霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一二章 悔悟(くわいご)(まく)〔八三四〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第29巻 海洋万里 辰の巻 篇:第3篇 神鬼一転 よみ:しんきいってん
章:第12章 第29巻 よみ:かいごのまく 通し章番号:834
口述日:1922(大正11)年08月12日(旧06月20日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年9月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
常彦、春彦、竜、玉の四人は高姫に追いつけず、アリナ山の山頂で夜を過ごした。丑三時に東の空に俄かに黒雲が起こり、大きな怪物が降ってくるのが見えた。
四人が指差し眺めていると、麗しい女神が中空に現れると、金毛九尾の悪狐が北方の常世の国の方面に逃げて行くのが見えた。その後に、空中を錦の袋が櫟ヶ原に落ちていくのが見えた。
一行は夜が明けると高姫を追いかけ始め、日の暮れごろにようやく櫟ヶ原の柏楊樹の下に端座している高姫のところに着いた。高姫は心魂開け、真如の日月が心の空に輝いて天眼通力を得て四人が後を追って来ているのを知り、端座して祝詞を上げながら待っていた。
高姫の様子がすっかり打って変わって高慢なところが消えているので、常彦と春彦は驚いて声をかけた。高姫は女神の戒めにあって改心した経緯を一行に話した。そして竜と玉に、黄金の玉を国玉依別に返却するようにと依頼した。
高姫の改心に常彦と春彦は涙を流し、実は自分たちは杢助の内命によって高姫を改心させようとお供になって着いて来たことを明かした。
竜と玉は黄金の玉を懸橋御殿に持って帰った。高姫一行は日の出姫が示した行路を取って大原野を越えて海岸線を北上し、アマゾン河をさかのぼる旅に出ることになった。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm2912
愛善世界社版:174頁 八幡書店版:第5輯 529頁 修補版: 校定版:178頁 普及版:81頁 初版: ページ備考:
001 常彦(つねひこ)002春彦(はるひこ)(あと)より()つかけ(きた)りし(たま)003(たつ)二人(ふたり)(とも)に、004アリナの高山(かうざん)(やうや)(のぼ)り、005到底(たうてい)006高姫(たかひめ)追付(おひつ)(べか)らざるを断念(だんねん)し、007高山(かうざん)(いただ)きにて(いき)(やす)め、008(その)()()かした。
009 丑満(うしみつ)(ごろ)(おぼ)しき(とき)010(ひがし)(そら)をフト(なが)むれば、011(にはか)黒雲(くろくも)(おこ)り、012満天(まんてん)(ほし)(ひと)つも(のこ)らず姿(すがた)(かく)し、013追々(おひおひ)(かぜ)(はげ)しく(みね)()()()(まく)り、014四人(よにん)(ねむ)りもならず、015(その)(くも)(あや)しみ(なが)めつつあつた。016(たちま)(ひがし)(てん)黒雲(くろくも)(なか)より、017輪廓(りんくわく)(あきら)かなる白髪(はくはつ)大怪物(だいくわいぶつ)(あら)はれ(きた)り、018地上(ちじやう)(むか)つて(くだ)姿(すがた)()えた。019四人(よにん)は『アレヨアレヨ』と()し、020(なが)めてゐた。021(しばら)くあつて容色(ようしよく)端麗(たんれい)なる女神(めがみ)(また)もや空中(くうちう)(あら)はるるよと()()に、022()るも(おそ)ろしき金毛九尾(きんまうきうび)白面(はくめん)悪狐(あくこ)(やみ)()らし(なが)ら、023北方(ほくぱう)常世国(とこよのくに)(そら)()がけて(はし)()く。024四人(よにん)奇異(きゐ)(おも)ひに()たれ、025()(はな)たず東天(とうてん)(なが)めて()た。026不思議(ふしぎ)空中(くうちう)(にしき)(ふくろ)027あたりを()らし(なが)らこれ(また)フワリフワリと(くぬぎ)(はら)(うへ)落下(らくか)するのを()た。
028 (やうや)くにして東天(とうてん)五色(ごしき)(くも)(いろ)どられ、029天津(あまつ)()悠々(いういう)として(のぼ)らせ(たま)うた。030四人(よにん)(ただち)天津祝詞(あまつのりと)奏上(そうじやう)(をは)つて、031木々(きぎ)果実(このみ)朝飯(あさめし)(かは)りにむしり(くら)ひ、032宣伝歌(せんでんか)(うた)(なが)ら、033(あし)(まか)せて、034高姫(たかひめ)所在(ありか)(さぐ)らむと(くだ)()く。
035 (やうや)くにして()()るる(ころ)036櫟ケ原(くぬぎがはら)高姫(たかひめ)端坐(たんざ)せる白楊樹(はくようじゆ)(もと)辿(たど)()いた。037高姫(たかひめ)心魂(しんこん)(ひら)け、038真如(しんによ)日月(じつげつ)(こころ)(そら)(かがや)き、039天眼通力(てんがんつうりき)()て、040四人(よにん)(あと)()(きた)(こと)()り、041(ここ)端坐(たんざ)して祝詞(のりと)奏上(そうじやう)(なが)ら、042一行(いつかう)()つてゐたのである。
043(かがみ)(いけ)神霊(しんれい)
044(あら)はれませる月照彦(つきてるひこ)
045(かみ)(みこと)(いまし)めに
046天狗(てんぐ)(はな)高姫(たかひめ)
047(たか)(はな)をばめしやがれて
048(たちま)身体(しんたい)震動(しんどう)
049人事不省(じんじふせい)(おちい)りつ
050懸橋御殿(かけはしごてん)にかきこまれ
051国玉依別(くにたまよりわけ)(はじ)めとし
052数多(あまた)(かみ)(つかさ)()
053(みづ)(くすり)祝詞(のりと)よと
054()あつき介抱(かいほう)(いき)()
055感謝(かんしや)するかと(おも)ひきや
056(また)もや(れい)逆理窟(さかりくつ)
057教主(けうしゆ)夫婦(ふうふ)(おどろ)いて
058愛想(あいそ)をつかし別館(べつくわん)
059早々(さうさう)姿(すがた)(かく)しける
060(あと)高姫(たかひめ)傲然(ごうぜん)
061御殿(ごてん)(ちか)(つか)へたる
062(くに)(たま)(たつ)宣伝使(せんでんし)
063(むか)ふに(まは)して()らず(ぐち)
064いろは(にほ)へど()りぬるを
065四十八文字(しじふやもじ)()(なか)
066一切万事(いつさいばんじ)高姫(たかひめ)
067解決(かいけつ)すると法螺(ほら)()
068金剛不壊(こんがうふゑ)如意宝珠(によいほつしゆ)
069麻邇(まに)(たから)国依別(くによりわけ)
070教司(をしへつかさ)玉治別(たまはるわけ)
071言依別(ことよりわけ)教主(けうしゆ)()
072(ひろ)御殿(ごてん)(こしら)へて
073三千世界(さんぜんせかい)神宝(しんぱう)
074(かく)してゐるに(ちがひ)ない
075高姫(たかひめ)ここへ()(うへ)
076最早(もはや)(のが)れぬ百年目(ひやくねんめ)
077綺麗(きれい)サツパリ(わた)せよと
078無理難題(むりなんだい)()きかける
079常彦(つねひこ)春彦(はるひこ)(その)(ほか)
080御殿(ごてん)(つか)ふる(つかさ)()
081猜疑(さいぎ)(ふか)高姫(たかひめ)
082(かほ)見合(みあは)せて当惑(たうわく)
083一時(いちじ)(はや)(この)()をば
084出発()つて()しいと(うなが)せば
085高姫(たかひめ)(まなこ)(いか)らして
086悪言暴語(あくげんぼうご)連発(れんぱつ)
087(つひ)には(きよ)神殿(しんでん)
088阿修羅王(あしゆらわう)(ごと)駆上(かけあが)
089(とびら)両手(りやうて)をかくる(をり)
090(かがみ)(いけ)守護神(まもりがみ)
091狭依(さより)(ひこ)(あら)はれて
092高姫司(たかひめつかさ)首筋(くびすぢ)
093グツと(つか)んで階段(かいだん)
094真下(ました)にきびしく()げつける
095流石(さすが)高姫(たかひめ)()をまはし
096半死半生(はんしはんしやう)有様(ありさま)
097以後(いご)()せしめ()ておけと
098常彦(つねひこ)春彦(はるひこ)両人(りやうにん)
099(くに)(たま)(より)(たつ)などの
100(かみ)(つかさ)親切(しんせつ)
101(しば)しとどめて別館(べつくわん)
102(いた)りて神酒(みき)頂戴(ちやうだい)
103世間話(せけんばなし)(ふけ)(をり)
104御殿(ごてん)(あや)しき(さけ)(ごゑ)
105何事(なにごと)ならむと一同(いちどう)
106(かけ)より()れば()如何(いか)
107(だい)(をとこ)高姫(たかひめ)
108手玉(てだま)()つてさいなみつ
109(その)(まま)姿(すがた)(かく)しける
110高姫(たかひめ)(おどろ)立上(たちあが)
111玄関口(げんくわんぐち)立出(たちい)でて
112手早(てばや)草鞋(わらぢ)(あし)にかけ
113アリナの(やま)急坂(きふはん)
114()()(ごと)()げて()
115高姫(たかひめ)やうやう大野原(おほのはら)
116(すすき)(しげ)白楊樹(はくようじゆ)
117(なら)びて()てる櫟ケ原(くぬぎがはら)
118大木(おほき)根元(ねもと)辿(たど)()
119草臥(くたびれ)()てて(こし)おろし
120前後(ぜんご)()らず眠入(ねい)りけり。
121高姫(たかひめ)夜中(よなか)()()まし
122(みみ)をすませばコハ如何(いか)
123獅子(しし)(おほかみ)(とら)(くま)
124幾百千(いくひやくせん)とも(かぎり)なく
125(こゑ)(そろ)へて(うな)るよな
126()()もよだつ物凄(ものすご)
127黒雲(くろくも)四方(よも)(ふさ)がりて
128足許(あしもと)さへも()えかぬる
129(やみ)(とばり)(おし)あけて
130(あら)はれ()でたる白髪(はくはつ)
131(くも)つく(ばか)りの大男(おほをとこ)
132(みみ)まで()けた大口(おほぐち)
133()をにじませて(すす)()
134アハヽヽヽと大笑(おほわら)
135時節(じせつ)()たねばならぬもの
136生々(いきいき)したる人間(にんげん)
137(にく)()ひたい()ひたいと
138今迄(いままで)()ゑて()(おやぢ)
139(てん)(めぐみ)有難(ありがた)
140(この)高姫(たかひめ)(とし)()
141(すこ)しく(にく)(かた)けれど
142(はら)()いたる吾身(わがみ)には
143(けつ)して不味(まづ)うはあるまいぞ
144あゝ有難(ありがた)有難(ありがた)
145これから頂戴(ちやうだい)(いた)しませうと
146高姫司(たかひめつかさ)(まへ)()
147グツと(たぶさ)(にぎ)りしめ
148(わら)うた(とき)(いや)らしさ
149廿日鼠(はつかねずみ)大猫(おほねこ)
150(つか)まへられた(とき)のよに
151()をビリビリと(ふる)はして
152(をのの)(をり)しも嚠喨(りうりやう)
153天津御空(あまつみそら)音楽(おんがく)
154(ひび)(きこ)えて一道(いちだう)
155光明(くわうみやう)大地(だいち)射照(ゐて)らせば
156さも(おそ)ろしき怪物(くわいぶつ)
157(けぶり)()えて(うる)はしき
158女神(めがみ)姿(すがた)忽然(こつぜん)
159(ゑみ)(たた)へて出現(しゆつげん)
160種々(いろいろ)雑多(ざつた)天地(あめつち)
161(まこと)道理(だうり)高姫(たかひめ)
162(さと)(たま)へば頑強(ぐわんきやう)
163高姫司(たかひめつかさ)村肝(むらきも)
164(こころ)(そこ)より悔悟(くわいご)して
165(たま)(たい)する執着(しふちやく)
166(まよ)ひは(ここ)速川(はやかは)
167(きよ)(なが)れに(おと)しける
168あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
169御霊(みたま)(さち)はひましませよ。
170 常彦(つねひこ)171春彦(はるひこ)(ほか)二人(ふたり)高姫(たかひめ)今迄(いままで)(ごと)高慢面(かうまんづら)引替(ひきか)へ、172(きは)めて温順(おんじゆん)顔色(かほいろ)となり、173行儀(ぎやうぎ)よくつつましやかに、174芝生(しばふ)(うへ)端坐(たんざ)して、175小声(こごゑ)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)()姿(すがた)(なが)めて、176(あん)相違(さうゐ)(なが)ら、
177常彦(つねひこ)『モシモシ高姫(たかひめ)さま、178如何(どう)御座(ござ)いました。179貴女(あなた)のお姿(すがた)見失(みうしな)つては大変(たいへん)だと、180吾々(われわれ)はお(あと)を、181一生懸命(いつしやうけんめい)()けて(はし)つて(まゐ)りましたが、182(なに)()つても、183アリナの高山(かうざん)……とうとう貴女(あなた)御健脚(ごけんきやく)には()()()ず、184(みね)()()で、185とうとう往生(わうじやう)(いた)し、186一夜(ひとよ)()かして、187(やうや)此処(ここ)(まゐ)りました。188ようマア()つてゐて(くだ)さいました。189アヽ、190これで(かた)重荷(おもに)()りた(やう)御座(ござ)います』
191高姫(たかひめ)常彦(つねひこ)春彦(はるひこ)192(かがみ)(いけ)のお役人様(やくにんさま)193(けは)しき(みち)遥々(はるばる)と、194()うマア()(くだ)さいました。195(わたくし)もおかげで、196(なが)(ゆめ)()めました。197只今(ただいま)高姫(たかひめ)昨日(きのふ)(まで)(やう)な、198自我心(じがしん)(つよ)い、199猜疑心(さいぎしん)(ふか)い、200高慢坊(かうまんばう)高姫(たかひめ)では御座(ござ)いませぬ。201スツカリと神様(かみさま)訓戒(くんかい)()けて改心(かいしん)(いた)しましたから、202どうぞ御安心(ごあんしん)をして(くだ)さいませ。203さうして(ここ)御座(ござ)います(この)(にしき)(ふくろ)這入(はい)つて()黄金(こがね)(たま)は、204テーナの(さと)から国玉依別(くにたまよりわけ)教主(けうしゆ)がワザワザ()つて()られた御神宝(ごしんぱう)御座(ござ)います。205どうぞ玉公(たまこう)206竜公(たつこう)207あなた御苦労(ごくらう)ですが、208(この)(たから)(かがみ)(いけ)懸橋御殿(かけはしごてん)へお(とも)をしてお(かへ)(あそ)ばし、209国玉依別(くにたまよりわけ)(さま)御神殿(ごしんでん)(をさ)めて(いただ)いて(くだ)さいませ。210(この)(たから)夜前(やぜん)まで白楊樹(はくようじゆ)(しん)(ひつ)かかつてあつたので御座(ござ)いますが、211天教山(てんけうざん)()出姫神(でひめのかみ)(さま)御神力(ごしんりき)()りて、212無事(ぶじ)(わたくし)(まへ)()つて()られた、213大切(たいせつ)神界(しんかい)御神宝(ごしんぱう)御座(ござ)います。214一寸(ちよつと)御覧(ごらん)なさいませ。215金色燦爛(こんじきさんらん)として()(まばゆ)(ばか)りの御光(ごくわう)がさして()ります』
216とニコニコし(なが)ら、217(にしき)(ふくろ)(ひも)()き、218四人(よにん)(まへ)(たま)(あら)はして()せた。219四人(よにん)稀代(きたい)神宝(しんぱう)(きも)(つぶ)し、220(ただ)茫然(ばうぜん)として(した)()き、221()見張(みは)り、222少時(しばし)無言(むごん)(まま)感歎(かんたん)(つづ)けてゐる。223(しばら)くあつて常彦(つねひこ)(くち)(とが)らせ(なが)ら、
224高姫(たかひめ)(さま)225貴女(あなた)今迄(いままで)()ても()めても、226玉々(たまたま)(たま)気違(きちがひ)(やう)仰有(おつしや)つて御座(ござ)つたが、227こんな結構(けつこう)(たま)()()つた以上(いじやう)は、228さぞ御満足(ごまんぞく)(おも)ひの(ほか)229玉公(たまこう)竜公(たつこう)にお(わた)しなさると()(その)見上(みあ)げたお(こころ)は、230(わたし)感心(かんしん)しましたが、231心機一転(しんきいつてん)(あんま)(はや)いぢやありませぬか』
232高姫(たかひめ)『イヤ(はや)(どころ)ぢや御座(ござ)りませぬ。233(わたし)改心(かいしん)丁度(ちやうど)十二年(じふにねん)(おく)れました。234それが(ため)聖地(せいち)方々(かたがた)(たい)し、235いろいろの御迷惑(ごめいわく)をかけ、236神業(しんげふ)のお邪魔(じやま)(いた)し、237大神様(おほかみさま)(たい)しても申訳(まをしわけ)のない御無礼(ごぶれい)(ばか)りを(いた)しました。238(わたし)(やう)身魂(みたま)(くも)つた神界(しんかい)邪魔者(じやまもの)を、239神様(かみさま)はお()(なが)い、240改心(かいしん)さして使(つか)うてやらうと思召(おぼしめ)して、241()うマア(ここ)まで辛抱(しんばう)して(くだ)されたと(おも)へば、242(わたし)勿体(もつたい)なうて、243(わび)申様(まをしやう)も、244御礼(おれい)(いた)(やう)(わか)りませぬ。245(これ)から(わたし)(この)櫟ケ原(くぬぎがはら)(ひがし)(わた)り、246いろいろと神様(かみさま)(ため)苦労(くらう)(いた)し、247今迄(いままで)(ふか)(つみ)()つて(もら)ひ、248アマゾン(がは)(さかのぼ)り、249鷹依姫(たかよりひめ)(さま)竜国別(たつくにわけ)(さま)250あわよくば、251言依別(ことよりわけ)(さま)にも面会(めんくわい)し、252今迄(いままで)(ふか)(つみ)のお(わび)(いた)した(うへ)253自転倒島(おのころじま)(かへ)り、254御神業(ごしんげふ)一端(いつたん)奉仕(ほうし)する(わたし)(かんが)へ、255……コレ常彦(つねひこ)256春彦(はるひこ)257(まへ)(わたし)()いてこれから(さき)真面目(まじめ)御用(ごよう)(つと)()げて(くだ)されや』
258 常彦(つねひこ)(なみだ)(なが)しながら、
259常彦(つねひこ)『ハイ有難(ありがた)う、260()うそこ(まで)なつて(くだ)さいました。261(いま)になつて白状(はくじやう)(いた)しますが、262(じつ)(ところ)吾々(われわれ)両人(りやうにん)杢助様(もくすけさま)内々(ないない)御頼(おたの)みで、263貴女(あなた)のお(とも)(まゐ)り、264徹底的(てつていてき)改心(かいしん)をして(いただ)かねばならない使命(しめい)()けて()()つたので御座(ござ)います。265アヽそれを(うけたま)はつて、266(わたくし)(なん)となく(うれ)(なみだ)(こぼ)れます。267……なア春彦(はるひこ)268有難(ありがた)いぢやないか』
269春彦(はるひこ)『ウン有難(ありがた)いなア』
270()つた()り、271(なみだ)(かく)して(うつ)むいて()る。
272 これより(たま)273(たつ)両人(りやうにん)(にしき)(ふくろ)(をさ)めたる黄金(こがね)宝玉(ほうぎよく)高姫(たかひめ)()より受取(うけと)り、274三人(さんにん)(わか)れを()げて、275アリナ(さん)()え、276懸橋(かけはし)御殿(ごてん)立帰(たちかへ)り、277教主(けうしゆ)夫婦(ふうふ)(はじ)め、278役員(やくゐん)信徒(しんと)(まへ)にこれを()ゑ、279御禊(みそぎ)(しう)し、280教主(けうしゆ)(みづか)斎主(さいしゆ)となり、281神殿(しんでん)奉按(ほうあん)する(こと)となつた。282これより懸橋(かけはし)御殿(ごてん)神徳(しんとく)益々(ますます)四方(よも)(かがや)き、283(つひ)には高砂島(たかさごじま)西半部(せいはんぶ)風靡(ふうび)する(こと)となつた。
284 (また)高姫(たかひめ)常彦(つねひこ)285春彦(はるひこ)(とも)に、286大蜥蜴(おほとかげ)蜈蚣(むかで)287(へび)288(はち)289(あぶ)などの(むら)がれる原野(げんや)()え、290アルの(みなと)()して(すす)み、291それより海岸(かいがん)(つた)ひに、292便船(びんせん)(じやう)じ、293ゼムの(みなと)上陸(じやうりく)し、294(また)もやチンの(みなと)よりアマゾン(がは)河口(かはぐち)()でて、295(ふね)(さかのぼ)らせ、296(たま)森林(しんりん)(すす)(こと)となつた。297(この)(あひだ)道中(だうちう)記事(きじ)別項(べつかう)()ぶる(かんが)へであります。
298大正一一・八・一二 旧六・二〇 松村真澄録)
   
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9/21【霊界物語ネット】藤沼庄平「大本検挙」を掲載(詳細はページ冒頭のインフォメーション参照)。