霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第六章 石槍(いしやり)(あめ)〔五九六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第16巻 如意宝珠 卯の巻 篇:第1篇 神軍霊馬 よみ(新仮名遣い):しんぐんれいば
章:第6章 石槍の雨 よみ(新仮名遣い):いしやりのあめ 通し章番号:596
口述日:1922(大正11)年04月14日(旧03月18日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年12月25日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
神素盞嗚大神、国武彦命、また亀彦、英子姫、悦子姫らは桶伏山の蓮華台上に上り、天神地祇・八百万の神々を集えた。神々は皇大神の出でましを口々に讃えた。
神素盞嗚大神は、国武彦に何事かを密かに任命し、ミロク神政の三十五万年後の再会を約して、丹頂の鶴に乗って東を指して飛んでいった。
国武彦命は亀彦、英子姫、悦子姫らに何事かをささやき、万神に厳格な神示を与えた後、ひとり四王の峰の彼方に姿をお隠しになった。この神界の秘密は容易にうかがい知ることのできるものではない。
亀彦らは再び大江山に進むこととなった。
一方、秋山彦の館を襲った鬼彦らは、神素盞嗚大神を始め、秋山彦ら三五教の神人たちを生け捕ったと思い、囚人の駕籠を担ぎながら大江山の山道を登っていた。
すると、一行を石の槍雨が襲ってその場に打ち倒されてしまう。気がつくと、捕らえたはずの神素盞嗚大神らは駕籠を抜け出して、笑っている。鬼虎は気合を入れるが、今度は矢の雨が一同を襲った。
秋山彦は天の数歌を唱えた。すると魔神らの身体は癒え、あちこちに喜びの声が満ちた。秋山彦が三五教への帰順を促す宣伝歌を歌うと、鬼彦らは感謝の涙に咽んだ。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-01-31 17:00:15 OBC :rm1606
愛善世界社版:78頁 八幡書店版:第3輯 429頁 修補版: 校定版:81頁 普及版:33頁 初版: ページ備考:
001大空(おほぞら)(あを)()(わた)
002山河(やまかは)(きよ)くさやかにて
003(しづ)かに(なが)るる和知(わち)(かは)
004(えだ)()らさぬ音無瀬(おとなせ)
005(かは)(なが)れは(ゆる)やかに
006幾千丈(いくせんぢやう)青絹(あをぎぬ)
007(なが)すが(ごと)くゆらゆらと
008水瀬(みなせ)(ふか)由良(ゆら)(かは)
009神代(かみよ)(めぐ)(きた)(かぜ)
010真帆(まほ)(ふく)らせ(のぼ)()
011(ふか)(めぐみ)河守駅(かうもりえき)
012(かは)中央(なかば)()(いは)
013関所(せきしよ)()えて(やうや)うに
014足許(あしもと)(はや)長谷(はせ)(かは)
015(みづ)落合(おちあひ)右左(みぎひだり)
016左手(ゆんで)(むか)(かぢ)をとり
017(のぼ)河路(かはぢ)長砂(ながすな)
018幾多(いくた)(むら)()()えて
019此処(ここ)聖地(せいち)白瀬橋(しらせばし)
020(した)(くぐ)つて(のぼ)()
021臥竜(ぐわりよう)(まつ)川水(かはみづ)
022(えだ)(ひた)して(うを)(をど)
023(つき)(こづゑ)()(わた)
024向方(むかう)()ゆるは稲山(いねやま)
025丹波(たんば)富士(ふじ)(きこ)えたる
026弥仙(みせん)(やま)雲表(うんぺう)
027(そび)えて()てる雄々(をを)しさよ
028(てき)()ければ味方郷(みかたがう)
029味方平(みかただひら)(ふね)()めて
030四方(よも)国形(くにがた)(なが)むれば
031青垣山(あをがきやま)(めぐ)らせる
032下津(したつ)岩根(いはね)竜宮館(りうぐうやかた)
033此処(ここ)()におふ(せう)亜細亜(アジア)
034地上()高天(たかあま)(きこ)えたる
035(むかし)聖地(せいち)ヱルサレム
036橄欖山(かんらんざん)由良(ヨルダン)
037景色(けしき)(まさ)聖地(せいち)なり。
038 (かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)039国武彦(くにたけひこの)(みこと)(その)()(さん)(にん)は、040桶伏山(をけふせやま)蓮華台(れんげだい)(じやう)(のぼ)らせ(たま)ひ、041天神(てんしん)地祇(ちぎ)八百万(やほよろづ)(かみ)神集(かむつど)へに(つど)(たま)へば、042(みこと)(きよ)言霊(ことたま)(さき)(あらそ)()()(もも)(かみ)(たち)043(ところ)(せま)きまで(あつ)まりて、044(すめ)大神(おほかみ)()でましを、045(いは)寿(ことほ)有様(ありさま)は、046蓮花(はちすのはな)一時(いつとき)に、047(ひら)()めたる(ごと)くなり。
048 (かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)は、049国武彦(くにたけひこの)(みこと)何事(なにごと)か、050(ひそか)()さし(たま)ひ、051ミロク神政(しんせい)(あかつき)(まで)三十五万(さんじふごまん)(ねん)(その)(のち)再会(さいくわい)(やく)し、052(たちま)(きた)丹頂(たんちやう)(つる)にヒラリと(またが)り、053中空(ちうくう)(たか)(ひがし)()して()()(たま)ふ。054国武彦(くにたけひこの)(みこと)亀彦(かめひこ)(はじ)め、055英子姫(ひでこひめ)056悦子姫(よしこひめ)何事(なにごと)(ささや)(なが)万司(ばんしん)(むか)厳格(げんかく)なる神示(しんじ)(あた)へ、057(ここ)(わか)れて只一柱(ただひとはしら)058四王(よつわう)(みね)彼方(あなた)雄々(をを)しき姿(すがた)(かく)したまひける。
059 (あと)(のこ)されし一男(いちなん)二女(にぢよ)宣伝使(せんでんし)二神(にしん)()さしの神言(かみごと)(こころ)(そこ)()()きて、060(また)もや此処(ここ)()()でて、061大江(おほえ)(やま)目蒐(めが)けて、062いそいそ(すす)()く。063(ああ)()山上(さんじやう)五柱(いつはしら)は、064如何(いか)なる神策(しんさく)提議(ていぎ)されしぞ。065神界(しんかい)秘密(ひみつ)容易(ようい)窺知(きち)すべからず、066(つき)()つとも()くるとも、067仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも(まこと)(ちから)()(すく)ふ、068(まこと)(かみ)出現(しゆつげん)(ふたた)びミロクの御代(みよ)となり、069世界(せかい)(ことごと)(その)()(やす)むじて、070天地(てんち)(かみ)(めぐ)みを寿(ことほ)ぎ、071(よろこ)び、072(いさ)(たふと)神代(かみよ)(きた)るまで、073()うてはならぬ(かみ)(みち)074()ふに()はれぬ(この)仕組(しぐみ)075坊子頭(ぼうずあたま)か、076禿頭(はげあたま)077(あたま)かくして尻尾(しつぽ)(さき)(すこ)(ばか)()べて()く。078もとより物語(ものがたり)する王仁(おに)も、079(ふで)()(ひと)()(ひと)も、080(なん)だか拍子(へうし)()けたやうな(こころ)いぶせき物語(ものがたり)081(いま)(つつ)みてかく()ふになむ。
082 秋山彦(あきやまひこ)門前(もんぜん)数多(あまた)魔人(まびと)引連(ひきつ)れて、083(あら)はれ()でたる鬼彦(おにひこ)は、084第一着(だいいちちやく)秋山彦(あきやまひこ)(くち)(いし)捻込(ねぢこ)み、085猿轡(さるぐつわ)()ませ、086高手(たかて)小手(こて)(いまし)()き、087(なほ)(すす)みて奥殿(おくでん)(ふか)く、088(かむ)素盞嗚(すさのを)大神(おほかみ)(はじ)め、089国武彦(くにたけひこ)090紅葉姫(もみじひめ)091英子姫(ひでこひめ)092亀彦(かめひこ)諸共(もろとも)093高手(たかて)小手(こて)()(じば)り、094勝鬨(かちどき)あげて悠々(いういう)大江山(おほえやま)本城(ほんじやう)()して(いさ)(かへ)()く。
095 千歳(ちとせ)老松(らうしよう)生茂(おひしげ)れる山道(やまみち)を、096網代(あじろ)駕籠(かご)()つぎながら、097(かは)()()岩間(いはま)(つた)ひ、098やつと()()魔窟(まくつ)(はら)099一同(いちどう)網代(あじろ)駕籠(かご)()ろし周囲(あたり)(いは)(こし)()()け、100(いき)(やす)めながら雑談(ざつだん)(ふけ)る。
101(かふ)(熊鷹)『オイ鬼虎(おにとら)102貴様(きさま)竜灯松(りうとうまつ)根本(ねもと)(おい)て、103さしも強敵(きやうてき)なる二人(ふたり)(をんな)ちやつちや104もちやくにせられ、105鬼雲彦(おにくもひこ)(おん)大将(たいしやう)()から()()るやうなお目玉(めだま)頂戴(ちやうだい)(いた)して真青(まつさを)になり、106縮上(ちぢみあが)つて()よつたが、107()うだい、108今日(けふ)(おほ)きな(かほ)をして(かへ)れるだらう、109(かへ)つたら(ひと)(おご)らにやなるまいぞ』
110鬼虎(おにとら)『オヽさうだ、111熊鷹(くまたか)112貴様(きさま)らも(おな)(こと)だ、113あの(とき)(ざま)つたら()られたものぢやなかつたよ。114何分(なにぶん)(この)方様(はうさま)()命令(めいれい)(どほ)服従(ふくじゆう)せないものだから、115ハーモニイ(てき)行動(かうどう)()いだ()めに(おも)はぬ失敗(しつぱい)(えん)じたのだ。116それにしても(つつし)むべきは(さけ)ではないか、117あの(とき)吾々(われわれ)(さけ)さへ()みて()なかつたら、118アンナ失敗(しつぱい)(えん)じなかつたのだよ』
119熊鷹(くまたか)『ナニ、120(けつ)して失敗(しつぱい)でもない、121二人(ふたり)(をんな)()()がした(ため)(かへつ)素盞嗚(すさのをの)(みこと)所在(ありか)(わか)り、122(わざはひ)(てん)じて(さいはひ)となつたやうなものだ。123何事(なにごと)()(なか)人間(にんげん)万事(ばんじ)塞翁(さいをう)(うま)(くそ)だ、124(しか)今日(けふ)鬼彦(おにひこ)指揮(しき)(よろ)しきを()たる(ため)に、125かういう効果(かうくわ)(もたら)したのだ、126何事(なにごと)(たたか)ひは上下(じやうか)一致(いつち)ノーマル(てき)活動(くわつどう)でなくては駄目(だめ)だワイ、127何程(なにほど)ジヤンジヤヒエールが沢山(たくさん)(そろ)つて()たところで(すべ)ての行動(かうどう)統一(とういつ)()いだならば失敗(しつぱい)目前(まのあたり)だ。128(すべ)何事(なにごと)大将(たいしやう)注意(ちうい)周到(しうたう)なる指揮(しき)命令(めいれい)と、129吾々(われわれ)大将(たいしやう)(たい)する忠実(ちうじつ)至誠(しせい)のベストを(つく)すにあるのだ、130サテ鬼彦(おにひこ)(おん)大将(たいしやう)131今日(こんにち)()成功(せいこう)(いは)(まを)す、132(これ)鬼雲彦(おにくもひこ)(おん)大将(たいしやう)()安心(あんしん)貴方(あなた)安心(あんしん)(みな)(もの)安心(あんしん)133(とも)吾々(われわれ)()安心(あんしん)だ、134アハヽヽヽ』
135 (この)(とき)頭上(づじやう)(まつ)(しげ)みよりポトリポトリと(いし)団子(だんご)(あめ)(ごと)()(きた)り、136鬼彦(おにひこ)(はじ)め、137鬼虎(おにとら)138熊鷹(くまたか)(その)()一同(いちどう)(からだ)(むか)つて(たた)きつけるやうに()()たり。139一同(いちどう)はアイタヽ、140コイタヽ、141イヽイタイと()げようとすれども、142石雨(いしあめ)槍襖(やりぶすま)(へだ)てられ、143(すこ)しも身動(みうご)きならず頭部(とうぶ)面部(めんぶ)団瘤(たんこぶ)(いく)つとなく(こしら)へけり。144石熊(いしくま)頭上(づじやう)(あふ)途端(とたん)鼻柱(はなばしら)にパチツと(あた)つた拳骨大(げんこつだい)(いし)(はな)をへしやがれ、145()をたらたらと(なが)し、146()をしかめ、147ウンと(その)()(たふ)れたり。148網代(あじろ)駕籠(かご)(なか)(とら)はれたる神々(かみがみ)は、149金城(きんじやう)鉄壁(てつぺき)(きは)めて安全(あんぜん)無事(ぶじ)150(この)光景(くわうけい)(なが)めて(おも)はず一度(いちど)高笑(たかわら)ひ、151アハヽヽヽ、152オヽホヽヽヽ。
153 (いし)(あめ)はピタリとやみぬ。154(かむ)素盞嗚(すさのをの)(みこと)(はじ)め、155一同(いちどう)(しち)(にん)はヌツと(この)()(あら)はれたりと()れば猿轡(さるぐつわ)(いましめ)(なは)何時(いつ)()にか()かれ()たりける。
156悦子姫(よしこひめ)『オー皆様(みなさま)()(どく)(こと)出来(でき)ましたナア。157(この)峻嶮(しゆんけん)難路(なんろ)吾々(われわれ)駕籠(かご)()せて、158命辛々(いのちからがら)汗水(あせみづ)()らして(おく)つて()()れました博愛(はくあい)無限(むげん)人足(にんそく)を、159頭部(とうぶ)面部(めんぶ)(きら)ひなく、160支店(してん)開業(かいげふ)して団子(だんご)販売(はんばい)営業(えいげふ)(さかん)奨励(しやうれい)(いた)して()ります。161()うか(みな)さま(おなか)()いたでせう、162あの出店(でみせ)団瘤(たんこぶ)(ひと)(づつ)()つてやつて(くだ)さい、163アハヽヽヽ』
164亀彦(かめひこ)吾々(われわれ)大変(たいへん)(はら)()きました。165支店(してん)売品(ばいひん)では面白(おもしろ)くない、166一層(いつそう)(こと)本店(ほんてん)()から(うへ)目鼻(めはな)()いた団瘤(だんこぶ)(ねぢ)ちぎつて頂戴(ちやうだい)(いた)しませうか。167アハヽヽヽ』
168一同(いちどう)『ホヽヽヽヽ』
169 鬼虎(おにとら)(かほ)(しか)めながら、
170鬼虎『ヤイヤイ(みな)(やつ)(しつか)りせぬかい、171(いし)(あめ)()つたつてさう屁古垂(へこた)れるものぢやない。172(おれ)除外例(ぢよがいれい)だが、173貴様(きさま)(たち)(はや)元気(げんき)をつけて此奴(こいつ)()(じば)つて仕舞(しま)はねば、174ドンナ(こと)出来(しゆつたい)(いた)すも(わか)らぬぞ。175エイ、176何奴(どいつ)此奴(こいつ)腰抜(こしぬ)けばかりだナア、177鬼掴(おにつかみ)(やつ)178(てき)味方(みかた)感違(かんちが)ひを()よつて、179味方(みかた)頭上(づじやう)石弾(いしだま)()らしよつたのだ。180(てき)石弾(せきだん)()たれたと()ふのならまだしもだが、181味方(みかた)石弾(いしだま)()たれてこの谷川(たにがは)(つゆ)()えるかと(おも)へば、182(おれ)()ンでも()なれぬ(わい)183アヽヽ()うやら(いき)()れさうだ、184オイ貴様(きさま)(たち)185(おれ)女房(にようばう)()ンで()()れ、186最後(いまは)(きは)(ただ)一目(ひとめ)()うて()にたい(かほ)()たい、187そればつかりが黄泉(よみぢ)(まよ)ひだ。188アンアンアン』
189熊鷹(くまたか)『ヤイヤイ何奴(どいつ)此奴(こいつ)(しつか)りせぬかい、190(なん)ぢや、191地獄(ぢごく)から()()りに()たやうな真青(まつさを)(かほ)をしよつて、192ソンナ(よわ)(こと)でこの役目(やくめ)(つと)まらうか、193(しつか)りせぬかい、194アイタヽヽ、195矢張(やつぱ)(おれ)(くる)しい(わい)196(くる)しい(とき)鬼頼(おにだの)みだ、197南無(なむ)鬼雲彦(おにくもひこ)大明神(だいみやうじん)(さま)198(われ)()精忠(せいちう)無比(むひ)真心(まごころ)(あは)れみ(たま)ひ、199(いち)()(はや)(いた)みを(とど)め、200(その)反対(はんたい)素盞嗚(すさのを)一派(いつぱ)(やつ)(あたま)(うへ)鋼鉾(まがねのほこ)(あめ)でも()らして(ほろ)ぼし(たま)へ。201それも矢張(やつぱり)貴方(あなた)(ため)ぢや、202一挙(いつきよ)両得(りやうとく)自分(じぶん)(たす)かりや家来(けらい)(たす)かる、203コンナ()(こと)何処(どこ)にあるものか、204エヽナンボ(たの)みても()()けのないバラモン(けう)大神(おほかみ)(さま)だワイ』
205 (この)(とき)(また)もや鋭利(えいり)なる切尖(きつさき)()いた()(あめ)(ごと)()(きた)り、206鬼彦(おにひこ)以下(いか)魔神(まがみ)身体(しんたい)遠慮(ゑんりよ)会釈(ゑしやく)もなく()()ちにける。
207熊鷹(か?)『アヽまたか、208大神(おほかみ)(さま)感違(かんちがひ)をなされたか、209(てき)はあの(とほ)無事(ぶじ)210味方(みかた)には(はげ)しき征矢(そや)集注(しふちう)211()間違(まちが)へば間違(まちが)ふものだなア、212アイタヽヽヽ(たま)らぬ真実(ほんと)(この)(たび)(いき)()れるぞ、213仕方(しかた)()()ンだら最後(さいご)地獄(ぢごく)(おに)となつて此奴(こいつ)(ども)()るのを()()け、214返報(へんぱう)がへしをしてこます、215ヤイ素盞嗚(すさのをの)(みこと)216(その)()(やつ)()(おぼ)えて()れ、217貴様(きさま)()ンだら()(つぶ)れるやうに、218(くち)()けぬやうに、219びくとも(うご)けぬやうにしてやるぞや』
220亀彦(かめひこ)『アハヽヽヽ、221(ほざ)くな(ほざ)くな、222()(つぶ)れる(くち)()けぬ、223(からだ)(うご)かぬやうにしてやらうとは()くも()へたものだワイ、224天下(てんか)一品(いつぴん)珍言(ちんげん)妙語(めうご)だ、225モシモシ英子姫(ひでこひめ)さま、226悦子姫(よしこひめ)さま、227(まひ)でも()うたらどうでせう、228コンナ面白(おもしろ)光景(くわうけい)滅多(めつた)に、229大江山(おほえやま)でなくては()られませぬよ』
230英子姫、悦子姫『ホヽヽヽヽ』
231 秋山彦(あきやまひこ)両手(りやうて)()み、232(こゑ)(すず)しく(ひと)(ふた)()()(あま)数歌(かずうた)(とな)ふるや、233一同(いちどう)魔神(まがみ)創所(きずしよ)(たちま)(ぬぐ)ふが(ごと)くに()()たり、234彼方(あちら)にも此方(こちら)にも(よろこ)びの(こゑ)235()()ちにける。
236『アヽ(たす)かつた』
237(めう)だ』
238不思議(ふしぎ)だ』
239怪体(けたい)(こと)があるものだワイ』
240(ささや)(はじ)めたり。241秋山彦(あきやまひこ)一同(いちどう)(むか)(こゑ)(すず)しく宣伝歌(せんでんか)(うた)ふ。
242秋山彦朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
243(つき)()つとも()くるとも
244鬼雲彦(おにくもひこ)(つよ)くとも
245大江(おほえ)(やま)(ふか)くとも
246数多(あまた)部下(てした)はあるとても
247(しらみ)(ごと)弱虫(よわむし)
248(ひと)生血(いきち)朝夕(あさゆふ)
249(あさ)りて(くら)(やつ)ばかり
250沢山(たくさん)(しぼ)つて(たくは)へた
251身体(からだ)(なか)生血(いきち)をば
252()()すための(かみ)(わざ)
253(あたま)(くだ)(いし)(あめ)
254()(しぼ)()征矢(そや)(さき)
255(うしほ)(ごと)(なが)()でぬ
256(われ)(この)()(すく)ふてふ
257人子(ひとご)(つかさ)三五(あななひ)
258(かみ)(をしへ)のまめ(ひと)
259(おに)悪魔(あくま)となり()てし
260(なんぢ)身魂(みたま)谷川(たにがは)
261(きよ)(なが)れに(みそぎ)して
262天津(あまつ)御神(みかみ)のたまひたる
263もとの身魂(みたま)()(なほ)
264今迄(いままで)(をか)せし罪咎(つみとが)
265直日(なほひ)見直(みなほ)()(なほ)
266百千万(ももちよろづ)(あやま)ちを
267直日(なほひ)御霊(みたま)()(なほ)
268(かむ)素盞嗚(すさのを)大神(おほかみ)
269(めぐみ)(ふか)(おん)(をしへ)
270(きも)(めい)じて(わす)れなよ
271石熊(いしくま)熊鷹(くまたか)鬼熊(おにくま)
272(こころ)(たけ)しき鬼彦(おにひこ)
273此処(ここ)(こころ)()(なほ)
274如何(いか)なる(てき)(てき)とせず
275(すく)(たす)くる(かみ)(みち)
276(まこと)(ちから)()(すく)
277(すく)ひの(かみ)(したが)ふか
278曲津(まがつ)(かみ)心服(まつろ)ふか
279(ぜん)(あく)との国境(くにざかひ)
280(さか)(ひさ)しき天国(てんごく)
281(かみ)御魂(みたま)となり()はり
282(まこと)(ひと)つの三五(あななひ)
283(をしへ)にかへれ百人(ももびと)
284(もと)天地(てんち)分霊(わけみたま)
285(ぜん)もなければ(あく)もない
286善悪(ぜんあく)邪正(じやせい)超越(てうゑつ)
287(うま)赤子(あかご)()になりて
288天地(てんち)法則(のり)(したが)へば
289(おに)大蛇(をろち)(すさ)ぶなる
290魔窟(まくつ)(はら)(たちま)ちに
291メソポタミヤの顕恩郷(けんおんきやう)
292(さか)えの(はな)永久(とこしへ)
293()()(じゆく)(あぢ)もよく
294(こころ)(くだ)いて()(ひと)
295(くる)しめ(なや)(わが)()(また)
296(くる)しむ(こと)()らぬもの
297サア諸人(もろびと)諸人(もろびと)
298(こころ)(そこ)より(あらた)めて
299(まこと)(みち)(かへ)るなら
300(かみ)(すくひ)御手(みて)()
301(さかえ)()てる永久(とこしへ)
302高天(たかま)(すく)(たま)ふべし
303(こたへ)如何(いか)にサア如何(いか)
304(こころ)()めて(かへ)(ごと)
305(こゑ)(すず)しく()れよかし
306(かみ)(なんぢ)()()ひて
307(あつ)(まも)らせ(たま)ふらむ
308あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
309(みたま)幸倍(さちはへ)坐世(ましませ)よ』
310(うた)(をは)れば、311鬼彦(おにひこ)(はじ)一同(いちどう)大地(だいち)はた()()せて、312感謝(かんしや)(なみだ)(むせ)びつつ山岳(さんがく)(ゆる)ぐばかりに(こゑ)(はな)つて()(さけ)びける。
313大正一一・四・一四 旧三・一八 加藤明子録)

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5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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