霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一五章 遠来(ゑんらい)(きやく)〔六四三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第18巻 如意宝珠 巳の巻 篇:第5篇 五月五日祝 よみ:ごがついつかのいわい
章:第15章 遠来の客 よみ:えんらいのきゃく 通し章番号:643
口述日:1922(大正11)年04月28日(旧04月02日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年2月10日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
高姫がフサの国から、天の磐船に乗って魔窟ヶ原にやってきた。黒姫が出迎え、玉照姫を奪う計画の進捗を報告する。高姫は、玉照姫が手に入るやいなや、フサの国に連れて帰る心積もりであった。
紫姫は高姫に挨拶をした。直会の宴が開かれ、高姫、黒姫は上機嫌で宣伝歌を歌う。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:
愛善世界社版:249頁 八幡書店版:第3輯 730頁 修補版: 校定版:257頁 普及版:114頁 初版: ページ備考:
001 米価(べいか)騰貴(あが)糠雨(ぬかあめ)が、002(あか)蛇腹(じやばら)(そら)()せて()る。003八岐大蛇(やまたをろち)憑依(ひようい)されしウラナイ(けう)頭株(あたまかぶ)004鼻高々(はなたかだか)高姫(たかひめ)が、005天空(てんくう)(たか)(あま)磐船(いはぶね)(とどろ)かしつつフサの(くに)をば(あと)にして、006大海原(おほうなばら)乗越(のりこ)えて、007由良(ゆら)(みなと)着陸(ちやくりく)し、008二人(ふたり)(とも)()()れて、009大江(おほえ)(やま)(ほど)(ちか)き、010魔窟ケ原(まくつがはら)黒姫(くろひめ)が、011(をしへ)射場(いば)()てて()る、012要心(えうじん)堅固(けんご)岩窟(がんくつ)(いきほひ)()んでかけ(きた)る。
013 梅公(うめこう)目敏(めざと)高姫(たかひめ)姿(すがた)()て、014叮嚀(ていねい)会釈(ゑしやく)しながら、
015『ヤア、016これはこれは高姫(たかひめ)(さま)017達者(たつしや)でしたか、018遠方(ゑんぱう)(ところ)ようこそ御飛来(ごひらい)(くだ)さいました。019黒姫(くろひめ)(さま)がお(よろこ)びで御座(ござ)いませう、020サアずつと(おく)へお(とほ)(くだ)さいませ』
021 高姫(たかひめ)四辺(あたり)きよろきよろ見廻(みまは)しながら、
022高姫(たかひめ)嗚呼(ああ)大変(たいへん)其辺(そこら)あたりが(かは)りましたね、023これと()うのもお(まへ)さま(たち)日頃(ひごろ)丹精(たんせい)(あら)はれて、024何処(どこ)()もよく掃除(さうぢ)行届(ゆきとど)き、025清潔(きれい)(こと)
026梅公(うめこう)『エヽ、027滅相(めつさう)な、028さう()めて(いただ)いては(じつ)汗顔(かんがん)(いた)りで御座(ござ)います、029サア(おく)御案内(ごあんない)(いた)しませう』
030高姫(たかひめ)黒姫(くろひめ)さまは在宅(ざいたく)ですかな』
031梅公(うめこう)『ハイ高山(たかやま)さまも、032御両人(ごりやうにん)とも(あさ)から(ばん)(まで)それはそれは(うらや)ましい(ほど)(むつ)まじうお(くら)しで御座(ござ)います』
033 (かか)(ところ)黒姫(くろひめ)はヌツと(あら)はれ、
034『マア高姫(たかひめ)(さま)035ようこそお(いで)(くだ)さいました。036何卒(どうぞ)(ゆつ)くりお(やす)(くだ)さいませ』
037高姫(たかひめ)黒姫(くろひめ)さま、038(ひさ)()りでしたねえ、039高山彦(たかやまひこ)さまも御機嫌(ごきげん)宜敷(よろし)いさうでお目出度(めでた)御座(ござ)います』
040黒姫(くろひめ)『ハイ、041有難(ありがた)御座(ござ)います、042頑固(ぐわんこ)なお(かた)(こま)つて()ります』
043高姫(たかひめ)『ヤア、044人間(にんげん)頑固(ぐわんこ)でなければいけませぬ、045兎角(とかく)正直者(しやうぢきもの)頑固(ぐわんこ)なものですよ、046変性男子式(へんじやうなんししき)身霊(みたま)でなくては到底(たうてい)神業(しんげふ)成就(じやうじゆ)(いた)しませぬからな。047(とき)黒姫(くろひめ)さま、048貴女(あなた)日々(にちにち)この自転倒島(おのころじま)大江山(おほえやま)(ちか)くに、049(むらさき)(くも)()(のぼ)り、050神聖(しんせい)なる偉人(ゐじん)出現(しゆつげん)して()(こと)御存(ごぞん)じでせうね』
051黒姫(くろひめ)『ハイハイ委細(ゐさい)承知(しようち)して()ります』
052高姫(たかひめ)承知(しようち)はして()ても(また)()かりなく、053(その)玉照姫(たまてるひめ)とやらをウラナイ(けう)()()れる手筈(てはず)調(ととの)うて()ますか』
054黒姫(くろひめ)(おつ)しやる(まで)もなく、055一切(いつさい)万事(ばんじ)羽織(はおり)(ひも)で、056黒姫(くろひめ)(むね)にチヤンと()いて御座(ござ)います。057オホヽヽヽ』
058高姫(たかひめ)『ヤアそれで安心(あんしん)しました、059愚図々々(ぐづぐづ)して()ると、060また素盞嗚尊(すさのをのみこと)(はう)()られ仕舞(しま)つては(たま)りませぬからなア、061(わたし)()(ばか)りが()にかかつて、062(いそが)しい(なか)飛行機(ひかうき)()ばして態々(わざわざ)やつて()ました。063そうして肝腎(かんじん)目的物(もくてきぶつ)はもう()()りましたか』
064黒姫(くろひめ)『イヤ、065(いま)着々(ちやくちやく)()(すす)めて()最中(さいちう)なんです。066それについては斯様(かやう)斯様(かやう)こうこうの手段(しゆだん)で』
067(みみ)口寄(くちよ)せて、068綾彦(あやひこ)夫婦(ふうふ)人質(ひとじち)使用(しよう)する(こと)()()けて、069得意(とくい)(かほ)(かがや)かす。
070高姫(たかひめ)(ぜん)(いそ)げだ。071如才(じよさい)はあるまいが一日(いちにち)(はや)くやらねばなりませぬぞえ、072(わたし)もそれが成功(せいこう)する(まで)()()ぢやありませぬ、073(わたし)此処(ここ)()つて()ませう、074玉照姫(たまてるひめ)()()るや(いな)や、075飛行機(ひかうき)()せてフサの(くに)(かへ)りませう』
076黒姫(くろひめ)高姫(たかひめ)さま、077(よろこ)(くだ)さいませ、078一旦(いつたん)三五教(あななひけう)堕落(だらく)して()青彦(あおひこ)が、079神様(かみさま)御神力(ごしんりき)往生(わうじやう)して(かへ)つて()ました』
080高姫(たかひめ)(なん)仰有(おつしや)る、081あの青彦(あをひこ)(かへ)りましたか、082それはマアマアよい(こと)をなさいました。083(さすが)千軍万馬(せんぐんばんば)(こう)()貴女(あなた)084いやもうお(ほね)()れたでせう、085貴女(あなた)敏腕家(びんわんか)には()出神(でのかみ)感服(かんぷく)(いた)しました。086(とき)夏彦(なつひこ)087常彦(つねひこ)()うなりましたか、088なんだか()ないやうですな』
089黒姫(くろひめ)『ヘイ、090彼奴(あいつ)はたうとう三五教(あななひけう)眈溺(たんでき)して仕舞(しま)ひました。091(しか)(なが)(これ)時間(じかん)問題(もんだい)です、092きつと()(かへ)して()せます。093(なに)神界(しんかい)のお仕組(しぐみ)でせう、094ああして三五教(あななひけう)這入(はい)り、095(かへ)りには青彦(あをひこ)のやうに沢山(たくさん)従者(じゆうしや)()れて(かへ)るかも()れませぬ』
096高姫(たかひめ)『さう楽観(らくくわん)出来(でき)ますまいが、097(うしとら)金神様(こんじんさま)(なに)から(なに)(まで)()()のない神様(かみさま)だから屹度(きつと)(ふか)(ふか)いお仕組(しぐみ)があるのでせう』
098黒姫(くろひめ)貴女(あなた)にお()にかけ()(かた)一人(ひとり)あります、099それはそれは行儀(ぎやうぎ)()ひ、100器量(きりやう)()ひ、101知識(ちしき)()ひ、102言葉(ことば)(づか)ひと()ひ、103(なに)から(なに)まで(あな)のない三十三相(さんじふさんさう)(そろ)うた観自在天(くわんじざいてん)のやうな淑女(しゆくぢよ)信者(しんじや)になられまして、104(いま)宣伝使(せんでんし)仕込(しこ)(ちう)御座(ござ)います、105()うか立派(りつぱ)宣伝使(せんでんし)仕立(した)てあげて、106貴女様(あなたさま)(よろこ)んで(いただ)かうと(おも)つて日々(にちにち)(ほね)()つて()ります、107まア一遍(いつぺん)()うて()(くだ)さい、108(さいは)(その)(かた)青彦(あをひこ)も、109青彦(あをひこ)()れて()鹿公(しかこう)も、110馬公(うまこう)()ふそれはそれは(じつ)(をとこ)らしい人物(じんぶつ)()()ります、111真実(ほんと)掘出(ほりだ)しものです、112きつとウラナイ(けう)柱石(ちうせき)になる人物(じんぶつ)ですなア』
113高姫(たかひめ)『それは(なに)より結構(けつこう)です』
114(はな)(をり)しも高山彦(たかやまひこ)は、115羽織袴(はおりはかま)扮装(いでたち)116(この)()(あら)はれて、
117『ヤア高姫(たかひめ)さま、118(ひさ)()りで御座(ござ)いました、119ようマア遥々(はるばる)御入来(ごじゆらい)120御疲労(おくたびれ)御座(ござ)いませう、121サアどうぞ(ゆつ)くりして(くだ)さいませ』
122高姫(たかひめ)『ヤア高山彦(たかやまひこ)さま、123貴方(あなた)幾歳(いくつ)でしたいなア、124大変(たいへん)にお(わか)()えますよ、125(おく)さまの待遇(もてなし)()いので自然(しぜん)にお(わか)くなられますなア、126(わたし)(この)(とほ)(とし)()り、127()()けてもうしやつちもない(ばば)アですが、128貴方(あなた)とした(こと)わいなア、129フサの(くに)()らした(とき)よりも余程(よほど)元気(げんき)な、130(かほ)(いろ)若々(わかわか)として、131(わたし)でも()らず()らずに電波(でんぱ)(おく)るやうになりましたワ。132オホヽヽヽ』
133高山彦(たかやまひこ)高姫(たかひめ)さま、134()うぞ()やかさずに()いて(くだ)さい、135(わか)(もの)ぢやあるまいし、136いやもう()()えても(とし)()ふものは(うそ)()かぬ(もの)で、137()(ばか)達者(たつしや)(からだ)(なん)となしに無精(ぶしやう)になります』
138高姫(たかひめ)(あま)(おく)さまの御待遇(おもてなし)()いので、139いつも(うち)(ばか)()らつしやるものだから、140自然(しぜん)(からだ)(おも)くなるのでせう、141(わたし)貴方(あなた)のやうな気楽(きらく)()になつて見度(みた)御座(ござ)いますワ、142オホヽヽヽ』
143黒姫(くろひめ)今日(けふ)遠方(ゑんぱう)からの高姫(たかひめ)さまのお()し、144それについては青彦(あをひこ)145紫姫(むらさきひめ)146(その)()一同(いちどう)(もの)(あつ)めて貴女(あなた)歓迎会(くわんげいくわい)やら(いはひ)()ねて、147神酒(みき)一盃(いつぱい)(いただ)(こと)にしませうか』
148高姫(たかひめ)()うぞお(かま)(くだ)さいますな、149(しか)(わたし)(まゐ)つた(しるし)(みな)さまにお神酒(みき)()げて(もら)へば尚更(なほさら)結構(けつこう)です』
150 黒姫(くろひめ)はツト()つて「(うめ)(うめ)」と()んだ。
151 (この)(こゑ)梅公(うめこう)(あは)ただしく(はし)(きた)り、
152(なに)御用(ごよう)御座(ござ)いますか』
153黒姫(くろひめ)今日(けふ)高姫(たかひめ)(さま)(ひさ)(ぶり)のお()しですから、154皆々(みなみな)神酒(みき)(いただ)くのだから、155(その)用意(ようい)をして(くだ)さい』
156梅公(うめこう)『ハイ(かしこ)まりました、157(さぞ)(みな)(もの)(よろこ)ぶことでせう』
158といそいそとして納戸(なんど)(はう)姿(すがた)(かく)した。159紫姫(むらさきひめ)青彦(あをひこ)(とも)(この)()(あら)はれ、160叮嚀(ていねい)()をつかへ、
161紫姫(むらさきひめ)『これはこれは高姫(たかひめ)(さま)御座(ござ)いますか、162(たつと)御身(おんみ)をもつて()くも遠方(ゑんぱう)(ところ)入来(おわせ)られました。163(わたくし)(みやこ)(もの)164元伊勢様(もといせさま)二人(ふたり)下僕(しもべ)()れて参拝(さんぱい)(いた)します(をり)165黒姫(くろひめ)さまの熱心(ねつしん)なる御信仰(ごしんかう)状態(じやうたい)目撃(もくげき)しまして、166それから(にわか)有難(ありがた)うなり、167三五教(あななひけう)信仰(しんかう)()め、168世話(せわ)になつて()ます。169()うぞ今後(こんご)御見捨(おみす)てなく宜敷(よろし)御指導(ごしだう)をお(ねが)(いた)します』
170青彦(あをひこ)(わたくし)御存(ごぞん)じの青彦(あをひこ)御座(ござ)います、171(まこと)不調法(ぶてうはふ)(ばか)(いた)しまして、172大恩(たいおん)ある貴女(あなた)のお言葉(ことば)(わす)れ、173三五教(あななひけう)眈溺(たんでき)(いた)し、174大神様(おほかみさま)重々(ぢうぢう)(つみ)(かさ)ね、175(なん)となく神界(しんかい)(おそ)ろしくなりましたので、176(ふたた)黒姫(くろひめ)(さま)にお(わび)(まを)し、177帰参(きさん)(かな)へさして(いただ)きました、178()うぞ宜敷(よろし)くお(ねが)(いた)します』
179高姫(たかひめ)『ヤア紫姫(むらさきひめ)さまに青彦(あをひこ)さま、180(みな)因縁(いんねん)づくぢやから、181もう(この)(うへ)精神(せいしん)をかへては不可(いけ)ませぬぞえ、182貴女(あなた)黒姫(くろひめ)さまに()けば、183立派(りつぱ)淑女(しゆくぢよ)ぢやと仰有(おつしや)いましたが、184如何(いか)にも()きしに(まさ)立派(りつぱ)人格(じんかく)185()出神(でのかみ)生宮(いきみや)も、186(まつた)感服(かんぷく)(いた)しました』
187紫姫(むらさきひめ)『さうお()(くだ)さいましては不束(ふつつ)かな(わたし)188(はづ)かしうて(あな)でもあれば這入(はい)()くなりますワ』
189高姫(たかひめ)滅相(めつさう)な、190(なに)仰有(おつしや)います、191貴女(あなた)身魂(みたま)がよいから、192もう(この)(うへ)御修業(ごしうげふ)なさるには(およ)びますまい、193貴女(あなた)(この)支社(でやしろ)()いておくのは勿体(もつたい)ない、194(わたし)一緒(いつしよ)北山村(きたやまむら)本山(ほんざん)()(もら)つて、195本山(ほんざん)牛耳(ぎうじ)()つて(もら)はねばなりませぬ。196これこれ青彦(あをひこ)197(まへ)(しつか)りして今度(こんど)(わたし)について()なさい、198此処(ここ)(なが)らく()いておくと剣呑(けんのん)だ、199大江山(おほえやま)悪霊(あくれい)何時(いつ)憑依(ひようい)して(また)もや身魂(みたま)(にご)らすかも()れないから、200今度(こんど)(ある)(ひと)つの目的(もくてき)成就(じやうじゆ)したら、201高姫(たかひめ)一緒(いつしよ)にフサの(くに)本山(ほんざん)()くのだよ』
202青彦(あをひこ)『アヽそれは(なに)より有難(ありがた)御座(ござ)います、203(わたくし)変心(へんしん)したのをお(とが)めもなく、204本山(ほんざん)(まで)()れて(かへ)つてやらうとは、205(なん)とした御仁慈(ごじんじ)のお言葉(ことば)206もう(この)(うへ)貴女(あなた)御高恩(ごかうおん)(むく)ゆるため、207粉骨砕身(ふんこつさいしん)犬馬(けんば)(らう)(いと)ひませぬ』
208高姫(たかひめ)『アヽ人間(にんげん)はさうなくては(かな)はぬ、209(そら)(かがや)日月(じつげつ)でさへも、210(とき)あつて黒雲(こくうん)(つつ)まれる(こと)がある。211つまり貴方(あなた)(こころ)(つき)三五教(あななひけう)変性女子(へんじやうによし)黒雲(こくうん)(かか)つて()たのだ。212(まよ)ひの(くも)()るれば真如(しんによ)日月(じつげつ)()るのぢや、213アヽ目出度(めでた)目出度(めでた)い、214これと()ふのも黒姫(くろひめ)さまのお(ほね)()り』
215高姫(たかひめ)一生懸命(いつしやうけんめい)()めそやして()る。216かかる(ところ)へ、
217梅公(うめこう)『モシモシ、218準備(じゆんび)出来(でき)ました。219(みな)(もの)()つて()ます、220()うぞ(みな)さま(おく)広間(ひろま)へお()(くだ)さいませ』
221黒姫(くろひめ)『ヤア、222それは御苦労(ごくらう)であつた。223サア高姫(たかひめ)さま、224紫姫(むらさきひめ)さま、225高山(たかやま)さま、226青彦(あをひこ)さま(まゐ)りませう』
227(さき)()つ。228高姫(たかひめ)(たか)()ばたきしたやうな恰好(かつかう)しながら、229いそいそと(おく)()る。230一同(いちどう)高姫(たかひめ)導師(だうし)(した)神殿(しんでん)(むか)天津祝詞(あまつのりと)奏上(そうじやう)し、231(つづ)いて()出神(でのかみ)筆先(ふでさき)朗読(らうどく)(をは)弥々(いよいよ)直会(なほらひ)(えん)(うつ)つた、232高姫(たかひめ)(うた)(うた)つた。
233『フサの御国(みくに)(そら)(たか)
234(とり)磐樟船(いわくすふね)()
235雲井(くもゐ)(そら)(とどろ)かせ
236一瀉千里(いつしやせんり)(いきほ)ひで
237西(にし)より(ひがし)(いなづま)
238(きら)めく(ごと)くかけ(きた)
239世人(よびと)(むね)(ひや)しつつ
240高山(たかやま)低山(ひきやま)()()えて
241(あめ)真名井(まなゐ)()(わた)
242(やす)河原(かはら)(した)()
243(またた)くひまに皇神(すめかみ)
244()()守護(しゆご)(いちじる)
245由良(ゆら)(みなと)着陸(ちやくりく)
246鶴亀(つるかめ)二人(ふたり)(ともな)ひて
247千秋万歳(せんしうばんざい)ウラナイの
248(をしへ)基礎(きそ)(かた)めむと
249(あづま)(かがや)明星(みやうじやう)
250(もと)めて此処(ここ)()()れば
251(かみ)経綸(しぐみ)奥深(おくふか)
252凡夫(ぼんぶ)()には弥仙山(みせんざん)
253(やま)彼方(かなた)(あら)はれし
254玉照姫(たまてるひめ)厳霊(いづみたま)
255弥々(いよいよ)此処(ここ)出現(しゆつげん)
256三千年(さんぜんねん)御経綸(おんしぐみ)
257(ひら)常磐(ときは)(まつ)()
258()甲斐(かひ)あつて高姫(たかひめ)
259日頃(ひごろ)(おも)ひも()(わた)
260(とき)(やうや)(ちか)づきぬ
261アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)
262御霊(みたま)幸倍(さちはへ)()()して
263(まこと)(みち)にさやり()
264頑固(ぐわんこ)(ひと)つの瑞霊(みづみたま)
265変性女子(へんじやうによし)改心(かいしん)
266する()とこそはなりにけり
267(つき)()つとも()くるとも
268(あさひ)()るとも(くも)るとも
269仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
270ウラナイ(けう)(かみ)(みち)
271(ただ)一厘(いちりん)秘密(ひみつ)をば
272グツと(にぎ)つた高姫(たかひめ)
273仕組(しぐみ)(おく)(ふた)あけて
274(はら)()んだる如意宝珠(によいほつしゆ)
275(たま)(ひかり)(あざや)かに
276三千世界(さんぜんせかい)(かがや)かし
277(おに)大蛇(をろち)曲津神(まがつかみ)
278三五教(あななひけう)立直(たてなほ)
279金勝要(きんかつかね)大神(おほかみ)
280木花姫(このはなひめ)生宮(いきみや)
281徹底(とことん)改心(かいしん)さして()
282グツと(よわ)つた、しほどきに
283(この)高姫(たかひめ)()()んで
284サアサア()うぢや、サアどうぢや
285(おく)をつかんだ太柱(ふとばしら)
286(いよいよ)改悟(かいご)をすればよし
287()(わか)らねば(ちやう)()らうか
288変性男子(へんじやうなんし)御血統(おんちすぢ)
289(かみ)(はしら)となりながら
290こんな(こと)では、どうなるか
291(まこと)(こと)(わか)らねば
292(はや)陣引(ぢんび)きするがよい
293(あと)高姫(たかひめ)()()んで
294(ただ)一厘(いちりん)御仕組(おんしぐみ)
295天晴(あつぱれ)成就(じやうじゆ)させて()せう
296()うして女子(ぢよし)()らすまで
297(ひと)()くてはならぬもの
298弥仙(みせん)(やま)(あら)はれた
299玉照姫(たまてるひめ)()()れて
300(これ)をば(たね)(せめ)()れば
301如何(いか)頑固(ぐわんこ)緯役(よこやく)
302変性女子(へんじやうによし)往生(わうじやう)して
303(かぶと)()ぐに(ちが)ひない
304一分一厘(いちぶいちりん)毛筋(けすぢ)(ほど)
305間違(まちが)()いのが(かみ)(みち)
306三五教(あななひけう)やウラナイ(けう)
307(かみ)(をしへ)表面(へうめん)
308(ふた)つに(わか)れて()るけれど
309(もと)(ただ)せば一株(ひとかぶ)ぢや
310(あめ)(あられ)(ゆき)(こほり)
311(かたち)(かは)れど徹底(とことん)
312()()(さき)(おな)(みづ)
313(おな)(たに)をば(なが)()
314変性女子(へんじやうによし)御霊(みたま)さへ
315グヅと往生(わうじやう)させたなら
316(あと)金勝要(きんかつかね)(かみ)
317木花咲耶姫(このはなさくやひめ)(かみ)
318彦火々出見(ひこほほでみ)神霊(かむみたま)
319帰順(きじゆん)なさるは(やす)(こと)
320邪魔(じやま)になるのは緯役(よこやく)
321(この)()(みだ)れた守護神(しゆごじん)
322此奴(こいつ)ばかりが()にかかる
323アヽさりながらさりながら
324(とき)()にけり、(きた)りけり
325(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
326(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
327(ただ)何事(なにごと)(ひと)()
328直日(なほひ)見直(みなほ)し、()(なほ)
329三五教(あななひけう)やウラナイの
330(かみ)(をしへ)神勅(みことのり)
331高天原(たかあまはら)高姫(たかひめ)
332天晴(あつぱ)(おもて)(あら)はれて
333(まこと)(みち)()()かし
334ミロクの(かみ)末長(すゑなが)
335(たて)のお(やく)立直(たてなほ)
336(よこ)守護(しゆご)(ほろ)ぼして
337常世(とこよ)(ひめ)生魂(いきだま)
338世界(せかい)秘密(ひみつ)(さぐ)()
339()出神(でのかみ)竜宮(りうぐう)
340乙姫(おとひめ)さまの神力(しんりき)
341堅磐常磐(かきはときは)(まつ)()
342()つる(とき)こそ(きた)りけり
343アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)
344御霊(みたま)幸倍(さちはへ)(まし)ませよ』
345 黒姫(くろひめ)(やや)346微酔(ほろよひ)機嫌(きげん)になつて低太(ひくぶと)(こゑ)()()げて(うた)(はじ)めたり。
347(とほ)海山(うみやま)河野(かはの)()
348遥々(はるばる)此処(ここ)(かへ)ります
349ウラナイ(けう)根本(こつぽん)
350(かなめ)(つか)んだ高姫(たかひめ)さま
351よくもお()まし(くだ)されて
352(むかし)(むかし)のさる(むかし)
353国治立(くにはるたち)大神(おほかみ)
354仕組(しぐ)(たま)ひし大謨(たいもう)
355一日(ひとひ)(はや)成就(じやうじゆ)させ
356()()ちたまふ神々(かみがみ)
357(のこ)らず(この)()に、あげまして
358三千世界(さんぜんせかい)民草(たみくさ)
359上下(じやうげ)運否(うんぷ)()いやうに
360(ます)かけひいて(あひ)ならし
361神政(しんせい)成就(じやうじゆ)大業(たいげふ)
362いよいよ(すす)めたまはむと
363(いで)ます今日(けふ)(たふと)さよ
364朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
365(つき)()つとも()くるとも
366仮令(たとへ)天地(てんち)(さが)しても
367こんな結構(けつこう)なお肉体(にくたい)
368()出神(でのかみ)生宮(いきみや)
369(また)世界(せかい)にあるものか
370また竜宮(りうぐう)乙姫(おとひめ)
371(かか)りたまひて(うしとら)
372金神様(こんじんさま)のお経綸(しぐみ)
373骨身(ほねみ)(をし)まぬお手伝(てつだ)
374こんな(まこと)神様(かみさま)
375(また)世界(せかい)にあるものか
376アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)
377今迄(いままで)種々(くさぐさ)態々(さまざま)
378(かみ)のお(みち)彼是(かれこれ)
379()らぬ心配(しんぱい)して()たが
380時節(じせつ)(まゐ)りて煎豆(いりまめ)
381(はな)()(みの)(うれ)しさよ』
382(うた)(をり)しも(おもて)岩戸(いはと)(はう)(あた)つて、383消魂(けたたま)しい物音(ものおと)(きこ)()たる。
384 嗚呼(ああ)(はな)高姫(たかひめ)さまよ、385(いろ)(くろ)黒姫(くろひめ)さまの(なが)たらしい腰曲(こしまが)(うた)や、386青彦(あをひこ)舌鼓(したつづみ)387紫姫(むらさきひめ)(しと)やかな(こゑ)388馬公(うまこう)389鹿公(しかこう)390(うめ)391(あさ)392(いく)393(うし)394(とら)395(たつ)396(とび)397(つる)398(かめ)その()沢山(たくさん)(さけ)()うた場面(ばめん)霊眼(れいがん)()せられて、399(あんま)霊肉(れいにく)両眼(りやうがん)虐使(ぎやくし)した天罰(てんばつ)400(にはか)(ねむ)くなつて()た。401一寸(ちよつと)これで()つて()きます。
402大正一一・四・二八 旧四・二 加藤明子録)