霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第四章 銅盥(あかがねだらひ)〔一四七九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第58巻 真善美愛 酉の巻 篇:第1篇 玉石混淆 よみ(新仮名遣い):ぎょくせきこんこう
章:第4章 銅盥 よみ(新仮名遣い):あかがねだらい 通し章番号:1479
口述日:1923(大正12)年03月28日(旧02月12日) 口述場所:皆生温泉 浜屋 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年6月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
宮町の町民たちと元悪酔怪員たちは、ワックスら悪者にごまかされて暴動を続け、大神の道に背いたことを悔いた。そして懲戒のためにワックスら四人に鞭を加えて追放することを主張した。
三千彦はむち打ちに反対したが、この町の昔からの不文律とのことでにわかに破るわけにもゆかず、しぶしぶむち打ち刑を許した。
むち打ち刑の夜は暗夜であったのを幸い、三千彦は四人の尻に銅のたらいをくくりつけた。タンクとトンクのむち打ち役が鞭を振り上げて打つたびごとに、カンカンと妙な音がする。タンクとトンクはくたくたになりがなら四人に規定のむち打ちを加えた。
むち打ちが終わって四人が解放されるとたん、金盥が音を立てて芝生の上に転がり、かがり火に輝いた。タンクとトンクはむちに打たれすぎた四人の尻の血がにじんで固まって落ちたと説明し、町民たちも溜飲が下がったと口々に家に帰り行く。
三千彦は、自分の慈悲の行為を悟って町民たちにうまく説明したタンクとトンクの真心を感謝する歌を歌った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm5804
愛善世界社版:44頁 八幡書店版:第10輯 388頁 修補版: 校定版:47頁 普及版:1頁 初版: ページ備考:
001 タンクの会長(くわいちやう)三千彦(みちひこ)相談(さうだん)結果(けつくわ)002悪酔怪(あくすゐくわい)解散(かいさん)神館(かむやかた)神殿(しんでん)一同(いちどう)参拝(さんぱい)感謝(かんしや)祈願(きぐわん)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)(をは)つた。003()(すで)()れて(やみ)(とばり)はボトボトとテルモン(ざん)(ふもと)より()ろされて()た。004数百(すうひやく)会員(くわいゐん)(ならび)町民(ちやうみん)一同(いちどう)はワックス以下(いか)悪漢(わるもの)誤魔化(ごまくわ)され、005(おも)はぬ暴動(ばうどう)をつづけ大神(おほかみ)(みち)(そむ)きたる(こと)()ひ、006()懲戒(みせしめ)(ため)ワックス以下(いか)()(にん)(むち)(くは)追放(つゐはう)せむ(こと)主張(しゆちやう)して()まなかつた。007三千彦(みちひこ)種々(いろいろ)言葉(ことば)(つく)し、008(その)不合理(ふがふり)(せめ)た。009(しか)(なが)(この)(まち)(むかし)からの不文律(ふぶんりつ)010(にはか)(やぶ)(わけ)には()かぬと()ふので三千彦(みちひこ)()むを()笞刑(ちけい)(ゆる)した。011(むち)()(やく)はトンク、012タンクの二人(ふたり)(あた)つた。013ワックスには一千(いつせん)(むち)014(その)(ほか)連中(れんちう)には五百(ごひやく)づつの(むち)(くは)へて放逐(はうちく)する(こと)となつた。015()(にん)(くひ)後向(うしろむ)きに(つな)がれ、016(たけ)根節(ねぶし)(むち)にて(ちから)(かぎ)りに()たれる(こと)となつた。017三千彦(みちひこ)暗夜(あんや)(さいは)ひ、018()(にん)(しり)(あかがね)金盥(かなだらひ)(くく)りつけ、019素知(そし)らぬ(かほ)して()た。020タンク、021トンク両人(りやうにん)(すこ)しも(さと)らず松明(たいまつ)をドンドン()(なが)らソロソロ(むち)()(はじ)めた。022一同(いちどう)拍子(ひやうし)をとつて(これ)()す。023(あかがね)(たらひ)(うへ)には着物(きもの)がかかつて()るから何程(なにほど)松明(たいまつ)()(あか)くても容易(ようい)(たれ)()にもつかなかつた。024タンクは(むち)()()一節(ひとふし)(うた)つてはワックスの(しり)をピシヤと(なぐ)る。025(その)(たび)(ごと)にカンと(めう)(おと)がする。026トンクはエキスの(しり)目蒐(めが)けてピシヤと()つ。027これ(また)カンと()る。
028『テルモン(ざん)神館(かむやかた)
029(うづ)聖地(せいち)(つか)へたる
030ヨーイ ヨーイ ドンと()
031カーン カーン
032アイタタアイタタアイタタツタ
033家令(かれい)(せがれ)ワックスは
034古今(ここん)無双(むさう)悪党者(あくたうもの)
035エキス、ヘルマン、エルの(やつ)
036うまく(だま)かし如意(によい)宝珠(ほつしゆ)
037(やかた)(たから)(ぬす)()
038ヨーイ ヨーイ ドンと()
039カーン カーン
040アイタタアイタタアイタタツタ
041小国別(をくにのわけ)()夫婦(ふうふ)
042あらぬ難題(なんだい)()りつけて
043せつぱつまつたその挙句(あげく)
044自分(じぶん)のラブした(ひめ)さまを
045うまく()()()養子(やうし)
046ならうと(いた)した悪漢(わるもの)
047ヨーイ ヨーイ ドンと()
048カーン カーン
049アイタタアイタタアイタタツタ
050(この)()(かみ)のます(かぎ)
051(あく)何時(いつ)(まで)つづかない
052(とかげ)(やう)(つら)をして
053(いろ)(こひ)のと(なん)(こと)
054(いろ)(よく)との二道(ふたみち)
055かけた家令(かれい)小悴(こせがれ)()
056馬鹿(ばか)(つく)すも(ほど)がある
057ヨーイ ヨーイ ドンと()
058カーン カーン
059アイタタアイタタアイタタツタ
060此奴(こいつ)(しり)はどうしてか
061(むち)()(たび)にカンカンと
062怪体(けたい)(おと)がするぢやないか
063(つら)(かは)まで(あつ)(やつ)
064(けつ)(かは)まで(あつ)いのか
065ヨーイ ヨーイ ドンと()
066カーン カーン
067アイタタアイタタアイタタツタ
068三千彦(みちひこ)さまの神司(かむつかさ)
069野蛮(やばん)(こと)()めにして
070(たす)けてやれと仰有(おつしや)つた
071それも一応(いちおう)(もつと)もだ
072さはさり(なが)(むかし)から
073きまつた所刑(しおき)(いま)となり
074どうして廃止(はいし)がなるものか
075()たねばならぬ四人(よにん)()
076(けつ)(かは)()けるまで
077ヨーイ ヨーイ ドンと()
078カーン カーン
079アイタタアイタタアイタタツタ
080こりやこりやワックス(はじ)めとし
081エキス、ヘルマン、エルの(やつ)
082もう()うなれば是非(ぜひ)がない
083十分(じふぶん)覚悟(かくご)相定(あひさだ)
084(けつ)(にく)()れる(まで)
085()つて(もら)つて(おれ)(たち)
086(いま)(まで)(だま)(くる)しめた
087(つみ)(つぐな)ひするがよい
088ヨーイ ヨーイ ドンと()
089カーン カーン
090アイタタアイタタアイタタツタ
091(まへ)がここを()つたなら
092テルモン(ざん)神館(かむやかた)
093宮町中(みやまちぢう)(もち)()いて
094ポンポンポンと(いさ)()
095平和(へいわ)(その)()(おく)るだろ
096悪酔怪(あくすゐくわい)組織(そしき)して
097(われ)()一同(いちどう)(いだ)()
098(かみ)使(つかひ)三千彦(みちひこ)
099(くる)しめまつりお(やかた)
100占領(せんりやう)せむとの悪企(わるだく)
101いつ(まで)(かみ)(ゆる)さむぞ
102ヨーイ ヨーイ ドンと()
103カーン カーン
104アイタタアイタタアイタタツタ
105此奴(こいつ)のお(けつ)渋太(しぶと)いな
106観音(くわんおん)さまでもあるまいに
107カンカンカンと(おと)がする
108余程(よつぽど)因果(いんぐわ)(うま)れつき
109家令(かれい)(せがれ)(うま)()
110水平会(すゐへいくわい)町民(ちやうみん)
111(こゑ)(そろ)へて(うた)はれて
112笞刑(ちけい)(はぢ)(さら)すとは
113(にく)(なが)らもお()(どく)
114これも規則(きそく)仕様(しやう)がない
115(なみだ)()んで辛抱(しんばう)せよ
116ヨーイ ヨーイ ドンと()
117カーン カーン
118アイタタアイタタアイタタツタ
119ほんとに厄介(やくかい)(もの)だなア
120デビスの(ひめ)やケリナ(ひめ)
121(たふと)(たふと)いお(ひめ)(さま)
122生命(いのち)(たす)けて(くだ)さつた
123求道(きうだう)居士(こじ)修験者(しゆげんじや)
124(きつね)(たぬき)化物(ばけもの)
125うまく(おれ)()(だま)かして
126(はと)岩窟(いはや)()()んで
127()()自分(じぶん)(かよ)()
128種々(いろいろ)雑多(ざつた)()(まう)
129二人(ふたり)(ひめ)歓心(くわんしん)
130()つて天晴(あつぱれ)色男(いろをとこ)
131鼻毛(はなげ)をよまれ(よだれ)くり
132目尻(めじり)()げて()でて()
133そのスタイルが()たかつた
134ヨーイ ヨーイ ドンと()
135カーン カーン
136アイタタアイタタアイタタツタ
137二人(ふたり)のナイスに肱鉄(ひぢてつ)
138()つた(その)(うへ)スマートに
139(うで)をば()まれ(あし)()まれ
140半死(はんし)半生(はんしやう)()()てて
141()まぶれ姿(すがた)(あは)れさよ
142自業(じごふ)自得(じとく)(あきら)めて
143町民(ちやうみん)一同(いちどう)(こころざし)
144きつい(むち)をば()けなされ
145(おい)()もヤツパリ人間(にんげん)
146(いた)(くる)しい(その)(あぢ)
147(けつ)して()らぬ(もの)ぢやない
148それでも以後(いご)懲戒(みせしめ)
149(なみだ)()んで(しり)(たた)
150()むに()まれず(しり)(たた)
151ヨーイ ヨーイ ドンと()
152カーン カーン
153アイタタアイタタアイタタツタ
154()うなりやお(まへ)金盥(かなだらひ)
155(たた)いた(やう)(おと)がする
156余程(よつぽど)(けつ)(はれ)ただろ
157(いた)いとて辛抱(しんばう)するが()
158たつた五百(ごひやく)一千(いつせん)
159(しもと)()けてメソメソと
160吠面(ほえづら)かわく(やつ)があるか
161(まへ)一度(いちど)団体(だんたい)
162(かしら)となつた(をとこ)ぞや
163(をとこ)(なか)(をとこ)ぞと
164(ほこ)つて(ござ)つたワックスよ
165それに(したが)三人(みたり)()
166(あひ)(かは)らず無頼漢(ならずもの)
167()(どく)だがもう(しば)
168規則通(きそくどほ)りにカンカンと
169神妙(しんめう)()たれて()きなされ
170万劫(まんごふ)末代(まつだい)()(のこ)
171ヨーイ ヨーイ ドンと()
172カーン カーン
173アイタタアイタタアイタタツタ
174悪酔怪(あくすゐくわい)会長(くわいちやう)
175町民(ちやうみん)諸君(しよくん)(えら)まれた
176神力(しんりき)無双(むさう)のタンクさま
177此方(こなた)(うで)には(ほね)がある
178あんまり(きつ)(たた)かねど
179(ちから)()ちて()ると()
180(やら)かい(けつ)(たた)くのに
181カンカンカンと(おと)がする
182こりや(また)如何(どう)した(こと)だらう
183ヨーイ ヨーイ ドンと()
184カーン カーン
185アイタタアイタタアイタタツタ
186落選(らくせん)したるトンクさま
187ヤツパリ(おれ)(おな)(やう)
188(たけ)根節(ねぶし)()()げて
189エキスの(しり)打叩(うちたた)
190ヤツパリこれも腕力(うでぢから)
191(そな)はり()ると()えまして
192()(たび)(ごと)にカンカンと
193怪体(けたい)(おと)(ひび)いてゐる
194尻観音(けつくわんのん)()らねども
195何程(なにほど)カンカン()つたとて
196最早(もはや)貫目(くわんめ)(たも)たれぬ
197カンカラカンのカンカラカン
198カンツク カンツク カンツクカン
199カンカンベラボウ、ボンボラボウ
200ボンボラ坊主(ばうず)()つの(けつ)
201ヨーイ ヨーイ ドンと()
202カーン カーン
203アイタタアイタタアイタタツタ
204何程(なにほど)(しり)(たた)いても
205(いた)(いた)いと()(ばか)
206(なみだ)(ひと)つも(こぼ)さない
207クスクスクスと(わら)つてる
208余程(よつぽど)(きも)(ふと)(やつ)
209これを(おも)へば神館(かむやかた)
210(おも)ふが(まま)占領(せんりやう)して
211天下(てんか)無双(むさう)美人(びじん)なる
212デビスの(ひめ)()をかけて
213思惑(おもわく)()てたは当然(あたりまへ)
214ホンに図太(づぶと)(やつ)だな
215此奴(こいつ)(けつ)不死身(ふじみ)だらう
216何程(なにほど)()つてやつたとて
217チツとも往生(わうじやう)(いた)さない
218()てよ()()(しつか)()てよ
219ヨーイ ヨーイ ドンと()
220カーン カーン
221アイタタアイタタアイタタツタ』
222トンク『さあエキスの(ぶん)()んだ。223これからヘルマンだ。224おい、225ヘルマン無情(むじやう)(やつ)(うら)めて()れな。226これも貴様(きさま)(こころ)から()(さび)だから仕方(しかた)がないわ。227(しり)結目(つばめ)()はぬ(こと)するから、228シリが()るのだ。229それだから(おれ)もお(まへ)(たち)のシリ(あひ)だけれど(この)(まち)規則(きそく)によつて(しり)()たねばならぬ破目(はめ)となつたのだ。230(わる)(こと)をするなら何故(なぜ)もつと(しり)(むす)んで()かないのだ。231シリ滅裂(めつれつ)計画(けいくわく)をやるものだから到頭(たうとう)(しま)ひの(けつ)町民(ちやうみん)笞刑(ちけい)五百(ごひやく)(はん)ケツされてこんなケツい()()ふのだ。232(しか)しまあケツ(こう)(おも)へ、233(いのち)とられぬ(だけ)ケツ(こう)だから。234(ひめ)(さま)をケツねだの、235(たぬき)だのと(ぬか)した(むく)いでケツ(こう)()()はなならぬのだから観念(くわんねん)するがよいわ。236いやもうカン(ねん)してるに相違(さうゐ)ない。237エキス、238ワックスはカン(ねん)カン(ねん)()つて()る。239何分(なにぶん)(けつ)(まで)(もの)()時代(じだい)だから馬鹿(ばか)にならぬわい。240これから(おれ)音頭(おんどう)とるのだ。241さア辛抱(しんばう)せい。242ワックスはまだ半分(はんぶん)(のこ)つてる。243これを(おも)へば貴様(きさま)半分(はんぶん)()むのだからケツ(こう)だぞ。
244ヨーイ ヨーイ ドンと()
245カーン カーン
246アイタタアイタタアイタタツタ
247家令(かれい)(やかた)押掛(おしかけ)
248チヨコ チヨコ サイサイ金銀(きんぎん)
249小玉(こだま)をドツサリ強請(ゆす)りとり
250うまい(しる)をば()ひよつた
251その(しるし)にや(けつ)(まで)
252ブクブク(ふと)つてケツからア
253さアさア(いた)うても辛抱(しんばう)せよ
254(おれ)(なみだ)(こぼ)してる
255現在(げんざい)(たがひ)()つた(なか)
256こんな役目(やくめ)(つと)むるは
257(おれ)(うれ)しうはないけれど
258()むにやまれぬ(この)場合(ばあひ)
259ヨーイ ヨーイ ドンと()
260カーン カーン
261アイタタアイタタアイタタツタ
262此奴(こいつ)(けつ)(また)不思議(ふしぎ)
263又々(またまた)カンカン(うな)()
264(かほ)(かぶ)つた鉄面皮(てつめんぴ)
265此奴(こいつ)(しり)(まで)鉄面(てつめん)
266手詰(てづめ)になつた(この)場合(ばあひ)
267いやでも()たねばならうまい
268宮町中(みやまちぢう)怨霊(をんりやう)
269(まへ)(けつ)(あつ)まつて
270(この)ケツ(だん)になつたのだ
271(まへ)決心(けつしん)するが()
272()たねばならぬ(この)場合(ばあひ)
273ヨーイ ヨーイ ドンと()
274カーン カーン
275アイタタアイタタアイタタツタ
276これから此処(ここ)立出(たちい)でて
277荒野(あらの)(はら)打渉(うちわた)
278テルモン(ざん)(あと)にして
279(うん)(いのち)(つき)(くに)
280デカタン高原(かうげん)さして()
281(まへ)によう()悪人(あくにん)
282沢山(たくさん)()つて()ると()
283(この)霊場(れいぢやう)()くならば
284(また)もや悪事(あくじ)(たく)()
285(われ)()一同(いちどう)難儀(なんぎ)をば
286(かなら)(かけ)るに(ちが)ひない
287()(どく)(なが)()つてやらう
288ヨーイ ヨーイ ドンと()
289カーン カーン
290アイタタアイタタアイタタツタ』
291 (やうや)くにして規則通(きそくどほ)()(にん)数百(すうひやく)(にん)(こゑ)(そろ)へて(はや)され(なが)(しり)()たれた挙句(あげく)292(いましめ)()かれて、293夜陰(やいん)(まぎ)()()途端(とたん)294金盥(かなだらひ)はガランガランと(おと)をして芝生(しばふ)(うへ)仰天(ぎやうてん)してキラキラと篝火(かがりび)(かがや)いて()る。
295トンク『やア、296(あんま)(ひど)()つたので(けつ)()(かたま)つたので、297()んな(おほ)きな肉塊(にくくわい)(おと)して()つた』
298とよくよく()れば(よつ)つの金盥(かなだらひ)(おほ)きな(くち)()けて(てん)(なが)めて()る。
299トンク『ハハア、300(みな)さま、301これ御覧(ごらん)なさいませ。302(なに)がカンカン()ふかと(おも)へば()(にん)(やつ)(しり)(この)(とほ)(かね)になつて(しま)ひました。303ヤツパリ(あんま)(かね)使(つか)つた天罰(てんばつ)でせう』
304 一同(いちどう)は、305タンク、306トンクの両人(りやうにん)両方(りやうはう)()金盥(かなだらひ)(ひと)つづつ(ささ)げて()()せるのを不思議(ふしぎ)(さう)に『ワーイ ワーイ』と(さけ)んで、
307溜飲(りういん)(さが)つた、308(むね)がスツとした。309これで(めし)がうまい。310()んで一杯(いつぱい)やらうかい』
311口々(くちぐち)(ささや)(なが)(おのおの)吾家(わがや)()して(かへ)()く。312タンク、313トンクの両人(りやうにん)無事(ぶじ)笞刑(ちけい)()んだのを報告(はうこく)すべく金盥(かなだらひ)(よつ)つ、314各自(めいめい)(かか)へて神館(かむやかた)大神殿(だいしんでん)(すす)()り、315(うやうや)しく呈上(ていじやう)した。316三千彦(みちひこ)(この)()(あら)はれ(きた)り、
317三千(みち)『タンクさま、318トンクさま、319()苦労(くらう)(ござ)いました。320()(にん)(さぞ)(よわ)つたでせうな』
321タンク『はい、322(なん)だか()りませぬが(あんま)()つたものですから、323(この)(とほ)(しり)(かた)くなり、324()(にじ)んで(けつ)凝固(かたまり)(おと)して()げました。325(しか)随分(ずいぶん)元気(げんき)よく何処(どこ)かへ()げましたよ、326アハハハハハ』
327タンク『三千彦(みちひこ)(かみ)(つかさ)(いつくし)
328(しり)(よろひ)()(たま)ひけり』
329トンク『金盥(かなだらひ)とは()(なが)大神(おほかみ)
330(めぐみ)(うれ)しみ打据(うちす)ゑにける』
331三千彦(みちひこ)大神(おほかみ)(めぐみ)(つゆ)()ひし()
332如何(いか)でか(ひと)(そこな)()べき。
333皇神(すめかみ)二人(ふたり)(つかさ)誠心(まごころ)
334さぞ(よろこ)びて(うべな)ひますらむ』
335大正一二・三・二八 旧二・一二 於皆生温泉浜屋 北村隆光録)

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5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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