霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一五章 紺霊(こんれい)〔一八〇四〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第71巻 山河草木 戌の巻 篇:第2篇 迷想痴色 よみ:めいそうちしき
章:第15章 第71巻 よみ:こんれい 通し章番号:1804
口述日:1926(大正15)年01月31日(旧12月18日) 口述場所:月光閣 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1929(昭和4)年2月1日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
玄真坊がぶちあたった立石は老婆の姿に変じ、玄真坊の元女房、小夜具染のお紺と名乗る。生前の恨みにより、玄真坊を食らうために待ち伏せていたのだと言う。
玄真坊は助けを求め、シャカンナが天の数歌を唱えると、お紺は消えうせてしまった。
一同は再び行進をはじめる。玄真坊の前に再び立石が立ちふさがるが、天の数歌によって消えうせる。
一同はようやく冥府の赤門にたどり着く。玄真坊、コブライ、コオロの3人は、赤門の守衛からまだ現界に命数が残っていると告げられ、門を締め出される。
やむを得ずとぼとぼと引き返し始めたところ、耳元で女の声が聞こえたかと思うと、3人はタラハン河の河下に救い上げられていた。
3人を介抱していたのは、千草の高姫であった。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm7115
愛善世界社版: 八幡書店版:第12輯 572頁 修補版: 校定版:204頁 普及版:96頁 初版: ページ備考:
001 シヤカンナ、002コブライ、003コオロの三人(さんにん)004玄真坊(げんしんばう)姿(すがた)見失(みうしな)はじと行進歌(かうしんか)(うた)(なが)(すす)んで()る。005コブライは甲声(かんごゑ)(しぼ)(なが)ら、
006玄真坊(げんしんばう)(あわ)(もの)
007大野ケ原(おほのがはら)()(かぜ)
008(おどろ)きをつたか魂消(たまげ)たか
009(あたま)(さき)(しり)(あと)
010突出(つきだ)(なが)不細工(ぶさいく)
011スタイルさらして()きよつた
012彼奴(あいつ)のやうな(あわ)(もの)
013()みよつた(おや)(つら)()たい
014(かはづ)のやうな(つら)をして
015トンビのやうな(とが)(ぐち)
016(もの)()(たび)()(はな)
017(くち)とを(ひと)つによせる(やつ)
018もしも地獄(ぢごく)があつたなら
019地獄(ぢごく)(まち)見世物(みせもの)
020()したらよつくはやるだろ
021あゝ面白(おもしろ)面白(おもしろ)
022オーラの(やま)立籠(たてこも)
023ドエライ山子(やまこ)(たく)みよつて
024目算(もくさん)ガラリと相外(あひはづ)
025ダリヤの(ひめ)には目尻(めじり)()
026(つら)草紙(さうし)使(つか)はれて
027(おほ)きな(はぢ)をかき(なが)
028(かへる)(つら)(みづ)かけた
029やうな彼奴(あいつ)無神経(むしんけい)
030(あき)れて(もの)()はれない
031(また)もや(ひと)つの大望(たいまう)
032(たく)むは(たく)んでみたものの
033これ(また)ドエライ失敗(しつぱい)
034火事場(くわじば)泥棒(どろぼう)のやり(そこ)
035左守(さもり)(やかた)(とら)へられ
036(つめた)牢屋(らうや)へブチ()まれ
037右守(うもり)(つかさ)訊問(じんもん)
038シヤーツクシヤーの呑気相(のんきそ)
039(けむり)にまいて答弁(たふべん)
040左守(さもり)(やかた)()()され
041(また)業託(ごふたく)(あひ)(なら)
042(くら)(かね)()()して
043(おの)がポツポへ(たく)()
044夜昼(よるひる)なしに山路(やまみち)
045(はし)つた揚句(あげく)(なさけ)なや
046捕手(とりて)(やつ)()つけられ
047千尋(ちひろ)谷間(たにま)にザンブリと
048俺等(おいら)(とも)()()んで
049(いのち)()せしと(おも)ひきや
050こんな(ところ)へやつて()
051不思議(ふしぎ)不思議(ふしぎ)こんな(また)
052不思議(ふしぎ)世界(せかい)にあるものか
053玄真坊(げんしんばう)(あわ)(もの)
054アレアレあこに(たふ)れてる
055野壺(のつぼ)のはたのクソ(がへる)
056(つか)んで大地(だいち)にぶちつけた
057やうなザマしてフン()びて
058ビリビリ(ふる)ふてけつからア
059(なん)因果(いんぐわ)(やつ)だなア
060(この)有様(ありさま)(なが)むれば
061()(どく)でもあるやうだ
062又々(またまた)小気味(こきみ)がよいやうだ
063こんな奴等(やつら)(ただ)一人(ひとり)
064(たす)けてみた(とこ)()よがない
065とは()ふものの(おれ)たちも
066こんな(さび)しい街道(かいだう)
067()くのにや人数(にんず)(おほ)(ほど)
068(こころ)丈夫(ぢやうぶ)になるやうだ
069(いや)でも(おう)でも(たす)けよか
070コラ コラ コラ コラ玄真坊(げんしんばう)
071(はや)くしつかりせぬかい』と
072(むね)(あたま)(きら)ひなく
073グチヤ グチヤ グチヤと()()めば
074ウンと(ばか)りに(うめ)きつつ
075(いき)ふき(かへ)玄真坊(げんしんばう)
076『アイタタタツタ アイタタタ
077(おれ)(あたま)()みやがつた
078(あばら)(ほね)二三本(にさんぼん)
079どうやらコブライが(をり)よつた
080(もと)(とほ)りにして(かへ)
081(おや)から(もら)ふた大切(たいせつ)
082一生(いつしやう)使(つか)(たから)だぞ
083アイタタタツタ アイタツタ
084コレコレシヤカンナ左守(さもり)さま
085(わたし)(かたき)()つとおくれ
086どしても(むし)がいえぬ(ほど)
087あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
088目玉(めだま)()()(さう)だわい』
089などと090(からだ)(うご)かぬ(くせ)(あごた)(ばか)りを(たた)いてゐる。
091コブ『ハヽヽヽ、092オイ玄真(げんしん)さま、093()きたらどうだい。094(からだ)(うご)かぬくせに(どく)つきやがつて(なん)のザマだ。095サア()きたり()きたり、096()きな()きぬで()いワ、097吾々(われわれ)三人(さんにん)()つといて()くからのう。098(かたき)()つてくれの(なん)のつて、099馬鹿(ばか)にするない』
100(げん)『オイ、101コブライ、102さう(おこ)るものぢやないワイ、103とつくりと(はなし)()いてくれ。104(かたき)()つてくれといふのは、105(この)途端(みちばた)立石(たていし)(たた)(こは)してくれと()ふのだ。106此奴(こいつ)があつた(ばか)りに、107(おれ)がこんな()()ふたのだもの』
108コ『ナール(ほど)109此奴(こいつ)怪体(けたい)(いし)だな。110ヨーヨー ヨーヨー ヨーヨー、111()()()たぞ。112それ(はな)だ、113(くち)だ、114(みみ)(まで)()えて()たぞ。115此奴(こいつ)116化立石(ばけたていし)だな』
117 立石(たていし)(にはか)白髪(しらが)姿(すがた)(へん)じ、
118『ギヤアハヽヽヽ、119コラ耄碌(もうろく)(ども)120(おれ)(たれ)だと心得(こころえ)()るか、121(おれ)(つき)(くに)でも名高(なだか)小夜具染(さよぐぞめ)のお(こん)()鬼婆(おにばば)だぞ』
122コブ『ナニ、123小夜具染(さよぐぞめ)のお(こん)?、124まるで(きつね)みたいな(やつ)だな。125小夜具染(さよぐぞめ)でも椿染(つばきぞめ)でも(かま)ふものかい。126そんなヒヨロヒヨロした(ばば)アの(ざま)をしやがつて、127(えら)(さう)(くち)(たた)くない。128(おれ)何方(どなた)心得(こころえ)てけつかるのかい』
129(こん)『ギユーフツフヽヽ』
130コ『コラ、131(こん)132ソーラ(なに)(ぬか)してけつかるのだい。133ギユフヽヽヽとは(なん)だい。134それ(ほど)牛糞(ぎうふん)()しけら、135そこらの街道(かいだう)(ある)いて()い、136馬糞(ばふん)牛糞(ぎうふん)沢山(たくさん)()ちてるワイ。137大方(おほかた)(きさま)(ぎつね)(ばけ)そこねだろ』
138(こん)『グツグツ(ぬか)すと、139わいら一緒(いつしよ)()つてやろか。140折角(せつかく)玄真(げんしん)野郎(やらう)()つてやらうと(おも)へば141汝達(きさまたち)()()やがつて邪魔(じやま)をさらすものだから、142(いささ)(こま)つてゐるのだ。143エ、144グヅグヅさらさずに(はや)何処(どつか)()け。145サアこれから汝等(きさまら)(とほ)つた(あと)は、146(この)(こん)玄真坊(げんしんばう)(からだ)(たた)きにして団子(だんご)(まる)めて()つてやるのだ、147ギヨーホツホヽヽヽ、148(なん)とはなしに(うま)(さう)(にほひ)がするワイ………のう』
149(げん)『オイ、150コブライ、151シヤカンナの兄貴(あにき)152コオロの乾児(こぶん)153メツタに(おれ)見捨(みす)てやせうまいの、154(この)(ばば)アを(たひ)らげてくれないか』
155シヤ『ウーム、156どしたら()かろかの。157コブライ、158(まへ)如何(どう)する(かんが)へだ?』
159コブ『……………』
160(こん)(やか)ましいワイ、161泥棒(どろばう)(ばか)りがよりやがつて、162(なに)をゴテゴテ()ふのだ。163(きさま)成敗(せいばい)さるる(ところ)(この)(さき)にある、164(たのし)んで()つたが()からうぞ。165(この)玄真坊(げんしんばう)()(やつ)166(この)(こん)()女房(にようばう)があるにも(かかは)らず、167梅香(うめか)()ふスベタ女郎(ぢよらう)(うつつ)をぬかし、168(おれ)空閨(くうけい)(まも)らせた無情(むじやう)冷酷(れいこく)なクソ(おやぢ)だ。169(その)(うらみ)(かさ)なつて道端(みちばた)立石(たていし)となり、170玄真坊(げんしんばう)売僧(まいす)が、171(とほ)りやあがつたら(とほ)りやあがつたらと、172(さむ)(かぜ)()かれ(なが)ら、173此所(ここ)()つてをつたのだ。174サ、175モウ()うなりや最早(もはや)百年目(ひやくねんめ)176ジタバタしても(かな)ふまい。177小夜具染(さよぐぞめ)のお(こん)(つら)見覚(みおぼ)えて()るだろな』
178()(なが)ら、179カツカツと(のど)()らした途端(とたん)に、180パツパツと()()()し、181玄真坊(げんしんばう)禿頭(はげあたま)を、182紅蓮(ぐれん)(した)()(つく)す。183(その)(あつ)(くるし)さに、184玄真坊(げんしんばう)手足(てあし)をジタバタさせ(なが)ら、185()()くやうな(こゑ)()して、
186『オーイ、187シヤカンナ、188(たす)けてくれ(たす)けてくれ』
189といふ(こゑ)さへも次第々々(しだいしだい)(ほそ)つてゆく。190シヤカンナは()るに()かねて、191一生懸命(いつしやうけんめい)に「(ひと)(ふた)()()(いつ)(むゆ)(なな)()(ここの)(たり)(もも)()(よろづ)」と天数歌(あまのかずうた)(うた)(をは)るや、192小夜具染(さよぐぞめ)のお(こん)姿(すがた)煙草(たばこ)(けむり)(ごと)くに193フワリフワリと空中(くうちう)()(なが)()えて(しま)つた。
194 不思議(ふしぎ)にも玄真坊(げんしんばう)(からだ)自由(じいう)()()し、195(また)もや一行(いつかう)(さき)()ち、196(しやう)こりもなく、197(あたま)(さき)(しり)(うしろ)にポイポイと(いなご)()(あし)(よろ)しく198(ほそ)(すね)をふん()(なが)(すす)()く。199三人(さんにん)(また)もや玄真坊(げんしんばう)(またた)(うち)二三町(にさんちやう)(ばか)(おく)れて(しま)つた。
200コ『モシ、201シヤカンナさま、202余程(よほど)玄真坊(げんしんばう)(つみ)(をとこ)()えますな。203あのお(こん)といふ(やつ)204一遍(いつぺん)玄真坊(げんしんばう)結婚(けつこん)したに(ちがひ)ありませぬナ、205玄真坊(げんしんばう)ぢやなくつても、206あの(つら)では(わたし)だつて(いや)になりますワ』
207シヤ『サア結婚(けつこん)か、208(こん)か、209(こん)()らぬが随分(ずいぶん)(むつ)かしい御面相(ごめんさう)だつた。210斯様(かやう)妖怪(えうくわい)出没(しゆつぼつ)する以上(いじやう)は、211ヤハリ地獄(ぢごく)八丁目(はつちやうめ)(ちがひ)なからうよ。212マアボツボツ前進(ぜんしん)することにせうかい』
213コ『(なん)だかそこら(ぢう)(さび)しくなつたぢやありませぬか、214丸切(まるきり)(つぼ)(かぶ)つてるやうな気分(きぶん)になりました。215コオロ、216(まへ)如何(どう)だ』
217コオ『(おれ)だつて、218矢張(やつぱり)(さび)しいワイ。219(しか)(なが)らお(こん)でもお(はん)でもよいから、220チヨイチヨイ()てくれると退屈(たいくつ)ざましになつて()いぢやないか。221玄真坊(げんしんばう)にやチツと(ばか)()(どく)だけれどのう』
222コ『サ、223御両人(ごりやうにん)224(まゐ)りませう』
225()(なが)(さき)()ち、
226コ『(おも)へば(おも)へば不思議(ふしぎ)なる
227妖怪変化(えうくわいへんげ)(あら)はれて
228怪態(けたい)(つら)()せよつた
229玄真坊(げんしんばう)(あわ)(もの)
230こんな街道(かいだう)真中(まんなか)
231よい(はぢ)さらしをやりよつた
232彼奴(あいつ)もチツとは良心(りやうしん)
233かがやき(わた)ると相見(あひみ)えて
234俺等(おいら)三人(みたり)(あと)()
235(にげ)るが(ごと)くに()きよつた
236(おも)へば(おも)へば可哀相(かあいさう)ぢやな
237サアサア(これ)から()をつけて
238()かねばどんな妖怪(えうくわい)
239出現(しゆつげん)するかも()れないぞ
240()をつけめされよ御両人(ごりやうにん)
241八衢街道(やちまたかいだう)不思議(ふしぎ)さは
242到底(たうてい)現界(げんかい)ぢや()られない
243あゝ面白(おもしろ)(おそ)ろしい
244(こは)(かな)しいジレツたい
245(おも)へば(おも)へば(なさけ)ない
246あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
247目玉(めだま)()()(さう)だワイ』
248 玄真坊(げんしんばう)一生懸命(いつしやうけんめい)進行歌(しんかうか)(うた)つてゐる。
249『あゝ(はづか)しや(はづか)しや
250(むかし)(おれ)女房(にようばう)
251執念深(しふねんぶか)くも道端(みちばた)
252(いし)(はしら)()けよつて
253(おれ)(とほ)るを待伏(まちぶ)せて
254どぎつい憂目(うきめ)(あは)せよつた
255ホンに(をんな)といふ(やつ)
256仕末(しまつ)()へぬ代物(しろもの)
257(やさ)しく()へばのし(あが)
258きつく(しか)れば()えくさる
259(ころ)してやつたら()けて()
260(これ)天下(てんか)通弊(つうへい)
261(こん)(やつ)(おれ)()
262(ころ)した(おぼえ)はなけれ(ども)
263悋気(りんき)(ふか)(やつ)()
264執念深(しふねんぶか)くも()けて()
265(おれ)()はふと()ひよつた
266ても(おそ)ろしい(ばば)アだな
267あんな(をんな)にかかつたら
268黐桶(とりもちをけ)両足(りやうあし)
269突込(つつこ)んだよりもまだ(つら)
270(くる)しい(おも)ひをせにやならぬ
271(かね)(をんな)()(やつ)
272(わが)()(ほろ)ぼす仇敵(きうてき)
273(いま)(やうや)(さと)りけり
274とは()ふものの何処(どこ)(まで)
275(かね)(をんな)()てられぬ
276(ひと)(うま)れた(うへ)からは
277どしても(をんな)黄金(わうごん)
278()ければ(この)()(わた)れない
279善悪(ぜんあく)(たがひ)相混(あひこん)
280美醜(びしう)(たがひ)(まじ)はつて
281(この)()(すべて)出来(でき)るのだ
282(これ)(おも)へば地獄(ぢごく)だと
283()つた(ところ)(なに)(こは)
284地獄(ぢごく)(なか)にも極楽(ごくらく)
285キツと(まう)けてあるだらう
286それを(おも)へば幽冥(いうめい)
287旅路(たびぢ)結局(けつきよく)面白(おもしろ)
288ドツコイドツコイ ドツコイシヨ
289アイタヽヽヽタツタ アイタタツタ
290(なん)だか()らぬが足許(あしもと)
291(くひ)つきよつたに(ちがひ)ない
292(みんな)(やつ)(なに)してる
293さつてもさてもコンパスの
294(よわ)奴等(やつら)仕様(しやう)がない
295(おれ)はテクシーの自動車(じどうしや)
296一瀉千里(いつしやせんり)(いきほひ)
297こんな(とこ)(まで)やつて()
298彼奴等(あいつら)三人(みたり)姿(すがた)さへ
299(わが)()()らぬ遅緩(もどか)しさ
300一筋道(ひとすぢみち)(この)街道(かいだう)
301(ほか)へは(まよ)(はず)がない
302あゝ(まち)どうや じれつたや
303アイタヽヽヽ アイタタツタ
304(また)もやこんな街道(かいだう)
305どう真中(まんなか)立石(たていし)
306()しやばりやがつて(おれ)(たち)
307(あたま)をコンとやりよつた
308今度(こんど)はさうは()かないぞ
309(ひと)(ふた)()()(いつ)()
310(なな)()(ここの)(たり)(もも)()
311(とな)へてやつたら滅茶々々(めちやめちや)
312(けむり)となつて()えるだろ
313(ひと)(ふた)()()(いつ)()
314(なな)()(ここの)(たり)(もも)()
315(よろづ)(かみ)御降臨(ごかうりん)
316(ひとへ)(あふ)(たてまつ)
317あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
318恩頼(みたまのふゆ)()(たま)へ』
319 不思議(ふしぎ)立石(たていし)(けむり)(ごと)中空(ちうくう)()()せて(しま)つた。320玄真坊(げんしんばう)(なん)だか前進(ぜんしん)するのが(にはか)(おそ)ろしいやうな()がし()したので、321少時(しばらく)路傍(みちばた)(たたず)んで三人(さんにん)落伍組(らくごぐみ)()つてゐると、322一行(いつかう)はヤツとの(こと)(この)()()()(きた)り、
323シヤ『ヤ、324(とて)(はや)いコンパスだのう、325(また)(こん)出会(であ)つたのだろ』
326(げん)『お(さつ)しの(とほ)り、327(こん)(なに)()らぬが、328(また)もや石柱(いしばしら)()()しやがつて、329(あたま)をおコンと()たしやがつた。330けれ(ども)な、331(まへ)数歌(かずうた)受売(うけうり)をやつた(ところ)332(けむり)となつて、333コツクリコと()えて(しま)つたのだ。334ても(さて)数歌(かずうた)威力(ゐりよく)といふものは(えら)いものだワイ………と335(この)(やう)(いま)(かん)じた(ところ)だ』
336シヤ『オイ玄真(げんしん)337向方(むかふ)(いかめ)しい赤門(あかもん)()えるぢやないか』
338(げん)『ウンさうだ、339いよいよ赤門(あかもん)だ。340(なん)だか小気味(こぎみ)(わる)いので、341(じつ)アお(まへ)追付(おひつ)くのを()つてゐたのだ』
342シヤ『ハヽヽヽ、343ヤツパリ(えら)(さう)()つても、344(こころ)大根(おほね)(よわ)(ところ)があると()えるワイ。345サ、346(おれ)先頭(せんとう)()つから、347前等(まへたち)()いて()い』
348()(なが)ら、349シヤカンナは一行(いつかう)(まへ)()悠々(いういう)赤門(あかもん)(ちか)づいた。350冥府(めいふ)規則(きそく)として白赤(しろあか)守衛(しゆゑい)二人(ふたり)厳然(げんぜん)(ひか)へてゐる。
351(あか)『コリヤコリヤ352(その)(はう)何者(なにもの)だ』
353シヤ『ハイ、354(わたくし)はタラハン(じやう)左守(さもり)(つかさ)シヤカンナと(まを)(もの)御座(ござ)います』
355 (あか)(よこ)細長(ほそなが)帳面(ちやうめん)(くり)(なが)ら、
356(あか)成程(なるほど)357(まへ)さまの命数(めいすう)()きてゐる。358直様(すぐさま)天国(てんごく)へやつてやりたいは山々(やまやま)だが、359チツと(ばか)八衢(やちまた)修業(しうげふ)をして(もら)はねばならぬかも()れぬ、360何事(なにごと)伊吹戸主(いぶきどぬし)御裁断(ごさいだん)(あふ)いだ(うへ)のことだ。361サ、362(とほ)りなさい』
363とシヤカンナの(しり)(たた)けば、364シヤカンナは(かぜ)()()()(ごと)く、365フワフワフワと門内(もんない)()つやうにして這入(はい)つて(しま)つた。366(あか)玄真坊(げんしんばう)(むか)ひ、
367『オイ(きさま)玄真坊(げんしんばう)()悪僧(あくそう)だらうがな。368(きさま)はどうしても地獄代物(ぢごくしろもの)だ、369(しか)(なが)()命数(めいすう)(のこ)つてゐる。370現界(げんかい)()(せき)のある(やつ)ア、371此処(ここ)管轄区域(くわんかつくゐき)ぢやない、372サ、373トツとと(かへ)れツ』
374(げん)成程(なるほど)375随分(ずいぶん)(わたくし)悪僧(あくそう)御座(ござ)います。376(しか)(なが)(ひと)つも成功(せいこう)した(こと)御座(ござ)いませぬ。377(いづ)れも未遂犯(みすゐはん)御座(ござ)いますから、378どうぞ大目(おほめ)()(くだ)さい』
379(あか)『エー、380ゴテゴテ()ふな、381(かへ)れといつたら(かへ)らぬか』
382二銭胴貨(にせんどうくわ)のやうな目玉(めだま)剥出(むきだ)せば、383玄真坊(げんしんばう)(ふる)(をのの)(ちぢ)こまつて(しま)ふ。
384(あか)『オイ、385そこなる両人(りやうにん)386(その)(はう)矢張(やつぱり)泥棒稼(どろぼうかせぎ)をやつてゐる(やつ)だろ、387コブライにコオロと()ふだろ』
388コ『お(さつ)しの(とほ)りで御座(ござ)います』
389コオ『(その)(とほ)りで御座(ござ)います』
390(あか)(きさま)仲々(なかなか)(つみ)(おも)(やつ)だが、391()現界(げんかい)(せき)(のこ)つてゐる。392サア、393一時(いちじ)(はや)()(かへ)れツ』
394赤門(あかもん)をピシヤツと()め、395(しろ)守衛(しゆゑい)(とも)門内(もんない)姿(すがた)をかくした。396三人(さんにん)(やむ)()ずトボトボと元来(もとき)(みち)七八丁(しちはつちやう)(ばか)()(かへ)したと(おも)へば、397自分(じぶん)耳元(みみもと)にやさしい(をんな)(こゑ)が、398電話(でんわ)がかかつて()たやうな程度(ていど)(きこ)えて()る。399三人(さんにん)(そろ)ひも(そろ)ふて一度(いちど)にパツと()がつき四辺(あたり)()れば、400自分(じぶん)はタラハン(がは)河下(かはしも)何人(なにびと)かに(すく)()げられ、401沢山(たくさん)見物(けんぶつ)(とり)まかれ、402一人(ひとり)綺麗(きれい)(をんな)介抱(かいはう)されてゐた。403(この)(をんな)はトルマン(ごく)(ぬけ)()した妖婦(えうふ)千草(ちぐさ)高姫(たかひめ)であつた。
404 以上(いじやう)(よみがへ)つた玄真坊(げんしんばう)以下(いか)幽界(いうかい)想念(さうねん)(まく)である。
405大正一五・一・三一 旧一四・一二・一八 於月光閣 松村真澄録)
   
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