霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一七章 (あたら)しき(をんな)〔八八三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第31巻 海洋万里 午の巻 篇:第3篇 千里万行 よみ:せんりばんこう
章:第17章 第31巻 よみ:あたらしきおんな 通し章番号:883
口述日:1922(大正11)年08月20日(旧06月28日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年9月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
恋のとりことなった秋山別とモリスは、怪しい女に伴われて酷熱の太陽の下、大山脈のふもとを東南さして進んで行き、アマゾン河の支流である、シーズン河という大河の河堤にやってきた。
秋山別が紅井姫だと思っていた女は、河のほとりまで来ると、急に言動を変え、理詰めで秋山別を男として先見の明が無い古い人間だと非難を始めた。秋山別が何を言っても秋山別のこれまでの行動を非難し、秋山別が怒り出すと、河に飛び込んで消えてしまった。
秋山別は呆然としながらも、紅井姫の舌鋒や行動に辟易し、エリナを女房にしようとすればよかったなどと不謹慎なことを考えている。
そこへ、モリスとエリナが仲よさそうにやってきた。秋山別が、紅井姫が突然ハイカラな理屈を振りかざし出して、ついには河に身を投げてしまったと説明した。
するとエリナも突然口調を変えて、秋山別とモリスをからかいだした。そしてモリスを置いてどこかに行こうとする。二人の男は未練たらたらでエリナを留めようとするが、逆にエリナに心底を見透かされて恥をかかされてしまう。
秋山別とモリスは馬鹿にされて怒り、エリナに打ち掛かるが、逆に首筋を掴まれてシーズン河に投げ込まれてしまった。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm3117
愛善世界社版:201頁 八幡書店版:第6輯 116頁 修補版: 校定版:206頁 普及版:65頁 初版: ページ備考:
001(こひ)暗路(やみぢ)にふみ(まよ)
002ブラジル(やま)谷底(たにそこ)(まで)
003情欲(じやうよく)(おに)()せられて
004モリス、秋山別(あきやまわけ)両人(りやうにん)
005百津常磐木(ゆつかつらぎ)山桃(やまもも)
006大木(たいぼく)(かぶ)(いこ)ひつつ
007(かな)しき(こひ)(さけ)(ごゑ)
008(やま)()(うみ)はあせなむ()ありとも
009いかで(わす)れむ紅井姫(くれなゐひめ)
010エリナの(あと)をどこ(まで)
011(さが)さにやおかぬと雄健(をたけ)びし
012(にはか)(ばけ)()(うへ)
013天狗(てんぐ)相手(あひて)大問答(だいもんだう)
014烏鷺(うろ)(たたか)はす最中(さいちう)
015(ゆめ)にも(わす)れぬ恋人(こひびと)
016不思議(ふしぎ)(ここ)(あら)はれて
017(うらみ)数々(かずかず)(なら)()
018(まへ)(つれ)ない(をとこ)ぞや
019かよわき(をんな)()(もつ)
020(とら)(おほかみ)獅子(しし)(くま)
021伊猛(いたけ)(さけ)山野原(やまのはら)
022(した)うて(たづ)()(もの)
023今迄(いままで)何処(どこ)にうろうろと
024(ぬし)なき(はな)手折(たお)りつつ
025(わらは)二人(ふたり)()()てて
026こンな所迄(とこまで)()ると()
027(つれ)ない(こと)がありませうか
028男心(をとこごころ)秋山別(あきやまわけ)
029空恐(そらおそ)ろしい早変(はやがは)
030やいのやいのと()りついて
031(わか)男女(だんぢよ)(ささや)きも
032二人(ふたり)(つひ)()()うて
033(まへ)(やさ)しい心根(こころね)
034モチいと(はや)()つたなら
035こンな苦労(くらう)はせまいもの
036(こひ)上下(じやうげ)(へだ)てない
037さあさあお()でと()()つて
038(あや)しき(をんな)白雲(しらくも)
039(やま)かき()けて(すす)()
040(こひ)(とりこ)となり()てし
041二人(ふたり)(をとこ)()(うへ)
042(あはれ)なりける次第(しだい)なり
043あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
044(かみ)御幸(みさち)(かうむ)りて
045体主霊従(たいしゆれいじゆう)情動(じやうだう)
046経験(けいけん)(ふか)瑞月(ずゐげつ)や(瑞月(ずゐげつ)
047浄写菩薩(じやうしやぼさつ)両人(りやうにん)
048狩野(かの)(なが)れの(なみ)(たか)く(波子)
049(すぎ)(はやし)村肝(むらきも)
050(こころ)(しづ)かに(なが)めつつ(林静)
051安楽(あんらく)椅子(いす)(よこ)たはり
052遠慮(ゑんりよ)会釈(ゑしやく)荒川(あらかは)
053飛沫(ひばつ)(おと)もサワサワと
054あたりの(ひと)敷島(しきしま)
055(あは)(けぶり)巻乍(まきなが)
056国依別(くによりわけ)一行(いつかう)
057四人(よにん)男女(だんぢよ)のローマンス
058いと永々(ながなが)()べたつる
059(この)物語(ものがたり)(あたら)しき
060歴史(れきし)(やう)(きこ)ゆれど
061百年(ひやくねん)千年(せんねん)五千年(ごせんねん)
062万年筆(まんねんひつ)(その)(むかし)
063(むかし)(むかし)(その)(むかし)
064(ほとん)三十万年(さんじふまんねん)
065(ふる)神代(かみよ)(こと)ぞかし
066二人(ふたり)()いた副守護神(ふくしゆごじん)
067肉体(にくたい)かつて経験(けいけん)
068(しやべ)つて()くと(おも)ふたら
069非常(ひじやう)(おほ)きな間違(まちがひ)ぢや
070あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
071(かみ)(こころ)見直(みなほ)して
072すべてを善意(ぜんい)解釈(かいしやく)
073(この)物語(ものがたり)()いてたべ
074(ゆめ)(うつつ)(まこと)(うそ)
075判断(はんだん)つかぬも無理(むり)はない
076(いま)世人(よびと)(こころ)では
077神代(かみよ)(ひと)()()べて
078(みな)正直(しやうぢき)堅造(かたざう)
079情欲(じやうよく)などに(こころ)をば
080(うば)はれ(くる)しむ(ひと)なしと
081誤解(ごかい)してゐる(まなこ)より
082(この)物語(ものがたり)()むならば
083合点(がてん)()かぬ(こと)であろ
084過去(くわこ)現在(げんざい)未来(みらい)(まで)
085一貫(いつくわん)したる神界(しんかい)
086真理(しんり)(かは)りはなきものぞ
087(しばら)くうぶの(こころ)もて
088(ただ)一片(いつぺん)(かみ)()
089恋物語(こひものがたり)とけなさずに
090(こころ)をひそめて()むならば
091苦集滅道(くしふめつだう)真諦(しんたい)
092(たし)かに(さと)村肝(むらきも)
093(こころ)(やみ)(あか)りとも
094(しほ)ともなりて諸々(もろもろ)
095(つみ)(けが)れを(きよ)()
096清涼剤(せいりやうざい)(しん)じつつ
097あらあら(ここ)()べておく
098あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
099御霊(みたま)(さち)はひましませよ。
100 (こひ)(とりこ)となつた両人(りやうにん)は、101(あや)しき(をんな)(ともな)はれ、102(いばら)()け、103萱草(かやくさ)(あひだ)(くぐ)り、104蜈蚣(むかで)105大蜥蜴(おほとかげ)(むれ)(をどろ)かされ、106(はち)には()され、107(あぶ)には()まれ、108(ぶと)には(なや)まされ、109酷熱(こくねつ)太陽(たいやう)(さら)され(なが)ら、110()てしも()らぬ大山脈(だいさんみやく)(ふもと)東南(とうなん)()して、111当途(あてど)もなく(すす)()く。
112 アマゾン(がは)支流(しりう)なる、113()なり(ひろ)(ふか)き、114シーズン(がは)()河堤(かはづつみ)に、115四人(よにん)男女(だんぢよ)は、116(やうや)くにして辿(たど)()きぬ。
117秋山別(あきやまわけ)さま、118あなたは(わらは)何処迄(どこまで)つれて()つて(くだ)さいますの』
119『あなたこそ、120(わたし)何処迄(どこまで)()れて()つて(くだ)さるのですか。121(まよ)(まよ)うた(こひ)暗路(やみぢ)122行手(ゆくて)()れる(やう)なことなれば、123(けつ)して(こひ)とは(まを)しませぬワ。124(ひめ)(さま)(うしろ)()いては、125手招(てまね)きし、126(はや)()()いと、127(こひ)手招(てまね)(あそ)ばしたのを(たのし)みに、128(なん)(こと)はなく、129見失(みうしな)つては大変(たいへん)と、130敏心(とごころ)(いさ)(ごころ)振起(ふりおこ)し、131生命(いのち)(まと)()いて()ました』
132『あなたが(わたし)(つま)にしてやらうとの御熱心(ごねつしん)には(わらは)感謝(かんしや)()へませぬが、133(をとこ)として(いな)人間(にんげん)として、134(わざはひ)(おほ)現世(うつしよ)に、135独立(どくりつ)独歩(どくぽ)相当(さうたう)生活(せいくわつ)(いとな)まむとするならば自分(じぶん)()くべき(ところ)136(また)(すす)むべき方針(はうしん)がつかなくてはならぬぢやありませぬか。137(ただ)(をんな)美貌(びぼう)恋着(れんちやく)して、138自分(じぶん)()(わす)れ、139(こひ)荒野(あらの)彷徨(さまよ)ひ、140一寸先(いつすんさき)目当(めあて)()かぬ(やう)男子(だんし)(わたし)(いや)ですよ。141(をんな)としては(をとこ)らしい(をとこ)142()()いた前途(さき)()える(ひと)ならば、143どンなヒヨツトコでも、144跛足(びつこ)でも()つかちでも、145鼻曲(はなまが)りでも、146菊目面(あばたづら)でも(かま)ひませぬ。147甲斐性(かひしやう)のある(をとこ)を、148(をんな)(すき)ます。149(をんな)(をとこ)一生(いつしやう)(その)()(まか)(もの)ですから、150(をんな)禍福(くわふく)(をつと)強弱(きやうじやく)151正邪(せいじや)勝劣(しようれつ)152賢愚(けんぐ)(とう)にあります。153折角(せつかく)ここまで、154(まへ)()れて()て、155(ため)して()たが、156(なん)とマア、157(まへ)さまは、158交尾期(さかり)()た、159犬猫(いぬねこ)(やう)なものだワ。160エヽ(けが)らはしい、161何卒(どうぞ)只今(ただいま)(かぎ)り、162こンな()つともない腰抜(こしぬけ)身魂(みたま)を、163(わたし)(まへ)(さら)して(くだ)さるな。164エヽ()かンたらしい腰抜男(こしぬけをとこ)だなア』
165()(なが)ら、166秋山別(あきやまわけ)(あたま)を、167(しろ)(ほそ)()にてピシヤピシヤと打叩(うちたた)けば、168秋山別(あきやまわけ)は、
169『イヤ(なん)とお(まへ)にそれ(だけ)(かんが)へがあるとは、170(いま)今迄(いままで)()らなかつたよ。171深窓(しんそう)(そだ)つたお(ぢやう)さまだから、172何一(なにひと)()りはしよまい、173(これ)から(この)秋山別(あきやまわけ)が、174いろいろと世間学(せけんがく)仕込(しこ)ンで、175立派(りつぱ)賢母(けんぼ)良妻(りやうさい)(つく)()げ、176円満(ゑんまん)なホームを(つく)り、177世界(せかい)(はな)(うた)はれて、178幾久(いくひさ)しく、179末永(すえなが)う、180偕老同穴(かいらうどうけつ)(ちぎり)(むす)ばうと(おも)つて()たのだ。181イヤもう(いま)言葉(ことば)()いて、182ズーンと感心(かんしん)した。183(じつ)(ところ)()れから、184大方針(だいはうしん)()てて、185夫婦(ふうふ)水火(いき)(あは)せ、186(かみ)生宮(いきみや)として、187大神業(だいしんげう)奉仕(ほうし)すると()大抱負(だいはうふ)()つて()秋山別(あきやまわけ)だから、188(ひめ)さま、189(かなら)(かなら)取越苦労(とりこしくらう)はして(くだ)さるな。190(なに)()も、191(この)秋山別(あきやまわけ)方寸(はうすん)(とど)めてあるから……』
192 紅井姫(くれなゐひめ)はツンとして、
193(をとこ)()(もの)(すべ)一生(いつしやう)方針(はうしん)()てて、194(これ)なれば妻子(さいし)大丈夫(だいぢやうぶ)(やしな)つて()(こと)出来(でき)ると()(やう)になつてから、195女房(にようばう)()つべきものぢやありませぬか。196それに(なん)ぞや、197(これ)から方針(はうしん)をきめると()(やう)薄野呂男(うすのろをとこ)に、198何程(なにほど)(をんな)沢山(たくさん)ある()(なか)でも、199一人(ひとり)だつて相手(あひて)になる(もの)御座(ござ)いますかい。200いい加減(かげん)馬鹿(ばか)(つく)しておきなさいよ。201(わたし)只今(ただいま)(かぎ)御免(ごめん)(かうむ)りませう。202(その)(かは)りお(まへ)さまが一人前(いちにんまへ)立派(りつぱ)(をとこ)にお()りになつた(あかつき)は、203何程(なんぼ)(まへ)(わらは)(きら)つても、204今度(こんど)(わたし)(はう)から(はな)しませぬから、205そこまで御出世(ごしゆつせ)をして(くだ)さい。206(いま)から(をんな)(こころ)()られる(やう)腰抜野郎(こしぬけやらう)だつたら、207駄目(だめ)ですよ。208第一(だいいち)あなたの()()たず(わたし)(つま)りませぬから、209どうぞ(わる)(おも)はずに(あきら)めて(くだ)さい』
210『コレコレ(ひめ)さま、211一応(いちおう)(その)言葉(ことば)無理(むり)とは(おも)ひませぬが、212そりや(また)(あんま)薄情(はくじやう)ぢやありませぬか。213貴女(あなた)(した)うてこンな山奥(やまおく)(まで)ついて()(をとこ)を、214今更(いまさら)215一度(いちど)(まくら)(かは)さず、216愛想(あいさう)づかしとは、217(あま)りで御座(ござ)います。218()うなつた以上(いじやう)は、219(わたし)(をとこ)意地(いぢ)220生命(いのち)にかけても、221やり()げねば()きませぬ。222サア(ひめ)さま、223(わたし)(こひ)命懸(いのちが)けだ。224返答(へんたふ)なさいませ。225御返答(ごへんたふ)次第(しだい)()つては、226(この)(まま)ではおきませぬぞ』
227『ホヽヽヽヽ、228あのマア腰抜男(こしぬけをとこ)わいのう。229多寡(たくわ)()れた(をんな)一人(ひとり)(とら)まへて、230(おど)文句(もんく)(なら)べしやます、231(その)卑怯(ひけふ)さ。232何程(なにほど)脅喝(けふかつ)なされても、233そンな(こと)にビリつく(やう)(をんな)では御座(ござ)いませぬわいなア。234ヘンお(まへ)さまの(やう)未練男(みれんをとこ)()(くらゐ)なら、235一層(いつそう)(この)シーズン(がは)()()げて()ンだが得策(まし)御座(ござ)ンすぞえ』
236()()()(やつ)()ンだ(ため)しなしだ。237そンな(こと)()つて、238(ひめ)さまは反対(はんたい)(この)秋山別(あきやまわけ)脅喝(けふかつ)するのですなア。239油断(ゆだん)のならぬは(をんな)だ。240何時(いつ)()にこンなお転婆(てんば)にお()りなさつたのかなア』
241『ホヽヽヽヽ、242婦人(ふじん)開放(かいはう)目覚(めざ)めた(あたら)しい(をんな)ですよ。243(これ)でも女子(ぢよし)大学(だいがく)優等(いうとう)卒業生(そつげふせい)ですから、244(をとこ)五人(ごにん)十人(じふにん)245()はへてふる(くらゐ)朝飯前(あさめしまへ)仕事(しごと)246今迄(いままで)深窓(しんそう)(そだ)つた未通娘(おぼこむすめ)紅井姫(くれなゐひめ)だと(おも)つてゐたのが、247(まへ)さまの不覚(ふかく)だ。248オイ(きみ)249チトしつかりせないと、250婦人(ふじん)同盟会(どうめいくわい)組織(そしき)し、251男子(だんし)放逐論(はうちくろん)主唱(しゆしやう)し、252女尊男卑(ぢよそんだんぴ)社会(しやくわい)にして(しま)ひますよ。253オツと、254(きみ)(ぼく)のハズバンドに()りたいと(おも)ふなら、255それ(だけ)資格(しかく)具備(ぐび)して()なくては駄目(だめ)だよ。256(ぼく)はもう、257(これ)から(かへ)るから、258(きみ)はここでゆつくりと思案(しあん)(たま)へ』
259(なん)とマア、260(あき)れたお(ぢやう)さまだなア。261(だま)つて()いて()れば、262(きみ)だの(ぼく)だのと、263(をんな)(くせ)(なん)()(こと)仰有(おつしや)るのだ。264(しか)(なが)ら、265さう活溌(くわつぱつ)(をんな)()けば、266なほなほ(こひ)しくなる。267(ぢやう)さま、268イヤイヤ(きみ)269……(きみ)といつた(はう)がお()()るだらう……(きみ)(ぼく)二人(ふたり)(あひ)提携(ていけい)して、270天下(てんか)経綸(けいりん)堂々(だうだう)遂行(すゐかう)したら如何(どう)だね。271随分(ずいぶん)面白(おもしろ)からうよ』
272『エー()かンたらしい(をとこ)だこと、273(まへ)さまの(はう)から()いて()(かぜ)(いや)になつた。274こンな時代(じだい)(おく)れの(をとこ)とは(おも)はなかつたに、275()りに()つて、276(ふる)めかしい頭脳(あたま)(かび)()えた骨董品(こつとうひん)277()んな品物(しなもの)をウツカリ()()まうものなら、278それこそ一生(いつしやう)(ぼく)(うか)()がなくなる。279オウさうだ一層(いつそう)(こと)280(この)シーズン(がは)()()げて寂滅為楽(じやくめつゐらく)となり、281()(あが)つて川瀬(かはせ)(なが)れたら、282それこそ(うか)()があると()ふものだ。283オイ(きみ)284(ぼく)(これ)からザンブと(ばか)り、285投身(とうしん)するから、286(きみ)娑婆(しやば)(のこ)つて、287十分(じふぶん)馬鹿(ばか)(つく)し、288(けつ)して(ぼく)(あと)(たづ)ねて()ちやならないよ。289アリヨース』
290()(なが)ら、291()(をど)らしてザンブと(ばか)り、292シーズン(がは)激流(げきりう)()()み、293パツと()水煙(みづけぶり)(とも)後白波(あとしらなみ)()えにける。
294 秋山別(あきやまわけ)水面(すゐめん)(なが)め、295アフンとして、296(しば)思案(しあん)()()たりしが、
297『あゝどうしたら()からうかな。298こンな(こと)ならヤツパリ、299エリナの(はう)情婦(いろ)()つのだつたに、300モリスの(やつ)(うま)(こと)をしよつたナ。301何時(いつ)()にやら、302俺達(おれたち)()(かす)め、303エリナを()れて、304どこかへ伏艇(ふくてい)しよつたと()えるワイ。305潜航(せんかう)水雷艇(すゐらいてい)をどこへ()れて()きよつたかなア。306(ひと)(おれ)もエリナ(まる)()()へねば、307敵艦(てきかん)(むか)つて夜襲(やしふ)することが出来(でき)まい。308アーア、309掌中(しやうちう)(たま)()られたとは(この)(こと)だ。310紅井姫(くれなゐひめ)可哀相(かあいさう)に、311(あま)(あつ)(ところ)無理(むり)(ある)かしたものだから、312陽気(やうき)のせいで精神(せいしん)逆上(ぎやくじやう)し、313そこへ数十万年(すふじふまんねん)未来(みらい)のハイカラ(をんな)悪霊(あくれい)憑依(ひようい)し、314(きみ)だの、315(ぼく)だのと、316(とり)とめもない(こと)()ひ、317しまひの(はて)にや、318シーズン(がは)投身(とうしん)とお()かけなすつた。319どうも()(どく)なものだ。320あゝ(しか)(おれ)()うして、321一人(ひとり)こンな(ところ)溺死(できし)よけの石地蔵(いしぢざう)(やう)(かは)(なが)めて()つてゐてもつまらないワ』
322(つぶや)いてゐる。323そこへエリナの()()いて、324モリスはさも(うれ)(さう)にニコニコと辿(たど)(きた)り、
325『ヤア(あき)さま、326(まへ)はここに()つたのか。327紅井姫(くれなゐひめ)さまにお(まへ)はモウ(あき)さまだと()つて、328エツパツパを()はされたのだなア、329アハヽヽヽ』
330『ホヽヽヽヽ』
331『エヽ(やかま)しワイ、332(あま)りハイカラ(をんな)で、333到底(たうてい)家庭(かてい)主婦(しゆふ)として不適任(ふてきにん)だと(おも)つたから、334(おれ)(はう)から秋山風(あきやまかぜ)()かして、335どうぞ(これ)からお(まへ)(やう)(をんな)は、336(おれ)(かほ)(あは)して紅井姫(くれなゐひめ)だと()つて、337エツパツパとやつたら、338紅井姫(くれなゐひめ)()ふのには……(きみ)それ(ほど)(ぼく)不信用(ふしんよう)なら、339(ぼく)(きみ)(たい)し、340()つて()うてくれとは()はないよ、341アリヨースと()つてあつたら生命(いのち)(みづ)(なか)にザンブと(ばか)り、342シーズン(がは)だ、343さすがの(おれ)でもチツとは(あは)れを(もよほ)し、344同情(どうじやう)(なみだ)にシーズンで()るのだよ、345あゝゝゝとは()ふものの、346如何(どう)したら(ひめ)(かへ)つて()るだらうかな、347(おも)へば(おも)へばいぢらしいワイの、348オンオンオン』
349(きみ)(なに)かい、350紅井氏(くれなゐし)をどうしたと()ふのだい。351(ぼく)詳細(しやうさい)なる顛末(てんまつ)差支(さしつかへ)なくば()らして()れないか。352(ぼく)(おほ)いに()する(ところ)があるのだからね』
353『ヤア此奴(こいつ)(また)伝染(でんせん)しよつたなア。354オイ、355モリス、356用心(ようじん)せいよ。357(また)ドンブリコと計画(けいくわく)取掛(とりかか)られるかも()れないぞ。358こンな(ところ)で、359(ふね)一艘(いつそう)二艘(にそう)(しづ)めたつて、360閉塞隊(へいそくたい)御用(ごよう)(つと)まるものでなし、361(まる)(ふち)(しほ)をほり()むやうな不利益(ふりえき)だから、362シツカリエリナ(くん)(とら)まへてゐ(たま)へ。363(ぼく)経験上(けいけんじやう)364(きみ)注意(ちうい)(あた)へておくよ』
365『あゝ、366モリスも薩張(さつぱ)合点(がてん)()かぬ(こと)になつて()たワイ』
367拍手(はくしゆ)(をは)つて『惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)』を三唱(さんしやう)し、368何事(なにごと)(しき)りに暗祈黙祷(あんきもくたう)(ひさ)しうして()る。
369大正一一・八・二〇 旧六・二八 松村真澄録)
370(昭和九・一二・一九 王仁校正)
   
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