霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一一章 泥酔(でいすゐ)〔九九九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第36巻 海洋万里 亥の巻 篇:第2篇 松浦の岩窟 よみ(新仮名遣い):まつうらのがんくつ
章:第11章 泥酔 よみ(新仮名遣い):でいすい 通し章番号:999
口述日:1922(大正11)年09月22日(旧08月2日) 口述場所: 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年12月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
竜雲の部下・ヨールの一隊は、サガレン王を捜索に来て谷道の大岩の前で酔いつぶれ、大岩の後ろに王たちが潜んでいるとも知らずに、酔いが回って管を巻いている。
大岩の後ろから声も涼しく宣伝歌が聞こえてきた。ヨールたちは酔いで眼もろくに見えなくなり、歌の声が耳にガンガン響いてきた。
サガレン王は大岩の後ろから、バラモン教の正当性と竜雲の悪を立て別け、ヨールたちに向かって改心を促す歌を歌った。
ヨールはこの歌に降伏し、部下たちに命じてサガレン王を守る側に着くことを決めた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-10-08 13:54:54 OBC :rm3611
愛善世界社版:104頁 八幡書店版:第6輯 619頁 修補版: 校定版:108頁 普及版:44頁 初版: ページ備考:
001 ヨール、002レツト、003ビツト、004ランチ、005ルーズの一行(いつかう)(ひさご)(さけ)()(つぶ)れ、006(あし)をとられて(その)()(たふ)れたまま、007(まは)らぬ(した)()からソロソロと(くだ)らぬ(ねつ)()()てる。008(さけ)()めば(こし)()かす、009愚図(ぐづ)をこねる、010()まねば悪事(あくじ)をする、011博奕(ばくち)()つ、012(をんな)()()ける、013如何(どう)にも()うにも始末(しまつ)にをへぬ代物(しろもの)ばかりである。
014レツト『オイ、015兄弟(きやうだい)016(なん)といい気分(きぶん)になつて()たぢやないか。017(した)適度(てきど)(もつ)れて()る、018(あし)(ふね)()つた(やう)()(うへ)()いて()た。019もう()うなつては(この)急坂(きうはん)をセツセと(あせ)(なが)して、020テク継続(けいぞく)事業(じげふ)をやる必要(ひつえう)もなくなつたぢやないか……乱雑(らんざつ)骨灰(こつぱひ)落花(らくくわ)微塵(みぢん)021煙塵(えんぢん)(くう)()いて(かぜ)()る……と()(やう)大騒動(おほさうどう)(おこ)つて()てもビクとも(いた)さぬ(それがし)だ。022かう(うま)(くす)(かみ)()守護(しゆご)(さち)はひ(たま)ふと、023(なん)とはなしに(この)(あひだ)(ばん)のサガレン(わう)()(うへ)に、024一掬(いつきく)同情(どうじやう)(なみだ)(そそ)ぎたくなつたぢやないか。025(おほい)多恨(たこん)才士(さいし)をして懐旧(くわいきう)(なさけ)(おこ)さしむるに()るだ。026(なん)()()格納庫(かくなふこ)充実(じうじつ)し、027腹中(ふくちう)酒樽(さかだる)(あだか)祝詞(のりと)文句(もんく)ぢやないが……甕瓶(みかのへ)高知(たかし)り、028(みか)腹満(はらみて)(なら)べて赤丹(あかに)()(きこ)()せと、029(かしこ)(かしこ)みも(まを)す……と()つた塩梅(あんばい)(しき)だ。030なあヨールの大将(たいしやう)031もう()んな()気分(きぶん)になつて()ればヨールもヒールもあつたものぢやない。032(ひと)此処(ここ)でゴロンと()()薬罐(やつかん)()せて一眠(ひとねむ)りする(こと)にしようかい。033(まくら)()()木扁(きへん)(もつとも)()くのだからな。034エー、035エプツ、036ガラガラガラガラ……』
037ビツト『あゝ(くさ)(くさ)い、038チツと心得(こころえ)ぬか、039風上(かざかみ)(まは)りよつて……(はち)(ぐわつ)大風(おほかぜ)ぢやないが蕎麦(そば)迷惑(めいわく)だぞ。040如何(どう)やら(こころ)土台(どだい)がグラつき()して、041(おれ)やもうサガレン(わう)(さま)(こころ)がおいとしうなつて()た。042何程(なにほど)出世(しゆつせ)さして()れると()つても、043(ねこ)()(たま)ほどクレクレと(かは)竜雲(りううん)親方(おやかた)では、044チツと心細(こころぼそ)いぢやないか』
045ヨール『コラコラ、046()加減(かげん)心得(こころえ)ぬかい。047それだから(あんま)(さけ)()むなと()ふのだ。048(こま)つた代物(しろもの)だなア。049大事(だいじ)(よう)()(なが)肝腎(かんじん)(とき)()(つぶ)れよつて、050何故(なにゆゑ)(はら)(なか)相談(さうだん)して()まないのだ。051()()らず()が!』
052ビツト『エー、053八釜(やかま)しう()ふない。054(いづ)(こし)()けるのだ。055サガレン(わう)()威勢(ゐせい)(おそ)れて(こし)()かすか、056(さけ)()うて(こし)()かすか、057(いづ)(こし)()かす十分(じふぶん)可能性(かのうせい)具備(ぐび)してるのだよ。058(ひと)(かしら)()(もの)は、059さう(なん)でもない(こと)(とら)まへてコセコセ()ふものぢやないわ。060チツと(はら)(ひろ)()ち、061肝玉(きもだま)(ふと)くし、062(こころ)(おほ)きうしたら如何(どう)だ。063(かしら)(まは)らにや()(まは)らぬと()ふぢやないか。064一体(いつたい)ヨールの大将(たいしやう)(えら)さうに()つてるが(こし)()つのかい』
065ヨール『(こと)にヨールと()(こと)もあり、066()たぬ(こと)もあるわ。067()(かく)大将(たいしやう)たるものは(みづか)(はたら)くを(えう)せず、068()(ひと)(にん)じ、069大局(たいきよく)(あた)小事(せうじ)焦慮(あせ)らず拘泥(こうでい)せず、070部下(ぶか)賢愚(けんぐ)良否(りやうひ)推知(すゐち)して、071(おのおの)(その)能力(のうりよく)(ふる)はしむるものだよ。072(ひと)(しやう)たるべき(もの)(まさ)(つと)むべき(こと)大将(たいしやう)襟度(きんど)だ。073(おれ)あアル(ちう)(こし)()たなくても、074貴様(きさま)(たち)指揮(しき)する権能(けんのう)があるのだから、075そんな心配(しんぱい)をして()れるな。076ただ貴様(きさま)(たち)()のヨールの命令(めいれい)(したが)つて、077犬馬(けんば)(らう)()りさへすれば()いのだ。078エーエー、079貴様(きさま)(たち)(つら)(なん)だ。080四角(しかく)になるかと(おも)へば三角(さんかく)になり、081目玉(めだま)(なな)つも(やつ)つも(とを)(かほ)にひつ()けよつて、082醜面(しこつら)包囲(はうゐ)攻撃(こうげき)如何(いか)英雄(えいゆう)豪傑(がうけつ)のヨールさまだつて、083あまりいい気持(きもち)はせぬワ。084チツと配下(はいか)(やつ)どもシツカリ(いた)さぬかい。085(なん)千騎(せんき)一騎(いつき)場合(ばあひ)になつて、086(こし)()けたの、087サガレン(わう)(おそ)ろしいのと亡国(ばうこく)(てき)哀音(あいおん)()き、088絶望(ぜつばう)(てき)悲哀(ひあい)()びた(その)(よわ)言霊(ことたま)089(じつ)吾々(われわれ)斯様(かやう)卑怯(ひけふ)未練(みれん)部下(ぶか)(ひき)ずり()して()たかと(おも)へば、090(あに)絶望(ぜつばう)(ふち)(しづ)まざるを()むやだ……ゲー、091ウツ、092プ、093ガラガラガラ、094アヽ(くる)しい、095(さけ)(やつ)まで大腹川(おほはらがは)逆流(ぎやくりう)しだしたワ』
096レツト『ヤイ、097ヨールの大将(たいしやう)098もう徐々(そろそろ)(あら)はれる刻限(こくげん)ですぜ。099(いま)にエームスやテーリスの謀反人(むほんにん)()()たら如何(どう)処置(しよち)する(かんが)へだ。100それを(ひと)(いま)(うち)決定(けつてい)して()かねば、101さあ(いま)となつて、102盗人(ぬすびと)(とら)へてソロソロ(なは)()(やう)へま(こと)出来(でき)ますまいぜ』
103ヨール『(なに)104心配(しんぱい)するな。105(この)ヨールさまには(ひと)つの考案(かうあん)があるのだ。106君子(くんし)(てき)(いな)紳士(しんし)(てき)文明(ぶんめい)(てき)のやり(かた)(もつ)て、107(ちから)一杯(いつぱい)(した)推進機(すゐしんき)廻転(くわいてん)し、108(たたか)はずして(てき)をプロペラペラと言向和(ことむけやは)成算(せいさん)があるのだ。109ジヤンジヤヘールの胸中(きようちう)が、110貴様(きさま)(たち)(やう)なガラクタに(わか)つて(たま)るかい。111(なん)といつても其処(そこ)はヨールさまだよ』
112 ()(はな)(をり)しも大岩(おほいは)(うしろ)(はう)から(こゑ)(すず)しく(うた)(もの)がある。113()(にん)(やつ)(あま)りの泥酔(でいすゐ)()(ろく)()えず、114(みみ)はガンガンと警鐘(けいしよう)乱打(らんだ)した(やう)に、115(もの)音色(ねいろ)弁別(べんべつ)がつかない(ところ)まで聴音機(ちやうおんき)(くる)うて()る。
116ヨール『そら如何(どう)だ。117(てん)正義(せいぎ)(くみ)すると()つてな、118(おれ)(たち)誠忠(せいちう)(あは)れみ(たま)ひ、119(てん)一方(いつぱう)より妙音(めうおん)菩薩(ぼさつ)が、120(この)千引(ちびき)(いは)(うしろ)より(あめ)八重雲(やへくも)()()けて(あら)はれ(たま)ひ、121鈴虫(すずむし)松虫(まつむし)かと()(やう)美音(びおん)(はな)つて(さけ)(きよう)()へ、122(つか)れきつた精神(せいしん)新生命(しんせいめい)(さづ)けて(くだ)さるぢやないか。123()うなるとヨールさまも(あま)馬鹿(ばか)にならないぞ。124アーン』
125レツト『(なん)だか()らぬが、126(おれ)(たち)には如何(どう)苛性(かせい)曹達(さうだ)(みみ)(あな)()()んだ(やう)気分(きぶん)になつて()たワイ。127オイ(みな)(やつ)128シツカリせぬか。129どうやら(あや)しいぞ。130(あめ)か、131(かぜ)か、132はた雷鳴(らいめい)か、133地震(ぢしん)か、134親爺(おやぢ)か、135火事(くわじ)か、136()んだか()らぬが、137(あんま)りよい気分(きぶん)がせぬぢやないか』
138ヨール『八釜(やかま)しう()ふな。139(こころ)(ひと)つの()(やう)で、140善言(ぜんげん)美詞(びし)言霊(ことたま)悪言(あくげん)暴語(ぼうご)(きこ)えたり、141(また)甘露(かんろ)泥水(どろみづ)(あぢ)がしたりするのだ。142貴様(きさま)(あんま)(むか)()ずに(さけ)(くら)ひよつたものだから、143聴声器(ちやうせいき)異状(いじやう)をきたし、144こんな妙音(めうおん)菩薩(ぼさつ)()託宣(たくせん)鬼哭(きこく)愁々然(しうしうぜん)として(ひび)くのだ。145それよりも(どう)()ゑてモ一杯(いつぱい)やれ』
146レツト『やれと()つたつて瓢箪(へうたん)(やつ)147(はや)くも売切(うりき)品切(しなぎ)れの(ふだ)()しよつたぢやないか。148何程(なにほど)(けつ)(たた)いて()(ところ)で、149もう(この)(うへ)一滴(いつてき)(さけ)だつて()るものぢやない。150百姓(ひやくしやう)糠袋(ぬかぶくろ)(しぼ)れば(しぼ)(ほど)()ると()ふけれど、151(これ)(また)如何(どう)した拍子(ひやうし)瓢箪(へうたん)やら、152()(なみだ)(ほど)()()ぬぢやないか。153アーアもう(なに)もかも(いや)になつてしまつた。154(おれ)はもうサツパリ改心(かいしん)したよ。155万々一(まんまんいち)(わう)(さま)此処(ここ)へお()しになつたら、156低頭(ていとう)平身(へいしん)七重(ななへ)(ひざ)八重(やへ)九重(ここのへ)十重(とへ)二十重(はたへ)()つてお(わび)をして、157それでも(ゆる)さぬと仰有(おつしや)つたら(くび)でも()ねて(もら)(つも)りだ。158乍然(しかしながら)(おれ)(くび)はチツとばかり必要(ひつえう)があるから尚早論(しやうさうろん)主張(しゆちやう)し、159ヨールの素首(そつくび)代表(だいへう)(てき)犠牲物(ぎせいぶつ)として()ねて(もら)ふのだな。160大将(たいしやう)となれば、161それだけの覚悟(かくご)がなくては部下(ぶか)(もち)ふる(こと)到底(たうてい)不可能(ふかのう)だ。162なあヨールの大将(たいしやう)163吾輩(わがはい)()ふことがチツとは肯綮(こうけい)(はま)りますかな、164(いな)肯定(こうてい)するでせうなア』
165ヨール『八釜(やかま)しいわい。166(なん)()えきつた音色(ねいろ)ぢやないか。167サガレン(わう)とか(なん)とか(きこ)えて()る。168ヤイモウ()加減(かげん)にシツカリして(こし)()げぬかい』
169ビツト『何程(なにほど)()げと()つても、170(この)(はう)万劫(まんごふ)末代(まつだい)ビツトも(うご)かぬのだから(じつ)(たい)したものだ。171アツハヽヽヽのオツホヽヽヽだ』
172 (うた)(こゑ)益々(ますます)()(きた)る。
173声(サガレン王、テーリス、エームス)(かみ)(おもて)(あら)はれて
174(ぜん)(あく)とを()()ける
175(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
176(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
177(ただ)何事(なにごと)(ひと)()
178直日(なほひ)見直(みなほ)()(なほ)
179()(あやま)ちは()(なほ)
180(たふと)(かみ)(おん)(をしへ)
181曲津(まがつ)(かみ)(まよ)はされ
182神地(かうぢ)(みやこ)()れませる
183サガレン(わう)刃向(はむか)ひて
184悪逆(あくぎやく)無道(むだう)罪科(つみとが)
185(かさ)(きた)りし人々(ひとびと)
186その(みなもと)(たづ)ぬれば
187高皇(たかみ)産霊(むすび)神皇(かむみ)産霊(むすび)
188(いん)(やう)との神々(かみがみ)
189水火(いき)より(うま)れし(もの)なれば
190(いづ)れも(たふと)(かみ)御子(みこ)
191時世(ときよ)時節(じせつ)(ちから)にて
192(しこ)魔風(まかぜ)()かれつつ
193()らず()らずに(つみ)(ふち)
194(おちい)(もの)最多(いとおほ)
195(すめ)大神(おほかみ)(あは)れみて
196(つみ)(けがれ)()まりたる
197(その)曲人(まがひと)(たす)けむと
198(あさ)(ゆふ)なに御心(みこころ)
199(くば)らせ(たま)三五(あななひ)
200(かみ)(をしへ)やバラモンの
201(うづ)(をしへ)(ひら)きまし
202(この)シロ(じま)()れまして
203四方(よも)(つつ)みし村雲(むらくも)
204科戸(しなど)(かぜ)()()らし
205(やみ)(まよ)へる国人(くにびと)
206(あか)きに(すく)()(たま)
207あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
208(かみ)(われ)()(とも)にあり
209(こころ)(きたな)竜雲(りううん)
210()(へつら)ひて諸々(もろもろ)
211(まが)(つく)せし人々(ひとびと)
212(まこと)(みち)(をしへ)にて
213言向(ことむ)(やは)天国(てんごく)
214(さか)えの(その)(みちび)きて
215(すく)(まつ)らむサガレン(わう)
216(かみ)(みこと)(おん)(こころ)
217(あふ)げば(たか)久方(ひさかた)
218天津(あまつ)御空(みそら)(そそ)()
219地教(ちけう)(やま)(ただ)ならず
220天教山(てんけうざん)厳高(いづたか)
221(しづ)まりいます皇神(すめかみ)
222(めぐみ)(つゆ)四方(よも)(くに)
223青人草(あをひとぐさ)()ふも(さら)
224(とり)(けだもの)草木(くさき)まで
225(きよ)生命(いのち)(あた)へつつ
226神世(かみよ)永遠(とは)(ひら)きます
227(その)功績(いさをし)(かしこ)けれ
228あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
229御霊(みたま)(さち)はひましまして
230ビツト、レツトやヨール(ほか)
231二人(ふたり)御子(みこ)(にく)まずに
232(すく)はせ(たま)惟神(かむながら)
233(かみ)御前(みまへ)()(まつ)
234朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
235(つき)()つとも()くるとも
236仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
237(たす)けにや()かぬ(いは)(まへ)
238(さけ)(ちから)(たふ)れたる
239(いつ)つの身魂(みたま)日月(じつげつ)
240(きよ)(ひか)りを(あた)へつつ
241(まこと)(みち)帰順(きじゆん)させ
242(すく)(あた)へむサガレン(わう)
243テーリス、エームス三人(みたり)(づれ)
244()(にん)(をとこ)()(むか)
245(さと)りの(みち)()()かす
246あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
247御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
248ヨール『オイ(みな)(やつ)()249もう()うなつちや(あく)身魂(みたま)(ねん)()きだよ。250(いま)(うた)()いたか。251あれを()いた以上(いじやう)(おれ)(たち)(みみ)(さはや)かになり、252(こころ)(まなこ)(ひら)き、253(はら)(なか)(きよ)まり、254(むね)(くも)()れ、255()かした(こし)立上(たちあが)り、256()()(あし)(をど)り、257(なん)ともかとも()へぬ天地(てんち)開明(かいめい)気分(きぶん)(ただよ)ひ、258(うま)(かは)つた(やう)になつて()たぢやないか。259サア貴様(きさま)()何事(なにごと)(おれ)()(やう)にすると()つたのだから、260今日(けふ)(かぎ)改心(かいしん)をして(いま)(まで)悪心(あくしん)(ひるがへ)し、261サガレン(わう)忠義(ちうぎ)(つく)すのだよ。262ヨモヤ(おれ)言葉(ことば)違背(ゐはい)する(やつ)はあるまいな』
263(まは)らぬ(した)から、264()(にん)部下(ぶか)朧気(おぼろげ)()(さと)して()る。
265レツト『(たれ)だつて、266(あく)(この)んでする(やう)(おほ)馬鹿者(ばかもの)何処(どこ)にあるものかい。267(まへ)はサガレン(わう)(あく)だ、268あれをベツトして(しま)はなくちや(ぜん)(みち)がたたぬ。269竜雲(りううん)(さま)(まこと)(ぜん)(かみ)(さま)だと、270(みみ)(たこ)になる(ほど)説教(せつけう)()かしたぢやないか。271(おれ)アもうかうなつて()ると何方(どちら)(ぜん)だか(あく)だかサツパリ見当(けんたう)がとれなくなつて()た。272一体(いつたい)本当(ほんたう)のことはサガレン(わう)(ぜん)か、273竜雲(りううん)(ぜん)か、274()(こと)をハツキリ()かして()れ。275(ぜん)(あく)との衝突(しようとつ)がなければ、276(もと)よりこんな騒動(さうだう)がオツ(ぱじ)まる道理(だうり)がないのだからなア』
277ビツト『こらレツト、278そんな劣等(れつと)(こと)()ふな。279もとより(わう)(さま)反抗(はんかう)すると()ふのは(あく)(きま)つてるぢやないか』
280レツト『それでも貴様(きさま)281竜雲(りううん)さまが()()つて()たよ。282エー、283(きみ)284(きみ)たらずんば(しん)285(しん)たるべからず、286(ちち)287(ちち)たらずんば()288()たるべからず、289()はれたぢやないか。290それだから(おれ)竜雲(りううん)(さま)本当(ほんたう)(えら)(かみ)(さま)だと(しん)じて()るのだ。291天下(てんか)国家(こくか)救主(すくひぬし)だから、292竜雲(りううん)(さま)のために(はたら)くのは(すなは)(かみ)(さま)(ため)(はたら)くのだ、293国民(こくみん)一般(いつぱん)(ため)(はたら)善行(ぜんかう)だと確信(かくしん)して()るから、294(よる)(ろく)(ねむ)らず捨身(しやしん)(てき)活動(くわつどう)をして()るのだ。295(たれ)でも竜雲(りううん)(あく)だと()つたら、296(その)意志(いし)(したが)つて活動(くわつどう)する(やつ)があるものかい』
297ビツト『(きみ)298(きみ)たらずとも(しん)(もつ)(しん)たるべし、299(ちち)300(ちち)たらずとも()(もつ)()たるべしと()ふのが、301天津誠(あまつまこと)麻柱(あななひ)大道(だいだう)だよ。302如何(いか)なる無理(むり)難題(なんだい)(あま)んじて()けるのが、303(ちう)ともなり(かう)ともなるのだ。304そんな貴様(きさま)(やう)小理屈(こりくつ)()つて()ては、305何時迄(いつまで)()(なか)無事(ぶじ)太平(たいへい)(をさ)まるものぢやないよ』
306ヨール『()(かく)も、307(この)ヨールさまの命令(めいれい)服従(ふくじう)するのだ。308サアこれからサガレン(わう)(さま)にお(わび)だよ』
309一同(いちどう)『はい、310仕方(しかた)がないなア』
311大正一一・九・二二 旧八・二 北村隆光録)

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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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