霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一三章 蚊燻(かくすべ)〔一六二〇〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第63巻 山河草木 寅の巻 篇:第3篇 幽迷怪道 よみ(新仮名遣い):ゆうめいかいどう
章:第13章 蚊燻 よみ(新仮名遣い):かくすべ 通し章番号:1620
口述日:1923(大正12)年05月24日(旧04月9日) 口述場所:竜宮館 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1926(大正15)年2月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
人(精霊)が内面的状態に居るときは、自有の意志をそのまま思索する。その想念は元来の情動であり、愛そのものから来るものである。
そのとき、想念と意志は一致する。この一致によって、人の内面的なる精霊は、自ら思惟するとは思わず、ただ意志するとのみ思うものである。
言説をするときもこれに似ているが、違う点は、言説は意志に属する想念そのままを赤裸々的に露出することをはばかる情が籠っているのである。
その理由は、人(精霊)が現界にあったときに俗を追ってその生を営んだ習慣が、その意志に付属するに至るからである。
精霊が内面の状態に居る時は、その精霊(人)がいかなる人格を所有していたかということを明らかに現すものである。この時精霊は、自我によってのみ行動するからである。
現界に在った時に内面的に善に居った精霊は、ここにおいてその行動の理性と証覚とにかなうこと、ますます深きものとなるのを認めることができる。今や肉体との関連を断ち、心霊を混迷せしめ執着させる物質的な事物を、全部脱却したからである。
これに反して精霊の内面が悪に居たものは、今や外面的状態を脱してしまい、その行動は痴呆のごとく狂人のごとく、現世にあったときよりもますます癲狂状態を暴露し、醜悪な面貌を表すものである。
外面上善人を装い学者識者をもって擬していた人間は、馬糞を包んだ錦絵の重の内のようなものである。外面は美麗な光沢を放っているが、その覆い蓋をのけて内面を見るとき、はじめて汚物が隠れていたことをみて驚くようなものである。
現世にあったときに神格を認め神真を愛し、内面の良心にしたがって行動を為したものは、霊界に入り来るとき、直ちに内面の状態に導き入れられて、永い眠りから醒めたようでもあり、暗黒から光明に進み入ったもののようである。
その思索もまた高天原の光明に基づき、内面的証覚より発し来るゆえに、すべての行動は善から起こり、内面的情動からあふれだすものである。高天原は想念と情動の中に流れ入り、歓喜と幸福とでその内面を充満せしめ、いまだかつて知らざる幸福を味わうものである。
こうなった上は高天原の天人との交通が開けているので、主の神を礼拝し真心を尽くして奉仕し、自主の心を発揮し、外的聖行を離れて内面的聖行に入る。
これが三五教の教示によって内面的善真の生涯を送ったものがまさに享受する状態である。三五教以外の教団に入信したものでも、神真を愛し内面的善に住し、神格を認めて奉仕したるものの精霊も同様である。
これに反し現世にあって偽善に住し神を捨てて悪に住し、良心を滅ぼし神格を否定し、あるいは神の名を称えることを恥じて、種々の名目にかくれ霊的の研究に没頭し、凶霊を招致して霊界を探り現世の人間を欺瞞し、またはいったんは三五教を信じながら心機一転して弊履のごとくこれを捨て去り、あるいは誹謗し、世間の人心を誑惑したものの精霊界における内面的状態は、これとはぜんぜん正反対である。
また内心に神格を認めず、あるいは軽視し、何事も科学に立脚して神の在否を究めようとし、自己の学識に誇るものは、みな悪に霊性である。
たとへ外面的想念においては神を否定せず、これを是認し、少しは敬神的態度に出づるものといえども、その内面的精神が違っているのであれば、やはり悪である。
なぜならば、神格を是認することと、悪に住することとは互いに相いれないからである。
神を信じず、自分が解釈した予言を信じて、その通りにならなかったら神の聖団を形体的にも精神的にもたたき壊し、たくさんな債務を後に塗り付け、神柱を谷底へ突き落して頭上に煮え茶を浴びせかけ、尻に帆をかけて逃げ出し、また種々の企てを始める守護神のごときは、実に内面の凶悪な精霊である。
このような精霊は、表面に善の仮面をかぶり、天人のごとき善と真との言説を弄するがゆえに、現界においては容易にその内面の醜悪を暴露しないものである。
このような精霊が霊界に来て内面的状態に入ると、発狂者のごとく見え、一切憎悪の相を表し悪の実相を示し、悪行をあえてしてほとんど人間の所作かと疑わしめるばかりである。
現世に在った時には外的事物のために制圧せられており、また彼らが生前に所有した理性力はみな外面に住していたから、このような悪相を現すのである。
しかも彼らは、他人に優って内面的証覚があると自信していたものなのである。今日の学者や識者と言われる人の精霊は、概して外面的情態のみ開け、内面はかえって悪霊の住所となっているものが大多数を占めているようである。
さて、高姫は戸口の外で説法を始めようとするが、その高慢な言動からまたカークスと言い争いになってしまう。
高姫は伊太彦に向かい、高姫が大弥勒の身魂だと信じることが改心だと得意になって説きかけた。伊太彦が、なぜ大弥勒様がこんなところに一人でいるのだと問うと、まだ時を得ていないからだと強弁する。
そして伊太彦の師匠が玉国別だと知ると、玉国別の過去に尾ひれをつけて非難し始めた。伊太彦は、師匠の悪口は聞きたくないと一同を連れてその場を退散した。高姫はろくなものたちではなかったと捨て台詞を吐く。
アスマガルダは去り掛けに、高姫がどうやってスーラヤ山の死線を越えて竜王の岩窟にやってきたのか尋ねた。高姫は、ここはフサの国のテルモン山の麓の高姫高原の神館だと言い張り、アスマガルダが何もわかっていないと馬鹿にする。
アスマガルダは怒って高姫に鉄拳をふるおうとするが、伊太彦がなんとか引き留めた。高姫は憎まれ口を叩いて裏の柴山を駆け上り、どこともなく姿を隠してしまった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-05-24 08:59:12 OBC :rm6313
愛善世界社版:177頁 八幡書店版:第11輯 325頁 修補版: 校定版:182頁 普及版:64頁 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]出口王仁三郎全集 > 第二巻 宗教・教育編 > 【宗教編】第四篇 神霊世界 > 第二十二章 霊界は内面の情態
001 (ひと)精霊(せいれい))の内面(ないめん)(てき)情態(じやうたい)()(とき)002自有(じいう)意志(いし)その(まま)思索(しさく)するが(ゆゑ)003その想念(さうねん)元来(ぐわんらい)情動(じやうどう)(すなは)(あい)そのものより(きた)るものです。004そして(その)(とき)(おい)想念(さうねん)意志(いし)とは一致(いつち)する。005この一致(いつち)によつて(ひと)内面(ないめん)(てき)なる精霊(せいれい)(みづか)思惟(しゐ)するを(おぼ)えず006ただ意志(いし)するとのみ(おも)ふものです。007(また)言説(げんせつ)する(とき)(これ)()たるものがありますが008(ただ)相違(さうゐ)せる(てん)は、009その言説(げんせつ)はその意志(いし)(ぞく)する想念(さうねん)そのままを赤裸々(せきらら)(てき)露出(ろしゆつ)することを(はばか)るの(じやう)(こも)つてゐるものです。010その(ゆゑ)011(ひと)精霊(せいれい))が現界(げんかい)()つた(とき)(ぞく)()ふて(その)(せい)(いとな)みたる習慣(しふくわん)がその意志(いし)附属(ふぞく)するに(いた)るからであります。
012 精霊(せいれい)内面(ないめん)情態(じやうたい)()(とき)は、013その精霊(せいれい)(ひと))が如何(いか)なる人格(じんかく)所有(しよいう)して()たかと()ふことを(あきら)かに(あら)はすものです。014この(とき)精霊(せいれい)自我(じが)()つてのみ行動(かうどう)するからであります。015現界(げんかい)()つた(とき)内面(ないめん)(てき)(ぜん)()つた精霊(せいれい)016(ここ)(おい)(その)行動(かうどう)理性(りせい)証覚(しようかく)とにかなふこと益々(ますます)(ふか)きものあるを(みと)()られるものです。017(いま)肉体(にくたい)との関連(くわんれん)()ち、018雲霧(くもきり)(ごと)心霊(しんれい)昏迷(こんめい)せしめ、019()執着(しふちやく)せる物質(ぶつしつ)(てき)事物(じぶつ)全部(ぜんぶ)脱却(だつきやく)したからであります。020(これ)(はん)精霊(せいれい)内面(ないめん)(あく)()つたものは、021(いま)外面(ぐわいめん)(てき)情態(じやうたい)(のが)れて(しま)ひ、022その行動(かうどう)痴呆(ちはう)(ごと)狂人(きちがひ)(ごと)く、023現世(げんせ)()つた(とき)よりも層一層(そういつそう)癲狂(てんきやう)状態(じやうたい)暴露(ばくろ)し、024醜悪(しうあく)なる面貌(めんばう)(あら)はすものであります。025(かれ)精霊(せいれい)内面(ないめん)(あく)なりしものは(いま)自由(じいう)()026表面(へうめん)(かざ)外面(ぐわいめん)情態(じやうたい)繋縛(けいばく)(はな)れたからです。027現世(げんせ)にあつて外面(ぐわいめん)(じやう)善美(ぜんび)健全(けんぜん)(さう)(よそほ)028理性(りせい)(てき)人物(じんぶつ)()せむとして焦慮(せうりよ)して()たものが、029(まつた)外面(ぐわいめん)皮相(ひさう)()(のぞ)かれたので、030その狂質(きやうしつ)遺憾(ゐかん)なく暴露(ばくろ)するに(いた)つたのであります。031外面(ぐわいめん)(じやう)善人(ぜんにん)(よそほ)学者(がくしや)識者(しきしや)(もつ)()して()人間(にんげん)032馬糞(ばふん)(つつ)んだ錦絵(にしきゑ)(ぢう)(うち)(やう)なもので、033外面(ぐわいめん)より()れば(じつ)美麗(びれい)なる光沢(くわうたく)(はな)034(ひと)をして羨望(せんばう)(ねん)()へざらしむるものですが、035その蔽葢(おほひぶた)()()けて内面(ないめん)()(とき)036(はじ)めて汚物(をぶつ)伏在(ふくざい)せるを()(おどろ)くやうなものです。037心霊(しんれい)学者(がくしや)だとか、038哲学者(てつがくしや)だとか、039宗教家(しうけうか)だとか、040種々(しゆじゆ)立派(りつぱ)人間(にんげん)外面(ぐわいめん)蔽葢(おほひぶた)()()つて()れば、041(じつ)痴呆(ちはう)癲狂(てんきやう)汚物(をぶつ)内面(ないめん)堆積(たいせき)され、042地獄界(ぢごくかい)現状(げんじやう)暴露(ばくろ)されるものであります。
043 現世(げんせ)()つた(とき)神格(しんかく)(みと)神真(しんしん)(あい)044内面(ないめん)良心(りやうしん)(したが)つて行動(かうどう)()せしものは、045霊界(れいかい)()(きた)(とき)046(ただち)内面(ないめん)情態(じやうたい)(みちび)()れられて(なが)(ねむ)りより()めたる(ごと)く、047(また)暗黒(あんこく)より光明(くわうみやう)(すす)()りしものの(ごと)きものであります。048その思索(しさく)もまた高天原(たかあまはら)光明(くわうみやう)(もとづ)049内面(ないめん)(てき)証覚(しようかく)より(はつ)(きた)るが(ゆゑ)に、050(すべ)ての行動(かうどう)(ぜん)より(おこ)り、051内面(ないめん)(てき)情動(じやうどう)より(あふ)()づるものです。052かくて高天原(たかあまはら)想念(さうねん)情動(じやうどう)との(なか)(なが)()053歓喜(くわんき)幸福(かうふく)とを(もつ)(その)内面(ないめん)充満(じゆうまん)せしめ、054(いま)だかつて()らざる幸福(かうふく)(あぢ)はふものです。055最早(もはや)かくなりし(うへ)056高天原(たかあまはら)天人(てんにん)との交通(かうつう)(ひら)けて()るので、057()(かみ)礼拝(れいはい)真心(まごころ)(つく)して奉仕(ほうし)し、058自主(じしゆ)(こころ)発揮(はつき)し、059外的(ぐわいてき)聖行(せいこう)(はな)れて、060内面(ないめん)(てき)聖行(せいこう)()るものです。061かくの(ごと)きは三五教(あななひけう)教示(けうじ)()りて、062内面(ないめん)(てき)善真(ぜんしん)生涯(しやうがい)(おく)りしものの(まさ)()くる(ところ)情態(じやうたい)であります。063(しか)三五教(あななひけう)以外(いぐわい)教団(けうだん)信入(しんにふ)したものと(いへど)も、064神真(しんしん)(あい)内面(ないめん)(てき)(ぜん)(ぢう)065神格(しんかく)(みと)めて奉仕(ほうし)したるものの精霊(せいれい)(また)同様(どうやう)であります。
066 (これ)(はん)現世(げんせ)にあつて偽善(ぎぜん)(ぢう)(かみ)()(あく)(ぢう)し、067良心(りやうしん)(ほろぼ)神格(しんかく)否定(ひてい)し、068(あるひ)(かみ)()(とな)ふる(こと)()ぢて、069種々(しゆじゆ)名目(めいもく)にかくれ霊的(れいてき)研究(けんきう)没頭(ぼつとう)し、070凶霊(きようれい)招致(せうち)して霊界(れいかい)(さぐ)現世(げんせ)人間(にんげん)欺瞞(ぎまん)し、071(また)一旦(いつたん)三五(あななひ)(をしへ)(しん)(なが)心機(しんき)一転(いつてん)して弊履(へいり)(ごと)(これ)()()り、072(あるひ)誹謗(ひばう)し、073世間(せけん)人心(じんしん)狂惑(きやうわく)したるものの精霊界(せいれいかい)()ける内面(ないめん)(てき)情態(じやうたい)全然(ぜんぜん)(これ)正反対(せいはんたい)であります。
074 (また)内心(ないしん)神格(しんかく)(みと)めず、075(あるひ)軽視(けいし)076何事(なにごと)科学(くわがく)立脚(りつきやく)して(かみ)在否(ざいひ)(きは)めむとし、077()自己(じこ)学識(がくしき)にほこるものは、078(みな)(あく)霊性(れいせい)であります。079たとへ外面(ぐわいめん)(てき)想念(さうねん)()いては(かみ)否定(ひてい)せず、080(これ)是認(ぜにん)081(すこ)しは敬神(けいしん)(てき)態度(たいど)()づるものと(いへど)も、082(その)内面(ないめん)(てき)精神(せいしん)(けつ)して(しか)らざるものは依然(やつぱり)(あく)であります。083何故(なぜ)なれば神格(しんかく)是認(ぜにん)することと(あく)(ぢう)することとは(たがひ)相容(あひい)れないからであります。084(また)吾々(われわれ)(たん)(かみ)(しん)宗教(しうけう)(まな)(くらゐ)なれば、085(けつ)して学者(がくしや)地位(ちゐ)()てたり、086役目(やくめ)(ぼう)()つて入信(にふしん)はしないのだ。087(ただ)吾々(われわれ)神諭(しんゆ)のある文句(もんく)(しん)じたからだ。088万万一(まんまんいち)その神諭(しんゆ)(いち)(ねん)でも世界(せかい)(あら)はるる(こと)(おく)れたり間違(まちが)(やう)なことがあつたならば、089自分(じぶん)率先(そつせん)して教壇(けうだん)(たた)(つぶ)して(しま)ふ」と揚言(やうげん)し、090到頭(たうとう)()(ごと)(かみ)聖団(せいだん)形体(けいたい)(てき)にも精神(せいしん)(てき)にもたたき(こは)し、091沢山(たくさん)債務(さいむ)(あと)()()け、092谷底(たにぞこ)神柱(かむばしら)()(おと)093頭上(づじやう)から煮茶(にえちや)()びせかけ、094(しり)()()けてエルサレムを(うしろ)095又々(またまた)種々(しゆじゆ)(くはだ)てを(はじ)めて()守護神(しゆごじん)(ごと)きは、096(じつ)内面(ないめん)凶悪(きようあく)なる精霊(せいれい)であります。097(しか)(なが)098(かか)精霊(せいれい)表面(へうめん)(ぜん)仮面(かめん)(かぶ)り、099天人(てんにん)(ごと)(ぜん)(しん)との言説(げんせつ)(ろう)するが(ゆゑ)に、100容易(ようい)現界(げんかい)(おい)ては(その)内面(ないめん)醜悪(しうあく)暴露(ばくろ)せないものであります。101かくの(ごと)精霊(せいれい)霊界(れいかい)(きた)内面(ないめん)(てき)情態(じやうたい)()つて(その)言説(げんせつ)する(ところ)()き、102(その)行動(かうどう)する(ところ)()(とき)103(あたか)前後(ぜんご)区別(くべつ)()らず、104発狂者(はつきやうしや)(ごと)()ゆるものであります。105(かれ)()精霊(せいれい)凶欲心(きようよくしん)(ここ)爆裂(ばくれつ)して、106一切(いつさい)憎悪(ぞうを)(さう)(あら)はしたり、107()侮蔑(ぶべつ)して(いた)らざる()108所在(あらゆる)(あく)実相(じつさう)(しめ)し、109悪行(あくかう)(あへ)てし110(ほと)んど人間(にんげん)所作(しよさ)なるかと(うたが)はしむる(ばか)りであります。
111 現世(げんせ)にあつた(とき)には、112外的(ぐわいてき)事物(じぶつ)のために制圧(せいあつ)せられ沮滞(そたい)しつつあつたけれ(ども)113(いま)(その)覊絆(きはん)(だつ)114(かれ)()意志(いし)よりする想念(さうねん)(まか)せて放縦(はうじう)自在(じざい)(ふる)()(こと)()るからです。115(かれ)()(また)生前(せいぜん)(おい)所有(しよいう)した理性力(りせいりよく)(みな)外面(ぐわいめん)(ぢう)し、116内面(ないめん)(ぢう)して()なかつたから、117(かく)(ごと)悪相(あくさう)(げん)ずるに(いた)るのであります。118(しか)(かれ)()他人(たにん)(まさ)りて内面(ないめん)(てき)証覚(しようかく)あるものと自信(じしん)して()たものであります。119今日(こんにち)学者(がくしや)識者(しきしや)()はるる(ひと)精霊(せいれい)は、120(がい)して外面(ぐわいめん)(てき)情態(じやうたい)のみ(ひら)け、121内面(ないめん)(かへつ)悪霊(あくれい)住所(ぢうしよ)となつて()るものが大多数(だいたすう)()めて()るやうであります。
122
123高姫(たかひめ)『これ、124(まへ)さま(たち)125(なに)可笑(をか)しうてさう(わら)ふのだい。126千騎(せんき)一騎(いつき)(この)場合(ばあひ)127(わら)(どころ)ぢや(ござ)るまい。128変性(へんじやう)男子(なんし)(さま)(をしへ)にも「座敷(ざしき)()めきりてジツとして()らぬと、129(わら)つて()るやうな(こと)では物事(ものごと)成就(じやうじゆ)(いた)さぬ」とありますぞや。130()(にん)()(にん)とも(そろ)うて(わら)ふとは(なん)(こと)ぢやい。131(この)日出(ひのでの)(かみ)馬鹿(ばか)にしてるのぢやあるまいかな』
132カークス『(なに)133馬鹿(ばか)にする(どころ)か、134(わたし)(たち)()(にん)高姫(たかひめ)さまに馬鹿(ばか)にされて馬鹿(ばか)になつて、135(この)道端(みちばた)でお(はなし)()かうと(おも)つてるのです。136なあベース、137さうだらう。138これも(たび)(なぐさ)みだからな。139立派(りつぱ)先生(せんせい)があり(なが)140三五教(あななひけう)謀反人(むほんにん)ウラナイ(けう)高姫(たかひめ)さまに説教(せつけう)()(もの)がありますか。141あんまり名高(なだか)高姫(たかひめ)さまだから、142(ひと)(はなし)()いてやるのですよ』
143高姫(たかひめ)『オツホヽヽヽ、144(めくら)(へび)()ぢずとやら、145(こま)つたものだわい。146()()代物(しろもの)(かみ)(さま)済度(さいど)(あそ)ばすのだから、147(なみ)大抵(たいてい)(こと)ぢやないわい。148日出(ひのでの)(かみ)大神(おほかみ)(さま)のお(こころ)(さつ)しまして149おいとしう(ござ)りますわいな。150オーンオーンオーン。151日出(ひのでの)(かみ)(さま)152()くの(ごと)(あは)れな身魂(みたま)ですから、153何卒(なにとぞ)虫族(むしけら)だと(おも)つて(はら)()てずに、154神直日(かむなほひ)大直日(おほなほひ)見直(みなほ)して(たす)けてやつて(くだ)さい。155どうして(また)()(なか)()うも(くも)つたものだらう。156(わし)もここで足掛(あしか)()(ねん)大弥勒(おほみろく)さまの(をしえ)(つた)へて()るのに、157(ただ)一人(ひとり)()(もの)がいないとは、158如何(いか)(くら)がりの()(なか)とは()へ、159(こま)つたものだな』
160カークス『お(まへ)さま、161えらさうに善人(ぜんにん)らしく、162智者(ちしや)らしく、163(かみ)さまらしく仰有(おつしや)るが、164肝腎要(かんじんかなめ)内面(ないめん)(てき)状態(じやうたい)地獄(ぢごく)(てき)精神(せいしん)でせうがな。165(この)カークスは()()えても精神(せいしん)内面(ないめん)状態(じやうたい)は……ヘン……第一(だいいち)天国(てんごく)感応(かんおう)して()るのだから、166(まへ)さまの()(こと)が、167(なん)だか幼稚(えうち)馬鹿(ばか)()えて仕方(しかた)がありませぬわ。168ウツフヽヽヽ』
169高姫(たかひめ)『オツホヽヽヽ(なん)とまあ没分暁漢(わからずや)だこと。170現在(げんざい)()(まへ)底津(そこつ)岩根(いはね)身魂(みたま)(あら)はれて()るのも(わか)らず、171第一(だいいち)霊国(れいごく)天人(てんにん)172(うづ)神柱(かむばしら)高姫(たかひめ)言葉(ことば)幼稚(えうち)だとか、173馬鹿(ばか)()えるとか()ふて()るが、174ほんに(こま)つたものだな。175丹波(たんば)(たけのこ)ぢやないが、176()ても()いても()はれない代物(しろもの)だ。177それでも人間(にんげん)(あぢ)がして()るのかな。178伊太彦(いたひこ)さま、179(まへ)大抵(たいてい)ぢやなからうな。180仮令(たとへ)(せん)(ねん)(まん)(ねん)かかつても、181(まこと)(みち)帰順(きじゆん)させる(こと)(むつ)かしいよ。182如何(いか)(この)大弥勒(おほみろく)御用(ごよう)する高姫(たかひめ)でも、183(この)代物(しろもの)には一寸(ちよつと)184手古摺(てこず)らざるを()ないからな』
185カークス『ヘン、186そこつ岩根(いはね)大弥勒(おほみろく)さまだけあつて随分(ずいぶん)粗忽(そこつ)(こと)仰有(おつしや)るわい。187霊国(れいごく)天人(てんにん)ぢやと仰有(おつしや)つたが、188いかにも無情(むじやう)冷酷(れいこく)天人(てんにん)イヤ癲狂人(てんきやうじん)()える。189(かみ)(みち)には()(きら)ひは()(はず)190それに結構(けつこう)(かみ)(さま)生宮(いきみや)(つか)まへて這入(はい)ると(いへ)(けが)れるの、191なんのつて仰有(おつしや)るから(おそ)()るわい192ウツフヽヽヽ』
193高姫(たかひめ)『お(まへ)のやうなコンマ以下(いか)相手(あひて)になつて()つたら()()れる。194さア伊太彦(いたひこ)さま、195(まへ)一寸(ちよつと)利口(りこう)さうな(かほ)をして()るが、196高姫(たかひめ)()(こと)(みみ)()るだらうな』
197伊太(いた)『もとより愚鈍(ぐどん)(わたし)198賢明(けんめい)貴女(あなた)仰有(おつしや)(こと)199どうせ(みみ)()りますまいよ。200平易(へいい)簡単(かんたん)仰有(おつしや)つて(くだ)さい。201どうぞお(ねが)(いた)します』
202高姫(たかひめ)『あ、203よしよし、204(まへ)(はう)から、205さう()れば文句(もんく)はないのだ。206(しか)(なが)207(この)大弥勒(おほみろく)さまに(をし)へてやらうと()ふやうな態度(たいど)()たら大間違(おほまちがひ)出来(でき)ますぞ。208それこそアフンとして(しり)がすぼまりませぬぞや。209結構(けつこう)結構(けつこう)大神(おほかみ)(さま)一厘(いちりん)仕組(しぐみ)210(これ)(わか)つたら(われ)(わし)もと高姫(たかひめ)足許(あしもと)()つて()るなれど、211あまり身魂(みたま)(くも)つておるから(なに)(まを)されぬが、212兎角(とかく)改心(かいしん)一等(いつとう)ぞや。213これ伊丹彦(いたみひこ)さま、214(いた)()つて改心(かいしん)するなら(いま)ぢやぞえ。215(あと)後悔(こうくわい)()()はぬ。216毛筋(けすぢ)横巾(よこはば)でも間違(まちが)ひはないぞや。217大弥勒(おほみろく)(かみ)間違(まちが)ひはないぞえ。218高姫(たかひめ)(まを)しても高姫(たかひめ)(まを)すのではない。219(くち)()るばかりぢやから(つつし)んでお()きなさい。220(わか)つたかな。221(わか)つたら(わか)つたと、222あつさり()ひなさい。223これ()説教(せつけう)したら(わか)(はず)だから……』
224伊太(いた)()つから(わか)りませぬがな。225もつと(くわ)しく簡単(かんたん)明瞭(めいれう)仰有(おつしや)つて(くだ)さいな』
226高姫(たかひめ)(なん)(あたま)(わる)い、227これ()(こま)かう()ふてもまだ(わか)らぬのかな。228(なに)(ほど)簡単(かんたん)()つても肝胆(かんたん)相照(あひてら)さない伊丹彦(いたみひこ)さまにはイタイタしいぞや』
229カークス『(なん)だ、230(わけ)(わか)らぬ能書(のうがき)ばかりを吹聴(ふいちやう)して、231肝腎(かんじん)(こと)(ひと)つも()はぬぢやないか』
232高姫(たかひめ)『エー、233(だま)つて()なさい。234(まへ)(たち)下司(げす)身魂(みたま)(わか)るものか。235(この)高姫(たかひめ)底津(そこつ)岩根(いはね)大弥勒(おほみろく)(わか)れば()いのだ』
236伊太(いた)『そりや(わか)つて()ります。237その大弥勒(おほみろく)(また)どうして斯様(かやう)(ところ)でお一人(ひとり)(しづ)まりになつてるのでせうかな』
238高姫(たかひめ)『「(りう)(とき)()天地(てんち)(わだかま)り、239(とき)()ざれば蚯蚓(みみず)蠑螈(いもり)()(ひそ)む」と()(こと)がある。240(なに)(ほど)天地(てんち)大先祖(おほせんぞ)大先祖(おほせんぞ)の、241(ひと)大先祖(おほせんぞ)底津(そこつ)岩根(いはね)大弥勒(おほみろく)さまでも242時節(じせつ)()ねば()(おと)して衆生(しゆじやう)済度(さいど)をなさるのぢやぞえ。243(この)高姫(たかひめ)()改心(かいしん)なされ。244(この)()(かがみ)()してあるのだよ。245(べつ)にエルサレムとか斎苑(いそ)(やかた)とか246コーカス(ざん)とか甘粕(あまかす)大尉山(たいゐさん)とかへ()かなくても247(この)高姫(たかひめ)()(こと)(はら)()()みて()いたら世界(せかい)()えすきますぞや』
248伊太(いた)『どうもハツキリ(わか)りませぬがな。249余程(よほど)甲粕(かふかす)御魂(みたま)()えますわい。250アハヽヽヽ』
251高姫(たかひめ)『これ(ほど)(こま)かく()つても()(わか)らぬのかいな。252さうするとお(まへ)一寸(ちよつと)(おと)して()()るのだわい。253一体(いつたい)(たれ)のお弟子(でし)になつてゐたのだな』
254伊太(いた)玉国別(たまくにわけ)先生(せんせい)教養(けうやう)()けて()りました』
255高姫(たかひめ)(なん)だ。256あの(たま)かいな。257彼奴(あいつ)音彦(おとひこ)()つてフサの(くに)本山(ほんざん)にも、258(わし)(うち)門掃(かどはき)をして()つた(やつ)だ。259彼奴(あいつ)謀叛者(うらがへりもの)でな。260自転倒(おのころ)(じま)魔窟(まくつ)(はら)でも後足(あとあし)(すな)をかけて()げて()つた不人情(ふにんじやう)(もの)だ。261あんな(もの)天理(てんり)人道(じんだう)(わか)つて(たま)るものかい。262五十子(いそこ)(ひめ)()阿婆摺(あばず)女郎(めらう)(もら)つて263玉国別(たまくにわけ)(など)()()其処(そこら)(あた)りを(ある)(まは)つて()るのだから、264臍茶(へそちや)(いた)りだ。265オツホヽヽヽ、266(なん)とまア三五教(あななひけう)人物(じんぶつ)払底(ふつてい)だな。267(これ)では(みづ)御霊(みたま)(なに)(ほど)シヤチになつても駄目(だめ)だわい。268それだから底津(そこつ)岩根(いはね)大弥勒(おほみろく)さまの肝腎(かんじん)(こと)(わか)らぬと(まを)すのだ。269さア伊太彦(いたひこ)さま、270ここが()見切(みき)(どき)だ。271天国(てんごく)(のぼ)るが()いか、272地獄(ぢごく)()ちるが()いか、273(ひと)思案(しあん)をしなされや。274チツと(ばか)(みみ)伊太彦(いたひこ)でも辛抱(しんばう)して()いて()なさい、275利益(りやく)になりますよ』
276伊太(いた)高姫(たかひめ)さま、277もうお(いとま)(いた)します。278(わたし)玉国別(たまくにわけ)(さま)大切(たいせつ)なお師匠(ししやう)(さま)279そのお師匠(ししやう)(さま)悪口(あくこう)()はれて、280どうして(だま)つて()られませう。281さア(みな)さま、282(かへ)りませう』
283カークス『万歳(ばんざい)々々(ばんざい)284始終(しじう)(くさ)ひの婆々(ばば)万歳(ばんざい)
285ベース『退却(たいきやく)々々(たいきやく)286本当(ほんたう)(まこと)退屈(たいくつ)々々(たいくつ)
287高姫(たかひめ)『これお(まへ)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)ぢやないか。288(いか)(なか)れと()(おきて)()つてをるか。289さう(ふた)()には(はら)()てて(かへ)るとは(なん)(こと)だい。290それで宣伝使(せんでんし)()はれますか。291(まへ)のやうな無腸漢(むちやうかん)()るから三五教(あななひけう)()()(つき)()ちるのだ。292よい加減(かげん)馬鹿(ばか)(つく)して()きなさい』
293ブラヷーダ『(おも)ひきや高姫(たかひめ)(さま)(めぐ)()
294(しこ)(をしへ)(さづ)からむとは』
295高姫(たかひめ)(おも)ひきや三五教(あななひけう)神司(かむづかさ)
296(やみ)(まが)とに(つつ)まれしとは』
297伊太彦(いたひこ)(おも)ひきや斯程(かほど)自我(じが)強烈(きやうれつ)
298ウラナイ(けう)高姫(たかひめ)()さまとは』
299アスマガルダ『(おも)ひきや()んな(ところ)にウラナイの
300(しこ)婆々(ばば)アが(かま)へゐるとは』
301ベース『(おも)ひきやウラナイ(けう)高姫(たかひめ)
302()らず(ぐち)でも(これ)(ほど)(まで)とは』
303カークス『とはとはと()はず(がた)りに高姫(たかひめ)
304(さへづ)言葉(ことば)ここで()くとは』
305伊太(いた)高姫(たかひめ)さま、306邪魔(じやま)(いた)しました。307さア(これ)でお(いとま)(いた)します。308どうかトワに()鎮座(ちんざ)(あそ)ばしませ』
309カークス『まアゆつくりと(この)(やぶ)()一人(ひとり)()りなさい。310よく宣伝(せんでん)出来(でき)(こと)でせう。311イツヒヽヽヽ』
312高姫(たかひめ)『こりやカークス、313(なん)()無礼(ぶれい)(こと)(まを)すのだ。314貴様(きさま)(ほね)(たた)()つてカークスにしてやらうか』
315カークス『そんならカークスベース(()(くす)べ)にして(もら)はうかい。316たか()()()るのだから面白(おもしろ)からうよ。317ヒヽヽヽヽメヽヽヽヽ』
318高姫(たかひめ)伊太彦(いたひこ)(いたち)()(やう)(やつ)についてる(もの)(ろく)(やつ)はありやせないわ。319ブラヷーダだのアスマガルダだのと、320(まが)つた腰付(こしつき)でブラブラと迂路付(うろつ)きやがつて321(いたち)()をかまされた(やう)顔付(つらつき)して322イツヒヽヽヽ、323あゝ衆生(しゆじやう)済度(さいど)(なみ)大抵(たいてい)ぢやないわい』
324アスマガルダ『高姫(たかひめ)さま、325(まへ)さまは何時(いつ)()に、326スーラヤの死線(しせん)()へて(この)岩窟(がんくつ)()たのだい』
327高姫(たかひめ)『オツホヽヽヽ馬鹿(ばか)だな。328(ひと)手洗(てうづ)使(つか)ふて()なさい。329ここは岩窟(がんくつ)(なか)ぢやありませぬよ。330フサの(くに)テルモン(ざん)(ふもと)331高姫(たかひめ)高原(かうげん)神館(かむやかた)だ。332夜中(よなか)(ゆめ)()()(なか)をぶらついて()るのだな。333(いもうと)婿(むこ)(しり)()ふて(ある)代物(しろもの)だから、334どうせ(ろく)(やつ)ぢやないと(おも)つたが、335矢張(やつぱり)日出(ひのでの)(かみ)一目(ひとめ)()たら(ちが)はんわい。336(なん)()ふても金挺(かなてこ)(つんぼ)だから(なん)にも(わか)らぬ、337(こま)つた人足(にんそく)だな』
338アスマガルダ『(なに)339()はして()けば際限(さいげん)もなき雑言(ざふごん)無礼(ぶれい)340かう()えても(おれ)はスーラヤの(うみ)(きた)へた(うで)だ。341覚悟(かくご)せい』
342鉄拳(てつけん)(ふる)つて(なぐ)りつけむとする。343伊太彦(いたひこ)(はや)くも(その)(かひな)(つか)んで、
344伊太(いた)()つた()つた、345三五教(あななひけう)無抵抗(むていかう)主義(しゆぎ)だ。346さう乱暴(らんばう)(こと)をしちやいけませぬ』
347アスマガルダ『それだと()つて348(あんま)りぢやありませぬか』
349伊太(いた)『そこを辛抱(しんばう)するのが(まこと)(みち)です。350堪忍(かんにん)五万歳(ごまんざい)()つて351堪忍(かんにん)無事(ぶじ)長久(ちやうきう)(もとゐ)ですからな』
352アスマガルダ『そんなら伊太彦(いたひこ)さまの命令(めいれい)(したが)ひませう。353エー残念(ざんねん)な……』
354 高姫(たかひめ)(あご)をしやくり(なが)ら、
355高姫(たかひめ)『イツヒヽヽヽ356無抵抗(むていかう)主義(しゆぎ)三五教(あななひけう)357()毒様(どくさま)
358(おほ)きな(しり)をプリンプリンと()(なが)ら、359(うら)柴山(しばやま)獅子(しし)(ごと)くに()(のぼ)り、360何処(どこ)ともなく姿(すがた)(かく)して(しま)つた。361()(にん)(また)もや宣伝歌(せんでんか)(うた)(なが)362(つゆ)おく野辺(のべ)悠々(いういう)(すす)()く。
363大正一二・五・二四 旧四・九 於竜宮館 北村隆光録)

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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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