霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一九章 (かり)司令部(スーリンフ)

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 特別篇 山河草木 入蒙記 篇:第3篇 洮南より索倫へ よみ(新仮名遣い):とうなんよりそーろんへ
章:第19章 仮司令部 よみ(新仮名遣い):かりすーりんふ 通し章番号:
口述日:1925(大正14)年08月 口述場所: 筆録者: 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年2月14日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
公爺府に仮司令部をおいて進軍の準備をする間、日出雄は和蒙作歌字典を著作した。また、奉天からは坂本広一が、ついで井上兼吉がやってきて、救援軍の司令部に加わった。
四月十五日、いよいよモーゼル銃や機関銃が洮南を出発したとの報告があった。日出雄が渡満してからわずか二ケ月ばかりにして、軍の編成ができるようになるとは、人間業ではないと喜んだ。
老印君はわざわざ日出雄を訪ねて先日の無礼を詫びに来た。神軍の初陣にあたって、まず公爺府の最高将官である老印君を従わせたのは、幸先がよいといって喜んだ。
四月二十日、神勅により、日出雄と真澄別には、次のような蒙古人名が与えられた。
出口王仁三郎源日出雄
弥勒下生達頼喇嘛[みろくげしょうターライラマ]
素尊汗(言霊別命)[すーつーはん]
蒙古姓名:那爾薩林喀斉拉額都[ナルザリンカチラオト]
松村仙造源真澄
班善喇嘛[ハンゼンラマ]
真澄別(治国別命)
伊忽薩林伯勒額羅斯[イボサリンポロオロス]
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考:2024/1/19出口王仁三郎全集第6巻を底本として校正。 タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-01-19 02:56:09 OBC :rmnm19
愛善世界社版:172頁 八幡書店版:第14輯 611頁 修補版: 校定版:172頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 寒風(かんぷう)()(すさ)黄塵(くわうぢん)万丈(ばんじやう)蒙古(もうこ)住居(すまゐ)は、002(じつ)惨澹(さんたん)たるものであつた。003洮南(たうなん)以来(いらい)二十日(はつか)(かん)()(はい)らないので、004(かほ)鍋墨(なべすみ)(ごと)く、005(はな)(あな)(みみ)(あな)(こま)かい土埃(つちほこり)(うづ)まつて()る。006日出雄(ひでを)一行(いつかう)のみならず、007蒙古人(もうこじん)(かほ)(ねん)年中(ねんぢう)入浴(にふよく)しないのだから、008(じつ)(あか)まみれになつて(みぐる)しい。009蒙古人(もうこじん)(うま)れた(とき)一度(いちど)(みづ)身体(からだ)(あら)つたきり、010終身(しうしん)湯水(ゆみづ)(からだ)(あら)ふと()(こと)はない。011(なつ)になると(あつ)(しの)ぎに河中(かちう)(ただ)一回(いつくわい)(ぐらゐ)()()むこともあるが、012(けつ)して(からだ)(あか)(おと)さうとはしないのである。013蒙古(もうこ)婦人(ふじん)歩行(ほかう)する(さま)(いづ)れも外輪(そとわ)大手(おほて)()つて(ある)き、014遠方(ゑんぱう)から()てゐると男女(だんぢよ)区別(くべつ)(わか)らない。015(ただ)(みみ)()(さが)つて()るのと(かしら)宝石(ほうせき)(ひか)つてゐるので、016(その)(をんな)たるを()るのみである。017或時(あるとき)日出雄(ひでを)屋外(をくぐわい)()望遠鏡(ばうゑんきやう)をもつて曠原(くわうげん)(のぞ)んでゐると、018二町(にちやう)(ばか)(むか)ふから五十(ごじふ)(ばか)りの(いろ)(くろ)い、019ポロを()げた蒙古(もうこ)婦人(ふじん)日出雄(ひでを)(はう)(むか)つて(すす)んで()た。020日出雄(ひでを)(をとこ)(をんな)老人(らうじん)か、021(ただ)しは妙齢(めうれい)美人(びじん)かと一生(いつしやう)懸命(けんめい)にのぞいてゐると、022(その)(をんな)日出雄(ひでを)望遠鏡(ばうゑんきやう)でもつて(のぞ)いてゐるとは(すこ)しも()がつかず、023(たちま)(すそ)(まく)つてウツトコ(あらは)し、024無造作(むざうさ)(みち)中央(ちうわう)シエスアンテイナをやりプイプイと二三度(にさんど)(しり)()つて025着衣(きもの)(すそ)ウツトコをこすり、026平然(へいぜん)として日出雄(ひでを)(まへ)にやつて()た。027日出雄(ひでを)望遠鏡(ばうゑんきやう)(のぞ)いてゐる(とき)真澄別(ますみわけ)(そば)へやつて()て、028一寸(ちよつと)(その)望遠鏡(ばうゑんきやう)(わたし)()して(くだ)さい』と(たの)む、029日出雄(ひでを)(わら)(なが)ら『ナニ(いま)肝心(かんじん)(かなめ)正念場(しやうねんば)だ。030蒙古(もうこ)婦人(ふじん)ウツトコ実見(じつけん)してゐるのだ、031こんな機会(きくわい)(また)とないから()御免(ごめん)(かふむ)りませう』と()つてゐる(あひだ)シエスアンテイナ行事(ぎやうじ)()んで(しま)つた。032(あと)日出雄(ひでを)松村(まつむら)大声(おほごゑ)()げて芝草(しばくさ)(うへ)(たふ)れて(わら)つた。
033 公爺府(コンエフ)鎮国公(ちんこくこう)から日本(につぽん)大先生(だいせんせい)にと()つて、034(おほ)きな(ぶた)一頭(いつとう)()つて(その)(にく)(おく)つて()た。035日出雄(ひでを)一行(いつかう)(その)厚意(かうい)(しや)し、036直様(すぐさま)(これ)()食膳(しよくぜん)(のぼ)した。037(ところ)公爺府(コンエフ)(ぶた)梅毒(ばいどく)患者(くわんじや)ひつた(くそ)()つてゐるので(ぶた)までが梅毒性(ばいどくせい)になつてゐると()え、038日出雄(ひでを)(その)(どく)()てられて面部(めんぶ)(のぞ)くの(ほか)身体(からだ)一面(いちめん)(あは)のやうな痒疣(かゆいぼ)発生(はつせい)し、039()(ひる)もガシガシとかいて(くる)しんだ。040二先生(アルセンシヨン)真澄別(ますみわけ)(また)(ぶた)(どく)にあてられ(かほ)一面(いちめん)(いぼ)発生(はつせい)した。041(その)かはりに日出雄(ひでを)とは反対(はんたい)(くび)から(した)はどつこも(をか)されなかつた。042あまり(かゆ)いのでガシガシと(つめ)()きむしつたから(たま)らない、043(たちま)顔面(がんめん)()れあがり、044()みきつた液汁(えきじう)がボトボトと(あめ)(ごと)くに()ちるやうになつた。045さうして日出雄(ひでを)鎮魂(ちんこん)して(いや)さうとすれども、046真澄別(ますみわけ)()てゐる(あひだ)()らず()らず(かほ)()くので、047益々(ますます)(かほ)(やぶ)れただれ、048牡丹餅(ぼたもち)のやうな面相(めんさう)になつて(しま)つた。049されど真澄別(ますみわけ)何事(なにごと)(かみ)御心(みこころ)だといつて()(かい)せず自然(しぜん)(まか)してゐた。050(やうや)(いつ)(げつ)(のち)(もと)(ごと)綺麗(きれい)(かほ)になつたのは(さいはひ)である。051一時(いちじ)到底(たうてい)(もと)のものにならないだらうといつて、052()占魁(せんくわい)(はじ)日本人(につぽんじん)(がは)非常(ひじやう)心配(しんぱい)したのである。
053 公爺府(コンエフ)天空(てんくう)には数百(すうひやく)(つる)(むれ)前後(ぜんご)左右(さいう)()(あそ)び、054(ゆき)原野(げんや)()()(めう)(こゑ)()して()(わた)つてゐる。055到底(たうてい)内地(ないち)ではこんな(こと)()られないだらうと()つて、056日出雄(ひでを)(その)前途(ぜんと)幸運(かううん)(しゆく)した。057(この)(へん)楊柳(やうりう)()錦木(にしきぎ)(およ)(あんづ)()などが、058(やま)()沢山(たくさん)()えてゐる。059(すずめ)はチユンチユンと()き、060(とり)()()つた(こゑ)でコケコツコーと(なが)(うた)ひ、061(うし)はモウモウ、062(うま)はヒンヒン、063(ねこ)はニヤンニヤン、064(いぬ)はワンワン、065日本並(につぽんなみ)(こゑ)(はな)つて()いてゐる。066名田彦(なだひこ)はこれを()いて『(とり)067(けもの)(えら)いものだ、068蒙古(もうこ)(やつ)日本語(につぽんご)(ちつ)とも()らないが、069(とり)070(けもの)日本語(につぽんご)使(つか)つてゐる』と()つて(わら)つた。
071 日出雄(ひでを)公爺府(コンエフ)滞在中(たいざいちう)072記憶(きおく)便法(べんはふ)和蒙(わもう)作歌(さくか)字典(じてん)著作(ちよさく)着手(ちやくしゆ)し、073数千(すうせん)蒙古語(もうこご)(まじ)りの和歌(わか)(つく)つた。074さうして(その)(ほか)数百(すうひやく)述懐歌(じゆつくわいか)()んだ。075()(その)一部(いちぶ)紹介(せうかい)する。
076
077 容貌(ようばう)日人(にちじん)()(たく)ましき(ひと)()むなる蒙古(もうこ)(たの)しき
078 冬籠(ふゆごも)りのみに月日(つきひ)(おく)るより(ほか)にすべなき蒙古人(もうこじん)かな
079 (じふ)(ねん)知己(ちき)()ひたる心地(ここち)してきよく(まじ)はる蒙古人(もうこじん)かな
080 (うし)(うま)(いぬ)(ぶた)驢馬(ろば)(くそ)()めに()ひて一日(ひとひ)今日(けふ)(おく)りぬ
081 朝戸出(あさとで)四方(よも)山々(やまやま)見渡(みわた)せばいづれも(ゆき)薄絹(うすぎぬ)よそふ
082 今日(けふ)(また)つめたき粉雪(こなゆき)ちらちらとふりつつ(わが)(かほ)なめてとほるも
083 (ひと)()れば()()(いつ)()(きた)りしきりに()ゆる蒙古犬(もうこいぬ)かな
084 蒙古犬(もうこいぬ)()ゆる(こゑ)きき(あさ)まだき(まど)をのぞけば騎馬兵(きばへい)(きた)
085 公爺府(コンエフ)のしげこき小屋(こや)にラハンテルハ(やぶ)れしを()きて一人(ひとり)()しかな
086 蒙古(もうこ)(をみな)(みみ)にかけたるスイハ(耳環(みみわ)()れば印度(インド)(くに)(むかし)(しの)ばゆ
087 蒙古路(もうこぢ)()()(わた)真白(ましろ)なる山野(やまの)(ゆき)はとけそめにけり
088
089 奉天(ほうてん)から坂本(さかもと)広一(くわういち)轎車(けうしや)()手紙(てがみ)()つてやつて()た。090それは(すべ)ての計画(けいくわく)進行(しんかう)報告(はうこく)(ため)である。091坂本(さかもと)熱心(ねつしん)日蓮宗(にちれんしう)信者(しんじや)であつた。092一時(いちじ)僧籍(そうせき)()満州(まんしう)日蓮宗(にちれんしゆう)宣伝(せんでん)(くわだ)てた(をとこ)である。093坂本(さかもと)暗夜(あんや)日出雄(ひでを)身体(しんたい)から黄金色(わうごんしよく)(ひかり)放射(はうしや)してゐたのを霊眼(れいがん)(みと)めて、094日出雄(ひでを)神格(しんかく)()り、095(にはか)大本(おほもと)信者(しんじや)となつた。096(かれ)佐々木(ささき)大倉(おほくら)()(すべ)ての行動(かうどう)熟知(じゆくち)してゐるので邪魔者(じやまもの)(あつか)ひをされ、097唐国別(からくにわけ)(くち)(つう)じて唯一人(ただひとり)入蒙(にふもう)(めい)ぜられたのである。098(つい)(なが)らく支那(しな)099満州(まんしう)100西比利亜(シベリア)方面(はうめん)(ある)事業(じげふ)()活躍(くわつやく)して()井上(ゐのうへ)兼吉(かねきち)奉天(ほうてん)からやつて()た。101(この)(をとこ)()占魁(せんくわい)(めい)によつて、102危険(きけん)(をか)し、103綏遠(スヰヱン)張家口(ちやうかこう)方面(はうめん)哥老会(からうくわい)(やう)成業(せいげふ)(その)()馬賊(ばぞく)頭目(とうもく)密旨(みつし)(つた)へに()つた剛胆(がうたん)(をとこ)である。104支那(しな)革命(かくめい)戦争(せんさう)(とう)にも(くは)はり、105巴布札布(パプチヤツプ)戦争(せんそう)にも参加(さんか)して(その)()(とどろ)かし、106満州(まんしう)蒙古(もうこ)馬賊(ばぞく)頭目(とうもく)沢山(たくさん)知己(ちき)()つてゐる。107(かれ)()占魁(せんくわい)(かり)司令部(しれいぶ)(はひ)つて金銭(きんせん)出納(すゐたふ)(がかり)(つと)める(こと)となつた。
108 (らう)印君(いんくん)から洮児(トール)(がは)捕獲(ほくわく)した、109トーラボーと()(なが)()(しやく)(ばか)りの(うを)四尾(よんひき)(おく)つて()た。110名田彦(なだひこ)巧妙(かうめう)料理法(れうりはふ)一同(いちどう)舌鼓(したづつみ)()賞玩(しやうぐわん)した。111今年(ことし)(はひ)つて(はじ)めての魚獲(ぎよくわく)だから、112()第一(だいいち)日出雄(ひでを)進呈(しんてい)したのであつた。
113 ()(ぐわつ)十三(じふさん)(にち)馬隊(ばたい)頭目(とうもく)賈孟卿(ヂヤムチン)()(をとこ)日出雄(ひでを)()うた。114(かれ)二千(にせん)(にん)部下(ぶか)(いう)してゐるが、115()占魁(せんくわい)義軍(ぎぐん)参加(さんか)すべく116単身(たんしん)(この)()まで(しの)んでやつて()たのである。117(かれ)(あたら)しい思想(しさう)(をとこ)で、118(その)論旨(ろんし)(きは)めて明晰(めいせき)である。119()(たか)(たくま)しい(をとこ)で、120年齢(ねんれい)二十九(にじふきう)(さい)である。
121 ()(ぐわつ)十五(じふご)(にち)(ちやう)作霖(さくりん)副官(ふくくわん)122(ちやう)華宣(くわせん)がやつて()()占魁(せんくわい)(ともな)日出雄(ひでを)住居(ぢうきよ)()うた。123(かれ)支那人(しなじん)明治(めいぢ)三十八(さんじふはち)(ねん)東京(とうきやう)早稲田(わせだ)大学(だいがく)卒業(そつげふ)した(をとこ)日本語(につぽんご)()くするので、124大変(たいへん)(はなし)面白(おもしろ)かつた。125(もと)蒙古王(もうこわう)曼陀汗(マンダハン)(たづ)ねて()蒙古(もうこ)独立(どくりつ)人気(にんき)()(はなし)交換(かうくわん)して二人(ふたり)司令部(しれいぶ)へかへつていつた。126日出雄(ひでを)奉天(ほうてん)自動車(じどうしや)出発(しゆつぱつ)(さい)127(なに)くれと世話(せわ)をして見送(みおく)(まも)つて()れた(やう)巨芳(きよはう)()来訪(らいほう)し、128種々(しゆじゆ)面白(おもしろ)(はなし)交換(かうくわん)して()ると、129前方(ぜんぱう)原野(げんや)(あた)つて牛車(ぎうしや)130馬車(ばしや)数十(すうじふ)(だい)食糧(しよくりやう)131寝具(しんぐ)(とう)()()み、132数十(すうじふ)(にん)騎馬(きば)兵卒(へいそつ)前後(ぜんご)(まも)つて()るのが()えた。133さうして弥々(いよいよ)本日(ほんじつ)十連発(じふれんぱつ)のモーゼル(じう)機関銃(きくわんじう)洮南(たうなん)(はつ)すると()報告(はうこく)があつた。134日出雄(ひでを)渡満(とまん)以来(いらい)(わづ)()(げつ)(ばか)りにして(ぐん)編成(へんせい)端緒(たんちよ)(ひら)くに(いた)つたのも(まつた)人間業(にんげんわざ)ではないと()つて(よろこ)んだ。135日夜(にちや)四方(しはう)山々(やまやま)山火事(やまくわじ)があり、136(くも)()けてゐる光景(くわうけい)(じつ)壮観(さうくわん)である。137日出雄(ひでを)毎夜(まいよ)戸外(こぐわい)()(やなぎ)(えだ)地上(ちじやう)()き、138横臥(わうぐわ)して(おほ)きな(こゑ)音頭(おんど)()りながら、139蒙古(もうこ)真赤(まつか)(つき)(なが)めてゐる。
140 (らう)印君(いんくん)支那(しな)将校(しやうかう)()鵬挙(ほうきよ)(とも)日出雄(ひでを)住宅(ぢうたく)()ひ、141先日(せんじつ)誤解(ごかい)より不行届(ふゆきとどき)(こと)(いた)しました。142(わたし)もこれから総司令(そうしれい)(したが)つて索倫(ソーロン)(まゐ)りますから、143何分(なにぶん)にも宜敷(よろしく)(ねが)ひます。144今迄(いままで)無礼(ぶれい)をお()びに(まゐ)りました』と()つてかはつた挨拶(あいさつ)をした。145日出雄(ひでを)神軍(しんぐん)初陣(うひぢん)(あた)つて公爺府(コンエフ)最高(さいかう)将官(しやうくわん)146協理(けふり)147(らう)印君(いんくん)(したが)はしたのは(じつ)幸先(さいさき)がよいと()つて(よろこ)び、148神明(しんめい)感謝(かんしや)()(ささ)げた。
149 ()総司令(そうしれい)公爺府(コンエフ)()いてからは日々(ひび)夕方(ゆふがた)になると口令(こうれい)発布(はつぷ)された。150これは敵味方(てきみかた)暗夜(あんや)(さと)るべき合言葉(あひことば)であつて、151軍探(ぐんたん)警戒(けいかい)(ため)である。
152 ()(ぐわつ)二十日(はつか)神勅(しんちよく)により、153日出雄(ひでを)154真澄別(ますみわけ)左記(さき)(ごと)蒙古人(もうこじん)()(あた)へられた。
 
155 出口(でぐち)王仁三郎(おにさぶらう)(みなもと)日出雄(ひでを)
156  弥勒(みろく)下生(げしやう)達頼(ターライ)喇嘛(ラマ)
157  素尊汗(スーツンハン)言霊別(ことたまわけの)(みこと)
158 『蒙古(もうこ)姓名(せいめい)
159  那爾薩林(ナルザリン)喀斉拉額都(カチラオト)
160 松村(まつむら)仙造(せんざう)(みなもと)真澄(ますみ)
161  班善(ハンゼン)喇嘛(ラマ)
162  真澄別(ますみわけ)治国別(はるくにわけの)(みこと)
163  伊忽薩林(イボサリン)伯勒額羅斯(ポロオロス)
164大正一四、八、筆録)

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