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第三章 月休殿(げつきうでん)〔六七七〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第21巻 如意宝珠 申の巻 篇:第1篇 千辛万苦 よみ:せんしんばんく
章:第3章 月休殿 よみ:げっきゅうでん 通し章番号:677
口述日:1922(大正11)年05月16日(旧04月20日) 口述場所: 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年4月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
三人は、梅照彦の館で晩餐を取り、主客四方山話にふけった。玉治別は、出発前夜に岩の橋が落ちるという大変な夢を見たために、高春山への道を変えたこと、高熊山の岩窟に参拝していくのが順当であると気づいたこと、を話した。
竜国別と国依別は、高春山に行く使命自体が、言依別命の密命であり、みだりに話すべきことではないと、玉治別に注意する。一同は口の軽さについて四方山話を繰り広げ、やがて寝につくことになった。
玉治別はすぐに寝入っていびきをかいてしまったが、国依別と竜国別の二人は寝付かれずに外に出て庭園を逍遥する。二人は月を眺めながら話をし、月宮殿の境内までやってきた。
二人は、お宮が古くて荒れていることを嘆く。国依別は、五六七の世になればこの宮が輝いて闇を照らし、高天原の霊国にある月宮殿のようになるのだが、真の徳が失せた世の中の姿がこのお宮に写されているのだ、と嘆く。
竜国別は、テンやイタチが住んでお宮を荒らしていることに、御神徳があれば、罰が当たるはずだと嘆く
すると、社の中から声がして、畜生は畜生だから罰を当てないのだ、と言う。そして二人に対して、畜生ならば罰を当てずに赦してやろう、しかし人間ならば即座に神罰を当ててやる、と返答を迫る。
二人は、畜生ではないのでそう言うわけにもいかず、しかし人間だと言うと神罰が恐ろしいので、何と答えようか相談している。社の声に脅かされて、ついに二人は畜生と人間が半分の身魂だと答えた。
すると社の中の声は、半身を引き抜いてやろう、と罰を言い渡した。二人はそろそろ、お宮の声が、田吾作の声に似ていることにきづき、怪しみ出す。二人が田吾作を呼びつけると、玉治別が社の中から出てきた。
三人は笑いながら梅照彦の館に帰って来た。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:
愛善世界社版:62頁 八幡書店版:第4輯 287頁 修補版: 校定版:65頁 普及版:27頁 初版: ページ備考:
001 竜国別(たつくにわけ)002玉治別(たまはるわけ)003国依別(くによりわけ)三人(さんにん)(うづ)(やかた)(おく)()打通(うちとほ)り、004梅照姫(うめてるひめ)調理(てうり)せし晩餐(ばんさん)舌鼓(したつづみ)()ち、005主客(しゆきやく)()()けて四方八方(よもやも)(はなし)(ふけ)る。
006梅照彦(うめてるひこ)最前(さいぜん)玉治別(たまはるわけ)(さま)のお(うた)()つて、007()(くに)高春山(たかはるやま)へお()でになる(こと)承知(しようち)(いた)しました。008(しか)(なが)此方(こちら)から御出(おい)でになるのは、009(すこ)迂回(うくわい)ではありませぬか』
010(すこ)しは迂回(うくわい)ですが(これ)には理由(わけ)があるのです。011(じつ)福知山(ふくちやま)方面(はうめん)から柏原(かいばら)(とほ)(おに)懸橋(かけはし)(わた)つて(まゐ)(つも)りでしたが、012出発(しゆつぱつ)前夜(ぜんや)大変(たいへん)(ゆめ)()まして……それで此方(こちら)(みち)()へたのです。013さうして玉照彦(たまてるひこ)(さま)のお()ましになつた高熊山(たかくまやま)岩窟(がんくつ)(はい)して()くのが順当(じゆんたう)だと()がついたのです。014悪魔(あくま)(たい)言霊戦(ことたません)開始(かいし)するのですから、015余程(よほど)修業(しうげふ)をして(まゐ)らねばなりませぬ。016高姫(たかひめ)017黒姫(くろひめ)宣伝使(せんでんし)は、018不覚(ふかく)にも飛行船(ひかうせん)()つて(ただ)一息(ひといき)苦労(くらう)()しに(たか)(ところ)から(てき)威喝(ゐかつ)しようと(おも)つて()たものですから、019三ケ月(さんかげつ)有余(いうよ)()つた今日(こんにち)(なん)消息(せうそく)()し、020それが()めに言依別命(ことよりわけのみこと)我々(われわれ)(ひそ)かにお(つか)はしになるのです。021聖地(せいち)人々(ひとびと)我々(われわれ)三人(さんにん)以外(いぐわい)022誰一人(たれひとり)()つて()ないのです。023バラモン(けう)やアルプス(けう)間者(まはしもの)沢山(たくさん)信者(しんじや)となつて化込(ばけこ)んで()りますから、024うつかりした(こと)()はれないのです。025(また)仮令(たとへ)異教(いけう)間者(まはしもの)()らないにしても幹部(かんぶ)連中(れんちう)信者(しんじや)()らせますと、026(すぐ)如何(どん)大切(たいせつ)(こと)でも(しやべ)つて仕舞(しま)ひますから(こま)つたものですよ。027何故(なぜ)あれだけ秘密(ひみつ)(まも)れないのかと不思議(ふしぎ)(くらゐ)です。028三人(さんにん)(ほか)(たれ)にも()ふなと仰有(おつしや)つたのですから、029秘密(ひみつ)何処迄(どこまで)(まも)らねばなりませぬからなア』
030国依別(くによりわけ)『オイ、031玉治別(たまはるわけ)032(まへ)幹部(かんぶ)喋舌(しやべ)ると(いま)()つたが、033我々(われわれ)両人(りやうにん)(なに)()はないのに、034(まへ)()んな秘密(ひみつ)門前(かどさき)(おほ)きな(こゑ)(うた)つたぢやないか。035(さる)尻笑(しりわら)ひと()ふのはお(まへ)(こと)だよ』
036竜国別(たつくにわけ)『ハヽヽヽヽ、037到頭(たうとう)秘密(ひみつ)()れて仕舞(しま)つたぢやないか。038「これは秘密(ひみつ)だからお(まへ)さまより(ほか)には()はないから、039(たれ)にも()つて(くだ)さるな」と口止(くちど)めする。040()いた(ひと)は「諾々(よしよし)(けつ)して()はぬ」と()(なが)ら、041(また)(つぎ)(ひと)に「此奴(こいつ)秘密(ひみつ)だから(たれ)にも()はれぬ。042(まへ)だけに()つたのだから、043屹度(きつと)他言(たごん)はして()れるな」と口止(くちど)めする。044(また)(つぎ)から(つぎ)へと(その)(とほ)繰返(くりかへ)されるものだ。045そして一人(ひとり)より()はないと()つた(もの)が、046()(ひと)(ごと)(たづ)ねもせぬのに「お(まへ)一人(ひとり)だけだ」と()つて、047(しまひ)には秘密(ひみつ)(はう)(ひろ)がるものだ。048表向(おもてむき)広告的(くわうこくてき)()つたのは(たれ)(みみ)()めないから(かへつ)(ひろ)まらないものだよ。049「お(まへ)一人(ひとり)(さだ)めて()いて、050浮気(うはき)(その)()出来心(できごころ)(しき)だから(こま)つたものだ。051なア国依別(くによりわけ)
052国依別(くによりわけ)『そうだなア、053(この)筆法(ひつぱふ)宣伝(せんでん)応用(おうよう)したら如何(どう)でせう。054不言講(いはずかう)とか()つて「お(まへ)()けに結構(けつこう)(こと)()かしてやるのだから、055主人(しゆじん)にでも……仮令(たとへ)(わが)()にでも女房(にようばう)にでも()(こと)はならぬ」と口止(くちど)めをして()くと、056(その)(をとこ)は「(おれ)身魂(みたま)立派(りつぱ)だから、057(たれ)()らぬ(こと)神様(かみさま)から(かれ)(くち)(とほ)して()つて(くだ)さつたのだ」「(おれ)身魂(みたま)立派(りつぱ)だから、058神慮(しんりよ)(かな)つて()るから、059()()大切(たいせつ)(こと)()らして(もら)へるのだ」と(おも)つて自慢(じまん)(さう)人々(ひとびと)秘密(ひみつ)々々(ひみつ)()つては(しやべ)()らす、060それが(かへつ)()(ひろ)まる(やう)なものだ。061三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)も、062その筆法(ひつぱふ)応用(おうよう)したら、063(かへつ)()いかも()れないぞ、064アハヽヽヽ』
065玉治別(たまはるわけ)(しか)しそれは……さうとして、066梅照彦(うめてるひこ)さまはそんな軽薄(けいはく)御方(おかた)ぢや()いから、067屹度(きつと)秘密(ひみつ)(まも)られるでせう』
068梅照彦(うめてるひこ)(わたくし)(まも)(つも)りですが、069女房(にようばう)下男(しもべ)が……(あま)(おほ)きな(こゑ)仰有(おつしや)つたものだから……全部(すつかり)()いて()りませう。070そいつア()うも請負(うけお)(こと)出来(でき)ませぬなア』
071玉治別(たまはるわけ)(こま)つた(こと)だ。072何卒(どうぞ)成就(じやうじゆ)するまで()()れない(やう)に……喋舌(しやべ)られては(こま)るから……どうか暫時(しばらく)(おく)さまと下男(げなん)とは座敷牢(ざしきらう)にでも()れて、073(ひと)()はさない(やう)にして(くだ)さいますまいかなア』
074梅照姫(うめてるひめ)『オホヽヽヽ、075(わたし)滅多(めつた)()ひませぬが、076貴方(あなた)()はぬ(やう)になされませ。077屹度(きつと)道々(みちみち)秘密(ひみつ)()(はな)しにして、078(なに)()もみんな仰有(おつしや)るでせう』
079玉治別(たまはるわけ)『イヤイヤ(けつ)して(けつ)して、080(あんま)りむかついたものですから、081つい門口(かどぐち)脱線(だつせん)したのですよ』
082梅照姫(うめてるひめ)余程(よほど)言霊鉄道(ことたまてつだう)敷設(ふせつ)工事(こうじ)請負(うけおひ)()えて、083粗末(そまつ)(こと)がしてあると()えてますなア、084ホヽヽヽヽ』
085竜国別(たつくにわけ)何分(なにぶん)宇都山村(うづやまむら)田吾作(たごさく)時代(じだい)には、086随分(ずゐぶん)狼狽者(あわてもの)大将(たいしやう)だといふ評判(ひやうばん)でしたから、087矢張(やつぱり)三才児(みつご)(くせ)百歳(ひやく)(まで)とか()つて、088仕方(しかた)()いものですワイ』
089玉治別(たまはるわけ)『そんな(むかし)(こと)をさらけ()して、090(ひと)(まへ)()ふものぢやない。091竜国別(たつくにわけ)092(わし)出立(しゆつたつ)(さい)に「何卒(どうぞ)(たれ)にも玉治別(たまはるわけ)宇都山村(うづやまむら)田吾作(たごさく)だと()つて(くだ)さるな、093秘密(ひみつ)にして(くだ)さい」と(たの)んだ(とき)(おれ)(をとこ)だ、094ヨシ、095()はぬと()つたら(くび)千切(ちぎ)れても()はない」と言明(げんめい)(なが)ら、096三日(みつか)()たぬ(うち)秘密(ひみつ)(あか)すとは(なん)(こと)だい。097(あんま)(ひと)(こと)()ふものぢやありませぬぞ。098自分(じぶん)過失(あやまち)(わか)らぬものと()えますわい』
099竜国別(たつくにわけ)『ヤア此奴(こいつ)縮尻(しくじ)つた。100(しか)(なが)らお(まへ)田吾作(たごさく)だつたと()つた(ところ)で、101今回(こんくわい)作戦(さくせん)計画(けいくわく)齟齬(そご)(きた)(やう)大問題(だいもんだい)ぢや()いから……マア大目(おほめ)()るのだなア』
102玉治別(たまはるわけ)(ちひ)さい(こと)だと()つて秘密(ひみつ)()らしても()いのですか。103(ちひ)さい(こと)()らすやうな(ひと)は、104矢張(やつぱり)大事(だいじ)()らすものですよ。105蟻穴(ぎけつ)堤防(ていばう)(くづ)すとか()つて、106極微細(ごくびさい)(こと)から大失敗(だいしつぱい)(えん)ずるものだ。107如何(どう)ですか』
108竜国別(たつくにわけ)『ヤア大変(たいへん)速射砲(そくしやはう)()けられて……イヤもう(おそ)()りました。109只今(ただいま)(かぎ)屹度(きつと)(つつし)みませう』
110梅照彦(うめてるひこ)(みな)さま、111疲労(くたびれ)でせうから、112もうお(やす)みなさいませ』
113玉治別(たまはるわけ)何時(いつ)(まで)攻撃(こうげき)(ばか)()けて()つても(つま)らない。114ア、115(むか)ひが()()(やう)だ。116アーアツ』
117(くち)引裂(ひきさ)ける(やう)欠伸(あくび)をなし、118()(こす)つて()る。
119梅照姫(うめてるひめ)『サア、120(やす)みなさいませ。121(おく)()寝床(ねま)()いて御座(ござ)いますから』
122 玉治別(たまはるわけ)は、
123(みな)さま、124(さき)へ』
125(おく)()()るや(いな)や、126(らい)(ごと)(いびき)をかいて他愛(たあい)もなく寝入(ねい)つて(しま)ふ。127二人(ふたり)(つづ)いて、
128左様(さやう)なれば(やす)ませて(いただ)きませう』
129(おく)()()る。130玉治別(たまはるわけ)(かゆ)()(おほ)きな(いびき)(みみ)這入(はい)つて二人(ふたり)とも()つかれず、131そつと裏口(うらぐち)()けて、132(つき)()(なが)庭園(ていえん)逍遥(せうえう)してゐる。
133竜国別(たつくにわけ)『アヽ()(つき)だな。134(あき)(つき)()いが、135(ふゆ)(つき)(また)格別(かくべつ)綺麗(きれい)(やう)だ。136あの(つき)(なか)(さる)(うさぎ)(もち)()いて()ると()(こと)だが、137(ひと)我々(われわれ)搗落(つきおと)して()れさうなものだなア』
138国依別(くによりわけ)『アハヽヽヽ、139八日日(やうかび)()たら(おと)して()れますワイ』
140竜国別(たつくにわけ)卯月(うづき)八日(やうか)141(はな)より団子(だんご)()つて、142あれや(もち)ぢやない、143団子(だんご)ぢや』
144国依別(くによりわけ)団子(だんご)でも(もち)でも、145矢張(やつぱり)()かねばならぬよ』
146竜国別(たつくにわけ)団子(だんご)(つき)(おと)すのぢや()い。147此方(こちら)から()いて()げるのだよ。148(たけ)(さき)躑躅(つつじ)(はな)一緒(いつしよ)(くく)つてな……』
149国依別(くによりわけ)『その()げた団子(だんご)()すつて(おと)して()つて()れるのだ。150十五(じふご)(つき)望月(もちづき)餅搗(もちつき))と()ふから、151屹度(きつと)十五日(じふごにち)になれば餅搗(もちつき)するに(ちが)ひない』
152竜国別(たつくにわけ)()加減(かげん)洒落(しやれ)()かぬか。153(つき)さまに(はづ)かしいぞよ』
154国依別(くによりわけ)三五(さんご)(つき)御教(みをしへ)(ひら)我々(われわれ)宣伝使(せんでんし)は、155(なに)……(つき)遠慮(ゑんりよ)する(こと)があらうかい。156()がお()アさまになんぞお()れと()つて、157駄々(だだ)団子(だんご)をこねるやうな心餅(こころもち)()るのだよ、158アハヽヽヽ』
159竜国別(たつくにわけ)『あのお(つき)さまの(かほ)には痘痕(あばた)出来(でき)()るぢやないか。160円満清朗(ゑんまんせいろう)161(つき)(ごと)しと()ふけれど、162(あんま)りあの痘痕面(あばたづら)では立派(りつぱ)でも()(やう)だ。163(つき)玉兎(ぎよくと)()ふからには、164ドコか玉治別(たまはるわけ)(まる)御面相(ごめんさう)()(ところ)がある(やう)ぢや()いか』
165国依別(くによりわけ)玉治別(たまはるわけ)(つら)(やう)()えてるのは、166矢張(やつぱり)あれは地球(ちきう)(かげ)(うつ)つて()るのだ。167(しろ)(ところ)(みづ)168(くろ)(とこ)陸地(りくち)だ。169天体学(てんたいがく)(こと)なら、170(なん)でも(おれ)(たづ)ねたら()かしてやらう、171オホン』
172竜国別(たつくにわけ)『アハヽヽヽ、173瑞月(ずいげつ)霊界物語(れいかいものがたり)第四巻(だいよんくわん)()んだのだらう』
174国依別(くによりわけ)『そんな(ほん)何処(どこ)にあるのだ』
175竜国別(たつくにわけ)三十五万年(さんじふごまんねん)未来(みらい)活版刷(くわつぱんずり)天声社(てんせいしや)から発行(はつかう)せられた単行本(たんかうぼん)だ。176それに()()るぢやないか。177貴様(きさま)はまだ()(こと)()いのだなア。178あれだけ名高(なだか)名著(めいちよ)()らないとは余程(よほど)時代(じだい)(おく)れだ。179それでも宣伝使(せんでんし)だからなア』
180国依別(くによりわけ)未来(みらい)著述(ちよじゆつ)()ても()(かほ)をして()るものだ。181()(なか)(ひら)けて()ると種々(いろいろ)学者(がくしや)とやら、182役者(やくしや)とやらが()()て、183屁理屈(へりくつ)()つて飯食(めしく)(たね)にする(やつ)があるから、184……それを(おも)うと(おれ)愛想(あいさう)(つき)さまだよ。185まア現在(げんざい)(こと)でさへも(わか)らないのに、186未来(みらい)(こと)までも研究(けんきう)()めて()かうかい。187三五教(あななひけう)(その)時代(じだい)宣伝使(せんでんし)でさへも、188()んで()ないものがある(くらゐ)だからなア』
189竜国別(たつくにわけ)未来(みらい)宣伝使(せんでんし)無謀(むぼう)なものだなア。190しかし大分(だいぶ)夜露(よつゆ)()びた(やう)だが、191もう徐々(そろそろ)(かへ)つて寝床(ねま)(よこた)はらうぢやないか』
192国依別(くによりわけ)(おれ)はもう少時(しばらく)散歩(さんぽ)する。193(かへつ)一人(ひとり)(はう)都合(つがふ)()いから……お(まへ)(さき)()たが()からう。194(また)肝腎(かんじん)(とき)になつて()むたがると(こま)るからなア』
195竜国別(たつくにわけ)『そんならお(さき)御免(ごめん)(かうむ)る。196(まへ)は、197ゆつくりお(つき)さまとオツキ()(ばなし)でもするが()いわい。198(ちか)(とこ)御座(ござ)るからよく(きこ)えるだらう』
199国依別(くによりわけ)『きまつた(こと)だ。200月様(つきさま)分霊(ぶんれい)が……これ()い、201(この)(とほ)り……(くさ)(うへ)にも(たま)(ごと)(かがや)いて御座(ござ)る。202貴様(きさま)(ひげ)にも沢山(たくさん)天降(あまくだ)つて御座(ござ)るぢやないか。203神様(かみさま)御威徳(ごゐとく)()んなものだ。204貴様(きさま)はお月様(つきさま)(ただ)御一体(ごいつたい)大空(おほぞら)ばつかりに()られると(おも)つて()るやうだが、205仁慈無限(じんじむげん)弥勒様(みろくさま)だから、206(くさ)片葉(かきは)(いた)(まで)(この)(とほ)(めぐ)みの(つゆ)(くだ)して、207(かがや)(たま)ふではないか』
208竜国別(たつくにわけ)()(ほど)209さう()へば……そうだ。210(これ)だけは(くに)さまの嘘月(うそつき)でも間誤月(まごつき)でもない、211(しか)雨露月(うろつき)だなア』
212国依別(くによりわけ)(わか)つたか、213(つき)(ふた)(にな)うて(かへ)(みづ)(もら)ひ」と()つて、214一荷(いつか)桶水(をけみづ)(なか)にも御丁寧(ごていねい)(ひと)ツづつお月様(つきさま)御守護(ごしゆご)して(くだ)さるのだ』
215竜国別(たつくにわけ)『よく(わか)りました。216モウ(これ)(くらゐ)御中止(ごちゆうし)(ねが)ひます』
217国依別(くによりわけ)馬鹿(ばか)()ふな。218此処(ここ)(つき)名所(めいしよ)219月宮殿(げつきうでん)御境内(ごけいだい)だ。220これ()結構(けつこう)(つき)(ひかり)(をが)んで(この)(まま)()ると()(こと)があるものか。221サア(いま)(うち)月宮殿(げつきうでん)参拝(さんぱい)して、222その(うへ)(やす)まうぢやないか』
223竜国別(たつくにわけ)『ウン、224それもそうだ。225そんなら(ひと)(これ)からお参詣(まゐり)して()うか。226(てん)には寒月(かんげつ)227()には迂露月(うろつき)(かげ)ふるふだ、228アハヽヽヽ』
229『サア()かう』
230両人(りやうにん)鬱蒼(こんもり)とした森影(もりかげ)()てられたお(みや)(まへ)にすたすたと(すす)()く。
231 二人(ふたり)(つき)(もり)月宮殿(げつきうでん)階段(かいだん)(のぼ)りながら、
232竜国別(たつくにわけ)結構(けつこう)(つき)だが、233()鬱蒼(こんもり)樹木(じゆもく)(しげ)つて()ると、234肝腎(かんじん)月宮殿(げつきうでん)は、235(やみ)同様(どうやう)ぢやないか。236(この)月宮殿(げつきうでん)暗宮殿(あんきうでん)だ。237これ(ほど)綺麗(きれい)なお月様(つきさま)(まつ)つてあるのに、238何故(なぜ)(この)(もり)(あか)くないのだらう』
239国依別(くによりわけ)馬鹿(ばか)()ふな。240(これ)(つごもり)月宮殿(げつきうでん)といつて、241月様(つきさま)のお(やす)(あそ)ばす御殿(ごてん)だ。242(きう)()()(きう)()()(あらた)めさへすれば、243名実(めいじつ)相適(あひかな)ふのだ、244イヤ明月(めいげつ)相反(あひはん)すと()ふのだ。245アハヽヽヽ』
246 神殿(しんでん)何処(いづく)ともなく、
247『ガサガサ グヽヽヽ』
248(あや)しき物音(ものおと)(きこ)えて()る。
249竜国別(たつくにわけ)『ヤア(この)(みや)余程(よほど)(ふる)いと(おも)へば、250(てん)(いたち)()をしてると()えて、251大変(たいへん)(あば)れて()るぢやないか。252(つき)(てん)()(わた)る」と詩人(しじん)()つて()るが、253(てん)(つき)(みや)()(わた)(あたま)から(くそ)254小便(せうべん)()(なが)すぢやないか。255(これ)(おも)へば月宮殿(げつきうでん)薩張(さつぱり)愛想(あいさう)(つき)(みや)ぢや。256(この)(みや)(てん)(いたち)棲処(すみか)となつては最早(もはや)(うん)(つき)だなア』
257国依別(くによりわけ)人間(にんげん)運命(うんめい)にも栄枯盛衰(ゑいこせいすゐ)がある。258(しほ)にも満干(みちひ)がある。259(この)(みや)さまは(いま)干潮時(ひきしほどき)ぢや。260それだからかう見窄(みすぼ)らしく荒廃(くわうはい)して()るのだ。261(これ)でも五六七(みろく)()()れば、262(この)(みや)金光燦然(きんくわうさんぜん)として(やみ)(てら)し、263高天原(たかあまはら)霊国(れいごく)にある月宮殿(げつきうでん)(やう)になるのだが、264何程(なにほど)結構(けつこう)弥勒(みろく)さまのお(みや)でも(とき)()ざればこんなものだ。265信真(しんしん)(とく)()せたる()(なか)姿(すがた)遺憾(ゐかん)なく(この)(みや)(うつ)されてあるのだ。266嗚呼(ああ)如何(いか)にせんやだ』
267竜国別(たつくにわけ)『そうだなア、268社会(しやくわい)時代的(じだいてき)反映(はんえい)かも()れないなア。269神様(かみさま)(あたま)から四足(よつあし)(くそ)小便(せうべん)をかけられ、270四足(よつあし)同居(どうきよ)して御座(ござ)(やう)では御神徳(ごしんとく)(なに)もあつたものぢやない。271御神徳(ごしんとく)さへあれば、272こんな失敬(しつけい)な……神様(かみさま)(あたま)(うへ)(あが)つて(くそ)小便(せうべん)()れる(やつ)に、273(ばち)()てて(うご)けない(やう)霊縛(れいばく)なさりさうなものぢやないか』
274 (やしろ)(なか)より、
275(この)(はう)(つき)大神(おほかみ)であるぞよ。276(なんぢ)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)277竜国別(たつくにわけ)278国依別(くによりわけ)盲目(めくら)ども、279(いな)魔誤月(まごつき)280嘘月(うそつき)281キヨロ(つき)人足(にんそく)282(かみ)(まを)すことを(みみ)(さら)へてよつく()け。283(かみ)人間(にんげん)信真(しんしん)(かうべ)宿(やど)る、284(けつ)して畜生(ちくしやう)(など)には(かみ)聖霊(せいれい)宿(やど)らないぞ。285畜生(ちくしやう)には人間(にんげん)副霊(ふくれい)宿(やど)つて()るのだ。286それだから神殿(しんでん)(いたち)(てん)(など)小便(せうべん)()(やう)が、287(くそ)()(やう)が、288放任(はうにん)してあるのだ。289元来(ぐわんらい)畜生(ちくしやう)因縁(いんねん)(もつ)(うま)れて()()るからだ。290(かみ)人間(にんげん)らしき人間(にんげん)無礼(ぶれい)(いた)した(とき)即座(そくざ)神罰(しんばつ)(あた)ふるぞ。291只今(ただいま)()(なか)(けだもの)人間(にんげん)(かは)(かぶ)白日(はくじつ)天下(てんか)横行(わうかう)濶歩(くわつぽ)する(やみ)()だ。292(いま)293此処(ここ)人一化九(にんいちばけきう)妖怪(えうくわい)二匹(にひき)(あら)はれて()よつたが、294(これ)人間(にんげん)()いから神罰(しんばつ)()てないで差赦(さしゆる)してやらう。295サア如何(どう)ぢや、296人間(にんげん)なれば人間(にんげん)判然(はつきり)(まを)せ。297四足(よつあし)容器(いれもの)なれば容器(いれもの)御座(ござ)いますと白状(はくじやう)(いた)せ。298(かみ)(はう)にも(かんが)へがあるぞよ』
299 国依別(くによりわけ)小声(こごゑ)竜国別(たつくにわけ)(むか)ひ、
300『オイ、301(なん)だらうな。302えらい(こと)()ふぢやないか』
303竜国別(たつくにわけ)『あんまり神様(かみさま)(わる)いことを()つたものだから、304(かみ)さまが(おこ)つて御座(ござ)るのかも()れないよ』
305国依別(くによりわけ)(ばち)(あた)(やう)なことは出来(でき)はしまいかな』
306竜国別(たつくにわけ)『サア、307其処(そこ)ぢやて。308(おれ)(ひと)如何(どう)()はうか()らんと(おも)つて心配(しんぱい)をして()るのだ。309結構(けつこう)(かみ)生宮(いきみや)たる万物(ばんぶつ)霊長(れいちやう)310大和魂(やまとだましひ)人間(にんげん)御座(ござ)いますと()へば、311(すぐ)神罰(しんばつ)()てられて如何(どん)()()はされるか()れないし、312四足(よつあし)容器(いれもの)()へば、313(とが)めは()いけれど本守護神(ほんしゆごじん)(たい)して申訳(まをしわけ)()たぬなり、314自分(じぶん)(なん)だか阿呆(あはう)らしくて、315卑怯(ひけふ)未練(みれん)にもそんな(こと)断然(だんぜん)316アヽもう()()はんワ』
317 (みや)御殿(ごてん)より、
318人間(にんげん)か、319四足(よつあし)か、320(はや)返答(へんたふ)(いた)せ。321四足(よつあし)有体(ありてい)白状(はくじやう)すれば今日(けふ)断然(だんぜん)(ゆる)して(つか)はす。322人間(にんげん)(まを)せば(この)(まま)(なんぢ)生命(いのち)()つて、323()(くに)324(そこ)(くに)()ひやつてやらう。325サア(はや)返答(へんたふ)(いた)さぬか』
326竜国別(たつくにわけ)『ハイ、327一寸(ちよつと)()つて(くだ)さいませ。328(いま)鳩首謀議(きうしゆぼうぎ)最中(さいちう)御座(ござ)います。329相談(そうだん)(まと)まつた(うへ)御返事(ごへんじ)申上(まをしあ)げます』
330 (みや)(うち)より、
331『エー、332これしきの問題(もんだい)凝議(ぎようぎ)(なに)もあつたものか、333一目瞭然(いちもくれうぜん)だ、334(はや)返答(へんたふ)(いた)せ。335四足(よつあし)間違(まちが)ひあるまいがな』
336両人(りやうにん)『へ……そ……それは……あんまり……殺生(せつしやう)御座(ござ)います……』
337 (みや)(うち)より、
338『それなら(まこと)人間(にんげん)(まを)すのか』
339国依別(くによりわけ)『ハイ……まア人間(にんげん)半分(はんぶん)……畜生(ちくしやう)半分(はんぶん)人獣合一(にんじうがふいつ)身魂(みたま)御座(ござ)います』
340 (みや)(うち)より、
341(しか)らば(けだもの)(ぶん)だけは(ゆる)して(つか)はす。342半分(はんぶん)人間(にんげん)(これ)から成敗(せいばい)(いた)す。343(みみ)(ひと)つ、344眼玉(めだま)(ひと)つ、345(はな)(ひと)つ、346下腮(したあご)()り、347()一本(いつぽん)348(あし)一本(いつぽん)()()いてやらう。349有難(ありがた)(おも)へ』
350竜国別(たつくにわけ)『ヤア、351もう何卒(どうぞ)今度(こんど)(かぎ)大目(おほめ)()(くだ)さいませ』
352 (みや)(うち)より、
353(なに)354大目(おほめ)()()れと(まを)すか、355(じや)()唐傘(からかさ)(やう)(おほ)きな()(にら)んでやらうか』
356国依別(くによりわけ)『イエイエ滅相(めつさう)な、357そんな()(にら)まれては此方(こちら)も……めゝゝゝゝ迷惑(めいわく)(いた)します』
358 (みや)(うち)より、
359(この)(はう)時節(じせつ)(ちから)(かく)(ごと)屋根(やね)(あめ)()り、360(いたち)361(てん)棲処(すみか)となり、362(いささ)迷惑(めいわく)をいたして()る。363どうか(この)(はう)片腕(かたうで)()しいと(おも)つて()矢先(やさき)だ。364いやでも(おう)でも(その)(はう)(たち)片腕(かたうで)()つてやらう』
365竜国別(たつくにわけ)滅相(めつさう)もない、366片腕(かたうで)どころか、367弥勒様(みろくさま)(ため)なら、368両腕(りやううで)差上(さしあ)げて粉骨砕身(ふんこつさいしん)して(つく)しますから、369(たの)(まを)します』
370()()る。371(みや)(うち)より、
372『よしよし、373粉骨砕身(ふんこつさいしん)註文(ちうもん)(どほ)(ゆる)してやらう。374サア脇立(わきだち)375眷族(けんぞく)(ども)376両人(りやうにん)(ほね)(こな)にし()(くだ)いて(まゐ)れ。377粉骨砕身(ふんこつさいしん)して(つく)さして()れえと(ねが)ひよつたぞよ』
378竜国別(たつくにわけ)『モシモシ、379その粉骨砕身(ふんこつさいしん)意味(いみ)断然(だんぜん)(ちが)ひます。380さう早取(はやど)りをしてもらつては(こま)ります』
381 (みや)(うち)より、
382粉骨砕身(ふんこつさいしん)とは()んで()(ごと)しだ。383(かみ)正直(しやうぢき)だから誤魔化(ごまくわ)しは、384(ちつと)()かぬぞよ』
385国依別(くによりわけ)『オイ(たつ)386此奴(こいつ)アちつと(あや)しいぞ』
387竜国別(たつくにわけ)『そうだなア、388田吾作(たごさく)(こゑ)()ては()やせぬかなア』
389 (みや)(うち)より、
390『コラコラ両人(りやうにん)391(その)(はう)はまだ(うたが)ふのか。392(この)(はう)(そら)(かがや)(つき)玉治別命(たまはるわけのみこと)393(また)御名(みな)田吾作彦(たごさくひこ)大神(おほかみ)であつたぞよ。394ワツハヽヽヽ』
395竜国別(たつくにわけ)『あんまり馬鹿(ばか)にすない。396(おれ)胆玉(きもだま)大方(おほかた)(つぶ)して仕舞(しま)ひやがつた』
397国依別(くによりわけ)『こら、398悪戯(ふざ)けた真似(まね)をしやがると承知(しようち)をせぬぞ』
399玉治別(たまはるわけ)胆玉(きもだま)ばかりぢや()からう。400睾丸(きんたま)(つぶ)れかけただらう、401アハヽヽヽ』
402(わら)(なが)ら、403ドシンドシンと()ちはてた階段(かいだん)(くだ)つて()る。404三人(さんにん)(わら)(なが)梅照彦(うめてるひこ)(やかた)()して、405(つき)(あふ)ぎつつ門前(もんぜん)()いた。406梅照彦(うめてるひこ)407梅照姫(うめてるひめ)は、
408『モシ貴方等(あなたがた)409何処(どこ)()つて()られました。410(にはか)三人様(さんにんさま)のお姿(すがた)()えぬので、411(なに)かお()(さは)つてお(かへ)りになつたかと(おも)ひ、412大変(たいへん)(きも)(つぶ)しましたよ』
413玉治別(たまはるわけ)睾丸(きんたま)大丈夫(だいぢやうぶ)ですかな、414アハヽヽヽ』
415竜国別(たつくにわけ)(じつ)我々(われわれ)両人(りやうにん)はあんまり(つき)()いので、416つい()かれて散歩(さんぽ)をし……月宮殿(げつきうでん)参拝(さんぱい)して……』
417玉治別(たまはるわけ)胆玉(きもだま)(つぶ)しました』
418竜国別(たつくにわけ)『お(まへ)419(だま)つて()れ。420(ひと)(はなし)(しり)()るものぢやない』
421玉治別(たまはるわけ)(なに)422(しり)()りたくないが睾丸(きんたま)()()いのだ、423アハヽヽヽ』
424国依別(くによりわけ)月宮殿(げつきうでん)()(とこ)(めう)(ところ)ですな。425(てん)がものを()ひましたよ。426(しか)(かみ)さまの声色(こわいろ)使(つか)つて……てん合点(がてん)のゆかぬ(こと)ですわい』
427梅照彦(うめてるひこ)『エ、428(てん)がものを()ひましたか、429それや()(はじ)めだ。430(なん)()(てん)でせう』
431国依別(くによりわけ)(なん)でも田吾作(たごさく)とか()(てん)で、432(いたち)成上(なりあが)りださうです。433随分(ずゐぶん)(きてん)()かぬ馬鹿貂(ばかてん)水転(みづてん)でしたよ、434アハヽヽヽ』
435 一同(いちどう)(はら)(かか)へて『アハヽヽヽ』と(わら)()ける。
436大正一一・五・一六 旧四・二〇 北村隆光録)