霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
目 次設 定
設定
テキストのタイプ[?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
フォント

ルビの表示



アンカーの表示[?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌[?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注[?][※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]


文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
外字1の色
外字2の色

  

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。


マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。

【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034  アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。

          

第二四章 礼祭(れいさい)〔一四九九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第58巻 真善美愛 酉の巻 篇:第4篇 猩々潔白 よみ:しょうじょうけっぱく
章:第24章 礼祭 よみ:れいさい 通し章番号:1499
口述日:1923(大正12)年03月30日(旧02月14日) 口述場所:皆生温泉 浜屋 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年6月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる] 主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2017-04-17 16:25:04
愛善世界社版:290頁 八幡書店版:第10輯 472頁 修補版: 校定版:308頁 普及版:117頁 初版: ページ備考:
001 (いよいよ)祭典(さいてん)準備(じゆんび)にとりかかるべく三千彦(みちひこ)002デビス(ひめ)003バーチル、004サーベルの二夫婦(ふたふうふ)下男(げなん)にも下女(げぢよ)にも(かま)はさず、005せつせと神饌物(しんせんもの)調理(てうり)熱中(ねつちう)して()る。
006三千(みち)『もし、007バーチルさま、008(わたし)はお(さつ)しの(とほ)三五教(あななひけう)のヘボ宣伝使(せんでんし)ですが、009バラモンの大神様(おほかみさま)神饌(しんせん)(こしら)へるのは(いま)(はじ)めてで(ござ)いますよ。010(なん)だか奥歯(おくば)(もの)が、011こまつた「つまつた」の誤字か?(やう)気分(きぶん)(いた)しますわ。012ハハハハハ』
013バーチル『うつかりして()ましたが如何(いか)にも吾々(われわれ)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)(たす)けられ、014(また)三五教(あななひけう)大神様(おほかみさま)御神徳(ごしんとく)感謝(かんしや)してる(もの)(ござ)いますから、015どうしても三五(あななひ)神様(かみさま)祭典(さいてん)第一(だいいち)(いた)さねばなりませぬ。016如何(どう)でせうか』
017三千(みち)『さうですな。018神様(かみさま)はもとは一株(ひとかぶ)ですから、019どちらにしても(おな)(やう)なものの神代(かみよ)からの歴史(れきし)(かんが)へて()ますと、020三五教(あななひけう)国治立(くにはるたち)大神様(おほかみさま)021(その)(ほか)諸々(もろもろ)神様(かみさま)から押籠(おしこ)められた(はう)神様(かみさま)で、022大自在天(だいじざいてん)(さま)とは、023人間(にんげん)同士(どうし)なら敵同志(かたきどうし)(やう)(もの)ですが、024(しか)神様(かみさま)のお(こころ)人間(にんげん)(こころ)(ちが)つて寛大(くわんだい)なもので、025(すこ)しも左様(さやう)(こと)御頓着(ごとんちやく)なく、026大自在天(だいじざいてん)(さま)をお(たす)(あそ)ばさうと(おも)つて、027バラモン(けう)言向和(ことむけやは)(ため)吾々(われわれ)をお(つか)はしになるのですからね。028(しか)(わたし)では到底(とても)決断(けつだん)がつきませぬから、029一寸(ちよつと)(これ)からお師匠様(ししやうさま)(うかが)つて(まゐ)ります』
030バーチル『はい、031それは有難(ありがた)(ござ)います。032(ついで)先祖様(せんぞさま)(みたま)三五教(あななひけう)(まつ)つて(いただ)()(ござ)いますが、033(これ)差支(さしつかへ)がないか(うかが)つて()(くだ)さいませぬか』
034 三千彦(みちひこ)は『承知(しようち)(いた)しました』と(この)()()つて玉国別(たまくにわけ)居間(ゐま)打通(うちとほ)り、035バーチルがバラモン(けう)脱退(だつたい)し、036三五教(あななひけう)入信(にふしん)し、037三五(あななひ)大神(おほかみ)(まつ)つて(もら)()(こと)038(ならび)祖霊祭(それいさい)三五教(あななひけう)にて(いとな)()(こと)(など)(ねがひ)()げ、039玉国別(たまくにわけ)(たい)()第一(だいいち)祖霊祭(それいさい)()いて教示(けうじ)()ふた。
040三千(みち)先生(せんせい)041人間(にんげん)現世(げんせ)()つて霊界(れいかい)()つた(とき)は、042極善者(ごくぜんしや)霊身(れいしん)(ただ)ちに天国(てんごく)(のぼ)りて天人(てんにん)相伍(あひご)天国(てんごく)生活(せいくわつ)(いとな)み、043現界(げんかい)との連絡(れんらく)()れるとすれば、044現界(げんかい)にある子孫(しそん)父祖(ふそ)霊祭(れいさい)などをする必要(ひつえう)()いものの(やう)(おも)はれますが、045それでも祖霊祭(それいさい)()なくてはならないのでせうか。046吾々(われわれ)(かんが)へでは(まこと)無益(むえき)無意義(むいぎ)なことの(やう)(かん)じられますがなア』
047玉国(たまくに)何程(なにほど)天国(てんごく)()つて地上現人(ちじやうげんじん)との連絡(れんらく)()たれたと()つても、048(あい)(ぜん)(しん)(しん)とは天地(てんち)貫通(くわんつう)して(すこ)しも遅滞(ちたい)せないものである。049子孫(しそん)(かう)のためにする愛善(あいぜん)信真(しんしん)()もつた(ただ)しき(きよ)祭典(さいてん)(とど)かないと()道理(だうり)(けつ)して()い。050天国(てんごく)にあつても矢張(やは)衣食住(いしよくぢう)必要(ひつえう)がある。051子孫(しそん)真心(まごころ)よりする供物(くもつ)祭典(さいてん)は、052霊界(れいかい)にあるものをして歓喜(くわんき)せしめ、053()つその子孫(しそん)幸福(かうふく)(まも)らしむるものである』
054三千(みち)中有界(ちううかい)にある精霊(せいれい)何程(なにほど)(おそ)くても三十年(さんじふねん)以上(いじやう)()ないといふ(をしへ)()きましたが、055その精霊(せいれい)現世(げんせ)再生(さいせい)して人間(にんげん)(うま)れた以上(いじやう)は、056祖霊祭(それいさい)必要(ひつえう)()いやうですが、057()ういふ場合(ばあひ)でも矢張(やは)祖霊祭(それいさい)必要(ひつえう)があるのですか』
058玉国(たまくに)顕幽一致(けんいういつち)神律(しんりつ)()つて、059(たと)へその精霊(せいれい)現界(げんかい)再生(さいせい)して人間(にんげん)となり霊界(れいかい)()らなくても、060矢張(やは)祭典(さいてん)立派(りつぱ)執行(しつかう)するのが祖先(そせん)(たい)する子孫(しそん)(つと)めである。061祭祀(さいし)(あつ)くされた(ひと)(みたま)霊界(れいかい)現界(げんかい)区別(くべつ)なく、062その供物(くもつ)歓喜(くわんき)して()けるものである。063現世(げんせ)(うま)れて()ながら(なほ)()依然(いぜん)として霊祭(みたままつり)厳重(げんぢう)(おこな)ふて(もら)ふて()現人(げんじん)日々(にちにち)生活上(せいくわつじやう)においても、064大変(たいへん)幸福(かうふく)(あぢ)はふことになるのである。065(ゆゑ)祖霊(それい)祭祀(さいし)三十年(さんじふねん)どころか、066相成(あひな)るべくは千年(せんねん)万年(まんねん)祖霊(それい)も、067子孫(しそん)たるものは厳粛(げんしゆく)(つと)むべきものである。068地獄(ぢごく)()ちた祖霊(それい)などは子孫(しそん)祭祀(さいし)善徳(ぜんとく)()つて、069(たちま)中有界(ちううかい)(のぼ)(すす)んで天国(てんごく)(のぼ)ることを()るものである。070(また)子孫(しそん)祭祀(さいし)(あつ)くして()れる天人(てんにん)は、071天国(てんごく)(おい)ても(きは)めて安逸(あんいつ)生涯(しやうがい)(おく)()られ、072その天人(てんにん)歓喜(くわんき)余波(よは)(かなら)子孫(しそん)自然(しぜん)(つた)はり子孫(しそん)繁栄(はんえい)(まも)るものである。073()んとなれば(あい)(ぜん)(しん)(しん)天人(てんにん)神格(しんかく)現人(げんじん)子孫(しそん))の人格(じんかく)とに内流(ないりう)して何処迄(どこまで)断絶(だんぜつ)せないからである』
074三千(みち)『ウラル(けう)波羅門教(ばらもんけう)儀式(ぎしき)()つて祖霊(それい)(まつ)つたものは、075各自(かくじ)その所主(しよしゆ)天国(てんごく)()つて()るでせう。076()れを三五教(あななひけう)改式(かいしき)した(とき)はその祖霊(それい)()うなるものでせうか』
077玉国(たまくに)(ひと)精霊(せいれい)(また)天人(てんにん)なるものは、078霊界(れいかい)()つて()えず智慧(ちゑ)証覚(しようかく)善真(ぜんしん)了得(れうとく)して向上(かうじやう)せむことをのみ(のぞ)んで()るものです。079(ゆゑ)現界(げんかい)()子孫(しそん)(もつと)(ぜん)(しん)とに透徹(とうてつ)した宗教(しうけう)(しん)じて、080その(をしへ)準拠(じゆんきよ)して祭祀(さいし)(おこな)つて()れることを非常(ひじやう)歓喜(くわんき)するものである。081天人(てんにん)(いへど)(もと)人間(にんげん)から向上(かうじやう)したものだから人間(にんげん)祖先(そせん)たる以上(いじやう)は、082仮令(たとへ)天国(てんごく)安住(あんぢう)するとも(あい)(しん)との情動(じやうどう)内流的(ないりうてき)連絡(れんらく)して()るものだから、083子孫(しそん)証覚(しようかく)(もつと)(すぐ)れた宗教(しうけう)()り、084その(しう)儀式(ぎしき)()つて、085自分(じぶん)(たち)(れい)(まつ)(なぐさ)めて()れることは、086天人(てんにん)(およ)精霊(せいれい)(また)地獄(ぢごく)()ちた霊身(れいしん)()つても、087最善(さいぜん)(すく)ひと()り、088歓喜(くわんき)となるものである。089天国(てんごく)天人(てんにん)にも(ぜん)(しん)との向上(かうじやう)(のぞ)んで()るのだから、090現在(げんざい)地上人(ちじやうじん)最善(さいぜん)思惟(しゐ)する宗教(しうけう)(しん)じ、091()(また)祖先(そせん)(ほう)じて()宗教(しうけう)()めて三五教(あななひけう)入信(にふしん)した(ところ)で、092(べつ)祖霊(それい)(たい)して迷惑(めいわく)をかけるものでない。093(また)祖霊(それい)光明(くわうみやう)(むか)つて(すす)むのだから(けつ)して(まよ)ふやうな(こと)()いのだ。094(いな)(かへつ)祖霊(それい)(これ)歓喜(くわんき)し、095天国(てんごく)()つて(その)地位(ちゐ)(たか)()るものである。096(ゆゑ)吾々(われわれ)現身人(げんしんじん)祖先(そせん)(たい)して孝養(かうやう)のために最善(さいぜん)(みと)めた宗教(しうけう)信仰(しんかう)(すす)め、097その(をしへ)()つて祖先(そせん)(れい)満足(まんぞく)(あた)へ、098子孫(しそん)たるの(つと)めを大切(たいせつ)遵守(じゆんしゆ)せなくてはならぬのである。099アア惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
100三千(みち)『はい、101有難(ありがた)(ござ)いました。102当家(たうけ)主人(しゆじん)も、103それで安心(あんしん)(いた)しませう。104それから、105(ひと)つお(たづ)ねが(ござ)いますが、106バラモンの神様(かみさま)如何(どう)いたしたら(よろ)しいでせう』
107玉国(たまくに)(ほこら)(もり)聖場(せいぢやう)でさへも御三体(ごさんたい)大神様(おほかみさま)(はじ)大自在天(だいじざいてん)(さま)(まつ)つてあるのだから、108(べつ)排斥(はいせき)するに(およ)ばぬぢやないか。109(いま)(まで)(この)(いへ)もバラモン(がみ)神徳(しんとく)()けて()たのだから、110そんな薄情(はくじやう)(こと)出来(でき)まい』
111三千(みち)『アヅモス(さん)聖地(せいち)にはバラモン大自在天(だいじざいてん)(さま)のお(みや)()つて()るさうですが、112(この)(さい)主人(しゆじん)吩咐(いひつ)けて(ほこら)(もり)(やう)にお(みや)()てさせ、113あの(しき)大自在天(だいじざいてん)(さま)(わき)(まつ)つたら如何(いかが)(ござ)いませうか』
114玉国(たまくに)一度(いちど)主人(しゆじん)()んで()()れ。115(みや)()てるとなると、116さう軽々(かるがる)しくは()かぬから一応(いちおう)意見(いけん)()いて()(つも)りだ』
117三千(みち)『はい、118承知(しようち)(いた)しました。119直様(すぐさま)()んで(まゐ)ります』
120と、121もとの神饌調理室(しんせんてうりしつ)引返(ひきかへ)し、122祖霊祭(それいさい)(くわん)する玉国別(たまくにわけ)教示(けうじ)(つた)へ、123(かつ)……神霊奉斎(しんれいほうさい)()いて師匠様(ししやうさま)がお(たづ)ねし()いと仰有(おつしや)るから一寸(ちよつと)()(くだ)さい……とバーチルを(いざな)ひ、124玉国別(たまくにわけ)()居間(ゐま)(かへ)つて()た。
125玉国(たまくに)『あ、126バーチルさま、127貴方(あなた)はアヅモスの(もり)天王様(てんわうさま)のお(みや)を、128如何(どう)なさるお(かんが)へで(ござ)いますか』
129バーチル『はい、130先祖代々(せんぞだいだい)(まつ)りして()たお宮様(みやさま)なり、131(また)(わたし)精霊(せいれい)眷族(けんぞく)として(つか)へて()つたのですから、132(いま)(にはか)三五教(あななひけう)這入(はい)つたと()つて(すぐ)(まつ)()へる(こと)如何(どう)かと(かんが)へます。133これに()いては貴方様(あなたさま)にゆるゆるお(たづ)(いた)()いと(おも)つてゐました。134先生(せんせい)のお(かんが)へは如何(いかが)(ござ)いませうか』
135玉国(たまくに)(わたし)(かんが)へとしてはアヅモス(さん)森林(しんりん)(あらた)にお(みや)二棟(ふたむね)建造(けんざう)し、136一方(いつぱう)三五(あななひ)大神様(おほかみさま)137一方(いつぱう)(いま)天王様(てんわうさま)奉斎(ほうさい)し、138さうして猩々ケ島(しやうじやうがしま)(のこ)つて()小猿(こざる)を、139数十艘(すうじつさう)(ふね)用意(ようい)して(むか)(きた)り、140(ついで)にバラモン(ぐみ)三人(さんにん)(たす)けて(かへ)(やう)にし()いもので(ござ)います。141それが神様(かみさま)(たい)しても、142貴方(あなた)守護神(しゆごじん)(たい)しても最善(さいぜん)方法(はうはふ)だと(かんが)へます』
143バーチル『有難(ありがた)(ござ)います。144(じつ)(ところ)最前(さいぜん)から何卒(どうぞ)さう(ねが)()いものだと、145家内(かない)とひそびそ(はなし)をして()りました。146あの小猿(こざる)(ども)(みな)猩々姫(しやうじやうひめ)()(ござ)いますから、147如何(どう)しても自分(じぶん)手近(てぢか)引寄(ひきよ)()いのは当然(たうぜん)(ござ)います。148(わたし)(なん)だか猩々(しやうじやう)(おや)になつた(やう)な、149(めう)気分(きぶん)(いた)します。150何卒(どうぞ)さうして(くだ)さらば、151これに()したる(よろこ)びは(ござ)いませぬ』
152玉国(たまくに)貴方(あなた)決心(けつしん)(きま)れば直様(すぐさま)153その準備(じゆんび)にかかる(こと)(いた)しませう。154(しか)(なが)今日(けふ)(ただ)大神様(おほかみさま)感謝(かんしや)祭典(さいてん)をする(ばか)りですから、155三五(あななひ)大神(おほかみ)とバラモンの大神(おほかみ)(なら)べて(まつ)り、156下男(げなん)下女(げぢよ)(はし)(いた)(まで)参拝(さんぱい)させておやりなさるが(よろ)しう(ござ)いませう』
157バーチル『はい、158(なに)から(なに)(まで)御親切(ごしんせつ)なお気付(きづ)け、159有難(ありがた)(ござ)います。
160(ひと)(おや)(さる)より()でしと()きつるに
161(さる)(おや)とぞなりにけるかな。
162さる(むかし)(とほ)神代(かみよ)(いにし)より
163きれぬ(えにし)につながれし(われ)
164玉国別(たまくにわけ)天王(てんわう)(もり)(なが)らく(つか)へたる
165その神徳(しんとく)(ひと)宿(やど)かる。
166肉体(からたま)はよし猩々(しやうじやう)(うま)るとも
167霊魂(みたま)(きよ)(かみ)御使(みつかひ)
168バーチル『有難(ありがた)()(なほ)したる()(きみ)
169言葉(ことば)(つま)(さぞ)(いさ)むらむ。
170人猿(じんゑん)仮令(たとへ)世人(よびと)(わら)ふとも
171(つみ)をとりさる(かみ)となりなむ』
172 かく(うた)(あは)ただしく神饌所(しんせんしよ)引返(ひきかへ)し、173用意(ようい)万端(ばんたん)(ととの)へて(ここ)芽出度(めでた)感謝祭(かんしやさい)執行(しつかう)する(こと)となつた。174玉国別(たまくにわけ)主人(しゆじん)(こひ)()つて祭主(さいしゆ)となり、175天津祝詞(あまつのりと)奏上(そうじやう)し、176(をは)つて感謝(かんしや)(うた)(たてまつ)つた。
 
177玉国別(たまくにわけ)朝日(あさひ)()夕日(ゆふひ)()らすアヅモスの、178 常磐堅磐(ときはかきは)(もり)()に、179 (いや)永久(とこしへ)(しづ)まり(たま)ふ、180 大国彦(おほくにひこ)大神(おほかみ)の、181 (うづ)使(つかひ)(つか)へたる、182 猩々彦(しやうじやうひこ)精霊(せいれい)の、183 (かか)(たま)へる(やかた)主人(あるじ)184 バーチル(つかさ)(かは)玉国別(たまくにわけ)神司(かむづかさ)185 三五教(あななひけう)大御神(おほみかみ)186 バラモン(けう)大神(おほかみ)の、187 (うづ)御前(みまへ)(つつし)みて、188 吾々(われわれ)一行(いつかう)()ふも(さら)189 バーチル(はじ)めアンチーが、190 三年(みとせ)()きを(しの)ぎつつ、191 (やうや)くここに(かへ)りけるは、192 皇大神(すめおほかみ)のお(はか)らひと、193 (よろこ)(うやま)大御恵(おほみめぐ)みの、194 千重(ちへ)一重(ひとへ)にも(むく)(まつ)らむとして、195 山海河野(やまうみかはの)種々(くさぐさ)珍味(うましもの)を、196 八足(やたり)机代(つくゑしろ)に、197 (ところ)()(まで)()(なら)べ、198 神酒(みき)(みか)()(みか)(はら)()(なら)べて、199 御水(みもひ)堅塩(かたしほ)大御饌(おほみけ)(たてまつ)(こと)(よし)を、200 完全(うまら)委曲(つばら)聞召(きこしめ)し、201 これの(やかた)人々(ひとびと)(はじ)め、202 三五教(あななひけう)神司(かむづかさ)203 スマの(さと)人々(ひとびと)を、204 (あつ)(まも)らせ(たま)へかしと、205 大御前(おほみまへ)摺伏(ひれふ)して、206 (かしこ)(かしこ)(つか)(たてまつ)る  惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
207(うた)(をは)り、208感謝祭(かんしやさい)無事(ぶじ)終了(しうれう)した。209玉国別(たまくにわけ)一行(いつかう)(うる)はしき閑静(かんせい)(はな)座敷(ざしき)(あた)へられ、210海上(かいじやう)疲労(つかれ)()やすべく、211師弟(してい)五人(ごにん)(あし)()ばして休養(きうやう)する(こと)となつた。
212大正一二・三・三〇 旧二・一四 於皆生温泉浜屋 北村隆光録)