霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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蒙古建国(もうこけんこく)

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 特別篇 山河草木 入蒙記 篇:附 入蒙余録 よみ:
章:入蒙記 よみ:もうこけんこく 通し章番号:
口述日:1925(大正14)年08月15日(旧06月26日) 口述場所: 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年2月14日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
トール河畔の森林深くに馬を駆って遊んでいた聖師、松村、萩原、白凌閣、温長興らは、新緑の萌える川辺に大きな館が並んでいるところにやってきた。
白凌閣を通訳として訪ねてみれば、これはこの辺りに勢力を張る女馬賊・蘿龍(ラリウ)の館であった。
日本から来た聖者の一行であると伝えると、蘿龍は聖師を導き、日本語で身の上を語りだした。
蘿龍の父は日本人であり、日清戦争のときに台湾からやってきた人で、蘿清吉(ラシンキツ)と名乗っていた。母は蒙古の人であった。父は三千騎を率いて蒙古独立軍に参加したが、張作霖の姦計に欺かれて殺された、という。
一行は歓迎されて館に宿泊した。蘿龍は聖師と行動を共にすることを誓い、別働隊となって働いた。
しかし、聖師一行がパインタラで敗れたことを知ると、蘿龍の別働隊は洮南県を襲って敵を討とうとしたが、ついに捕らえられて処刑された。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rmnm7003
愛善世界社版:368頁 八幡書店版:第14輯 687頁 修補版: 校定版:370頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 ものいはぬ畜生(ちくしやう)ながら(あい)されし(ひと)のなやみを(あん)()るらし
002 金竜(きんりう)行儀(ぎやうぎ)よき(うま)銀竜(ぎんりう)(みち)かけりつつ()をひり(はな)
003 写真機(しやしんき)(たづさ)奉天城(ほうてんじやう)たちて萩原(はぎはら)敏明(としあき)(すす)(きた)れり
004 素人(しろうと)萩原(はぎはら)敏明(としあき)わがために(のち)記念(きねん)写真(しやしん)にいそしむ
005 白凌閣(パイリンク)松村(まつむら)(ともな)洮児河畔(トールかはん)森林(しんりん)(ふか)()りて(あそ)べり
006 (をり)もあれ人喰人種(ひとくひじんしゆ)一隊(いつたい)はわが目路(めぢ)(ちか)騎乗(きじやう)すすみ()
007 三人(さんにん)(やなぎ)古木(こぼく)朽穴(くちあな)()をかくしつつ(なん)(のが)れし
008 三人(さんにん)はてんでにモーゼルかざしつつよらばうたむと()がまへて()
009 食人種(しよくじんしゆ)われらのあるを()らざるか五十騎(ごじつき)ばかり(とほ)()ぎゆく
010 朽穴(くちあな)ゆわれと松村(まつむら)顔出(かほだ)して萩原技手(はぎはらぎしゆ)のカメラに()りたり
011 ゆけどゆけど際限(さいげん)もなきさ(みどり)(やま)(にほ)へるあんずの紅花(べにばな)
012 あかあかと(にほ)ふあんずの(はな)()つつ()らず()らずに(やま)(ふか)()
013 白凌閣(パイリンク)温長興(ワンチヤンシン)(したが)へてひづめの(おと)(いさ)ましき(なつ)
014 新緑(しんりよく)のもゆる川辺(かはべ)(おほ)いなる(やかた)(なな)()(なら)びてありけり
015 騎上(きじやう)ながら(かは)(よこ)ぎり何人(なにびと)(やかた)()らず(もん)たたき()
016 白凌閣(パイリンク)通訳(つうやく)としておとなへば女馬賊(をんなばぞく)頭目(とうもく)(やかた)
017 このあたり保安(ほあん)(けん)(にぎ)りたる女馬賊(をんなばぞく)蘿龍(ラリウ)(いへ)なり
018 日支蒙(につしもう)三人連(さんにんづ)れの(とほ)(たび)(ちや)(あた)へよとかけ()ひにけり
019 獰猛(だうもう)(おも)ざししたる馬賊連(ばぞくれん)銃剣(じゆうけん)(たづさ)へわれをとりまく
020 大銀貨(たいあん)百枚(ひやくまい)()して(あた)ふればにはかに(かは)馬賊(ばぞく)のたいど
021 この(ひと)日出(ひい)づる(くに)聖者(せいじや)よと蒙古語(もうこご)もちて白凌閣(パイリンク)のれり
022 日本(につぽん)より聖者(せいじや)(きた)るこの(とし)をまちしと馬賊(ばぞく)合掌(がつしやう)()
023 三千(さんぜん)馬賊(ばぞく)(ひき)ゆる頭目(とうもく)はわが(まへ)にたちピストルを()くる
024 ()(はう)日本人(につぽんじん)(あら)ずやと容易(ようい)日本語(にほんご)使(つか)頭目(とうもく)
025 われこそは日本(につぽん)出口(でぐち)(こた)ふれば(おも)くもらせてうつむく頭目(とうもく)
026 ともかくもわが居間(ゐま)(きた)れと頭目(とうもく)はわれを(みちび)一間(ひとま)()れり
027 うらわかき女馬賊(をんなばぞく)頭目(とうもく)(みちび)かれつつ(おく)()()
028 白凌閣(パイリンク)温長興(ワンチヤンシン)()たせおきて頭目(とうもく)とわれ(かた)らひにけり
029 ()(もと)声名(せいめい)(たか)(きみ)にして蒙古(もうこ)()ますは何故(なにゆゑ)()
030 ()(もと)(くに)(つかさ)にいれられず蒙古(もうこ)(くに)()てむと(きた)れり
031 なつかしも日本人(につぽんじん)()(うへ)はわが素性(すじやう)をば(あか)さむといふ
032 わが(ちち)王文泰(わうぶんたい)名乗(なの)りつつ北清事変(ほくしんじへん)(はたら)きし(ひと)
033 われもまた王文泰(わうぶんたい)仮名(かめい)すと名刺(めいし)()して(かれ)(しめ)せり
034 不思議(ふしぎ)なる(こと)よと女頭目(をんなとうもく)はつくづく名刺(めいし)()(そそ)()
035 わが(ちち)日本(につぽん)(うま)事情(じじやう)ありて()かげの()よとうち()して()
036 わが(ちち)日清戦争(につしんせんそう)のありし(とき)台湾島(たいわんたう)より(のが)()(ひと)
037 わが(ちち)(ひかりかづら)()にしあれば蘿清吉(ラシンキツ)とぞ名乗(なの)りゐたりき
038 わが(むね)にあたるは日清戦争(につしんせんそう)清吉(せいきち)といふ()にぞありける
039 ()しや()しわれの(たづ)ぬる(ひと)にもやと(おも)へば(むね)はかき(みだ)れつつ
040 わが(ちち)(あさ)(ゆふ)なを()(もと)(そら)(むか)ひて合掌(がつしやう)したりき
041 われも(また)日本(につぽん)(そら)のなつかしく朝陽(あさひ)(むか)()(あは)すなり
042 わが(はは)蒙古(もうこ)(うま)蘿水玉(ラスイギヨク)七年以前(しちねんいぜん)にこの()()れり
043 巴布札布(パプチヤツプ)独立軍(どくりつぐん)三千騎(さんぜんき)(ちち)(ひき)ゐて加勢(かせい)なしたり
044 わが(ちち)張作霖(ちやうさくりん)奸計(かんけい)にあざむかれつつ(ころ)されにけり
045 わが(ちち)(ころ)されし(とき)苗草(なへぐさ)()十六(じふろく)(はる)なりにけり
046 三千騎(さんぜんき)部下(ぶか)(ひき)ゐてわが(ちち)のあとおそひつつ頭目(とうもく)となりぬ
047 何処(どこ)となく(はじ)めて()たる心地(ここち)せず(かた)らふうちに(した)しくなりぬ
048 われこそは()二十一(にじふいち)女盛(をんなざか)(ちち)(かたき)()たむとてなく
049 (ほろ)()蒙古(もうこ)(おこ)(くに)()つる雄々(をを)しき(きみ)(したが)はむと(ねが)
050 蒙古(もうこ)には(うま)れたれども(ちち)()(なが)るる大和撫子(やまとなでしこ)といふ
051 いろいろと心尽(こころづく)しの御馳走(ごちそう)にわれほだされて一夜(いちや)(とま)れり
052 白凌閣(パイリンク)温長興(ワンチヤンシン)諸共(もろとも)にわが隣室(りんしつ)(まも)りつつねむる
053 軍犬(ぐんけん)(こゑ)裏山(うらやま)にこだましていと(さわ)がしき夜半(よは)()()
054 何事(なにごと)とわれたづぬれば微笑(ほほゑ)みつ蘿龍(ラリウ)部下(ぶか)(かへ)りしと(こた)
055 (つき)(きよ)(には)にたち()蘿龍(ラリウ)とわれ日出国(ナランオロス)(はなし)にふける
056 (なつ)()(たちま)ちあけて(むか)()のあんずの(はな)(かがや)朝津陽(あさつひ)
057 あかあかと(やま)一面(いちめん)()(にほ)ふあんずの(はな)()にさゆる(あさ)
058 庭先(にはさき)(かぎ)りも()らぬ(しば)()蘿龍(ラリウ)観兵式(くわんぺいしき)(おこな)
059 三千騎(さんぜんき)(こま)のいななき高々(たかだか)四囲(よも)山々(やまやま)どよもしにけり
060 頭目(とうもく)蘿龍(ラリウ)馬上(ばじやう)(たか)くたちて(われ)(ちか)ひし(こと)(つた)へり
061 わが(かへ)(おく)らむとしていや(さき)頭目(とうもく)はたち部下(ぶか)(おく)()
062 一斉(いつせい)馬賊(ばぞく)のうたをうたひつつ数百(すうひやく)騎士(きし)はわれを(おく)れり
063 わが(まへ)(すす)蘿龍(ラリウ)はふり(かへ)日本(にほん)(かみ)(くに)よと(さけ)べり
064 (なん)となく雄々(をを)しき(きみ)よなつかしと()けつ(ぱな)しの蘿龍(ラリウ)(こと)()
065 われも(また)蘿龍(ラリウ)のやさしき(こと)()(こころ)(つな)はゆるみ()めたり
066 ()てしばしわれは益良夫(ますらを)(くに)()つるまでは(うご)かじこの雄心(をごころ)
067 数百騎(すうひやくき)(したが)(はな)野辺(のべ)をゆく蒙古(もうこ)のわれは(はな)やかなりけり
068 頭目(とうもく)日本語(にほんご)(おぼ)えし馬賊(ばぞく)()(こゑ)(すが)しく(うた)(したが)
069 (くに)(とほ)蒙古(もうこ)(そら)日本語(にほんご)(うた)()くわれは(こころ)(つよ)かり
070 みめかたち(しう)にすぐれてうるはしき蘿龍(ラリウ)案内(あない)()ぐしと(おも)へり
071 わが(ちち)()ませる(きみ)とこの蘿龍(ラリウ)つくづく()つつ(なみだ)ぐみ()
072 回天(くわいてん)(きみ)事業(じげふ)(つか)へむと(むね)()ちつつ雄猛(をたけ)蘿龍(ラリウ)
073 (きみ)()をしばし(はな)れて従軍(じゆうぐん)用意(ようい)()さむと(こま)にまたがる
074 (こま)(うへ)にまたがり(あと)をふり(かへ)名残(なご)()しげにわかれゆきけり
075 六月(ろくぐわつ)一日(いちじつ)軍事行動(ぐんじかうどう)をいよいよわれは開始(かいし)なしたり
076 この蘿龍(ラリウ)三千余騎(さんぜんよき)(したが)へて別働隊(べつどうたい)となりて(はたら)
077 パインタラにわれ(やぶ)れしと()くよりも蘿龍(ラリウ)洮南県(たうなんけん)(おそ)へり
078 洮南県(たうなんけん)縦横無尽(じうわうむじん)()(まは)(つひ)白音太拉(パインタラ)(すす)めり
079 蘿龍軍(ラリウぐん)馮河暴虎(ひようかばうこ)(いきほひ)運命(うんめい)()きて(とら)へられたり
080 二十二(にじふに)(はる)(むか)へずこの蘿龍(ラリウ)甲子(かふし)(ふゆ)()()せにけり
081 蒙古馬賊(もうこばぞく)頭目(とうもく)部下(ぶか)()きつれて索倫山(ソーロンざん)(あつま)(きた)
082 軍事一切(ぐんじいつさい)盧占魁(ろせんくわい)中将(ちうじやう)(まか)せおきてわれ奥蒙(おくもう)山野(さんや)(あそ)べり
083 枯草(かれくさ)()()(はな)てば山孔雀(やまくじやく)野兎(のうさぎ)(おどろ)数多(あまた)()()
084 奥蒙古(おくもうこ)(はる)はたけたり山野(さんや)一面(いちめん)コルギホワラの(はな)()きみちて
085 コルギホワラ(ところ)せきまで()(にほ)蒙古(もうこ)野辺(のべ)(たの)しかりけり
086 金竜(きんりう)にわれはまたがり名田大佐(なだたいさ)銀竜(ぎんりう)()りて山野(さんや)(あそ)
087 名田大佐(なだたいさ)騎馬(きば)達者(たつしや)をほこらひて蒙古(もうこ)部落(ぶらく)にひとりかけ()
088 かけ()りし名田氏(なだし)姿(すがた)()るよりも数十頭(すうじつとう)のシーゴーにかこまる
089 (おほかみ)(いぬ)(つが)ひしあひのこのシーゴーこそは猛犬(まうけん)なりけり
090 シーゴーは(うま)尻尾(しつぽ)にかみつきて名田氏(なだし)一人(ひとり)()りまき()ゆる
091 群犬(ぐんけん)()えたつ(こゑ)(おどろ)きて白凌閣(パイリンク)したがへわれかけつけたり
092 シーゴーは鬼歯(おにば)むき()大口(おほぐち)をあけて名田氏(なだし)をとりまきにけり
093 (ひと)()猛犬(まうけん)シーゴーはわが姿(すがた)()るより(また)()びつき(きた)
094 金竜(きんりう)(むち)うちわれは猛犬(まうけん)(なか)にかけ()りふみにじらせり
095 つぎつぎに(こゑ)をききつけシーゴーは(なみ)(ごと)くに(あつま)(きた)
096 あやまちて名田氏(なだし)馬上(ばじやう)より転落(てんらく)しあやふく(いぬ)にかまれむとせり
097 白凌閣(パイリンク)猛犬(まうけん)(うへ)(こま)()ばせかけり(くる)へるさま(いさ)ましき
098 (やうや)くに名田氏(なだし)あやふく(うま)()一目散(いちもくさん)()(いだ)しけり
099 ()(こま)(いさ)みに(いさ)みわが指揮(しき)のまま猛犬(まうけん)をけ()らし(たたか)
100 シーゴーもわが(いきほひ)におそれけむ次第々々(しだいしだい)(あと)しざりする
101 シーゴーの(むれ)をのがれて白凌閣(パイリンク)一目散(いちもくさん)(こま)かけ(かへ)
102 上木局子(シヤンモチズ)わが仮営(かりえい)(かへ)()れば金竜(きんりう)(あし)(いぬ)のかみしあと
103 シーゴーにかみつかれたる(あし)のきず血潮(ちしほ)したたるさまのあはれさ
104 金竜(きんりう)(ひき)つれ洮児河(トールボー)(みづ)血潮(ちしほ)(あら)ひて繃帯(はうたい)をなせり
105 金竜(きんりう)(きよ)川水(かはみず)()みながら(こゑ)(いさ)ましくいななき()めたり
106 金竜(きんりう)(いさ)ましき(うま)はしき(うま)よわが身辺(しんぺん)(まなこ)(はな)たず
107 言問(ことと)ひはせねど雄々(をを)しき金竜(きんりう)はわが朝夕(あさゆふ)(つか)(をこた)らず
108 ひそみゆくわが足音(あしおと)()きつけていななき(よろこ)ぶさま()ぐしかり
109 名田大佐(なだたいさ)馬上(ばじやう)()ちたるその刹那(せつな)臀部(でんぶ)()ちて(いた)みに(なや)めり
110 銀竜(ぎんりう)名田氏(なだし)のなやめるさまを()(ただ)(かな)しげにうつむきて()
111 蒙古野(もうこの)(かばね)さらすもいとはまじ天津乙女(あまつをとめ)のしに()(おも)へば
112 男子(をのこ)われ蒙古(もうこ)荒野(あらの)()てむこそ大和魂(やまとみたま)(ほまれ)(おも)へり
113 朝夕(あさゆふ)をわれ()(もと)()(むか)御国(みくに)(さか)(いの)りつつゐし
114(昭和七・一〇・一五 一〇月号「昭和」誌)