
286(ばば)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)(およ)二人(ふたり)馬鹿者(ばかもの)(ども)287胴体(どうたい)()しの烏賊(いか)(のぼ)り、288宣伝使(せんでんし)たるの貫目(くわんめ)全然(さつぱり)ゼロだ。289(もと)(ところ)にをり()くばモー(すこ)(なんぢ)身魂(みたま)重味(おもみ)()けよ。290さすれば自然(しぜん)(もと)(ところ)(くだ)()るだらう。291(ちり)(あくた)(ごと)軽々(かるがる)しき薄片(うすつぺら)(たましひ)(もつ)大地(だいち)闊歩(くわつぽ)するとは(ぶん)()ぎたる(なんぢ)振舞(ふるまひ)292()293蜻蛉(とんぼ)にも(ひと)しき蝿虫(はへむし)()()294(いま)レコード(やぶ)りの大風(おほかぜ)()くぞ、295(かぜ)のまにまに太平洋(たいへいやう)印度洋(いんどやう)ごもくとなつて(ふか)餌食(ゑじき)になつたがよからう。296アハヽヽヽ、297オホヽヽヽ』
298千切(ちぎ)千切(ちぎ)れに(なか)毀損(きそん)した遠距離(ゑんきより)電話(でんわ)のやうに(きこ)えて()た。299五人(ごにん)(かぜ)(なみ)(ただよ)(なが)(たがひ)(かた)()(にぎ)り、300(みぎ)(ひだり)(うへ)(した)(たて)になり(よこ)になり、301(かしら)(した)になり(うへ)になりしつつ、302ふわりふわりと何処(いづこ)ともなく(かぜ)のまにまに()()く。
303 (たちま)空中(くうちう)電光(でんくわう)(ひらめ)雷鳴(らいめい)(とどろ)(わた)ると()るまに、304電気(でんき)()たれた(ごと)五人(ごにん)()(つな)いだ(まま)305(とり)(かよ)はぬ山中(さんちう)()()(ごと)一直線(いつちよくせん)落下(らくか)するのであつた。306フツト()()けば高山(かうざん)高山(かうざん)谷間(たにま)(なが)るる細谷川(ほそたにがは)細砂(まいごみ)(うへ)に、307五人(ごにん)(まくら)(なら)べて(よこた)はつてゐたのである。
308 これは妙音(めうおん)菩薩(ぼさつ)がエデンの(かは)河下(かはしも)にて漁夫(れうし)(へん)じ、309五人(ごにん)(をとこ)(あみ)(もつ)(すく)()げ、310(いき)()きかけコーカス(ざん)大天狗(だいてんぐ)をして空中(くうちう)引掴(ひつつか)み、311メソポタミヤの北野(きたの)山中(さんちう)(いざな)(きた)り、312谷川(たにがは)(すな)(うへ)にどつかと()ろして(みづか)らは(ひそか)にコーカス(ざん)立帰(たちかへ)つたのである。
313 嗚呼(ああ)(くし)びなる(かな)314(かみ)のはたらき、
315 嗚呼(ああ)有難(ありがた)(かな)316大神(おほかみ)(すく)ひよ。
317大正一一・四・一 旧三・五 外山豊二録)
   
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