霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二二章 比丘(びく)〔一四三〇〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第55巻 真善美愛 午の巻 篇:第4篇 法念舞詩 よみ:ほうねんぶし
章:第22章 比丘 よみ:びく 通し章番号:1430
口述日:1923(大正12)年03月05日(旧01月18日) 口述場所:竜宮館 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年3月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる] 主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:
愛善世界社版:281頁 八幡書店版:第10輯 136頁 修補版: 校定版:296頁 普及版:122頁 初版: ページ備考:
001 左守司(さもりのかみ)のキユービツトは六人(ろくにん)(きやく)をトマスに(めい)叮嚀(ていねい)応接(おうせつ)させ()(なが)ら、002欣々(いそいそ)として刹帝利(せつていり)居間(ゐま)伺候(しこう)した。003刹帝利(せつていり)はソォファの(うへ)(よこ)たはりヒルナ(ひめ)介抱(かいほう)され(なが)ら、004(やや)快方(くわいはう)(むか)つたので顔色(かほいろ)(にはか)によくなり、005ニコニコとして()る。006左守(さもり)両手(りやうて)(つか)へ、
007刹帝利様(せつていりさま)008気分(きぶん)がよくなられましたさうで(ござ)いますなア、009左守(さもり)尊顔(そんがん)(はい)(なん)となく気分(きぶん)浮々(うきうき)(いた)して()ました。010何卒(どうぞ)(この)()御養生(ごやうじやう)肝腎(かんじん)(ござ)いますから御注意(ごちゆうい)(くだ)さいませ』
011刹帝利(せつていり)窓外(さうぐわい)庭園(ていゑん)樹木(じゆもく)(かぜ)()られて自然(しぜん)のダンスをやつてゐる。012(すず)しい(なつ)(かぜ)自然(しぜん)音楽(おんがく)(かな)で、013()(こころ)(なぐさ)めてくれる。014(じつ)(やまひ)()(くる)しいもので、015(この)天然(てんねん)恩恵(おんけい)()まで愉快(ゆくわい)(おも)はなかつたが、016(この)(とほ)気分(きぶん)がよくなると(また)格別(かくべつ)にすべての(もの)面白(おもしろ)くなつて()たやうだ』
017左守(さもり)左様(さやう)(ござ)います。018庭木(にはき)(かぜ)(あた)つて自然(しぜん)音楽(おんがく)(そう)する(さま)は、019(まる)でクラブィコードの音色(ねいろ)(やう)(ござ)います。020オルレグレットな気分(きぶん)(ただよ)ひますなア』
021刹帝利(せつていり)左守(さもり)022(なに)(めづ)らしき(はなし)()かして()れないか』
023左守(さもり)『ハイ、024(べつ)(めづ)らしい御話(おはなし)(ござ)いませぬが、025(ひめ)(さま)(こと)御心配(ごしんぱい)なさいますな。026屹度(きつと)神様(かみさま)御蔭(おかげ)()ならず御帰(おかへ)(あそ)ばすさうで(ござ)います。027貴方(あなた)御病気(ごびやうき)がオルレグレットに(おもむ)いたのも(まつた)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)万公別(まんこうわけ)さまの御骨折(おほねをり)(ござ)います。028万公別(まんこうわけ)(さま)がわざわざ(わが)(きみ)御悩(おんなや)みを御案(おあん)(あそ)ばしてエンゼルさまの命令(めいれい)だと()つて()(くだ)さいました。029(その)時刻(じこく)から御病気(ごびやうき)軽快(けいくわい)(むか)つたので(ござ)います』
030刹帝(せつてい)(なに)031三五教(あななひけう)万公別(まんこうわけ)(さま)()(くだ)さつたと()ふのか。032()して(ひめ)()ならず無事(ぶじ)(かへ)ると(まを)されたか』
033左守(さもり)『ハイ、034あの宣伝使(せんでんし)御言葉(おことば)には(すこ)しも間違(まちが)ひは(ござ)いませぬから、035御安心(ごあんしん)(くだ)さいませ。036(いま)(わたくし)居間(ゐま)御休息(ごきうそく)(ねが)つて()ります。037()して刹帝利様(せつていりさま)(めづ)らしい御話(おはなし)申上(まをしあ)げたいのは、038(ほか)では(ござ)いませぬ。039(はづ)かし(なが)(いま)より二十五年以前(にじふごねんいぜん)下女(げぢよ)(はら)ませ、040(をとこ)()()(おと)しモンテスと()をつけて首陀(しゆだ)(いへ)へやつて()きました。041(その)(せがれ)立派(りつぱ)奥方(おくがた)()れて只今(ただいま)万公別(まんこうわけ)宣伝使(せんでんし)(とも)城内(じやうない)(まゐ)り、042親子(おやこ)対面(たいめん)(いた)し、043(ちから)一杯(いつぱい)(うれ)()きに()いて()(ところ)(ござ)います。044イヤもう(らち)もない(こと)(いた)しまして御恥(おはづ)かしう(ござ)ります』
045刹帝(せつてい)『それは結構(けつこう)だつた。046(さだ)めてモンテスも(よろこ)んだであらうなア。047御前(おまへ)(さぞ)(うれ)しかつただらう。048アアそれに()いても(おも)()すのは、049チヌの(さと)里子(さとご)にやつた(ひめ)()うなつたであらう。050()無事(ぶじ)(この)()()きて()るであらうか。051(とし)()るにつけて()(よわ)つたと()え、052民間(みんかん)(あた)へて(えん)()つた子供(こども)(こと)までが(おも)()され、053せめて(いき)ある(うち)一度(いちど)(なん)とかして()ひたいものだが、054(ほのか)()けば養家(やうか)両親(りやうしん)(はや)くも()()り、055(むすめ)行方(ゆくへ)()れぬといふ(こと)だ。056(さだ)めて難儀(なんぎ)をして()るであらう』
057憮然(ぶぜん)として首垂(うなだ)れる。058左守(さもり)(なみだ)(なが)(なが)ら、
059左守(さもり)(わが)君様(きみさま)060(ひめ)(さま)がモシヤ(この)()御無事(ごぶじ)()られましたならば、061貴方(あなた)(こころよ)御会(おあ)ひなさいますか』
062刹帝(せつてい)久離(きうり)()つても親子(おやこ)だ。063どうかして一度(いちど)(むすめ)()ひたいものだ。064()うて(むすめ)(わび)をせねばなるまい。065アア可哀(かあい)(さう)(こと)をしたものだ』
066ヒルナ『左守殿(さもりどの)067万公別(まんこうわけ)宣伝使(せんでんし)(さま)御尋(おたづ)(いた)したら(ひめ)(さま)所在(ありか)(わか)りはせよまいかな。068(ひと)(ねが)つて(もら)ひたいものだな。069(わが)君様(きみさま)大変(たいへん)(ひめ)(さま)(あこ)がれてゐられますから、070どうか(ひと)(ねが)つて()(くだ)さいなア』
071左守(さもり)(じつ)(ところ)(おそ)(おほ)(こと)(ござ)りまするが、072(わたくし)(せがれ)モンテスの(つま)となり、073立派(りつぱ)服装(こしらへ)をして夫婦(ふうふ)(なか)よく(たま)(みや)御参拝(ごさんぱい)になり、074宣伝使(せんでんし)(とも)(いま)(わたくし)居間(ゐま)(やす)んでゐられます』
075刹帝(せつてい)『ナニ、076(ひめ)城内(じやうない)()()るといふのか。077そして御前(おまへ)(せがれ)夫婦(ふうふ)になつて()るのか。078()れは結構(けつこう)々々(けつこう)079これも(なに)かの因縁(いんねん)だ。080一時(いちじ)(はや)(ひめ)()ひたいものだ』
081左守(さもり)御差支(おさしつかへ)さへなくば直様(すぐさま)御供(おとも)をして(まゐ)りませう』
082ヒルナ『(わが)君様(きみさま)083(わたし)御迎(おむか)へして()ますから、084寸時(しばらく)御待(おま)(くだ)さいませ。085サー左守殿(さもりどの)(まゐ)りませう』
086とヒルナ(ひめ)欣々(いそいそ)として刹帝利(せつていり)(ゆる)しを()け、087六人(ろくにん)客室(きやくま)(すす)()く。088万公別(まんこうわけ)一生懸命(いつしやうけんめい)刹帝利(せつていり)病気(びやうき)平癒(へいゆ)とダイヤ(ひめ)無事(ぶじ)帰城(きじやう)せむ(こと)五人(ごにん)男女(だんぢよ)(とも)(いの)つてゐる真最中(まつさいちう)であつた。089ヒルナ(ひめ)(ふすま)(そと)()つて左守(さもり)(とも)祈願(きぐわん)()(まで)()つて()た。090ヒルナは(をり)見計(みはか)らひ、091サツと(ふすま)()()け、092叮嚀(ていねい)両手(りやうて)をついて、
093ヒルナ『三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)(さま)094よくまあ(わが)(きみ)御病気(ごびやうき)御助(おたす)(くだ)さいました。095有難(ありがた)(ござ)います。096(つい)てはお(たみ)(かた)刹帝利様(せつていりさま)一度(いちど)面会(めんくわい)がしたいと(おほ)せられますから、097何卒(どうぞ)(みな)さま御一緒(ごいつしよ)御居間(おゐま)まで()(くだ)さいませぬか』
098万公(まんこう)『ア、099貴方(あなた)はヒルナ(ひめ)(さま)100()()御無事(ごぶじ)御目出度(おめでた)(ぞん)じます。101イヤもう(いか)御世話(おせわ)(あづか)つて()ります。102サ、103(みな)さま、104(ひめ)(さま)御後(おあと)から(まゐ)りませう』
105一同(いちどう)(うなが)しぞろぞろと六人(ろくにん)左守(さもり)106ヒルナの(あと)(したが)つて、107(わう)居間(ゐま)(すす)()つた。
108万公(まんこう)刹帝利様(せつていりさま)109今春(こんしゆん)()(きみ)(とも)(なが)らく御世話(おせわ)(あづか)りました。110(わたし)玉置村(たまきむら)里庄(りしやう)養子(やうし)となり、111女房(にようばう)()()れて(たま)(みや)参拝(さんぱい)をいたしました(ところ)112隆靖彦(たかやすひこ)113隆光彦(たかてるひこ)のエンゼルが(たちま)御降臨(ごかうりん)(あそ)ばし、114刹帝利(せつていり)御病気(ごびやうき)原因(げんいん)(ひめ)(さま)のお行衛(ゆくゑ)御知(おし)らせ(くだ)さいましたので、115一寸(ちよつと)御訪問(ごはうもん)(いた)しました』
116刹帝利(せつていり)『エライ御厄介(ごやくかい)(あづか)りまして有難(ありがた)(ござ)ります』
117万公(まんこう)(この)(かた)王様(わうさま)御落胤(ごらくいん)チヌの(むら)のお(たみ)さまで(ござ)います。118新婚旅行(しんこんりよかう)()(たま)(みや)御参拝(ごさんぱい)になつたので(ござ)います』
119刹帝(せつてい)『アー其方(そなた)(ひめ)であつたか。120ようまあ無事(ぶじ)でゐてくれた。121折角(せつかく)城内(じやうない)(うま)(なが)首陀(しゆだ)(うち)(おと)したのは、122(わし)(わる)かつた。123何卒(どうぞ)(ゆる)してくれ。124(まへ)玉手姫(たまてひめ)()うたであらうがな』
125(たみ)『ハイ、126玉手姫(たまてひめ)(ござ)います。127(とう)さま、128御無事(ごぶじ)御目出度(おめでた)(ござ)います。129()()(ござ)いました』
130両眼(りやうがん)よりハラハラと落涙(らくるい)してゐる。131刹帝利(せつていり)()(おこ)し、132玉手姫(たまてひめ)()()つて(うれ)(なみだ)()れ、133(しば)無言(むごん)(まま)134(たがひ)(だき)ついて(すす)()いてゐた。135()かる(ところ)(あわ)ただしく(たま)(みや)拝礼(はいれい)()へて(かへ)つて()たタルマン、136エクス、137ハルナの三人(さんにん)()(きた)り、138両手(りやうて)をつき(なが)ら、
139タルマン『刹帝利様(せつていりさま)申上(まをしあ)げます。140ダイヤ(ひめ)(さま)修験者(しうげんじや)(おく)られて、141只今(ただいま)無事(ぶじ)御帰(おかへ)りになりました。142御目出度(おめでた)(ござ)います』
143刹帝(せつてい)『アー(うれ)しい(こと)(かさ)なれば(かさ)なるものだ。144(はや)くダイヤと修験者(しうげんじや)此処(ここ)御案内(ごあんない)(まを)しや』
145 タルマンは(ただ)一人(ひとり)『ハイ』と(こた)へて(この)()立去(たちさ)り、146(しばら)くあつてダイヤ(ひめ)147修験者(しうげんじや)四人(よにん)(ともな)ひ、148欣々(いそいそ)として()(きた)り、
149タルマン『(わが)君様(きみさま)150ダイヤ(ひめ)(さま)御帰(おかへ)りで(ござ)います』
151刹帝(せつてい)『ヤ、152其方(そなた)はダイヤ(ひめ)153ようまあ無事(ぶじ)(かへ)つてくれた。154(まへ)一体(いつたい)何処(どこ)()つて()たのだ』
155ダイヤ『ハイ、156父上(ちちうへ)御病気(ごびやうき)御全快(ごぜんくわい)祈願(きぐわん)せむと、157()(なれ)照国山(てるくにやま)清滝(きよたき)水垢離(みづごり)をとり()りまする(ところ)へ、158(さき)右守司(うもりのかみ)のベルツ(およ)びシエールの両人(りやうにん)(あら)はれ(きた)無体(むたい)(こと)(まを)し、159(つひ)には双方(さうはう)より(わたし)(ころ)さうといたしましたので、160(かし)()(たて)にとつて(ふせ)(たたか)(をり)しも、161山彦(やまびこ)(おどろ)かして(きこ)()法螺(ほら)(こゑ)追々(おひおひ)(ちか)づくと()ると(とも)四人(よにん)修験者(しうげんじや)(あら)はれて、162(わたし)危難(きなん)御救(おすく)(くだ)され、163此処(ここ)(まで)(おく)つて()(くだ)さいました。164何卒(どうぞ)御礼(おれい)(まを)して(くだ)さいませ』
165刹帝(せつてい)(いづ)れの修験者(しうげんじや)(ぞん)じませぬが、166よくまあ(むすめ)(たす)けて(くだ)さいました。167サア、168何卒(どうぞ)御緩(ごゆつく)りと御休息(ごきうそく)(くだ)さいませ』
169治道(ちだう)拙者(せつしや)御見忘(おみわす)れになつたか()りませぬが、170(もと)はバラモン(けう)のゼネラル鬼春別(おにはるわけ)(ござ)います。171(この)三人(さんにん)久米彦(くめひこ)172スパール、173エミシで(ござ)いますが、174治国別(はるくにわけ)(さま)御教(みをしへ)(うけたまは)り、175菩提心(ぼだいしん)(おこ)修験者(しうげんじや)となり、176(わたし)治道居士(ちだうこじ)177久米彦(くめひこ)道貫居士(だうくわんこじ)178スパールは素道居士(そだうこじ)179エミシは求道居士(きうだうこじ)()(あらた)め、180照国山(てるくにやま)(きよ)めの(たき)修業(しうぎやう)(まゐ)らむと法螺貝(ほらがひ)()()らし、181(のぼ)りて()れば(ひめ)(さま)御遭難(ごさうなん)182直様(すぐさま)悪者(わるもの)追散(おひち)らし、183此処(ここ)(まで)(おく)つて(まゐ)りました』
184一伍一什(いちぶしじふ)物語(ものがたり)に、185刹帝利(せつていり)(はじ)一同(いちどう)はアツと(ばか)りに(おどろ)き、186(たがひ)(かほ)見合(みあは)せて少時(しばし)言葉(ことば)()なかつた。187刹帝利(せつていり)(ほとん)会見(くわいけん)絶望(ぜつばう)(あきら)()たりし二人(ふたり)(ひめ)(めぐ)()ひ、188(うれ)(なみだ)(うか)(なが)ら、189両手(りやうて)(あは)せて、190三五教(あななひけう)大神(おほかみ)感謝(かんしや)祈願(きぐわん)奏上(そうじやう)(はじ)めた。191左守(さもり)(かみ)(わが)()()ひし(うれ)しさに、192(おな)じく合掌(がつしやう)感謝(かんしや)()(たてまつ)つてゐる。193ハルナは(おも)ひも()らぬ(あに)のモンテスに()つて兄弟(きやうだい)名乗(なの)りを()(よろこ)(いさ)む。194玉手姫(たまてひめ)(ちち)()ひ、195(また)(いもうと)のダイヤ(ひめ)(おも)はず面会(めんくわい)して歓喜(くわんき)(なみだ)(むせ)んでゐる。
196 (さて)治道(ちだう)197道貫(だうくわん)198素道(そだう)199求道(きうだう)四人(よにん)修験者(しうげんじや)刹帝利(せつていり)依頼(いらい)()つて(たま)(みや)守護役(しゆごやく)となり、200(あたま)(まる)めて三五(あななひ)(をしへ)四方(よも)宣伝(せんでん)し、201(かは)(がは)各地(かくち)巡錫(じゆんしやく)して衆生済度(しうじやうさいど)一生(いつしやう)(ささげ)たり。202頭髪(とうはつ)()(おと)(をしへ)宣伝(せんでん)(まは)つたのは、203(この)四人(よにん)嚆矢(こうし)である。204(さう)してビクの(くに)(たま)(みや)から(はじ)まつたのだから、205後世(こうせい)(あたま)(まる)(ころも)()宣伝(せんでん)する聖者(せいじや)比丘(びく)()づくる(こと)となつたのである。206ああ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
207大正一二・三・五 旧一・一八 於竜宮館 外山豊二録)
208(昭和一〇・六・一三 王仁校正)