霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一一章 黄金像(わうごんざう)〔七〇三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第22巻 如意宝珠 酉の巻 篇:第3篇 黄金化神 よみ:おうごんけしん
章:第11章 第22巻 よみ:おうごんぞう 通し章番号:703
口述日:1922(大正11)年05月26日(旧04月30日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年7月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
金助は傷を負って苦しんでいる一同を眺めながら、バラモン教のためと思ってやったことがこのような結果になってしまったことを思った。そして、自分の肉体を損壊することの非を悟り、バラモン教が邪教であることを知った。
金助はここは三五教の地だから、三五教の神様のご教訓をいただいたことを悟り、大神様に懺悔をして許しを請うた。他の一同も気が付いて金助の周りに集まってきたが、金助はにわかに神懸り、威厳のある容貌となった。
他の連中は金助の気がおかしくなったと思って気をつかせようとするが、金助は妙音菩薩の教えを垂れると、美しい雲に包まれて山上に上っていった。他の六人は金助を追って鷹鳥山の頂上に来ると、金助は黄金の像になって座っていた。
六人は黄金に目がくらんで像を持って返ろうとするが、金助は仏法で六人に説いて聞かせる。六人は金の像を持って返ろうと金助に武者振りつくが、たちまちふるい落とされてしまった。
金助の像は立ち上がって両眼から日月の光明を放射した。鷹鳥山は暗夜でも数十里先からその光を認めることができるようになった。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm2211
愛善世界社版:145頁 八幡書店版:第4輯 433頁 修補版: 校定版:149頁 普及版:67頁 初版: ページ備考:
001 向脛(むかふずね)()()き、002(かほ)(しか)めながら清泉(きよいづみ)岩壺(いはつぼ)より()(あが)りたる金助(きんすけ)は、003スマートボール、004カナンボール、005(ぎん)006(てつ)007(くま)008(はち)顔面(がんめん)擦過傷(すりきず)茨掻(いばらか)きの(きず)(なが)め、
009『アー(たれ)(かれ)負傷(ふしやう)せないものは一人(ひとり)もないのだな。010()んな(こと)があらう道理(だうり)がない。011如何(どう)しても吾々(われわれ)行動(かうどう)()くない(てん)があるのだらう。012バラモン(けう)大神様(おほかみさま)(ため)所在(あらゆる)最善(さいぜん)努力(どりよく)(つひや)してゐる吾々(われわれ)七人(しちにん)七人(しちにん)(なが)()んな()()ふと()ふのは、013(まつた)神様(かみさま)御神慮(ごしんりよ)(かな)はないのかも()れない。014(ただ)しはバラモン(けう)神様(かみさま)御精神(ごせいしん)かも(わか)らない。015(なに)(なん)だか一向(いつかう)合点(がてん)()かぬ。016(しか)(なが)らバラモン(けう)本国(ほんごく)(おい)ては、017真裸体(まつぱだか)にして(いばら)(なか)()()まれ、018(みづ)(くぐ)()(わた)り、019(つるぎ)刃渡(はわた)り、020(くぎ)一面(いちめん)()つた下駄(げた)穿()くと()(こと)が、021(もつと)神様(かみさま)(よろこ)ばしめる(ぎやう)となつてゐるさうだ。022自転倒島(おのころじま)では、023そこ(まで)(こと)到底(たうてい)(おこな)はれないから、024(いま)のバラモン(けう)荒行(あらぎやう)全然(すつかり)(はい)されてゐる。025(しか)(なが)(この)(とほ)惟神的(かむながらてき)に、026(みな)(みな)まで()()したと()ふのは、027(あるひ)御神慮(ごしんりよ)かも()れない。028(しか)(なが)天地(てんち)(かみ)生宮(いきみや)たる肉体(にくたい)毀損(きそん)し、029神霊(しんれい)(こも)つた血液(けつえき)無暗(むやみ)体外(たいぐわい)(しぼ)()すと()(こと)は、030(けつ)して(ただ)しき神業(しんげふ)ではあるまい。031(これ)(おも)へばバラモンの(をしへ)(まつた)邪教(じやけう)であらう。032嗚呼(ああ)吾々(われわれ)今迄(いままで)(ぜん)(しん)じて、033()かる邪道(じやだう)耽溺(たんでき)してゐたのではなからうか。034バラモン(けう)(はた)して(まこと)(かみ)なれば、035鷹鳥姫(たかとりひめ)言向和(ことむけやは)出征(しゆつせい)途中(とちう)(おい)て、036()んな不吉(ふきつ)なことが突発(とつぱつ)する道理(だうり)がない。037それに(つい)ては昨夜(さくや)(ゆめ)038合点(がてん)()かぬ(ふし)沢山(たくさん)にある。039自分(じぶん)(こころ)より美人(びじん)()み、040極楽(ごくらく)世界(せかい)(ひら)き、041(また)(おに)()み、042地獄(ぢごく)043餓鬼道(がきだう)044修羅道(しゆらだう)現出(げんしゆつ)すると()真理(しんり)(さと)らされた。045此処(ここ)鷹鳥山(たかとりやま)深谷(しんこく)046三五教(あななひけう)神様(かみさま)のわが身魂(みたま)(くだ)らせ(たま)うて、047斯様(かやう)実地(じつち)教訓(けうくん)御授(おさづ)(くだ)さつたのであらう。048アヽ有難(ありがた)し、049勿体(もつたい)なし、050三五教(あななひけう)大神様(おほかみさま)051今迄(いままで)(つみ)御赦(おゆる)(くだ)さいませ。052惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
053一生懸命(いつしやうけんめい)(ねん)じてゐる。054六人(ろくにん)(きず)だらけの(かほ)(たがひ)見合(みあは)せ、
055『ヤー、056(まへ)如何(どう)した。057オー、058貴様(きさま)もえらい(きず)だ』
059(たがひ)(さけ)びながら、060金助(きんすけ)(まへ)()せずして(あつ)まり(きた)り、061金助(きんすけ)懺悔(ざんげ)独語(ひとりごと)()いて(あや)しみ、062(かうべ)(かたむ)凝視(みつ)めてゐる。063金助(きんすけ)(たちま)神懸(かむがかり)状態(じやうたい)となり、064四角(しかく)()つた(かた)を、065なだらかに地蔵肩(ぢざうがた)のやうにして(しま)ひ、066容貌(ようばう)(なん)となく(うる)はしく一種(いつしゆ)威厳(ゐげん)()()()れに(くち)()つた。067六人(ろくにん)は、
068『ハテ不思議(ふしぎ)
069(あな)()(ほど)070金助(きんすけ)(かほ)打眺(うちなが)めて、071(なに)()ふかと聴耳(ききみみ)()てた。072金助(きんすけ)(くち)をモガモガさせながら、
073天上天下(てんじやうてんか)唯我独尊(ゆゐがどくそん)
074(さけ)んだ。075カナンボールは、
076『オイ金助(きんすけ)077ちと(しつか)りせぬかい。078たかが()れた魔谷ケ岳(まやがだけ)山賊(さんぞく)(あが)りのバラモン信者(しんじや)()(もつ)て、079天上天下(てんじやうてんか)唯我独尊(ゆゐがどくそん)もあつたものかい。080三十余万年(さんじふよまんねん)未来(みらい)印度(いんど)(うま)れた釈尊(しやくそん)運上取(うんじやうと)りに()るぞ。081ハア(こま)つた気違(きちが)ひが出来(でき)たものだ。082オイ銀公(ぎんこう)083清泉(きよいづみ)(みづ)でも(すく)うて()(かほ)打掛(ぶつか)けてやれ。084まだ()()めぬと()えるワイ』
085銀公(ぎんこう)『あんな(くろ)(みづ)(すく)つて()ようものなら、086()(くち)も、087真黒(まつくろ)けになるぢやないか』
088カナン『まだ(ゆめ)連続(れんぞく)辿(たど)つて()るのか。089よく()()けて()よ。090水晶(すゐしやう)のやうな(みづ)が、091ただようてゐる』
092銀公(ぎんこう)『それでも貴様(きさま)093一度(いちど)真黒(まつくろ)けの(くろ)(ばう)()まつて(しま)つたぢやないか』
094カナン『それが(ゆめ)だよ、095俺達(おれたち)(かほ)()よ。096どつこも(くろ)いところはないぢやないか。097貴様(きさま)()(ふさ)いでゐるから、098其辺(そこら)(ぢう)(くら)()えるのだ。099(しつか)りせぬかい』
100平手(ひらて)でピシヤツと横面(よこづら)(なぐ)つた途端(とたん)に、101銀公(ぎんこう)(はじ)めてパツと()(ひら)き、
102『アヽ、103矢張(やつぱり)(ゆめ)だつたかなア』
104金助(きんすけ)(この)()(ゆめ)浮世(うきよ)だ、105諸行無常(しよぎやうむじやう)106是生滅法(ぜしやうめつぽふ)107生滅滅已(しやうめつめつい)108寂滅為楽(じやくめつゐらく)109如是我聞(によぜがもん)110熟々(つらつら)(おもんみ)るに宇宙(うちう)独一(どくいつ)真神(しんしん)あり、111(これ)(しよう)して国祖(こくそ)国常立尊(くにとこたちのみこと)()ふ。112(なんぢ)一切(いつさい)衆生(しゆじやう)113わが金言玉辞(きんげんぎよくじ)聴聞(ちやうもん)せよ。114南無(なむ)無尽意菩薩(むじんいぼさつ)境地(きやうち)()ち、115三界(さんかい)理法(りはふ)説示(せつじ)する妙音菩薩(めうおんぼさつ)善言美詞(ぜんげんびし)ゆめゆめ(うたが)(なか)れ。116(かぜ)自然(しぜん)音楽(おんがく)(そう)し、117宇宙(うちう)万有(ばんいう)惟神(かむながら)にして舞踏(ぶたふ)す。118天地間(てんちかん)一物(いちぶつ)として(しん)ならざるはなし。119惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)120帰命頂礼(きみやうちやうらい)121天上(てんじやう)三体(さんたい)神人(しんじん)(まへ)赤心(せきしん)(ささ)げ、122心身(しんしん)清浄(せいじやう)潔白(けつぱく)にして幽玄微妙(いうげんびめう)真理(しんり)聴聞(ちやうもん)せよ。123(われ)三界(さんかい)(つう)ずる宇宙(うちう)関門(くわんもん)普賢(ふげん)聖至(せいし)再来(さいらい)124(いま)最勝妙如来(さいしようめうによらい)125三十三相顕現(さんじふさんさうけんげん)して観自在天(くわんじざいてん)となり、126阿弥陀如来(あみだによらい)分身(ぶんしん)閻魔大王(えんまだいわう)地蔵尊(ぢざうそん)127神息総統(しんそくそうとう)弥勒最勝妙如来(みろくさいしようめうによらい)顕現(けんげん)す。128微妙(びめう)教旨(けうし)古今(ここん)(ぜつ)し、129東西(とうざい)(つらぬ)く。130(あな)かしこ、131(あな)かしこ、132ウンウン』
133()つた()身体(からだ)二三尺(にさんじやく)空中(くうちう)巻揚(まきあ)げ、134()()はれぬ(うる)はしき(くも)(つつ)まれ、135山上(さんじやう)目蒐(めが)けて(のぼ)()く。136()(いぶか)しさにスマート、137カナン(その)()四人(よにん)(あと)見届(みとど)けむと(しり)ひつからげ、138荊蕀(けいきよく)(しげ)谷道(たにみち)(あし)引掻(ひつか)きながら、139(やま)(いただき)()して(のぼ)()く。140六人(ろくにん)鷹鳥山(たかとりやま)(いただき)(のぼ)()いた。
141 金助(きんすけ)(たちま)黄金像(わうごんざう)となり、142紫磨(しま)黄金(わうごん)(はだ)(うる)はしく、143葡萄(ぶだう)(かむり)(いただ)きながら、144()(みだ)れたる五色(ごしき)(はな)(うへ)安坐(あんざ)してゐた。
145銀公(ぎんこう)『ヤー此奴(こいつ)金助(きんすけ)によく()()るぞ。146金助(きんすけ)(その)()(ごと)く、147全部(ぜんぶ)黄金(わうごん)()つて(しま)ひよつた。148オイ(みな)(もの)149これだけ黄金(わうごん)があれば大丈夫(だいぢやうぶ)だ。150六人(ろくにん)(ぼう)(つく)つて(かへ)り、151分解(ぶんかい)して各自(めいめい)(わが)()財産(ざいさん)とすれば(たい)したものだぞ』
152(てつ)『まだそれでも()がギヨロギヨロ廻転(くわいてん)し、153(くち)がパクツイてゐるぢやないか。154こんな未成品(みせいひん)()つて(かへ)つたところで、155中心(なか)まで化石(くわせき)(いな)化金(くわきん)してゐない。156(しば)らく時機(じき)()つて、157うまく(かた)まるまで()てて()かうぢやないか』
158カナン『一時(いちじ)(はや)()つて(かへ)らなくちや、159鷹鳥姫(たかとりひめ)部下(ぶか)占領(せんりやう)されて仕舞(しま)(おそ)れがある。160コリヤ魔谷ケ岳(まやがだけ)(ある)地点(ちてん)まで(かつ)いで()かう。161さア、162(はや)用意(ようい)をせい』
163 (くま)164(はち)両人(りやうにん)(たづさ)()つた(かま)にて手頃(てごろ)()()(ぼう)(つく)つてゐる。165スマートボールは()坐像(ざざう)周囲(しうゐ)をクルクル(めぐ)り、166指頭(しとう)()つて(おさ)へながら、
167『ヤーまだ(すこ)温味(あたたかみ)があり、168()(かよ)うてゐるやうだ。169こんな化物(ばけもの)迂濶(うつか)(かつ)()まうものなら、170どんな(こと)(おこ)るかも()れない。171オイ(みな)(やつ)172(この)(まま)にして(かへ)らうぢやないか』
173(きん)(ざう)貴様等(きさまら)執着心(しふちやくしん)(もつと)旺盛(さかん)奴輩(やつども)ぢや。174この金助(きんすけ)化体(くわたい)一部(いちぶ)たりとも(うご)かせるものなら(うご)かして()よ。175宇宙(うちう)関門(くわんもん)最勝妙如来(さいしようめうによらい)坐禅(ざぜん)姿勢(しせい)176本来(ほんらい)無一物(むいちぶつ)177色即是空(しきそくぜくう)178空即是色(くうそくぜしき)179一念三千(いちねんさんぜん)180三千一念(さんぜんいちねん)宇宙(うちう)理法(りはふ)()らざるか。181娑婆(しやば)亡者(まうじや)(ども)182(われ)こそは今迄(いままで)匹夫(ひつぷ)肉体(にくたい)(いう)する金助(きんすけ)(あら)ず、183紫磨(しま)黄金(わうごん)(はだへ)(くわ)したる三界(さんかい)救世主(きうせいしゆ)であるぞよ』
184カナン『ヤー(いよいよ)(あや)しくなつて()た。185(わけ)(わか)らぬことを()()したぞ。186オイ金助(きんすけ)187モツト俺達(おれたち)(みみ)にもわかるやうに()つて()れ』
188宇宙一切(うちういつさい)189可解不可解(かかいふかかい)190凡耳不徹底(ぼんじふてつてい)191凡眼不可視(ぼんがんふかし)
192『ますます(わけ)(わか)らないことを()ふぢやないか。193オイ金州(きんしう)194洒落(しやれ)ない。195貴様(きさま)何故(なぜ)(もと)金助(きんすけ)還元(くわんげん)せないのだ。196何程(なにほど)(たふと)黄金像(わうごんざう)になつて()たところで、197身体(からだ)自由(じいう)()かねば仕方(しかた)がないぢやないか』
198如不動即動是(じよふどうそくどうし)199如不言即言是(じよふげんそくげんし)200如不聴即聴是(じよふちやうそくちやうし)201顕幽一貫(けんいういつくわん)善悪不二(ぜんあくふじ)202表裏一体(へうりいつたい)203即身(そくしん)即仏(そくぶつ)即凡夫(そくぼんぷ)
204『ますます(わか)らぬことを()ひやがる。205オイこんな代物(しろもの)にお相手(あひて)をしてゐたら、206莫迦(ばか)にしられるぞ。207モー(かへ)らうぢやないか』
208銀公(ぎんこう)『これが見捨(みす)てて(かへ)られようか、209(たから)(やま)()りながら一物(いちもつ)()ずして裸体(はだか)(かへ)ると()ふのは()(こと)だ。210何処(どこ)までも荒魂(あらみたま)(ゆう)()し、211六人(ろくにん)協心戮力(けふしんりくりよく)()黄金像(わうごんざう)魔谷ケ岳(まやがだけ)偲ケ淵(しのぶがふち)(まで)()れて()かう。212サア、213(みな)(やつ)214(ひい)(ふう)(みつ)だ』
215前後左右(ぜんごさいう)よりバラバラと武者振(むしやぶ)りつく。216金像(きんざう)(ひと)身慄(みぶる)ひをするよと()()に、217六人(ろくにん)姿(すがた)暴風(ばうふう)蚊軍(ぶんぐん)()るが(ごと)く、218四方(しはう)八方(はつぱう)()にとまらぬ(ばか)りの急速度(きふそくど)(もつ)飛散(ひさん)して(しま)つた。
219 金像(きんざう)体内(たいない)より鮮光(せんくわう)放射(はうしや)し、220微妙(びめう)霊音(れいおん)(ひび)かせながら、221ムクムクと(うご)(はじ)めた。222(たちま)三丈(さんぢやう)三尺(さんじやく)立像(りつざう)(へん)じ、223鷹鳥山(たかとりやま)山頂(さんちやう)にスツクと()ち、224南面(なんめん)して瀬戸(せと)(うみ)瞰下(かんか)し、225両眼(りやうがん)より日月(じつげつ)光明(くわうみやう)放射(はうしや)(はじ)めた。
226 鷹鳥山(たかとりやま)暗夜(あんや)(いへど)光明赫灼(くわうみやうかくしやく)として、227数十里(すうじふり)彼方(かなた)より(くも)(とほ)して()光輝(くわうき)()ることを()るに(いた)つた。
228 これ(はた)して何神(なにがみ)憑依(ひようい)(たま)ひしものぞ。229()(きた)()()るに(したが)つて、230()真相(しんさう)不知不識(しらずしらず)(あひだ)窺知(きち)することを()るであらう。
231大正一一・五・二六 旧四・三〇 外山豊二録)