霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一三章 都入(みやこいり)〔八五五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第30巻 海洋万里 巳の巻 篇:第3篇 神縁微妙 よみ(新仮名遣い):しんえんびみょう
章:第13章 都入 よみ(新仮名遣い):みやこいり 通し章番号:855
口述日:1922(大正11)年08月15日(旧06月23日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年9月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
珍の館の神司・松若彦は、数多の国人を引き連れて、二挺の輿を用意し、都のはずれのカリナの里に陣を張り、末子姫一行の到着を待っていた。
松若彦は馬を下りて姫の前に罷り出で、ご来臨への感謝を慇懃に述べ立てた。末子姫は、テル山の麓まではるばる使いの者を迎えに寄越してくれたことに感謝の意を表した。互いに挨拶を終えると、麗しい森陰に立ち入って、しばし休息した。
松若彦は、末子姫に輿に乗っての入城を懇願したが、末子姫は神様から賜った足にて歩きたいと拒んだ。松若彦は、国人が至誠を込めて姫の降臨を祝って作った御輿にぜひ乗って欲しいと頼み込んだ。
松若彦は、末子姫の来臨は、珍の国の最初の国司・正鹿山津見神が、松若彦の父・国彦に予言したことであり、それは神素盞嗚大神の御子がこの国を治めるということに他ならないという謂れを明かして説いた。
末子姫も、実は珍の国の国司を継ぐという自分の使命について、父神から聞かされていたと明かした。松若彦は、女王が御輿に乗るのは決して贅沢のためではなく、人民に代わって大地に足を踏まないようにして神祇に敬意を払うお役目なのだと諭した。
これを聞いて末子姫は、捨子姫ともども御輿に乗ることを了承した。末子姫の言葉はなんとなく威厳を帯びてきた。
末子姫は、御輿にかつがれてウヅの国の立派な城門をくぐり、本城指して進み入った。道の左右には数多の国人が、救世主の降臨と涙を流して歓喜に暮れている。カールは石熊とともに、白砂を敷き詰めた道を、息せき切って城内に進み入った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-01-30 19:24:11 OBC :rm3013
愛善世界社版:152頁 八幡書店版:第5輯 626頁 修補版: 校定版:163頁 普及版:59頁 初版: ページ備考:
001(たつみ)(いけ)曲神(まがかみ)
002(かみ)伊吹(いぶき)言霊(ことたま)
003言向(ことむ)(やは)末子姫(すゑこひめ)
004捨子(すてこ)(ひめ)(したが)ひて
005()きつく(ごと)炎天(えんてん)
006かよわき(あし)(はこ)びつつ
007(はる)(いく)(たか)(おく)られて
008草野(くさの)をわたり(かは)をこえ
009(ふたた)(やま)乗越(のりこ)えて
010(また)もや谷間(たにま)辿(たど)りつつ
011(たび)(まくら)(かず)(かさ)
012桃上彦(ももがみひこ)(しづ)まりし
013三五教(あななひけう)神館(かむやかた)
014ウヅの聖地(せいち)間近(まぢか)まで
015(やうや)(すす)(きた)りける。
016松若彦(まつわかひこ)(うま)()
017御輿(みこし)二挺(にちやう)()つがせつ
018数多(あまた)国人(くにびと)引率(いんそつ)
019(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)
020(うづ)御子(みこ)なる末子姫(すゑこひめ)
021捨子(すてこ)(ひめ)(むか)へむと
022威儀(ゐぎ)(ただ)して白旗(しらはた)
023(あか)十曜(とえう)(もん)()
024(かぜ)(なび)かせ堂々(だうだう)
025長蛇(ちやうだ)(ぢん)()(なが)
026ウヅの(みやこ)町外(まちはづ)
027カリナの(さと)(あら)はれぬ
028松若彦(まつわかひこ)一行(いつかう)
029末子(すゑこ)(ひめ)一行(いつかう)
030カリナの(さと)出会(しゆつくわい)
031(たちま)(うま)()()りて
032末子(すゑこ)(ひめ)(まへ)()
033松若彦(まつわかひこ)(うづ)(みやこ)国彦(くにひこ)
034御子(みこ)(うま)れし神司(かむづかさ)
035松若彦(まつわかひこ)(いま)(ここ)
036(みづ)御霊(みたま)(すゑ)御子(みこ)
037末子(すゑこ)(ひめ)捨子姫(すてこひめ)
038(おん)二方(ふたかた)()()ましを
039(かみ)()(つげ)()らされて
040(あらた)御輿(みこし)(つく)()
041(ここ)にお(むか)(まを)したり
042殊更(ことさら)(あつ)きウヅの(くに)
043(たふと)(おん)()()(なが)
044(かみ)(おん)(ため)(みち)(ため)
045世人(よびと)(ため)とは()(なが)
046よくも()()まし(くだ)さつた
047(ゆび)()(かぞ)へて国人(くにびと)
048(みづ)御霊(みたま)()降臨(かうりん)
049(いま)(いま)かと待佗(まちわび)
050(よろこ)(いさ)んで()りまする
051(たふと)(うづ)(ひめ)(さま)
052(したが)ひませる捨子(すてこ)(さま)
053(ここ)にてお(やす)(ねが)ひます』
054いと慇懃(いんぎん)()りつれば
055末子(すゑこ)(ひめ)会釈(ゑしやく)して
056末子姫(すゑこひめ)(うはさ)(たか)きウヅ(やかた)
057松若彦(まつわかひこ)()(こと)
058(われ)()一行(いつかう)親切(しんせつ)
059テル山峠(やまたうげ)(ふもと)まで
060(はる)(いく)(たか)()三方(さんかた)
061(むか)への(ため)遥々(はるばる)
062よくも(つか)はし(たま)ひしぞ
063おかげで道中(だうちう)(つつが)なく
064いよいよ此処(ここ)()きました
065あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
066(たふと)(かみ)引合(ひきあは)
067はてしも()らぬ白雲(しらくも)
068メソポタミヤを立出(たちい)でて
069(をしへ)(ひら)折柄(をりから)
070(われ)()姉妹(けうだい)主従(しゆじゆう)
071バラモン(けう)(つかさ)()御校正本・愛世版では「メソポタミヤを立出でて バラモン教の司等に 教を開く折柄に 吾等が姉妹主従は 虐げられて棚無しの」だが、それでは「末子姫がバラモン教の司らに対して三五教を開いた」と読めてしまう。校定版・八幡版では「バラモン教の司等に」の位置が変更され、「メソポタミヤを立ち出でて 教を開くをりからに 吾らが姉妹主従は バラモン教の司らに 虐げられて棚無しの」になっている。霊界物語ネットでも読者の混乱を避けるため校定版と同様に「バラモン教の司等に」の位置を変えた。
072(しへた)げられて棚無(たなな)しの
073()るべなぎさの捨小舟(すてをぶね)
074さも(おそ)ろしき荒波(あらなみ)
075つき(はな)されし(くる)しさよ
076(わらは)(さいは)天地(あめつち)
077(かみ)(めぐみ)(かか)ぶりて
078捨子(すてこ)(ひめ)諸共(もろとも)
079ハラの(みなと)安着(あんちやく)
080テル山峠(やまたうげ)乗越(のりこ)えて
081(たつみ)(いけ)(ひそ)みたる
082大蛇(をろち)(かみ)服従(まつろ)はせ
083(こころ)(いさ)()(いさ)
084松若彦(まつわかひこ)()れませる
085ウヅの(みやこ)当途(あてど)とし
086いよいよ此処(ここ)(あら)はれぬ
087松若彦(まつわかひこ)神司(かむつかさ)
088(わらは)(いま)手弱女(たをやめ)
089(ちから)(すく)なきまな(むすめ)
090何卒(なにとぞ)(よろ)しく(たの)()
091あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
092(かみ)(をしへ)服従(まつろ)へる
093教司(をしへつかさ)(おん)(まへ)
094(はじ)めて()ぶる()挨拶(あいさつ)
095完美(うまら)委曲(つばら)(きこ)()せ』
096言葉(ことば)(しづ)かに()りつれば
097松若彦(まつわかひこ)(こし)(かが)
098揉手(もみで)(なが)(よろこ)んで
099末子(すゑこ)(ひめ)御手(みて)()
100(ちから)(かぎ)(にぎ)りしめ
101松若彦(まつわかひこ)『あゝ(ひめ)(さま)(ひめ)(さま)
102いよいよ(これ)よりウヅの(くに)
103(なれ)(みこと)降臨(かうりん)
104いと(たひら)けく(やす)らけく
105()ざさぬ御世(みよ)(をさ)まりて
106(おに)大蛇(をろち)荒風(あらかぜ)
107()かれて()りて(かげ)もなく
108(かみ)御稜威(みいづ)はいやちこに
109(かがや)(わた)(たま)ふべし
110あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
111(かみ)御末(みすゑ)末子姫(すゑこひめ)
112(うづ)身魂(みたま)(おん)(まへ)
113松若彦(まつわかひこ)赤誠(せきせい)
114(ささ)げて感謝(かんしや)(たてまつ)る』
115(たがひ)挨拶(あいさつ)(をは)り、116(うるは)しき森蔭(もりかげ)立入(たちい)りて、117少時(しばし)(いき)(やす)むる(こと)となつた。
118 松若彦(まつわかひこ)(ことば)丁寧(ていねい)に、119末子姫(すゑこひめ)120捨子姫(すてこひめ)(むか)ひ、121(こし)(かが)(なが)ら、
122松若(まつわか)(うはさ)(たか)(みづ)御霊(みたま)123(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)(さま)(うづ)御子(みこ)(あらは)れませる末子姫(すゑこひめ)(さま)124(ならび)にお付添(つきそ)ひの捨子姫(すてこひめ)(さま)125よくマア遥々(はるばる)(この)熱国(ねつこく)()降臨(かうりん)(くだ)さいました。126(わたし)(まを)すに(およ)ばず、127ウヅの(みやこ)神殿(しんでん)(つか)(まつ)神司(かむづかさ)(はじ)め、128数多(あまた)国人(くにびと)はどんなに(よろこ)ぶことで御座(ござ)いませう。129(まつた)(わたし)救世主(きうせいしゆ)()降臨(かうりん)欣喜(きんき)雀躍(じやくやく)(あま)り、130二三(にさん)(にち)以前(いぜん)から、131(あま)りの(うれ)しさに(よる)碌々(ろくろく)(やす)むことも出来(でき)ませなんだ。132(あま)(にはか)(こしら)へました(この)御輿(みこし)133粗末(そまつ)では御座(ござ)いますが、134どうぞ(これ)から、135これにお()(くだ)さいまして、136()入城(にふじやう)(ほど)(ひとへ)(こひねが)()(たてまつ)ります』
137(たの)()る。138末子姫(すゑこひめ)(かうべ)左右(さいう)()り、
139末子(すゑこ)折角(せつかく)思召(おぼしめし)140()(いた)すは(まこと)()まない(わけ)御座(ござ)いますが、141勿体(もつたい)ない、142結構(けつこう)(かみ)(さま)より、143(あし)頂戴(ちやうだい)(いた)(なが)ら、144どうして輿(こし)なんかに()ることが出来(でき)ませう。145折角(せつかく)(なが)(これ)(ばか)りはお(ゆる)(くだ)さいませ』
146捨子(すてこ)(ひめ)(さま)もあの(やう)(あふ)せられまするから、147どうぞ(これ)(ばか)りは()無用(むよう)にして(くだ)さいませ。148(また)(わたし)(ひめ)(さま)侍女(じぢよ)として、149側近(そばちか)く、150(あさ)(ゆふ)なに()奉公(ほうこう)(いた)婢女(はしため)なれば、151仮令(たとへ)(ひめ)(さま)()()しになつても、152(わたし)左様(さやう)勿体(もつたい)ないことは、153到底(たうてい)出来(でき)ませぬから、154()しからず()(をさ)(くだ)さいませ』
155松若(まつわか)左様(さやう)では御座(ござ)いませうが、156あなた(さま)()降臨(かうりん)国人(くにびと)(よろこ)び、157()つて(たか)つて昼夜(ちうや)(べつ)なく(つく)()げた御輿(みこし)御座(ござ)いますれば、158どうぞ国人(くにびと)至誠(しせい)(めん)()乗用()(くだ)さいます(やう)159一同(いちどう)(かは)り、160たつて()(ねがひ)申上(まをしあ)げます』
161末子(すゑこ)頑固(ぐわんこ)のようで御座(ござ)いますが、162(わたし)(やう)(わか)(をんな)163神徳(しんとく)もない(もの)が、164如何(どう)して(この)(やう)立派(りつぱ)な、165(かみ)(さま)()()(あそ)ばす御輿(みこし)()せて(いただ)くことが出来(でき)ませうか』
166松若(まつわか)貴女(あなた)(さま)(かみ)(さま)()経綸(けいりん)()つて、167ウヅの(くに)(つかさ)として()()(あそ)ばしたので御座(ござ)いませう。168貴女(あなた)(さま)()つては左様(さやう)(こと)()(かんが)(あそ)ばさないでせうが、169正鹿山津見(まさかやまづみ)(かみ)(さま)が、170黄泉(よもつ)比良坂(ひらさか)(たたか)ひに、171()出陣(しゆつぢん)(さい)172(わたし)(ちち)国彦(くにひこ)(むか)つて(あふ)せらるる(やう)……(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)(さま)姫御子(ひめみこ)(この)(くに)降臨(かうりん)(あそ)ばして、173宇都(うづ)(くに)(いち)(ゑん)をお(をさ)(あそ)ばす(とき)()るから、174それ(まで)(なんぢ)国彦(くにひこ)175(わが)(やかた)(あづか)()(まも)()れよ、176(うづ)御子(みこ)降臨(かうりん)(とき)は、177(これ)(ほう)じて(くに)(つかさ)となし、178(なんぢ)左守(さもり)右守(うもり)(かみ)となつて、179神業(しんげふ)奉仕(ほうし)せよ……との()教示(けうじ)御座(ござ)いました。180(わが)(ちち)最早(もはや)国替(くにがへ)(いた)しましたが、181(その)(あと)()いだ(この)松若彦(まつわかひこ)182(ちち)言葉(ことば)無寐(むび)にも(わす)れず、183(うづ)御子(みこ)降臨(かうりん)あるまでは、184大切(たいせつ)(まも)らねばならぬと、185今日(けふ)まで(ちから)(およ)(かぎ)(まも)つて(まゐ)りました。186貴女(あなた)はいよいよ(この)(くに)女王(ぢよわう)となつて、187国民(こくみん)(をさ)め、188(また)教主(けうしゆ)となつて国人(くにびと)(たふと)(かみ)()(みち)(をし)(みちび)(くだ)さらねばならぬ()役目(やくめ)御座(ござ)います』
189末子(すゑこ)(およ)ばぬ(なが)ら、190(その)使命(しめい)(わらは)(ちち)大神(おほかみ)より(うけたま)はつて()りました。191何卒(どうぞ)(よろ)しく()輔導(ほだう)(ほど)()(たの)(まを)します』
192松若(まつわか)()勿体(もつたい)ない(その)言葉(ことば)……松若彦(まつわかひこ)()()り、193(じつ)無上(むじやう)光栄(くわうえい)(ぞん)じます。194(いた)らぬ愚者(おろかもの)なれ(ども)195(よろ)しく()指導(しだう)(くだ)さいまして、196(なが)くお使(つか)(くだ)さりませ。197(ひとへ)(ねがひ)(たてまつ)ります』
198末子(すゑこ)()(たがひ)(さま)(よろ)しく(ねが)ひます』
199松若(まつわか)『あなた(さま)(ちち)大神(おほかみ)より、200(この)(くに)女王(ぢよわう)とならせ(たま)ふことを御存(ごぞん)じとあらば猶更(なほさら)(こと)(この)御輿(みこし)()()(くだ)さらねばなりますまい。201(けつ)して御輿(みこし)にお()(あそ)ばすのは贅沢(ぜいたく)(ため)でも、202(また)(らく)道中(だうちう)(あそ)ばす(ため)でも御座(ござ)いませぬ。203(この)世界(せかい)天地(てんち)御恩(ごおん)()つて(つく)られた以上(いじやう)は、204(てん)はさて()き、205()には(いた)(ところ)国魂神(くにたまがみ)神霊(しんれい)宿(やど)らせ(たま)へば、206大地(だいち)(うへ)()(ある)くも、207吾々(われわれ)人民(じんみん)(おそ)(おほ)次第(しだい)御座(ござ)います。208ぢやと(まを)して、209国人(くにびと)一般(いつぱん)大地(だいち)()むことを(おそ)れて()りましては、210(みち)()くことも出来(でき)ず、211(たがや)(ひと)つすることも出来(でき)ませぬ道理(だうり)212そこで(くに)(つかさ)(あら)はれます女王(ぢよわう)(さま)は、213万民(ばんみん)(かは)り、214(てん)(せぐく)まり、215()(ぬきあし)して、216神祇(しんぎ)尊敬(そんけい)(あそ)ばし、217国民(くにたみ)代表(だいへう)となつて、218(つち)()()(あそ)ばさないのが()天職(てんしよく)御座(ござ)いますから、219どうぞ此処(ここ)道理(だうり)聞分(ききわ)(くだ)さいまして、220これより(さき)城下(じやうか)御座(ござ)いますれば、221せめて城下(じやうか)(だけ)なりと、222(つち)をふまない(やう)に、223吾々(われわれ)(かは)つて()苦労(くらう)(あづか)りたう(ぞん)じます。224(また)捨子姫(すてこひめ)(さま)()近侍(きんじ)(やく)225どうぞ(ひめ)(さま)()(とも)(あそ)ばすので御座(ござ)いますれば、226(この)御輿(みこし)是非(ぜひ)是非(ぜひ)()()しを(ねが)はねばなりませぬ。227(この)()(ひとへ)()(ねがひ)(まを)()げます』
228末子(すゑこ)『さう(うけたま)はらば、229(いな)むに(よし)なきことで御座(ござ)います。230左様(さやう)ならば(あふ)せの(とほ)り、231()世話(せわ)になりませう。232……捨子姫(すてこひめ)殿(どの)233(わらは)(ゆる)します、234(いな)命令(めいれい)します、235あの輿(こし)()つて(わらは)(あと)(したが)()られよ』
236(やうや)末子姫(すゑこひめ)言葉(ことば)何処(どこ)となく権威(けんゐ)()びて()た。237捨子姫(すてこひめ)(いな)むに(よし)なく、238素直(すなほ)に『ハイ』と(こた)へて、239末子姫(すゑこひめ)輿(こし)(うしろ)より(ほか)輿(こし)()せられ、240数多(あまた)国人(くにびと)歓呼(くわんこ)(こゑ)(おく)られ、241賑々(にぎにぎ)しく入城(にふじやう)することとなつた。
242 ウヅの(みやこ)入口(いりぐち)には非常(ひじやう)立派(りつぱ)(もん)()てられてある。243末子姫(すゑこひめ)(この)表門(おもてもん)より輿(こし)()つがれ、244行列(げうれつ)(いさ)ましく本城(ほんじやう)さして(すす)()る。245通路(つうろ)白砂(はくしや)()()め、246(みち)左右(さいう)には数多(あまた)国人(くにびと)247地上(ちじやう)(ひざまづ)き、248救世主(きうせいしゆ)降臨(かうりん)(なみだ)(なが)し、249感喜(かんき)真情(しんじやう)()れてゐる。250いろいろの音楽(おんがく)()(おく)られ黄昏前(たそがれまへ)251奥殿(おくでん)安着(あんちやく)した。
252 カールは途中(とちう)石熊(いしくま)()()かれ、253(ここ)両人(りやうにん)()()()つて、254白砂(はくしや)()きつめたる(みち)を、255(いき)もせきせき城内(じやうない)()して(すす)()る。
256大正一一・八・一五 旧六・二三 松村真澄録)

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