霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一六章 不臣(ふしん)〔一四四六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第56巻 真善美愛 未の巻 篇:第4篇 三五開道 よみ:あなないかいどう
章:第16章 第56巻 よみ:ふしん 通し章番号:1446
口述日:1923(大正12)年03月17日(旧02月1日) 口述場所:竜宮館 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年5月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる] 主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm5616
愛善世界社版:231頁 八幡書店版:第10輯 231頁 修補版: 校定版:244頁 普及版:109頁 初版: ページ備考:
001 神殿(しんでん)拝礼(はいれい)(をは)ると(とも)三千彦(みちひこ)小国姫(をくにひめ)居間(ゐま)(せう)ぜられ、002茶菓(さくわ)饗応(きやうおう)()朝飯(あさめし)(いただ)(など)して(くつろ)いでゐる。003朝飯(てうはん)()むと二人(ふたり)侍女(じぢよ)(この)()()()小国姫(をくにひめ)(うれ)(がほ)をし(なが)(あら)はれ(きた)り、
004(ひめ)『アン・ブラツク(さま)005よくまアお()(くだ)さいました。006折入(をりい)つてお(ねがひ)(いた)()(こと)(ござ)いますが、007()いては(くだ)さいますまいかな』
008三千(みち)『ハイ、009(わたし)(ちから)(およ)(こと)ならば如何(いか)なる御用(ごよう)(うけたま)はりませう。010御遠慮(ごゑんりよ)なく(おほ)(くだ)さいませ』
011(ひめ)有難(ありがた)(ござ)ります。012早速(さつそく)ながらお(うかが)(いた)しますが、013当館(たうやかた)貴方(あなた)御承知(ごしようち)(とほ)りバラモン(けう)大棟梁(だいとうりやう)大黒主(おほくろぬし)神様(かみさま)が、014まだ鬼雲彦(おにくもひこ)(おほ)せられた時分(じぶん)015ここを第一(だいいち)聖場(せいぢやう)とお(さだ)(あそ)ばしたバラモン発祥(はつしやう)旧跡(きうせき)(ござ)います。016吾々(われわれ)夫婦(ふうふ)()国彦(くにひこ)017国姫(くにひめ)(まを)しましたが、018鬼雲彦(おにくもひこ)(さま)より御名(おな)(いただ)いて(いま)小国彦(をくにひこ)019小国姫(をくにひめ)(まを)して()ります。020()いては当館(たうやかた)重宝(ぢうはう)如意宝珠(によいほつしゆ)(たま)紛失(ふんしつ)(いた)しまして(いま)行衛(ゆくゑ)()れず、021百日(ひやくにち)(あひだ)(この)(たま)発見(はつけん)せなければ吾々(われわれ)夫婦(ふうふ)()してお(わび)をせなくてはならない運命(うんめい)(おちい)つて()ります。022(わが)(をつと)はそれを()にして大病(たいびやう)(かか)らせ(たま)ひ、023(めい)旦夕(たんせき)(せま)ると()今日(こんにち)場合(ばあひ)(ござ)います。024(わる)(こと)(かさ)なれば(かさ)なるもので、025(いま)より三年(さんねん)以前(いぜん)妹娘(いもうとむすめ)のケリナと()ふもの、026(あだ)(をとこ)(とも)家出(いへで)(いた)し、027(いま)行衛(ゆくゑ)(わか)らず、028夫婦(ふうふ)心配(しんぱい)(くち)(まを)すやうの(こと)では(ござ)いませぬ。029何卒(どうぞ)御神徳(ごしんとく)(もつ)如意宝珠(によいほつしゆ)所在(ありか)をお()らせ(くだ)さる(わけ)には(まゐ)りませぬか』
030 三千彦(みちひこ)天眼通(てんがんつう)(ちつ)とも()かないので、031こんな問題(もんだい)提出(ていしゆつ)されても一言(いちごん)(こた)へる(こと)出来(でき)ない。032(しか)(なが)ら、033(なん)とかして(この)()のゴミを(にご)さねばならないと一生懸命(いつしやうけんめい)大神(おほかみ)(ねん)(なが)(こと)もなげに(こた)へて()ふ。
034三千(みち)『お(はなし)(うけたま)はれば(じつ)同情(どうじやう)()えませぬ。035(かなら)御心配(ごしんぱい)なさいますな。036(わたし)がここへ(まゐ)りました以上(いじやう)(かなら)神様(かみさま)のお(つな)がかかつて引寄(ひきよ)せられたに相違(さうゐ)(ござ)いませぬ。037ここ一週間(いつしうかん)(あひだ)御祈念(ごきねん)(いた)し、038(たま)所在(ありか)(うかが)つてみませう』
039(その)()(のが)れの覚束(おぼつか)なげの挨拶(あいさつ)をして()る。040(おぼ)るる(もの)藁条(わらすべ)一本(いつぽん)にも(たよ)らむとする(たとへ)(ごと)く、041小国姫(をくにひめ)三千彦(みちひこ)言葉(ことば)唯一(ゆゐいつ)(ちから)とし(おほい)(よろこ)んで(ゑみ)(たた)(なが)ら、
042(ひめ)御親切(ごしんせつ)有難(ありがた)(ござ)います。043何分(なにぶん)(よろ)しうお(ねが)(いた)します。044そして(あつ)かましいお(ねが)ひで(ござ)いますが、045(をつと)病気(びやうき)如何(いかが)(ござ)いませうかな』
046三千(みち)()一週間(いつしうかん)心魂(しんこん)()めて(いの)(こと)(いた)しませう。047神様(かみさま)如何(どう)しても必要(ひつえう)があると思召(おぼしめ)したら(いのち)(たす)けられるでせうし、048(また)霊界(れいかい)にどうしても御用(ごよう)があると思召(おぼしめ)したら(いのち)をお()()りになるでせう。049生死問題(せいしもんだい)のみは如何(いかん)ともする(こと)出来(でき)ませぬ。050(これ)神様(かみさま)にお(まか)せなさるより(ほか)(みち)はありますまい』
051(ひめ)(おほ)せの(ごと)何時(いつ)(わたし)信者(しんじや)生死問題(せいしもんだい)()いては、052人間(にんげん)如何(いかん)ともする(ところ)でないと()いて()ますが、053さて自分(じぶん)()(うへ)(くわん)するとなるとツイ愚痴(ぐち)()たり、054(まよ)ふたりしてお(はづか)しき(こと)(ござ)います。055それから、056(ひと)申兼(まをしか)ねますが(むすめ)行衛(ゆくゑ)(ござ)います。057彼娘(あれ)はまだ無事(ぶじ)(この)()(のこ)つて()るでせうか。058(あるひ)悪者(わるもの)()めに(ころ)されたやうな(こと)(ござ)いますまいか。059それ(ばか)りが心配(しんぱい)(たま)りませぬ』
060 三千彦(みちひこ)()れも()れも()加減(かげん)返事(へんじ)はして()れない。061エー、062ままよ、063(いち)(ばち)かと決心(けつしん)して、
064三千(みち)(むすめ)さまの(こと)御心配(ごしんぱい)なさいますな。065屹度(きつと)神様(かみさま)のお(めぐみ)(ちか)(うち)無事(ぶじ)にお(かへ)りになります』
066(ひめ)『ハイ、067有難(ありがた)(ござ)ります。068そして(むすめ)今頃(いまごろ)何処(どこ)(くに)()りますか。069一寸(ちよつと)それを()かして(いただ)()いもので(ござ)います』
070 三千彦(みちひこ)はハツと()まり(なが)(きも)()()して、
071三千(みち)『つい(ちか)(ところ)(かく)れて()られます。072まア御心配(ごしんぱい)なさいますな。073(やが)(かへ)られますから、074(しか)(くは)しい(こと)御神殿(ごしんでん)(うかが)つて()なくては申上(まをしあげ)()ねますから』
075(ひめ)成程(なるほど)076さうで(ござ)いませう。077何卒(どうぞ)御緩(ごゆつく)りなさいましたら、078一度(いちど)御神勅(ごしんちよく)(うかが)つて(くだ)さいませ』
079三千(みち)『ハイ、080承知(しようち)(いた)しました。081これから早速(さつそく)(うかが)つて(まゐ)ります。082(しか)(なが)誰方(どなた)もお()でにならぬやうに(ねが)ひます』
083()(のこ)神殿(しんでん)さして(すす)()く。
084 三千彦(みちひこ)神殿(しんでん)(すす)小声(こごゑ)になつて天津祝詞(あまつのりと)奏上(そうじやう)し、085(をは)つて、
086三千(みち)(わたくし)大変(たいへん)難問題(なんもんだい)にぶつつかりました。087(しか)(なが)(いやし)くも三五(あななひ)宣伝使(せんでんし)088()加減(かげん)(こと)(まを)されませぬ。089もし()加減(かげん)(こと)(まを)し、090()けが(あら)はれたなら、091それこそ神様(かみさま)のお()(けが)し、092()(きみ)(たい)しても相済(あひす)みませぬからハツキリした(こと)を、093ここ一週間(いつしうかん)(うち)(わたくし)耳許(みみもと)にお()かせ(くだ)さいますか、094(ただし)(ゆめ)になりと()らして(くだ)さいませ。095そしてなる(こと)なら(わが)()(きみ)所在(ありか)のほどもお(しめ)(ねが)ひます』
096 ()(ねん)じて(しば)らく瞑目(めいもく)して()ると(たちま)背中(せなか)がムクムクと(ふく)()し、097(いぬ)(やう)なものが()ぶさつた(やう)重味(おもみ)(かん)じて姿(すがた)()えねど、098(すこ)(かす)つた(こゑ)耳許(みみもと)(ささや)いた(もの)がある。099(これ)はスマートの精霊(せいれい)三千彦(みちひこ)()(まも)るべく(さと)して()れたのである。100さうして(その)示言(じげん)()(とほ)りであつた。
101精霊(せいれい)三千彦(みちひこ)殿(どの)102其方(そなた)大変(たいへん)心配(しんぱい)(いた)して()るが、103玉国別(たまくにわけ)(さま)一行(いつかう)(やが)(ちか)(うち)(この)(やかた)でお()にかかれるであらう。104そして当館(たうやかた)重宝(ぢうはう)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)家令(かれい)(せがれ)ワツクスと()(もの)(ある)目的(もくてき)のために(かく)して()るのだから、105(これ)(たつた)(いま)(あら)はれるであらう。106(わし)初稚姫(はつわかひめ)身辺(しんぺん)(まも)るスマートと()ふものだが、107小国姫(をくにひめ)(たい)しては(けつ)してワツクスが(かく)して()(など)()つてはなりませぬぞ。108(しか)直様(すぐさま)109(あら)はれる(やう)(いた)すから心配(しんぱい)(いた)すなと()つて()きなさい。110(また)(この)()主人(しゆじん)小国彦(をくにひこ)はここ(しば)らくの寿命(じゆみやう)だから、111それは(あきら)める(やう)()ふて()くが()い。112(また)(むすめ)のケリナ(ひめ)三五教(あななひけう)修験者(しゆげんじや)(たす)けられ、113(ちか)(うち)(かへ)つて()る。114(これ)安心(あんしん)するやうに()らしてやりなさい。115(たづ)ねる(こと)は、116もう(これ)でないかな』
117(ちひ)さい(こゑ)(きこ)えて()る。118三千彦(みちひこ)(はじ)めて天耳通(てんじつう)(ひら)けたものと(かんが)へ、119非常(ひじやう)(よろこ)んで大神(おほかみ)感謝(かんしや)し、120莞爾(にこにこ)として小国姫(をくにひめ)居間(ゐま)引返(ひきかへ)した。121小国姫(をくにひめ)三千彦(みちひこ)何処(どこ)ともなく元気(げんき)()ちた顔色(がんしよく)()て、
122(ひめ)『こりや、123(ちつ)有望(いうばう)(ちが)ひない』
124(はや)くも合点(がつてん)し、125さも(うれ)しげに、
126(ひめ)『これはこれはアンブラツク(さま)127御苦労様(ごくらうさま)(ござ)いました。128御神徳(ごしんとく)(たか)貴方(あなた)129(さだ)めし神様(かみさま)のお()げを直接(ちよくせつ)()きなさいましたでせう。130何卒(どうぞ)(しめ)(くだ)さいませ』
131三千(みち)『イヤ、132さう()められては(おそ)()ります。133(なに)()つてもバラモン(けう)這入(はい)つてから、134(にはか)抜擢(ばつてき)されて宣伝使(せんでんし)になつたものの、135経文(きやうもん)(ろく)にあがりませぬ。136(ただ)信念(しんねん)堅実(けんじつ)()(かど)(もつ)宣伝使(せんでんし)にして(もら)つたのですから、137バラモン(けう)教理(けうり)(すこ)しも(ぞん)じませぬが、138信仰(しんかう)(ちから)によりまして天眼通(てんがんつう)139天耳通(てんじつう)(さづ)けて(いただ)いて()ります。140それで()んな(こと)でも(かがみ)にかけた(ごと)()らして(いただ)けます』
141(ひめ)『イヤ、142結構(けつこう)(ござ)います。143(いま)宣伝使(せんでんし)(むつかし)小理窟(こりくつ)ばかり()つて、144(あさ)から(ばん)まで経文(きやうもん)研究(けんきう)()(くら)し、145肝腎(かんじん)信仰(しんかう)()けて()ますから、146神様(かみさま)のお取次(とりつぎ)であり(なが)ら、147(ちつ)とも大神(おほかみ)意思(いし)(わか)らないので(ござ)いますよ。148(なに)()つても不言実行(ふげんじつかう)結構(けつこう)(ござ)います。149さうして神様(かみさま)(なん)(おほ)せられましたかな』
150三千(みち)『はい、151明白(はつきり)した(こと)(わか)りませぬが(わたし)のインプレッションに()りますれば、152(この)(やかた)重宝(ぢうはう)(ちか)(うち)にお()這入(はい)ります。153屹度(きつと)(わたし)貴女(あなた)にお手渡(てわた)しをしますから御安心(ごあんしん)(くだ)さいませ。154さうしてお(ぢやう)さまは()ならずお(かへ)りになります。155(しか)(なが)旦那様(だんなさま)はお()(どく)ながら天国(てんごく)御用(ごよう)がおありなさるさうだから()づお(あきら)めなさるが(よろ)しからう』
156(ひめ)『どうも有難(ありがた)(ござ)りました。157神様(かみさま)御用(ごよう)昇天(しようてん)するとあれば()むを()ませぬが、158()(こと)ならば(をつと)生存中(せいぞんちゆう)如意宝珠(によいほつしゆ)在所(ありか)(わか)り、159(また)(むすめ)(かほ)一目(ひとめ)()()いもので(ござ)いますが、160如何(いかが)(ござ)りませう、161これは(かな)ひますまいかな』
162三千(みち)『イヤ、163御心配(ごしんぱい)なさいますな。164(これ)屹度(きつと)(あら)はれて(まゐ)ります。165そして御主人(ごしゆじん)如意宝珠(によいほつしゆ)()き、166片手(かたて)(ひめ)さまを()いて(よろこ)(いさ)んで国替(くにがへ)をなさいますから、167まア一時(いちじ)(はや)神様(かみさま)のお繰合(くりあは)せをして(いただ)くやう御祈願(ごきぐわん)()さいませ。168(わたし)一生懸命(いつしやうけんめい)御祈願(ごきぐわん)(いた)します』
169(ひめ)『ハイ、170有難(ありがた)(ござ)います』
171(うれ)(なみだ)にかき()れる。172()かる(ところ)家令(かれい)のオールスチンは衣紋(えもん)(つくろ)(あら)はれ(きた)り、
173オールス『もし、174奥様(おくさま)175旦那様(だんなさま)大変(たいへん)(くるし)みで(ござ)います。176そして(おく)()んで()()れと仰有(おつしや)いますから何卒(どうぞ)(はや)(そば)()つて(くだ)さいませ。177(わたくし)宣伝使(せんでんし)のお(そば)にお相手(あひて)(つかまつ)りますから』
178(ひめ)『アン・ブラツク(さま)179(いま)家令(かれい)(まを)した(とほ)り、180主人(しゆじん)()つて()りますから一寸(ちよつと)()つて(まゐ)りますから何卒(どうぞ)御緩(ごゆつく)りとお(やす)(くだ)さいませ』
181()()てて(いそが)しげに(この)()()つて()く。
182 オールスチンは三千彦(みちひこ)(むか)ひ、
183オールス『宣伝使(せんでんし)(さま)184どうも御苦労様(ごくらうさま)(ござ)います。185(きき)(およ)びの(とほ)(この)(やかた)には大事(だいじ)突発(とつぱつ)(いた)しまして(うへ)(した)へと(さわ)(まは)つて()ります。186どうか貴方(あなた)御神徳(ごしんとく)によりまして、187(この)急場(きふば)(のが)れますやうにお(ねが)(いた)()(ござ)います。188そして神様(かみさま)御神勅(ごしんちよく)如何(いかが)(ござ)いましたか』
189三千(みち)御心配(ごしんぱい)なさいますな。190如意宝珠(によいほつしゆ)(たま)(けつ)して(そと)紛失(ふんしつ)はして()りませぬ。191(この)(やかた)出入(でいり)する相当(さうたう)役員(やくゐん)息子(むすこ)が、192(ある)目的(もくてき)(いだ)いて(たま)(かく)して()ると()(こと)が、193神様(かみさま)のお()げで(わか)りました。194(やが)()()るで(ござ)いませう』
195オールス『エ、196(なん)仰有(おつしや)ります、197あの如意宝珠(によいほつしゆ)宝玉(はうぎよく)(この)身内(みうち)(もの)(かく)して()ると仰有(おつしや)るのですか。198そして(この)(やかた)出入(でいり)する(おも)なる役員(やくゐん)息子(むすこ)とは(たれ)(ござ)いませう。199参考(さんかう)のためにお()()かして(いただ)()(ござ)いますが……』
200三千(みち)『まだ(わたくし)修行(しゆぎやう)()りませぬので、201(かく)した(ひと)姓名(せいめい)まで明白(はつき)()(こと)出来(でき)ませぬ。202丸顔(まるがほ)色白(いろじろ)(をとこ)だと()(こと)だけは(たしか)(わか)つて()ります』
203オールス『はてなア、204(めう)(こと)()きまする。205(しか)(なが)(たれ)(かく)してあるにせよ、206(これ)(さが)()さねば小国彦(をくにひこ)(さま)()(わけ)()たず、207(また)(この)(やかた)役員(やくゐん)(まで)大黒主(おほくろぬし)から(きび)しい(ばつ)()けねばなりませぬ。208そしてその(たま)(ちか)いうちに(あら)はれるで(ござ)いませうか』
209三千(みち)屹度(きつと)(あら)はれます。210()るべく(こと)(おだや)かに()ませ()いと(おも)ひますから、211何卒(どうぞ)秘密(ひみつ)にして()いて(くだ)さいませ。212(たがひ)(きず)がついてはなりませぬからな』
213オールス『成程(なるほど)214仰有(おつしや)(とほ)りで(ござ)います。215こんな(こと)(ほか)()れては一大事(いちだいじ)216一時(いちじ)(はや)(あら)はれますやう、217そして旦那様(だんなさま)一時(いちじ)(はや)安心(あんしん)()くやう、218(ねが)つて(くだ)さいませ』
219三千(みち)『ハイ、220承知(しようち)(いた)しました』
221 ()かる(ところ)小国姫(をくにひめ)(ふたた)(あら)はれ(きた)り、
222(ひめ)『もし、223宣伝使(せんでんし)(さま)224主人(しゆじん)大変(たいへん)様子(やうす)(わる)うなりましたから、225何卒(どうぞ)(ひと)御祈祷(ごきとう)をしてやつて(くだ)さいますまいかな』
226三千(みち)『それはお(こま)りです。227(しか)らば(まゐ)りませう』
228()(なが)家令(かれい)(とも)主人(しゆじん)居間(ゐま)(とほ)つた。
229 小国彦(をくにひこ)(ねつ)()かされて囈言(うさごと)()つて()る。230そして時々(ときどき)231ワツクス ワツクスと(うめ)いて()る。232ワツクスとは家令(かれい)のオールスチンが息子(むすこ)である。233オールスチンは(これ)()くよりハツと(むね)()で、234俯向(うつむ)いて思案(しあん)()れて()る。235小国姫(をくにひめ)(すこ)しく(こゑ)(とが)らし(なが)ら、
236(ひめ)『これ、237オールスチン、238(いま)旦那様(だんなさま)夢中(むちう)になつて「ワツクス ワツクス」と仰有(おつしや)るのはお(まへ)(せがれ)()(ちが)ひない。239(なに)旦那様(だんなさま)(たい)し、240御無礼(ごぶれい)(こと)をして()るのではあるまいか。241よく調(しら)べて(くだ)さい。242(この)宣伝使(せんでんし)(さま)にお(たづ)ねすれば(すぐ)(わか)るだらうけれど、243()んな(こと)まで御苦労(ごくらう)になるのは(おそ)(おほ)(こと)だから、244(まへ)245(こころ)(あた)(こと)があるなら(つつ)まず(かく)さず、246ワツクスの(こと)()いて()べて(くだ)さい』
247オールス『ハイ、248心当(こころあた)りと(まを)しては(なに)(ござ)いませぬが、249()(かく)(うち)(かへ)りまして(せがれ)調(しら)べて()ませう。250(しばら)くお()(くだ)さいませ。251(しか)らば奥様(おくさま)252旦那様(だんなさま)をお大切(たいせつ)にして(くだ)さいませ。253アンブラツク(さま)254左様(さやう)ならば一寸(ちよつと)(たく)まで(かへ)つて(まゐ)ります。255何卒(どうぞ)(よろ)しうお(ねが)(まを)します』
256言葉(ことば)(のこ)(いそ)(わが)()()して(かへ)()く。
257 オールスチンは(やかた)()でて(わが)()(かへ)(みち)すがら幾度(いくたび)となく吐息(といき)をつき、258何事(なにごと)(こころ)(あた)るものの(ごと)(くび)(かたむ)(なが)ら、259(つゑ)()きトボトボとして(わが)()(かへ)()く。260田圃(たんぼ)稲葉(いなば)(かぜ)(あふ)られてサラサラと(いさ)ましく()つて()る。261(つばめ)前後左右(ぜんごさいう)(おさ)をうつ(やう)(くろ)羽根(はね)(あひ)から(しろ)羽毛(うまう)(あら)はし、262(あるひ)(たか)(あるひ)(ひく)大車輪(だいしやりん)活動(くわつどう)稲田(いなだ)(うへ)にやつて()る。263()むたさうに(ふくろ)(こゑ)はホウホウと(いへ)(うしろ)森林(しんりん)から(きこ)えて()る。264オールスチンは(ひそ)かに(わが)()門口(かどぐち)(かへ)つて()ると二三人(にさんにん)人声(ひとごゑ)(さかん)(きこ)えて()る。265(こころ)にかかるオールスチンは(みみ)をすませて(かど)()(もた)(はなし)様子(やうす)立聞(たちぎ)きし()たりけり。
266大正一二・三・一七 旧二・一 於竜宮館 北村隆光録)
   
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