霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
目 次設 定
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
フォント

ルビの表示



アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注 [?][※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]


文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色 [?]底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。[×閉じる]
外字1の色 [?]この設定は現在使われておりません。[×閉じる]
外字2の色 [?]文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。[×閉じる]

  

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。


【新着情報】サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。

【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034  アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。

          

第一章 橄欖山(かんらんざん)〔一六三〇〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第64巻上 山河草木 卯の巻上 篇:第1篇 日下開山 よみ(新仮名遣い):ひのしたかいさん
章:第1章 橄欖山 よみ(新仮名遣い):かんらんざん 通し章番号:1630
口述日:1923(大正12)年07月10日(旧05月27日) 口述場所: 筆録者:出口鮮月 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年10月16日
概要: 舞台:アメリカン・コロニー あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる] 主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2017-11-25 17:24:46 OBC :rm64a01
愛善世界社版:7頁 八幡書店版:第11輯 379頁 修補版: 校定版:7頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 エルサレムの郊外(かうぐわい)にアメリカン・コロニーと()宏壮(くわうさう)建築物(けんちくぶつ)があつて、002(くも)(あつ)して(そび)()つて()る。003(いま)より四十(しじふ)(ねん)ばかり以前(いぜん)に、004アメリカからスバツフオードと()猶太人(ユダヤじん)が、005基督(キリスト)再臨(さいりん)(ちか)づいて、006その場所(ばしよ)橄欖山(かんらんざん)頂上(ちやうじやう)だといつて基督(キリスト)(むか)へる準備(じゆんび)のために()()つたのが(そもそも)(はじま)りで、007(その)()国籍(こくせき)人種(じんしゆ)異同(いどう)()はず、008基督(キリスト)再臨(さいりん)(しん)ずる人々(ひとびと)(これ)(くは)はつて、009自分(じぶん)()財産(ざいさん)全部(ぜんぶ)提出(ていしゆつ)して共同(きようどう)生活(せいくわつ)()つて()る。010各自(かくじ)がその(ぶん)相応(さうおう)して(はたら)いて()利益(りえき)は、011(これ)共同(きようどう)生活(せいくわつ)(ため)使用(しよう)すると()基督教(キリストけう)(てき)精神(せいしん)(もとづ)(ひと)つの団体(だんたい)組織(そしき)さるるに(いた)つた。012その創立(さうりつ)最初(さいしよ)には、013人々(ひとびと)非常(ひじやう)狂信(きやうしん)(てき)で、014自分(じぶん)年頃(としごろ)になつた(とき)結婚(けつこん)さへしなかつたものだが、015現時(げんじ)人々(ひとびと)(かんが)(かた)余程(よほど)自由(じいう)になり、016団体員(だんたいゐん)(なか)結婚(けつこん)をする(やう)になり、017幾組(いくくみ)かの家庭(かてい)出来(でき)(いま)団体員(だんたいゐん)第二(だいに)時代(じだい)人々(ひとびと)である。018全体(ぜんたい)(やく)壱百(いつぴやく)(にん)ばかりで、019(たがひ)兄妹(きやうだい)()()つて()る。020国籍(こくせき)種々(いろいろ)で、021一番(いちばん)(おほ)いのがスエーデン(じん)である。022そしてアメリカンコロニーと()名称(めいしよう)()されてある。023創立者(さうりつしや)亜米利加(アメリカ)(じん)であつたから(この)()()すことになつた。024現今(げんこん)ではアメリカ(じん)数名(すうめい)()ぎない。025ユダヤ(じん)十数(じふすう)(めい)(あつま)つて()る。
026 創立者(さうりつしや)子息(しそく)スバツフオードは熱烈(ねつれつ)信仰者(しんかうしや)で、027マグダラのマリヤと()猶太人(ユダヤじん)婦人(ふじん)(くは)はつて()る。028この婦人(ふじん)は、029(ほとん)どスバツフオードと相並(あひなら)びて、030アメリカンコロニーの牛耳(ぎうじ)()大活動(だいくわつどう)(つづ)けて()る。031そして三十(さんじつ)(さい)()ぎたるにも(かかは)らず独身(セリバシー)生活(せいくわつ)をやつて()る。032この団体員(だんたいゐん)は、033(いづ)れも()一切(いつさい)()(かみ)(まか)()つて()態度(たいど)()ひ、034人類(じんるゐ)(たい)する(あい)発現(はつげん)()ひ、035到底(たうてい)()()(こと)出来(でき)ない(うつく)しさである。036(すべ)ての猶太人(ユダヤじん)は、037この(かみ)(ひろ)教旨(けうし)()いて()るに(かか)はらず、038民族(みんぞく)(てき)偏見(へんけん)(とら)はれ、039(かれ)()特有(とくいう)な、040いい意味(いみ)のヂレツタント(てき)性質(せいしつ)から()(ゐき)まで(ふか)(たつ)()(もの)(すくな)いのに、041(かれ)団体員(だんたいゐん)神意(しんい)()くも体得(たいとく)し、042抱擁(はうよう)帰一(きいつ)博愛(はくあい)平等(べうどう)大精神(だいせいしん)(いう)して()公平(こうへい)無私(むし)態度(たいど)には、043感歎(かんたん)せざるを()ないのである。
044
045 スバツフオードは(あさ)(はや)くから、046一間(ひとま)立籠(たてこも)熱心(ねつしん)(かみ)宣示(せんじ)(いの)つて()る。047そこへマグダラのマリヤが、048(すこ)顔色(かほいろ)(あか)らめながら(いそが)しげに(はし)()たり、049両手(りやうて)()いて、
050マリヤ聖師(せいし)(さま)051(わたし)(なん)だか昨夕(ゆうべ)から身体(からだ)様子(やうす)(かは)つて()(やう)御座(ござ)いますが、052(ひと)何神(なにがみ)帰神(かむがかり)なりや、053ただしはサタンの襲来(しふらい)なりや、054厳重(げんぢう)なる審判神(さには)をして(いただ)()御座(ござ)います』
055 聖師(せいし)はマリヤを一瞥(いちべつ)して、056(まゆ)をひそめながら、
057スバッフォード成程(なるほど)058貴女(あなた)()様子(やうす)(へん)ですよ。059どうれ、060(わたくし)(およ)ばず(なが)審神者(さには)(つと)めさして(いただ)きませう。061随分(ずゐぶん)強烈(きやうれつ)(かん)(かた)ですわ』
062 マリヤは、
063マリヤ何分(なにぶん)よろしく()(ねが)申上(まをしあ)げます』
064()つた()り、065聖師(せいし)(まへ)()()両手(りやうて)をキチンと(むね)のあたりに組合(くみあは)せ、
066マリヤの憑霊『この(はう)大黒主(おほくろぬし)(かみ)067八岐(やまた)大蛇(をろち)守護神(しゆごじん)であるぞよ。068(なんぢ)スバツフオードよつく()け、069メシヤの再臨(さいりん)夢想(むさう)して、070今日(こんにち)まで(ほとん)四十(しじふ)年間(ねんかん)数多(あまた)愚人(ぐじん)誑惑(けうわく)(きた)つた横道者(わうだうもの)()071メシヤなぞがこの聖地(せいち)(くだ)つて(なに)になるか』
072スバッフォード(これ)()しからぬ。073(なんぢ)(いま)自白(じはく)いたした八岐(やまた)大蛇(をろち)化神(けしん)悪神(あくがみ)張本(ちやうほん)074()言霊(ことたま)神剣(しんけん)威力(ゐりよく)()らぬか』
075マリヤの憑霊『アハヽヽヽ、076(いま)(この)(はう)憑依(ひようい)して()るマリヤなるものは、077(なんぢ)同様(どうやう)無智(むち)迷矇(めいもう)婦人(をんな)到底(たうてい)()(がた)代物(しろもの)なれ(ども)078(うつ)るべき身魂(みたま)なき(ゆゑ)に、079不満足(ふまんぞく)ながらも(この)(はう)御用(ごよう)使(つか)つたのだ。080この婦人(をんな)はユダヤの(うま)れ、081(かみ)選民(せんみん)(まを)して威張(ゐば)つて()るに()つて、082(こら)しめの(ため)この肉体(にくたい)臨時(りんじ)(くる)しい(よう)使(つか)つたのだ。083(その)(はう)東方(とうはう)(ほし)とか、084メシヤが日出島(ひのでじま)より再臨(さいりん)するとか(まを)して、085夢幻(むげん)境遇(きやうぐう)にさまよふ馬鹿者(ばかもの)086この(はう)託宣(たくせん)(みみ)(あら)つて(つつし)みて(うけたま)はれ。087(いま)より三千(さんぜん)(ねん)以前(いぜん)に、088パレスチナの本国(ほんごく)他民族(たみんぞく)(うば)はれ、089世界(せかい)(いた)(ところ)(おい)(しひた)(くる)しめられ、090無籍者(むせきもの)(くせ)吾々(われわれ)(てん)選民(せんみん)なりと主張(しゆちやう)し、091メシヤを()(のぞ)みて()るではないか。092左様(さやう)根拠(こんきよ)もなき妄想(もうさう)(ふけ)るよりも、093(こころ)(あらた)めてこの(はう)言葉(ことば)(うけたま)はり、094(なんぢ)民族(みんぞく)のために全力(ぜんりよく)(つく)(こころ)はなきや』
095スバッフォード現代(げんだい)(ごと)常闇(とこやみ)()となれば、096到底(たうてい)今日(こんにち)までの宗教(しうけう)政治(せいぢ)()(かた)では駄目(だめ)だから、097吾々(われわれ)大聖主(だいせいしゆ)メシヤの再臨(さいりん)()つて()るのだ。098聖書(せいしよ)(なか)にも、099吾々(われわれ)猶太(ユダヤ)民族(みんぞく)天下(てんか)支配(しはい)すべき神権(しんけん)保有(ほいう)することは(あきら)かに(しめ)されてある。100(ゆゑ)吾々(われわれ)はこの予言(よげん)実現(じつげん)すべきことは確信(かくしん)して()る。101(しか)(なが)ら、102この世界(せかい)(かみ)保護(ほご)(はな)れては無事(ぶじ)泰平(たいへい)なることは出来得(できえ)ない。103(つい)ては超人間(てうにんげん)(てき)大偉人(だいゐじん)(すなは)ちメシヤが(あら)はれなくては如何(いかん)とも()すことは出来(でき)ない。104それ(ゆゑ)吾々(われわれ)(かみ)(しん)(かみ)(あい)し、105何事(なにごと)惟神(かむながら)(まか)せて行動(かうどう)して()るのだ。106(なんぢ)(いづ)れの魔神(まがみ)かは()らねども、107吾々(われわれ)信仰(しんかう)(たい)して妨害(ばうがい)(くは)へむとするか。108悪神(あくがみ)覇張(はば)つた()(なか)今迄(いままで)(こと)だ。109今日(こんにち)最早(もはや)メシヤ再臨(さいりん)時期(じき)(ちか)づいたのだから、110悪神(あくがみ)()威張(ゐば)(とき)ではない。111(いち)()(はや)くマリヤの肉体(にくたい)より退出(たいしゆつ)いたせ』
112威丈高(ゐたけだか)詰問(きつもん)すれば、113マリヤの憑霊(ひようれい)大口(おほぐち)()けて高笑(かうせう)し、
114マリヤの憑霊『アハヽヽヽ()なり(なんぢ)スバツフオード、115(なんぢ)四十(しじふ)年来(ねんらい)()(こが)れて()るメシヤと(しよう)するものは、116無抵抗(むていかう)主義(しゆぎ)標榜(へうぼう)せる(みづ)御霊(みたま)(まを)腰抜(こしぬけ)人物(じんぶつ)だ。117この(はう)幕下(ばくか)(かみ)のために散々(さんざん)(くる)しめられ、118聖場(せいぢやう)破壊(はくわい)され、119()()(どころ)(うしな)つて仕方(しかた)なしに、120(この)パレスチナの(くに)()()たらむとして()狼狽(うろた)へものだ。121手具脛(てぐすね)()いて()つて()大黒主(おほくろぬし)山田颪(やまたのをろち)(この)(はう)縄張内(なはばりない)へウカウカ(きた)大馬鹿(おほばか)ものだ。122左様(さやう)なものをメシヤと(しよう)して()つて()(その)(はう)()心根(こころね)可憐(いぢら)しいわい。123アハヽヽヽ、124兎角(とかく)現世(げんせ)権力(けんりよく)(かね)世界(せかい)だ。125黄金(わうごん)万能(ばんのう)主義(しゆぎ)だ。126世界(せかい)(とみ)七分(しちぶ)まで占領(せんりやう)いたして()るユダヤ(じん)大黒主(おほくろぬし)(いづ)れも幕下(ばくか)だ。127(なんぢ)(おな)じユダヤに(せい)()けながら不心得(ふこころえ)千万(せんばん)128高砂島(たかさごじま)のメシヤを待望(たいばう)するとは(なん)(こと)真正(しんせい)のメシヤはこの(はう)山田颪(やまたのをろち)(さま)だ。129世界(せかい)所在(あらゆる)強大国(きやうだいこく)片端(かたつぱし)から崩壊(ほうくわい)させたのは、130(みな)この(はう)三千年(さんぜんねん)(らい)経綸(けいりん)(たまもの)だ。131(いま)にモ(ひと)つの高砂島(たかさごじま)崩壊(ほうくわい)すれば、132三千(さんぜん)世界(せかい)大黒主(おほくろぬし)山田颪(やまたのをろち)()(まま)だ。133(ことわざ)にも(とき)天下(てんか)(したが)へ、134(なが)いものには()かれよと(まを)すではないか。135三千(さんぜん)(ねん)以来(いらい)結構(けつこう)(かみ)(くに)をキリスト教国(けうこく)占領(せんりやう)せられ、136(かみ)選民(せんみん)所在(あらゆる)軽蔑(けいべつ)迫害(はくがい)とを(かうむ)つて()たユダヤの(もと)聖地(せいち)取返(とりかへ)したのも(みな)(この)(はう)経綸(けいりん)(あら)はれ(ぐち)137サア(これ)よりは山田颪(やまたのをろち)(さま)天下(てんか)だ。138(なんぢ)()(いま)(あひだ)改心(かいしん)(いた)してメシヤ再臨(さいりん)妄想(もうさう)()めないと、139(やが)ては呑噬(どんぜい)(くい)(のこ)すであらう』
140スバッフォード吾々(われわれ)国籍(こくせき)仮令(たとへ)ユダヤに()くとも、141(しん)(かみ)選民(せんみん)である。142(なんぢ)()(ごと)悪神(あくがみ)選民(せんみん)では()い。143今日(こんにち)のユダヤ(じん)(しん)(かみ)(わす)(なんぢ)(ごと)邪神(じやしん)幕下(ばくか)となり、144体主(たいしゆ)霊従(れいじう)(てき)行動(かうどう)(もつ)て、145九分(くぶ)九厘(くりん)まで世界(せかい)惑乱(わくらん)いたして()よつたが、146モハヤ悪神(あくがみ)(うん)()きだ(はや)改心(かいしん)(いた)したが()からうぞ』
147マリヤの憑霊『テモ()ても愚鈍(ぐどん)(やつ)だなア。148(なんぢ)愛国心(あいこくしん)のない大痴漢(だいちかん)だ。149(なんぢ)()祖先(そせん)(いづ)れもキリスト教国(けうこく)圧迫(あつぱく)され、150アラビヤの荒野(くわうや)四十(しじふ)(ねん)艱苦(かんく)()めた(こと)()らぬか。151今迄(いままで)()のキリスト教国(けうこく)天下(てんか)であつたが、152()(まは)()ちだ。153何時(いつ)までも()()りには()せられないぞ。154(いま)山田颪(やまたのをろち)(まも)るユダヤ民族(みんぞく)全世界(ぜんせかい)支配(しはい)いたすのだ。155丑寅(うしとら)金神(こんじん)なぞが種々(いろいろ)(この)(はう)仕組(しぐみ)邪魔(じやま)(いた)したるに()つて、156高砂島(たかさごじま)()ひやつたのも(ひと)つの仕組(しぐみ)だ。157大江山(おほえやま)酒呑(しゆてん)童子(どうじ)(あら)はれて、158(いち)()活動(くわつどう)(つづ)けたのも矢張(やは)(この)(はう)大黒主(おほくろぬし)山田颪(やまたのをろち)(さま)だ。159(しか)(なが)時期(じき)(いま)(きた)らずと(かん)じ、160一旦(いつたん)引揚(ひきあ)げ、161このパレスチナに(おい)万事(ばんじ)抜目(ぬけめ)なき計画(けいくわく)(めぐ)らし、162(やうや)くパレスチナの本国(ほんごく)()()れた以上(いじやう)は、163如何(いか)天下(てんか)(ひろ)しと(いへど)も、164モハヤ(この)(はう)自由(じいう)だ。165シオン(だん)活動(くわつどう)も、166ユダヤ民族(みんぞく)熱烈(ねつれつ)なる信仰力(しんかうりよく)(みな)この(はう)守護(しゆご)のためだ。167アハヽヽヽ』
168スバッフォード『シオンとは()(もと)(また)日向(ひむか)()意味(いみ)では()いか。169()(もと)(かみ)(くに)だ。170その(かみ)(くに)高砂島(たかさごじま)だ。171(かみ)(くに)よりメシヤを(むか)へるのは当然(たうぜん)ぢやないか。172(その)(はう)言葉(ことば)(じつ)自家(じか)撞着(どうちやく)(はなは)だしきものだ。173最早(もはや)吾々(われわれ)(よう)()い。174(はや)くマリヤの肉体(にくたい)より脱出(だつしゆつ)いたさぬか』
175マリヤの憑霊『アハヽヽヽ()(もと)とは(すなは)ちパレスチナの(こと)だ。176太陽(たいやう)(ひがし)より(のぼ)り、177中天(ちうてん)()(ところ)()(もと)といふではないか。178高砂島(たかさごじま)(ひがし)(くに)(すなは)()出島(でじま)だ。179世界(せかい)中心(ちうしん)太陽(たいやう)真下(ました)だ。180(こころ)みにパレスチナを中心(ちうしん)として、181(やく)七千(しちせん)(マイル)182八千(はつせん)(マイル)半径(はんけい)(もつ)(おほ)きな円環(ゑんくわん)引廻(ひきまは)して()よ。183八千(はつせん)(マイル)(ひがし)(あた)つて高砂島(たかさごじま)がある。184西(にし)八千(はつせん)(マイル)にメキシコあり、185(きた)六千(ろくせん)八百(はつぴやく)(マイル)に、186ナウルエーが(みな)這入(はい)つて()る。187世界(せかい)()ける(くに)()(くに)(みな)この円環(ゑんくわん)(うち)這入(はい)つて()る。188(かか)(たふと)きパレスチナこそ世界(せかい)中心(ちうしん)だ、189()(もと)だ、190日向(ひむか)(くに)だ。191(ここ)(くに)()てたのは(すなは)(この)(はう)仕組(しぐみ)だ。192(なに)(くるし)みて、193高砂島(たかさごじま)から(くも)()つて()るとかいふキリスト(けう)(かみ)()必要(ひつえう)があるか。194馬鹿(ばか)だのう』
195怒鳴(どな)()てる。
196 聖師(せいし)一生(いつしやう)懸命(けんめい)大神(おほかみ)祈願(きぐわん)をなし、197天津(あまつ)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)するや、198流石(さすが)大黒主(おほくろぬし)山田颪(やまたのをろち)聖師(せいし)言霊(ことたま)威力(ゐりよく)()たれマリヤの肉体(にくたい)(その)()(たふ)して()()つて(しま)つた。199マリヤは(はじ)めて正気(しやうき)になり、
200マリヤ聖師(せいし)(さま)201(わたし)には(なん)だか憑依(ひようい)して()たやうで御座(ござ)いましたなア。202善神(ぜんしん)でせうか邪神(じやしん)でせうかなア』
203スバッフォード『イヤ()う、204大変(たいへん)元気(げんき)(こと)()(かみ)御座(ござ)いましたが、205(わたし)祈願(きぐわん)()つて(やうや)貴女(あなた)(たい)退却(たいきやく)しました。206油断(ゆだん)のならぬことに()つて()ました。207悪神(あくがみ)仕組(しぐみ)余程(よほど)(すす)みて()りますから、208吾々(われわれ)団員(だんゐん)余程(よほど)しつかり(いた)さねばなりませぬ。209(しか)(なが)(まこと)大神(おほかみ)(さま)邪神(じやしん)()つて、210吾々(われわれ)信仰(しんかう)をお(ため)しになつたのでは()るまいかと(にはか)にソンナ気分(きぶん)になつて()ました』
211マリヤ吾々(われわれ)何処(どこ)までもメシヤの再臨(さいりん)(しん)じて父祖(ふそ)以来(いらい)()つて()るのですから、212(いま)になつて(こころ)()へることは到底(たうてい)出来(でき)ませぬからなア』
213スバッフォード左様(さやう)です。214(たがひ)にその(こころ)()りませう』
215マリヤ聖師(せいし)(さま)216(わたし)(なん)だか(にはか)橄欖山(かんらんざん)(のぼ)りたくなりましたから、217一寸(ちよつと)参拝(さんぱい)して(まゐ)ります。218(なん)だかメシヤ(さま)()はれる(やう)心持(こころもち)がいたしますから』
219スバッフォード貴女(あなた)平素(へいそ)から立派(りつぱ)霊感者(れいかんしや)だから、220(なに)(かみ)(さま)()都合(つがふ)があるのかも()れませぬ。221(はや)(まゐ)つてお()でなさいませ』
222マリヤ『ハイ有難(ありがた)う。223(あと)宜敷(よろし)くお(ねが)ひいたします』
224といそいそとして軽装(けいさう)(まま)225エルサレムの停車場(ていしやぢやう)へと()らず()らず(なに)ものにか()かるる心地(ここち)して駅前(えきまへ)()きける。
226大正一二・七・一〇 旧五・二七 出口鮮月録)

王仁三郎が著した「大作」がこれ1冊でわかる!
飯塚弘明・他著『あらすじで読む霊界物語』(文芸社文庫)
絶賛発売中!

目で読むのに疲れたら耳で聴こう!
霊界物語の朗読 ユーチューブに順次アップ中!
霊界物語の音読まとめサイト
オニド関連サイト最新更新情報
10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→