霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一章 アリナの(たき)〔八二三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第29巻 海洋万里 辰の巻 篇:第1篇 玉石混来 よみ:ぎょくせきこんらい
章:第1章 第29巻 よみ:ありなのたき 通し章番号:823
口述日:1922(大正11)年08月11日(旧06月19日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年9月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
黒姫が紛失した黄金の玉を探しに旅に出た鷹依姫、竜国別、テーリスタン、カーリンスは、四人連れとなって南米の高砂島へやってきた。テルの港に着いた一行は、道を南にとり、その昔狭依彦が三五教を開いた旧跡・アリナの滝の上流にある鏡の池の岩窟にやってきた。
一行はそこに居を構え、鷹依姫は岩窟の奥に身を潜め、竜国別は岩窟の外に庵を結び、鏡の池の神勅だと偽って玉のありかを探る計画を立てた。
テーリスタンとカーリンスを巡礼姿となして周辺の国に遣わし、鏡の池に月照彦神が現れて、玉を献上すれば厚い神徳が得られると触れて廻った。高砂島の住民は二人の宣伝を信じて、玉を持って鏡の池に列をなした。
一年ほどで幾百もの玉が集まったが、一行が求める黄金の玉は見つからなかった。ヒルの国のアールという男は、先祖代々より秘蔵した黄金の玉を月照彦神に献上しようと、夜に日を継いでやってきた。
鷹依姫ら四人は、岩窟のほとりで苦労話にふけっている。そこへアールの一行が黄金の玉献上との旗を押し立ててやってきたのを見て、鷹依姫は慌てて岩窟の奥に姿を隠した。竜国別以下は威儀を正して鏡の池の前に端座平伏した。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm2901
愛善世界社版:13頁 八幡書店版:第5輯 469頁 修補版: 校定版:13頁 普及版:6頁 初版: ページ備考:
001千早(ちはや)()(とほ)神代(かみよ)(その)(むかし)
002支那(チヤイナ)西蔵(チベツト)印度(ツキ)(くに)
003三国(みくに)(またが)青雲(せいうん)
004(やま)(しづ)まる八王神(やつわうがみ)
005(かみ)(こころ)()(わた)
006神澄彦(かむずみひこ)八頭(やつがしら)
007吾妻彦(あづまのひこ)神司(かむつかさ)
008黄金(こがね)(たま)黄金(わうごん)
009(みや)(をさ)めて玉守彦(たまもりひこ)
010(かみ)(つかさ)(まも)らせし
011神世(かみよ)(つく)珍宝(うづたから)
012ウラルの(ひこ)(ねら)はれて
013(つひ)(あやふ)ふくなりければ
014玉守彦(たまもりひこ)(はじ)めとし
015朝日(あさひ)(かがや)吾妻彦(あづまのひこ)
016(たま)御輿(みこし)(をさ)めつつ
017黄金山下(わうごんさんか)()れませる
018埴安彦(はにやすひこ)三葉彦(みつばひこ)
019埴安姫(はにやすひめ)御許(おんもと)
020(おく)(きた)りて(しばら)くは
021(たから)(くら)(をさ)めつつ
022(とき)(いた)るを()(うち)
023黄金(こがね)(たま)何時(いつ)しかに
024(うな)りを()てて竜門(りうもん)
025(たま)(かま)とに(わか)れつつ
026(しき)りに不思議(ふしぎ)のありければ
027埴安彦(はにやすひこ)神勅(しんちよく)
028(うかが)ひまつり桶伏(をけぶせ)
029(やま)(ふたた)埋蔵(まいざう)
030(あさ)(ゆふ)なに村肝(むらきも)
031(こころ)(くば)(まも)()
032(とき)しもあれやバラモンの
033(かみ)(つかさ)蜈蚣姫(むかでひめ)
034いろいろ雑多(ざつた)計略(はかりごと)
035めぐらし(つひ)黄金(わうごん)
036(うづ)(たから)(ぬす)()
037三国ケ岳(みくにがだけ)岩窟(がんくつ)
038(をさ)めゐたるを三五(あななひ)
039(かみ)(つかさ)国依別(くによりわけ)
040玉治別(たまはるわけ)一行(いつかう)
041(たま)所在(ありか)嗅出(かぎだ)され
042(ふたた)(たま)桶伏(をけぶせ)
043(やま)(ふもと)千木(ちぎ)(たか)
044(きづ)きあがりし綾錦(あやにしき)
045(うづ)(みやこ)(をさ)まりて
046三五教(あななひけう)神司(かむづかさ)
047高山彦(たかやまひこ)(つま)として
048(つか)(まつ)りし黒姫(くろひめ)
049(たま)保管(ほくわん)(めい)じつつ
050言依別(ことよりわけ)大教主(だいけうしゆ)
051(かみ)(をしへ)遠近(をちこち)
052(つた)へゐませる(とき)もあれ
053()出神(でのかみ)生宮(いきみや)
054(みづか)名乗(なの)高姫(たかひめ)
055黒姫(くろひめ)(たち)心意気(こころいき)
056(はなは)(あや)しくなりければ
057言依別(ことよりわけ)神前(しんぜん)
058(すす)みて祝詞(のりと)奏上(そうじやう)
059玉照彦(たまてるひこ)玉照姫(たまてるひめ)
060(うづ)(みこと)()()ふし
061国治立(くにはるたち)御前(おんまへ)
062()ひのみまつり(うかが)へば
063高姫(たかひめ)黒姫(くろひめ)両人(りやうにん)
064(こころ)(そら)(さだ)まらず
065(また)もや(たま)()()みて
066ウラナイ(けう)恢復(くわいふく)
067(この)()(みだ)(おそれ)あり
068言依別(ことよりわけ)(いま)()
069金剛不壊(こんがうふゑ)如意宝珠(によいほつしゆ)
070紫色(むらさきいろ)宝玉(ほうぎよく)
071黄金(こがね)(たま)取出(とりいだ)
072(ひそ)かに(かく)しおくべし』と
073いと(おごそ)かに()(たま)ふ。
074言依別(ことよりわけ)()(けつ)
075高姫(たかひめ)黒姫(くろひめ)両人(りやうにん)
076生命(いのち)(つな)朝夕(あさゆふ)
077(たの)みて(まも)神宝(しんぱう)
078(かみ)神言(みこと)(したが)ひて
079何時(いつ)()にかは取出(とりいだ)
080(にしき)(みや)奥深(おくふか)
081(をさ)めおきしと()らずして
082(まつ)根元(ねもと)黒姫(くろひめ)
083()()(かよ)ひて(たま)(ばん)
084(かく)せし場所(ばしよ)(なん)となく
085(こころ)にかかり黒姫(くろひめ)
086ソツと唐櫃(からと)押開(おしあ)けて
087(なか)をつくづく(なが)むれば
088金光(きんくわう)(まばゆ)宝玉(ほうぎよく)
089(むな)しく()えて(たま)()しの
090唐櫃(からと)姿(すがた)仰天(ぎやうてん)
091四尾(よつを)(みね)山麓(さんろく)
092(うす)(こほり)()()めし
093小池(おいけ)にザンブと飛込(とびこ)みて
094生命(いのち)()てむとなしけるが
095(うかが)()つたる従僕(じゆうぼく)
096テーリスタンやカーリンス
097バサリと(きこ)えた水音(みなおと)
098コリヤ大変(たいへん)(たま)()
099生命(いのち)(まと)厳寒(げんかん)
100(そら)をも(いと)はず池中(いけなか)
101()()水底(みなそこ)かひくぐり
102黒姫司(くろひめつかさ)(すく)ひあげ
103やうやう(やかた)()(かへ)
104生命(いのち)(たす)けた黒姫(くろひめ)
105無理難題(むりなんだい)()びせられ
106(こま)()つたる折柄(をりから)
107高姫司(たかひめつかさ)(みみ)()
108竜国別(たつくにわけ)鷹依姫(たかよりひめ)
109(かみ)(つかさ)(はじ)めとし
110テーリスタンやカーリンス
111黒姫(くろひめ)五人(ごにん)打向(うちむか)
112黄金(こがね)(たま)所在(ありか)をば
113どこどこまでも(さが)()
114(にしき)(みや)持帰(もちかへ)
115(その)責任(せきにん)(はた)(まで)
116(ふたた)聖地(せいち)(かへ)るな』と
117いとも(きび)しき命令(めいれい)
118(なみだ)()んで五人連(ごにんづ)
119高山彦(たかやまひこ)黒姫(くろひめ)
120大海原(おほうなばら)(ただよ)へる
121(ひと)(じま)なる竜宮(りうぐう)
122(たま)所在(ありか)(さぐ)らむと
123()()(あと)鷹依姫(たかよりひめ)
124(かみ)(つかさ)竜国別(たつくにわけ)
125(かみ)(みこと)やテー、カーの
126三人(みたり)(ともな)高砂(たかさご)
127テルの(みなと)安着(あんちやく)
128(みなみ)()して(すす)()く。
129あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
130御霊(みたま)(さち)はひましませよ。
131 黒姫(くろひめ)(ひそ)かに高山彦(たかやまひこ)(ともな)ひ、132竜宮(りうぐう)(ひと)(じま)黄金(こがね)(たま)所在(ありか)(さぐ)らむと、133聖地(せいち)(あと)()()きたることは、134(すで)如意宝珠(によいほつしゆ)(とり)(まき))に()べた(とほ)りである。
135 (また)テーリスタンやカーリンスは亜弗利加(アフリカ)筑紫洲(つくしじま)へ、136(たま)所在(ありか)(さが)すべく決心(けつしん)して、137聖地(せいち)出発(しゆつぱつ)したるが、138途中(とちう)にてつくづく(かんが)ふるに、139広袤(くわうぼう)数千里(すうせんり)筑紫(つくし)(しま)に、140一人(ひとり)二人(ふたり)()かけた(ところ)で、141(くも)(つか)むよりも便(たよ)りなき(はなし)(にはか)心機一転(しんきいつてん)し、142鷹依姫(たかよりひめ)143竜国別(たつくにわけ)(あと)(したが)ひ、144一行(いつかう)四人(よにん)145(うん)(てん)(まか)して、146南米(なんべい)高砂島(たかさごじま))へ(たま)所在(ありか)(さぐ)らむと、147数百日(すうひやくにち)(あひだ)148海上(かいじやう)をさまよひ、149大小(だいせう)無数(むすう)島々(しまじま)を、150(のこ)(くま)なく探索(たんさく)し、151(やうや)くにしてテルの(みなと)安着(あんちやく)し、152(それ)より一行(いつかう)四人(よにん)(みち)(みなみ)()り、153(むかし)猿世彦(さるよひこ)狭依彦神(さよりひこのかみ)となりて、154三五教(あななひけう)(ひら)きたる旧跡(きうせき)155蛸取村(たことりむら)山奥(やまおく)156アリナの(たき)上流(じやうりう)157(かがみ)(いけ)岩窟(がんくつ)()(かま)へ、158鷹依姫(たかよりひめ)岩窟(がんくつ)(なか)(ふか)(ひそ)みて姿(すがた)(かく)し、159竜国別(たつくにわけ)岩窟(がんくつ)(そと)(いほり)(むす)び、160日夜(にちや)(かがみ)(いけ)神勅(しんちよく)()うと(しよう)し、161(たま)所在(ありか)居乍(ゐなが)らにして(さぐ)るべく計画(けいくわく)()てたりける。
162 (その)方法(はうはふ)はテーリスタンやカーリンスをテルの(くに)(うづ)(くに)163ヒルの(くに)164ハルの(くに)までも巡礼姿(じゆんれいすがた)となつて巡回(じゆんくわい)せしめ、165……(この)(たび)テルの(くに)(かがみ)(いけ)岩窟(がんくつ)月照彦神(つきてるひこのかみ)(あら)はれ(たま)ひ、166如何(いか)なる(たま)にても(かがみ)(いけ)献上(けんじやう)する(もの)は、167富貴(ふうき)(あた)長寿(ちやうじゆ)(まも)り、168盗難(たうなん)169風難(ふうなん)170水難(すゐなん)171火難(くわなん)172(つるぎ)(なん)まで(のが)れしめ(たま)ふ。173何人(なにびと)()らず、174(たま)所持(しよぢ)する(ひと)一日(ひとひ)(はや)く、175アリナの(たき)(かがみ)(いけ)持参(ぢさん)せば、176福徳(ふくとく)円満(ゑんまん)177子孫(しそん)長久(ちやうきう)(もとゐ)(ひら)き、178(つひ)には天下(てんか)覇権(はけん)(にぎ)神徳(しんとく)(あた)へらるべし。179(とく)黄金色(こがねいろ)(たま)は、180(もつと)大神(おほかみ)(よろこ)(たま)(ところ)なり……と両人(りやうにん)東西南北(とうざいなんぽく)手分(てわけ)けして宣伝(せんでん)(まは)つた。
181 比較的(ひかくてき)質朴(しつぼく)なる高砂島(たかさごじま)人間(にんげん)は、182テー、183カーの宣伝(せんでん)()()け、184(たま)らしき(もの)は、185(さき)(あらそ)うて、186(とほ)山坂(やまさか)()え、187遥々(はるばる)とアリナの(たき)上流(じやうりう)188(かがみ)(いけ)持参(ぢさん)し、189神徳(しんとく)(かうむ)らむと参来集(まゐきつど)(もの)(きびす)(せつ)した。190幾百(いくひやく)とも()れぬ(たま)一年(いちねん)ならずして(あつ)まつた。191され(ども)(いづ)れも(めづ)らしき(いし)(たま)や、192(まる)団子石玉(だんごいしだま)にて鷹依姫(たかよりひめ)竜国別(たつくにわけ)(たづ)(もと)むる黄金(こがね)(たま)(ひと)つも(あつ)まらざりける。
193 (とき)にヒルの(くに)のアールと()(をとこ)194先祖代々(せんぞだいだい)より、195神宝(しんぱう)として秘蔵(ひざう)したる黄金色(こがねいろ)(たま)取出(とりだ)し、196(うやうや)しく柳筥(やなぎばこ)(をさ)め、197(うる)はしき御輿(みこし)(つく)り、198里人(さとびと)(かつ)がせ(なが)ら、199数十旒(すうじふりう)(はた)押立(おした)て、200法螺貝(ほらがひ)()き、201磬盤(けいばん)(たた)き、202横笛(よこぶえ)203縦笛(たてぶえ)(とう)にて、204(なが)道中(だうちう)をねり(あゆ)(なが)ら、205アリナの(たき)月照彦神(つきてるひこのかみ)献上(けんじやう)せむと、206()()についで長途(ちやうと)(たび)をつづけ、207(やうや)蛸取村(たことりむら)安着(あんちやく)し、208(ここ)(しば)(とど)まつて、209七日七夜(なぬかななよ)御禊(みそぎ)をなし、210(あらた)めて祭服(さいふく)(ちやく)し、211(かがみ)(いけ)献上(けんじやう)することとなりける。
212 テーリスタン、213カーリンスは(ひと)わたり、214高砂島(たかさごじま)目星(めぼし)地点(ちてん)宣伝(せんでん)(をは)り、215(やうや)くアリナの(たき)(かへ)つて、216竜国別(たつくにわけ)217鷹依姫(たかよりひめ)(とも)に、218黄金(こがね)(たま)(あつ)まり(きた)ることを、219指折(ゆびを)(かぞ)へて()ちつつありき。
220 (また)鷹依姫(たかよりひめ)岩窟(がんくつ)奥深(おくふか)()(しの)び、221竹筒(たけづつ)(くち)()て、222拍子(びやうし)()けた(こゑ)にて神示(しんじ)(つた)へる生神様(いきがみさま)となり、223竜国別(たつくにわけ)神勅(しんちよく)(うかが)審神者(さには)(しよく)(つと)め、224国人(くにびと)をうまく誤魔化(ごまくわ)し、225(たま)収集(しうしふ)全力(ぜんりよく)(つく)してゐたり。
226 今日(けふ)(あさ)から何人(たれ)()さうにないので、227鷹依姫(たかよりひめ)()(ゆる)し、228竜国別(たつくにわけ)229テーリスタン、230カーリンスと(かがみ)(いけ)(かたはら)(いほり)(あつ)まり、231懇談会(こんだんくわい)(ひら)きゐたり。
232鷹依姫(たかよりひめ)『わしも(とし)がよつてから聖地(せいち)(はな)れ、233はるばるとこんな(とほ)いテルの(くに)までやつて()て、234窮屈(きうくつ)岩窟(がんくつ)(なか)()をかくし、235(むし)には()まれ、236(かに)には(すね)(はさ)まれ、237いろいろと辛抱(しんぼう)して、238()()けた(くち)無理(むり)すぼめて、239こんな(おも)たい竹筒(たけづつ)()かされ、240(まる)つきり野師(やし)(やう)所作(しよさ)をして、241玉集(たまあつ)めをせなきやならぬと(おも)へば、242いくら神界(しんかい)(ため)243世界(せかい)(ため)とは()へ、244情無(なさけな)うなつてきた。245(たま)(やま)(ごと)くに(あつ)まつたけれども、246(ひと)つも黄金(こがね)(たま)()()ず、247団子石(だんごいし)()()えた(やう)な、248ヤクザ(いし)ばつかりで、249目的(もくてき)宝玉(ほうぎよく)(ひと)つも(あつ)まらず、250……あゝヤツパリ(この)(しま)には、251黄金(こがね)(たま)()()らぬと()えまするワイ。252わしも何時迄(いつまで)もこんな窮屈(きうくつ)真似(まね)(かな)ひませぬから、253(ひと)(かは)つて(もら)つて、254わしは(そと)()(はたら)かして(もら)はう。255一度(いちど)宣伝(せんでん)して()たら、256(あつ)まつて()るかも()れぬ。257人間(にんげん)(よく)(かは)(あつ)いから、258黄金(きん)(のぼ)(りう)259(くだ)(りう)(あら)はれた、260あのお(たから)は、261()つても容易(ようい)手放(てばな)しするものではない。262それには(ひと)宣伝(せんでん)方法(はうはふ)()へて、263()(やう)(いた)さねばなりますまい。264(なか)には随分(ずゐぶん)(めづら)しい(たま)()つてゐるが、265どうも神政(しんせい)成就(じやうじゆ)のお(たから)(くら)べては雲泥(うんでい)相違(さうゐ)だ。266アヽすまじきものは宮仕(みやづか)へだ』
267(ふと)(いき)(もら)して(くび)(かたむ)け、268グニヤリとなる。
269竜国別(たつくにわけ)『お()アさま、270(なげ)きは御尤(ごもつと)もなれど、271これ(だけ)(たま)(おほ)高砂島(たかさごじま)272(はじ)まりは団子石(だんごいし)(やう)(たま)(ばか)(あつ)まつて()つたが、273段々(だんだん)(かず)()つて()(かは)りに、274一日々々(いちにちいちにち)立派(りつぱ)(たま)(この)(とほ)(あつ)まつて()ることを(おも)へば、275モウ(しばら)此処(ここ)御辛抱(ごしんばう)(くだ)さいませ。276(わたくし)(なか)這入(はい)つて、277あなたは(そと)審神者(さには)(やく)をして(もら)ふのは(やす)いことですが、278何程(なんぼ)竹筒(たけづつ)(とほ)して(もの)()つても、279竜国別(たつくにわけ)(こゑ)熱心(ねつしん)信者(しんじや)()聞分(ききわ)けるであらうし、280(また)今迄(いままで)姿(すがた)()せた(こと)のない、281年寄(としと)りのお(まへ)さまが審神者(さには)となり、282(この)竜国別(たつくにわけ)姿(すがた)()えなくなつたら、283それこそ(うたがひ)(たね)()き、284九仭(きうじん)(こう)一簣(いつき)()(やう)(こと)出来(でき)ても(つま)りませぬから、285モウ(しばら)くの(ところ)286何程(なんぼ)御窮屈(ごきうくつ)でも御辛抱(ごしんばう)(くだ)さいませ。287大蛇(をろち)猛獣(まうじう)(たけ)(くる)(この)山国(やまぐに)や、288大沙漠(だいさばく)(わた)(こと)(おも)へば、289何程(なんぼ)窮屈(きうくつ)でも、290(あな)(なか)(すず)しい()をして、291辛抱(しんぼう)して(くだ)さる(はう)何程(なんぼ)()いか(わか)りませぬ』
292鷹依(たかより)『アヽそんなら、293(まへ)()(とほ)り、294モウ(しばら)辛抱(しんぼう)(いた)して()ようかなア』
295竜国(たつくに)『どうぞ御苦労(ごくらう)ですが、296(しばら)く、297さうして()つて(くだ)さいませ。298キツト前途(ぜんと)有望(いうばう)だと(しん)じますから……。299オイ、300テーリスタン、301(まへ)永々(ながなが)御苦労(ごくらう)だつたが、302随分(ずいぶん)宣伝(せんでん)(ほね)()れただらうなア。303……カーリンス、304(まへ)中々(なかなか)骨折(ほねをり)だつた。305(まへ)()つた(はう)も、306テーの()つた(はう)も、307余程(よほど)よく宣伝(せんでん)()(わた)つたと()えて随分(ずゐぶん)308(ウヅ)(くに)や、309ヒルの(くに)310カルの(くに)あたりから、311種々(いろいろ)(たま)(そな)へに()たよ。312まだ一人(ひとり)()()ぬのは、313ハルの(くに)だ。314ヒヨツとしたらハルの(くに)にあるかも()れない。315(しか)しあの(くに)はブラジル(やま)()(おほ)きな(やま)があり、316アマゾン(がは)()広大(くわうだい)(なが)れがあつたり、317大沙漠(だいさばく)もあるから、318何程(なんぼ)熱心(ねつしん)(もの)だとて、319一寸(ちよつと)此処(ここ)までワザワザ(たま)(をさ)めに()るものはなからう、320モウ一寸(ちよつと)辛抱(しんぼう)しても()なかつたら、321ハルの(くに)宿替(やどが)へして、322モウ一芝居(ひとしばゐ)()たうぢやないいか』
323テー『さうですな、324随分(ずゐぶん)(やま)(ごと)(たま)()つて()ましたが、325()(なか)には欲呆(よくぼ)けや、326迷信家(めいしんか)沢山(たくさん)あると()えますわい。327アハヽヽヽ』
328カー『身魂(みたま)相応(さうおう)(たま)()つて()ると()えて、329随分(ずゐぶん)ヤクザ(たま)ばかり()つたものだ。330高姫玉(たかひめだま)黒姫玉(くろひめだま)331高山玉(たかやまだま)杓子(しやくし)のお(たま)332(たぬき)睾丸(きんたま)333瓢六玉(へうろくだま)334団子玉(だんごだま)などは沢山(たくさん)(あつ)まつて()たが、335肝腎(かんじん)黄金(こがね)(たま)はまだ()つからお()(あそ)ばさぬ。336何程(なんぼ)毎日(まいにち)337あゝ惟神(かむながら)御玉幸(みたまさち)はひましませ……とか、338(たま)ちはひませ……とか()つて(をが)んでも、339()つから神様(かみさま)肝腎(かんじん)御性念玉(ごしやうねんだま)(あつ)めては(くだ)さらず、340わしも肝玉(きもだま)がひしげる(やう)(こわ)()にあうたり、341睾丸(きんたま)(ちぢ)()がる(やう)苦労(くらう)をして、342随分(ずゐぶん)(あたま)脳味噌(なうみそ)(しぼ)つて()たが、343タマ目的(もくてき)黄金玉(わうごんだま)(あつ)まり(きた)らず、344玉々(たまたま)黄色(きいろ)(いろ)がして()ると(おも)へば、345土玉(つちだま)で、346(すこ)しひねくつてをると(くだ)けて(しま)(やう)なフヌケ(だま)(ばか)り、347これ(だけ)苦労(くらう)艱難(かんなん)しても(たま)(わる)(やつ)(ばか)りより()つて()ぬかと(おも)へば、348わしも癇癪玉(かんしやくだま)破裂(はれつ)しさうだ。349本当(ほんたう)(とほ)山坂(やまさか)谷川(たにがは)()けめぐり、350こんな張合(はりあひ)のない(こと)では、351たまらぬぢやありませぬか。352なア竜国別(たつくにわけ)さま』
353竜国(たつくに)『さう気投(きな)げをせずに、354モウちつと辛抱(しんばう)して()れ。355チツとは結構(けつこう)なことが()()るよ。356黄金(こがね)(たま)()()れるが最後(さいご)357俺達(おれたち)聖地(せいち)(かへ)り、358高姫(たかひめ)頑固者(ぐわんこもの)(あたま)()げさせ、359アツと()はして、360天晴(あつぱれ)三五教(あななひけう)柱石(ちうせき)となり、361(はば)()かして大神業(だいしんげふ)参加(さんか)するのを(たのし)みに、362モウ(しばら)忍耐(にんたい)して、363モウ一働(ひとはたら)(はたら)いて()れ』
364カー『忍耐(にんたい)幸福(かうふく)(はは)365鷹依姫(たかよりひめ)竜国別(たつくにわけ)(はは)366(みづ)御霊(みたま)世界(せかい)(はは)だ。367……(はは)(わか)れて幼子(をさなご)が、368(とほ)山路(やまぢ)打渉(うちわた)り、369艱難(かんなん)して此処(ここ)まで(たづ)()たものを、370(きこ)えませぬと()()いて、371(なみだ)先立(さきだ)(うら)(ごゑ)372チンチリチンぢや』
373テー『コリヤコリヤ、374そんな気楽(きらく)(こと)(どころ)かい。375チツと(しつか)りと智慧(ちゑ)をめぐらし、376モウ一活動(ひとくわつどう)やらねばならぬ、377肝腎要(かんじんかなめ)性念場(しやうねんば)だぞ』
378 ()()(をり)しも、379(にはか)(きこ)ゆる縦笛(たてぶえ)380横笛(よこぶえ)381法螺貝(ほらがい)382磬盤(けいばん)(たた)(おと)(しき)りに(きこ)え、383黄金(こがね)(たま)献上(けんじやう)』と()(はた)幾十(いくじふ)となく()()()えつ(かく)れつ、384翩翻(へんぽん)として谷風(たにかぜ)()かれ(なが)(のぼ)つて()る。
385 鷹依姫(たかよりひめ)竹筒(たけづつ)右手(みぎて)(にぎ)つたまま、386(あわた)だしく岩窟内(がんくつない)姿(すがた)(かく)した。387竜国別(たつくにわけ)威儀(ゐぎ)(ただ)して(かがみ)(いけ)(まへ)端坐(たんざ)し、388両手(りやうて)(あは)せて天津祝詞(あまつのりと)奏上(そうじやう)してゐる。389テー、390カー両人(りやうにん)行儀(ぎやうぎ)よく竜国別(たつくにわけ)(うしろ)平伏(へいふく)して一生懸命(いつしやうけんめい)(かがみ)(いけ)(をが)()る。
391大正一一・八・一一 旧六・一九 松村真澄録)
   
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