有がたしかたじけなしと朝夕に思ひ暮せば曲事のなし
紫陽の花のいろいろ変る如めぐりめぐりて果しなき身よ
足曳の山もみ空も海原も元津御神の造らしし国
あからさまに思ふ事皆云ひ終へて心清しも青空の月
朝顔の花に等しき人の身の露の命を神にまかさん
惟神道を表にかざしつつ曲の住へる白壁のせっちん
かけまくも綾に尊き神の道広く安くを歩む人稀
亀山の珍の聖地に吾住みて心悩まし御国思へば
片時も神を忘れぬ心こそ天国に至る栞なりけれ
外国の人も慕ひてより来る綾の聖地は地上天国
定まれる人の命と知り乍ら猶惜しまるる此世なりけり
さばえなす曲の猛びの世の中は誠の神より頼るものなし
さまたげに遇へばあふ程勇みたちて一直線に真道たどりし
さしまねく尾花が上の露にさへみ空の月は宿りたまへり
栄えゆく吾大本の光りこそ月日の神のしるべなりけれ
高光る神の教の日に月に海の内外にひろごる大本
咲き匂ふ白梅の花のかげにたちて教御祖の御心しのぶ
天地は広しといへど頼むべき光は神をおきて他になし
あらしほの寄するが如くおそい来る曲神やらいぬ神の力に
悩み多き此世に安く吾ありぬ天と地との恵みの露に
事さやぐ外国の教の日に月に寄する島根ぞ実にもうたてき
信仰の力にまさる宝なしみ空も地も吾に来れば
大空の高き広きに百鳥の飛ぶにまかせる心もたばや
足曳の山の尾の上に月さえて地上の暗ははれ渡りけり
大空の月を黒雲包めるとよくよく見れば老松のかげ
青垣山四方にめぐらす亀山の吾高殿に国の状見る
惟神時の到るを松ケ枝にこもらふ月の光さやかなる
果しなき大海原の舟の上に神の威力をしみじみ思ふ
むら肝の心安けし朝夕に神の大路をたどる身なれば
うつそみの命長らへ天地の神に仕へて天国に昇らむ
不老不死齢果てなき天国の花と謳はれみたま守らむ
生き乍吾天国と霊国を駆け巡りつつ神子を守らむ
一分間も吾生命の断片と思へば惜しき月日なりけり
何事も進展主義の道をゆく吾は退く事をし知らず
右左一歩々々に気をつけて千里の道を渡り来し吾
味のよき果物または美しき花には虫のつくものと知れ
よき種を蒔けばよき実を結ぶといふされどおそはる悪虫の害
天地の神の為には大いなる力とならん日頃の願ひ
朝夕に感謝の念にみちみちぬ大いなる力賜ひし神に
大いなる力賜ひぬ天地の光となりて暗世を照さん
何一つ足らはぬ事なき地の上にともしく生くる曲人の群
村肝の心足らひぬ朝夕に神の恵に抱かるる身は
いたづきに病みこやしたる束の間も吾天地の神を忘れず
天地の神を忘るる其時ぞその身になやみの種はまかるる
過ぎこしの苦労もなさず取越の苦労もなさず安かれと祈る
天国は意志想念の世界なり心のけがれは地獄を作る
肝向ふ心の花のいろいろにうつらふ世には離ります神
大空の雲わけ進む月舟に物いひげなる庭の白梅
如月に白梅の花かをらずば来らざるべし春のかをりは
鶴山と亀山二つの聖場に朝夕開く月日の教を
たまきはる生命のかぎり世の為につくしてゆかん天津神国へ
天国は意志想念の世界なり故にみたまは不老不死なり
百年のわづかな生命地の上に持つもせんなし天国に生きむ
地の上に開祖は天国ひらきまし吾霊国をひらきて道とく
うらら日に匂ふ神苑の白梅のかをりゆかしき心もたばや
栂の木のいやつぎつぎに栄えかし常磐の松を神苑に植うる
一輪の草花にさへ天地の恵みの露はうるほふものを
天地の花と生れし人の身の神の恵みをうけざらめやも
いがみあひつかみ合ひつつ日比谷野の今年も春は暮れんとぞする
いたづきのいゆる間もなき宰相を日比谷ケ原におびき出す春