霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一七章 出陣(しゆつじん)〔八五九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第30巻 海洋万里 巳の巻 篇:第4篇 修理固成 よみ:しゅうりこせい
章:第17章 第30巻 よみ:しゅつじん 通し章番号:859
口述日:1922(大正11)年08月16日(旧06月24日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年9月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
秘露の国の日暮シ山の山腹に広大な岩窟を掘って、ウラル教は本拠地を構えていた。巴留の国の北西部から秘露の国全体にかけて勢力を誇っていた。奥の一間にはこの地のウラル教の教主ブールをはじめ、幹部連が会議を開いていた。
ブールは懸念を表明し、ヒルの都には楓別命が代々三五教の拠点を張っており、しかも先日は三五教宣伝使のために御倉山の拠点を奪われてしまったこと、それのみならず近年はバラモン教の石熊も勢力を増してきていることに対して、どうウラル教を盛り返したらよいか、幹部の意見を求めた。
幹部のアナンとユーズは、飢饉がもうすぐ終わって天候が回復する見込みであることから、それを予言としてウラル教の神の慈悲であると宣伝に触れ回り、その一方で、僧兵を引き連れてヒルの都の楓別の館を襲撃し、一気に三五教を殲滅しようと献策した。
ブールは、御倉山やチルの里で三五教宣伝使に手もなく敗北を喫した先例を挙げて、本当に大丈夫かとアナンとユーズに念押しをした。アナンとユーズは、あの敗北は深謀遠慮から出た策略の一つであったと強がり、今回は必ず勝利すると請け負った。そこまで聞いて、ブールは二人に作戦を任せた。
しかしブールが退出すると、アナンはさっそく臆病風に吹かれて心配をし始めたが、ユーズはアナンを鼓舞し、二人は武装した部下たちを連れて、楓別命の館に向かって出撃することになった。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm3017
愛善世界社版:201頁 八幡書店版:第5輯 642頁 修補版: 校定版:214頁 普及版:79頁 初版: ページ備考:
001 秘露(ひる)(くに)日暮(ひぐら)(やま)山腹(さんぷく)広大(くわうだい)なる岩窟(がんくつ)()り、002ウラル(けう)霊場(れいぢやう)(つく)り、003ロツキー(ざん)本山(ほんざん)相応(あひおう)じて、004一旦(いつたん)(ほろ)びかけたるウラル(けう)(ふたた)(かしら)(もた)げ、005巴留(はる)(くに)西北部(せいほくぶ)よりヒル全体(ぜんたい)(その)勢力(せいりよく)拡大(くわくだい)して()る。006(この)岩窟(がんくつ)日暮(ひぐら)(やま)聖場(せいぢやう)(とな)へてゐた。007此処(ここ)にはブールを教主(けうしゆ)とし、008ユーズ、009アナンの両宣伝使(りやうせんでんし)はブールを(たす)け、010数多(あまた)宣伝使(せんでんし)四方(しはう)()し、011(おほ)いにウラル(けう)宣伝(せんでん)(ちから)(つく)しつつあつた。
012 (おく)一間(ひとま)には教主(けうしゆ)のブールを(はじ)め、013アナン、014ユーズの二人(ふたり)015(いろ)(うるは)しき(かほ)(たか)林檎(りんご)(うづだか)()り、016(たがひ)(かは)()き、017舌鼓(したつづみ)()つて(あぢ)はひ(なが)ら、018幹部(かんぶ)会議(くわいぎ)(ひら)いて()た。
019ブール『(この)ヒルの(くに)には紅葉彦命(もみぢひこのみこと)(せがれ)楓別命(かへでわけのみこと)三五教(あななひけう)宣伝(せんでん)(いた)し、020(その)(いきほひ)中々(なかなか)(あなど)(べか)らず、021加之(しかのみならず)バラモン(けう)石熊(いしくま)一派(いつぱ)022(この)(ごろ)(また)もや(にはか)(あたま)(もた)げ、023吾々(われわれ)ウラル(けう)牙城(がじやう)(むか)つて突進(とつしん)(きた)り、024数多(あまた)国人(くにびと)去就(きよしう)(まよ)ひ、025(いま)(ほとん)両教(りやうけう)(ため)数百年(すうひやくねん)のウラル(けう)努力(どりよく)も、026根底(こんてい)より(くつが)へされむとしてゐる。027吾々(われわれ)(なん)とかして、028彼等(かれら)両教(りやうけう)()駆追(くつゐ)せなくては、029ロツキー(さん)本山(ほんざん)(たい)し、030申訳(まをしわけ)御座(ござ)らぬ。031吾々(われわれ)日頃(ひごろ)唱道(しやうだう)して()た、032()(をは)りは(ちか)づけり、033()(あらた)めよ、034天国(てんごく)(もん)はやがて(ひら)かれむと、035予言(よげん)せし神示(しんじ)(むな)しからず、036今年(ことし)(この)大旱魃(だいかんばつ)037大饑饉(だいききん)038山河草木(さんかさうもく)039(ほとん)枯死(こし)せむとする(この)惨状(さんじやう)040如何(いか)なる頑迷不霊(ぐわんめいふれい)()(いへど)も、041(これ)()無情(むじやう)(かん)じ、042現世(げんせい)()天国(てんごく)希求(ききう)せざる(もの)あらむ、043(この)()(いつ)(べか)らずとなし、044国魂神(くにたまがみ)(まつ)りたる御倉山(みくらやま)谷川(たにがは)に、045数多(あまた)国人(くにびと)(あつ)まると()き、046遠路(ゑんろ)(ところ)遥々(はるばる)宣伝(せんでん)(ため)に、047吾々(われわれ)出張(しゆつちやう)し、048大部分(だいぶぶん)(わが)教理(けうり)(ふく)し、049天国(てんごく)(すく)はれむとする(をり)しも、050三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)忽然(こつぜん)として(その)()(あら)はれ、051体主霊従的(たいしゆれいじうてき)教理(けうり)()き、052(ふたた)びウラル(けう)をして根底(こんてい)より転覆(てんぷく)せしめたる(その)腕前(うでまへ)053かかる邪教(じやけう)看過(かんくわ)するは吾々(われわれ)ウラル(けう)宣伝使(せんでんし)として、054教祖(けうそ)常世彦命(とこよひこのみこと)(たい)(たてまつ)り、055(また)ウラル(ひこ)教主(けうしゆ)(たい)し、056陳弁(ちんべん)()なし。057(くは)ふるに、058(また)もや(あら)しの(もり)にて、059昨日(さくじつ)(ごと)大敗(たいはい)()りしは、060(かへ)(がへ)すも残念(ざんねん)至極(しごく)(いた)りではないか?……アナン殿(どの)061(この)頽勢(たいせい)如何(いか)にして挽回(ばんくわい)せむと(おも)はるるか、062腹蔵(ふくざう)なく()べられたい』
063(のぞ)(やう)にして()ひかけた。064アナンは(しばら)双手(もろで)()み、065差俯向(さしうつむ)いて思案(しあん)にくれてゐたが、066ハタと両手(りやうて)()ち、067ニタリと(わら)ひ、
068アナン『教主殿(けうしゆどの)069(わたし)一切(いつさい)御委任(ごゐにん)(くだ)さらば、070三五教(あななひけう)(まを)すに(およ)ばず、071バラモン教徒(けうと)をして一人(ひとり)(のこ)らず帰順(きじゆん)させて()ませう。072(しか)(なが)(この)()(いつ)しては、073到底(たうてい)(その)目的(もくてき)(たつ)することは出来(でき)ませぬ。074やがてここ十日(とをか)()ぐれば、075今日(こんにち)天候(てんこう)より観察(くわんさつ)するに、076大雨沛然(だいうはいぜん)として()(きた)り、077山河草木(さんかさうもく)(たちま)ちにして(もと)(ごと)青々(せいせい)として蘇生(そせい)するは(かがみ)にかけて()るようで御座(ござ)いますれば、078(いま)(うち)宣伝使(せんでんし)(のこ)らず四方(しはう)派遣(はけん)し、079国人(くにびと)弱点(じやくてん)につけ()り……汝等(なんぢら)()(あらた)めざれば(いま)(ほろ)びむとす、080今迄(いままで)(こころ)()(あらた)め、081ウラル(けう)()(まか)せよ、082さすればやがて(てん)(いの)慈雨(じう)をふり(そそ)ぎ、083山河草木(さんかさうもく)人類(じんるゐ)をして蘇生(そせい)(よろこ)びに()はしめ、084天国(てんごく)(たのし)みを(ふたた)地上(ちじやう)(あら)はし(あた)へむ、085(はや)()(あらた)めよ、086天国(てんごく)はウラル(けう)(しん)ずる(もの)領分(りやうぶん)なり……と、087(この)(さい)獅子(しし)奮迅(ふんじん)活動(くわつどう)開始(かいし)せば、088数多(あまた)国人(くにびと)今迄(いままで)(まよ)へるバラモン、089三五(あななひ)両教(りやうけう)弊履(へいり)(ごと)抛棄(ほうき)して(わが)(をしへ)(さき)(あらそ)ひ、090(うしほ)(ごと)(あつ)まり(きた)るは()()(ごと)(かん)じが(いた)します。091どうぞ吾々(われわれ)()れを一任(いちにん)なし(くだ)さいますれば、092数多(あまた)宣伝使(せんでんし)使役(しえき)し、093宣伝使長(せんでんしちやう)となつて一肌(ひとはだ)()いで()覚悟(かくご)御座(ござ)います』
094ブール『成程(なるほど)095それも妙案(めうあん)だ。096(しか)らばアナン殿(どの)097宣伝(せんでん)(けん)()いては、098一切(いつさい)万事(ばんじ)御任(おまか)(まを)す』
099アナン『早速(さつそく)御承知(ごしようち)……(いや)御信任(ごしんにん)100有難(ありがた)くお()(つかまつ)ります』
101喜色(きしよく)満面(まんめん)(あふ)れ、102(かた)(いか)らし、103(うで)()り、104意気(いき)揚々(やうやう)として、105()する(ところ)あるものの(ごと)雄健(をたけ)びしてゐる。106ユーズは(すこ)しく(くび)(かたむ)(なが)ら、
107教主殿(けうしゆどの)108アナン殿(どの)御進言(ごしんげん)至極(しごく)妙案(めうあん)奇策(きさく)(ぞん)じますが、109(かたき)(すゑ)()()つて()()やすとか(まを)しまして、110如何(どう)しても根本的(こんぽんてき)両教(りやうけう)絶滅(ぜつめつ)するには、111幹部(かんぶ)(むか)つて大打撃(だいだげぎ)(あた)へなくては、112到底(たうてい)駄目(だめ)でせう。113仮令(たとへ)一時(いちじ)ウラル(けう)帰順(きじゆん)する(とも)114(また)もや、115()三五教(あななひけう)言依別(ことよりわけ)116国依別(くによりわけ)(ごと)勇者(ゆうしや)ある(うへ)到底(たうてい)完全(くわんぜん)教義(けうぎ)宣布(せんぷ)することは不可能(ふかのう)でせう。117()第一(だいいち)焦眉(せうび)(きふ)とする(ところ)は、118言依別(ことよりわけ)119国依別(くによりわけ)両宣伝使(りやうせんでんし)()(もの)とし、120ヒルの(みやこ)楓別命(かへでわけのみこと)本城(ほんじやう)()()せ、121根底(こんてい)より転覆(てんぷく)絶滅(ぜつめつ)せしめなくては到底(たうてい)駄目(だめ)でせう。122(わたし)(かんが)へとしては、123どうしても、124枝葉(しえふ)問題(もんだい)(のち)にし、125(この)大問題(だいもんだい)たる根幹(こんかん)芟除(せんぢよ)せなくてはならないと(ぞん)じます』
126ブール『ユーズ殿(どの)()はるる(とほ)り、127()れも(その)戦法(せんぱふ)(もつ)(もつと)肝要(かんえう)なる手段(しゆだん)心得(こころえ)る。128……アナン殿(どの)129如何(いかが)御座(ござ)らうか』
130アナン『(しか)らば()(いた)したら如何(どう)御座(ござ)いませう。131(この)(やかた)(あつ)まれる八十人(はちじふにん)宣伝使(せんでんし)(なかば)()き、132四十人(よんじふにん)一先(ひとま)づヒル、133カル両国(りやうごく)至急(しきふ)派遣(はけん)し、134(のこ)四十人(よんじふにん)宣伝使(せんでんし)吾々(われわれ)引率(いんそつ)し、135教主殿(けうしゆどの)(この)聖場(せいぢやう)におはしまし、136少数(せうすう)役員(やくゐん)信徒(しんと)(とも)に、137(まも)りを(ねが)ひ、138吾々(われわれ)はユーズ殿(どの)()楓別命(かへでわけのみこと)(やかた)(むか)つて、139夜襲(やしふ)(こころ)み、140(ただ)一戦(いつせん)滅亡(めつぼう)せしめ、141(かみ)(ちから)天下(てんか)(あら)はしなば、142(もと)より体主霊従(たいしゆれいじう)事大主義(じだいしゆぎ)(とら)はれたる人々(ひとびと)は、143(いち)()もなくウラル(けう)権威(けんゐ)畏服(ゐふく)し、144帰順(きじゆん)(いた)すは(あきら)かな(いき)たる事実(じじつ)御座(ござ)いませう』
145ブール『(しか)らば両人(りやうにん)にお(まか)(まを)す。146何卒(どうぞ)一切(いつさい)万事(ばんじ)違算(ゐさん)なき(やう)(たの)()る』
147アナン『(あふ)(まで)もなく、148()から(はな)へつき()けた、149智謀(ちぼう)絶倫(ぜつりん)のユーズ殿(どの)150(わたし)(うしろ)(ひか)えさせられての作戦(さくせん)計画(けいくわく)なれば、151水一滴(みづいつてき)遺漏(ゐろう)御座(ござ)いませぬ。152御安心(ごあんしん)(くだ)さいませ』
153ブール『いやいや()(まで)勢力(せいりよく)四方(しはう)()つたる、154楓別命(かへでわけのみこと)(また)言依別(ことよりわけ)155国依別(くによりわけ)のあの腕前(うでまへ)156到底(たうてい)一通(ひととほ)りにては往生(わうじやう)(いた)すまい。157(なん)とか神策(しんさく)考究(かうきう)(いた)さねば、158軽々(かるがる)しく(すす)んで(てき)術中(じゆつちう)(おちい)るやうな(こと)あらば、159それこそ挽回(ばんくわい)(みち)がつかぬ。160(この)(てん)(おい)てブール、161(はなは)心許(こころもと)なく(ぞん)ずる。162一例(いちれい)()ぐれば、163御倉山(みくらやま)渓谷(けいこく)(おい)て、164数多(あまた)宣伝使(せんでんし)居乍(ゐなが)ら、165(もろ)くも吾々(われわれ)敗走(はいそう)(いた)せし(にが)経験(けいけん)(ちよう)し、166容易(ようい)(あなど)()からざる強敵(きやうてき)なれば、167吾々(われわれ)(もつと)(ふか)(かみ)(ねん)じ、168神力(しんりき)()充実(じゆうじつ)して(すす)まねばなりませぬぞ。169智謀(ちぼう)絶倫(ぜつりん)(きこ)えたるユーズ、170アナンの両将(りやうしやう)(まで)(ただ)一言(ひとこと)言霊(ことたま)をも(まじ)へず、171(くも)(かすみ)()(かへ)つたる無態(ぶざま)さ、172()れは只一人(ただひとり)ふみ(とど)まるに(しの)びず、173()むを()引返(ひきかへ)せし(やう)仕末(しまつ)なれば、174(はた)して両人(りやうにん)(おい)て、175確固不抜(かくこふばつ)成算(せいさん)御座(ござ)るかなア』
176ユーズ『アハヽヽヽ、177吾々(われわれ)神算鬼謀(しんさんきぼう)(てき)(むか)つて(よわ)しと()せかけ、178ワザとに敗走(はいそう)(てい)(よそほ)ひ、179彼等(かれら)両人(りやうにん)版図内(はんとない)(ふか)()()ませ四方(しはう)より取囲(とりかこ)み、180(ふくろ)(ねずみ)(いた)して本教(ほんけう)帰順(きじゆん)せしむるか、181(ただし)滅亡(めつぼう)せしめむかとの(かんが)へより退却(たいきやく)(いた)したので御座(ござ)る。182仮令(たとへ)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)慓悍(へうかん)決死(けつし)にして、183鬼神(きじん)(ひし)(ゆう)あり(とも)184たかの()れた一人(ひとり)二人(ふたり)185(なん)(おそ)るる(ところ)御座(ござ)いませう。186これもユーズが(ひと)つの計略(けいりやく)御座(ござ)れば、187(かなら)(かなら)御煩慮(ごはんりよ)なく、188ユーズ、189アナンの実力(じつりよく)御信任(ごしんにん)あらむことを希望(きばう)(いた)します』
190諄々(じゆんじゆん)として愉快気(ゆくわいげ)()()てたり。
191ブール『(あら)しの(もり)味方(みかた)敗北(はいぼく)192たかが一人(ひとり)宣伝使(せんでんし)(たい)し、193(じつ)(なん)とも形容(けいよう)出来(でき)ない無念(むねん)さではなかつたか。194(いま)(おも)()しても、195(じつ)腹立(はらだ)たしい。196汝等(なんぢら)両人(りやうにん)197(わが)(まへ)にのみ(つよ)く、198(てき)(かげ)()れば(たちま)軟化(なんくわ)し、199所謂(いはゆる)陰弁慶(かげべんけい)()にはあらざるやと、200(いささ)懸念(けねん)せざるを()なくなつた』
201アナン『アハヽヽヽ、202(これ)(つい)ても天機(てんき)()らす(べか)らざる深遠(しんゑん)なる吾々(われわれ)戦略(せんりやく)203(かなら)(かなら)御心配(ごしんぱい)なさいますな。204キツと大勝利(だいしようり)(あら)はし、205()にかけるで御座(ござ)いませう』
206ブール『(しか)らば、207(なんぢ)両人(りやうにん)信任(しんにん)し、208一切(いつさい)委託(ゐたく)する。209随分(ずゐぶん)()()けて()れ』
210一間(ひとま)()つて(しま)つた。211(あと)二人(ふたり)(かほ)見合(みあは)して、212思案顔(しあんがほ)
213アナン『オイ、214ユーズ、215(じつ)(こま)つたことになつたものだないか。216楓別命(かへでわけのみこと)(じつ)古今無双(ここんむさう)神力(しんりき)具備(ぐび)する大神将(だいしんしやう)なり、217言依別(ことよりわけ)218国依別(くによりわけ)()(また)不可思議(ふかしぎ)なる(ちから)()つてゐる。219彼等(かれら)両人(りやうにん)放射(はうしや)する五色(ごしき)霊線(れいせん)は、220到底(たうてい)吾々(われわれ)近寄(ちかよ)(べか)らざる威力(ゐりよく)がある。221(また)バラモン(けう)石熊(いしくま)中々(なかなか)(もつ)注意(ちうい)周到(しうたう)(やつ)222(けつ)して油断(ゆだん)出来(でき)ない。223如何(どう)したら、224千騎一騎(せんきいつき)(この)場合(ばあひ)225彼等(かれら)殲滅(せんめつ)することが出来(でき)ようかと心配(しんぱい)でならないワ』
226ユーズ『それだから、227俺達(おれたち)はユーズを()かして、228教主様(けうしゆさま)(まへ)でいろいろと言葉(ことば)(かま)へ、229威張(ゐば)つて()せ、230教主(けうしゆ)(こころ)(ちから)(あた)へたのだ。231勇将(ゆうしやう)(もと)弱卒(じやくそつ)なしだ。232弱将(じやくしやう)をして()勇将(ゆうしやう)たらしむるは、233両人(りやうにん)任務(にんむ)である。234サア、235アナン殿(どの)236これより宣伝使(せんでんし)全部(ぜんぶ)(ひき)つれ、237(また)数百人(すうひやくにん)信者(しんじや)(もつ)て、238()第一(だいいち)楓別(かへでわけ)宣伝使(せんでんし)(やかた)夜陰(やいん)(じやう)じ、239襲撃(しふげき)することにせう。240大刀(だいたう)竹槍(たけやり)用意(ようい)出来(でて)()るであらうか?』
241アナン『大刀(だいたう)竹槍(たけやり)使(つか)ふは変事(へんじ)(さい)してのみ(もち)ゐることを、242神明(しんめい)(ゆる)させ(たま)(ども)243(いま)武器(ぶき)(もつ)立向(たちむか)ふべき(とき)ではあるまいぞ』
244ユーズ『さてユーズの()かぬ(その)言葉(ことば)245千騎一騎(せんきいつき)(この)場合(ばあひ)(すなは)大変事(だいへんじ)のことでは御座(ござ)らぬか? 斯様(かやう)(とき)武器(ぶき)(もち)ゐざれば、246(いづ)れの(とき)(もち)ゐむや。247仮令(たとへ)(てき)少数(せうすう)(いへど)も、248古今無双(ここんむさう)勇者(ゆうしや)249到底(たうてい)250口先(くちさき)弁舌(べんぜつ)(もつ)帰順(きじゆん)せしむることは(おも)ひも()らざる(こと)なれば、251短兵(たんぺい)(きふ)暴力(ばうりよく)(もつ)彼等(かれら)牙城(がじやう)(ほふ)むらなくては、252ウラル(けう)休戚(きうせき)(くわん)する大問題(だいもんだい)だ。253危急(ききふ)存亡(そんばう)(わか)るる(ところ)254ウラル(けう)国家(こくか)興亡(こうばう)(この)(とき)にあり。255……サア、256アナン殿(どの)257(はや)決心(けつしん)あれ』
258アナン『智謀(ちぼう)絶倫(ぜつりん)(きこ)えたるユーズ殿(どの)言葉(ことば)259アナン賛成(さんせい)(いた)しませう』
260ユーズ『早速(そうそく)御承諾(ごしようだく)261(じつ)有難(ありがた)し』
262()()ち、263別室(べつま)()り、264宣伝使(せんでんし)(たま)(しよ)()宣伝使(せんでんし)(わが)居間(ゐま)呼集(よびあつ)め、265ヒルの(やかた)夜襲(やしふ)(とき)(うつ)さず着手(ちやくしゆ)せむ(こと)厳命(げんめい)した。266一同(いちどう)(いち)()もなく、267ユーズの言葉(ことば)服従(ふくじゆう)し、268武装(ぶさう)(ととの)へ、269ヒルの(みやこ)楓別命(かへでわけのみこと)(やかた)をさして、270数百人(すうひやくにん)部下(ぶか)(とも)に、271旗鼓(きこ)堂々(だうだう)(すす)()く。
272大正一一・八・一六 旧六・二四 松村真澄録)
   
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