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第一二章 暴風一過(ぼうふういつくわ)〔七四二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第24巻 如意宝珠 亥の巻 篇:第3篇 危機一髪 よみ:ききいっぱつ
章:第12章 第24巻 よみ:ぼうふういっか 通し章番号:742
口述日:1922(大正11)年07月03日(旧閏05月09日) 口述場所: 筆録者:谷村真友 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年5月10日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
高姫は、黒姫と高山彦に招かれて、宰相室で懐旧談に時を費やしていた。高姫は、玉を隠したのは言依別命の指図らしいと黒姫と高山彦に伝えた。
高姫はまた、自分の非を棚に上げて、玉能姫、初稚姫、玉治別らを悪しざまに告げた。黒姫と高山彦は怒って、宰相の権限で一同を捕らえようと城内を探させたが、どこにも見あたらなかった。
そのうち、三人は黄竜姫からお呼びがかかって姫の居間に通された。蜈蚣姫は、高姫の旅の途上の意地悪に皮肉を言うが、高姫は自分は世界を救う日の出神の御魂だから一つ島の女王より上だ、と言い放って上座に着いた。
高姫は、黄竜姫の玉座の下に秘密の扉があると聞いて、そこに玉が隠してあるのではないか、と疑っていたのであった。黄竜姫は不機嫌になり、これは黄竜の毒気を抑えているのだと注意をするが、高姫はますます疑いの念を強めて、蓋を開けて中を覗き込んでしまった。
高姫は、竜の毒気に当てられて、あっと叫んで倒れてしまった。高姫は、黒姫と高山彦に担がれて退出する。高姫は息を吹き返すと、黄竜姫に対して顔向けができないから、一緒に城を抜け出して玉能姫らを追っかけようと提案する。
黒姫が同意したところへ、高山彦の部下がやってきて、宣伝使らは城内に見当たらず、城外に逃げ出したと思われると報告に来た。高山彦と黒姫は、遂に重臣の地位を捨てて、タカの港から船を漕ぎ出して行ってしまった。
これを霊眼によって見届けた三五教の一行は、城内に戻ってきた。一行は黄竜姫から道中の援助を感謝され、饗応された。いよいよここに三五教を確立した。一行は梅子姫と宇豆姫と手分けをして全島に三五教の大道を宣伝した。そして自転倒島の聖地に凱旋することになった。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm2412
愛善世界社版:193頁 八幡書店版:第4輯 683頁 修補版: 校定版:198頁 普及版:90頁 初版: ページ備考:
001 高姫(たかひめ)高山彦(たかやまひこ)002黒姫(くろひめ)(さそ)はれ、003広大(くわうだい)なる宰相室(さいしやうしつ)(みちび)かれ、004懐旧談(くわいきうだん)(とき)(うつ)しける。
005高姫(たかひめ)(さま)006ようまア、007はるばると(たづ)ねて()(くだ)さいました。008黄金(こがね)(たま)所在(ありか)(わか)りましたか。009(わたし)(この)(しま)(わた)つて宰相(さいしやう)(つま)となつたのを(さいは)ひに、010国人(くにびと)使役(しえき)し、011(この)広大(くわうだい)なる(しま)隅々(すみずみ)まで(さが)させましたなれど、012(たま)らしいものは(ひと)つもありませぬ。013(さだ)めて貴女(あなた)(これ)へお()(あそ)ばしたのは、014(わたし)安心(あんしん)させてやらうと思召(おぼしめ)して、015()(くだ)さつたらうと(しん)じます』
016(まこと)(まを)(わけ)がありませぬ。017あの(たま)(かく)(びと)は、018(まさ)しく言依別命(ことよりわけのみこと)らしう御座(ござ)います。019黄金(こがね)(たま)ばかりか、020(わたし)保管(ほくわん)して()つた如意宝珠(によいほつしゆ)(たま)(はじ)め、021(むらさき)(たま)まですつかり()()られ、022(わたし)はそれが()種々雑多(しゆじゆざつた)艱難(かんなん)苦労(くらう)()め、023(たま)所在(ありか)(さが)(うち)024言依別(ことよりわけ)教主(けうしゆ)我々(われわれ)()()き、025貴女(あなた)御存(ごぞん)じの丹波村(たんばむら)のお(せつ)や、026杢助(もくすけ)(むすめ)のお(はつ)に、027(たま)何処(どこ)かへ(かく)させて仕舞(しま)つたのですよ。028それが()めにお(せつ)029(はつ)(きび)しく訊問(じんもん)すれども、030三十万年(さんじふまんねん)未来(みらい)でなければ(まを)()げぬと()()り、031大方(おほかた)(この)(しま)(かく)して()いたのではあるまいかと、032荒波(あらなみ)(わた)つて此処(ここ)まで(まゐ)りました。033()(ひと)つも(たま)所在(ありか)(わたし)(わか)らないのです』
034 黒姫(くろひめ)(まゆ)逆立(さかだ)て、
035不届(ふとど)至極(しごく)言依別(ことよりわけ)にお(せつ)にお(はつ)036(この)(うら)みを()らさいで()きませうや』
037(こぶし)(にぎ)り、038(おも)はず(たく)()()(たた)いて雄健(をたけ)びをする。039高山彦(たかやまひこ)(そば)より、
040何時(いつ)までも玉々(たまたま)()ふには(およ)ばぬぢやないか。041言依別命(ことよりわけのみこと)がどうなさらうと、042神界(しんかい)のお経綸(しぐみ)(ちが)ひあるまい。043モウ(たま)(こと)断念(だんねん)して(もら)ひたい。044黒姫(くろひめ)玉詮索(たませんさく)には(わたし)もモウウンザリしたよ。045()がな(すき)がな寝言(ねごと)(はし)にまで、046(たま)(こと)ばかり、047タマつたものぢやない。048それに(また)高姫(たかひめ)さままでが、049(たま)()られたとか、050イヤもう、051うるさい(こと)コリコリしますワイ』
052『コレコレ高山(たかやま)さま、053(まへ)さまは()んと()冷淡(れいたん)(こと)仰有(おつしや)るのだい。054三千世界(さんぜんせかい)御宝(おんたから)055それを()出神(でのかみ)生宮(いきみや)として、056(また)竜宮(りうぐう)乙姫(おとひめ)生宮(いきみや)として()()れずして、057ドウして天下万民(てんかばんみん)(すく)へませうか。058(まへ)さま、059時々(ときどき)利己主義(われよし)発揮(はつき)するから(こま)る。060(たれ)(なん)()つても(この)(たま)所在(ありか)白状(はくじやう)させねば()くものか。061……(とき)高姫(たかひめ)さま、062(その)(せつ)にお(はつ)(いま)何処(どこ)()りますか』
063『ハイ、064たつた(いま)……(えら)さうにニユージーランドの土人(どじん)のお手車(てぐるま)()せられ、065(この)玄関先(げんくわんさき)までやつて()ましたが、066大方(おほかた)蜈蚣姫(むかでひめ)一緒(いつしよ)奥殿(おくでん)(すす)()り、067黄竜姫(わうりようひめ)(さま)(まへ)自慢話(じまんばなし)でもやつて()りませうよ、068本当(ほんたう)劫腹(がふばら)()つ……ニユージーランドの(たま)(もり)で、069大変(たいへん)な、070(わたし)侮辱(ぶじよく)(くは)へました。071(もと)小糸姫(こいとひめ)(さま)誘拐(かどはか)した友彦(ともひこ)や、072スマートボールに田吾作(たごさく)玉治別(たまはるわけ)073それにお(せつ)にお(はつ)074いやモウサンザンの()()はしよつた。075如何(いか)に……神様(かみさま)(みち)ぢや、076見直(みなほ)聞直(ききなほ)せ……と(おも)つても、077口惜(くや)残念(ざんねん)をこばりつめようと(おも)つても、078(これ)がどうして(こば)らせませうかい。079大勢(おほぜい)(ひと)(なか)(つら)(さら)され、080(うま)れてからコンナ残念(ざんねん)()()はされた(こと)御座(ござ)いませぬワイなア』
081(こら)(こら)へし溜涙(ためなみだ)082一度(いちど)堤防(ていばう)(くづ)れし(ごと)(こゑ)(はな)つて()()てける。
083『お(せつ)にお(はつ)084田吾作(たごさく)(やつ)085屹度(きつと)当城内(たうじやうない)何処(どこ)かに()るに(ちが)ひない。086サア()れから(さが)()して、087締木(しめぎ)()けても白状(はくじやう)させねば()くものか。088……ヤア家来(けらい)(ども)089最前(さいぜん)(まゐ)りし男女(だんぢよ)一同(いちどう)召捕(めしと)つて(この)()()(きた)れよ』
090との黒姫(くろひめ)下知(げち)隣室(りんしつ)(ひか)()たる七八人(しちはちにん)下男(しもべ)は、
091『ハイ』
092(こた)へて捻鉢巻(ねぢはちまき)093襷十字(たすきじふじ)綾取(あやど)り、094突棒(つくぼう)095刺股(さすまた)096手槍(てやり)なぞを(ひつさ)げて、097城内(じやうない)(くま)なく捜索(そうさく)(はじ)めたり。098されど裏山(うらやま)森林(しんりん)手早(てばや)姿(すがた)(かく)したる玉能姫(たまのひめ)(その)()一同(いちどう)(やま)(また)(やま)()えて、099(はる)(むか)ふの山頂(さんちやう)避難(ひなん)(とき)(うつ)るを()()たりける。
100 かかる(ところ)侍女(じぢよ)一人(ひとり)()(きた)り、
101宰相(さいしやう)(さま)102(その)()御客様(おきやくさま)に、103女王様(ぢよわうさま)がお()にかかりたいと(あふ)せられます。104どうぞ直様(すぐさま)()(くだ)されませ、105御案内(ごあんない)(いた)しませう』
106(さき)()つ。107ブランジー、108クロンバーの(あと)()いて高姫(たかひめ)は、109(くび)(しき)りに()りながら、110(なか)神憑(かむがかり)(てい)にて(おく)(ふか)(すす)みつつ、111やうやう黄竜姫(わうりようひめ)居間(ゐま)(とほ)されける。
112 高山彦(たかやまひこ)黄竜姫(わうりようひめ)(むか)両手(りやうて)をつき、
113今日(こんにち)御母上(おんははうへ)御対面(ごたいめん)(あそ)ばされ、114吾々(われわれ)(とも)大慶至極(たいけいしごく)(ぞん)じまする。115……蜈蚣姫(むかでひめ)(さま)116ようこそ、117御入来(ごじゆらい)(くだ)さいました。118(わたくし)当国(たうごく)宰相(さいしやう)(うけたま)はる高山彦(たかやまひこ)(まを)(もの)119ブランジーとは(かり)()120(また)(この)クロンバーと(まを)すは(わたくし)(つま)121本名(ほんみやう)黒姫(くろひめ)(まを)すもの、122何卒(なにとぞ)御見知(おみし)()かれまして御引立(おひきたて)(だん)123(ひとへ)(ねが)(たてまつ)りまする』
124『コレハコレハ高山彦(たかやまひこ)(さま)125黒姫(くろひめ)(さま)とやら、126(かね)高姫(たかひめ)さまより(うけたま)はつて()りました、127何分(なにぶん)(よろ)しう御願(おねが)(いた)します。128……コレ高姫(たかひめ)さま、129貴女(あなた)随分(ずゐぶん)意地悪(いぢわる)いお(かた)御座(ござ)いましたなア、130ニユージーランドの(たま)(もり)にては貴女(あなた)随分(ずゐぶん)(こま)りでしたやうですワ』
131蜈蚣姫(むかでひめ)さま、132(まへ)さまの娘御(むすめご)が、133(この)(くに)女王(ぢよわう)になつたと(おも)つて(にはか)(えら)御見識(ごけんしき)134何程(なにほど)(えら)女王様(ぢよわうさま)でも、135世界統一(せかいとういつ)太柱(ふとばしら)136三千世界(さんぜんせかい)御宝(おんたから)137()出神(でのかみ)生宮(いきみや)(くら)ぶれば、138竜宮(りうぐう)(ひと)(じま)(くらゐ)()(にぎ)つたとて、139アンマリ立派(りつぱ)なお手柄(てがら)でも御座(ござ)いますまい。140三千世界(さんぜんせかい)二人(ふたり)とない()立替(たてかへ)立直(たてなほ)しの基礎(どだい)身魂(みたま)は、141……ヘン(この)高姫(たかひめ)御座(ござ)いますワイ。142(めくら)千人(せんにん)()(なか)143(まこと)(もの)一寸(ちよつと)やそつとに(わか)りますまい。144(この)黒姫(くろひめ)さまだとて、145黄竜姫(わうりようひめ)幕下(ばくか)神妙(しんめう)(つか)へて御座(ござ)るが、146(じつ)素性(すじやう)(まを)せば、147(おどろ)(なか)れ……竜宮(りうぐう)乙姫(おとひめ)(さま)生宮(いきみや)御座(ござ)るぞや。148高山彦(たかやまひこ)夫顔(をつとがお)をして(えら)さうにして御座(ござ)るが、149実際(じつさい)身魂(みたま)()へば、150青雲山(せいうんざん)(すま)ひを(いた)大天狗(だいてんぐ)身魂(みたま)151(なん)()つても高姫(たかひめ)152黒姫(くろひめ)二人(ふたり)()らねば、153神国(しんこく)成就(じやうじゆ)は……ヘン(いた)しませぬワイ。154人民(じんみん)(たい)して(ひと)(じま)女王(ぢよわう)さまでも、155天地根本(てんちこつぽん)(かみ)生宮(いきみや)156神界(しんかい)では(これ)(くらゐ)立派(りつぱ)権威(けんゐ)のある身魂(みたま)はありますまい。157……黄竜姫(わうりようひめ)殿(どの)158(しばら)()出神(でのかみ)(せき)をお(ゆづ)りめされ』
159とツンツンし(なが)ら、160上座(じやうざ)にドンと(すわ)()せたり。
161(なん)とマア()(つよ)執拗(しぶと)身魂(みたま)だらう。162仮令(たとへ)()出神(でのかみ)でも竜宮(りうぐう)乙姫(おとひめ)でも、163(この)城内(じやうない)黄竜姫(わうりようひめ)権利(けんり)164上座(じやうざ)(すわ)るのが御気(おき)()さねば、165トツトと(かへ)つて(もら)ひませう』
166(べつ)(わたし)女王(ぢよわう)にならうと()ふのではない。167女王(ぢよわう)さまの(すわ)つて御座(ござ)(しり)(した)一遍(いつぺん)調(しら)べて()たいのだ』
168『オホヽヽヽ、169(うたが)ひの(ふか)いお(かた)(こと)170女王(ぢよわう)さまの(すわ)つて御座(ござ)床下(ゆかした)に、171(みつ)つの(たま)でも(かく)してある(やう)(うたが)うていらつしやるのだな』
172(うたが)ふも(うたが)はぬもありますかい。173()出神(でのかみ)がチヤンと天眼通(てんがんつう)調(しら)べてあるのだ、174(まへ)さまが意地張(いぢば)れば意地張(いぢば)るほど、175此方(こちら)(うたが)はざるを()ませぬ。176黒姫(くろひめ)さまも()頓馬(とんま)だなア。177(なん)()めに(しばら)宰相神(さいしやうがみ)()けて御座(ござ)つたのだな。178サヽ女王(ぢよわう)さま、179一寸(ちよつと)()つて(くだ)さい』
180(いやし)くも一国(いつこく)女王(ぢよわう)たるもの、181仮令(たとへ)()出神(でのかみ)生宮(いきみや)言葉(ことば)(いへど)も、182(わが)()(はん)して一分(いちぶ)(うご)(こと)出来(でき)ませぬぞ』
183 高姫(たかひめ)横手(よこて)()ちニヤリと(わら)ひ、
184『ソレソレ矢張(やつぱり)(かく)()ふせますまいがな。185此方(こちら)(あらは)さぬ(うち)素直(すなほ)白状(はくじやう)なされ。186さうすれば永遠無窮(ゑいゑんむきう)(ひと)(じま)女王(ぢよわう)として、187驍名(げうめい)天下(てんか)(かがや)かす(こと)出来(でき)る。188()(こと)なら(この)(まま)にして(ふた)()けずに(たす)けて()りたいのが、189高姫(たかひめ)胸一杯(むねいつぱい)だ。190(この)大慈悲心(だいじひしん)()にして、191何処迄(どこまで)(かく)すのなら(かく)してよからう。192蜈蚣姫(むかでひめ)親子(おやこ)(こころ)(あは)せ、193聖地(せいち)(たから)(かく)さうと(おも)うても、194(かく)()ふせるものでは御座(ござ)いませぬぞや』
195 黄竜姫(わうりようひめ)(やや)不機嫌(ふきげん)(てい)にて無言(むごん)(まま)(この)()をツツと()ち、196風景(ふうけい)よき(つぎ)()蜈蚣姫(むかでひめ)(ともな)(すす)()りけり。
197『オホヽヽヽ、198トウトウ(しり)こそばゆなつて()()つて、199()(あそ)ばしたワイ。200……高山彦(たかやまひこ)さま、201黒姫(くろひめ)さま、202高姫(たかひめ)御威勢(ごゐせい)には(かな)ひますまい。203サアサ(しり)(した)(いた)をめくつて調(しら)べて御覧(ごらん)204(まへ)さまの()では実物(じつぶつ)()なければ(わか)るまい。205(わたし)はチヤンと天眼通(てんがんつう)床板(ゆかいた)(とう)して()つて()るのだ。206……ヤレヤレ(いよいよ)大願(たいぐわん)成就(じやうじゆ)(とき)(いた)れりだ。207アーア惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
208双手(もろて)(あは)せ、209まだ()(さき)から()()つたやうな心持(こころもち)に、210感謝(かんしや)祝詞(のりと)(しき)りに奏上(そうじやう)する。
211高姫(たかひめ)さま、212(この)床下(ゆかした)には(けつ)してソンナ(もの)はありませぬよ。213(この)(ふた)()けるが最後(さいご)214蜿蜒(えんえん)たる黄竜(わうりよう)(ひそ)んで()りますから、215毒気(どくき)()てられては大変(たいへん)()()はねばなりますまい。216()けるのなら、217(まへ)さま()づから()けて(くだ)さい』
218 高姫(たかひめ)は………「(うま)(こと)()ふ、219高山彦(たかやまひこ)さまもお(ひと)がよいから、220黄竜姫(わうりようひめ)誤魔化(ごまくわ)されて()るワイ」……と()(やう)顔付(かほつき)をし(なが)ら、221床板(ゆかいた)一枚(いちまい)グツとめくり、222床下(ゆかした)(ふか)(あな)(のぞ)()み「アツ」と()つたきり、223(かに)(やう)(あわ)()()をまはし()(たふ)れけり。
224 黒姫(くろひめ)225高山彦(たかやまひこ)両人(りやうにん)高姫(たかひめ)身体(からだ)引抱(ひつかか)へ、226(わが)居間(ゐま)(かつ)()(みづ)(くすり)よと介抱(かいはう)し、227一生懸命(いつしやうけんめい)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)したるに、228(やうや)くにして高姫(たかひめ)(いき)()(かへ)し、
229『アーア、230()出神(でのかみ)(まつた)(うたが)ひが()れました。231かうなる以上(いじやう)黄竜姫(わうりようひめ)(たい)(はづ)かしくて、232半時(はんとき)()()られはしない。233高山彦(たかやまひこ)御夫婦(ごふうふ)御所存(ごしよぞん)如何(いか)に、234(わたし)一緒(いつしよ)にお(せつ)所在(ありか)(さが)し、235今度(こんど)千騎一騎(せんきいつき)調(しら)べて()ようぢやないか』
236 高山彦(たかやまひこ)()のりのせぬ(ふう)にて、
237『アマリ(いそ)ぐに(およ)びませぬワイ』
238『コレ高山彦(たかやまひこ)さま、239(なん)といふ冷淡(れいたん)(こと)仰有(おつしや)る。240天下(てんか)国家(こくか)(ため)にどうしても()(たま)()()れねばなりますまい』
241黒姫(くろひめ)さま、242(ひと)覚悟(かくご)(あそ)ばさねばなりませぬぞ。243()出神(でのかみ)(いま)(まを)()ける』
244竜宮(りうぐう)乙姫(おとひめ)生宮(いきみや)245(たしか)承知(しようち)(つかまつ)りました』
246 かかる(ところ)七八人(しちはちにん)(をとこ)ドヤドヤと()(きた)り、
247宰相(さいしやう)(さま)(まを)()げます。248城内(じやうない)(くま)なく(さが)しましたが、249宣伝使(せんでんし)らしき(もの)一人(ひとり)()りませぬから、250屹度(きつと)裏門(うらもん)から()()つたに相違(さうゐ)ありますまい。251一足(ひとあし)なりと()()びぬ(うち)に、252サア(みな)さま捜索(そうさく)(まゐ)りませう』
253(うなが)す。254三人(さんにん)はツト()(しろ)立出(たちい)で、255(かたはら)(やま)より峰伝(みねづた)ひに、256玉能姫(たまのひめ)257初稚姫(はつわかひめ)258玉治別(たまはるわけ)一行(いつかう)捜索(そうさく)立向(たちむか)ひける。
259 高山彦(たかやまひこ)(つひ)顕要(けんえう)地位(ちゐ)()てて高姫(たかひめ)260黒姫(くろひめ)(とも)に「タカ」の(みなと)(あら)はれ、261一隻(いつせき)(ふね)()(まか)せ、262(なみ)のまにまに玉能姫(たまのひめ)一行(いつかう)(あと)()はむと()()したり。
263 玉能姫(たまのひめ)264初稚姫(はつわかひめ)265玉治別(たまはるわけ)(その)()一行(いつかう)は、266(はる)かの山上(さんじやう)より霊眼(れいがん)(もつ)三人(さんにん)(この)(しま)(あと)(かへ)()くのを(なが)め、267ヤツト(むね)()()ろし、268(ふたた)城内(じやうない)悠々(いういう)として(かへ)()たりぬ。269初稚姫(はつわかひめ)一行(いつかう)は、270蜈蚣姫(むかでひめ)のアンボイナ(たう)()ける危難(きなん)(すく)()(ふね)(あた)へたる(その)好意(かうい)黄竜姫(わうりようひめ)より感謝(かんしや)され、271山海(さんかい)珍味(ちんみ)饗応(もてな)され、272(いよいよ)(ここ)三五教(あななひけう)確立(かくりつ)し、273黄竜姫(わうりようひめ)女王(ぢよわう)(けん)全島(ぜんたう)教主(けうしゆ)(さだ)め、274各自(めいめい)手分(てわ)けをなし、275梅子姫(うめこひめ)276宇豆姫(うづひめ)諸共(もろとも)に、277全島(ぜんたう)(くま)なくあらゆる生霊(せいれい)三五(あななひ)大道(たいだう)宣伝(せんでん)し、278自転倒島(おのころじま)聖地(せいち)(むか)つて凱旋(がいせん)する(こと)となりにける。
279大正一一・七・三 旧閏五・九 谷村真友録)
   
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