霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一三章 五男(ごなん)三女(さんぢよ)(しん)〔一九四五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第77巻 天祥地瑞 辰の巻 篇:第3篇 善戦善闘 よみ(新仮名遣い):ぜんせんぜんとう
章:第13章 五男三女神 よみ(新仮名遣い):ごなんさんじょしん 通し章番号:1945
口述日:1933(昭和8)年12月15日(旧10月28日) 口述場所:大阪分院蒼雲閣 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1934(昭和9)年3月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
宇宙の創造、天地開闢と大神業に奉仕する天界の正神は、純粋なことこの上ない清鮮の水火を呼吸して生命を永遠に維持し、無限の力徳を発揮する。
一方、邪神は濁りと穢れと曇りから発生したものであり、混濁の空気を呼吸して生命を保持し、あらゆる醜悪な行為をなして過ごす霊性を持つ。邪神のあるところ、必ず邪気充満し、黒雲みなぎって森羅万象の発育に害を与える。
大神の清澄な言霊の水火から成り出でた万里の島にも、ついに邪気が発生し、悪竜・大蛇となって神人・禽獣の命を脅かし始めた。また地が固まっておらず、国土が定まらない紫微天界の当初においては、生言霊で言向け和すことは容易ではなかった。
神々は、数億万年後の世界のために、あらゆる悪神・邪気の霊を根本的に絶滅させようと、あらゆる苦難に耐え、全能力を傾けて活動していた。
今、現代の私がこの清明な天地に安らかに生を保っていられるのも、四季の順序が調った地上に美しい景色を鑑賞し、命をはぐくむ日月を拝することができるのも、みな、太初の神々が身を捨てて活動した賜物である。これを思うと、その厚恩は海よりも深く、スメール山よりも高く、筆舌に尽くしがたい。
宇宙創造・天地開闢の神業における神々の苦心を、いくぶんなりとも察知するなら、この恩の広さ大きさに感激の涙を流して感じ入ることになろう。そうであれば、現代にいかに不遇の地位にあったとしても、一言でも恨み言を言ったり、神命を軽んじる無道を犯すなど、夢にもあってはならない。
主の大神の直系であり、また太初に特に全力を注いで修理固成した紫微天界の結果である我が地球、中でも特に葦原の中津御国では、尊厳無比の主の大神から流れ出でた皇統が、永遠にあらゆるものに対して無限の恩恵を与えている。
このことを思うと、私(出口聖師)は敬神尊皇報国の誠を昼夜絶え間なく尽くし捧げまつって、忠孝、仁義、友愛などの神より授かった固有の精神を、ますます発揮すべき天職天命のあることが知られるのである。
さて、ここに万里の島の御樋代神として降臨した田族比女は、白馬ケ岳に巣くう魔神を掃討しようと十柱の従者神を従えて出陣した。
楠の大木の生い茂る泉の森の聖所に到着し、夜が明けるのを待って部署を定めた。泉の森を作戦上の本営とし、輪守比古、若春比古を側に守らせ、霊山比古、保宗比古、直道比古、正道比古、雲川比古、山跡比女、千貝比女、湯結比女の五男三女神に先陣を勤めさせた。
田族比女の神が下知の歌を歌うと、霊山比古の神は返答歌に決意を込め、ただ一騎、南方の原野の真中を、魔棲ケ谷方面めがけて駆け出した。
続いて保宗比古、直道比古、正道比古、雲川比古、そして三女神がそれぞれ、出陣の歌を歌うと、魔棲ケ谷を目指して駒を進めて行った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-05-29 08:48:45 OBC :rm7713
愛善世界社版: 八幡書店版:第13輯 644頁 修補版: 校定版:215頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 宇宙(うちう)創造(さうざう)002天地(てんち)開闢(かいびやく)大神業(おほみわざ)奉仕(ほうし)したまふ天界(てんかい)正神(せいしん)は、003至粋(しすゐ)至純(しじゆん)なる清鮮(せいせん)水火(いき)呼吸(こきふ)して、004()生命(せいめい)永遠(えいゑん)無窮(むきう)保持(ほぢ)し、005無限(むげん)力徳(りきとく)発揮(はつき)(たま)ふに(はん)し、006(にご)りと(けが)れと(くも)りより発生(はつせい)したる邪神(じやしん)は、007(つね)混濁(こんだく)空気(くうき)呼吸(こきふ)して()生命(せいめい)保持(ほぢ)し、008あらゆる醜悪(しうあく)なる行為(かうゐ)をなして、009日夜(にちや)(たの)しむの霊性(れいせい)()つものなれば、010邪神(じやしん)のある(ところ)(かなら)邪気(じやき)充満(じうまん)し、011黒雲(こくうん)(みなぎ)りて森羅(しんら)万象(ばんしやう)発育(はついく)大害(たいがい)(あた)へ、012()(かみ)修理(しうり)固成(こせい)神業(みわざ)極力(きよくりょく)反抗(はんかう)妨害(ばうがい)せむとするものなり。013(しか)しながら邪神(じやしん)自身(じしん)としては、014(もつと)真正(しんせい)にして至当(したう)所行(しよぎやう)(かん)()るが(ゆゑ)に、015極力(きよくりよく)()悪業(あくげふ)(あらた)め、016生成(せいせい)化育(くわいく)善道(ぜんだう)(したが)はむとはせざるなり。
017 (ここ)()大神(おほかみ)清澄(せいちよう)無垢(むく)にして、018至粋(しすゐ)至純(しじゆん)なる言霊(ことたま)水火(いき)より()()でたる万里(まで)島ケ根(しまがね)(つひ)には邪気(じやき)発生(はつせい)して、019さも(おそ)ろしき太刀膚(たちはだ)(りう)となり、020(あるひ)猛悪(まうあく)なる大蛇(をろち)(くわ)して非時(ときじく)雲霧(くもきり)(おこ)し、021邪気(じやき)()き、022天地(てんち)混濁(こんだく)せしめ、023日月(じつげつ)星辰(せいしん)(ひかり)(さへぎ)り、024万物(ばんぶつ)発育(はついく)(さまた)げ、025神人(しんじん)禽獣(きんじう)(とう)生命(せいめい)(おびや)かし()短縮(たんしゆく)せしめて能事(のうじ)(をは)れりとなし、026会心(くわいしん)(ゑみ)()らし()るこそ忌々(ゆゆ)しく、027到底(たうてい)善言(ぜんげん)美詞(びし)言霊(ことたま)をもつて完全(くわんぜん)済度(さいど)()べからざる難物(なんぶつ)なり。028(ゆゑ)(いま)(つち)(わか)国土(くに)(さだ)まらざりし紫微(しび)天界(てんかい)頭初(とうしよ)(あた)りては、029生言霊(いくことたま)武器(ぶき)をもつて言向(ことむ)(やは)(こと)容易(ようい)ならざれば、030神々(かみがみ)数億万(すうおくまん)年後(ねんご)世界(せかい)(ため)に、031所有(あらゆる)悪神(あくがみ)邪気(じやき)(れい)根本(こんぽん)(てき)絶滅(ぜつめつ)せしめむと千辛(せんしん)万苦(ばんく)()へ、032(その)(ため)全能力(ぜんのうりよく)傾注(けいちう)し、033活動(くわつどう)(たま)ひたるなり。
034 (じつ)吾人(ごじん)がこの清明(せいめい)なる天地(てんち)(やす)らかに(せい)(たも)()るも、035四季(しき)順序(じゆんじよ)調(ととの)へるこれの地上(ちじやう)諸々(もろもろ)山水(さんすゐ)明媚(めいび)なる風光(ふうくわう)観賞(くわんしよう)し、036生命(いのち)日月(じつげつ)(はい)()るも、037(みな)太初(たいしよ)神々(かみがみ)(たち)舎身(しやしん)(てき)()活動(くわつどう)(たまもの)にして、038その厚恩(こうおん)(うみ)よりも(ふか)(また)スメールの(やま)よりも(たか)く、039到底(たうてい)吾人(ごじん)言語(げんご)をもつて()(あら)はし(たた)(をは)(こと)不可能(ふかのう)()るべし。040吾人(ごじん)にして宇宙(うちう)創造(さうざう)神業(みわざ)天地(てんち)開闢(かいびやく)神々(かみがみ)()苦心(くしん)幾分(いくぶん)にても察知(さつち)(たてまつ)(とき)は、041この鴻恩(こうおん)(だい)なるに嗚咽(をえつ)感泣(かんきふ)し、042現代(げんだい)(しよ)して如何(いか)なる不遇(ふぐう)地位(ちゐ)にあるとも、043唯一言(ただひとこと)(うら)(ごと)をのべ(また)神命(しんめい)(かろ)んずる無道(むだう)(つみ)(をか)(こと)044夢寐(むび)にもあらざるべきなり。
045 ()大神(おほかみ)直系(ちよくけい)にして()太初(たいしよ)(とく)全力(ぜんりよく)(そそ)ぎて修理(しうり)固成(こせい)したまへる紫微(しび)天界(てんかい)終結(しうけつ)たる(わが)地球(ちきう)046(とく)豊葦原(とよあしはら)中津(なかつ)神国(みくに)尊厳(そんげん)無比(むひ)にして、047(その)皇統(くわうとう)()大神(おほかみ)より(なが)()で、048永遠(えいゑん)無窮(むきう)森羅(しんら)万象(ばんしやう)(たい)無限(むげん)恩恵(おんけい)(たま)(こと)(おも)へば、049吾人(ごじん)敬神(けいしん)尊皇(そんのう)報国(はうこく)至誠(しせい)昼夜(ちうや)間断(かんだん)なく(つく)しまつり(ささ)げまつりて、050忠孝(ちうかう)051仁義(じんぎ)052友愛(いうあい)(とう)神授(しんじゆ)固有(こいう)精神(せいしん)弥益々(いやますます)発揮(はつき)せざるべからざるの天職(てんしよく)天命(てんめい)ある(こと)()るべし。
053 (ここ)万里(まで)(しま)御樋代(みひしろ)(がみ)として天降(あも)(たま)ひし田族(たから)比女(ひめ)(かみ)は、054如何(いか)にもして、055これの島ケ根(しまがね)()大御神(おほみかみ)()さしのままに清浄(せいじやう)無垢(むく)056至喜(しき)至楽(しらく)057至善(しぜん)至美(しび)058至清(しせい)至潔(しけつ)なる天国(てんごく)浄土(じやうど)(ひら)かむとして、059あらむ(かぎ)りの神力(しんりき)神策(しんさく)発揮(はつき)(たま)ひけれども、060(いま)白馬(はくば)(だけ)南側(みなみがは)にあたる万谷(ももだに)千谷(ちだに)奥処(おくど)には曲神(まがかみ)邪気(じやき)()(かた)まりて、061時々(ときどき)雲霧(くもきり)(おこ)し、062万里(まで)(しま)天地(てんち)咫尺(しせき)(べん)ぜざるまでに(つつ)みて、063動植物(どうしよくぶつ)発育(はついく)妨害(ばうがい)したりければ、064御樋代(みひしろ)(がみ)()むを()ず、065(だい)勇猛心(ゆうまうしん)発揮(はつき)し、066白馬(はくば)(だけ)悪魔(あくま)徹底(てつてい)(てき)掃蕩(さうたう)せむと思召(おぼしめ)し、067十柱(とはしら)従神(そへがみ)(したが)へ、068(せん)()荒野(あらの)(こま)()()(やぶ)りつつ、069(から)うじて(くす)大木(たいぼく)()(しげ)りたる目路(めぢ)(とど)かぬ(かぎ)りの(いづみ)(もり)聖所(すがど)につかせ(たま)ひ、070月下(げつか)一夜(ひとよ)安息(あんそく)し、071()()くるを()ちて弥々(いよいよ)072魔棲(ますみ)(やつ)悪霊(あくれい)掃蕩(さうたう)すべく、073部署(ぶしよ)(さだ)めて()()たせ(たま)ひ、074(おん)()(みづか)らは(いづみ)(もり)策戦(さくせん)(じやう)より本営(ほんえい)(さだ)め、075輪守(わもり)比古(ひこ)(かみ)076若春(わかはる)比古(ひこ)(かみ)御側(みそば)(まも)らせおき、077霊山(たまやま)比古(ひこ)(かみ)078保宗(もちむね)比古(ひこ)(かみ)079直道(なほみち)比古(ひこ)(かみ)080正道(まさみち)比古(ひこ)(かみ)081雲川(くもかは)比古(ひこ)(かみ)082山跡(やまと)比女(ひめ)(かみ)083千貝(ちかひ)比女(ひめ)(かみ)084湯結(ゆむすび)比女(ひめ)(かみ)五男神(ごなんしん)三女神(さんぢよしん)をして先陣(せんぢん)(つと)めしめ(たま)ひける。
085(ひむがし)(そら)(あかね)()めなして
086天津(あまつ)()(かみ)(のぼ)りましぬる
087木々(きぎ)()におく白露(しらつゆ)七色(なないろ)
088(ひかり)(はな)ちてよみがへりたり
089久方(ひさかた)(あま)岩窟(いやど)(ひら)けたる
090心地(ここち)するかも(のぼ)朝日(あさひ)
091いざさらば(しこ)曲神(まがみ)(ひそ)むてふ
092魔棲(ますみ)(やつ)(すす)ませ(かみ)(たち)
093輪守(わもり)比古(ひこ)若春(わかはる)比古(ひこ)二柱(ふたはしら)
094(われ)にいそひて此地(ここ)にありませ
095曲神(まがかみ)(しこ)奸計(たくみ)(ふか)ければ
096(いづみ)(もり)(ひか)(まも)らむ
097五男神(いつをがみ)三柱(みはしら)女神(めがみ)()(かみ)
098水火(いき)御楯(みたて)()(すす)むべし
099曲神(まがかみ)千万軍(ちよろづいくさ)(ととの)へて
100十重(とへ)二十重(はたへ)(かた)()るなり
101(つか)()生言霊(いくことたま)太祝詞(ふとのりと)
102()やさずつづけて(しづか)(すす)めよ』
103 霊山(たまやま)比古(ひこ)(かみ)(いらへ)御歌(みうた)()ませ(たま)ふ。
104有難(ありがた)御樋代(みひしろ)(がみ)(えら)まれて
105けふの先頭(まさき)(われ)()つなり
106曲神(まがかみ)奸計(たくみ)如何(いか)(ふか)くとも
107いかで(おそ)れむ(かみ)(おん)()
108雲霧(くもきり)(くま)なく()れし今朝(けさ)(はる)
109(すす)みて()かむわれぞ(たの)しき
110朝風(あさかぜ)はそよろに(うれ)(わた)りつつ
111今朝(けさ)殊更(ことさら)水火(いき)()みにけり
112(いづみ)(もり)(きよ)清水(しみづ)()(きよ)
113()()神魂(みたま)にはむかふ(まが)なし
114天津(あまつ)()(はる)のみゆきの()ゆるごと
115(ほろ)()すべし(まが)(とりで)
116いざさらば御樋代(みひしろ)(がみ)二柱(ふたはしら)
117わがゆく(いくさ)(まも)らせたまへ』
118()ふより(はや)く、119霊山(たまやま)比古(ひこ)(かみ)(ただ)一騎(いつき)(こま)(むち)うち、120南方(なんぱう)原野(はらの)中央(まんなか)魔棲(ますみ)(やつ)方面(はうめん)目蒐(めが)けて()()(たま)ふ。
121 保宗(もちむね)比古(ひこ)(かみ)(いま)出陣(しゆつぢん)せむとして、122御歌(みうた)()ませ(たま)ふ。
123霊山(たまやま)比古(ひこ)(かみ)先頭(まつさき)()()でぬ
124(われ)(おく)れめや曲津(まが)征途(きため)
125田族(たから)比女(ひめ)(かみ)神言(みこと)(したが)ひて
126いざや(すす)まむ魔棲(ますみ)(やつ)
127大空(おほぞら)(くま)なく()れし今日(けふ)()
128(こころ)(こま)(しき)りに(いさ)むも
129曲神(まがかみ)()()()ける黒雲(くろくも)
130水火(いき)(はら)ひて国土(くに)(きよ)めむ
131幾万(いくまん)魔神(まがみ)(むれ)言霊(ことたま)
132水火(いき)(はら)ふと(おも)へば(いさ)まし
133万里(まで)(しま)にさやる雲霧(くもきり)()(はら)
134いや若春(わかはる)国土(くに)(つく)らばや
135(わが)(こま)足掻(あがき)せはしも醜神(しこがみ)
136()(にじ)らむと(こま)(いさ)むか
137(この)(しま)(ひら)()めしゆはじめての
138(まが)譴責(きた)めの(いくさ)(たの)しも
139千万(ちよろづ)奸計(たくみ)(わな)をしつらへて
140曲津(まが)()つらむ(わが)()(みち)
141何事(なにごと)()大神(おほかみ)御心(みこころ)
142(たが)はじものと(つつし)(すす)まむ
143曲神(まがかみ)といへども(もと)()(かみ)
144水火(いき)(おも)へば(にく)まむ(みち)なし
145()(みち)帰順(まつろ)ふならば醜神(しこがみ)
146(われ)(たす)けむ(かみ)のまにまに』
147 かく御歌(みうた)()ませつつ、
148田族(たから)比女(ひめ)大神(おほかみ)149二柱(ふたはしら)大神(おほかみ)150いざさらば、151(わが)行手(ゆくて)(まも)らせ(たま)へ』
152()(のこ)し、153馬背(ばはい)一鞭(ひとむち)あてて大野(おほの)(はら)中央(まんなか)一直線(いつちよくせん)(みなみ)(みなみ)へと(すす)ませ(たま)ひける。
154 直道(なほみち)比古(ひこ)(かみ)出立(いでたち)にのぞみ御歌(みうた)()ませ(たま)ふ。
155御樋代(みひしろ)(がみ)田族(たから)比女(ひめ)(かみ)にもの(まを)
156神言(みこと)(かしこ)征途(せいと)(のぼ)らむ
157(あふ)()れば魔棲(ますみ)(やつ)谷間(たにま)より
158(また)黒雲(くろくも)()きひろごるも
159曲神(まがかみ)(ふたた)天地(てんち)常闇(とこやみ)
160(つつ)まむとするか(こころ)(にく)しも
161(やうや)くに(よみがへ)りたる生物(いきもの)
162(そこな)はむとする(しこ)雲霧(くもきり)
163魂線(たましひ)(ひかり)をてらし言霊(ことたま)
164水火(いき)(かた)めて曲津(まが)(はら)はむ
165天地(あめつち)(くま)なく()らしたまひたる
166日光(ひかげ)(いま)黒雲(くろくも)(つつ)めり
167天津(あまつ)()(ひかり)永久(とは)万有(ばんいう)
168()らさむために(われ)(すす)むも
169天地(あめつち)(ただ)しき(みち)()みわけて
170(すす)まむ(われ)曲津(まが)さやるべきや
171曲神(まがかみ)(よこ)さの(みち)彼方(あち)此方(こち)
172(ひら)きて神世(みよ)(みだ)さむとせり
173(ひと)すぢの生言霊(いくことたま)正道(まさみち)
174(よこ)さの(みち)蹴破(けやぶ)(すす)まむ
175霊山(たまやま)比古(ひこ)(かみ)先頭(まさき)()ちたまひ
176(はや)くも御姿(みすがた)()えずなりけり
177(われ)(また)曲津(まが)征途(きため)(おく)れじと
178(こま)(むち)うちいそぎ(すす)まむ』
179 かく(うた)ひながら、180(こま)一鞭(ひとむち)あて一目散(いちもくさん)()()(たま)ひぬ。
181 正道(まさみち)比古(ひこ)(かみ)出立(いでたち)にのぞみ御歌(みうた)()ませ(たま)ふ。
182三柱(みはしら)(かみ)(はや)くも()でましぬ
183(われ)(すす)まむ曲津(まが)征途(きため)
184()()ぎに御空(みそら)(くも)天津(あまつ)()
185(かげ)をかくしぬ曲津(まが)黒雲(くろくも)
186(あめ)さへもまじりて(くも)大空(おほぞら)
187いや()()ぎに(つつ)まひにけり
188曲神(まがかみ)(もと)棲処(すみか)()()せて
189()()(くも)()()たむかな
190雨嵐(あめあらし)黒雲(くろくも)いかに(すさ)ぶとも
191(われ)(おそ)れじ言霊(ことたま)武器(ぶき)あり
192曲神(まがかみ)(いきほひ)いかに(たけ)くとも
193(ただ)しき(みち)(ひかり)(およ)ばじ
194心長(うらなが)くしのびしのびて正道(まさみち)
195()みわけ(すす)まむ曲津(まが)(ほろ)ぶまで
196いざさらば御樋代(みひしろ)(がみ)二柱(ふたはしら)
197これの聖所(すがど)(われ)()()らせよ』
198()ひつつ、199(また)もや(こま)()一鞭(ひとむち)あてて()()(たま)ふ。
200 雲川(くもかは)比古(ひこ)(かみ)御樋代(みひしろ)(がみ)一礼(いちれい)し、201ひらりと(こま)(またが)りながら、
202『いざさらば雲川(くもかは)比古(ひこ)五柱(いつはしら)
203殿軍(しんがり)として征途(せいと)(のぼ)らむ』
204()ひつつ一目散(いちもくさん)()()(たま)ふ。
205 山跡(やまと)比女(ひめ)(かみ)206千貝(ちかひ)比女(ひめ)(かみ)207湯結(ゆむすび)比女(ひめ)(かみ)御樋代(みひしろ)(がみ)(まへ)並立(へいりつ)し、208手拍子(てびやうし)足拍子(あしびやうし)(そろ)へて首途(かどで)祝歌(しゆくか)(うた)(たま)ふ。
209白馬(はくば)(だけ)(たか)くとも
210魔棲(ますみ)(やつ)(ふか)くとも
211(しこ)曲津(まがつ)数限(かずかぎ)
212なく(つど)ふとも言霊(ことたま)
213(きよ)水火(いき)もて打払(うちはら)
214()(はふ)りつつ万里(まで)(しま)
215天地(てんち)雲霧(くもきり)()(きよ)
216森羅(しんら)万象(ばんしやう)(ことごと)
217月日(つきひ)(めぐみ)(つゆ)うけて
218千代(ちよ)八千代(やちよ)永久(とこしへ)
219生命(いのち)(たも)弥栄(いやさか)
220五穀(ごこく)(みの)果実(くだもの)
221(むし)(がい)なくよく(そだ)
222(はる)山野(やまぬ)百花(ももばな)
223(えん)(きそ)ひて()(にほ)
224百鳥(ももとり)(うた)(むし)()
225(きよ)くすがしくさえざえて
226万里(まで)島根(しまね)永久(とこしへ)
227天国(てんごく)浄土(じやうど)(うま)るべし
228(をさ)めたまはむ御心(みこころ)
229雄々(をを)しき今日(けふ)()でましよ
230御供(みとも)(かみ)(えら)まれて
231(われ)()三柱(みはしら)比女神(ひめがみ)
232白馬(はくば)(せな)(またが)りつ
233(いづみ)(もり)()()でて
234(とほ)荒野(あらの)()ちわたり
235魔棲(ますみ)(やつ)醜神(しこがみ)
236(しこ)(すさ)びを言向(ことむ)けむ
237ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
238天晴(あは)国土(くに)()(くさ)()
239()きとし()けるもの(みな)
240(こころ)()()(いさ)めよ(いさ)
241()きよ()()永久(とこしへ)までも
242()きぬ生命(いのち)(たも)ちつつ
243()大神(おほかみ)(まも)らせる
244万里(まで)島根(しまね)(わざはひ)
245(はら)(きよ)むる旅立(たびだち)
246ああ(たの)もしき次第(しだい)なり
247御樋代(みひしろ)(がみ)よいざさらば
248(われ)()行手(ゆくて)(まも)りませ
249(いづみ)(もり)聖所(すがどこ)
250永久(とは)(ひかり)をなげたまひ
251行手(ゆくて)(あか)したまはれよ
252(ひとへ)(いの)(たてまつ)
253ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
254生言霊(いくことたま)のスの水火(いき)
255(いさ)(すす)まむいざさらば』
256(うた)(をは)()(をさ)めて、257三女神(さんぢよしん)一斉(いつせい)白馬(はくば)()(またが)り、258悠々(いういう)として征途(せいと)(のぼ)らせ(たま)ひける。
259昭和八・一二・一五 旧一〇・二八 於大阪分院蒼雲閣 加藤明子謹録)

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5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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