霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
目 次設 定
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
フォント

ルビの表示



アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注 [?][※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]


文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色 [?]底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。[×閉じる]
外字1の色 [?]この設定は現在使われておりません。[×閉じる]
外字2の色 [?]文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。[×閉じる]

  

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。


【新着情報】サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。

【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034  アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。

          

第四章 六六六(みろく)〔六六六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第20巻 如意宝珠 未の巻 篇:第1篇 宇都山郷 よみ(新仮名遣い):うづやまごう
章:第4章 六六六 よみ(新仮名遣い):みろく 通し章番号:666
口述日:1922(大正11)年05月12日(旧04月16日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年3月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
田吾作も鍬を杖につきながら留公の傍らに来て、友彦征服の宣伝歌を歌い始めた。
次いで天の真浦が宣伝歌を歌った。三五教の神の由来から、自分の出自、そしてこの宇都山村の里にやってくるまでの経緯を歌いこみ、留公・田吾作との邂逅を述べ、お互いに元は天地の分霊であり、神はひとつである、と友彦に改心を呼びかけた。
友彦は宣伝歌の言霊に驚いて一目散に逃げてしまった。
これより、天の真浦は里人に歓迎され、松鷹彦の茅屋に逗留することになった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-04-18 03:30:20 OBC :rm2004
愛善世界社版:78頁 八幡書店版:第4輯 177頁 修補版: 校定版:81頁 普及版:34頁 初版: ページ備考:
001 (おに)十八(じふはち)002番茶(ばんちや)出花(でばな)003(じや)廿(はたち)なる巻物語(まきものがたり)004六六六(みろく)(せつ)(あた)つて(すこ)しく季節(きせつ)(はや)けれど、005蚊蜻蛉(かとんぼ)(ぜん)たる細長(ほそなが)き、006加藤(かとう)如来(によらい)(ふで)()らせ、007(よこ)()しつつ瑞月(ずゐげつ)が、008古今(ここん)混同(こんどう)したる夢物語(ゆめものがたり)009ハートに(なみ)もウツ(やま)の、010(さと)割拠(かつきよ)せし、011バラモン(けう)宣伝使(せんでんし)012言霊(ことたま)(にご)ども(ひこ)が、013(あめ)真浦(まうら)言霊(ことたま)に、014(あた)りて逃出(にげだ)一条(ひとくだり)015天井(てんじやう)(さん)()みながら、016布団(ふとん)(しり)敷島(しきしま)(けぶり)(とも)雲煙(うんえん)朦朧(もうろう)017(つか)まへ(どころ)のなき()()ぶるドモ(ひこ)物語(ものがたり)018嗚呼(ああ)惟神(かむながら)々々(かむながら)019(すべ)言霊(ことたま)口車(くちぐるま)020いやいやながら()つて()く。
021 田吾作(たごさく)(くは)(つゑ)につき、022煮染(にし)めたやうな(あか)ついた手拭(てぬぐひ)頬被(ほほかぶ)りをし(なが)ら、023留公(とめこう)(そば)にツと()()ひ、024石原(いしはら)石油(せきゆ)空缶(あきくわん)でも(ひき)ずり(まは)したやうなガラガラ(ごゑ)()()げて、025交際(つきあひ)(てき)支離(しり)滅裂(めつれつ)なる友彦(ともひこ)征服歌(せいふくか)(うた)(はじ)めたり。
026田吾作朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
027(つき)()つとも()くるとも
028宇都山(うづやま)(むら)里人(さとびと)
029(あさ)(ゆふ)なに(くは)(かた)
030(ばば)(むすめ)野良(のら)仕事(しごと)
031いそしみ(はげ)(その)(なか)
032どこから()つて()()たか
033規律(きりつ)(みだ)すバラモンの
034偽善(ぎぜん)一途(いちづ)神柱(かむばしら)
035おん友彦(ともひこ)がやつて()
036イの一番(いちばん)留公(とめこう)
037言向(ことむ)(やは)()ぎにお(はる)若後家(わかごけ)
038(うつつ)()かした(その)()より
039二十(にじふ)()(けん)里人(さとびと)
040野良(のら)仕事(しごと)打忘(うちわす)
041(あさ)から(ばん)までバラモンの
042(わけ)(わか)らぬ(きやう)()
043随喜(ずゐき)(なみだ)(なが)しつつ
044今年(ことし)恰度(ちやうど)満三年(まるみとせ)
045田畑(たはた)毎年(まいねん)()れて()
046こんな(こと)ではどうなろと
047(みち)(まよ)うた里人(さとびと)
048偏屈(へんくつ)よと(わら)はれつ
049(むぎ)(まき)つけ(まめ)()
050(いも)赤子(あかご)朝夕(あさゆふ)
051肥料(こえ)(あた)へて(はぐく)みつ
052(その)成人(せいじん)(たのし)みに
053(あさ)から(ばん)まで(あせ)をかき
054(つく)(はたけ)留公(とめこう)
055三五教(あななひけう)守彦(もりひこ)
056生言霊(いくことたま)()(おそ)
057野路(のぢ)(はづ)して(わが)(はた)
058()()赤子(あかご)無残(むざん)にも
059(にじ)(ころ)してしもた(ゆゑ)
060(おれ)もチツとは(はら)()
061留公(とめこう)(うち)へやつて()
062強談判(こわだんぱん)()()れば
063留公(とめこう)(やつ)()(ぐさ)
064どしても(おれ)()()ちぬ
065(をんな)国有(こくいう)(せつ)もある
066(この)()(なか)(いも)にせよ
067赤子(あかご)()まれて(たま)らうか
068(もと)(とほ)りにしてかやせ
069バラモン(けう)御教(みをしへ)
070(てん)(めぐみ)無残(むざん)にも
071(そこな)(やぶ)つて()いものか
072返答(へんたふ)()かむと()()れば
073(この)留公(とめこう)(おも)をあげ
074(しき)りに冷笑(れいせう)()かべつつ
075サンガー夫人(ふじん)がやつて()
076産児(さんじ)制限(せいげん)までもする
077八釜(やかま)(せつ)()(とき)
078(いも)赤子(あかご)二十(にじふ)三十(さんじふ)
079(つぶ)してやるのは(くに)(ため)
080世人(よびと)(ため)ぢやと逆理屈(さかりくつ)
081流石(さすが)(おれ)(たま)()
082(たづさ)()つた(くは)(さき)
083留公(とめこう)(あたま)(まと)として
084(ほね)(くだ)けと打下(うちお)ろす
085(たちま)留公(とめこう)()をかはし
086()げる(はず)みに三五(あななひ)
087(かみ)(をしへ)宣伝使(せんでんし)
088守彦(もりひこ)さまが(あし)(ゆび)
089(おも)ひがけなく()(おと)
090ビツクリ仰天(ぎやうてん)()()うて
091無礼(ぶれい)(しや)すれば守彦(もりひこ)
092仁慈(じんじ)無限(むげん)真人(しんじん)
093(かほ)(ゑみ)をば(たた)へつつ
094(つみ)(ゆる)して(くだ)さつた
095あゝ有難(ありがた)有難(ありがた)
096バラモン(けう)友彦(ともひこ)
097(ゆび)であつたら(なん)とせう
098()つた()んだと(いぢ)められ
099(たちま)(ころも)()()られ
100(とり)もとまらぬ茨畔(いばらぐろ)
101(つるぎ)(はし)火渡(ひわた)りや
102水底(みなそこ)(くぐ)荒行(あらぎやう)
103五日(いつか)十日(とをか)()ひられて
104生命(いのち)(ほど)(はか)られぬ
105(これ)(おも)へば三五(あななひ)
106(かみ)(をしへ)(たふと)さが
107(こころ)(そこ)()()んで
108(よろこ)(いさ)んで入信(にふしん)
109手続(てつづ)()へた田吾作(たごさく)
110最早(もはや)バラモン(けう)でない
111サア友彦(ともひこ)友彦(ともひこ)
112最早(もはや)(なんぢ)(うん)()
113一日(ひとひ)(はや)改心(かいしん)
114(じつ)(しめ)すかさもなくば
115大江(おほえ)(やま)鬼雲彦(おにくもひこ)
116(やかた)()して(かへ)()
117(まへ)(やう)悪神(あくがみ)
118(とり)なき(さと)蝙蝠(かうもり)
119羽振(はぶ)りを()かしたシーズンは
120(むかし)(ゆめ)となつたぞよ
121田吾作(たごさく)ぢやとて馬鹿(ばか)にすな
122(おれ)天地(てんち)分霊(わけみたま)
123仮令(たとへ)養子(やうし)()なりとて
124(いへ)()いだら主人(しゆじん)ぢやぞ
125貴様(おまへ)(くち)(みつ)(ふく)
126(しり)(けん)()土蜂(つちばち)
127女房(にようぼ)子供(こども)(いた)るまで
128うまく(だま)してくれた(ゆゑ)
129村中(むらぢう)内輪(うちわ)ゴテゴテと
130宗旨(しうし)(あらそ)絶間(たえま)なく
131イカイ迷惑(めいわく)かけよつた
132さはさり(なが)(いま)となり
133理屈(りくつ)()ふは野暮(やぼ)なれど
134(はら)(むし)()がをさまらぬ
135一日(ひとひ)(はや)(かぶと)()
136鉾逆(ほこさか)(さま)(はた)()いて
137降参(かうさん)するなら田吾作(たごさく)
138日頃(ひごろ)(うら)()けようが
139何時(いつ)まで(しぶ)とう威張(ゐば)るなら
140堪忍袋(かんにんぶくろ)()()つて
141(かはづ)()ばしの蚯蚓(みみづ)()
142どん百姓(びやくしやう)()はれたる
143(この)田吾作(たごさく)承知(しようち)せぬ
144返答(へんたふ)()かせ(はや)()かせ
145(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
146(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
147(ただ)何事(なにごと)(ひと)()
148直日(なほひ)見直(みなほ)()(なほ)
149()(なほ)せよと皇神(すめかみ)
150(たふと)(をしへ)()きつれど
151()うしてこれが(わす)られよか
152(おい)()一人(ひとり)難儀(なんぎ)でない
153宇都山(うづやま)(むら)()ふも(さら)
154ひいて世界(せかい)大難儀(だいなんぎ)
155(いま)(あひだ)悪神(あくがみ)
156()()()つて()()らし
157(むかし)(もと)秘密郷(ひみつきやう)
158宇都山(うづやま)(むら)立直(たてなほ)
159武志(たけし)(みや)(おん)(まへ)
160(れい)(まゐ)りをせにやならぬ
161さあ友彦(ともひこ)友彦(ともひこ)
162(はや)改心(かいしん)(いた)さぬか
163(あさ)(ゆふ)なに清新(せいしん)
164(おな)空気(くうき)()うた(おれ)
165(まへ)難儀(なんぎ)()のあたり
166見逃(みのが)(わけ)にも()きませぬ
167三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)
168(あめ)真浦(まうら)言霊(ことたま)
169発射(はつしや)なさらぬ(その)(うち)
170(はや)去就(きよしう)(けつ)せよや
171(まへ)行末(ゆくすゑ)(あん)じての
172(わが)忠告(ちうこく)馬鹿(ばか)にして
173()いてくれねば()むを()
174(かみ)御心(みむね)(まか)すより
175もはや仕方(しかた)がない(ほど)
176あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
177御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましまして
178(みち)(まよ)ひし友彦(ともひこ)
179(こころ)()らさせ(たま)へかし
180御魂(みたま)(みが)かせ(たま)へかし
181あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
182御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましませよ』
183(うた)(をは)つて、184頬被(ほほかむり)をはづし、185(かほ)(あせ)(ぬぐ)(くは)(かた)げて(おもて)()()した。186友彦(ともひこ)閻魔(えんま)大王(だいわう)年末(ねんまつ)会計(くわいけい)検査(けんさ)をするやうな面構(つらがま)へで、187(くち)()(むす)び、188ビリビリと地震(ぢしん)(かみ)神憑(かんがか)りをやつて()る。
189真浦(まうら)天地(てんち)(つく)(かた)めたる
190国治立(くにはるたち)大神(おほかみ)
191大御神(おほみ)(みこと)(かしこ)みて
192豊国姫(とよくにひめ)分霊(わけみたま)
193ミロクの御代(みよ)大八洲(おほやしま)(ひこ)
194(かみ)(みこと)大足彦(おほだるひこ)
195(をしへ)(ひら)宣伝使(せんでんし)
196(ひら)くる御代(みよ)弘子彦(ひろやすひこ)
197(かみ)(みこと)生御霊(いくみたま)
198宇宙(うちう)万有(ばんいう)()(まも)
199七十五(しちじふご)(せい)(かみ)(のり)
200言霊別(ことたまわけ)伊都能売(いづのめ)
201(かみ)(たふと)神界(しんかい)
202大経綸(だいけいりん)(はた)さむと
203天教山(てんけうざん)()れませる
204木花姫(このはなひめ)烏羽玉(うばたま)
205闇世(やみよ)()らす()(かみ)
206(たま)より()れし()出神(でかみ)
207(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)
208(みづ)御霊(みたま)諸共(もろとも)
209(うづ)聖地(せいち)のヱルサレム
210コーカス(ざん)やウブスナの
211御山(みやま)(つづ)きの斎苑(いそ)(やま)
212エデンの(その)(はじ)めとし
213自転倒(おのころ)(じま)中心地(ちうしんち)
214桶伏山(をけふせやま)山麓(さんろく)
215大宮柱(おほみやばしら)(ふと)しりて
216(つか)(まつ)りし(かみ)(みや)
217伊都(いづ)仕組(しぐみ)三千歳(みちとせ)
218(はな)()(はる)相生(あひおひ)
219玉照彦(たまてるひこ)玉照姫(たまてるひめ)
220(うづ)(みこと)(あら)はれて
221埴安彦(はにやすひこ)(ひら)きたる
222三五教(あななひけう)立直(たてなほ)
223(みづ)御霊(みたま)反抗(はむか)ひし
224ウラナイ(けう)神司(かむづかさ)
225高姫(たかひめ)黒姫(くろひめ)松姫(まつひめ)
226(こころ)(そこ)より悔悟(くわいご)して
227(かみ)御伴(みとも)馳参(はせさん)
228(をしへ)四方(よも)(つた)()
229言霊(ことたま)天地(てんち)()(わた)
230太平洋(たいへいやう)(ひか)へたる
231大台(おほだい)(はら)山麓(さんろく)
232産声(うぶごゑ)()げし守彦(もりひこ)
233霊夢(れいむ)(かん)じて杣人(そまびと)
234業務(なりはひ)()てて照妙(てるたへ)
235(あや)高天(たかま)馳登(はせのぼ)
236百日(ももか)百夜(ももよ)(ぎやう)()
237言依別(ことよりわけ)大神(おほかみ)
238差許(さしゆる)されし宣伝使(せんでんし)
239(ゆき)()()けて(ひと)()
240(やま)(ふもと)()()れば
241(たちま)(ゆき)(やり)ぶすま
242(すす)みもならず退(しりぞ)くも
243(こころ)(まか)せぬ(ゆき)(よひ)
244(たちま)(きこ)ゆる足音(あしおと)
245何物(なにもの)ならむと(たたず)めば
246(かぎ)()られぬ黒影(くろかげ)
247(ひと)(けもの)曲神(まがかみ)
248(ただ)しは(てき)襲来(しふらい)かと
249(ゆき)(うづ)もり(うかが)へば
250(かす)かに(またた)()(ひかり)
251(ちから)(つな)近寄(ちかよ)れば
252(なか)(やぶ)れし(かど)()
253サツと(ひら)いて出来(いできた)
254(くも)()(ばか)りの荒男(あらをとこ)
255這入(はい)りなされと親切(しんせつ)
256(かほ)似気(にげ)なき()挨拶(あいさつ)
257(うす)(こほり)()心地(ここち)
258進退(しんたい)ここに(きは)まりて
259(かみ)のまにまに()()れば
260(また)もや一人(ひとり)荒男(あらをとこ)
261囲炉裏(ゐろり)(そば)安坐(あぐら)かき
262(いや)らし眼付(めつき)()めまはす
263あゝ山賊(さんぞく)()()かと
264(あや)しむ(をり)しも(むか)ふより
265名乗(なの)()でたる三五(あななひ)
266(かみ)(をしへ)宣伝使(せんでんし)
267秋彦(あきひこ)駒彦(こまひこ)両人(りやうにん)
268(わか)つた(とき)(うれ)しさは
269常世(とこよ)(はる)()心地(ここち)
270()くるを()ちて(さん)(にん)
271(ひと)()(たうげ)(ゆき)をふみ
272こけつ(まろ)びつ浮木(うけ)(さと)
273武志(たけし)(みや)(おん)(まへ)
274(いた)りて祝詞(のりと)奏上(そうじやう)
275(しば)(やす)らふ(とき)もあれ
276(つゑ)(ちから)(のぼ)()
277白髪(はくはつ)異様(いやう)老人(らうじん)
278武志(たけし)(みや)神司(かむづかさ)
279松鷹彦(まつたかひこ)神参詣(かみまうで)
280(おきな)(あと)(したが)ひて
281()(しやく)有余(いうよ)(つも)りたる
282(ゆき)半身(はんしん)(ぼつ)しつつ
283見上(みあ)ぐる(ばか)りの断崖(だんがい)
284かかる(をり)しも秋彦(あきひこ)
285(こころ)のはやる駒彦(こまひこ)
286油断(ゆだん)()すまし(わが)(からだ)
287(ちから)(かぎ)りに()きつれば
288空中(くうちう)滑走(くわつそう)(はな)(わざ)
289(ゆき)()崖下(がいか)着陸(ちやくりく)
290(かみ)試錬(しれん)(よろこ)びて
291感謝(かんしや)祈願(きぐわん)をこらす(をり)
292秋彦(あきひこ)駒彦(こまひこ)両人(りやうにん)
293(くち)(そろ)へて(かた)るやう
294(ひと)()(たうげ)山麓(さんろく)
295六十五(ろくじふご)(てん)(あた)へたり
296(また)もや此処(ここ)我々(われわれ)
297検定(けんてい)委員(ゐゐん)(あら)はれて
298(なんぢ)身魂(みたま)試験(しけん)せり
299いよいよ立派(りつぱ)宣伝使(せんでんし)
300三十五(さんじふご)(てん)(あた)ふれば
301天下(てんか)()れての神使(かんづかひ)
302()(いは)(まを)すと()(なが)
303姿(すがた)()えて白雪(しらゆき)
304足音(あしおと)さへもかくれ()
305鵞毛(がまう)()()白雪(しらゆき)
306(をか)して川辺(かはべ)(ひと)()
307辿(たど)りて()ればこは如何(いか)
308松鷹彦(まつたかひこ)老夫婦(らうふうふ)
309囲炉裏(ゐろり)(まへ)端坐(たんざ)して
310渋茶(しぶちや)(すす)真最中(まつさいちう)
311()ること此処(ここ)三四日(さんよつか)
312(おきな)(かは)(あみ)()
313小魚(こうを)(すく)守彦(もりひこ)
314饗応(きやうおう)せむと()でて()
315(たちま)ちバサンと水煙(みづけむ)
316(おどろ)()()(すく)はむと
317(いた)りて()れば老人(らうじん)
318川辺(かはべ)(やなぎ)()()いて
319ニコニコ(わら)(のぼ)()
320()れは(たちま)()(かへ)
321不言(ふげん)実行(じつかう)着替(きが)()
322(ふたた)川辺(かはべ)()()けて
323(おきな)(わた)()(ごろも)
324(しぼ)りて伏屋(ふせや)立帰(たちかへ)
325老人(らうじん)夫婦(ふうふ)(よろこ)びて
326(あさ)(ゆふ)なに(かみ)(のり)
327()ひつ()はれつ(かた)()
328(ゆき)()(はる)()けの(はる)
329(うめ)さへ()りて(むぎ)()
330(ふで)(ふく)みし弥生空(やよひぞら)
331バラモン(けう)友彦(ともひこ)
332使(つかひ)(しよう)して()(きた)
333留公(とめこう)(はじ)五人(ごにん)()
334(かど)戸口(とぐち)(かほ)()
335(ぢい)さん()さんに()(むか)
336(なに)かヒソビソ(かた)()
337様子(やうす)(あや)しと()(やぶ)
338垣間(かいま)()れば五人(ごにん)(づれ)
339形勢(けいせい)不穏(ふおん)()えしより
340(はじ)めて(ひら)言霊(ことたま)
341(くるま)()せば(たちま)ちに
342(きびす)(かへ)して()げて()
343あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
344御霊(みたま)(さち)()のあたり
345(なが)めて(かみ)大御(おほみ)稜威(いづ)
346うまら委曲(つばら)(たた)へつつ
347そつと(この)()()()でて
348豆麦(まめむぎ)(しげ)田圃路(たんぼみち)
349(すす)(きた)れる折柄(をりから)
350(さき)(きた)りし留公(とめこう)
351一人(ひとり)(をとこ)何事(なにごと)
352(いも)(はたけ)にいがみ()
353おつとり(くは)(ふり)あげて
354(いも)(はたけ)(あか)()
355()んだ()まぬと(こころ)まで
356捩鉢巻(ねぢはちまき)大喧嘩(おほげんくわ)
357仲裁(ちうさい)せむと()()りて
358(をり)(うかが)一刹那(いちせつな)
359(ちから)(かぎ)りに田吾作(たごさく)
360打下(うちおろ)したる(くは)(さき)
361留公(とめこう)ヒラリと()をかはし
362(いきほひ)(あま)つて(わが)(あし)
363(ちから)(かぎ)りにかぶりつき
364小指(こゆび)一本(いつぽん)()ひちぎる
365周章(あわて)ふためき()()ばし
366(おや)(たの)みし小指(こゆび)をば
367ついで(なほ)せば裏表(うらおもて)
368それより(たちま)田吾作(たごさく)
369留公(とめこう)さんと()(にぎ)
370平和(へいわ)談判(だんぱん)締結(ていけつ)
371目出度(めでた)(すす)()()れば
372(かみ)(をしへ)友彦(ともひこ)
373悠々然(いういうぜん)(かま)へつつ
374天地(てんち)(ひび)宣伝歌(せんでんか)
375(みみ)をすまして()くからに
376どことはなしに善悪(ぜんあく)
377差別(けじめ)()かぬ言霊戦(ことたません)
378善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)判断(はんだん)
379(くるし)(たたず)(とき)もあれ
380留公(とめこう)さんが(すす)()
381(おれ)(うで)には(ほね)がある
382(はや)返答(へんたふ)()めかくる
383(その)スタイルの可笑(をか)しさに
384()まぬ(こと)とは()(なが)
385(おも)はず()らず()()だす
386(つづ)いて(すす)田吾作(たごさく)
387(こころ)をこめた宣伝歌(せんでんか)
388(いづ)(おと)らぬ花紅葉(はなもみぢ)
389(みの)りはせねど紅葉(もみぢば)
390(うへ)(ひらめ)くプロペラの
391(みぎ)(ひだり)(わか)れたる
392支離(しり)滅裂(めつれつ)大虚空(だいこくう)
393(そら)()(やう)()(ごと)
394バラモン(けう)宣伝使(せんでんし)
395(かみ)(をしへ)友彦(ともひこ)
396不意(ふい)(くら)つた怪訝顔(けげんがほ)
397(やかた)をめぐる陥穽(おとしあな)
398これぞ金城(きんじやう)鉄壁(てつぺき)
399(たの)みし甲斐(かひ)荒男(あらを)()
400二人(ふたり)(をとこ)友彦(ともひこ)
401(なか)には(ふか)陥穽(かんせい)
402近寄(ちかよ)(がた)深溝(ふかみぞ)
403(たちま)(ここ)穿(うが)たれた
404あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
405御霊(みたま)(さち)はひましまして
406(すめ)大神(おほかみ)御恵(みめぐ)みの
407(ふか)(たふと)(こと)(よし)
408友彦司(ともひこつかさ)(むね)(おく)
409(はや)()らさせ(たま)へかし
410(つき)()つとも()くるとも
411仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
412(あめ)真浦(まうら)真心(まごころ)
413(すく)ひまつらにや()くべきか
414(もと)天地(てんち)分霊(わけみたま)
415三五教(あななひけう)もバラモンも
416(つか)ふる(ひと)(かみ)御子(みこ)
417一日(ひとひ)(はや)御心(みこころ)
418(なほ)させ(たま)神司(かむづかさ)
419(あめ)真浦(まうら)真心(まごころ)
420(ここ)披陳(ひちん)(たてまつ)
421あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
422御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
423(うた)(をは)るや友彦(ともひこ)(この)(こゑ)(おどろ)いてか、424(たちま)裏門(うらもん)より韋駄天(ゐだてん)(ばし)りに駆出(かけいだ)し、425(かは)にザンブと()()み、426対岸(むかうぎし)()して(なが)(わた)りに打渡(うちわた)老木(らうぼく)(しげ)みに姿(すがた)(ぼつ)したり。427(さくら)()らす山嵐(やまあらし)428(かは)(おもて)()でて、429魚鱗(ぎよりん)(なみ)(ゑが)いて()る。430(ここ)真浦(まうら)留公(とめこう)431田吾作(たごさく)(はじ)め、432数多(あまた)里人(さとびと)歓迎(くわんげい)され、433武志(たけし)(みや)()(つど)ひて、434一同(いちどう)感謝(かんしや)祈願(きぐわん)奏上(そうじやう)し、435()いで(しばら)松鷹彦(まつたかひこ)茅屋(ばうをく)(あし)(とど)むる(こと)となりける。
436
437四方(よも)山辺(やまべ)新緑(しんりよく)
438(ころも)着飾(きかざ)初夏(しよか)(かぜ)
439釈迦(しやか)(うま)れた()(つき)
440(そら)()(わた)(のち)()
441(さむ)さに(ふる)(つき)(した)
442(まど)(ひき)あけて(なが)むれば
443新井(あらい)すました如衣(によい)宝珠(ほつしゆ)
444(いただ)()らす(やま)(うへ) 新井如衣
445郁太(いくた)(やま)(たか)(らう)
446(ひかり)(つよ)()(わた)る 山上郁太郎
447和知(わち)(なが)れは淙々(そうそう)
448波音(なみおと)(たか)(おのづ)から
449天津(あまつ)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)
450山川(やまかは)草木(くさき)一時(いちどき)
451天地(てんち)自然(しぜん)のダンスをば
452(はる)名残(なごり)()(くら)
453(やま)(やま)との谷村(たにむら)
454(まこと)(とも)()()ひて 谷村真友
455二十(はたち)(まき)物語(ものがたり)
456六六六(みろく)(ふし)までやうやうに
457()べつ(しる)して北村(きたむら)
458(ふで)(つるぎ)隆光(たかひか)る 北村隆光
459出口(でぐち)王仁(おに)口車(くちぐるま)
460(よこ)()すのを松村(まつむら)() 出口王仁三郎
461(こころ)真澄(ますみ)大御空(おほみそら)
462外山(とやま)(いただ)()(わた)る 松村真澄
463(ゆた)かな(はるに)教子(をしへご)
464六六(ろくろく)(よる)()ねもせで 外山豊二
465六六六(ろくろくろく)物語(ものがたり)
466加藤(かとう)(むす)んだ(まつ)(しん) 加藤明子
467一度(いちど)(ひら)(うめ)()
468(かを)りゆかしく()()かす
469(とき)しもあれや汽車(きしや)(おと)
470本宮山(ほんぐうやま)(ふもと)をば
471()()(ごと)(すべ)()
472一潟(いつしや)千里(せんり)(いきほひ)
473火車(くわしや)(くるま)(はし)れども
474(あま)日永(ひなが)草臥(くたび)れて
475(すべ)りあぐみし口車(くちぐるま)
476いよいよここに(とど)めおく
477あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
478御霊(みたま)(さち)はひ(たま)へかし。
479大正一一・五・一二 旧四・一六 加藤明子録)

王仁三郎が著した「大作」がこれ1冊でわかる!
飯塚弘明・他著『あらすじで読む霊界物語』(文芸社文庫)
絶賛発売中!

目で読むのに疲れたら耳で聴こう!
霊界物語の朗読 ユーチューブに順次アップ中!
霊界物語の音読まとめサイト
オニド関連サイト最新更新情報
10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→