霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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玉(たま)について

インフォメーション
鏡:水鏡 題名:玉について よみ: 著者:出口王仁三郎
神の国掲載号:1925(大正14)年11月号と1926(大正15)年03月号(八幡版)?1926(大正15)年03月号(愛世版) 八幡書店版:201頁 愛善世界社版:109頁 著作集: 第五版:28頁 第三版:28頁 全集:338頁 初版:13頁
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2026-10-07 18:25:30 文字数:1711 OBC :kg011
001 如意宝珠(によいほうしゆ)と云(い)ふのは、002八方転(はつぱうころ)びの玉(たま)である。003円転(ゑんてん)滑脱(くわつだつ)、004些(いささ)かの障碍(しやうげ)もなく、005自由自在(じいうじざい)に転(ころ)ぶ玉(たま)である。006だから人(ひと)が来(き)て、007それにつき当(あた)れば、008ころんで他(ほか)の面(おもて)を向(む)けるが、009どの面(おもて)を向(む)けても同(おな)じ珠(たま)である。010若(も)し些(すこ)しでも角(かど)があれば前(まへ)の面(おもて)と、011今度(こんど)の面(おもて)とは違(ちが)つて居(ゐ)ると云(い)ふ事(こと)がわかるけれど、012八面玲瓏(はちめんれいろう)の玉(たま)なれば、013突当(つきあ)たられて一転(ひところ)びしても、014転(ころ)ばぬ前(まへ)も同(おな)じである。015誰(たれ)が其(その)差異(さい)を見出(みいだ)し得(う)るものがあらうか、016人(ひと)の心(こころ)も同様(どうやう)で、017些(すこし)の角(かど)もない迄(まで)に磨(みが)き上(あ)げらるれば、018それが如意宝珠(によいほうしゆ)と同(おな)じ働(はたら)きを起(おこ)すのだ。019円転(ゑんてん)滑脱(くわつだつ)、020自由自在(じいうじざい)、021人(ひと)と衝突(しようとつ)して人(ひと)を傷(きづ)つけ、022我身(わがみ)を傷(きづ)つけるやうな事(こと)は無(な)い、023どんな立派(りつぱ)な玉(たま)でもそれに些(すこ)しのイビツな所(ところ)でもあれば、024決(けつ)して如意宝珠(によいほうしゆ)では無(な)い、025先年(せんねん)大阪(おほさか)辺(へん)で如意宝珠(によいほうしゆ)だとて大騒(おほさわ)ぎをして居(ゐ)た珠(たま)があるが、026あの珠(たま)は鮑(あはび)の貝(かひ)に塩(しほ)の附着(ふちやく)して出来(でき)たものであるから、027楕円形(だゑんけい)である。028本当(ほんたう)の如意宝珠(によいほうしゆ)ではない、029あれは寧(むし)ろ邪気(じやき)の凝固(かたまり)である。030あれを見(み)、031あれを持(も)つて居(ゐ)ると、032禍(わざはい)が身(み)に及(およ)ぶから、033深(ふか)く包(つつ)んで人(ひと)に見(み)せないやうにせねばならぬ。034で私(わたし)はお宮(みや)を作(つく)つて祭(まつ)るやうにと云ふておいたのだ。035凡(およ)そ形(かたち)のあまりに珍奇(ちんき)に異様(いやう)なものは、036皆(みな)邪(よこしま)なるものである、037弄(ろう)せないやうにせねばならぬ。
 
038□録者(ろくしや)は愕然(がくぜん)として驚(おどろ)きました。039此(この)如意宝珠(によいほうしゆ)の珠(たま)と云(い)ふのは、040一見(いつけん)甚(はなは)だ立派(りつぱ)なものであつて、041所有者(しよいうしや)は印度人(いんどじん)が三千年(さんぜんねん)来(らい)尋(たづ)ね尋(たづ)ねてゐる憧(あこ)がれの玉(たま)であると深(ふか)く信(しん)じて居(を)り、042之(これ)を日本(にほん)で盛大(せいだい)に祭(まつ)れば数十万(すうじふまん)の印度人(いんどじん)が踵(きびす)を接(せつ)して日本(にほん)にお参(まゐ)りに来(く)る、043国家(こくか)の利益(りえき)此上(このうへ)もない事(こと)であるからと云(い)ふて、044東奔西走(とうほんせいそう)金(かね)を集(あつ)めて大宮殿(だいきうでん)を建立(こんりう)して祭(まつ)らうとして居(ゐ)るものであります。045唯(ただ)何(なん)の玉(たま)であるかが分(わか)らぬ為(た)め、046日本(にほん)の帝国大学(ていこくだいがく)は勿論(もちろん)の事(こと)、047米国(べいこく)三界(さんかい)まで持(も)ち出(だ)して、048鑑定(かんてい)を頼(たの)んだものです。049此為(このた)めに、050今迄(いままで)費(ついや)した金高(きんだか)は既(すで)に数十万円(すうじふまんゑん)に上(のぼ)つて居(ゐ)る筈(はず)で厶(ござ)います。051今(いま)も現(げん)に大阪(おほさか)の某(ぼう)富豪(ふうがう)が、052数万円(すうまんゑん)を投(とう)じて、053祭(まつ)らうと企(くはだ)てて居(ゐ)ると云(い)ふ話(はなし)ですから、054近(ちか)い将来(しやうらい)に実現(じつげん)するかも知(し)れません。055併(しか)して不思議(ふしぎ)にも、056此(この)玉(たま)の持主(もちぬし)は度々(たびたび)変(かは)り、057そしていつもいつも御覧(ごらん)を願(ねが)ひ度(た)いと云(い)ふては、058聖師様(せいしさま)のお手許(てもと)に参(まゐ)ります。059現(げん)に半年(はんとし)斗(ばか)り前(まへ)にも、060貰(もら)つて頂(いただ)き度(た)いと云(い)つて来(き)ましたが、061聖師様(せいしさま)は
062 「私(わたし)には必要(ひつえう)が無(な)い。063お宮(みや)を建(た)てて祭(まつ)つておいたらよからう」
064と仰有(おつしや)つて断(ことわ)つて居(を)られました。065初(はじ)め此(この)玉(たま)の鑑定(かんてい)を頼(たの)みに来(き)た時(とき)は、066聖師様(せいしさま)は大正日日(たいしやうにちにち)新聞社(しんぶんしや)の社長室(しやちやうしつ)に居(を)られましたが
067 「見(み)ないでも私(わたし)にはよく分(わか)つて居(ゐ)ます。068とうから霊眼(れいがん)で見(み)てあります。069少(すこ)し楕円形(だゑんけい)をした、070こんな珠(たま)でせう」
071と仰有(おつしや)つて、072見(み)る事(こと)を拒(こば)まれました。073持参者(ぢさんしや)は驚(おどろ)いて、074
075 「其(その)通(とほ)りで御座(ござ)います。076大学(だいがく)あたりでも分(わか)らず、077米国(べいこく)の大学(だいがく)迄(まで)持(も)ち廻(まは)つても本質(ほんしつ)が分(わか)らず、078試験(しけん)の為(た)め、079此(この)通(とほ)り削(けづ)つて分析(ぶんせき)し、080些(すこ)し傷(きづ)がついて居(ゐ)ますが、081不思議(ふしぎ)にもだんだん傷(きづ)が癒(い)えて参(まゐ)ります。082重量(ぢうりやう)も増(ふ)えたり、083減(へ)つたり致(いた)します」
084と云(い)ひ乍(なが)ら、085包(つつ)みを解(と)いて師(し)の目(め)の前(まへ)に差(さ)し出(だ)したものです。086聖師様(せいしさま)は
087 「如意宝珠(によいほうしゆ)?、088さうでせう、089中々(なかなか)立派(りつぱ)な玉(たま)です」
090と仰有(おつしや)つたと聞(き)いて居(を)ります。091……さうでせう……と仰有(おつしや)つた言向(ことむ)け和(やわ)せを知(し)らぬ私(わたし)は、092大層(たいそう)珍(めづ)らしがり、093態々(わざわざ)見(み)に行(ゆ)きまして、094大正日日(たいしやうにちにち)紙上(しじやう)で提灯持(ちようちんも)ち迄(まで)致(いた)しました。095私(わたし)許(ばか)りでなく吉野(よしの)花明(くわめい)氏(し)なども、096大分(だいぶん)この玉(たま)についての記事(きじ)を書(か)かれたやうに記憶(きおく)して居(を)ります。097日本一(にほんいち)と人々(ひとびと)から尊敬(そんけい)せられつつある某(ぼう)名僧(めいそう)は、098深(ふか)く如意宝珠(によいほうしゆ)だと信(しん)じて、099玉(たま)を世(よ)に出(だ)す運動(うんどう)に参加(さんか)して居(を)られますが、100五年(ごねん)の後(のち)の今日(こんにち)、101初(はじ)めて真相(しんさう)を示(しめ)されて悟(さと)らして頂(いただ)きました。102みないでもよい……と仰有(おつしや)つた師(し)の其(その)お言葉(ことば)が、103如何(いか)に深重(しんちよう)な意味(いみ)を含(ふく)んで居(ゐ)たかといふ事(こと)に今(いま)気(き)がついて
104 「聖師様(せいしさま)も、105其(その)玉(たま)を御覧(ごらん)になつたので御座(ござ)いますね。106私(わたし)も見(み)ました。107手(て)に迄(まで)取(と)つて撫(な)で廻(まは)したので御座(ござ)います。108玉(たま)の霊徳(れいとく)を受(う)けたいと存(ぞん)じまして……で御座(ござ)いますが、109それから受(う)けた禍(わざはい)と申(まを)しますと、110何(なん)で御座(ござ)いませう」とお伺(うかが)ひ申上(まをしあげ)ますと
111 「大正(たいしやう)十年(じふねん)二月(にぐわつ)起(おこ)つた、112大本事件(おほもとじけん)がそれである、113私(わたし)は其(その)為(た)めに今迄(いままで)悩(なや)まされて居(ゐ)る。114お前(まへ)も悩(なや)まされて居(ゐ)るでは無(な)いか。115事件(じけん)はあの珠(たま)を見(み)てから、116十数日(じふすうじつ)の後(のち)に起(おこ)つたのである」
117録者(ろくしや)は、118冷水(れいすい)を頭上(づじやう)から浴(あ)びせられたやうな感(かん)じが致(いた)しまして、119今後(こんご)決(けつ)して珍奇(ちんき)なものに心(こころ)を動(うご)かすまいと考(かんが)へました。120(大正十五、二、九)
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