霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一七章 罵狸鬼(ばりき)〔一一八六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第44巻 舎身活躍 未の巻 篇:第3篇 珍聞万怪 よみ:ちんぶんばんかい
章:第17章 第44巻 よみ:ばりき 通し章番号:1186
口述日:1922(大正11)年12月09日(旧10月21日) 口述場所: 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年8月18日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
松彦が代理で宣伝使各となり、万公、五三公およびバラモン教のアク、タク、テクを含めた六人は、敵味方の壁を忘れて和気あいあいと笑いに興じだした。月はさえて森は昼のように明るくなってきた。
一同は打ち解けてしばらく滑稽な話に時間をついやした。すると闇の中から光のない薄青い火の玉がやってきた。松彦は火の玉に号令し、これは狸の火で、万公が狸狸とののしった言霊が現れたのだと言った。
万公は一生懸命鎮魂の姿勢を取ったが、火の玉から鬼女の顔が現れて、一同を大雲山に連れに来たのだと脅した。そのうちに怪物の姿は消えてしまい、あたりを見れば白い動物が一匹、森の中へ逃げて行く。
一同は化かされたことまた笑い興じた。これより、松彦は夜明けを待って五人をしたがえ、浮木の森を指して行った。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm4417
愛善世界社版:227頁 八幡書店版:第8輯 219頁 修補版: 校定版:238頁 普及版:98頁 初版: ページ備考:
001 松彦(まつひこ)宣伝使格(せんでんしかく)となり、002万公(まんこう)003五三公(いそこう)004(および)バラモン(けう)のアク、005タク、006テクの六人(ろくにん)は、007敵味方(てきみかた)牆壁(しやうへき)(わす)れ、008和気(わき)靄々(あいあい)として(にはか)(わら)(きよう)()した。009(つき)はますます()えて木立(こだち)のまばらな(この)(もり)(ひる)(ごと)(あかる)くなつて()た。
010 万公(まんこう)(にはか)元気(げんき)づいて(しやべ)()した。
011松彦(まつひこ)さま、012治国別(はるくにわけ)先生(せんせい)()られなくなつた以上(いじやう)は、013入信(にふしん)順序(じゆんじよ)として()万公(まんこう)宣伝使(せんでんし)代理(だいり)(つと)むべき(ところ)ですな。014(かみ)(みち)には依怙贔屓(えこひいき)はチツトも()いのだから、015神徳(しんとく)(たか)きものが一行(いつかう)統一(とういつ)するのが当然(たうぜん)でせうなア』
016『こりや万公(まんこう)017(なん)()矛盾(むじゆん)した(こと)(ほざ)くのだ。018入信順(にふしんじゆん)から()へば万公(まんこう)がなる(ところ)だと()ふかと(おも)へば、019神徳(しんとく)のあるものが(あた)るべきものとは前後(ぜんご)矛盾(むじゆん)(はなはだ)しいではないか、020五三公(いそこう)には合点(がてん)()かないワ』
021『ウン、022順序(じゆんじよ)から()へば万公(まんこう)さまが宣伝使(せんでんし)代理(だいり)(つと)むべき(ところ)だが、023松彦(まつひこ)さまは後入信(あといり)でも、024バラモン(けう)素地(そち)(つく)つてあるから神徳(しんとく)(たか)い、025それだから松彦(まつひこ)さまが宣伝使(せんでんし)代理(だいり)になられたが()からうと()つたのだよ。026宣伝使(せんでんし)(おとうと)だつて、027(なん)にも神徳(しんとく)のない木偶(でく)(ぼう)だつたら、028吾々(われわれ)統率者(とうそつしや)(あふ)(こと)出来(でき)ないと()つた(まで)だ。029それが何処(どこ)矛盾(むじゆん)して()るか。030前達(まへたち)根性(こんじやう)(まが)つてゐるから怪体(けたい)(ところ)()をまはすのだナ。031エー』
032(あと)(からす)(さき)になるぞよと()ふことがあるからな。033何程(なにほど)万公(まんこう)さまが先輩(せんぱい)でも駄目(だめ)だよ。034昨夜(さくや)言霊戦(ことたません)には先輩(せんぱい)(にご)つて全敗(ぜんぱい)し、035今晩(こんばん)(また)(あは)れつぽい泣声(なきごゑ)()して全敗(ぜんぱい)したのだから、036(たよ)りのない先輩(せんぱい)だよ』
037『コリヤ五三公(いそこう)038千輩(せんぱい)どころかい。039(おれ)万輩(まんぱい)だ。040それだから(おれ)万公(まんこう)さまだよ。041貴様(きさま)(やう)東海道(とうかいだう)とは(ちが)ふわい』
042東海道(とうかいだう)とは(なん)だ。043馬鹿(ばか)にするない』
044『それでも五十三次(ごじふさんつぎ)五三公(いそこう)でないか。045(やぶ)れた着物(きもの)東海道(とうかいだう)()ふぢやないか。046エー、047襤褸布(ぼろきれ)五千三次(ごせんさんつぎ)つぎ(あは)して()()乞食(こじき)代名詞(だいめいし)だ。048さうだから貴様(きさま)(やぶ)宣伝使(せんでんし)()ふのだよ』
049(たれ)(なん)()つても、050(この)五三公(いそこう)さまは万敗(まんぱい)さまよりも松彦(まつひこ)さまを信用(しんよう)するワ。051(まつ)千年(ちとせ)色深(いろふか)しと()つて末代代物(まつだいしろもの)だからな』
052(なん)()つても万公(まんこう)(おれ)には人望(じんばう)がないのだから仕方(しかた)がない。053そンなら、054さうとして()いて、055(おれ)言霊(ことたま)神力(しんりき)だけは(みと)めるだらうな』
056『ハヽヽヽヽ(わら)はしやがるわい。057(なに)言霊(ことたま)神力(しんりき)だ。058全敗万敗(ぜんぱいまんぱい)(やぶ)宣伝使(せんでんし)()が』
059『その(わら)はせやがるのが(おれ)ぢやないか。060率先(そつせん)して(わら)つたのは(この)万公(まんこう)さまだぞ。061四辺(しへん)陰鬱(いんうつ)空気(くうき)()きとつた(やう)(わら)()らしたのだからな。062(わら)ふと()(こと)(すなは)歓喜(くわんき)表徴(へうちよう)だ。063(すすき)()にも()(おそ)れビリついて()つた貴様(きさま)(たち)(たましひ)光明(くわうみやう)(あた)へ、064(ちから)(あた)へたのも万公(まんこう)さまが(わら)ひの言霊(ことたま)原料(げんれう)提供(ていきよう)したからだ。065ウーピーの主人公(しゆじんこう)だよ。066(すべ)(ひと)神霊(しんれい)()ふものは歓喜楽天(くわんきらくてん)存在(そんざい)するものだからな。067悲哀(ひあい)(ねん)(おこ)嘆声(たんせい)()らすと、068神霊(しんれい)(たちま)萎縮(ゐしゆく)し、069(つひ)には(ほろ)びて(しま)ふものだ。070(そもそ)(ひと)神霊(しんれい)(ぜん)をなせば()し、071(あく)をなせば(げん)ず、072歓喜(くわんき)によつて発達(はつたつ)し、073悲哀(ひあい)によつて消滅(せうめつ)す。074かかる真理(しんり)蘊奥(うんあう)理解(りかい)した万公(まんこう)さまは(じつ)(えら)いものだらう。075五三公(いそこう)何程(なにほど)藻掻(もが)いた(ところ)で、076()くの(ごと)深遠(しんゑん)微妙(びめう)なる宇宙(うちう)真理(しんり)(わか)るまい。077エヘン』
078『それ()けの真理(しんり)(わか)つて()ながら、079何故(なぜ)女々(めめ)しく悲哀(ひあい)語調(ごてう)(なら)べて(ふる)うて()たのだ』
080『それは臨機(りんき)応変(おうへん)処置(しよち)だ。081婦人(ふじん)小児(せうに)(あへ)()(ところ)でない』
082『アハヽヽヽヽ婦人(ふじん)小児(せうに)何処(どこ)()るのだ。083(おれ)(けつ)して婦人(ふじん)でも小児(せうに)でもないぞ』
084()ないから()つたのだ。085そこが臨機(りんき)応変(おうへん)だよ。086(とき)にバラモンの御三体(ごさんたい)さまを如何(どう)処置(しよち)する(つも)りだ。087(なます)にする(わけ)にも()かず、088吸物(すゐもの)にし(やう)(おも)つても(ほね)(かた)いなり、089ナイフはあつても(これ)人斬(ひとき)包丁(はうちやう)なり、090四足(よつあし)料理(れうり)する出刃(でば)持合(もちあはせ)はなし、091()うしたら()からうかな』
092貴様(きさま)093出歯(でつぱ)()つてるぢやないか。094山桜(やまざくら)万公(まんこう)()つて(はな)(はな))より()())が(さき)()()るだらう。095(もち)()せられぬ代物(しろもの)だよ』
096何故(なぜ)この万公(まんこう)さまに(もち)()せられぬのだイ』
097『それでも出歯(でつぱ)餅見(もちみ)せなと()ふぢやないか。098アハヽヽヽヽ』
099 松彦(まつひこ)(こゑ)(つよ)めて、
100『おい両人(りやうにん)101いゝ加減(かげん)揶揄(からか)つて()かぬか。102アク、103タク、104テクさまが(わら)ふて(ござ)るぞ。105三五教(あななひけう)にもあンな没分暁漢(わからずや)()るかと(おも)はれちや、106(かみ)さまの面汚(つらよご)しだからのう』
107 アクは、108にじり()り、
109『ヤア松彦(まつひこ)先生(せんせい)110どうせ(ひと)使(つか)はれて(ある)(やう)連中(れんちう)(ろく)(もの)はありませぬわ。111よう()()ますわ、112(わたし)のつれてゐる(この)両人(りやうにん)矢張(やつぱ)(にの)うたら(ぼう)()れる代物(しろもの)ですよ。113それは万々々(まんまんまん)114(はなし)にも(くひ)にもかからぬ五三々々(ござござ)した(やつ)ですわ。115アハヽヽヽヽ』
116『こりやアク、117貴様(きさま)(くち)をアク(ところ)ぢやないぞ。118万々々(まんまんまん)て、119(なん)だい。120(おれ)(こと)(ふう)して()よるのだな』
121万更(まんざら)さうでもありますまい。122(しか)まん()()のついたものに、123あまり()(もの)はありませぬな。124慢心(まんしん)自慢(じまん)125高慢(かうまん)126我慢(がまん)127驕慢(けうまん)128万引(まんびき)満鉄(まんてつ)129それから病気(びやうき)には脹満(ちやうまん)130()(やう)なものですな。131(ひと)(わる)いのは三面(さんめん)記者(きしや)()つて()万年筆(まんねんひつ)132それから慢性(まんせい)痴呆性(ちほうせい)(ぐらゐ)のものですワイ。133アハヽヽヽヽ』
134賛成(さんせい)々々(さんせい)135仲々(なかなか)バラモンにも()()いた(やつ)がある。136やア、137もうずつと()()つた。138おいアクさま、139それほどお(まへ)(もの)道理(だうり)()つて()(なが)ら、140何故(なぜ)人間(にんげん)()(もつ)四足(よつあし)真似(まね)をして()たのだ、141その理由(りいう)をこの五三公(いそこう)さまに()かして()れぬか』
142(べつ)四足(よつあし)真似(まね)はし()くなかつたのですが、143友達(ともだち)(さき)()()つてゐるものですからナ』
144『その友達(ともだち)()ふのは(たれ)(こと)だい』
145『そこに鎮座(ちんざ)まします出歯彦命(でばひこのみこと)さまの(こと)ですよ。146万公(まんこう)さまと()ふぢやありませぬか。147アクは(また)早聞(はやぎ)きをして馬公(うまこう)さまと()いて()りました。148大分(だいぶん)馬鹿(うましか)(やう)なお顔付(かほつき)だからな』
149五三公(いそこう)()いて()れば、150山口(やまぐち)(もり)でも、151(うま)鹿(しか)(いたち)変化(へんげ)した(たぬき)(あら)はれたぢやないか』
152『アハヽヽヽヽそりやテンゴ冗談(じようだん))ですよ。153吾々(われわれ)三人(さんにん)(たがひ)(ののし)()つて()つたのです。154(しか)(なが)ら、155正真正銘(しやうしんしやうめい)人間(にんげん)ばかりだから、156あまり()くびつて(もら)ひますまいかい、157アク(しやう)な』
158『そンなら(この)万公(まんこう)さまも矢張(やつぱ)人間(にんげん)だ。159あまり失敬(しつけい)(こと)()つちやいけないよ』
160(この)万公(まんこう)さまは常世姫命(とこよひめのみこと)分霊(ぶんれい)山竹姫(やまたけひめ)(くち)から(うま)れた()でせう』
161 五三公(いそこう)(いぶ)かり(なが)ら、
162(なに)163そンな(こと)があるものか。164何故(なぜ)(また)そンな(こと)()ふのだ』
165常世姫命(とこよひめのみこと)さまがエルサレムの(みやこ)(おも)(やう)にゆかないので、166自分(じぶん)(れい)()けて山竹姫(やまたけひめ)(あら)はれ、167(なん)とかして人間(にんげん)生宮(いきみや)()まうと(てん)(いの)り、168(くち)から()()した(たま)が、169(にはか)膨脹(ばうちやう)して(おほ)きな四足(よつあし)()となつた。170そこで山竹姫(やまたけひめ)吃驚(びつくり)して()(まる)うし、171(くち)(とが)らし両手(りやうて)(ひろ)げ、172(からだ)まで()りかへつて「まんまんうまあ」と仰有(おつしや)つた。173それから(うま)()ふのだ。174(うま)(まん)矢張(やつぱ)山竹姫(やまたけひめ)さまの(くち)から()たのだから、175(うま)先祖(せんぞ)かと(おも)ひましたよ。176随分(ずゐぶん)(なが)(かほ)ですな』
177 五三公(いそこう)()()つて、
178『アハヽヽヽ此奴(こいつ)面白(おもしろ)い。179(はな)せるわい』
180『ヘン、181あまり馬鹿(うましか)にして(もら)ふまいかい。182そンならアクと()(やつ)因縁(いんねん)()かしてやらうか』
183『そンな(こと)()かして(もら)はなくとも、184とつくに御存(ごぞん)じだ。185(そもそ)もアクのアは(あま)のアだ。186クは(くに)のクだ。187天津神(あまつかみ)188国津神(くにつかみ)御水火(みいき)によつて(うま)(たま)うた天勝国勝(あまかつくにかつ)()をかねたる大神人(だいしんじん)だが、189一寸(ちよつと)下界(げかい)様子(やうす)(さぐ)るため、190アクせくと人間界(にんげんかい)にまはつて隅々(すみずみ)(まで)(ある)いて()艮金神(うしとらのこんじん)さまだよ。191(あく)()せて(ぜん)(はたら)神様(かみさま)だから、192暗夜(あんや)()らすとは、193アーク(とう)()ふぢやないか。194あまり(くち)をアークとすこたん()ひますぞや』
195『アハヽヽヽヽクヽヽヽヽぢや、196(そもそ)万公(まんこう)さまの(かんが)へでは、197アクと()(やつ)ア、198(すべ)始末(しまつ)におへないものだ。199その灰汁(あく)がぬけさへすれば()へぬものでも()へるだらう。200果物(くだもの)でも野菜(やさい)でも灰汁(あく)(つよ)(やつ)(みづ)()けておくのだからな。201(わら)にだつて灰汁(あく)がある。202(どぶ)(なが)れてゐるのは(みな)悪水(あくすゐ)だ。203その悪水(あくすゐ)(よろこ)ンで()ンでゐる(やつ)所謂(いはゆる)溝鼠(どぶねずみ)だ。204(いたち)矢張(やは)溝水(どぶみづ)(ちか)(ところ)()むものだ。205つまり(えう)するに(すなは)ちアクと()ふのは溝狸(どぶたぬき)(こと)だ。206アハヽヽヽヽ』
207 五三公(いそこう)()()し、
208国常立之尊(くにとこたちのみこと)溝狸(どぶたぬき)とは天地霄壌(てんちせうじやう)相違(さうゐ)ぢやないか』
209至大無外(しだいむぐわい)至小無内(しせうむない)210無遠近(むゑんきん)211無広狭(むくわうけふ)212無大小(むだいせう)213過去(くわこ)現在(げんざい)未来(みらい)区別(くべつ)なく、214(ある)(とき)(てん)大神(おほかみ)となり、215(ある)(とき)(たぬき)()ふも(さら)216蠑螈(いもり)蚯蚓(みみず)()(ひそ)め、217天地(てんち)神業(しんげふ)参加(さんか)するのが(すなは)ちアクだよ。218艮金神様(うしとらのこんじんさま)悪神(あくがみ)祟神(たたりがみ)(ひと)()はれて、219三千世界(さんぜんせかい)をお(かま)(あそ)ばして(ござ)つたと()(こと)三五教(あななひけう)では()ふぢやないか。220三五教(あななひけう)のアと国常立(くにとこたち)(かしら)(かしら)をとつてアクさまと()ふのだからな。221(うま)子孫(しそん)とは大分(だいぶん)(わけ)(ちが)ふのだよ。222ヒヒーンだ。223ヒヽヽヽヽ』
224『ウツフヽヽヽヽ(なん)だか()らぬが松彦(まつひこ)には人間界(にんげんかい)(はな)れて、225畜生国(ちくしやうごく)会議(くわいぎ)臨席(りんせき)した(やう)()がするわい。226もつとらしい問題(もんだい)提出(ていしゆつ)するものはないのかな』
227『そりや何程(いくら)でもありますよ。228バラモン(けう)(おい)智識(ちしき)宝庫(はうこ)(とな)へられたるアクですからな』
229(なん)とまア万々々(まんまんまん)()いたものだな。230三百十日(さんびやくとをか)()いて(あき)れるわ。231フヽヽヽ』
232 ()(はな)(とき)しも一天(いつてん)黒雲(こくうん)(つつ)まれ、233(にはか)真黒(しんこく)(やみ)となつて(しま)つた。234万公(まんこう)はそろそろ(ふる)()した。
235『オイ、236いゝゝゝ五三公(いそこう)237もつと此方(こつち)()らぬかい。238さう遠慮(ゑんりよ)するものぢやないわ』
239『お(まへ)から此方(こつち)()つてくれ。240かう(くら)くては仕方(しかた)がないわ。241(おれ)(なん)だか(からだ)()にくつついた(やう)()がして(うご)けなくなつたのだ、242()つから五三々々(いそいそ)せぬワイ』
243『おい、244()うやら(あや)しくなつて()たぞ、245何程(なにほど)気張(きば)つても(はら)(そこ)から(ふる)うて()るぢやないか。246()うも合点(がつてん)がゆかぬ。247歓喜楽天(くわんきらくてん)(やつ)248いつの(あひだ)にか(まん)わるく遁走(とんそう)して(しま)ひよつた。249(おれ)神霊(しんれい)もそろそろ脱出(だつしゆつ)したと()えるわい。250五三公(いそこう)(まへ)だけなつと、251しつかりしてゐてくれよ』
252(なに)253心配(しんぱい)するな。254松彦(まつひこ)さまがついて(ござ)るわい。255あまり頬桁(ほほげた)(たた)くから神様(かみさま)から(いまし)めを()けたのだよ。256サア(いの)(いの)れ』
257『もし(みな)さま、258どうも(あや)しくアクなつて()たぢやありませぬか』
259本当(ほんたう)気遣(きづか)ひな状況(じやうきやう)になりましたな。260(みな)さま御遠慮(ごゑんりよ)()りませぬ。261一所(ひとところ)五三(いそ)密集(みつしふ)しませうか』
262『おいアク、263一所(ひとところ)()つちやいかないよ。264もしも(そら)から爆弾(ばくだん)でも()ちて()たら全滅(ぜんめつ)だ。265何事(なにごと)散兵線(さんぺいせん)安全(あんぜん)だからな、266生命(せいめい)(すて)タク()いからなア』
267『それもさうだ。268(しか)(なん)とはなしにアクの守護神(しゆごじん)がよりたがつて仕様(しやう)がないわ』
269 タク小声(こごゑ)で、
270『この(くら)がりに三五教(あななひけう)(そば)()ると、271あの懐剣(くわいけん)でグサツとやられるかも()れぬぞ。272あまり()(ゆる)しちや大変(たいへん)だからな』
273 アクは故意(わざ)(おほ)きな(こゑ)で、
274(なに)275(くら)がりで(そば)()ると、276三五教(あななひけう)懐剣(くわいけん)()くかも()れぬと()ふのか。277(なに)()いても(かま)はぬさ、278()かしておけばよいのさ。279(てき)味方(みかた)牆壁(しやうへき)をとつて(した)しくつき()ひと()ふのだから、280つくのは結構(けつこう)だ。281つかれるのも結構(けつこう)だ。282やがて黒雲(くろくも)(はい)して(つき)()るだらう』
283 タクは(そで)()()つて、
284『おい、285アク、286さう(おほ)きな(くち)()くものぢやないわ。287タク(さん)のタク(せん)を、288そンな大声(おほごゑ)でさらけ()されちや(たま)らぬぢやないか』
289大声(おほごゑ)(はう)がいいのだよ。290大声(たいせい)俚耳(りじ)()らずと()うてな。291(かへつ)てこそこそ(はなし)をしてゐると(きこ)えるものだよ』
292 ()(はなし)してゐる(ところ)へ、293(やみ)(なか)から(ひかり)()薄青(うすあを)()(たま)(なが)(ふんどし)(ひき)ずつて、294地上(ちじやう)五六尺(ごろくしやく)(ところ)をフワリフワリとやつて()た。
295 松彦(まつひこ)()(たま)(むか)ひ、
296(まは)(みぎ)へ』
297号令(がうれい)(かけ)るや()(たま)松彦(まつひこ)言葉(ことば)(したが)(にはか)(かうべ)(てん)(みぎ)(はう)へクルリと(まは)つた。298さうして松彦(まつひこ)(ひたひ)のあたりを()にて()(なが)らスツと(とほ)り、299中央(ちうあう)にブンブンブンと(うな)つて、300()直立(ちよくりつ)させ火柱(くわちう)()てた(やう)になつた。
301 万公(まんこう)はビツクリしながら、
302松彦(まつひこ)さま、303(まは)(かへ)れ」と()つて(くだ)さいな。304随分(ずゐぶん)(いや)らしいものがやつて()るぢやありませぬか』
305『アハヽヽヽありや(たぬき)だよ。306最前(さいぜん)から(たぬき)(たぬき)(ののし)つたお(まへ)言霊(ことたま)実地(じつち)(あら)はれたのだから、307(まへ)処置(しよち)をつけねば(たれ)処置(しよち)をつけるのだ。308それそれ()(たま)がお(まへ)(はう)近寄(ちかよ)つて()るぢやないか』
309『こりや()(たま)310貴様(きさま)本家(ほんけ)万公(まんこう)ぢやないぞ。311バラモンのアクさまだ。312アクさまの(はう)へトツトと()け。313戸惑(とまど)ひするのも(ほど)がある。314エー』
315 ()(たま)はジリジリと万公(まんこう)目蒐(めが)けて(せま)つて()る。316万公(まんこう)一生懸命(いつしやうけんめい)になつて両手(りやうて)()みウンウンと鎮魂(ちんこん)姿勢(しせい)をとつた。317()(たま)益々(ますます)(ふと)(なが)膨脹(ばうちやう)するばかり、318()()(うち)鬼女(きぢよ)(かほ)(あら)はれ(あたま)三本(さんぼん)蝋燭(らふそく)(ひか)つて()だした。319(むね)には(かがみ)をかけてゐる。320夜前(やぜん)楓姫(かへでひめ)そつくりである。321万公(まんこう)()(ふさ)(みみ)をつめて(しやが)むで(しま)つた。322アク、323タク、324テクの三人(さんにん)はアツと()つたきり大地(だいち)(よこ)たはつた。325()ぎよろつかせ(くち)()いたぎり、326アフンとしてゐる。327怪物(くわいぶつ)(なが)(した)をペロペロ()(なが)(いや)らしい(こゑ)で、
328万公(まんこう)329五三公(いそこう)330アク、331タク、332テクの五人(ごにん)英雄(えいゆう)豪傑(がうけつ)333大雲山(たいうんざん)から(むか)へに()たのだ。334さア(わし)について()(ござ)れ。335大声(おほごゑ)違背(ゐはい)(およ)べば()(ころ)さうか』
336『たゝゝゝゝゝ(たぬき)化物(ばけもの)()337なゝゝゝゝ(なに)(ぬか)しよるのだイ。338だゞゞゞゞ(たれ)大雲山(たいうんざん)まで()(やつ)があるか、339ばゞゞ馬鹿(ばか)340五三公(いそこう)神力(しんりき)()らぬかい』
341冷汗(ひやあせ)をかき(なが)呶鳴(どな)りつける。342怪物(くわいぶつ)姿(すがた)(ざう)()()つた(やう)にボスンと()つたまま()えて(しま)つた。343中天(ちうてん)(のぼ)つた(つき)は、344もとの(ごと)くに皎々(かうかう)(かがや)いてゐる。345四辺(あたり)()れば一匹(いつぴき)(しろ)動物(どうぶつ)(ふと)()()らしノソリノソリと(もり)(なか)目蒐(めが)()げて()く。
346『アハヽヽヽヽヽ(また)やられたな』
347『ヘヽヽヽヽ』
348一同(いちどう)のかすかな(わら)(ごゑ)でつき()(わら)ひをやつてゐる。349これより松彦(まつひこ)五三公(いそこう)350万公(まんこう)351アク、352タク、353テクの五人(ごにん)(したが)夜明(よあ)けを()浮木(うきき)(もり)をさして()でて()く。
354大正一一・一二・九 旧一〇・二一 北村隆光録)
355(昭和九・一二・二九 王仁校正)
   
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