霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第八章 聖雄(せいいう)英雄(えいいう)

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 特別篇 山河草木 入蒙記 篇:第2篇 奉天より洮南へ よみ:ほうてんよりとうなんへ
章:第8章 入蒙記 よみ:せいゆうとえいゆう 通し章番号:
口述日:1925(大正14)年08月 口述場所: 筆録者: 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年2月14日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
水也商会の佐々木が通訳となって、盧占魁と日出雄の会見が始まった。盧占魁は目もとの凛とした英雄的人物で、日出雄、真澄別は相提携するに可と判断した。
盧占魁はかつてから日出雄の名を聞いていたと言い、ぜひ日出雄の下で使ってください、と挨拶した。日出雄は共に東亜存立のために尽くしましょう、と返した。ただこれだけで、両者の会談は済んだのであった。
二月十六日、盧占魁の公館で内外蒙古救援軍組織について、会合があった。会議の大略は、張作霖の了解を得ること、武器を購入すること、大本ラマ教を創立し、日出雄がダライラマ、真澄別がパンチェンラマとなり、盧占魁を従えて蒙古に進入すること、とであった。
元来、蒙古で日本人が蒙古人に布教することは禁じられているが、日出雄は五大教の宣伝使でもあるので、容易に宣教を行うことができるのであった。
一同が準備を行ううちに、二月十八日、張作霖から盧占魁に対して、内外蒙古出征の命が下ってきた。十個旅団が組織され、日地月星を染め抜いた大本更始会の徽章が旗印となった。
また、日出雄は大本ラマ教の経文を、盧占魁公館内にて神示によりしたためた。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:
愛善世界社版:69頁 八幡書店版:第14輯 573頁 修補版: 校定版:69頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 寒月(かんげつ)冴渡(さえわた)り、002烈風(れつぷう)吹荒(ふきすさ)奉天日本租界(ほうてんにつぽんそかい)(はな)れて二台(にだい)自動車(じどうしや)は、003まつしぐらに東三省(とうさんしやう)陸軍中将(りくぐんちうじやう)盧占魁(ろせんくわい)公館(こうくわん)()いた。004一方(いつぱう)大本(おほもと)前教主輔(ぜんけうしゆほ)大怪物(だいくわいぶつ)仇名(あだな)をとつた(みなもと)日出雄(ひでを)005一方(いつぱう)陸軍中将(りくぐんちうじやう)蒙古(もうこ)英雄(えいいう)006馬賊(ばぞく)大巨頭(だいきよとう)盧占魁(ろせんくわい)との会見(くわいけん)である。007真澄別(ますみわけ)008岡崎(をかざき)鉄首(てつしゆ)009唐国別(からくにわけ)010佐々木(ささき)弥市(やいち)011大倉(おほくら)伍一(ごいち)012揚萃廷(やうすゐてい)013守高(もりたか)014名田彦(なだひこ)面々(めんめん)は、015()()公館(こうくわん)にストーブを(なか)()き、016円形(ゑんけい)()(つく)つて椅子(いす)腰打掛(こしうちか)け、017蒙古(もうこ)進出(しんしゆつ)英雄的(えいゆうてき)協議(けふぎ)(ふけ)つた。018佐々木(ささき)支那語(しなご)()くするので、019(かれ)日出雄(ひでを)()との通弁(つうべん)(つと)めた。
020 佐々木(ささき)盧占魁(ろせんくわい)(ゆび)さし、
021先生(せんせい)022(この)(かた)盧占魁(ろせんくわい)さんです』
023日出雄(ひでを)成程(なるほど)024一見(いつけん)しても目元(めもと)(りん)とした英雄的(えいゆうてき)人物(じんぶつ)だ。025(この)(をとこ)ならば(なに)()ふに(およ)ばぬ、026一切万事(いつさいばんじ)委任(まか)せやう。027真澄別(ますみわけ)さん、028あなた()(かんが)へますか』
029真澄別(ますみわけ)(かへり)みた。030真澄別(ますみわけ)微笑(びせう)(なが)ら『(よろ)しからう』と(こた)へた。031()日出雄(ひでを)(むか)つて()ふ。
032(わたくし)十年前(じふねんぜん)七万(しちまん)精兵(せいへい)引率(いんそつ)して、033大庫倫市(だいクウロンし)占領(せんりやう)しました。034(その)(とき)二十九歳(にじふきうさい)でした。035それから新彊(しんきやう)()雲南(うんなん)(まで)活動(くわつどう)しました。036それから奉直戦争(ほうちよくせんさう)にも参加(さんか)した(こと)もあります。037(わたくし)上海(シヤンハイ)にゐる(とき)孫逸仙(そんいつせん)()ひ、038先生(せんせい)御高名(ごかうめい)(うけたま)はり、039機会(きくわい)があらば御面会(ごめんくわい)(ねが)ひたいと(つね)憧憬(どうけい)して()りましたが、040機縁(きえん)(じゆく)したと()えて、041今日(こんにち)拙宅(せつたく)(おい)先生(せんせい)面会(めんくわい)する(こと)()たのは、042(わたくし)()つては光栄(くわうえい)(いた)りです。043どうか(わたくし)をあなたの(した)使(つか)つて(くだ)さい。044屹度(きつと)貴方(あなた)目的(もくてき)(かな)ふべく活動(くわつどう)をしてお()()けるでせう』
045日出雄(ひでを)相互(さうご)協心戮力(けふしんりくりよく)046東亜存立(とうあそんりつ)開発(かいはつ)(ため)(つく)しませう』
047 二人(ふたり)応答(おうたふ)(これ)にて()んだのである。048宗教界(しうけうかい)英雄(えいいう)馬賊界(ばぞくかい)英雄(えいいう)とが肝胆(かんたん)相照(あひてら)して空前絶後(くうぜんぜつご)大業(たいげふ)企図(きと)したのは、049(じつ)小説的(せうせつてき)趣味(しゆみ)()びて()るやうだ。
050 日出雄(ひでを)守高(もりたか)051通訳(つうやく)王元祺(わうげんき)()()公館(こうくわん)宿泊(しゆくはく)する(こと)となり、052(その)()人々(ひとびと)水也商会(みづやしやうくわい)(その)()()して(かへ)つて()く。053正月(しやうぐわつ)十一日(じふいちにち)月光(げつくわう)西(にし)(そら)(かたむ)いてゐる。
054 二月(にぐわつ)十六日(じふろくにち)()公館(こうくわん)(おい)内外蒙古(ないぐわいもうこ)救援軍(きうゑんぐん)組織(そしき)()き、055志士(しし)会合(くわいがふ)があつた。056午後(ごご)八時(はちじ)(ごろ)唐国別(からくにわけ)057真澄別(ますみわけ)(その)()志士(しし)会議(くわいぎ)大略(たいりやく)(はう)じて()た。058(その)会議(くわいぎ)結果(けつくわ)は、059()張作霖(ちやうさくりん)諒解(れうかい)()ること、060武器(ぶき)購入(かうにふ)する(こと)(およ)大本喇嘛教(おほもとらまけう)創立(さうりつ)し、061日地月星(につちげつせい)教旗(けうき)(ひるが)へして日出雄(ひでを)達頼喇嘛(だあらいらま)となり、062真澄別(ますみわけ)班善喇嘛(はんぜんらま)となり、063盧占魁(ろせんくわい)(したが)へて蒙古(もうこ)進入(しんにふ)する(こと)であつた。
064 元来(ぐわんらい)蒙古(もうこ)支那(しな)属邦(ぞくはう)である。065そして一百六名(いつぴやくろくめい)蒙古王(もうこわう)北京(ペキン)参勤交代(さんきんかうたい)(おこな)つてゐる。066日本人(につぽんじん)支那(しな)領地(りやうち)日本(につぽん)宗教(しうけう)(ひら)(こと)条約上(でうやくじやう)(ゆる)されてゐない。067(しか)しながら(かれ)支那(しな)新宗教(しんしゆうけう)五大教(ごだいけう)高級(かうきふ)宣伝使(せんでんし)である。068それ(ゆゑ)(かれ)蒙古(もうこ)宗教(しうけう)宣布(せんぷ)するのは公然(こうぜん)権利(けんり)であつた。069日本(につぽん)仏教家(ぶつけうか)神道家(しんだうか)支那(しな)(わた)つて布教(ふけう)宣伝(せんでん)をやつて()(もの)沢山(たくさん)あるが、070それは在留(ざいりう)日本人(につぽんじん)(かぎ)られてゐる。071支那人(しなじん)宗教(しうけう)宣伝(せんでん)する(こと)(ゆる)されてゐない。072そして日本(につぽん)在留民(ざいりうみん)一部(いちぶ)宗教(しうけう)吹込(ふきこ)んでゐる(くらゐ)(せき)(やま)である。073(かれ)日出雄(ひでを)五大教(ごだいけう)宣伝使(せんでんし)たるを(もつ)容易(たやす)宗教(しうけう)宣布(せんぷ)をなす(こと)()地位(ちゐ)にあつたのは、074今回(こんくわい)(くはだて)(たい)して(もつと)好都合(かうつがふ)であつた。075協議(けふぎ)結果(けつくわ)盧占魁(ろせんくわい)(めい)()つて、076揚萃廷(やうすゐてい)喇嘛服(らまふく)附属品(ふぞくひん)調製(てうせい)すべく、077急遽(きふきよ)北京(ペキン)(おもむ)いた。078日本人(につぽんじん)井上(ゐのうへ)兼吉(かねきち)盧占魁(ろせんくわい)(とう)(めい)()つて、079哥老会(からうくわい)残党(ざんたう)揚成業(やうせいげふ)(その)()大頭株(おほあたまかぶ)(たい)し、080()()挙兵(きよへい)入蒙(にふもう)報告(はうこく)()応援(おうゑん)(もと)むべく、081綏遠(すゐゑん)ならびに帰化城(きくわじやう)方面(はうめん)へと()()つた。082揚成業(やうせいげふ)哥老会(からうくわい)大頭株(おほあたまかぶ)であつて、083一万(いちまん)七八千(しちはつせん)部下(ぶか)(いう)し、084()今回(こんくわい)壮挙(さうきよ)(たい)極力(きよくりよく)後援(こうゑん)せむ(こと)(ちか)つたのである。
085 有志(いうし)蒙古(もうこ)進出(しんしゆつ)準備(じゆんび)(ため)東奔西走(とうほんせいそう)し、086北京(ペキン)(はし)(もの)087蒙古(もうこ)使(つかひ)する(もの)088日本(につぽん)(かへ)(もの)など大活気(だいくわつき)()いて()た。089()えて二月(にぐわつ)二十八日(にじふはちにち)民国(みんごく)十三年(じふさんねん)正月(しやうぐわつ)廿四日(にじふよつか)090愈々(いよいよ)東三省(とうさんしやう)保安総司令(ほあんそうしれい)張作霖(ちやうさくりん)より、091盧占魁(ろせんくわい)将軍(しやうぐん)(たい)し、092内外蒙古(ないぐわいもうこ)出征(しゆつせい)(めい)(くだ)つて()た。093同志(どうし)面々(めんめん)欣喜雀躍(きんきじやくやく)して今更(いまさら)(ごと)早速(さつそく)諸般(しよはん)準備(じゆんび)着手(ちやくしゆ)せむと揚々(やうやう)として四方(しはう)()んだ。094軍隊(ぐんたい)十個(じつこ)旅団(りよだん)となし、095日地月星(につちげつせい)染抜(そめぬ)いたる大本更始会(おほもとかうしくわい)徽章(きしやう)旗印(はたじるし)となし、096それに第一旅団(だいいちりよだん)より第十旅団(だいじふりよだん)(まで)刺繍(ししう)(ほどこ)したる軍旗(ぐんき)司令旗(しれいき)(あつら)へる(こと)となつた。097そして大本喇嘛教旗(おほもとらまけうき)として日地月星(につちげつせい)染抜(そめぬ)いた文字無(もじな)しの神旗(しんき)(とも)調製(てうせい)する(こと)(さだ)めたのである。098(いづ)れも意気(いき)(てん)()(すで)満蒙(まんもう)天地(てんち)併呑(へいどん)して(しま)つた(やう)(がい)があつた。099(かれ)(みなもと)日出雄(ひでを)()公館(こうくわん)滞在中(たいざいちう)100(こころみ)(つく)つた()がある。101(この)()(かれ)計画(けいくわく)一部(いちぶ)(あら)はして()()うだから、102()摘載(てきさい)しておかう。
 
103
104天時地利得人和
105今丈夫救民立覇
106是宇宙神聖之命
107義軍嚮処若竹破
108
109王仁有一万精兵
110樹仁義旗進故州
111嗚盛哉神軍陣形
112山河草木靡威風
113
114防寒旅装漸調了
115奥蒙荒原将跋渉
116神兵猛虎破竹勢
117旗鼓堂々進庫府
118
119内外蒙古惟神州
120正義軍旅有天佑
121勿躊躇蒙古丈夫
122勝利都城在庫府
123
124山河千里奉天空
125日月星辰同蜻州
126神雄連馬為出陣
127蒙古荒原靡英風
128
129(かみ)(おもて)(あら)はれて
130善悪正邪(ぜんあくせいじや)立別(たてわ)ける
131高天原(たかあまはら)より(くだ)()
132寒風(かんぷう)(すさ)荒野原(あれのはら)
133神馬(しんめ)(むちう)(すす)()
134仁義(じんぎ)(いくさ)(てき)()
135(すす)めよ(すす)めいざ(すす)
136(かみ)(なんぢ)(とも)()
137(かみ)(かな)ひし汝等(なんぢら)
138勇気(ゆうき)天地(てんち)充満(じゆうまん)
139山河草木(さんかさうもく)ことごとく
140(なび)()すなり神軍(みいくさ)に。
141
142仁義(じんぎ)(はた)押立(おした)てて
143(すす)吾等(われら)神軍(みいくさ)
144(きた)れよ(きた)(みな)(きた)
145故国(ここく)(あだ)なす曲神(まがかみ)
146千里(せんり)(そと)追散(おひち)らし
147祖先(そせん)(つく)りし神州(かみくに)
148(かみ)稜威(みいづ)回復(くわいふく)
149(みやこ)中央(なか)(さだ)めつつ
150(かみ)活仏(くわつぶつ)諸王(しよわう)より
151(しも)蒼生(さうせい)(いた)(まで)
152(すく)はむ()めの(この)(いくさ)
153(かみ)吾等(われら)(とも)にあり
154(ひと)(かみ)()(かみ)(みや)
155(かみ)(したが)(すす)()
156如何(いか)なる(まが)(さや)らむや
157(すす)めよ(すす)めいざ(すす)
158仁義(じんぎ)(いくさ)(てき)はなし。
159
160(みち)三千(さんぜん)六百里(ろくぴやくり)
161奉天城(ほうてんじやう)(あと)にして
162王仁(おに)(ひき)ゐる義勇軍(ぎゆうぐん)
163獅子(しし)奮迅(ふんじん)(いきほひ)
164悍馬(かんば)(むちう)(すす)()く。
165
166(われ)神軍(しんぐん)王天竜(わうてんりう)
167皇天皇土(くわうてんくわうど)(ちよく)()
168獅子(しし)奮迅(ふんじん)(いきほひ)
169仁義(じんぎ)(ぐん)(まも)りつつ
170(かみ)のまにまに(すす)()く。
171
172(みち)九千(きうせん)八百里(はつぴやくり)
173奉天城(ほうてんじやう)をあとにして
174一万有余(いちまんいうよ)神卒(しんそつ)
175(くつわ)(なら)べて(すす)()
176寒風(かんぷう)(はげ)しき外蒙地(ぐわいもうち)
177如何(いか)なる(てき)(きた)(とも)
178(われ)には(かみ)守護(まもり)あり
179(すす)めよ(すす)快男児(くわいだんじ)
180(いさ)めよ(いさ)神軍士(しんぐんし)
181 日出雄(ひでを)大本喇嘛教(おほもとらまけう)経文(きやうもん)を、182盧公館内(ろこうくわんない)(おい)神示(しんじ)()(したた)めた。
183
184弥勒如来精霊下生印度霊鷲山成長顕現東瀛天教山将以五拾弐歳対衆生説明苦集滅道開示道法礼節再臨而顕現仏縁深蒙古為達頼喇嘛済度普一切衆生年将五拾四歳。
185
186 ヒマラヤの(やま)より(くだ)()(もと)(そだ)ちて(いま)蒙古(もうこ)(あら)はる
187
188 三柱(みはしら)御子(みこ)引連(ひきつ)(くだ)りたる達頼(だあらい)弥勒(みろく)下生(げしやう)なりけり
189
190 興安嶺(こうあんれい)山秀(さんしう)()()瑞御霊(みづみたま)蒙古(もうこ)(ふたた)(あら)はれにけり
191
192 観世音(くわんぜおん)最勝妙智大如来(さいしようめうちだいによらい)救世(きうせい)(ため)達頼(だあらい)化現(けげん)
193
194 掌中(しやうちう)五大天紋(ごだいてんもん)皆流紋(かいりうもん)(かた)(にぎ)りて(くだ)救世主(きうせいしゆ)
195
196 基督(キリスト)聖痕(せいこん)(まで)()(しる)天降(あまくだ)りたる救世(ぐぜ)活仏(くわつぶつ)
197
198 神素盞嗚尊(かむすさのをのみこと)聖霊(せいれい)199万有愛護(ばんいうあいご)()大八洲彦命(おほやしまひこのみこと)顕現(けんげん)し、200(さら)化生(けしやう)して釈迦如来(しやかによらい)()り、201印度(インド)降臨(かうりん)し、202(ふたた)昇天(しようてん)して(その)聖霊(せいれい)蒙古(もうこ)興安嶺(こうあんれい)(くだ)り、203瑞霊化生(ずゐれいけしやう)肉体(にくたい)宿(やど)り、204地教山(ちけうざん)(おい)仏果(ぶつくわ)修了(しうれう)し、205蜻州(せいしう)出生(しゆつしやう)肉体(にくたい)()りて、206高熊山(たかくまやま)(あら)はれ、207衆生(しゆじやう)(すく)ふ。208(とき)年歯(ねんし)(まさ)二十有八歳(にじふいうはつさい)なり。209二十九歳(にじふきうさい)(あき)九月(くぐわつ)八日(やうか)(さら)聖地(せいち)桶伏山(をけぶせやま)坤金神(ひつじさるのこんじん)豊国主命(とよくにぬしのみこと)(あら)はれ、210天教山(てんけうざん)(しう)して観世音菩薩(くわんぜおんぼさつ)木花姫命(このはなひめのみこと)(げん)じ、211五拾弐歳(ごじふにさい)(もつ)伊都能売御魂(いづのめのみたま)弥勒最勝妙如来(みろくさいしようめうによらい))となり、212(あまね)衆生済度(しゆじやうさいど)()(さら)蒙古(もうこ)(くだ)り、213活仏(くわつぶつ)として、214万有愛護(ばんいうあいご)誓願(せいぐわん)成就(じやうじゆ)し、215五六七(みろく)神世(かみよ)建設(けんせつ)す。
216 南無弥勒最勝妙如来(なむみろくさいしようめうによらい)謹請再拝(ごんじやうさいはい)
217
218瑞霊(ずゐれい)弐拾八歳(にじふはちさい)にして成道(じやうだう)し、219日州(につしう)霊鷲山(りやうしうざん)顕現(けんげん)し、220三拾歳(さんじつさい)にして弥仙山(みせんざん)再臨(さいりん)し、221三十三相(さんじふさんさう)木花咲耶姫(このはなさくやひめ)(げん)じ、222天教山(てんけうざん)秀霊(しうれい)(げん)最勝妙如来(さいしようめうによらい)として、223五拾弐歳(ごじふにさい)円山(まるやま)にて苦集滅道(くしふめつだう)()道法礼節(だうほふれいせつ)開示(かいじ)す。224教章(けうしやう)(まさ)三千三百三十三章(さんぜんさんびやくさんじふさんしやう)(なり)225五拾四歳(ごじふしさい)仏縁(ぶつえん)(もつと)(ふか)蒙古(もうこ)顕現(けんげん)し、226現代仏法(げんだいぶつぽふ)邪曲(じやきよく)(ただ)し、227真正(しんせい)仏教(ぶつけう)樹立(じゆりつ)し、228(あまね)一切(いつさい)衆生(しゆじやう)をして天国浄土(てんごくじやうど)安住(あんぢゆう)せしむ、229阿難尊者(あなんそんじや)(その)()仏弟子(ぶつでし)精霊(せいれい)随従(ずゐじゆう)す。230(まさ)五六七(みろく)祥代(しやうだい)完成(くわんせい)万民和楽(ばんみんわらく)大本(たいほん)なり。
231 惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
232 南無最勝妙如来(なむさいしようめうによらい)
 
233 ()かる大活劇(だいくわつげき)脚色(きやくしよく)最中(さいちう)日出雄(ひでを)優美(いうび)なる詩句(しく)(ふで)(うご)かす余裕(よゆう)綽々(しやくしやく)として()つて()た。
 
234(しづ)かなる()
235(しづ)かな()なり
236メリメリと
237(こほり)()くる(おと)
238(あたたか)(はる)(なが)れる
239あゝ(なん)といふ
240(うれ)しい(おと)だらう
241(はな)(わら)
242(てふ)()
243天国(てんごく)浄土(じやうど)
244出現(しゆつげん)
245やがて(ちか)いだらう。
246
 
247渤海湾(ぼつかいわん)(こほり)
248日々(ひび)()けて
249海神(かいしん)(かな)づる
250神秘(しんぴ)(きよく)
251(なみ)(なか)から
252長閑(のどか)(きこ)える
253あゝ(うれ)しい
254(いさ)ましい
255(はる)(きよく)
256陽炎(かげろふ)(しづか)()える。
257(わたくし)昨今(さくこん)
258(わたし)脳裡(なうり)
259暗黒(あんこく)から(あか)るみへ
260(いさ)ましく雄々(をを)しく
261(けむり)(やう)
262期待(きたい)(なが)れて
263ぐるぐる(まは)
264走馬燈(そうまとう)のやうに
265聖地(せいち)母上(ははうへ)妻子(つまこ)
266弟妹(ていまい)愛児(あいじ)
267数多(あまた)信徒(しんと)
268あゝそれは
269(わたし)過去(くわこ)断片(だんぺん)
270半世(はんせい)(おもかげ)
271現世(げんせ)縮図(しゆくづ)
272さて今日(けふ)から
273()()へる
274走馬燈(そうまとう)
275随分(ずゐぶん)世界(せかい)
276見物(みもの)だらう。
277大正一四・八 筆録)