霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二章 哀別(あいべつ)(うた)〔一三三八〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第52巻 真善美愛 卯の巻 篇:第1篇 鶴首専念 よみ(新仮名遣い):かくしゅせんねん
章:第2章 哀別の歌 よみ(新仮名遣い):あいべつのうた 通し章番号:1338
口述日:1923(大正12)年01月29日(旧12月13日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年1月28日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
人間は天の高天原であろうと地の高天原であろうと、霊域に昇りその内に入るにしたがい、智慧と証覚はいよいよ増して来て、かつて難解と思っていた問題もおいおいと感得することができるようになる。いずれも、大神より来る愛の力によるものである。
大神の御神格をその内分に受けることが多い人間を、天的人間、また内的天人、高処天人ともいうのである。天国にある天人がいるところの愛を天愛といい、霊国にある天人がいるところの愛を霊愛という。天国には大神は太陽と現れ給ひ、霊国には月と現れ給う。
初稚姫は天国天人の部類に属し、現の御魂にして太陽の熱すなわち愛を全部となし給う。言依別命は霊国にある天人にして、信の真におり、月の光をもってその全部となし給う。
ゆえに初稚姫はよく神を祭り、祝詞を奏上し、宣伝使や信者の模範となりたまう。言依別命は智的方面に住し、宇宙の真理を説き諭し、現幽神三界の真相を明らかにし、すべての原動力とならせ給う霊的天人である。
天国は大神の祭司的国土にして大神の御住所である。霊国は大神の王土にしてこれを王座または瑞の法座ともいう。天国と霊国の交通の機関は、大神の思し召しによって置かせられた媒介的天人団体の手によって行われている。
初稚姫はこの媒介的天人の手によってある時は天国と交通し、ある時は霊国と交通し、また天国霊国一度に交通し給うこともあった。初稚姫のような地上の天人であっても、肉体人の境遇に居る間は、どうしても媒介者を通じる必要があったのである。
初稚姫は、祠の森を立ち出でていよいよ遠征の途に就こうとした。珍彦夫婦をはじめとする幹部役員、信徒たちは親のごとく神のごとく慕っていた初稚姫と別れることを非常に嘆き悲しみ、今しばしの逗留を望んだが、神業のため初稚姫がさらに祠の森に留まる余地はなかった。
初稚姫は愛別離苦の情もあり、また自分が去った後に再び強烈な曲津神のために祠の森が惑わされることがあるまいかと案じていた。しかし斎苑の館からほど遠くないこの地点なら、まさかのときには宣伝使たちが応援に来てくれるだろうと思い直し自らの心を励まして、出立を決意した。
初稚姫は神殿の前にて、珍彦以下の神の僕たちが悪魔に狂惑されることがないようにと祈りの歌を歌い、また神業の使命を全うせんことを懇願して、送別の宴に臨んだ。珍彦は別れを惜しむ歌を歌い、以下祠の森の神司たちは、初稚姫と別れの歌を交わした。
別れを交換し哀別の涙を流しながら、初稚姫はスマートを従えて宣伝歌を歌いながら降って行った。至マートも祠の森の人々に別れを惜しむごとく、二声三声悲しげな声を残して、尾を振りながら初稚姫に従いゆく。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2023-09-25 22:01:52 OBC :rm5202
愛善世界社版:25頁 八幡書店版:第9輯 389頁 修補版: 校定版:26頁 普及版:14頁 初版: ページ備考:
001 人間(にんげん)(てん)高天原(たかあまはら)()高天原(たかあまはら)とを()はず、002その霊域(れいゐき)(のぼ)るに(さい)し、003(いよいよ)(うち)()るに(したが)ひ、004(すなは)(いよいよ)(たか)きに(のぼ)るに(したが)ひ)証覚(しようかく)智慧(ちゑ)とは(いよいよ)()(きた)りて、005(その)霊魂(れいこん)光明(くわうみやう)(はな)ち、006真理(しんり)(ぢゆう)し、007(かつ)難解(なんかい)問題(もんだい)思惟(しゐ)した(こと)も、008追々(おひおひ)感得(かんとく)するに(いた)()るものである。009(いづ)れも(みな)(かく)(ごと)情態(じやうたい)(すす)むは、010大神(おほかみ)より(きた)(あい)(ちから)()るものである。011(この)(あい)なるものは高天原(たかあまはら)一切(いつさい)のものを()るべき(うつは)なるが(ゆゑ)である。012大神(おほかみ)()神格(しんかく)(その)内分(ないぶん)()くること(おほ)(ところ)人間(にんげん)(しよう)して天的(てんてき)天人(てんにん)といふ。013(また)内的(ないてき)天人(てんにん)014高処(かうしよ)天人(てんにん)とも別称(べつしよう)するのである。015高天原(たかあまはら)にも(また)内的(ないてき)016外的(ぐわいてき)区別(くべつ)があり、017内的(ないてき)天界(てんかい)高処(かうしよ)天界(てんかい)といひ、018外的(ぐわいてき)天界(てんかい)低処(ていしよ)天界(てんかい)(とな)へられてゐる。019(しか)して天国(てんごく)()天人(てんにん)()(ところ)(あい)天愛(てんあい)といひ、020在霊国(ざいれいごく)天人(てんにん)()(ところ)(あい)霊愛(れいあい)といふ。021(しか)して天国(てんごく)には大神(おほかみ)太陽(たいやう)(あら)はれ(たま)ひ、022霊国(れいごく)()つては(つき)(あら)はれ(たま)ふ。023初稚姫(はつわかひめ)(ごと)きは、024どちらかと()へば天国(てんごく)天人(てんにん)部類(ぶるい)(ぞく)し、025(いづ)御霊(みたま)にして太陽(たいやう)(ねつ)(すなは)(あい)全部(ぜんぶ)とも()つても()いのである。026(また)言依別(ことよりわけの)(みこと)霊国(れいごく)()天人(てんにん)にして、027(しん)(しん)()り、028(つき)(ひかり)(もつ)(その)全部(ぜんぶ)となし(たま)ふものである。029(ゆゑ)初稚姫(はつわかひめ)()(かみ)(まつ)り、030祝詞(のりと)奏上(そうじやう)し、031(しか)して宣伝使(せんでんし)信者(しんじや)模範(もはん)となり(たま)ひ、032言依別(ことよりわけの)(みこと)智的(ちてき)方面(はうめん)(しゆ)として(ぢゆう)(たま)ふが(ゆゑ)に、033宇宙(うちう)真理(しんり)()(さと)し、034現幽神(げんいうしん)三界(さんかい)真相(しんさう)(あきら)かにし、035すべての原動力(げんどうりよく)とならせ(たま)霊的(れいてき)天人(てんにん)である。036木花姫(このはなひめの)(みこと)(ごと)きは霊的(れいてき)天人(てんにん)()(ぞく)(たま)ひ、037()出神(でのかみ)天的(てんてき)天人(てんにん)部類(ぶるい)(ぞく)(たま)神人(しんじん)である。038されども(いづ)れの(かみ)も、039霊的(れいてき)天人(てんにん)にして天的(てんてき)天人(てんにん)たり、040天的(てんてき)天人(てんにん)にして霊的(れいてき)天人(てんにん)たることは、041(その)平素(へいそ)()活動(くわつどう)状態(じやうたい)()つて(さと)()るのである。
042 天国(てんごく)はすべて大神(おほかみ)祭司(さいし)(てき)国土(こくど)にして大神(おほかみ)()住所(ぢゆうしよ)である。043霊国(れいごく)大神(おほかみ)王土(わうど)にして(これ)王座(わうざ)(また)(みづ)宝座(はうざ)とも()ふ。044(しか)して天国(てんごく)霊国(れいごく)との交通(かうつう)機関(きくわん)は、045(いづ)れも媒介(ばいかい)(てき)天人(てんにん)団体(だんたい)()によつて(おこな)はれてゐる。046これも(みな)大神(おほかみ)思召(おぼしめし)()つておかせ(たま)うた(ところ)交通(かうつう)機関(きくわん)である。047初稚姫(はつわかひめ)(また)(この)媒介(ばいかい)(てき)天人(てんにん)()によつて、048(ある)(とき)天国(てんごく)交通(かうつう)し、049(ある)(とき)霊国(れいごく)交通(かうつう)し、050(また)天国(てんごく)霊国(れいごく)一度(いちど)交通(かうつう)(たま)(こと)があつた。051初稚姫(はつわかひめ)(ごと)地上(ちじやう)天人(てんにん)は、052媒介(ばいかい)(てき)団体(だんたい)()()らなくても、053(すぐ)交通(かうつう)()べきものと(かんが)へらるるなれども、054一旦(いつたん)地上(ちじやう)(くだ)りて肉体人(にくたいじん)境遇(きやうぐう)()らるる(あひだ)は、055()うしても媒介者(ばいかいしや)(つう)ずる必要(ひつえう)があるのである。056如何(いかん)とならば、057内的(ないてき)外的(ぐわいてき)両方面(りやうはうめん)(うち)介在(かいざい)(たま)天人(てんにん)なるが(ゆゑ)である。
058 初稚姫(はつわかひめ)(ほこら)(もり)立出(たちい)でて、059(いよいよ)遠征(ゑんせい)()()かむとした。060(この)(とき)珍彦(うづひこ)夫婦(ふうふ)(はじ)(かへで)(およ)幹部(かんぶ)役員(やくゐん)(はじ)め、061(ただ)しき信徒(しんと)は、062(おや)(ごと)(かみ)(ごと)(した)うてゐた(この)神人(しんじん)(わか)るる(こと)非常(ひじやう)(なげ)(かな)しみ、063せめてモウ(いち)(にち)なりとも(あし)(とど)められむことをと赤心(まごころ)より懇願(こんぐわん)して()まなかつた。064されど初稚姫(はつわかひめ)は、065如何(いか)(あい)らしき信仰(しんかう)()てる人々(ひとびと)熱涙(ねつるゐ)(なが)しての哀願(あいぐわん)も、066(これ)受入(うけい)るる余地(よち)がなかつた。067何故(なにゆゑ)ならば、068自分(じぶん)大神(おほかみ)より(まか)されたる大神務(だいしんむ)(はた)さねばならぬ()(うへ)である。069そして(いち)(にち)(はや)神業(しんげふ)完成(くわんせい)天下(てんか)(がい)(のぞ)大神(おほかみ)(まへ)復命(ふくめい)せなくてはならぬからであつた。070初稚姫(はつわかひめ)哀別(あいべつ)離苦(りく)(じやう)(ほだ)されて、071(その)内心(ないしん)は、072此処(ここ)立去(たちさ)(こと)非常(ひじやう)()しんだのである。073万一(まんいち)(われ)此処(ここ)()らば、074(いま)(とく)(まつた)からず智慧(ちゑ)証覚(しようかく)(うす)珍彦(うづひこ)(はじ)(その)()役員(やくゐん)信者(しんじや)は、075(また)もや強烈(きやうれつ)なる曲神(まがかみ)(ため)誑惑(きやうわく)され、076折角(せつかく)信仰(しんかう)失墜(しつつゐ)せざらむやとの(あん)じが(のこ)つてゐたからである。077(しか)(なが)斎苑(いそ)(やかた)(あま)(とほ)からざる地点(ちてん)なれば、078正勝(まさか)(とき)には綺羅星(きらぼし)(ごと)立並(たちなら)宣伝使(せんでんし)が、079(なん)とか事務(じむ)繰合(くりあは)して応援(おうゑん)()()れるであらう。080さうすれば、081自分(じぶん)はここを()つても、082さまで(うれ)ふべき失態(しつたい)(きた)さないであらうと一縷(いちる)(のぞ)みを(のこ)して、083いよいよ(こころ)(はげ)まし、084人情(にんじやう)(そと)()つて、085(かみ)(ため)活動(くわつどう)せむことを決意(けつい)した。086初稚姫(はつわかひめ)神殿(しんでん)(むか)つて訣別(けつべつ)()()べられた。087(その)(ことば)
088初稚姫高天原(たかあまはら)霊国(れいごく)
089地上(ちじやう)(うつ)しまつりたる
090(ほこら)(もり)聖場(せいぢやう)
091(うづ)宮居(みやゐ)(さだ)めまし
092(した)巌根(いはね)宮柱(みやばしら)
093(ふと)しく()てて永久(とこしへ)
094しづまりいます三五(あななひ)
095(すめ)大神(おほかみ)(はじ)めとし
096左右(さいう)(わき)にあれまする
097(もも)(かみ)(たち)御霊(みたま)(たち)
098(うづ)御前(みまへ)(つつし)みて
099初稚姫(はつわかひめ)真心(まごころ)
100披陳(ひちん)(つか)(たてまつ)
101三千(さんぜん)世界(せかい)(うめ)(はな)
102一度(いちど)(ひら)()神業(しんげふ)
103精霊界(せいれいかい)地獄界(ぢごくかい)
104(その)(ほか)()しき邪神界(じやしんかい)
105(やみ)彷徨(さまよ)(みたま)(たち)
106(のこ)(くま)なく大神(おほかみ)
107至善(しぜん)至愛(しあい)高徳(かうとく)
108なびかせまつり(おろ)かなる
109おのもおのもの(みたま)をば
110(みが)(きよ)めて心身(しんしん)
111(ひかり)(あた)天界(てんかい)
112(かみ)(ひかり)(むか)はしめ
113宇宙(うちう)一切(いつさい)万有(ばんいう)
114高天原(たかあまはら)楽園(らくゑん)
115(すく)はむ()めの鹿島立(かしまだ)
116(わらは)(わか)()(もつ)
117魔神(まがみ)のたけぶ荒野原(あらのはら)
118()けゆき(すす)()にしあれば
119(しこ)曲津(まがつ)隙間(すきま)なく
120(わらは)(ほろ)ぼしなやめむと
121(すき)(うかが)()つならむ
122ああ大神(おほかみ)大神(おほかみ)
123如何(いか)なる(まが)(おそ)ふとも
124(しこ)魔風(まかぜ)のすさぶとも
125(きよ)(たふと)御光(みひかり)
126(あい)(ねつ)とに(わが)身魂(みたま)
127(まも)らせ(たま)皇神(すめかみ)
128()さし(たま)ひし神業(しんげふ)
129いと(たひら)けく(やす)らけく
130(こと)()へしめて大前(おほまへ)
131一日(ひとひ)(はや)復命(かへりごと)
132(まを)させ(たま)惟神(かむながら)
133御前(みまへ)(つつし)()ぎまつる
134(あさひ)()るとも(くも)るとも
135(つき)()つとも()くるとも
136天変(てんべん)地妖(ちえう)(おそ)ふとも
137(かみ)(まか)せし(この)身体(からだ)
138生死(せいし)(ほか)超越(てうゑつ)
139(あい)善徳(ぜんとく)(たて)となし
140(しん)真徳(しんとく)(ぬき)として
141(たゆ)まず(くつ)せず何処(どこ)までも
142(わが)天職(てんしよく)(まも)るべく
143(ちか)ひまつりし(うへ)からは
144仮令(たとへ)(わが)()(ほろ)ぶとも
145(かみ)()けたる霊身(れいしん)
146千代(ちよ)八千代(やちよ)永久(とこしへ)
147()ちず(ほろ)びず活動(くわつどう)
148幾万(いくまん)(ねん)(のち)までも
149顕幽(けんいう)二界(にかい)出没(しゆつぼつ)
150(この)目的(もくてき)(たつ)せずば
151いかでか()まむ大和魂(やまとだま)
152(わが)()(うち)天国(てんごく)
153(ひら)きて(すす)(いさ)ましさ
154(たちま)地獄(ぢごく)天国(てんごく)
155(かみ)のまにまに立直(たてなほ)
156(わが)霊魂(れいこん)天分(てんぶん)
157完全(うまら)委曲(つばら)(つく)すべし
158(まも)らせ(たま)惟神(かむながら)
159(すめ)大神(おほかみ)大前(おほまへ)
160(かしこ)(かしこ)()ぎまつる』
161(ねん)(をは)り、162(かつ)珍彦(うづひこ)以下(いか)(かみ)下僕(げぼく)悪魔(あくま)誑惑(きやうわく)さるることなく、163惟神(かむながら)大道(だいだう)遵奉(じゆんぽう)し、164(その)使命(しめい)(まつた)うせむことを懇願(こんぐわん)して大前(おほまへ)退(しりぞ)き、165珍彦(うづひこ)(やかた)()りて送別(そうべつ)(えん)(のぞ)み、166いよいよ此処(ここ)(はな)るることとなつた。
167 珍彦(うづひこ)(わか)れに(のぞ)んで(うた)をよむ。
168珍彦久方(ひさかた)天津空(あまつそら)より(くだ)りましし
169(きみ)(わか)るる今日(けふ)(かな)しさ。
170(ねが)はくばせめて一日(ひとひ)(この)(もり)
171(すご)させ(たま)(いづ)生宮(いきみや)
172初稚姫(はつわかひめ)珍彦(うづひこ)(かみ)御言(みこと)如何(いか)にして
173(そむ)くべきかは、ああされどされど。
174惟神(かむながら)(かみ)言葉(ことば)(そむ)かれず
175()しき(わか)れを()ぐる(くる)しさ。
176()(とほ)くハルナの(みやこ)(すす)むとも
177(わが)(たましひ)(なれ)()ひなむ』
178珍彦(うづひこ)有難(ありがた)(その)御言葉(みことば)(ちから)とし
179(はしら)となして(かみ)(つか)へむ。
180()(やま)()れに()れたる醜草(しこぐさ)
181()けて(すす)ます(きみ)(たふと)き。
182何事(なにごと)(さち)あれかしと大前(おほまへ)
183(あさ)(ゆふ)なに(ねが)ひまつらむ』
184静子(しづこ)(うづ)(きみ)これの(やかた)()でまして
185(きよ)(たから)(あた)(たま)ひぬ。
186()()えぬ(もも)(たから)(あた)へられぬ
187(みが)きすまして(かみ)(ささ)げむ』
188初稚姫(はつわかひめ)()()えぬ(たから)()ちず(むし)()はず
189いや永久(とこしへ)()(もの)となるも。
190信仰(しんかう)(とく)()ちぬれば曲津見(まがつみ)
191如何(いか)なる(あだ)(おそ)ふべしやは』
192静子(しづこ)妖幻坊(えうげんばう)高姫(たかひめ)(ごと)曲津見(まがつみ)
193(きた)りし(とき)如何(いか)になさむか。
194これのみが(こころ)にかかり()(よる)
195(ねむ)られぬ()(すく)はれにけり。
196さりながら(また)(おも)ふかな曲津見(まがつみ)
197(おそ)(きた)らむ(ため)しなきやと』
198初稚姫(はつわかひめ)珍彦(うづひこ)静子(しづこ)(きみ)楓姫(かへでひめ)
199(こころ)(やす)かれ(うづ)聖地(せいち)ぞ。
200(なれ)()高天原(たかあまはら)(ひら)けなば
201大蛇(をろち)(おに)(おそ)()べきや。
202(おそ)るべき(わが)()(あだ)(こころ)より
203(かみ)(そむ)きし(つみ)とこそ()れ』
204珍彦(うづひこ)有難(ありがた)(きよ)(をしへ)(かうむ)りて
205(よみがへ)りたる心地(ここち)しにけり』
206楓姫(かへでひめ)初稚姫(はつわかひめ)(かみ)(みこと)(かへ)りまさば
207(たれ)をたよりに()をや(すご)さむ。
208この(きみ)(いのち)(おや)(あが)めつつ
209(つか)(きた)りしわれぞ(かな)しき。
210(わか)れても(また)()(こと)のあるものと
211(かみ)(をしへ)をたよりに()つも』
212初稚姫(はつわかひめ)楓姫(かへでひめ)名残(なごり)()きず(わが)(なみだ)
213(かみ)(ひかり)()して()くべし』
214楓姫(かへでひめ)(いま)(なが)(なみだ)(あめ)もやがて(また)
215()れて(うれ)しき神国(かみくに)(その)
216イル『いかにして(この)()でましを(とど)めむと
217(いの)りし甲斐(かひ)なく(わか)れむとぞする』
218イク『どうしても御供(みとも)(つか)へまつらむと
219(あさ)(ゆふ)なに(ねが)ひてしかも』
220サール『何処(どこ)までも(きみ)御後(みあと)(したが)ひて
221(われ)()くなり(かみ)のまにまに』
222初稚姫(はつわかひめ)『ますらをの(こころ)(うれ)しさりながら
223(かみ)(おほ)せに(そむ)くよしなし』
224サール『さりとても(これ)(この)(まま)(なん)として
225(わか)れらりようか(むね)(くる)しさ』
226ハル『はるばると荒野(あらの)()えて(つき)(くに)
227()でます(きみ)雄々(をを)しかりけり。
228われも(また)御供(みとも)(つか)へまつらむと
229(ねが)ひしことも(ゆめ)となりぬる』
230テル『如何(いか)にして(きみ)首途(かどで)をとどめむと
231(おも)ひし甲斐(かひ)()()くわかるる』
232初稚姫(はつわかひめ)『いざさらば珍彦(うづひこ)(その)()(つかさ)(たち)
233(かみ)(まも)りに(やす)くましませ』
234珍彦(うづひこ)(きみ)()かば(ほこら)(もり)(こがらし)
235()()()りし(ごと)くなるらむ』
236初稚姫(はつわかひめ)()()()るも(はる)陽気(やうき)(うま)()
237(めぐみ)(はな)(にほ)聖場(せいぢやう)
238いつまでも此処(ここ)にあるとも如何(いか)にせむ
239(かみ)(こころ)(かな)はざりせば。
240皇神(すめかみ)大御心(おほみこころ)逸早(いちはや)
241ハルナに()けと()らせ(たま)へば』
242 ()(たがひ)訣別(けつべつ)(うた)交換(かうくわん)し、243哀別(あいべつ)(なみだ)(なが)しながら、244愛犬(あいけん)スマートを(したが)へ、245宣伝歌(せんでんか)(うた)ひつつ、246初稚姫(はつわかひめ)崎嶇(きく)たる山路(やまぢ)を、247宣伝使(せんでんし)(ふく)()をかため、248(つゑ)(ちから)(くだ)()く。249スマートも(ほこら)(もり)人々(ひとびと)(わか)れを()しむものの(ごと)く、250二声(ふたこゑ)三声(みこゑ)(かな)しげな(こゑ)(のこ)し、251初稚姫(はつわかひめ)(あと)になり(さき)になり、252(また)もや(うれ)しげに(かしら)をふり、253()()(したが)()く。
254大正一二・一・二九 旧一一・一二・一三 松村真澄録)

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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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