霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一〇章 国治(くにはる)(くに)〔八三二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第29巻 海洋万里 辰の巻 篇:第2篇 石心放告 よみ(新仮名遣い):せきしんほうこく
章:第10章 国治の国 よみ(新仮名遣い):くにはるのくに 通し章番号:832
口述日:1922(大正11)年08月12日(旧06月20日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年9月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
皆が不思議そう自分の顔を眺めているのに気分を害し、憎まれ口を叩き出した。勝手に言依別命がここに玉を隠したと邪推し、独り悦にいって居丈高に演説をしている。
国玉依別は高姫の誤解を解こうと懸橋御殿の由来を説く。しかし高姫は、竜国別が黄金の玉を持って行ったということを聞くと、国玉依別が騙されたのだ、と言って馬鹿にする。これを聞いてさすがの国玉依別も、鷹依姫の方が高姫よりも幾倍も立派だったと言って抗弁する。
なおも憎まれ口を叩く高姫に対し、国玉依別は退去を願うが、逆に高姫は生き宮の自分が懸橋御殿に納まるから出て行けと罵る。国玉依別は、これ以上関わりあうのは自分たちの品性を落としてしまうと思い、高姫にしばらく逗留するようにと言い残して別館に去って行った。
国玉依別夫婦が退場したことで、高姫はますます口車に拍車がかかり、奉仕者たちに玉を出せと無理を言い出した。
奉仕者の一人・国は、高姫が大層な大義を掲げる割には、形のある玉に執着する点を指摘して、高姫をへこました。そして高姫の理屈のおかしさを指摘してやり合うと、いろは歌を滑稽に歌いながら高姫をやり込めた。
最後に、宝玉は自転倒島の冠島・沓島にあると告げると、ドスンと飛び上がって、神懸りから元に戻ったようになった。高姫は偽神懸りだと言ってつかつかと神殿に駆け寄った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-12-27 17:58:49 OBC :rm2910
愛善世界社版:146頁 八幡書店版:第5輯 518頁 修補版: 校定版:148頁 普及版:67頁 初版: ページ備考:
001 高姫(たかひめ)一同(いちどう)不思議(ふしぎ)さうな(かほ)をして高姫(たかひめ)()つめ()るに、002(なん)となく気分(きぶん)面白(おもしろ)からず、003(また)もやソロソロ(にく)まれ(ぐち)(たた)()した。
004高姫(たかひめ)『あのマア折角(せつかく)言依別(ことよりわけ)国依別(くによりわけ)(はら)(あは)せ、005ウマウマとこんな御殿(ごてん)(つく)りて、006三千(さんぜん)世界(せかい)のお(たから)(かく)し、007よもや高姫(たかひめ)はこんな所迄(ところまで)008(あと)()ひかけて()(はず)はないと安心(あんしん)をして(ござ)つたのに、009梟鳥(ふくろどり)夜食(やしよく)(はづ)れたやうな、010(みな)さまのあのむつかしい(かほ)ワイの。011ホヽヽヽヽ、012……(あく)一旦(いつたん)思惑(おもわく)()つやうなけれど、013九分(くぶ)九厘(くりん)まで()つた(ところ)でクレンと(かへ)してやるぞよと、014変性(へんじやう)男子(なんし)のお筆先(ふでさき)()てゐませうがな。015(ぜん)苦労(くらう)(なが)くて(わか)るのが(おそ)いけれど、016(わか)りて()たら、017万劫(まんがふ)末代(まつだい)しほれぬ(はな)()くぞよと、018変性(へんじやう)男子(なんし)のお筆先(ふでさき)()()りますぞえ。019チツト四股(しこ)()れてお筆先(ふでさき)をいただきなさい。020何程(なんぼ)われ(ほど)(えら)(もの)はない、021(うま)高姫(たかひめ)(だま)してやつた、022ここに(をさ)めておけば、023堅城(けんじやう)鉄壁(てつぺき)(おも)うて()つても、024(かみ)(さま)遠近(ゑんきん)025明暗(めいあん)026広狭(くわうけふ)区別(くべつ)なく、027一目(ひとめ)()すかして御座(ござ)るから、028到底(たうてい)(あく)(たく)みは長続(ながつづ)きは(いた)しませぬぞえ。029素直(すなほ)改心(かいしん)するのが、030(ぬし)のお得策(とく)だ。031サア、032(はや)玉番(たまばん)さま、033素直(すなほ)にお()しなされ。034素直(すなほ)にさへすれば、035どう()(ふか)罪科(つみとが)でも、036大慈(だいじ)大悲(だいひ)(かみ)(さま)がお(ゆる)(くだ)さいますぞや』
037国玉依別(くにたまよりわけ)『これはこれは(ぞん)じもよらぬ迷惑(めいわく)御座(ござ)る。038(わたくし)はヒルの(くに)テーナの(さと)酋長(しうちやう)アール、039アルナと()夫婦者(ふうふもの)御座(ござ)いまして、040祖先(そせん)代々(だいだい)三五教(あななひけう)(をしへ)(しん)じ、041朝夕(あさゆふ)(かみ)(さま)のお給仕(きふじ)(いた)して()(もの)御座(ござ)いました。042(ところ)(かがみ)(いけ)月照彦(つきてるひこの)(かみ)さまが(ふたた)(あら)はれ(たま)うて、043(たま)(けん)じたき(もの)は、044(いち)(にち)(はや)持来(もちきた)れよと()宣示(せんじ)あらせられると()き、045先祖(せんぞ)代々(だいだい)より大切(たいせつ)保護(ほご)(いた)して()つた黄金(こがね)(たま)献上(けんじやう)せむと、046(かがみ)(いけ)()()れば、047竜国別(たつくにわけ)()審神者(さには)(さま)や、048テーリスタン、049カーリンスと()ふお側付(そばつき)050それに(また)月照彦(つきてるひこの)(かみ)(さま)勿体(もつたい)ない、051()アさまの姿(すがた)となり、052(あら)はれ(たま)うて、053吾々(われわれ)夫婦(ふうふ)(たふと)()(たま)はり、054それより朝夕(あさゆふ)(かみ)のお(みち)宣伝(せんでん)(いた)し、055(つひ)には信者(しんじや)真心(まごころ)()つて、056かような立派(りつぱ)御殿(ごてん)(まで)出来上(できあが)り、057吾々(われわれ)朝夕(あさゆふ)真心(まごころ)をこめて神前(しんぜん)にお(つか)へいたしてをる(もの)御座(ござ)います。058(たま)(もう)せば(かがみ)(いけ)(かたはら)()(かさ)ねてあるもの(ばか)り、059そして吾々(われわれ)(たてまつ)つた黄金(こがね)(たま)竜国別(たつくにわけ)(さま)がお持帰(もちかへ)りになり、060(その)(かは)りに瑪瑙(めなう)(たま)()神体(しんたい)とし、061(この)()神殿(しんでん)(まつ)つて御座(ござ)います。062金剛(こんがう)不壊(ふゑ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)とか麻邇(まに)(たま)とかは、063此処(ここ)(まつ)つてをりませぬ。064(また)私共(わたくしども)(をが)んだこともありませぬ。065もし(その)(たま)をお(さが)しならば、066(ほか)をお(さが)(くだ)さい。067ここには(けつ)して(けつ)して左様(さやう)(たま)一個(いつこ)もありませぬ』
068高姫(たかひめ)(なに)069竜国別(たつくにわけ)黄金(こがね)(たま)()つて(かへ)つたとは、070ソラ何時(いつ)のこつて御座(ござ)いますか。071そして、072テー、073カー、074両人(りやうにん)()いて()()りましたかなア。075(まへ)()(ばば)アの生神(いきがみ)()えたのは、076そりやキツと竜国別(たつくにわけ)母親(ははおや)鷹依姫(たかよりひめ)()身魂(みたま)大変(たいへん)(わる)(ばば)ですよ。077ヨウお(まへ)(だま)されたものだなア。078オツホヽヽヽ』
079国玉依別(くにたまよりわけ)(いわし)(あたま)信心(しんじん)からと(まを)しまして、080何程(なにほど)だまされても、081神徳(しんとく)さへ()てば結構(けつこう)御座(ござ)います。082(わたくし)(やう)(もの)一通(ひととほり)二通(ふたとほり)神界(しんかい)()れて(もら)ふことは出来(でき)ませぬから、083いろいろと(かみ)(さま)(ひと)()をかり、084(くち)をかつて(みちび)いて(くだ)さつたのだと、085朝夕(あさゆふ)(かみ)(さま)感謝(かんしや)いたしてをります。086(しか)(なが)鷹依姫(たかよりひめ)さまは悪人(あくにん)かは()りませぬが、087こう(まを)してはすみませぬが、088(まへ)さまに(くら)ぶれば、089幾層倍(いくそうばい)()れぬ人格(じんかく)(たか)いお()アさまでした。090あの(ひと)ならば、091(わたくし)月照彦(つきてるひこの)(かみ)だと仰有(おつしや)つても誰一人(たれひとり)(うたが)(もの)はありませぬ。092(まへ)さまは何程(なにほど)()出神(でのかみ)生宮(いきみや)だと自家(じか)広告(くわうこく)をなさつても、093(わたし)のやうな素人(しろうと)()より()れば、094如何(どう)しても金毛(きんまう)九尾(きうび)容物(いれもの)とより()えませぬ。095すべて(えん)合縁(あひえん)奇縁(きえん)(まを)しまして、096(むし)()(かた)(むし)()かぬものと御座(ござ)います。097アハヽヽヽ』
098円滑(ゑんくわつ)辞令(じれい)(もつ)て、099高姫(たかひめ)罵倒(ばたふ)して()る。
100高姫(たかひめ)『ヘン、101あなたのお()(えら)いものですな。102悪魔(あくま)光明(くわうみやう)()み、103悪人(あくにん)善人(ぜんにん)(きら)ふとやら、104()(なか)はようしたものだ。105……お(まへ)(いや)でも(また)()(ひと)が、106なけりや(わたし)()()たぬ、107()てる(かみ)があれば、108(ひろ)(かみ)もある。109()()らねばモウ()出神(でのかみ)()つてやりませぬぞえ』
110国玉(くにたま)『ハイどうぞお(ねが)ひで御座(ござ)います。111(いち)()(はや)()つてやらぬ(やう)になさつて(くだ)さいませ。112()(ねがひ)(いた)します』
113高姫(たかひめ)『ナニ、114(まへ)変性(へんじやう)男子(なんし)系統(ひつぽう)(この)高姫(たかひめ)()()さうと()ふのかい。115(この)懸橋(かけはし)御殿(ごてん)三五教(あななひけう)(かみ)(さま)(もの)116三五教(あななひけう)大神(おほかみ)(さま)国治立(くにはるたちの)(みこと)(さま)117変性(へんじやう)男子(なんし)(あら)はれて、118世界(せかい)()守護(しゆご)(あそ)ばす、119(その)系統(ひつぽう)高姫(たかひめ)()()さうとは、120ソリヤ(また)121(なん)()心得(こころえ)(ちがひ)だ。122左様(さやう)量見(れうけん)では三五教(あななひけう)取次(とりつぎ)(ゆる)すことは出来(でき)ませぬ。123今日(けふ)(かぎ)系統(ひつぽう)生宮(いきみや)免職(めんしよく)()ひつけます。124サアトツトと(はや)く、125三五教(あななひけう)(かみ)(やかた)を、126夫婦(ふうふ)(とも)立退(たちの)いて(くだ)さい。127これから高姫(たかひめ)がここに()すわり、128そして、129立派(りつぱ)立派(りつぱ)()出神(でのかみ)神力(しんりき)(あら)はし、130三千(さんぜん)世界(せかい)大立替(おほたてかへ)大立直(おほたてなほ)しを(いた)しますぞ。131(わけ)(わか)らぬガラクタ役員(やくゐん)沢山(たくさん)()ると、132足手纏(あしてまと)ひになつて()神業(しんげふ)がはかどりませぬ。133(まこと)(わか)りた(もの)が、134(さん)(にん)ありたら、135(かみ)仕組(しぐみ)立派(りつぱ)成就(じやうじゆ)(いた)すもので御座(ござ)いますぞや』
136国玉(くにたま)(まこと)(わか)つた(かた)は、137モウ(さん)(にん)(そろ)ひましたか』
138高姫(たかひめ)(たしか)(そろ)ひました』
139国玉(くにたま)(その)(かた)(おん)()(なん)(まを)しますか』
140高姫(たかひめ)変性(へんじやう)男子(なんし)系統(ひつぽう)一人(ひとり)141()出神(でのかみ)生宮(いきみや)一人(ひとり)142三五教(あななひけう)神司(かむづかさ)高姫(たかひめ)一人(ひとり)143三位(さんみ)一体(いつたい)()(もと)大神(おほかみ)御用(ごよう)(いた)す、144(さん)(にん)()(もと)145結構(けつこう)結構(けつこう)神柱(かむばしら)さへあれば、146ガラクタ(がみ)一人(ひとり)()なくても、147(よろ)しいわいな。148ホヽヽヽヽ……(あま)(めくら)(つんぼ)()(なか)で、149(かみ)(ほね)()れますワイ』
150 国玉依別(くにたまよりわけ)高姫(たかひめ)勝手(かつて)気儘(きまま)議論(ぎろん)愛想(あいさう)をつかし、151こんな連中(れんぢう)(かか)()つてゐては、152(かへつ)馬鹿(ばか)()なくてはならない、153(また)(くに)154(たま)155(たつ)156(わけ)157(より)などの幹部(かんぶ)(たい)しても、158信用(しんよう)(おと)(わけ)だと、159玉竜姫(たまたつひめ)(ともな)ひ、
160国玉(くにたま)高姫(たかひめ)(さま)161(しばら)失礼(しつれい)(いた)します。162どうぞユルリと(あそ)ばしませ。163()思案(しあん)()きましたら、164(いち)()(はや)()退場(たいぢやう)()(ねがひ)(いた)します。165……常彦(つねひこ)さま、166春彦(はるひこ)さま、167あなたも大抵(たいてい)ぢや御座(ござ)いますまいが、168どうぞそこは(よろ)しき(やう)()取計(とりはか)らひを(ねが)ひます』
169()()て、170()げる(やう)にして、171玉竜姫(たまたつひめ)()()り、172(むつま)じげに別館(べつくわん)()つて()く。173高姫(たかひめ)(すこ)しく()(うへ)(こぶ)(やう)迷惑(めいわく)がつてゐた夫婦(ふうふ)別館(べつくわん)姿(すがた)をかくしたのに、174ヤツと(むね)()でおろし、175ソロソロ言霊(ことたま)連発(れんぱつ)(はじ)めかけた。
176高姫(たかひめ)『コレコレ懸橋(かけはし)御殿(ごてん)()奉公(ほうこう)(いた)(みな)さま(たち)177()れから誠生粋(まこときつすゐ)大和(やまと)(だましひ)因縁(いんねん)()いて()かしますから、178(わたし)()(こと)(わか)つたら、179(この)(やかた)(かく)してある金剛(こんがう)不壊(ふえ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)(はじ)め、180麻邇(まに)(たから)所在(ありか)綺麗(きれい)サツパリと、181素直(すなほ)白状(はくじやう)しなされや。182……アレ御覧(ごらん)なさい、183宮番(みやばん)夫婦(ふうふ)()出神(でのかみ)()威勢(ゐせい)(おそ)れて、184別館(べつくわん)へコソコソと()げてゐたぢやありませぬか』
185常彦(つねひこ)『モシ高姫(たかひめ)さま、186自惚(うぬぼれ)するにも(ほど)がありますよ。187()夫婦(ふうふ)方々(かたがた)貴女(あなた)()威勢(ゐせい)(おそ)れて()げられたのぢやありませぬ。188(あま)脱線(だつせん)だらけの(こと)を、189ベラベラと際限(さいげん)もなく、190(まへ)さまがまくし()てるので、191うるさがつて()げて()かしやつたのですよ。192慢心(まんしん)すると(きら)はれて()つても、193(おそ)れて()げられた(やう)()えますかいな。194いかに善意(ぜんい)(かい)する(をしへ)だと()つても、195高姫(たかひめ)さまの善意(ぜんい)一寸(ちよつと)(おもむき)(ちが)ふ。196……コレコレ皆様(みなさま)(がた)197(かなら)()にさへて(くだ)さいますな、198御存(ごぞん)じの(とほり)代物(しろもの)ですから……』
199高姫(たかひめ)『コレ(つね)200ソラ(なに)()ふのだ。201人民(じんみん)のゴテゴテ()(まく)ぢやありませぬぞや。202世界(せかい)のことは(すみ)から(すみ)まで、203イロハ四十八(しじふはち)文字(もじ)解決(かいけつ)のつく三五教(あななひけう)(をしへ)ですよ。204(この)高姫(たかひめ)は、205人民(じんみん)(ども)(つく)つた(がく)()りませぬが、206正真(しやうしん)正銘(しやうめい)(かみ)直々(ぢきぢき)知慧(ちゑ)が、207無尽蔵(むじんざう)()いてくるのだから、208(みな)さま、209(こころ)(きよ)()(つつし)んでお()きなさい。
210いゝゝ一番(いちばん)(この)()(なか)(たふと)(たから)(まこと)()(ひと)つの大和(やまと)(だましひ)ですよ。211それさへあれば三千(さんぜん)世界(せかい)物事(ものごと)はキタリキタリと(なに)躊躇(ちうちよ)もなく、212成就(じやうじゆ)(いた)しますぞや』
213(くに)『いゝゝ一番(いちばん)(たふと)いお(たから)大和(やまと)(だましひ)なら、214なぜお(まへ)さまは無形(むけい)(たましひ)尊重(そんちよう)せずに、215高砂島(たかさごじま)三界(さんかい)まで金剛(こんがう)不壊(ふゑ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)(さが)しに()たのだい。216ヤツパリ(かたち)ある(たから)(はう)がお(まへ)さまにはお()()ると()えますな』
217高姫(たかひめ)『ろゝゝ(ろく)でもない理窟(りくつ)()ふものでない。218金剛(こんがう)不壊(ふえ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)は、219(かみ)(さま)()(たから)220大和(やまと)(だましひ)人間(にんげん)(たから)だよ。221(かみ)(ひと)とを一緒(いつしよ)にしてはなりませぬぞえ』
222(くに)『ろゝゝ(ろん)より証拠(しようこ)223(まへ)さまは何時(いつ)神人(しんじん)合一(がふいつ)()ふことを(とな)へてゐるぢやありませぬか。224神人(しんじん)合一(がふいつ)(かみ)さまと(ひと)一緒(いつしよ)になつた(こと)ぢやありませぬか』
225高姫(たかひめ)『はゝゝはしたない人間(にんげん)知慧(ちゑ)(もつ)て、226(かみ)(まを)(こと)をゴテゴテと()ふものぢやありませぬワイ。227(はな)桜木(さくらぎ)(ひと)武士(ぶし)()つて、228(いさぎよ)うするものだ。229(をんな)(くさ)つた(やう)(なに)をツベコベと小理窟(こりくつ)()ひなさる。230(なん)とか、231()とか()つて、232如意(によい)宝珠(ほつしゆ)(わた)そまいとしても駄目(だめ)ですよ』
233(くに)『はゝゝゝゝ(はら)がよれるワイ。234これ(だけ)脱線(だつせん)されては、235安心(あんしん)して汽車(きしや)()(こと)出来(でき)ませぬワイ』
236高姫(たかひめ)『にゝゝ日本(にほん)(かみ)(みち)さへ(ある)いてをれば脱線(だつせん)する気遣(きづか)ひはありませぬ。237……(はし)()汽車(きしや)足許(あしもと)(なが)むれば、238ヤハリにほん(みち)()くなり。239……日本(にほん)(みち)大切(たいせつ)(まも)り、240外国(ぐわいこく)(をしへ)をほかしさへすれば脱線(だつせん)(どころ)一瀉(いつしや)千里(せんり)(いきほひ)希望(きばう)(みやこ)(たつ)しますぞや。241外国(ぐわいこく)とは(はづ)れた(くに)()きませうがな。242脱線(だつせん)(すなは)(はづ)れるのだ。243(わか)つたかなア』
244(くに)『にゝゝ二本(にほん)(みち)四本(しほん)(みち)()らぬが、245(まへ)さまの仰有(おつしや)(こと)は、246どうも四本足(しほんあし)()うとる(やう)(きこ)えますぞや。247四本足(しほんあし)所謂(いはゆる)()(あし)だ。248ゴテゴテと(ろく)でない(こと)(しち)むつかしく、249()かましう、250()ちから出任(でまか)せにこきちらし、251()りとめもなく、252(ひやく)(せん)(まん)(べん)(しやべ)()てる、253百舌鳥(もず)雲雀(ひばり)親方(おやかた)(この)(ごろ)一匹(いつぴき)高砂島(たかさごじま)()んで()たと()(こと)だ。254百舌鳥(もず)かと(おも)へば小鳥(こどり)()つて()目玉(めだま)(するど)(たか)ぢやさうな。255ワツハヽヽヽ』
256高姫(たかひめ)『ほゝゝ(ほざ)くな(ほざ)くな、257深遠(しんゑん)無量(むりやう)(かみ)()経綸(けいりん)がお(まへ)たちに(わか)るものか。258不言(ふげん)実行(じつかう)だ、259ゴテゴテ()はずに、260ホヽヽ宝玉(ほうぎよく)(はや)(わた)して、261素直(すなほ)改心(かいしん)なさるが第一(だいいち)得策(とく)ぢやぞえ。262(まへ)はここの総取締(そうとりしまり)ぢやないか。263(まへ)から改心(かいしん)せねば(みな)(もの)(たす)かりませぬぞや。264一人(ひとり)さへ改心(かいしん)いたしたら(ほか)(もの)(みな)一度(いちど)改心(かいしん)(いた)仕組(しぐみ)だから、265人間界(にんげんかい)理窟(りくつ)はやめて、266(かみ)生宮(いきみや)()(こと)絶対(ぜつたい)服従(ふくじゆう)しなさい。267ゴテゴテと理窟(りくつ)()ひたい(あひだ)は、268まだ()神徳(しんとく)充実(じゆうじつ)してゐないのだよ』
269(くに)『ほゝゝ()つといて(くだ)され、270(わたし)には立派(りつぱ)国玉依別(くにたまよりわけ)(さま)()ふお師匠(ししやう)さまが御座(ござ)います。271(べつ)にお(まへ)さまに(くだ)らぬ(こと)(をし)へて(もら)必要(ひつえう)もなければ、272仮令(たとへ)宝玉(ほうぎよく)()つたとしても、273(まへ)さまに(わた)義務(ぎむ)がありませぬ。274オツホヽヽヽ』
275高姫(たかひめ)『へゝゝ屁理窟(へりくつ)(ばか)り、276()()れる(をとこ)ぢやな。277流石(さすが)国依別(くによりわけ)仕込(しこ)(だけ)あつて、278(えら)いものだワイ』
279(くに)『へゝゝ(へそ)(ちや)()かしますワイ。280如何(いか)(わたし)()(くに)ぢやと()つて、281()(こと)もない国依別(くによりわけ)さまとやらの仕込(しこ)みぢやなどとは、282()くも当推量(あてすいりやう)したものだ。283(わたし)(くに)国依別(くによりわけ)さまの(くに)ぢやありませぬぞ。284(この)()()先祖(せんぞ)国治立(くにはるたちの)(みこと)(さま)(くに)御座(ござ)いますワイナ。285ヘン……ちつと()みませぬが、286秀妻国(ほつまのくに)常世国(とこよのくに)(ほど)(くに)(ちが)うのだから、287(あま)(ひと)(こと)までクニ()んで(くだ)さいますな。288(あま)クニクニ(おも)うと寿命(じゆみやう)がちぢまりますぞえ。289(はや)クニ()へをせにやならぬ(こと)がないようにクニクニも()をつけておきますぞよ』
290高姫(たかひめ)『とゝゝとへうもない(こと)()ひなさるな。291国治立(くにはるたちの)(みこと)(さま)(くに)ぢやなんて、292慢心(まんしん)するにも(ほど)がある。293慢心(まんしん)大怪我(おほけが)(もと)ぢやぞえ』
294(くに)『とゝゝ途方(とはう)途徹(とてつ)もない駄法螺(だぼら)()く、295唐変木(たうへんぼく)296トチ(ばう)けの尻切(しりきり)蜻蛉(とんぼ)(とら)(どころ)のない、297団子(だんご)理窟(りくつ)(さへづ)る、298常世姫(とこよひめ)身魂(みたま)性来(しやうらい)()けた罪人(とがにん)身魂(みたま)宿(やど)つた(にく)(みや)()出神(でのかみ)生宮(いきみや)ぢやなんて、299とつけもない法螺(ほら)()いてをると、300(いま)(ばけ)(あら)はれて、301栃麺棒(とちめんぼう)()り、302途方(とはう)(くれ)吠面(ほえづら)かわかねばならぬことが出来(しゆつたい)(いた)しますぞや。
303ちゝゝちつと(むね)()(あて)(かんが)へて御覧(ごらん)
304りゝゝ理窟(りくつ)(ばか)(なら)べたつて、305神徳(しんとく)のない(もの)(たれ)往生(わうじやう)するものか。
306ぬゝゝ(ぬか)(くぎ)307豆腐(とうふ)(かすがひ)だ。
308るゝゝるるとして千万言(せんまんげん)()らねても(たれ)()()がありませぬぞや。
309をゝゝをどし文句(もんく)(なら)()てて、310我意(がい)立通(たてとほ)し、311(たま)()()さそうとしても、312(まへ)さま()口車(くちぐるま)()馬鹿(ばか)はありませぬワイ』
313(たか)『わゝゝ(われ)よしの守護神(しゆごじん)()314(ひと)言霊(ことたま)横取(よこどり)して、315先言(さきい)うと()(こと)があるものか。316(いま)()うたチリヌルヲ如何(どう)して()れるのだ。317(わけ)(わか)らぬと()うても(ほど)があるぢやないか、318(この)高姫(たかひめ)()うた(あと)(ちから)一杯(いつぱい)319辻褄(つじつま)()はぬ言訳(いひわけ)(いた)すのならまだしもだが、320(ひと)より(さき)(さき)()かうと(いた)す、321(その)我慢心(がまんしん)所謂(いはゆる)()(あし)根性(こんじやう)ぢやぞえ。322本当(ほんたう)性来(たち)(わる)(をとこ)だなア』
323(くに)『わゝゝ(わる)かろが()かろが自由(じいう)(けん)324()つといて(くだ)され。
325かゝゝ構立(かまへだて)にはして(くだ)さるなや。
326よヽヽ()からうが(わる)かろが、327(まこと)(かみ)(さま)(さば)いて(くだ)さるぞや。
328たゝゝ高姫(たかひめ)干渉(かんせう)する問題(もんだい)ぢやありませぬぞ。
329れゝゝ礼儀(れいぎ)作法(さほふ)()らずに
330そゝゝそそつかしい、331(ひと)(やかた)這入(はい)つて()て、332挨拶(あいさつ)(ろく)(いた)さず
333つゝゝ月照彦(つきてるひこの)(かみ)(さま)(いまし)めをくひ(なが)
334ねゝゝねぢけ(まが)つた(たましひ)何時(いつ)までも(なほ)らず
335なゝゝ(なに)(わか)らぬ(くせ)に、336三千(さんぜん)世界(せかい)(こと)はどんな(こと)でも()つてをるとか、337()つて()らぬとか、338駄法螺(だぼら)()き、
339らゝゝ乱脈振(らんみやくぶり)()つたら、340到底(たうてい)()(はな)しのしかけが出来(でき)ませぬ。
341むゝゝ(むつ)かしい(つら)をして、342(ひと)()いても
343うゝゝウンザリする(やう)な、344身勝手(みがつて)(こと)(ばか)(なら)()
345ゐゝゝ意地(いぢ)(わる)(こと)(ばか)りまくし()
346のゝゝ野天狗(のてんぐ)347野狐(のぎつね)348野狸(のだぬき)(さへづ)(やう)脱線(だつせん)理窟(りくつ)喋々(てふてふ)(べん)
349おゝゝ(おそ)ろしい執着心(しふちやくしん)極端(きよくたん)発揮(はつき)
350くゝゝ(くに)さまに(むか)つて(たま)所在(ありか)()らせと何程(なんぼ)()つても、351駄目(だめ)ですよ。352そんな馬鹿(ばか)(こと)
353やゝゝ()めておきませうかい。354八岐(やまた)大蛇(をろち)金毛(きんまう)九尾(きうび)(きつね)(れい)(かか)つた、355どこやらのお(かた)には、356仮令(たとへ)天地(てんち)がかへる(とも)357(この)(たま)(ばか)りは(わた)(こと)(まか)りなりませぬワイ。
358まゝゝ誠一(まことひと)つの(こころ)持様(もちやう)で、359()()らぬ(たま)()()(こと)があり、360(まか)(まこと)をふみ(はづ)せば、361()(まへ)にある(たま)でも(にぎ)れぬやうな(こと)()てくるし、
362けゝゝ毛筋(けすぢ)横巾(よこはば)でも、363(この)(くに)さまの()機嫌(きげん)(そこ)ねたら、364立派(りつぱ)(たま)()げたいと(おも)うても、365中途(ちうと)でひつこめて(しま)ひますぞ。
366ふゝゝふくれ(づら)して威張(ゐば)つてをる(あひだ)は、367高姫(たかひめ)さまも駄目(だめ)ですよ。
368こゝゝ是丈(これだけ)道理(だうり)()()かしても(わか)らぬやうな()(かた)なら、369トツトと(かへ)つて(くだ)され。
370えゝゝ(えだ)(かみ)(すゑ)(かみ)分際(ぶんざい)として、371(この)御殿(ごてん)(をさ)まつてをる()神宝(しんぱう)を、372持帰(もちかへ)らうとは()(ほど)()らずと()ふものだ。
373てゝゝテンから(もの)にならぬ(たく)みをするより
374あゝゝアツサリと(おも)()つて
375さゝゝサツサと(かへ)つて(くだ)さい。
376きゝゝ気分(きぶん)(わる)なつて()た。377アハヽヽヽ、378イヒヽヽヽ、379ウフヽヽヽ、380エヘヽヽヽ、381オホヽヽヽ』
382(からだ)面白(おもしろ)くゆすつて、383キヨくつて()せる。
384高姫(たかひめ)『ゆゝゝ()はしておけばベラベラと際限(さいげん)もなく、385こけ徳利(どつくり)のよに、386(くち)から出任(でまか)せに、387泥水(どろうみ)()醜魂(しこだま)だな。
388めゝゝ(めくら)垣覗(かきのぞ)きと()(こと)はお(まへ)(こと)だ。389(めくら)(まん)(にん)目明(めあき)一人(ひとり)()(なか)だから、390()出神(でのかみ)(やう)目明(めあき)(また)二人(ふたり)391三千(さんぜん)世界(せかい)にないのだから、392無理(むり)はないけれど、393(めくら)なら(めくら)らしうして()なさい。394(めくら)(へび)におぢずと()うて、395(こわ)(こと)()らぬ(やつ)になつたら、396仕方(しかた)のないものだ。397(まへ)さまの(やう)(めくら)に、398手引(てびき)せられる(めくら)信者(しんじや)こそ()(どく)なものだ。399(いま)取次(とりつぎ)(めくら)(つんぼ)(ばか)り、400(その)(また)(めくら)暗雲(やみくも)で、401世界(せかい)(めくら)()()いて、402(めくら)めつぽに地獄(ぢごく)(やみ)へおちて()く……と(かみ)(さま)のお(ふで)()てをりますぞえ。403チツとしつかり()()ましなさい。
404みゝゝ()えもせぬ節穴(ふしあな)(やう)団栗目(どんぐりめ)をキヨロつかしても、405足許(あしもと)(どぶ)(わか)りますまいがな。
406しゝゝしぶといどうくづ身魂(みたま)(ほど)407改心(かいしん)さしてやりたいと(おも)うて大慈(だいじ)大悲(だいひ)(かみ)(さま)()心配(しんぱい)をなさる、408(その)心根(こころね)がおいとしいわいの、409勿体(もつたい)ないわいの。410オンオンオン』
411(くに)『ゑゝゝゑらう()心配(しんぱい)(あそ)ばして(くだ)さいますな。412(しか)(なが)ら、413()くの(だけ)()めて(くだ)さいませ。
414ひゝゝ()出神(でのかみ)生宮(いきみや)ともあらうものが、415(あま)()つともよくありませぬぞ。
416もゝゝ諸々(もろもろ)邪念(じやねん)()つて、417今日(けふ)(かぎ)(この)(やかた)(をさ)めてある、418結構(けつこう)()神宝(しんぱう)(たい)する執着心(しふちやくしん)綺麗(きれい)サツパリと脱却(だつきやく)なさいませ。
419せゝゝ雪隠(せんち)饅頭(まんぢう)()うたよな(かほ)をして、420(ひと)苦労(くらう)(とく)をとり、421自分(じぶん)発見(はつけん)したやうな(かほ)して聖地(せいち)(かへ)り、422威張(ゐば)りちらさうと(おも)うても駄目(だめ)ですよ。
423すゝゝ()(わた)月照彦(つきてるひこの)(かみ)(まを)(こと)424()(みみ)()れて、425高砂島(たかさごじま)(いち)(にち)(はや)立去(たちさ)り、426自転倒(おのころ)(じま)中心地(ちうしんち)427冠島(をしま)沓島(めしま)麻邇(まに)宝玉(ほうぎよく)(かく)しあれば、428(その)(はう)は、429鷹依姫(たかよりひめ)430竜国別(たつくにわけ)()(とも)(その)(たま)掘出(ほりだ)し、431(にしき)(みや)持帰(もちかへ)り、432言依別(ことよりわけの)(みこと)留守番(るすばん)神妙(しんめう)(いた)すがよからう。433ウンウンウン』
434 ドスンと()(あが)り……
435『あゝ(なん)だか随分(ずゐぶん)436(やかま)しう(さへづ)つた(やう)ですなア。437(みな)さま、438(わたし)はどんな(こと)()ひましたな。439(おぼ)えて()つて(くだ)さいますやらうねエ』
440高姫(たかひめ)『コレ、441(くに)さまとやら、442(ひと)(めくら)にしなさるのか。443本当(ほんたう)(かみ)(さま)(かみ)(さま)でないか、444世界一(せかいいち)(この)審神者(さには)見届(みとど)けたら間違(まちが)ひありませぬぞえ。445そんな(うそ)神懸(かむがかり)をして、446国依別(くによりわけ)生田(いくた)(もり)(わたし)(だま)さうとしたやうな、447(ふる)()()ひませぬぞえ。448ホヽヽヽヽ、449()(たれ)(なん)()つても(これ)から家探(やさが)しして、450(たま)所在(ありか)(さが)すのだ。451……サア(つね)452(はる)453ここが千騎(せんき)一騎(いつき)性念場(しやうねんば)だ』
454()(なが)ら、455つかつかと神殿(しんでん)()がけて()(のぼ)りけり。
456大正一一・八・一二 旧六・二〇 松村真澄録)

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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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