霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二章 妙法山(スダルマさん)〔一六〇九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第63巻 山河草木 寅の巻 篇:第1篇 妙法山月 よみ:すだるまさんげつ
章:第2章 第63巻 よみ:すだるまさん 通し章番号:1609
口述日:1923(大正12)年05月18日(旧04月3日) 口述場所:教主殿 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1926(大正15)年2月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる] 主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2017-06-03 16:31:46 OBC :rm6302
愛善世界社版: 八幡書店版:第11輯 268頁 修補版: 校定版:18頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 夏樹(なつき)(おひ)(しげ)(みどり)したたるスダルマ(さん)山道(やまみち)入口(いりぐち)002(かふ)(おつ)二人(ふたり)(をとこ)(こし)()ちかけて、003(そま)()(やす)めて雑談(ざつだん)(ふけ)つてゐた。
004(かふ)『オイ兄貴(あにき)005吾々(われわれ)もせめて人並(ひとなみ)生活(せいくわつ)()たいものだなア。006(あさ)から(ばん)まで(やま)(ふか)()()つて、007(そま)ばかりやつて()つても(あせ)(しぼ)(ばか)りで008何時(いつ)金槌(かなづち)(かは)(なが)同様(どうやう)009天窓(あたま)(あが)りやうが()いぢや()いか。010今日(こんにち)人間(にんげん)文化(ぶんくわ)生活(せいくわつ)(もつ)最上(さいじやう)処世法(しよせいはふ)としてゐるが、011吾々(われわれ)自然(しぜん)とやらを征服(せいふく)する文化(ぶんくわ)生活(せいくわつ)()つて012安楽(あんらく)生涯(しやうがい)(おく)りたいものだなア』
013(おつ)吾々(われわれ)文化(ぶんくわ)生活(せいくわつ)といふものを転用(てんよう)して人格(じんかく)問題(もんだい)()てたいと(おも)ふのだ。014バラモン教徒(けうと)煩悩(ぼんなう)(そく)菩提(ぼだい)だなどと気楽(きらく)さうな(こと)()つてゐるが、015(それ)悟道(ごだう)境地(きやうち)(たち)(いた)つた上根(じやうこん)人間(にんげん)()ふことで016普通(ふつう)人間(にんげん)はソンナ軽々(かるがる)しい(わけ)には()かぬ。017(とて)人格(じんかく)(みが)いて向上(かうじやう)する(こと)不可能事(ふかのうじ)だよ。018()えず内観(ないくわん)自省(じせい)して、019肉的(にくてき)本能(ほんのう)征服(せいふく)しておかねばならない。020霊体(れいたい)(とも)自然(しぜん)であることは無論(むろん)だが021この両者(りやうしや)並行(へいかう)さす(こと)困難(こんなん)だ。022(みづ)御霊(みたま)聖言(せいげん)には、023体欲(たいよく)()める(もの)(かみ)御国(みくに)()ること(かた)し。024富貴(ふうき)(ひと)(かみ)(くに)()るよりは025(はまぐり)(もつ)大海(だいかい)()()(はう)(かへつ)(やす)かるべし。026(ひと)二人(ふたり)主人(しゆじん)(つか)ふること(あた)はず、027(ゆゑ)(ひと)028(かみ)体欲(たいよく)とに(かね)(つか)ふることを()ず」と(をし)へられてある。029(じつ)深遠(しんゑん)なる教訓(けうくん)ではあるまいかなア』
030(かふ)(かみ)さまもチト(わか)らぬぢや()いかエーン。031よく(かんが)へて()よ。032吾々(われわれ)(やう)貧乏人(びんばふにん)033聖典(せいてん)研究(けんきう)いな研究(けんきう)()つては勿体(もつたい)ないかも()らぬ、034拝誦(はいしよう)して心魂(しんこん)(みが)余裕(よゆう)がないが、035富者(ふうしや)となれば日々(にちにち)(あそ)んで(くら)(ひま)()るのだから、036自由自在(じいうじざい)聖典(せいてん)拝誦(はいしよう)したり、037(また)その密意(みつい)(きは)()るの便宜(べんぎ)があるから、038(かみ)(くに)()るものは、039富者(ふうしや)であることは当然(たうぜん)帰結(きけつ)ではないか』
040(おつ)『ソウ()へばさうだが041人間(にんげん)()ふものは吾々(われわれ)(かんが)(どほ)りにゆくものではない。042得意時代(とくいじだい)人間(にんげん)到底(たうてい)そんな殊勝(しゆしよう)(かんが)への(うか)ぶものでは()いよ。043(いへ)(まづ)しうして(おや)(おも)ふ」とか()つて、044吾々(われわれ)(やう)なものこそ、045精神上(せいしんじやう)慰安(ゐあん)(もと)め、046向上(かうじやう)もし047(かみ)(すが)らむとするものだが、048容易(ようい)得意時代(とくいじだい)には貧乏人(びんばふにん)吾々(われわれ)だとて、049そんな()(かんが)へは(おこ)るものではないよ。050勿論(もちろん)(みづ)御魂(みたま)(さま)だとて、051絶対的(ぜつたいてき)(とみ)そのものを無視(むし)された(わけ)では()からうが、052()んな教訓(けうくん)(あた)へなくては()らない所以(ゆゑん)は、053人間(にんげん)弱点(じやくてん)といふものは(すべ)物質(ぶつしつ)奴隷(どれい)となり(やす)いからだ。054(おな)(とみ)(もと)むるにしても、055我欲心(がよくしん)満足(まんぞく)さすために(もと)むるものと、056(かみ)大道(だいだう)(おこな)はむがために(おこな)ふものとは、057(その)内容(ないよう)(おい)ても058その精神(せいしん)(おい)ても、059天地霄壤(てんちせうじやう)相違(さうゐ)があるだらう。060(いやし)くも人間(にんげん)としての生活(せいくわつ)に、061物質(ぶつしつ)不必用(ふひつよう)なる道理(だうり)絶対(ぜつたい)にない。062何処(どこ)までも経済(けいざい)観念(くわんねん)放擲(はうてき)することは所詮(しよせん)不可能(ふかのう)だ。063(しか)るに(すべ)ての神教(しんけう)宣伝使(せんでんし)が、064(くち)(そろ)へて禁欲主義(きんよくしゆぎ)寡欲主義(くわよくしゆぎ)高潮(かうてう)して()(ところ)()ると、065其処(そこ)何等(なんら)かの深意(しんい)発見(はつけん)せなくてはなるまいと(おも)ふのだ』
066(かふ)(きみ)(せつ)にも一理(いちり)あるやうだ。067(しか)吾々(われわれ)(なん)とか努力(どりよく)して人並(ひとな)みの生活(せいくわつ)だけは()なくてはならないが、068倉廩(さうりん)()ちて礼節(れいせつ)()り、069衣食(いしよく)()りて(みち)(あゆ)む」とか()ふから、070肉的(にくてき)生活(せいくわつ)のみでは071肉体(にくたい)(そな)へた人間(にんげん)としては(じつ)腑甲斐(ふがひ)ない(はなし)だ。072(われ)に「()づパンを(あた)へよ、073(しか)して(のち)大道(だいだう)(あゆ)まむ」だからなア』
074(おつ)『「(ひと)はパンのみにて()くるものではないと(とも)075(れい)のみにて()くるものにあらず」と吾々(われわれ)()ひたくなつて()るのだ。076(しか)しそこは人間(にんげん)としての自覚(じかく)必要(ひつえう)だ』
077(かふ)自覚(じかく)必要(ひつえう)だが、078現代(げんだい)人間(にんげん)自覚(じかく)なるものは079(はた)して人並(ひとなみ)以上(いじやう)立脚(りつきやく)して()るだらうか。080霊的(れいてき)自覚(じかく)()つて()るだらうか。081それが(ぼく)には杞憂(きいう)されて()らないのだ。082今日(こんにち)人間(にんげん)(とな)ふる自覚(じかく)といふ(やつ)083月並式(つきなみしき)自覚様(じかくさま)だからなア』
084(おつ)(きみ)()(とほ)有名無実(いうめいむじつ)自覚(じかく)085月並(つきなみ)自覚(じかく)だとすれば、086(たちま)自覚(じかく)自覚(じかく)とが(たがひ)(あひ)衝突(しようとつ)(きた)して、087平和(へいわ)攪乱(かくらん)することになるだらう。088現代(げんだい)のやうに各方面(かくはうめん)始終(しじう)闘争(とうさう)()()がないのは089自覚(じかく)不徹底(ふてつてい)といふことに帰因(きいん)してゐるのだらう。090(しか)(すべ)ての(もの)には順序(じゆんじよ)があり091階段(かいだん)があるからして、092自覚(じかく)当初(たうしよ)(いづ)れにしても093幾何(いくばく)かの動揺(どうえう)闘争(とうさう)とは(まぬが)れないと()(てん)もあるだらう』
094(かふ)『さうだから(ぼく)現代(げんだい)自覚様(じかくさま)には物足(ものた)らなくて拝跪(はいき)渇仰(かつがう)する(こと)出来(でき)ないのだ。095人格(じんかく)平等(べうどう)だとか個性(こせい)尊重(そんちよう)だとか096八釜敷(やかまし)(さわ)(まは)割合(わりあひ)に、097事実(じじつ)としての態度(たいど)実際(じつさい)(みにく)うて鼻持(はなもち)がならないのだ。098(しか)(なか)には一人(ひとり)二人(ふたり)(ぐらゐ)099立派(りつぱ)態度(たいど)人間(にんげん)もあるだらうが、100概括(がいくわつ)して()ると、101賛成(さんせい)出来(でき)ない人間(にんげん)ばかりだからなア』
102(おつ)『ウンそれもソウだねー。103現代人(げんだいじん)(とな)ふる人格(じんかく)平等(べうどう)()ふものは、104(じつ)(あや)しいものだ。105(ぼく)もその(こと)()(みと)めてゐる一人(いちにん)だ。106人格(じんかく)平等(べうどう)()へば107高位(かうゐ)人間(にんげん)(ひく)(ところ)(ひき)()ろして、108「お(まへ)(おれ)とが同格(どうかく)だ、109(おな)(かみ)分霊(ぶんれい)分身(ぶんしん)だ」と()つたり、110(はなは)だしいのは、111上流者(じやうりうしや)官吏(くわんり)(まへ)(しり)(まく)つて、112威張(ゐば)ることだと(かんが)へたりする(やつ)(おほ)いのだ。113その(くせ)自分(じぶん)より下位(した)人間(にんげん)から()れと(おな)(やう)(こと)をしられると、114(ひと)馬鹿(ばか)にするな115侮辱(ぶじよく)(くは)へた」と()つて立腹(りつぷく)する(やつ)ばかりだ。116自由(じいう)()へば(いや)(をつと)(ふり)()てて()きな(をとこ)出奔(しゆつぽん)したり117法律(はふりつ)道徳(だうとく)義理(ぎり)人情(にんじやう)(ふみ)(にじ)ることだと(おも)つて()(やつ)ばかりだ。118(しか)()れほど自由(じいう)要求(えうきう)したり(また)主張(しゆちやう)したりするのなら、119他人(たにん)(たい)した場合(ばあひ)でも自由(じいう)(あた)へるかと()ふと、120事実(じじつ)全然(ぜんぜん)その反対(はんたい)のことを()るもの(ばか)りだ。
121 アナーキズムを(さけ)(くらゐ)なら、122自分(じぶん)(いへ)泥坊(どろばう)這入(はい)つても歓待(くわんたい)して()りさうなものだのに、123真先(まつさき)警察署(けいさつしよ)(うつた)へに()(やつ)(ばか)りだ。124経済組織(けいざいそしき)は、125コンミュニズムに()なくては()けない」と()つて、126八釜(やかま)しく主張(しゆちやう)して()るから、127「それなら()(きみ)財産(ざいさん)から()()せ」と()ふと、128『それは真平(まつぴら)御免(ごめん)』と()ふやうな面付(つらつ)きで素知(そし)らぬ(かほ)をして、129他人(たにん)()させて共産(きやうさん)にしようと()(やつ)(ばか)りだ。130ある二人(ふたり)青年(せいねん)ソシアリズム崇拝者(すうはいしや)131鶏肉(けいにく)のすき(やき)()ひにいつて(その)割前(わりまへ)支払(しはら)(とき)132相手(あひて)一人(ひとり)が「(かね)()りないから、133(きみ)(かね)()して支払(しはら)つて()ませて()れ」と()つたら、134「ソンナ(こと)出来(でき)ない」と(ことわ)つたので相手(あひて)一人(ひとり)が、135()れは(きみ)平素(へいそ)主張(しゆちやう)(もと)るでないか」と突込(つつこ)むと、136「いや()れと(これ)とは別問題(べつもんだい)だ」と()つて()げて仕舞(しま)つたといふ(はなし)だ。137兎角(とかく)人間(にんげん)といふ(やつ)138(ひと)(たい)しては種々(いろいろ)要求(えうきう)(おこ)すが、139その要求(えうきう)自分(じぶん)にされたら()うだらう。140(はた)して(おう)ずるだけの覚悟(かくご)(もつ)()るだらうか。141自分(じぶん)立場(たちば)無産階級(むさんかいきふ)にあるからと()つて共産主義(きやうさんしゆぎ)(さけ)ぶのでは本当(ほんたう)のもので()い。142(ふで)(した)(さき)では()んな(こと)でも立派(りつぱ)()はれるが、143事実(じじつ)その事件(じけん)自分(じぶん)()()りかかつた(とき)実行(じつかう)することが出来(でき)るだらうか。144十中(じつちう)(じふ)まで有言不実行(いうげんふじつかう)で、145日頃(ひごろ)主張(しゆちやう)撤廃(てつぱい)せなくてはならぬやうになるのは、146()なり沢山(たくさん)事実(じじつ)だからなア』
147(かふ)本当(ほんたう)虚偽(きよぎ)虚飾(きよしよく)人獣(にんじう)ばかりの()(なか)だ。148(しん)人間(にんげん)らしいものは、149かう(かんが)へて()ると一人(ひとり)世界(せかい)()いと()つても()(くらゐ)だ。150文壇(ぶんだん)名士(めいし)カットデルは、151世間(せけん)()られた自由思想家(じいうしさうか)だつたが、152自分(じぶん)がアーメニヤとかへ旅行(りよかう)したその不在中(ふざいちう)に、153女房(にようばう)のコール夫人(ふじん)にウユルスと()(わか)(うつく)しい愛人(あいじん)出来(でき)て、154(しき)りに手紙(てがみ)往復(わうふく)して()たのをカットデルが見附(みつ)けて、155その真相(しんさう)(たづ)ねた(ところ)156コール婦人(ふじん)平気(へいき)(かほ)で、157「あなたに(たい)する(あい)()くなつたから、158日頃(ひごろ)自由思想(じいうしさう)実践(じつせん)躬行(きうかう)して愛人(あいじん)(もと)()心算(つもり)です」と、159ハツキリと(こた)へて()まし()んで()たので、160カットデル()色々(いろいろ)(はなし)()つた(うへ)161二人(ふたり)恋愛(れんあい)(ゆる)してやつたが、162さて(いよいよ)コール婦人(ふじん)家内(かない)()らなくなると、163子供(こども)のためや(その)()(こと)(おも)はれて164到頭(たうとう)日頃(ひごろ)主義(しゆぎ)とする自由思想(じいうしさう)()て、165人道的(じんだうてき)立場(たちば)から愛妻(あいさい)コール婦人(ふじん)反省(はんせい)(もと)めて、166(ふたた)(もど)つて(もら)(こと)(たの)んだといふぢやないか。167人間(にんげん)(ぐらゐ)168勝手(かつて)(やつ)はあつたものぢや()い、169アハヽヽヽ』
170(おつ)『オイ(きみ)171(むか)ふの(はう)から宣伝歌(せんでんか)(こゑ)(きこ)えて()たぢやないか。172一寸(ちよつと)()(たま)へ、173(かみ)(おもて)(あら)はれて(ぜん)(あく)とを立分(たてわ)ける」とか(なん)とか()つてゐるやうだ』
174(かふ)『ウン如何(いか)にも宣伝歌(せんでんか)(こゑ)だ。175(しか)もあれは三五教(あななひけう)(うた)だ。176吾々(われわれ)ウラル教徒(けうと)三五教(あななひけう)宣伝歌(せんでんか)()くと、177()ンだか心持(こころもち)()い。178(ひと)つここに()ちうけて、179()ンとか人生問題(じんせいもんだい)(つい)解決(かいけつ)(あた)へて(もら)はふぢやないか』
180(おつ)何程(なにほど)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)だつて駄目(だめ)だらう。181()(そで)()(わけ)()かぬからなア。182()れよりも神力(しんりき)によつて、183スーラヤ(さん)大蛇(をろち)岩窟(がんくつ)にある宝玉(はうぎよく)を、184()()れる(やう)にせうではないか。185何程(なにほど)大蛇(をろち)沢山(たくさん)()ると()つても、186神力(しんりき)には(かな)ふまいからなア』
187(かふ)(べつ)三五教(あななひけう)(たの)まなくても188吾々(われわれ)平素(へいそ)信仰(しんかう)するウラル(ひこ)大神様(おほかみさま)にお(ねがひ)すれば()いだらう』
189(おつ)朝夕(あさゆふ)ウラル(けう)大神(おほかみ)(ねん)じて()たが、190(この)(ごろ)のウラル(ひこ)(さま)貧乏(びんばふ)されたと()えて、191()ツから(ふく)(あた)へて()れない、192財産(ざいさん)沢山(たくさん)にウラル(()らる)(けう)だと(おも)つて信仰(しんかう)したのに、193信仰(しんかう)以来(いらい)ウラねば()らぬウラメシ(けう)になつて(しま)つて194社会(しやくわい)地平線下(ちへいせんか)墜落(つゐらく)195()杣人(そまびと)とまで()(さが)つたのだから、196(ぼく)最早(もはや)ウラル(けう)()めたのだ。197(しか)しスーラヤ(さん)珍宝(ちんぽう)()()れさして()れたら信仰(しんかう)(つづ)けても()いのだ。198自分(じぶん)富者(ふうしや)位地(ゐち)()つてからソロソロ コンミュニズムの主張(しゆちやう)でもやつて、199人間並(にんげんなみ)生活(せいくわつ)をやつて()たいのだ』
200(かふ)『そんな危険(きけん)なことは()めて、201マア暫時(しばらく)今日(こんにち)境遇(きやうぐう)(やす)んじ時節(じせつ)()つたら()うだ。202何程(なにほど)珍宝(ちんぽう)()()つても生命(いのち)()くつちや仕方(しかた)()からうよ』
203 ()(はな)(ところ)玉国別(たまくにわけ)一行(いつかう)宣伝歌(せんでんか)(こゑ)足並(あしなみ)(そろ)へて(ちか)よつて()た。
204 玉国別(たまくにわけ)205真純彦(ますみひこ)206三千彦(みちひこ)207デビス(ひめ)208伊太彦(いたひこ)209治道居士(ちだうこじ)一行(いつかう)六人(ろくにん)(やうや)くにして、210スダルマ(ざん)(のぼ)(ぐち)までさしかかつて()た。211(れい)伊太彦(いたひこ)先頭(せんとう)()つて(こゑ)(たか)らかに宣伝歌(せんでんか)(うた)つて()る。212(やま)(のぼ)(くち)木陰(こかげ)二人(ふたり)(をとこ)(こし)()ちかけて何事(なにごと)(ささや)いて()る。213伊太彦(いたひこ)目敏(めざと)(これ)()て、214(あと)()(かへ)り、
215伊太(いた)先生(せんせい)216夜前(やぜん)(ほこら)(まへ)でコソ(どろ)出遇(であ)ひましたが、217あれ御覧(ごらん)なさい。218彼処(あそこ)にも(また)ざつと二匹(にひき)219コソ(どろ)出現(しゆつげん)(いた)しましたよ。220昨日(きのふ)(やつ)(ちが)つて、221どこともなしに()()いた(かほ)をして()ますわ』
222玉国(たまくに)『ウン、223如何(いか)にも立派(りつぱ)(かた)二人(ふたり)(やす)んで()られるやうだ。224あの(かた)(けつ)して泥坊(どろばう)ではあるまいよ』
225伊太(いた)(それ)でもバラモン(けう)()(ぐさ)ぢやないが「(ひと)()たら泥坊(どろばう)だと(おも)へ」との(いまし)めがあるぢやありませぬか』
226玉国(たまくに)昨夜(さくや)泥坊(どろばう)(きも)(つぶ)し、227精神錯乱(せいしんさくらん)して、228()()るるもの一切(いつさい)泥坊(どろばう)()えるのだらう。229滅多(めつた)(こと)()ふものぢやない。230(ひと)()れば(みな)神様(かみさま)だと(おも)ふて()れば()いのだ。231仮令(たとへ)万々一(まんまんいち)泥坊(どろばう)にした(ところ)で、232吾々(われわれ)身霊(みたま)(みが)ひて(くだ)さるお師匠様(ししやうさま)だと善意(ぜんい)(かい)するのだ』
233伊太(いた)()れだと()つて、234よく()御覧(ごらん)なさい。235ピカピカと(ひか)つた凶器(きやうき)()つて()るぢやありませぬか。236彼奴(あいつ)持凶器(ぢきようき)強盗(がうたう)かも()れませぬよ。237(ひと)勇気(ゆうき)()して泥坊(どろばう)見当(けんたう)()けば蹴散(けち)らして(すす)むのですな。238精神(せいしん)麻痺(まひ)した人獣(にんじう)には239到底(たうてい)姑息(こそく)治療法(ちれうはふ)では駄目(だめ)ですよ。240モルヒネ注射(ちうしや)(あるひ)大外科手術(だいげくわしゆじゆつ)(ほどこ)すに(かぎ)ります』
241玉国(たまくに)伊太彦(いたひこ)242あれをよく()よ。243(まへ)凶器(きやうき)()たのは(まさかり)ぢやないか、244あれは屹度(きつと)杣人(そまびと)だ。245天下(てんか)良民様(りやうみんさま)だ』
246伊太(いた)(まさかり)247(いな)マサカさうでもありますまい。248杣人(そまびと)()けて夜前(やぜん)泥的(どろてき)親分(おやぶん)()つて()るに(ちが)ひありませぬわ』
249玉国(たまくに)『どうも(この)(をとこ)(にはか)精神(せいしん)異状(いじやう)()たしたと()える。250これや(こま)つた(こと)ぢやな。251伊太彦(いたひこ)252まア安心(あんしん)したがよいわ』
253伊太(いた)(なん)仰有(おつしや)つても(わたし)には確信(かくしん)があります』
254玉国(たまくに)乱暴(らんばう)(こと)をすると、255宣伝使(せんでんし)(ちやう)()り、256根底(ねそこ)(くに)(おと)して仕舞(しま)ふが、257それでもお(まへ)(かま)はぬ()か』
258『エヽ仕方(しかた)がありませぬ。259男子(だんし)一旦(いつたん)()から(そと)()した以上(いじやう)(あと)へは()きませぬ。260(なん)()つても、261あの猛悪(まうあく)なタクシャカ竜王(りうわう)言向(ことむ)(やは)した伊太彦(いたひこ)(つかさ)ですからなア。262孟子(まうし)(げん)に「(しも)となつて(みだ)るれば(けい)せられ、263(うへ)となつて(みだ)るれば(まぬ)かる」と()身勝手(みがつて)()(なか)ですから、264万々一(まんまんいち)天則違反(てんそくゐはん)によつて根底(ねそこ)(くに)(おと)されても(かま)ひませぬ。265(わたし)はお師匠様(ししやうさま)(ため)天則違反(てんそくゐはん)になつた(ところ)得心(とくしん)です。266現在(げんざい)自分(じぶん)師匠(ししやう)危害(きがい)(くは)へむとする悪人(あくにん)(たい)看過(かんくわ)する(こと)出来(でき)ませうか。267(きみ)(うれ)ふれば(しん)(らう)し、268(かみ)(あやふ)ければ(しも)()す」と()ふぢやありませぬか。269先生(せんせい)危難(きなん)(すく)ふて自分(じぶん)()滅亡(めつぼう)しても(それ)(すこ)しも(うら)みませぬ』
270玉国(たまくに)『お(まへ)(わし)(うたが)つて()るのか、271玉国別(たまくにわけ)だつて泥坊(どろばう)泥坊(どろばう)でないか(くらゐ)一目(ひとめ)()たら(わか)つて()るのだ。272聖人(せいじん)言葉(ことば)にも「(しん)(しゆ)(さか)らはず」と()ふぢやないか』
273伊太(いた)『「(しん)となりては(かなら)(しん)たれ、274(しか)(きみ)となりては(かなら)(きみ)たれ」と()ひますから、275貴方(あなた)弟子(でし)(わたし)赤心(まごころ)を、276師匠(ししやう)として承認(しようにん)して(くだ)さりさうなものですな』
277玉国(たまくに)『「(しん)()(しゆ)(めい)(うけたま)はるをもつて(しん)となす……」、278ちつとは(わし)()(こと)()いたらどうだ』
279伊太(いた)(なん)だか(わたし)貴師(あなた)仰有(おつしや)(こと)(たよ)りないやうな()がしてなりませぬわ。280どうぞ(しばら)此方(こちら)()(とほ)りにさして(くだ)さいませぬか』
281三千(みち)『オイ伊太彦(いたひこ)282(ちつ)とはお師匠様(ししやうさま)御命令(ごめいれい)()かねばなるまい。283折角(せつかく)功名(こうみやう)手柄(てがら)(みづ)(あわ)になつたら()しいぢやないか』
284伊太(いた)『ヘン、285御親切(ごしんせつ)有難(ありがた)う。286デビス(ひめ)奥様(おくさま)(もら)ひ、287おまけに先生(せんせい)御親任(ごしんにん)をうけて真純彦(ますみひこ)二人(ふたり)が、288夜光(やくわう)(たま)如意宝珠(によいほつしゆ)(ふところ)捧持(ほうぢ)し、289得意(とくい)頂天(ちやうてん)(たつ)した君達(きみたち)とはちつと(ちが)ふのだ。290(おれ)はこれから(ひと)(しひた)げる悪人(あくにん)や、291驕慢(けうまん)(やつ)は、292(かた)(ぱし)から、293もう言霊(ことたま)使(つか)()いたから、294(この)鉄腕(てつわん)(ふる)うて()()らしてやる(つも)りだ、295(かま)つて()れな』
296()ひながら、297五人(ごにん)(あと)(のこ)二人(ふたり)(あや)しい(をとこ)(まへ)(はし)()り、298大喝(だいかつ)一声(いつせい)
299伊太(いた)『これや泥坊(どろばう)300吾輩(わがはい)誰様(どなた)心得(こころえ)()るか。301勿体(もつたい)なくも三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)302神力(しんりき)無双(むそう)玉国別(たまくにわけ)御家来(ごけらい)伊太彦(いたひこ)さまだ。303こんな(ところ)()しやばつて、304夜前(やぜん)()(かへ)しをせうと(おも)つても駄目(だめ)だ。305この(うで)()い。306()(うで)には特別(とくべつ)上等(じやうとう)(ほね)があるぞよ』
307威猛高(ゐたけだか)になつて()めつけた。308二人(ふたり)はこの権幕(けんまく)(きも)(つぶ)し、309(なか)一人(ひとり)が、
310(かふ)(わたし)(たち)は、311(この)近辺(きんぺん)居住(きよぢう)して()杣人(そまびと)でカークス、312ベースと()(もの)(ござ)います。313(あさ)から(ばん)(まで)木樵(きこり)商売(しやうばい)(ござ)いますが、314あまり(からだ)(つか)れたので、315この(ひろ)木蔭(こかげ)(いき)をやすめて世間話(せけんばなし)(ふけ)つて()(ところ)です。316泥坊(どろばう)でも(なん)でもありませぬ。317貴方(あなた)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)家来(けらい)だとか弟子(でし)だとか仰有(おつしや)いましたが、318どうか(わたし)人格(じんかく)調(しら)べて(くだ)さい。319無暗(むやみ)人間(にんげん)(つか)まへて泥坊(どろばう)(よば)はりをなさるのは、320ちつと貴方(あなた)のお職掌(しよくしやう)にも似合(にあ)はぬぢやありませぬか』
321伊太(いた)『ウン、322エ、323成程(なるほど)324これは(まこと)(あひ)()まなかつた。325(ある)きもつて(ゆめ)()()たものだから、326つい(かんが)(ちが)ひを(いた)しました。327()(かく)(たましひ)()けたと()えますわい。328(あま)(たま)()しいと(おも)つて()たものだから、329タマタマこんな失敗(しつぱい)をやらかしたのですよ』
330カークス『貴方(あなた)矢張(やつぱ)(たま)()しいのですか。331(じつ)(ところ)(わたし)もその(たま)()しいので相談(さうだん)して()たのです。332そこへ三五教(あななひけう)宣伝歌(せんでんか)(きこ)えて()たものですから御神力(ごしんりき)()して(いただ)いて、333これからスーラヤ(さん)珍宝(ちんぽう)()()れ、334せめて人並(ひとなみ)生活(せいくわつ)支度(した)いものだと(おも)つて()(ところ)です。335どうか(ひと)(その)(たま)()()るやうに336貴方(あなた)のお師匠(ししやう)さまに御神力(ごしんりき)(あた)へて(くだ)さるやうに(たの)んで(くだ)さらぬか』
337伊太(いた)『ヤア其奴(そいつ)面白(おもしろ)い。338(おれ)先生(せんせい)は、339ソレ(いま)彼方(あそこ)()えるが、340玉国別(たまくにわけ)()ふのだから、341(たま)()(こと)にかけ、342(すこ)しもクニせずワケなく()らして(くだ)さるだろう。343(げん)(おれ)()つて()(たま)()り、344(いな)取違(とりちが)(あそ)ばした……のでも(なん)でもない。345屹度(きつと)()いて(くだ)さるだらうよ。346マア安心(あんしん)せい』
347ベース『ヤ有難(ありがた)う、348これで安心(あんしん)しました。349のうカークス、350もう()うなる以上(いじやう)はカークスには(およ)ばぬ、351スーラヤ(さん)珍宝(ちんぽう)所在(ありか)(まをし)()げて、352せめて(ひと)(づつ)吾々(われわれ)()(はい)るやうにして(もら)はふぢやないか』
353カークス『どうかさう(ねが)ひたいものだなア』
354伊太(いた)(その)スーラヤ(さん)()ふのは何処(どこ)にあるのだ』
355カークス『()のスダルマ(さん)(むか)ふへ(わた)りますと、356スーラヤの(みづうみ)といつて、357()なり(ひろ)水鏡(みづかがみ)()つて()ます。358(その)(なか)(ただよ)ふて()岩山(いはやま)がスーラヤ(さん)()ひます。359(その)(やま)には岩窟(がんくつ)があつて、360ウバナンダと()ふナーガラシャー(竜王(りうわう))が沢山(たくさん)(たま)(たくは)361(よる)になると(たま)(ひかり)全山(やまぢう)(ひる)(ごと)(かがや)いて()ます。362(その)(たま)(ひと)()()れさへすれば、363人間(にんげん)一代(いちだい)二代(にだい)結構(けつこう)(くら)されると()高価(かうか)なものですが、364多勢(おほぜい)人間(にんげん)(その)(たま)()むとして、365()つては竜王(りうわう)()はれて仕舞(しま)ふのです。366だから余程(よほど)神力(しんりき)()いと(その)(たま)()()れる(こと)出来(でき)ませぬからなア』
367伊太(いた)『アハヽヽヽ。368(やす)(こと)だ。369(この)伊太彦(いたひこ)はアヅモス(さん)(おい)370八大竜王(はちだいりうわう)(なか)でも(もつと)凶悪(きようあく)なる、3701大身視毒(タクシャカ)竜王(りうわう)()(えら)(やつ)往生(わうじやう)させ、371(たま)をボツ(たく)つたと()勇者(ゆうしや)だから、372ウバナンダ竜王(りうわう)(ぐらゐ)言向和(ことむけやは)すは、373朝飯前(あさめしまへ)仕事(しごと)だ。374エヘヽヽヽ』
375三人(さんにん)一生懸命(いつしやうけんめい)になつて玉取(たまとり)(はなし)(たま)()かれて()る。376(はや)くも玉国別(たまくにわけ)一行(いつかう)三人(さんにん)(まへ)(ちか)づき(きた)り、377(この)(はなし)(のこ)らず()いて仕舞(しま)つた。378玉国別(たまくにわけ)伊太彦(いたひこ)(せな)をポンポンと(たた)いた。
379伊太(いた)『アヽ(たま)さま380(いな)玉国別(たまくにわけ)(さま)(ござ)いますか。381どうぞ今度(こんど)(ばか)りは改心(かいしん)(いた)しますから、382(いま)(まで)御無礼(ごぶれい)をお(ゆる)(くだ)さいまして、383ウバナンダ・ナーガラシャーの(たま)占領(せんりやう)さして(くだ)さい。384さうすれば(わたし)捧持(ほうぢ)してエルサレムに(まゐ)荷物(にもつ)出来(でき)ますからな』
385 玉国別(たまくにわけ)道端(みちばた)(くさ)(うへ)にどつかと(こし)(おろ)386無言(むごん)(まま)(かんが)へて()る。
387大正一二・五・一八 旧四・三 於教主殿 加藤明子録)
   
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