霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一六章 暗示(あんじ)〔一三七九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第53巻 真善美愛 辰の巻 篇:第3篇 兵権執着 よみ:へいけんしゅうちゃく
章:第16章 第53巻 よみ:あんじ 通し章番号:1379
口述日:1923(大正12)年02月14日(旧12月29日) 口述場所:竜宮館 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年3月8日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
バラモン軍は、牢獄につないでいたビクトリヤ王をはじめビク国の重臣たちを和睦の酒宴に招くことになった。鬼春別、久米彦らが上座を占め、王家の人々は下座に座って和睦の謝意を述べた。
ビクトリヤ王とハルナは、鬼春別・久米彦の傍らに控えている女性がヒルナ姫、カルナ姫によく似ていることに気が付き、突然バラモン軍が和睦を申し出てきたのも、彼女たちの働きがあったのではないか、とうすうす感じていた。
鬼春別と久米彦は、ヒルナ姫とカルナ姫を自分の妻のように扱っていた。将軍たちの酔った機嫌を幸い、ヒルナ姫とカルナ姫は酒の冗談にかまけて将軍たちをからかった。
ヒルナ姫とカルナ姫は、酒席のからかい話にまぎれて、ビク国王家の人々を解放するために自分たちがバラモンの将軍たちに取り入っていることを知らせた。刹帝利もハルナもそれによって二女の働きを悟り、女の魔力にひそかに舌を巻いていた。
鬼春別と久米彦は、ますます酒に酔ってよい機嫌になり、歌を唸りだした。そして二女にも歌を所望した。ヒルナ姫とカルナ姫は、歌の中に自分たちの赤誠と状況をバラモン軍に悟られないように籠めた。
これによって刹帝利をはじめ左守、右守、ハルナ、タルマンらビク国の人々は二女の貞節と活躍を知ることになった。
両将軍をはじめバラモン軍の士官たちは酔いつぶされて、酒宴の席で眠ってしまった。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm5316
愛善世界社版:189頁 八幡書店版:第9輯 573頁 修補版: 校定版:195頁 普及版:95頁 初版: ページ備考:
001 ビクトリア(わう)和睦(わぼく)酒宴(しゆえん)(まね)かれて、002鬼春別(おにはるわけ)003久米彦(くめひこ)両将軍(りやうしやうぐん)(はじ)め、004スパール、005エミシ、006シヤム、007マルタは客人側(きやくじんがは)として、008上座(じやうざ)順序(じゆんじよ)よく座席(ざせき)()めた。009一方(いつぱう)には刹帝利(せつていり)(はじ)左守(さもり)右守(うもり)(ならび)にタルマン、010ハルナ、011ヱクス、012シエールなどがズラリ(なら)んで、013平和克復(へいわこくふく)祝宴(しゆくえん)(はじ)まつた。014ビクトリア(わう)鬼春別(おにはるわけ)015久米彦(くめひこ)両将軍(りやうしやうぐん)(まへ)(うやうや)しく(かしら)()げ、
016刹帝利(せつていり)両将軍様(りやうしやうぐんさま)017(この)(たび)御仁慈(ごじんじ)思召(おぼしめし)(もつ)て、018吾々(われわれ)一族(いちぞく)をお(たす)(くだ)さいまして、019(なん)とも御礼(おれい)申上(まをしあ)げやうも(ござ)いませぬ』
020泥棒(どろぼう)(いへ)()かれ、021家族(かぞく)(ころ)された(うへ)022自分(じぶん)(いのち)(たす)けて(もら)うたのを感謝(かんしや)するやうな、023(わり)(わる)立場(たちば)()つて、024さも(うれ)しげに、025(うらみ)()んで挨拶(あいさつ)をしてゐる。026鬼春別(おにはるわけ)威丈高(ゐたけだか)になり、027さも鷹揚(おうやう)胡床(あぐら)をかき、
028鬼春別(おにはるわけ)『ア、029イヤ刹帝利殿(せつていりどの)030(その)言葉(ことば)には(おそ)()る。031拙者(せつしや)武骨(ぶこつ)なる軍人(ぐんじん)(ござ)れば、032窮屈(きうくつ)行儀作法(ぎやうぎさはふ)などは、033(おほい)(こま)(まを)す。034野武士(のぶし)本領(ほんりやう)(あら)はし、035(たふと)殿内(でんない)をも(かへり)みず、036胡床(あぐら)をかいて御無礼(ごぶれい)(いた)しまする。037刹帝利殿(せつていりどの)(こころ)()しく(おも)はず、038(ゆる)して(もら)ひたいもので(ござ)る』
039刹帝利(せつていり)『ハイ、040(なに)(おほ)せられまする。041軍人様(ぐんじんさま)素朴(そぼく)なのが価値(ねうち)(ござ)います。042現代(げんだい)虚礼(きよれい)虚式(きよしき)流行(りうかう)する()(なか)043貴方(あなた)(ごと)赤裸々(せきらら)軍人様(ぐんじんさま)本当(ほんたう)(たの)もしう(ぞん)じます。044サアどうか(ひと)()(あが)(くだ)さいませ』
045(さかづき)をさす。046鬼春別(おにはるわけ)()だらけの(ふと)()をヌツと()し、047(さかづき)(まへ)突出(つきだ)し、048刹帝利(せつていり)()よりナミナミとつがれて、049グツと()()し、
050鬼春別(おにはるわけ)『イヤもう結構(けつこう)(さけ)(ござ)る、051五臓六腑(ござうろつぷ)()(わた)(やう)妙味(めうみ)(ござ)る。052刹帝利殿(せつていりどの)053拙者(せつしや)(さかづき)一杯(いつぱい)受取(うけと)(くだ)され』
054無雑作(むざふさ)にグツと突出(つきだ)す。055刹帝利(せつていり)は、056斯様(かやう)(ねこ)(かぶ)つた豺狼(さいらう)機嫌(きげん)(そこ)ねては(また)大変(たいへん)と、057さも満足(まんぞく)(てい)にて(さかづき)(いただ)き、058二三回(にさんくわい)(かしら)()げ、
059刹帝利(せつていり)『これはこれは、060驍名(げうめい)(たか)将軍様(しやうぐんさま)のお(さかづき)061(つつし)んで頂戴(ちやうだい)(つか)まつります』
062鬼春別(おにはるわけ)『ヤ、063遠慮(ゑんりよ)には(およ)ばぬ。064沢山(たくさん)()んで(くだ)さい、065拙者(せつしや)(ふところ)(いた)(さけ)でもなし、066御馳走(ごちそう)(いく)らなりと()放題(はうだい)067イヤ(はや)戦捷(せんせふ)勇士(ゆうし)(さかづき)をお()けになれば、068チツトはあやかつて貴方(あなた)豪傑(がうけつ)になるでせう。069アハハハハ』
070豪傑笑(がうけつわら)ひをやつてゐる。071鬼春別(おにはるわけ)(かたはら)(こは)(さう)(ひか)えてゐる(をんな)は、072風態(ふうてい)こそ(かは)れ、073刹帝利(せつていり)()には、074どうもヒルナ(ひめ)のやうに(おも)はれてならなかつた。075(しか)(なが)ら……世間(せけん)にはよく()(をんな)のあるものだなア……(ぐらゐ)に、076老眼(らうがん)(こと)とて(かる)()てゐた。077そして今回(こんくわい)刹帝利(せつていり)以下(いか)(たす)けたのも、078ヒルナ(ひめ)079カルナ(ひめ)両人(りやうにん)必死(ひつし)活動(くわつどう)()つた(こと)は、080(すこ)しも()がつかなかつたのである。081(また)ハルナは……久米彦(くめひこ)将軍(しやうぐん)(そば)にゐる美人(びじん)(ふう)こそ(かは)つて()(ども)082どこともなしに最愛(さいあい)(つま)カルナにソツクリだ。083そして時々(ときどき)自分(じぶん)(はう)視線(しせん)()ける(こと)()れば、084カルナではあるまいか、085今回(こんくわい)(おも)はぬ(うれ)しい解放(かいはう)()うたのも、086(あるひ)はカルナが斡旋(あつせん)(ちから)ではなからうか……などと(かんが)へ、087(ぬす)むやうにして、088チヨイチヨイと(をんな)(かほ)()てゐた……()れば()(ほど)よく()てゐる、089……と(おも)(なが)(また)一人(ひとり)(をんな)()れば、090どう(おも)うてもヒルナ(ひめ)とより()えない。091ハルナのみならず、092左守(さもり)右守(うもり)(その)(ほか)一同(いちどう)(こころ)同様(どうやう)(うたがひ)(いだ)いてゐた。093久米彦(くめひこ)将軍(しやうぐん)威丈高(いたけだか)になり、
094久米彦(くめひこ)『オイ、095カルナ(ひめ)096そちは拙者(せつしや)最愛(さいあい)女房(にようばう)だ。097斯様(かやう)(ところ)(ひと)(うぐひす)のやうな(こゑ)()して(うた)つたらどうだ。098何分(なにぶん)陣中(ぢんちう)(をとこ)ばかりで殺風景(さつぷうけい)(きは)まる。099そこへ其方(そなた)がやつて()たのは(てん)配剤(はいざい)100拙者(せつしや)(こころ)()かす唯一(ゆゐいつ)如意宝珠(によいほつしゆ)だ。101テモさても(うつく)しい(もの)だなア』
102カルナ(ひめ)『ハイ、103モウ(すこ)しお(さけ)がまはりましたら、104(なに)(うた)はして(もら)ひませう。105将軍様(しやうぐんさま)からどうぞ(さき)(うた)つて(くだ)さいませ。106まだ貴方(あなた)のお(うた)()いた(こと)(ござ)いませぬからねえ』
107 久米彦(くめひこ)刹帝利(せつていり)()からナミナミと(さけ)をつがれ、108団栗目(どんぐりめ)をむき(なが)大盃(たいはい)からグツと()()し、
109久米彦(くめひこ)拙者(せつしや)刹帝利殿(せつていりどの)(さかづき)をさしたいのだが、110()れば余程(よほど)御老体(ごらうたい)111(かへつ)てお(こま)りだらうから、112最愛(さいあい)のカルナにさすであらう。113()つても(をんな)社交界(しやかうかい)(はな)114一家(いつか)()つては女王様(によわうさま)だから、115()女王様(によわうさま)御機嫌(ごきげん)(そん)じないやう、116取計(とりはか)らうが拙者(せつしや)利益(りえき)……と(まを)すもの、117(おい)さらばうた刹帝利様(せつていりさま)へさすよりも、118何程(なにほど)気分(きぶん)()いか()れないからなア。119アハハハハ』
120鬼春別(おにはるわけ)『オイ、121ヒルナ殿(どの)122(なに)湿(しめ)つてゐるのだ。123陣中(ぢんちう)()(とき)には、124随分(ずいぶん)ベラベラと(しやべ)つたでないか、125チツとあの(とき)元気(げんき)を、126こんな(せき)()して(もら)ひたいものだな。127エヘヘヘヘ、128ぢやと()つて、129(ほほ)べたをなめたり、130(はな)(つま)んだり、131爪疵(つめきず)()はされちや(こま)るよ』
132ヒルナ(ひめ)将軍様(しやうぐんさま)の、133マア卑怯(ひけふ)(こと)仰有(おつしや)いますこと、134貴方(あなた)千軍万馬(せんぐんばんば)(なか)疾駆(しつく)する勇将(ゆうしやう)(ござ)いませぬか。135(やり)(かたな)(きづ)何時(いつ)()けるか()れないお身分(みぶん)()(なが)ら、136繊弱(かよわ)(をんな)(はな)(ひと)(くらゐ)()()つた(ところ)が、137(なん)(ござ)います。138そんな(こと)仰有(おつしや)ると(ひげ)をむしりますよ』
139(あご)(ひげ)をグツと(にぎ)つて、140()()つしやくつてみた。
141鬼春別(おにはるわけ)『アイタタタ、142コレ、143ヒルナ、144さう無茶(むちや)をするものだない。145エヘヘヘヘ、146ヤツパリ(いた)うても気分(きぶん)()いワイ』
147ヒルナ(ひめ)『ホホホホホ、148そらさうですとも、149貴方(あなた)のお(ひげ)(ちり)(はら)ふものは沢山(たくさん)(ござ)いますけれど、150(ひげ)をむしつて(あか)()()す、151(まこと)熱烈(ねつれつ)(をんな)(あたい)より(ほか)(ござ)いますまい。152あのマア、153奇妙(きめう)奇天烈(きてれつ)な、154人好(ひとずき)のするお(かほ)ワイのう、155ホホホホ』
156鬼春別(おにはるわけ)『イヤ久米彦(くめひこ)殿(どの)157拙者(せつしや)のナイスは、158(かほ)にも似合(にあ)はぬヤンチヤで(ござ)る。159昨日(きのふ)(はじ)めて()うてから、160()一度(いちど)(まくら)(かは)さないに(かかは)らず、161(みみ)をひつ()く、162(はな)()ぢる、163(ひげ)をむしる、164(つめ)る、165しまひの()てにや、166拙者(せつしや)(かほ)痰唾(たんつば)()きかけるので(ござ)る。167かやうなおキヤンに出会(であ)つた(もの)は、168(まこと)不仕合(ふしあは)せ、169……イヤ情熱(じやうねつ)高調(かうてう)した(とき)は、170()づこんなものとみえますワイ。171アハハハハハ』
172久米彦(くめひこ)成程(なるほど)173それは随分(ずいぶん)(たの)しみで(ござ)らう、174拙者(せつしや)のナイスは比較的(ひかくてき)因循(いんじゆん)で、175(しか)淑女(しゆくぢよ)(ござ)るから、176(さけ)()には面白(おもしろ)(ござ)らぬ。177(じつ)にお(うらや)ましう(ござ)る』
178カルナ(ひめ)将軍様(しやうぐんさま)179(なん)仰有(おつしや)います、180(わらは)淑女(しゆくぢよ)だから()()らないのですか。181(よろ)しい、182キツと(かたき)()つて()げます』
183()(なが)ら、184(はな)(ちから)(まか)せて、185()()げた。
186久米彦(くめひこ)『イタイ イタイ イタイ、187コラ無茶(むちや)(こと)(いた)すない、188(なん)()れたと()つても(あんま)りだないか』
189カルナ(ひめ)『それでも貴方(あなた)190ヒルナさまのやうな()()はして()しいのでせう。191エエ(にく)らしい(をとこ)だこと、192あたい、193こんな(をとこ)194(いや)……でもないけれど……』
195()(なが)ら、196ピシヤ ピシヤ ピシヤと(ほほ)(なぐ)つた。
197久米彦(くめひこ)『あああ、198天下(てんか)名将(めいしやう)(をんな)にかけたら、199サツパリ駄目(だめ)だなア、200エヘヘヘヘ。201鬼春別(おにはるわけ)殿(どの)202拙者(せつしや)色男振(いろをとこぶり)(この)(とほ)りで(ござ)る』
203鬼春別(おにはるわけ)『オイ、204ヒルナ、205(ちつ)としつかりせぬかい。206久米彦(くめひこ)(をつと)がヒケを()るのは、207(まへ)(なん)ともないのか』
208ヒルナ(ひめ)(わらは)(じつ)(ところ)209モツとモツとひどい()()はして()げたいので(ござ)いますが、210どう(かんが)へても、211これ(だけ)沢山(たくさん)歴々(れきれき)のゐらつしやる(まへ)ですもの、212あたいもチツと心得(こころえ)()りますのよ』
213鬼春別(おにはるわけ)(わらは)()つたり、214あたいと()つたり、215人格(じんかく)二人(ふたり)もある(やう)だ。216どちらかに(ひと)つ、217きめて(もら)ひたいものだな』
218ヒルナ(ひめ)(わらは)といふのは貴方(あなた)正妻(せいさい)ですよ。219あたいといふのはバイタの(れい)(うつ)つて()貴方(あなた)御機嫌(ごきげん)()つて()りますのよ。220どうです、221バイタの(れい)がお()きですか、222淑女(しゆくぢよ)(よろ)しいか、223どちらかにきめて(くだ)さいな』
224鬼春別(おにはるわけ)(わらは)もあたいも(わたくし)(ぼく)拙者(せつしや)も、225(それがし)も、226やつがれも、227(みな)一度(いちど)()い、228かふ()目出(めで)たい(せき)一人(ひとり)でも(おほ)いが()いからな』
229ヒルナ(ひめ)『ホホホホホ、230()(おほ)いお(かた)だこと、231そんなら(それがし)(れい)()んで(まゐ)りませうか』
232鬼春別(おにはるわけ)『ウンウン(なん)でもいい、233(それがし)でも(ぼく)でも結構(けつこう)だ』
234 ヒルナは(にはか)態度(たいど)(あらた)め、
235ヒルナ(ひめ)『オイ(きみ)236鬼春別君(おにはるわけくん)237随分(ずいぶん)デレ(すけ)だねえ。238折角(せつかく)(ほね)()つて占領(せんりやう)したビクトリア(じやう)をヒルナ(ひめ)にチヨロまかされ、239刹帝利(せつていり)(かへ)すとは、240本当(ほんたう)()うかしてゐるだないかオイ、241チツと(しつか)りし(たま)へ』
242鬼春別(おにはるわけ)『コーリヤ、243さう猛烈(まうれつ)にやつてくれては(こま)るぢやないか、244(なに)()ふのだ』
245ヒルナ(ひめ)『だつて(きみ)246よう(かんが)へてみ(たま)へ、247(きみ)はヒルナ(ひめ)(わが)(もの)にせうとして、248久米公(くめこう)随分(ずいぶん)陣中(ぢんちう)()(あひ)までしただないか、249……モシ将軍様(しやうぐんさま)250(なん)だか(めう)(れい)(うつ)つて()て、251あんな(こと)(まを)しますワ、252()(いた)しませうかねえ、253(わらは)本当(ほんたう)(はづか)しうて(たま)りませぬワ』
254鬼春別(おにはるわけ)『アハハハハハ、255随分(ずいぶん)(うつ)られ(やす)(みたま)だのう。256大方(おほかた)拙者(せつしや)(たい)し、257君々(きみきみ)といふからは、258ランチ将軍(しやうぐん)(れい)がお(まへ)(うつ)つたのかも()れないよ』
259ヒルナ(ひめ)成程(なるほど)260さう(うけたま)はりますと、261(なん)だか(からだ)がヘンになつて()ましたワ。262……オイ(きみ)263(さつ)しの(とほ)り、264(ぼく)はランチだよ。265(きみ)随分(ずいぶん)乱痴気(らんちき)将軍(しやうぐん)になつたね。266モウこんな殺伐(さつばつ)(こと)はよし(たま)へ。267それよりもヒルナ(ひめ)夫婦(ふうふ)になる(こと)(かんが)へたがよからうぞ。268(しか)しヒルナは到底(たうてい)(きみ)()には()ふまいよ』
269鬼春別(おにはるわけ)『コリヤ、270ランチ、271馬鹿(ばか)()ふな。272貴様(きさま)のやうなヒヨツトコには、273(ぼく)熱烈(ねつれつ)恋愛(れんあい)(わか)るかい、274ヒルナ(ひめ)(すで)(すで)拙者(せつしや)情約済(じやうやくずみ)だ。275御心配(ごしんぱい)御無用(ごむよう)276マア一杯(いつぱい)やり(たま)へ』
277とヒルナ(ひめ)(さかづき)をさす。
278ヒルナ(ひめ)『あれマア将軍様(しやうぐんさま)279(わらは)にそんなお言葉(ことば)をお使(つか)ひになると、280(おそ)ろしうなりましたワ。281チツと(やさ)しう()つて(くだ)さいな、282(わらは)(こは)いのだもの』
283鬼春別(おにはるわけ)『エツヘヘヘヘ、284そらさうだらう、285軍人(ぐんじん)といふ(もの)は、286元来(ぐわんらい)(あら)つぽい性質(せいしつ)のものだからなア。287ましてランチといふ(やつ)は、288仕方(しかた)のない(をとこ)だから、289(まへ)肉体(にくたい)(かか)つて、290あんな(こと)()ひやがるのだ。291余程(よほど)けなりいと()えるワイ。292エツヘヘヘヘ』
293 カルナは(また)もや(からだ)四角(しかく)にし、294軍人(ぐんじん)のやうな態度(たいど)(よそほ)ひ、
295カルナ(ひめ)『オイ、296(きみ)297久米彦(くめひこ)298(ひさ)(ぶり)だねー。299(ぼく)片彦(かたひこ)だよ。300河鹿峠(かじかたうげ)では随分(ずいぶん)(あわ)()いて将軍(しやうぐん)威勢(ゐせい)(まつた)()におちたでないか。301本当(ほんたう)(ぼく)(きみ)軍人(ぐんじん)面汚(つらよご)しだね。302(しか)(きみ)(えら)いワ、303ビクのやうな(ちひ)さい(くに)占領(せんりやう)しやうとやつて()たのは、304本当(ほんたう)先見(せんけん)(めい)ありだ。305(しか)(なが)(ひと)つの欠点(けつてん)(をんな)(おぼ)れる(こと)だ』
306久米彦(くめひこ)『ヤ、307(また)此奴(こいつ)308(へん)になりやがつたぞ。309拙者(せつしや)のローマンスを羨望(せんばう)して、310片彦(かたひこ)精霊(せいれい)()311大切(たいせつ)なカルナ(ひめ)(からだ)自由(じいう)にしやがる。312……コリヤ片彦(かたひこ)313貴様(きさま)()(ところ)だない、314(はや)くここを立去(たちさ)立去(たちさ)れ』
315カルナ(ひめ)『ホホホホ、316もし将軍様(しやうぐんさま)317あたい、318(なん)だか、319(おそ)ろしくなつて()ましたわ、320何者(なにもの)があんな乱暴(らんばう)(こと)()ふのでせうかね』
321久米彦(くめひこ)『ウン、322(まへ)()つた(こと)だない、323心配(しんぱい)するな、324(まへ)(みたま)水晶(すいしやう)だから、325(しつか)りせぬといろいろの(れい)(うつ)られ(やす)いからなア』
326 ()くしてヒルナ、327カルナは(たがひ)ちがひに両将軍(りやうしやうぐん)を、328刹帝利(せつていり)やハルナを(はじ)(その)()(まへ)翻弄(ほんろう)して、329それとはなしに自分(じぶん)意志(いし)(さと)らしめんと(つと)めてゐたのである。330ビクトリア(わう)(はじ)めハルナは(はや)くも二女(にぢよ)態度(たいど)()つて嫉妬(しつと)(ねん)()れ、331(をんな)(おそ)ろしき魔力(まりよく)感歎(かんたん)し、332(かつ)ひそかに(した)をまいてゐた。
333 鬼春別(おにはるわけ)(ゑひ)(まは)つて、334ソロソロどら(ごゑ)をはり()(うた)()した。
335鬼春別(おにはるわけ)『ここは()()ふビクの(くに)
336ドツコイシヨウ ドツコイシヨウ
337ビクの(みやこ)刹帝利(せつていり)
338(おい)ぼれ(ぢい)さまが頑張(ぐわんば)つて
339左守(さもり)右守(うもり)家来(けらい)をば
340(かか)へて威勢(ゐせい)近国(きんごく)
341(しめ)して()つた(とき)もあれ
342バラモン(けう)()(たか)
343鬼春別(おにはるわけ)将軍(しやうぐん)
344(ひき)ゆるナイト三千騎(さんぜんき)
345破竹(はちく)(いきほひ)(てき)()
346(たちま)捕虜(ほりよ)となり()てて
347土蔵(どざう)(なか)手足(てあし)をば
348(しば)りて無残(むざん)投込(なげこ)まれ
349無念(むねん)(なみだ)(しぼ)(をり)
350天女(てんによ)(やう)なヒルナ(ひめ)
351(てん)一方(いつぱう)から(くだ)つて()
352ドツコイシヨウ ドツコイシヨウ
353色々雑多(いろいろざつた)(みち)()
354(そもそも)(ひと)生涯(しやうがい)
355ラブ・イズ・ベストが肝腎(かんじん)
356などとしほらしい(こと)()
357仁慈(じんじ)()める(この)(はう)
358兇悪一途(きようあくいちづ)久米彦(くめひこ)
359やつと()()刹帝利(せつていり)
360(その)他一同(たいちどう)解放(かいはう)
361(たす)けてやつたは救世主(きうせいしゆ)
362(かみ)(ひと)しき名将(めいしやう)
363(その)(むく)いにやヒルナ(ひめ)
364一瞥(いちべつ)(しろ)(かたむ)ける
365(やう)(まなこ)(ひか)らして
366鬼春別(おにはるわけ)慇懃(いんぎん)
367もてなしくるる(たの)しさよ
368ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
369(をんな)()れる(をとこ)ぞよ
370(なさけ)()つた英雄(えいゆう)
371コリヤ コリヤ久米彦(くめひこ)(それがし)
372(まを)言葉(ことば)無理(むり)なかろ
373アハハハハハ、アハハハハ。
374オイ、375ヒルナ、376一杯(いつぱい)ついでくれ。377そして(ひと)(うた)つたり(うた)つたり』
378ヒルナ(ひめ)今度(こんど)(この)(たび)(いくさ)についてね
379(わたし)()きなは(ただ)一人(ひとり)
380(いろ)(くろ)うて()田螺(たにし)
381眼団栗(まなこどんぐり)でベラ(さく)眉毛(まゆげ)
382(はな)唐獅子(からしし)(みみ)(うさぎ)
383繻子(しゆす)のシヤツポン(てつ)(つゑ)
384ブリキの(やう)なサーベルさげて
385(みづか)(ひき)ゆる三千騎(さんぜんき)
386こんな(をとこ)があればこそ
387今度(こんど)難儀(なんぎ)(たす)かつた
388かく()(こゑ)はヒルナ(ひめ)
389(その)肉体(にくたい)(こゑ)だない
390ランチ将軍(しやうぐん)精霊(せいれい)
391一寸(ちよつと)ヒルナの(たい)()
392(にく)まれ(ぐち)()うたのだ
393ドツコイシヨウ ドツコイシヨウ
394ドツコイドツコイ ドツコイシヨウ
395サーサ(これ)から御本人(ごほんにん)
396ヒルナの(ひめ)(まか)しませう。
397モシ将軍様(しやうぐんさま)398(また)(なん)だか、399あたいに(かか)りましたよ。400どうか退()けて(くだ)さいませぬかねえ』
401鬼春別(おにはるわけ)『ハハハハ、402ヤツパリ(みたま)()いとみえて、403(うつ)(やす)(をんな)だのう。404(しか)今日(けふ)(さけ)(せき)だから、405ランチだつて、406ヤツパリ(おれ)友人(いうじん)だ。407今日(けふ)一切(いつさい)治外法権(ちぐわいはふけん)だから、408(なん)でも()いワ、409どうかお(まへ)本性(ほんしやう)(ひと)()かして(もら)ひたいものだなア』
410ヒルナ(ひめ)将軍様(しやうぐんさま)411(ひと)(うた)はして(いただ)きませう』
412()(なが)ら、413両手(りやうて)をピシヤピシヤ(たた)(なが)ら、
 
414ヒルナ(ひめ)(さけ)()(ひと)(しん)から可愛(かあい)
415()うてクダまきや(なほ)可愛(かあい)
416(わたし)将軍(しやうぐん)さまに本当(ほんたう)(ほれ)
417(いし)飛越(とびこ)()えなんだ』
 
418鬼春別(おにはるわけ)妙々(めうめう)419(ひと)(うた)つてくれぬか。420(なん)だかお(まへ)(こゑ)五臓六腑(ござうろつぷ)()(わた)るやうだ。421天女(てんによ)音楽(おんがく)だつてこれ(ほど)感動(かんどう)(あた)へまいて、422エヘヘヘヘヘ……オイ久米彦(くめひこ)どうだ、423カルナ砲台(はうだい)非常(ひじやう)沈黙(ちんもく)してゐるだないか、424ヤツパリ霊相応(みたまさうおう)のナイスより(てん)から(あた)へられぬものと()えるね。425ウツフフフフ』
426久米彦(くめひこ)『ヘン、427仰有(おつしや)いますワイ、428……オイ、429カルナ、430(まへ)(をつと)恥辱(ちじよく)(すす)(ため)431シツカリ奪戦(ふんせん)してくれ』
432カルナ(ひめ)『ハイ、433(かしこ)まりました。434そんなら噴火口(ふんくわこう)(つめ)をぬきますから、435そこら(ぢう)火山灰(くわざんばひ)()るかも()れませぬよ。436どうぞ警戒(けいかい)(ねが)ひます、437左様(さやう)なら御一同様(ごいちどうさま)438御免(ごめん)(くだ)さいませ』
439()(なが)ら、
440カルナ(ひめ)『わしの()きなはハルナ(みやこ)
441ハルナハルナと朝夕(あさゆふ)
442(かみ)(ねがひ)(かけ)まくも
443(かしこ)(かみ)御恵(おんめぐみ)
444(こい)しいお(かた)(その)(まへ)
445(さけ)(いただ)(うれ)しさよ
446世間(せけん)(ひと)(なに)なりと
447(そし)らば(そし)()はば()
448わが赤心(まごころ)はハルナさま
449(みやこ)にゐます(かみ)()
450何程(なにほど)()きな(かほ)しても
451(こころ)(そこ)承知(しようち)せぬ
452メツタに(みさを)(やぶ)らない
453安心(あんしん)なされよハルナ(ぐさ)
454もえ()つやうな()(きみ)
455ハーレヤーレあれワのサー
456コレワのサー
457ヨーイヨーイ ヨーイトサ』
458とうたひ(をは)り、459ハルナにだる(さう)視線(しせん)()(なが)久米彦(くめひこ)(まへ)(さかづき)をつきつけ、
460カルナ(ひめ)将軍様(しやうぐんさま)461エライ不調法(ぶてふはふ)(まを)しました』
462久米彦(くめひこ)『エヘヘヘヘ、463ヤツパリお(まへ)(うた)(かんが)へて()ると、464(おれ)真剣(しんけん)(おも)うてると()えるのう、465可愛(かあい)いものだ。466イヒヒヒヒ、467鬼春別(おにはるわけ)殿(どの)468拙者(せつしや)のナイスの(うた)(この)(とほ)りで(ござ)る、469(なん)高等教育(かうとうけういく)()けた(だけ)あつて、470立派(りつぱ)(もの)(ござ)らうがのう』
471鬼春別(おにはるわけ)『ヘヘン、472仰有(おつしや)いますワイ、473(いま)にアフンとさしてやらう。474サ、475ヒルナ(ひめ)476(をつと)一大事(いちだいじ)だ、477カルナを美事(みごと)(なげ)つけ、478久米彦(くめひこ)肝玉(きもだま)をひしぐは(いま)(この)(とき)だ。479サ、480一杯(いつぱい)()んで、481(しつか)(たの)むよ』
482ヒルナ(ひめ)『あたい、483(また)(めう)(もの)(うつ)つたら(こま)りますワ。484モウこらへて(くだ)さいな』
485鬼春別(おにはるわけ)『エエエ、486千騎一騎(せんきいつき)(この)場合(ばあひ)487(ひと)つで()いから、488飛切(とびき)上等(じやうとう)(やつ)()()してくれ、489(たの)みだ』
490ヒルナ(ひめ)将軍様(しやうぐんさま)がヒケをお()(あそ)ばすやうな(こと)があつては、491あたい()みませぬから、492そんなら(ひと)つうたつてみませう』
493鬼春別(おにはるわけ)『ウン、494ヨシヨシ()かした()かした、495シツカリ(たの)むよ』
496ヒルナ(ひめ)(うた)(うた)へとせき()てられて
497(うた)文句(もんく)(こま)ります
498さはさり(なが)(いま)となり
499(あと)()くのも卑怯(ひけふ)だと
500金輪奈落(こんりんならく)(ちから)()
501飛切(とびきり)上等(じやうとう)名歌(めいか)をば
502一同様(いちどうさま)()かせませう
503(わらは)()きなは刹帝利(せつていり)
504刹帝利様(せつていりさま)(たす)けたる
505(こころ)(おに)悪党(あくたう)
506やうに(おも)はれた将軍(しやうぐん)さま
507鬼春別(おにはるわけ)君様(きみさま)
508本当(ほんたう)本当(ほんたう)にのろい(ひと)
509(ひと)()かけによりませぬ
510(わらは)将軍(しやうぐん)心根(こころね)
511ゾツコン(ほれ)てはゐるけれど
512(ひと)(なん)だか()にかかる
513将軍様(しやうぐんさま)陣中(ぢんちう)
514奇妙(きめう)(をんな)がやつて()
515将軍様(しやうぐんさま)をばチヨロまかし
516(たましひ)(まで)もぬき()つて
517一切(いつさい)軍務(ぐんむ)打忘(うちわす)
518菎蒻腰(こんにやくごし)になられよかと
519そればつかりが心配(しんぱい)ぢや
520イヤイヤ心配(しんぱい)はしませぬよ
521どうして心配(しんぱい)するものか
522(かへつ)安心(あんしん)(いた)します
523(その)(ゆゑ)如何(いかん)()ふならば
524将軍様(しやうぐんさま)聰明(そうめい)
525(こころ)にしまりがあることを
526(わらは)(しん)じてゐるからだ
527刹帝利(せつていり)さまを(たす)けたは
528鬼春別(おにはるわけ)将軍(しやうぐん)
529仁慈無限(じんじむげん)御心(みこころ)
530発露(はつろ)なりとは()ふものの
531(かげ)女性(ぢよせい)がつきまとひ
532(あやつ)つて()つたのだ(みな)さまよ
533ドツコイ ドツコイ ドツコイシヨー
534将軍(しやうぐん)さまは(えら)(ひと)
535(をんな)にかけたら(なほ)エライ
536(はな)()ぢられ()をかかれ
537(ひげ)をしやくられ面体(めんてい)
538(たん)(つばき)をかけられて
539それでも一寸(ちよつと)(おこ)らない
540寛仁大度(くわんじんたいど)御精神(ごせいしん)
541見下(みさ)げたものでドツコイシヨ
542見上(みあ)げたお(かた)(ござ)います
543こんなお(かた)()へぬなら
544(わらは)()んだがマシですよ
545(わらは)本当(ほんたう)()きなのは
546ビクの(みやこ)刹帝利(せつていり)
547ビクトリア(わう)さまを(たす)けたる
548(まこと)(まこと)勇士(ゆうし)ぞや
549情深(なさけぶか)英雄(えいゆう)
550心事(しんじ)にホロリとなりました
551ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
552目玉(めだま)飛出(とびだ)しましませよ
553ア、オツトドツコイ惟神(かむながら)
554御霊(みたま)(さち)はへましませよ』
555一方(いつぱう)刹帝利(せつていり)(むか)つて自分(じぶん)赤心(せきしん)(あら)はし(なが)らも、556鬼春別(おにはるわけ)557久米彦(くめひこ)がカンづかないやうに、558うまくうたつてのけた。559(この)(うた)()くより、560刹帝利(せつていり)561左守(さもり)562右守(うもり)563ハルナ、564タルマンの面々(めんめん)(はじ)めて、565両女(りやうぢよ)赤心(せきしん)(さと)(かつ)(いま)()(けが)してゐない(こと)(たしか)め、566心中(しんちう)(ふか)感激(かんげき)した。
567 両将軍(りやうしやうぐん)二人(ふたり)(をんな)()(つぶ)され、568(をんな)(ひざ)(まくら)にして、569前後(ぜんご)()らずゴロリと(たふ)れ、570グウグウと(いびき)をかき()した。571刹帝利(せつていり)(はじ)め、572左守(さもり)573右守(うもり)574ハルナはソツと(この)()立去(たちさ)り、575別殿(べつでん)()つてホツと(いき)をつぎ、576(たがひ)(かほ)見合(みあは)せて、577二人(ふたり)(をんな)辣腕(らつわん)を、578()()(もつ)()めそやし()たりけり。
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