霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
目 次設 定
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
フォント

ルビの表示



アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注 [?][※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]


文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色 [?]底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。[×閉じる]
外字1の色 [?]この設定は現在使われておりません。[×閉じる]
外字2の色 [?]文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。[×閉じる]

  

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。


マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。

【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034  アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。

          

第八章 衣懸松(きぬかけまつ)〔五九八〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第16巻 如意宝珠 卯の巻 篇:第1篇 神軍霊馬 よみ:しんぐんれいば
章:第8章 第16巻 よみ:きぬかけまつ 通し章番号:598
口述日:1922(大正11)年04月14日(旧03月18日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年12月25日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
怪しい男女二人は、地中から這い出てきた。それはウラナイ教の高姫と、そのお付の青彦であった。この岩窟は、二人が隠れ家としていたものであった。
高姫は、鬼雲彦のように悪を標榜して悪をなすのは馬鹿だ、神素盞嗚大神の教えを嘘だと言って教え子を食い殺す、などの自説を悦に入って展開する。
そこへ鬼雲彦が手勢を率いてやってきて、ウラナイ教の二人を捕らえようと、岩窟の蓋の大岩を除こうとするが、岩はびくともしない。
そこへ今度は亀彦、英子姫、悦子姫らがやってきて、言霊で鬼雲彦の軍勢を追い散らしてしまった。一行は祝詞を唱えて休息していると、高姫、青彦がやってきた。
高姫は、峠の向こうの衣懸松の自宅に一行を誘って教えを説こうとする。高姫と亀彦はおかしな問答をした後、亀彦一行は高姫についていく。しかし、高姫宅は火事の猛火で焼け落ちている最中であった。
高姫と青彦は慌てて物を持ち出そうとするが、猛火に袖を焼かれて川に落ちてしまう。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm1608
愛善世界社版:100頁 八幡書店版:第3輯 437頁 修補版: 校定版:104頁 普及版:43頁 初版: ページ備考:
001 大江山(おほえやま)本城(ほんじやう)間近(まぢか)くなつた童子ケ淵(どうじがふち)(かたはら)(あら)はれ()でたる二人(ふたり)男女(だんぢよ)002(また)もや地中(ちちう)より()()でて、003岩戸(いはと)入口(いりぐち)打眺(うちなが)め、
004青彦(あをひこ)『ヤア高姫(たかひめ)さま、005何時(いつ)()にか、006吾等(われら)入口(いりぐち)を、007()くの(ごと)千引(ちびき)(いは)(もつ)(ふさ)ぎよつたと()えます。008(さいは)()(あな)より()うして()()たものの、009万一(まんいち)(この)(あな)がなかつたならば吾々(われわれ)三五教(あななひけう)(たま)()かれた鬼彦(おにひこ)一派(いつぱ)(やつ)(とも)に、010徳利詰(とつくりづめ)()つて(ほろ)びねばならない(ところ)であつたのです。011(なん)とかして、012(この)(いは)()()けたいものですな』
013高姫(たかひめ)『オホヽヽ、014()(まつた)くウラナイ(けう)神様(かみさま)御守護(ごしゆご)御座(ござ)いませう。015(いづ)(また)時節(じせつ)到来(たうらい)せば、016(この)(いは)(はる)()(こほり)()けるが(ごと)消滅(せうめつ)するであらう。017(みづ)御魂(みたま)変性女子(へんじやうによし)悪戯(いたづら)(いた)しよつたに相違(さうゐ)なからふ。018(かなら)心配(しんぱい)(およ)びますまい』
019青彦(あをひこ)『さうだと()つて、020(この)巨大(きよだい)なる岩石(がんせき)が、021どうして()けませうか。022()したつて、023()いたつて、024百人(ひやくにん)千人(せんにん)(ちから)では、025ビクとも(いた)しますまい』
026高姫(たかひめ)『あのマア青彦(あをひこ)さまの(あを)ざめた(かほ)ワイなあ、027これ(くらゐ)(こと)心配(しんぱい)(いた)(やう)では、028神政(しんせい)成就(じやうじゆ)出来(でき)ますまい。029あなたも聖地(せいち)ヱルサレムに(あら)はれた行成彦命(ゆきなりひこのみこと)()けた以上(いじやう)は、030モウ(すこ)肝玉(きもだま)(おほ)きうして(くだ)さいや』
031青彦(あをひこ)『ぢやと(まを)して、032(この)(いは)()()けなくては、033(ふたた)吾等(われら)地底(ちてい)巌窟(がんくつ)出入(しゆつにふ)する(こと)出来(でき)(まを)さぬ。034()(こと)はヤツトの(こと)で、035(むね)薄皮(うすかは)摺剥(すりむ)(なが)()()ましたが、036這入(はい)るのは到底(たうてい)困難(こんなん)です。037早速(さつそく)()(あはぬ)ぢやありませぬか。038鬼雲彦(おにくもひこ)大勢力(だいせいりよく)(もつ)て、039(いま)にも(この)()(あら)はれ(きた)るとあらば、040吾々(われわれ)如何(いかが)(いた)すで御座(ござ)らう、041(あゝ)042心許(こころもと)ない(いま)有様(ありさま)
043悄気(しほげ)(かへ)る。044高姫(たかひめ)はカラカラと打笑(うちわら)ひ、
045『ホヽヽヽ、046マア阿呆(あはう)正直(しやうぢき)青彦(あをひこ)さま、047(かほ)から(くび)まで真青(まつさを)にして、048(ふる)うて()るのか、049()れだから、050世間(せけん)からお(まへ)青首(あをくび)だと()はれても仕方(しかた)があるまい。051チト確乎(しつかり)なさらぬか、052鬼雲彦(おにくもひこ)何恐(なにおそ)ろしい』
053青彦(あをひこ)『それでも鬼雲彦(おにくもひこ)はバラモン(けう)大棟梁(だいとうりやう)054彼奴(あいつ)(こは)さに、055万一(まさか)(とき)用意(ようい)と、056此処(ここ)巌窟(がんくつ)()つておいたのではなかつたのですか』
057高姫(たかひめ)一旦(いつたん)はさう(かんが)へたが、058最早(もはや)今日(こんにち)となつては、059何事(なにごと)(この)高姫(たかひめ)胸中(きようちう)策略(さくりやく)(もつ)て、060鬼雲彦(おにくもひこ)大半(たいはん)此方(こちら)(もの)061あまり心配(しんぱい)するものでない。062(まへ)もチツトは改心(かいしん)(いた)して、063鬼心(おにごころ)になつたが()からう』
064青彦(あをひこ)『イヤ、065(その)(やう)悪魔(あくま)(くみ)するならば、066吾々(われわれ)()(ぴら)御免(ごめん)だ、067今日(けふ)(かぎ)りお(ひま)(いただ)きませう』
068高姫(たかひめ)『オホヽヽヽモウ()うなつては、069()げようと()つたつて、070金輪(こんりん)奈落(ならく)071()がすものか、072チヤンと、073湯巻(ゆまき)(ひも)でお(まへ)()らぬ()に、074(からだ)(たましひ)(しば)つて()いた。075()げようと()つたつて、076どうも出来(でき)まい、077()げるなら、078勝手(かつて)()げて御覧(ごら)うじ、079(わたし)()けた細紐(ほそひも)は、080(てつ)(くさり)よりもまだ(つよ)い、081(をんな)(かみ)()一筋(ひとすぢ)大象(たいざう)でも(つな)ぐと()ふではないか。082()れさへあるに下紐(したひも)(もつ)(むす)()けた以上(いじやう)は、083ジタバタしてもあきませぬ。084ホヽヽヽ』
085青彦(あをひこ)『わたしは今迄(いままで)086あなたの(をしへ)は、087三五教(あななひけう)以上(いじやう)だ、088変性女子(へんじやうによし)御霊(みたま)をトコトン(こら)しめ、089部下(ぶか)奴等(やつら)一人(ひとり)(のこ)らず、090ウラナイ(けう)(とりこ)(いた)し、091(ぜん)(みちび)(たす)けてやらうと(おも)つて()たのに、092これや(また)大変(たいへん)当違(あてちが)ひ、093(ぜん)(あく)か、094あなたの本心(ほんしん)()きたい』
095高姫(たかひめ)(ぜん)()せて(あく)(はたら)(かみ)もあれば、096(あく)()せて(ぜん)(はたら)(かみ)もある。097善悪邪正(ぜんあくじやせい)(わか)らぬ(やう)(こと)で、098()今迄(いままで)(わし)()いて()た、099………愛想(あいさう)()きた身魂(みたま)ぢやなア、100ホヽヽホーホ』
101青彦(あをひこ)『さうすると、102ウラナイ(けう)は、103(ぜん)()せて(あく)(はたら)くのか、104(あく)()せて(ぜん)(はたら)くのか、105どちらが本当(ほんたう)御座(ござ)る』
106高姫(たかひめ)『エー、107(さと)りの(わる)い、108(あく)()へば何事(なにごと)(かか)はらずキチリキチリと(らち)()人間(にんげん)(こと)だ。109(ぜん)()へば、110他人(ひと)苦労(くらう)(とく)()る、111畢竟(つまり)御膳(おぜん)()ゑさして、112苦労(くらう)なしに(はし)()ることだ』
113青彦(あをひこ)益々(ますます)合点(がてん)()かぬ、114あなたの(あふ)せ……』
115高姫(たかひめ)(ぜん)(つよ)ければ(あく)にも(つよ)い、116此方(こちら)仮令(たとへ)(ぜん)であらうと、117ソンナ(こと)頓着(とんちやく)はない、118盗人(ぬすびと)(むれ)捕手(とりて)()たら、119(その)捕手(とりて)盗人(ぬすびと)からは大悪人(だいあくにん)ぢや、120コツソリと博奕(ばくち)()つて()(その)()へポリスが()()んで()(とき)は、121博奕打(ばくちうち)から()たら、122(その)ポリスは大悪人(だいあくにん)だ。123(まへ)(わし)(やみ)()(はし)(たもと)でヒソヒソ(ばなし)をして()(ところ)へ、124三五(さんご)(つき)(くも)()()けて(のぞ)いた(とき)は、125(その)(つき)こそ吾等(われら)(ため)には(だい)悪魔(あくま)だ。126これ(くらゐ)(こと)(わか)らいで、127ウラナイ(けう)がどうして(ひら)けるか。128全然(まるで)()れから数十万年(すふじふまんねん)未来(みらい)十七八世紀(じふしちはつせいき)人間(にんげん)(やう)(こと)(おも)つて()らつしやる。129せめて十九世紀末(じふくせいきまつ)か、130二十世紀(にじつせいき)初頭(しよとう)の、131善悪(ぜんあく)不可解(ふかかい)人間(にんげん)改善(かいぜん)しなさい。132エーエー(さと)りの(わる)い。133……一人(ひとり)神柱(かむばしら)(こしら)へるのにも(ほね)のをれた(こと)だ。134(わか)(とき)から男性女(をとこをんな)()はれたる(この)高姫(たかひめ)が、135(こころ)(ひそ)一厘(いちりん)仕組(しぐみ)136()うてやりたいは山々(やまやま)なれど、137まだまだお(まへ)にや()かされぬ、138エーエー(こま)つた(こと)になつたワイ』
139 青彦(あをひこ)双手(もろて)()み、140(しば)思案(しあん)にくれて()る。
141高姫(たかひめ)『アヽ仕方(しかた)がない、142コンナ(わか)らぬ神柱(かむばしら)相手(あひて)にして()ると、143(かた)()る。144エー仕方(しかた)がない。145サアサア衣懸松(きぬかけまつ)(ふもと)(わたし)(かく)()引返(ひきかへ)して、146(さけ)でも()みて機嫌(きげん)(なほ)し、147ヒソヒソ(ばなし)(ついで)に、148(まこと)(こと)()らして()らう。149さうしたら、150チツとはお(まへ)改悪(かいあく)して(むね)落着(おちつ)くであらう。151改心(かいしん)()(こと)は、152神素盞嗚尊(かむすさのをのみこと)(まこと)(をしへ)を、153(うそ)(うそ)だと()つて、154(その)教子(をしへご)虱殺(しらみごろ)しに()(ころ)し、155そつと(した)()して、156会心(くわいしん)(ゑみ)()らすと()(なぞ)だよ。157(まへ)もまだ(あく)()らぬ、158()くまで改心(かいしん)……ドツコイ……慢心(まんしん)するが()い。159慢心(まんしん)(うら)改心(かいしん)だ、160改心(かいしん)(うら)慢心(まんしん)だ、161表教(おもてけう)(うら)はウラル(けう)162(おもて)(うら)(ひと)つになつて、163天地(てんち)経綸(けいりん)(おこな)はれるのだよ』
164青彦(あをひこ)『エー益々(ますます)(わけ)(わか)らなくなつた。165さうすると貴女(あなた)迷信教(めいしんけう)(ひら)くのだな』
166高姫(たかひめ)『さうだ、167迷信(めいしん)とは(こめ)()に、168(しんにう)をかけたのだ。169(こめ)()大八洲(おほやしま)(かたち)だよ、170大八洲彦(おほやしまひこ)(みこと)(とりで)侵入(しんにふ)して、171信者(しんじや)をボツタクるから、172所謂(いはゆる)迷信教(めいしんけう)だ。173オホヽヽヽ、174(まよ)うたと()言葉(ことば)は、175悪魔(あくま)()()ぶと()(こと)だ。176それに三五教(あななひけう)(やつ)馬鹿(ばか)だから、177(まよ)うたと()ふのは、178(まこと)のマに()ふのだなどと、179(わけ)(わか)らぬ(こと)()つてゐよる、180嗚呼(ああ)迷信(めいしん)なる(かな)181迷信(めいしん)なるかなだ』
182青彦(あをひこ)『ますます迷宮(めいきう)()つて()た』
183高姫(たかひめ)()まつた(こと)だ。184(こめ)()因縁(いんねん)のある(ところ)()てたお(みや)()てこもつた吾々(われわれ)は、185迷宮(めいきう)()るのは当然(あたりまへ)だ。186三五教(あななひけう)素盞嗚尊(すさのをのみこと)は、187よつぽど、188馬鹿正直(ばかしやうぢき)(やつ)だ、189世界(せかい)(ため)千座(ちくら)置戸(おきど)()ひよつて、190(ぜん)(つく)し、191()(つく)し、192世界(せかい)から悪魔(あくま)だ、193外道(げだう)だと()はれて、194十字架(じふじか)()ふのは自分(じぶん)天職(てんしよく)だと(あま)ンじて()る、195コンナ馬鹿(ばか)世界(せかい)(また)一人(ひとり)あるものか、196世界(せかい)(うち)馬鹿(ばか)(かがみ)()へば、197調子(てうし)()つて木登(きのぼ)りする(やつ)と、198(みづか)千座(ちくら)置戸(おきど)()(やつ)と、199(ひろ)街道(かいだう)(ひと)軒下(のきした)(ある)いて、200看板(かんばん)(あたま)()つて(こぶ)(こしら)へて()える(やつ)(くらゐ)大関(おほぜき)だ。201……鬼雲彦(おにくもひこ)()(ぽど)馬鹿(ばか)だ。202(はじめ)から(あく)標榜(へうぼう)して(あく)(はたら)かうと(おも)つたつて、203ナニそれが成功(せいこう)するものか、204智慧(ちゑ)()(やつ)のする(こと)は、205大抵(たいてい)(みんな)頓珍漢(とんちんかん)ばつかりだよ。206善悪(ぜんあく)不二(ふじ)207正邪(せいじや)同根(どうこん)()真理(しんり)()らぬ馬鹿者(ばかもの)()(なか)だ。208青彦(あをひこ)209(まへ)大分(だいぶん)素盞嗚尊(すさのをのみこと)(かぶ)れたな、210()(なか)何事(なにごと)裏表(うらおもて)のあるものだよ、211ゴンベレル(だけ)権兵衛(ごんべ)り、212ボロレル(だけ)ボロつて、213(その)(あと)は、214白蓮(びやくれ)るのが(かしこ)行方(やりかた)だ。215(まへ)()(ぽど)()青瓢箪(あをべうたん)だなア』
216と、217ビシヤリと(ひたひ)(たた)く。
218青彦(あをひこ)『ヤアどうも意味深長(いみしんちやう)なる御説明(ごせつめい)(おそ)()つて御座(ござ)います。219モウ()うなる(うへ)は、220どうならうとも、221あなたにお(まか)(いた)しますワ』
222高姫(たかひめ)『アヽさうぢや さうぢや、223さうなくては信仰(しんかう)出来(でき)ない。224信仰(しんかう)恋慕(れんぼ)(こころ)(おな)(こと)だ、225男女間(だんぢよかん)恋愛(れんあい)極度(きよくど)拡大(くわくだい)し、226宇宙大(うちうだい)(ひろ)めたのが信仰(しんかう)だ。227(こひ)上下(じやうげ)美醜(びしう)善悪(ぜんあく)(へだ)ては()い、228()いか、229()かりましたか』
230青彦(あをひこ)『ハイ、231()つから……()(わか)りました』
232高姫(たかひめ)『エー怪体(けつたい)な、233歯切(はぎ)れのせぬ、234古綿(ふるわた)()(やう)な、235歯脱(はぬ)けが(たこ)でもシヤブル(やう)返辞(へんじ)だなア、236オホヽヽヽ、237(なに)()もあれ、238衣懸松(きぬかけまつ)(かく)()()きませう』
239(さき)()つてスタスタとコンパスの廻転(くわいてん)(はじ)める。240青彦(あをひこ)不性不性(ふしようぶしよう)()いて()く。
241 最前(さいぜん)(あら)はれた鬼雲彦(おにくもひこ)使(つかひ)魔神(まがみ)242五人(ごにん)(をとこ)(さき)()ち、243数多(あまた)魔軍(まぐん)引連(ひきつ)れて、244此方(こちら)()して(すす)()る。245(たちま)(きこ)ゆる(さけ)(ごゑ)246(みぎ)(ひだり)(うしろ)(まへ)か、247何方(いづかた)ならむと(うかが)へど、248姿(すがた)()えず(こゑ)ばかり、249(あし)(した)より(ひび)()る。250鬼雲彦(おにくもひこ)栗毛(くりげ)(うま)にチリンチリンのチヨコチヨコ(ばし)り、251(うま)()めて大音声(だいおんじやう)
252『ヤアヤア者共(ものども)253(この)岩石(がんせき)取除(とりのぞ)け。254(この)地底(ちてい)には宏大(くわうだい)なる岩窟(いはや)がある、255ウラナイ(けう)宣伝使(せんでんし)高姫(たかひめ)256青彦(あをひこ)二人(ふたり)257数多(あまた)人々(ひとびと)(とも)(かく)(しの)ぶと()えたり。258(はや)(この)岩石(がんせき)取除(とりのぞ)けよ』
259呶鳴(どな)()つれば、260数多(あまた)魔神(まがみ)(この)巨岩(きよがん)(むか)つて、261牡丹餅(ぼたもち)(あり)(たか)つた(やう)に、262四方(しはう)八方(はつぱう)より武者振(むしやぶ)()く。263()れども幾千万貫(いくせんまんくわん)とも()れぬ、264小山(こやま)(ごと)岩石(がんせき)(たい)して、265如何(いかん)ともする(こと)出来(でき)ざりけり。266鬼雲彦(おにくもひこ)()(いら)ち、267(みづか)(こま)()()りて、268(ひと)頭髪(とうはつ)(もつ)(あざな)へる(ふと)毛綱(けづな)持出(もちだ)(きた)り、269(いはほ)()つかけ、270一度(いちど)(こゑ)(そろ)へて、271エーヤエーヤと()きつける。272()けども、273()けども、274(うご)かばこそ、275(あり)飛脚(ひきやく)(とほ)(ほど)も、276(いは)(こし)()げぬ。277(なか)より(きこ)ゆる数多(あまた)人声(ひとごゑ)刻々(こくこく)(せま)()る。278()かる(ところ)天地(てんち)()るぐ(ばか)りの大声(おほごゑ)張上(はりあ)(なが)ら、279宣伝歌(せんでんか)(うた)ひ、280十曜(とえう)手旗(てばた)打振(うちふ)打振(うちふ)(すす)(きた)一男二女(いちなんにぢよ)宣伝使(せんでんし)ありき。
281亀彦(かめひこ)『ヤアヤア鬼雲彦(おにくもひこ)一派(いつぱ)奴輩(やつばら)282最早(もはや)(なんぢ)(うん)()き、283()れこそは三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)284万代(よろづよ)(いは)亀彦(かめひこ)285暗夜(やみよ)()らす英子姫(ひでこひめ)286悦子姫(よしこひめ)三人(さんにん)なるぞ。287一言(いちげん)天地(てんち)震動(しんどう)し、288一声(いつせい)風雨雷霆(ふううらいてい)叱咤(しつた)するてふ三五教(あななひけう)独特(どくとく)(きよ)言霊(ことたま)()つて()よ』
289()ふより(はや)く、290(あま)数歌(かずうた)(うた)()げつつ、291三人(さんにん)一度(いちど)右手(みぎて)差出(さしだ)食指(ひとさしゆび)(さき)より五色(ごしき)霊光(れいくわう)発射(はつしや)して、292一同(いちどう)にサーチライトの(ごと)射照(いてら)せば、293流石(さすが)鬼雲彦(おにくもひこ)(うま)()()て、294()けつ、295(まろ)びつ一生懸命(いつしやうけんめい)296大江山(おほえやま)本城(ほんじやう)()して(くも)(かすみ)()げて()く。
297亀彦(かめひこ)『アハヽヽヽ』
298二女(にぢよ)『ホヽヽヽヽ』
299亀彦(かめひこ)『ヤア面白(おもしろ)面白(おもしろ)い、300()れが鬼雲彦(おにくもひこ)大将(たいしやう)301(わが)言霊(ことたま)畏縮(ゐしゆく)して逃散(にげち)つたる(とき)可笑(をか)しさ、302イヤもう(はなし)にも(くひ)にも(かか)つたもので御座(ござ)らぬ。303()れと(まを)すも(まつた)く、304神素盞嗚大神(かむすさのをのおほかみ)(たふと)御守(おまも)り、305国武彦(くにたけひこ)御守護(ごしゆご)(ちから)(いた)(ところ)306()()此処(ここ)一服(いつぷく)(つかまつ)り、307天津祝詞(あまつのりと)奏上(そうじやう)し、308神界(しんかい)(たい)御礼(おれい)奏上(そうじやう)し、309ボツボツと(まゐ)りませう。310今日(けふ)九月(くぐわつ)九日(ここのか)(きく)紋日(もんび)311()()でも、312今日(けふ)(うち)悪神(わるがみ)言向(ことむ)(やは)さねばなりますまい。313六日(むゆか)菖蒲(あやめ)十日(とをか)(きく)となつては、314最早(もはや)手遅(ておく)れ、315(あと)(まつ)り、316ゆるゆると(いそ)ぎませう』
317 (ここ)三人(さんにん)巨岩(きよがん)(そば)端坐(たんざ)し、318天津祝詞(あまつのりと)奏上(そうじやう)したりしが、319祝詞(のりと)(こゑ)九天(きうてん)(ひび)き、320百千(ひやくせん)天人(てんにん)天女(てんによ)(くだ)(きた)つて、321音楽(おんがく)(かな)づるかと(うたが)はるる(ばか)りなり。322祝詞(のりと)(こゑ)(やま)(また)(やま)323(たに)(たに)との木霊(こだま)(ひび)き、324悪魔(あくま)(かげ)刻々(こくこく)(けむり)となつて()ゆるが(ごと)(おもひ)()たされける。
325亀彦(かめひこ)『サアサア御二方(おふたかた)326ゆつくりと休息(きうそく)(いた)しませう』
327英子姫(ひでこひめ)大変(たいへん)(あし)疲労(ひらう)(かん)じました。328休息(きうそく)(よろ)しからう』
329悦子姫(よしこひめ)『ゆつくり英気(えいき)(やしな)つて、330(また)もや華々(はなばな)しく言霊戦(ことたません)開始(かいし)しませう』
331 (ここ)三人(さんにん)手足(てあし)()ばし、332芝生(しばふ)(うへ)遠慮会釈(ゑんりよゑしやく)もなく、333ゴロリと(よこ)たはりぬ。334(うしろ)(はう)より(ふる)ひを()びた疳声(かんごゑ)張上(はりあ)(なが)ら、
335『オーイオーイ』
336()ばはりつつ、337此方(こなた)()してスタスタと(いき)をはづませ()つて()るのは男女(だんぢよ)二人(ふたり)
338亀彦(かめひこ)『ヤア(なん)だか気分(きぶん)(わる)い、339亡国的(ばうこくてき)悲調(ひてう)()びた(こゑ)がする。340あの言霊(ことたま)より観察(くわんさつ)すれば、341どうで(ろく)(かみ)ではあるまい。342ウラル(けう)(てき)声調(せいてう)()びて()る。343……モシ英子姫(ひでこひめ)(さま)344一寸(ちよつと)()きて御覧(ごらん)なさいませ』
345 英子姫(ひでこひめ)はムツクと立上(たちあ)がり、346(うしろ)振返(ふりかへ)(なが)むれば、347(かほ)真白(まつしろ)()()て、348天上眉毛(てんじやうまゆげ)角隠(つのかく)し、349焦茶色(こげちやいろ)着物(きもの)着流(きなが)した男女(だんぢよ)二人(ふたり)350(たちま)(この)()(あら)はれて、
351(をんな)『これはこれは(たび)御方様(おかたさま)352斯様(かやう)(ところ)御休息(ごきうそく)なされては、353(さぞ)やお(せな)(いた)御座(ござ)いませう、354(すこ)道寄(みちよ)りになりますが、355(わたし)(うち)へお()(くだ)さいますれば、356渋茶(しぶちや)なりと差上(さしあ)げませう。357あの衣懸松(きぬかけまつ)(ふもと)出張(しゆつちやう)(いた)(もの)358どうぞ御遠慮(ごゑんりよ)なくお()(くだ)さいませ。359あなたのお姿(すがた)(なが)むれば、360どうやら三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)とお見受(みう)(まを)す。361妾等(わたしら)三五教(あななひけう)には()つても()れぬ、362(あさ)からぬ因縁(いんねん)()つて()る、363実地(じつち)(まこと)(こと)は、364常世姫(とこよひめ)(みたま)(うつ)つた(この)肉体(にくたい)365()出神(でのかみ)生宮(いきみや)にお()きなさらねば、366(あと)後悔(こうくわい)して、367地団駄(ぢだんだ)()みても(もど)らぬ(こと)出来(でき)まする。368あなたは三五教(あななひけう)(をしへ)をお(ひら)きなさるのは、369天下(てんか)国家(こくか)(ため)370(まこと)結構(けつこう)御座(ござ)いまするが、371(しか)(なが)三五教(あななひけう)(をしへ)国武彦命(くにたけひこのみこと)(おもて)であつて、372素盞嗚尊(すさのをのみこと)緯役(よこやく)373(よこ)さの(みち)ばつかり(をし)へる。374(あま)岩戸(いはと)()める、375(あく)(かがみ)御座(ござ)いまする。376根本(こんぽん)のトコトンの一厘(いちりん)仕組(しぐみ)は、377(この)高姫(たかひめ)(あふぎ)(かなめ)(にぎ)つて()りますれば、378マアマア一寸(ちよつと)立寄(たちよ)つて(くだ)さい。379本当(ほんたう)因縁(いんねん)()かして()げませう。380他人(ひと)苦労(くらう)(とく)()らうと(いた)素盞嗚尊(すさのをのみこと)(をしへ)駄目(だめ)ですよ。381三五教(あななひけう)(をしへ)国武彦(くにたけひこ)(かみ)がお(ひら)(あそ)ばしたのだ。382本当(ほんたう)(こと)系統(ひつぱう)()かねば(わか)りませぬ。383サアサア(なが)(ひま)()りませぬ。384どうぞお()(くだ)さりませ』
385亀彦(かめひこ)(わたくし)はお(さつ)しの(とほ)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)386(しか)(なが)ら、387あなたとは反対(はんたい)で、388国武彦(くにたけひこ)(をしへ)(いや)です、389緯役(よこやく)素盞嗚尊(すさのをのみこと)(をしへ)(めし)より(すき)390生憎様(あひにくさま)(なが)ら、391どうしても、392あなたと(わたくし)意向(そり)()はぬ。393()(ぴら)御免(ごめん)(かうむ)りませう、394ナア英子姫(ひでこひめ)さま、395悦子姫(よしこひめ)さま』
396英子姫(ひでこひめ)『ホヽヽヽ、397亀彦(かめひこ)さま、398(もの)(ため)しだ、399一服(いつぷく)がてらに()いてやつたらどうでせう』
400 高姫(たかひめ)(まゆ)逆立(さかだ)て、401(くち)をへの()(むす)び、402グツと(にら)み、403(しばら)くあつて()()けた大口(おほぐち)(ひら)き、
404『サア()れだから、405(みづ)御霊(みたま)(をしへ)不可(いか)ぬと()ふのだよ。406(をんな)分際(ぶんざい)として、407(いま)言葉(ことば)(づか)ひは(なん)(ざま)408……ホンニホンニ立派(りつぱ)三五教(あななひけう)ぢや、409ホヽヽヽ。410コレコレ青彦(あをひこ)さま、411(まへ)もチツト()はぬかいな、412(おし)人形(にんぎやう)(やう)に、413()らぬ(かほ)半兵衛(はんべゑ)では、414三五教(あななひけう)崩壊(ほうくわい)大望(たいもう)は…………ドツコイ………三五教(あななひけう)改良(かいりやう)大望(たいもう)成就(じやうじゆ)(いた)しませぬぞや』
415青彦(あをひこ)(いづ)れの(かた)かは(ぞん)じませぬが、416吾々(われわれ)(もと)素盞嗚尊(すさのをのみこと)(をしへ)(しん)じ、417三五教(あななひけう)(まよ)うて()ました。418(しか)(なが)らどうしても変性女子(へんじやうによし)言行(げんかう)()()ちぬので、419五里霧中(ごりむちゆう)彷徨(さまよ)(をり)から、420変性男子(へんじやうなんし)のお肉体(にくたい)より(あら)はれ(たま)うた()出神(でのかみ)生宮(いきみや)421(まこと)生粋(きつすゐ)日本魂(やまとだましひ)高姫(たかひめ)さまのお(はなし)()いて、422スツクリと改心(かいしん)(いた)しました。423あなたも(いま)変性女子(へんじやうによし)一生懸命(いつしやうけんめい)()えますが、424マア一寸(ちよつと)()いて()なさい、425如何(いか)金太郎(きんたらう)のあなたでも、426(わけ)()いたら変性女子(へんじやうによし)愛想(あいさう)()きて、427嘔吐(へど)でも()()けたい(やう)になりますぜ。428(もの)(ため)しだ、429(ひと)()きなさつたら如何(どう)ですか』
430亀彦(かめひこ)『ソンナラ(ひと)()いてやらうか』
431高姫(たかひめ)()いて()りませぬ、432(まこと)(みち)(をし)へて、433(たす)けて()げようと、434親切(しんせつ)()つて()るのに、435()いてやらうとは、436(なん)たる暴言(ばうげん)ぞや。437どうぞお()かせ(くだ)され………と何故(なぜ)()()はしてお(たの)みなさらぬか』
438亀彦(かめひこ)『アハヽヽヽ、439(まへ)(はう)から()いて()れいと(たの)みたぢやないか、440()れだから、441研究(けんきう)(ため)()いてやらうと()つたのが、442(なに)(あやま)りだ。443エーもう煩雑(うるさ)くなつた。444(めん)(かうむ)らうかい』
445高姫(たかひめ)(わらは)()れと見込(みこ)みた以上(いじやう)は、446どうしても、447()うしても、448ウラナイ(けう)を、449(はら)(やぶ)つてでも、450(たた)()まねば承知(しようち)がならぬ、451(いや)でも、452(おう)でも、453改心(かいしん)させる。454(はや)()()りなされ、455素直(すなほ)にするのが、456各自(めいめい)のお(とく)だ。457あいた(くち)(すぼ)まらぬ、458キリキリ(まひ)(いた)さなならぬ(やう)(こと)()()ては可哀相(かはいさう)だから、459……サアサア(はや)う、460()出神(でのかみ)生宮(いきみや)(まを)(こと)を、461(みみ)(さら)へて()いたが()からう』
462亀彦(かめひこ)『アハヽヽヽ』
463英子姫(ひでこひめ)『オホヽヽヽ』
464悦子姫(よしこひめ)『ホヽヽヽヽ』
465高姫(たかひめ)(なん)ぢや、466(まへ)さま()は、467(この)()出神(でのかみ)生宮(いきみや)馬鹿(ばか)にするのかい』
468亀彦(かめひこ)『イエイエ、469どうしてどうして、470あまり勿体(もつたい)なくて、471見当(けんたう)()れなくなつて、472面白(おもしろ)(わら)ひに(わら)ひました。473(わら)(かど)には(ふく)(きた)る。474副守護神(ふくしゆごじん)か、475伏魔(ふくま)()らぬが、476米々(こめこめ)()(さへづ)つて(ひと)(きよ)侵入(しんにふ)せむとする、477天晴(あつぱれ)手腕(しゆわん)478(てん)(ほし)ガラツ(やう)御説教(ごせつけう)479(たび)()さを(さん)ずる(ため)()かして(もら)ひませう』
480高姫(たかひめ)『サアサア神政(しんせい)成就(じやうじゆ)481日本魂(やまとだましひ)根本(こつぽん)一厘(いちりん)仕組(しぐみ)()かして()げよう………エヘン……オホン……』
482(をんな)似合(にあ)はぬ、483(かた)(いか)らし、484(こぶし)(にぎ)り、485大手(おほて)()り、486外輪(そとわ)(ある)いて、487ヅシンヅシンと、488衣懸松(きぬかけまつ)(ふもと)()して(また)げて()く。489三人(さんにん)微笑(びせう)(うか)(なが)ら、490青彦(あをひこ)(うしろ)(したが)()いて()く。
491 衣懸松(きぬかけまつ)(ふもと)近寄(ちかより)()れば、492(ささ)やかなる草屋根(わらやね)破風口(はふぐち)より黒烟(こくえん)493猛炎々々(まうえんまうえん)()(のぼ)る。494高姫(たかひめ)(この)(てい)()てビツクリ仰天(ぎやうてん)
495高姫(たかひめ)『ヤア火事(くわじ)火事(くわじ)だ、496サアサア(みな)さま、497()()して(くだ)さい』
498亀彦(かめひこ)(けむり)猛炎々々(まうえんまうえん)立上(たちあが)(ども)499(いへ)はヤツパリ()えると()える。500(まへ)さまの(はら)(なか)(この)(とほ)紅蓮(ぐれん)(した)()いて()えて()るであらう、501霊肉一致(れいにくいつち)502本当(ほんたう)()から()出神(でのかみ)生宮(いきみや)だ、503アハヽヽヽ』
504高姫(たかひめ)『ソンナ(こと)(あと)()いたら(よろ)しい。505危急(ききふ)存亡(そんばう)場合(ばあひ)506(はや)(たす)けて(くだ)さい、507(みづ)()けなされ』
508亀彦(かめひこ)『ヤア大分(だいぶん)最前(さいぜん)から問答(もんだふ)もして()た。509水掛論(みづかけろん)()加減(かげん)()めて(もら)はうかい、510舌端(ぜつたん)()()いた(むく)いに、511(いへ)まで()()いた。512(ひと)(けむり)()いた天罰(てんばつ)で、513(いへ)まで(けむり)()かれよつた。514天罰(てんばつ)()ふものは(おそ)ろしいものだ。515マアゆつくり高姫(たかひめ)さまの活動振(くわつどうぶり)()せて(もら)ひませう。516雪隠小屋(せんちごや)(やう)(いへ)()けた(ところ)で、517(べつ)(さわ)必要(ひつえう)もなからう。518(ひと)飛出(とびだ)した(から)(いへ)()けるのだ。519高姫(たかひめ)さまは雪隠(せんち)火事(くわじ)(くそ)やけになつて()らうが、520此方(こちら)高見(たかみ)見物(けんぶつ)で、521対岸(たいがん)火災視(くわさいし)するとは(この)(こと)だ。522一切(いつさい)執着心(しふちやくしん)()(ため)には、523()洗礼(せんれい)一番(いちばん)だ、524()れで()出神(でのかみ)神徳(しんとく)完全(くわんぜん)発揮(はつき)されたのだ。525ナア高姫(たかひめ)さま、526あなたの……()れで御守護神(ごしゆごじん)証明(しようめい)されると()ふものだ。527(よろこ)びなさい』
528高姫(たかひめ)『エー(やかま)しいワイ、529(なに)どこの(さわ)ぎぢやない、530グヅグヅして()ると、531(みな)()けて仕舞(しま)わア、532(なか)這入(はい)つて、533燗徳利(かんどくり)なと()()()して()れい。534コレコレ青彦(あをひこ)535(なに)して()る、536火事(くわじ)()ふのは(いへ)()けるのだ、537(みづ)(なが)れるのは(かは)だ、538()(はな)(うへ)()る』
539狼狽(うろた)(さわ)いで半気違(はんきちがひ)になり、540摺鉢(すりばち)(かか)へて右往左往(うわうさわう)(くる)(まは)可笑(をか)しさ。541(またた)(うち)()(むね)(つらぬ)き、542バサリと()()ちた。543高姫(たかひめ)544青彦(あをひこ)着衣(ちやくい)(そで)猛火(まうくわ)()められ、545頭髪(とうはつ)をチリチリと(くす)(なが)ら、546一生懸命(いつしやうけんめい)(はし)りゆく。547()(かぜ)(あふ)られて益々(ますます)()(ひろ)がる。548警鐘(けいしよう)乱打(らんだ)(こゑ)549速大鼓(はやだいこ)(おと)(しき)りに(きこ)()る、550二人(ふたり)進退(しんたい)(きは)まり、551丸木橋(まるきばし)(うへ)より青淵(あをぶち)目蒐(めが)けて、552井戸(ゐど)西瓜(すゐくわ)()げた(やう)に、553ドブンと落込(おちこ)みしが、554(この)(おと)(おどろ)いて()(さま)せば、555宮垣内(みやがいち)(しづ)伏屋(ふせや)に、556王仁(おに)()(よこ)たはり()たり。557堅法華(かたほつけ)のお睦婆(むつば)アが、558豆太鼓(まめだいこ)(たた)(かね)()らして、559法華経(ほつけきやう)のお題目(だいもく)(とな)へる(おと)かしまし。
560大正一一・四・一四 旧三・一八 松村真澄録)
   
オニド関連サイト最新更新情報
10/28霊界物語音読第37、38、63巻と、大本神諭、伊都能売神諭をアップしました。
10/26【霊界物語ネット】大本神諭を「年月日順」で並べた時の順序が、一部おかしいものがあったので修正しました。(os176,192,193,191,235 の5つ)