霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一四章 至愛(しあい)〔一二六八〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第48巻 舎身活躍 亥の巻 篇:第3篇 愛善信真 よみ(新仮名遣い):あいぜんしんしん
章:第14章 至愛 よみ(新仮名遣い):しあい 通し章番号:1268
口述日:1923(大正12)年01月14日(旧11月28日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年10月25日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
日の若宮にて神徳を摂受した二人は、第二、第三天国の旅行にはもはや何の苦痛もなかった。しかし降り来るにつれて、その神力が減退し想念も劣ってくるように思われた。
八衢の関所に着くと、伊吹戸主神が数多の守衛を率いて二人を歓迎し歓談した。伊吹戸主神は、天界は厳格に証覚に応じて区切られており、通常は層を超えての行き来はおろか、意志の疎通もできないものであるが、二人は大神様の特別の許しをうけて霊国宣伝使に伴われて上ったから、首尾よく巡覧できたのだと説明した。
八衢へ来てから天国で摂受した証覚が鈍ってしまったと心配する治国別に対して、伊吹戸主神は、現界では最奥天国の証覚は必要ない、ただ愛と信のみを基礎とすべきであると諭した。
そして、最高天国の消息を伝えたところで猫に小判を与えるようなものであるから、現界では、中有界の消息を程度として万民を導くがよく、その中で少し身魂が磨けた人間に対しては、第三天国の門口程度で諭すのがよいと答えた。
あまり高遠な道理を明かすと、かえって疑惑の種をまき、霊界の存在を認めない者を作ってしまいかねない。また現界の学者たちが霊界の消息を探ろうと研究会などを設立しても、霊相応の理によって中有界の一部にしか踏み入ることができないのだから、彼らに天界は理解できないだろうと続けた。
伊吹戸主神は、竜公には「玉依別」という神名は霊界で賜ったものであるから、現界では使用してはならないと気を付けた。落胆する竜公に、伊吹戸主神は二人の精霊がいただいた神徳は潜在的に保たれて決して廃れないと説明した。
しかしまた、自身が油断したり慢心したりすると、その神徳は脱出してしまい神の御手に帰ってしまうと注意も与えた。
伊吹戸主神は、自分たち祓戸四柱の兄弟たちが日の大神の貴の御子でありながら、あらゆる汚れを取り除き清める職掌を司っていることを喩に引いて、二人に教示を与えた。治国別と竜公は、神恩の甚深なることを感じ、その場に打ち伏して感謝した。
伊吹戸主神は二人に別れを告げた。二人はその後ろ姿を見送り恭しく拝礼して館を立ち出で、白と赤の守衛に感謝を述べて八衢の関所を後にした。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2023-05-29 13:02:50 OBC :rm4814
愛善世界社版:200頁 八幡書店版:第8輯 663頁 修補版: 校定版:207頁 普及版:105頁 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]出口王仁三郎著作集 > 第一巻「神と人間」 > 『霊界物語』 抄 > 愛善信真
001 治国別(はるくにわけ)002玉依別(たまよりわけ)最高(さいかう)霊国(れいごく)(あと)にして、003帰途(きと)中間(ちうかん)霊国(れいごく)横断(わうだん)し、004最下層(さいかそう)天国(てんごく)(くだ)つて()た。005(ゆき)がけは(その)証覚(しようかく)006両人(りやうにん)(とも)(いま)(ごと)くならざりし(ゆゑ)007非常(ひじやう)にまばゆく(かん)じたりしが、008()若宮(わかみや)(おい)神徳(しんとく)摂受(せつじゆ)したる二人(ふたり)は、009最早(もはや)第三(だいさん)天国(てんごく)旅行(りよかう)(なん)苦痛(くつう)もなかつた。010(しか)しながら第一(だいいち)011第二(だいに)012第三(だいさん)下降(かかう)(きた)るにつれて、013(われ)ながら(その)神力(しんりき)減退(げんたい)する(ごと)(おも)はれ、014また明確(めいかく)なる想念(さうねん)(はなはだ)しく(おと)りし(ごと)(おも)はるるのは、015(じつ)不思議(ふしぎ)であつた。016(やうや)くにして二人(ふたり)は、017八衢(やちまた)関所(せきしよ)()いた。018伊吹戸主(いぶきどぬし)(かみ)数多(あまた)守衛(しゆえい)(ひき)ゐて二人(ふたり)歓迎(くわんげい)した。019二人(ふたり)(やかた)(おく)()(みちび)かれ、020茶菓(さくわ)饗応(きやうおう)()け、021霊界(れいかい)(くわん)する種々(いろいろ)談話(だんわ)交換(かうくわん)した。
022伊吹(いぶき)治国別(はるくにわけ)(さま)023首尾(しゆび)()最奥(さいあう)天国(てんごく)024霊国(れいごく)がきはめられましてお目出度(めでた)(ござ)います。025さぞ面白(おもしろ)きお(はなし)(ござ)いませうねえ』
026治国別何分(なにぶん)(とく)()らないものですから、027(いづ)れの天国(てんごく)(おい)ても()(おも)すぎて、028非常(ひじやう)屁古(へこ)たれました。029(しか)しながら(しよ)エンゼルの(みちび)きによつて、030(から)うじて最奥(さいあう)天国(てんごく)まで(みちび)かれ、031(その)団体(だんたい)一部(いちぶ)巡拝(じゆんぱい)し、032(やうや)此処(ここ)まで(かへ)つて(まゐ)りました。033(しか)しながら不思議(ふしぎ)(こと)には、034下層(かそう)天国(てんごく)より(じゆん)()うて最奥(さいあう)天国(てんごく)(のぼ)(とき)(くるし)さは(たと)へられませぬ。035丁度(ちやうど)(さん)(さい)童子(どうじ)(おも)黄金(わうごん)(ぼう)()はせたやうなもので、036(あま)結構(けつこう)()ぎて、037それに相応(さうおう)する神力(しんりき)なき(ため)038(いた)(ところ)(はぢ)()いて(まゐ)りました』
039伊吹戸主神『お(くだ)りの(とき)はお(らく)(ござ)いましたらうなア』
040治国別『ハイ、041(かへ)りは(かへ)りで(また)(くる)しう(ござ)いました。042(なん)だかダンダンと神徳(しんとく)()ける(やう)(ござ)いましたよ』
043伊吹戸主神『すべて霊界(れいかい)想念(さうねん)世界(せかい)(ござ)います、044それ(ゆゑ)情動(じやうどう)変移(へんい)によつて、045国土(こくど)相応(さうおう)証覚(しようかく)(ぢゆう)するのですから、046()づそれで順序(じゆんじよ)をお()みになつたのです。047高天原(たかあまはら)規則(きそく)大変(たいへん)厳格(げんかく)なもので、048(たがひ)(その)範囲(はんゐ)(をか)(こと)出来(でき)ない(やう)になつて()ります。049最高(さいかう)天国(てんごく)050中間(ちうかん)天国(てんごく)051下層(かそう)天国(てんごく)(およ)三層(さんそう)霊国(れいごく)は、052厳粛(げんしゆく)区別(くべつ)()てられ、053各天界(かくてんかい)諸天人(しよてんにん)(たがひ)往来(わうらい)する(こと)さへも出来(でき)ないのです。054下層(かそう)天国(てんごく)天人(てんにん)中間(ちうかん)天国(てんごく)(のぼ)(こと)出来(でき)ず、055(また)上天国(じやうてんごく)(もの)以下(いか)天国(てんごく)(くだ)(こと)出来(でき)ないのが規則(きそく)です。056もしも(した)天国(てんごく)より(うへ)天国(てんごく)(のぼ)()天人(てんにん)があれば(かなら)(いた)(その)(こころ)(なや)ませ、057(くるし)(もだ)え、058自分(じぶん)身辺(しんぺん)()(もの)さへ()えない(やう)に、059(まなこ)(くら)むものです。060ましてや上天国(じやうてんごく)天人(てんにん)言語(げんご)(まじ)ゆる(こと)などは到底(たうてい)出来(でき)ませぬ。061(また)上天国(じやうてんごく)から下天国(かてんごく)(くだ)(きた)天人(てんにん)(たちま)(その)証覚(しようかく)(うしな)ひますから、062言語(げんご)(まじ)へむとすれば、063弁舌(べんぜつ)(しぶ)りて(おも)く、064(その)意気(いき)(まつた)沮喪(そさう)するものです。065(ゆゑ)下層(かそう)天国(てんごく)天人(てんにん)中間(ちうかん)天国(てんごく)(いた)るとも、066(また)中間(ちうかん)天国(てんごく)天人(てんにん)最奥(さいあう)天国(てんごく)(いた)るとも、067(けつ)して(その)()(たい)して幸福(かうふく)(あぢ)はふ(こと)出来(でき)ませぬ。068(わが)居住(きよぢゆう)天国(てんごく)以上(いじやう)天人(てんにん)は、069(その)光明(くわうみやう)(かがや)き、070(その)威勢(ゐせい)()たるるが(ゆゑ)に、071()もくらみ、072(ただ)一人(ひとり)天人(てんにん)をも()(こと)出来(でき)ませぬ。073つまり内分(ないぶん)なるもの、074上天国(じやうてんごく)天人(てんにん)(ごと)(ひら)けないが(ため)であります。075(ゆゑ)()視覚力(しかくりよく)(あきら)かならず、076心中(しんちう)非常(ひじやう)苦痛(くつう)(おぼ)え、077自分(じぶん)生命(せいめい)有無(うむ)さへも(おぼ)えない(やう)(くる)しみに()ふものです。078(しか)しながら貴方(あなた)(がた)大神(おほかみ)(さま)特別(とくべつ)のお(ゆる)しを()け、079媒介(ばいかい)天人(てんにん)(すなは)霊国(れいごく)宣伝使(せんでんし)(ともな)はれて、080(のぼ)りになりましたから、081各段(かくだん)(およ)各団体(かくだんたい)交通(かうつう)(みち)(ひら)かれ、082(その)(ため)巡覧(じゆんらん)首尾(しゆび)よく出来(でき)たのです。083(しか)して大神(おほかみ)(さま)上天(じやうてん)下天(かてん)連絡(れんらく)(つう)(たま)ふに、084二種(にしゆ)内流(ないりう)によつて(これ)成就(じやうじゆ)(たま)ふのです。085(しか)して二種(にしゆ)内流(ないりう)とは、086(いち)直接(ちよくせつ)内流(ないりう)087(いち)間接(かんせつ)内流(ないりう)であります』
088玉依(たまより)直接(ちよくせつ)内流(ないりう)089間接(かんせつ)内流(ないりう)とは如何(いか)なる方法(はうはふ)()ふので(ござ)いますか』
090伊吹戸主神大神(おほかみ)(さま)(じやう)(ちう)()三段(さんだん)天界(てんかい)をして、091()つて一丸(いちぐわん)となし、092一切(いつさい)事物(じぶつ)をして、093(その)元始(げんし)より終局点(しうきよくてん)(いた)るまで(ことごと)連絡(れんらく)あらしめ、094一物(いちぶつ)(いへど)()らさせ(たま)(こと)はありませぬ。095(しか)して直接(ちよくせつ)内流(ないりう)とは大神(おほかみ)(さま)から(ただち)天界(てんかい)全般(ぜんぱん)()神格(しんかく)流入(りうにふ)するものであり、096間接(かんせつ)内流(ないりう)とは各天界(かくてんかい)天界(てんかい)との(あひだ)に、097神格(しんかく)(なが)(つう)ずるのを()ふのです』
098治国(はるくに)如何(いか)にも、099それにて一切(いつさい)疑問(ぎもん)氷解(ひようかい)(いた)しました。100(わたし)(これ)よりお(いとま)(まを)し、101現界(げんかい)(かへ)らねばなりませぬ。102(しか)しながらどちらへ(かへ)つてよいか、103サツパリ(わか)らなくなりました。104最高(さいかう)天国(てんごく)から(くだ)るに()いて、105折角(せつかく)(いただ)いた(わが)証覚(しようかく)(にぶ)り、106(いま)では(もと)杢阿弥(もくあみ)107サツパリ現界(げんかい)方角(はうがく)さへも()えなくなつて(しま)ひました。108(これ)でも現界(げんかい)(かへ)りましたら、109(かみ)(さま)(たま)はつた神力(しんりき)依然(いぜん)として(たも)たれるでせうか』
110伊吹戸主神現界(げんかい)(おい)最奥(さいあう)天国(てんごく)()けるが(ごと)智慧(ちゑ)証覚(しようかく)必要(ひつえう)がありませぬ。111(ただ)必要(ひつえう)なるは(あい)(しん)のみです。112(その)(ゆゑ)最高(さいかう)天国(てんごく)天人(てんにん)証覚(しようかく)第二(だいに)天国人(てんごくじん)知覚(ちかく)()らず、113第二(だいに)天国人(てんごくじん)証覚(しようかく)第三(だいさん)天国人(てんごくじん)()()()るる(ところ)とならない(やう)に、114中有界(ちううかい)なる現界(げんかい)(おい)て、115(あま)最高至上(さいかうしじやう)真理(しんり)()いた(ところ)有害(いうがい)無益(むえき)ですから、116(ただ)貴方(あなた)大神(おほかみ)(さま)(さづ)かりなさつた(その)神徳(しんとく)を、117(はら)(なか)(をさ)めておけば()いのです。118大神(おほかみ)(さま)でさへも地上(ちじやう)(くだ)り、119世界(せかい)万民(ばんみん)(みちび)かむとなし(たま)(とき)は、120(ある)精霊(せいれい)(その)神格(しんかく)(みた)し、121化相(けさう)(はふ)によつて予言者(よげんしや)(あら)はれ、122予言者(よげんしや)(つう)じて現界(げんかい)(つた)(たま)ふのであります。123それ(ゆゑ)(かみ)(さま)和光(わくわう)同塵(どうぢん)(さう)(げん)じ、124(にん)()(はふ)()け、125(がう)()つては(がう)(したが)へとの、126国土(こくど)相応(さうおう)活動(くわつどう)(あそ)ばすのです。127貴方(あなた)(いま)最高(さいかう)天国(てんごく)より、128段々(だんだん)(くだ)りになるにつけ、129証覚(しようかく)(おとろ)へたやうに(かん)じられたのは、130(これ)自然(しぜん)摂理(せつり)です。131(これ)から現界(げんかい)()て、132(わけ)(わか)らぬ人間(にんげん)最高(さいかう)天国(てんごく)消息(せうそく)をお(つた)へになつた(ところ)で、133(あだか)(ねこ)小判(こばん)(あた)ふると同様(どうやう)です。134()貴方(あなた)現界(げんかい)()(かへ)りになれば、135中有界(ちううかい)消息(せうそく)程度(ていど)として万民(ばんみん)(みちび)きなさるが(よろ)しい。136(その)(なか)(おい)(すこ)しく身魂(みたま)(みが)けた人間(にんげん)(たい)しては、137第三(だいさん)天国(てんごく)門口(かどぐち)(ぐらゐ)程度(ていど)でお(さと)しになるが(よろ)しい。138それ以上(いじやう)()()きになれば、139(かへつ)(ひと)慢心(まんしん)させ害毒(がいどく)(なが)すやうなものです。140人三(にんさん)化七(ばけしち)社会(しやくわい)人民(じんみん)(たい)して、141(あま)高遠(かうゑん)なる道理(だうり)()かすのは、142(かへつ)疑惑(ぎわく)(たね)()き、143(つひ)には霊界(れいかい)存在(そんざい)否認(ひにん)する(やう)不心得(ふこころえ)(もの)(あら)はれるものです。144(ゆゑ)現界(げんかい)(おい)数多(あまた)学者(がくしや)(ども)(くび)(あつ)(あたま)(なや)ませ、145霊界(れいかい)消息(せうそく)(さぐ)らむとして霊的(れいてき)研究会(けんきうくわい)などを設立(せつりつ)して()りますが、146(これ)霊相応(みたまさうおう)道理(だうり)により、147中有界(ちううかい)一部分(いちぶぶん)より(ほか)一歩(いつぽ)()()るる(こと)霊界(れいかい)(おい)(ゆる)してありませぬ。148それ(ゆゑ)貴方(あなた)現界(げんかい)(かへ)学者(がくしや)にお()ひになつた(とき)は、149(その)(せつ)をよく()()り、150対者(たいしや)証覚(しようかく)程度(ていど)(うへ)をホンの(はり)(さき)(ほど)()けば()いのです。151それ以上(いじやう)()きになれば(かれ)()(たちま)(わが)癲狂(てんきやう)痴呆(ちはう)たるを(わす)れ、152(かへつ)高遠(かうゑん)なる真理(しんり)反対(はんたい)(てき)癲狂者(てんきやうしや)(げん)となし、153痴呆(ちはう)()となし、154精神(せいしん)病者(びやうしや)(あつかひ)をするのみで(すこ)しも受入(うけい)れませぬ。155(ゆゑ)現界(げんかい)博士(はくし)156学士(がくし)(れん)には、157霊相応(みたまさうおう)()によつて肉体(にくたい)のある野天狗(のてんぐ)狐狸(こり)158(へび)などの動物霊(どうぶつれい)(くわん)する現象(げんしやう)説示(せつじ)し、159卓子(テーブル)傾斜(けいしや)運動(うんどう)160空中(くうちう)拍手音(はくしゆおん)161自動(じどう)書記(しよき)162幽霊(いうれい)写真(しやしん)163空中(くうちう)浮上(うきあが)り、164物品(ぶつぴん)引寄(ひきよ)せ、165(てう)物質化(ぶつしつくわ)166天眼通(てんがんつう)167天言通(てんげんつう)168精神(せいしん)印象(いんしやう)鑑識(かんしき)169読心術(どくしんじゆつ)170霊的(れいてき)療法(れうほふ)(など)地獄界(ぢごくかい)(およ)精霊界(せいれいかい)劣等(れつとう)なる霊的(れいてき)現象(げんしやう)(しめ)し、171霊界(れいかい)(なに)ものたるをお()きになれば、172それが現代人(げんだいじん)(たい)する身魂(みたま)相応(さうおう)です。173それでも神界(しんかい)連絡(れんらく)()れた人獣(にんじう)合一(がふいつ)(てき)人間(にんげん)非常(ひじやう)(あたま)(なや)ませ、174学界(がくかい)大問題(だいもんだい)として(さわ)()てますよ。175アツハヽヽヽ』
176玉依(たまより)『モウシ、177伊吹戸主(いぶきどぬしの)(かみ)(さま)178(わたし)()若宮(わかみや)(おい)て、179王母(わうぼ)(さま)より玉依別(たまよりわけ)といふ()(たま)はりましたが、180これは最高(さいかう)天国(てんごく)名乗(なの)()(ござ)いませうか、181現界(げんかい)(おい)ても(もち)ひて差支(さしつかへ)ありますまいか』
182伊吹戸主神現界(げんかい)へお(かへ)りになれば、183現界(げんかい)法則(はふそく)があります。184貴方(あなた)治国別(はるくにわけ)(さま)徒弟(とてい)たる以上(いじやう)は、185現界(げんかい)(かへ)ればヤハリ竜公(たつこう)さまでお(はたら)きなされ。186治国別(はるくにわけ)(さま)がお(ゆる)しになれば、187如何(いか)なる()をおつけになつても(よろ)しいが、188貴方(あなた)現界(げんかい)業務(げふむ)()へ、189霊界(れいかい)()られた(とき)(はじ)めて名乗(なの)称号(しやうがう)です。190霊界(れいかい)(たま)はつた(こと)霊界(れいかい)にのみ(もち)ふるものです。191(しか)しマア復活後(ふくくわつご)は、192結構(けつこう)玉依別(たまよりわけ)(さま)()称号(しやうがう)(すで)(すで)(いただ)けたのですから、193目出度(めでた)(ござ)います。194(けつ)して霊界(れいかい)称号(しやうがう)(もち)ひてはなりませぬぞや』
195玉依別『ハイ、196(かしこ)まりました、197(しか)らば只今(ただいま)より竜公(たつこう)()んで(くだ)さいませ』
198伊吹戸主神『モウ(しばら)玉依別(たまよりわけ)さまと申上(まをしあ)げねばなりませぬ』
199玉依別『アーア、200玉依別(たまよりわけ)さまもモウ少時(しばらく)()かなア、201折角(せつかく)最高(さいかう)天国(てんごく)まで(のぼ)つて、202結構(けつこう)神力(しんりき)(いただ)いたが、203現界(げんかい)(かへ)れば(また)(もと)杢阿弥(もくあみ)かなア。204(かげ)をサツパリ(おと)して(かへ)るのかと(おも)へば、205(なん)だか心細(こころぼそ)くなりました』
206伊吹戸主神(けつ)してさうではありませぬ。207貴方(あなた)精霊(せいれい)(いただ)いた神徳(しんとく)は、208()にも()けず、209(みづ)にも(おぼ)れず、210(ひと)(ぬす)みませぬ。211三五教(あななひけう)神諭(しんゆ)にも……御魂(みたま)(もら)うた神徳(しんとく)は、212何者(なにもの)(ぬす)(こと)()(いた)さぬぞよ……と(あら)はれてありませう。213貴方(あなた)天国(てんごく)(おい)(いただ)かれた神徳(しんとく)は、214潜在(せんざい)意識(いしき)となつて(いな)潜在(せんざい)神格(しんかく)となつて、215どこ(まで)(すた)りませぬ。216(この)神徳(しんとく)内包(ないはう)しあれば、217マサカの(とき)にはそれ相当(さうたう)神徳(しんとく)(あら)はれます。218(しか)しながら油断(ゆだん)をしたり慢心(まんしん)をなさると、219(その)神徳(しんとく)何時(いつ)()にやら脱出(だつしゆつ)(もと)(かみ)御手(みて)(かへ)りますから、220()注意(ちゆうい)なさるが(よろ)しい。221(しか)して()りにも現界(げんかい)人間(にんげん)(たい)し、222最奥(さいあう)天国(てんごく)神秘(しんぴ)()らしてはなりませぬぞ。223(かへつ)(かみ)()神格(しんかく)冒涜(ばうとく)するやうになります。224霊界(れいかい)秘密(ひみつ)(みだ)りに(かた)るものではありませぬ。225愚昧(ぐまい)なる人間(にんげん)(むか)つて(ぶん)不相応(ふさうおう)なる(をしへ)()くは、226所謂(いはゆる)(ぶた)真珠(しんじゆ)(あた)ふるやうなものです。227(たちま)貴重(きちよう)なる真珠(しんじゆ)をかみ(くだ)かれ、228一旦(いつたん)(その)汚穢(をえ)なる腹中(ふくちう)(くぐ)り、229糞尿(ふんねう)(なか)へおとされて(しま)ふやうなものですよ』
230玉依別治国別(はるくにわけ)さま、231駄目(だめ)ですよ、232(わたし)天国(てんごく)消息(せうそく)実見(じつけん)さして(いただ)き、233(これ)から現界(げんかい)(かへ)つて、234先生(せんせい)(とも)現界(げんかい)()ける霊感者(れいかんしや)双璧(さうへき)となり、235(おほい)敏腕(びんわん)(ふる)つてみようと、236(いま)(いま)まで(たの)しんで()りましたが、237最早(もはや)伊吹戸主(いぶきどぬし)(さま)のお(せつ)()いてガツカリ(いた)しました。238さうするとヤツパリ身魂(みたま)因縁(いんねん)だけの(こと)より出来(でき)ぬのですかなア。239(たから)持腐(もちぐさ)れになるやうな()がして(いささ)()しう(ござ)いますワ』
240治国別『アツハヽヽヽヽ』
241伊吹戸主神(わたし)伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)御禊(みそぎ)によつて(うま)れました()(にん)兄弟(きやうだい)です。242されど(その)身魂(みたま)因縁(いんねん)性来(しやうらい)によつて祓戸(はらひど)(かみ)となり、243最高(さいかう)天国(てんごく)より(この)八衢(やちまた)(くだ)り、244斯様(かやう)なつまらぬ(やく)(つと)めて()りますが、245(これ)(かみ)(さま)御心(みこころ)(まま)によりならないのですから、246(よろこ)んで日々(にちにち)(この)役目(やくめ)感謝(かんしや)忠実(ちうじつ)(つと)めて()るのです。247まだまだ(わたし)(どころ)(いもうと)瀬織津(せおりつ)(ひめ)248(はや)佐須良(さすら)(ひめ)249(はや)秋津姫(あきつひめ)などは(じつ)にみじめな(やく)(つと)めて()ります。250()はば霊界(れいかい)掃除番(さうぢばん)です。251(うじ)のわいた(ちり)(あくた)痰唾(たんつば)(うみ)252(くそ)小便(せうべん)など所在(あらゆる)(きたな)(もの)取除(とりのぞ)(きよ)める職掌(しよくしやう)ですから、253貴方(あなた)神聖(しんせい)なる宣伝使(せんでんし)職掌(しよくしやう)(くら)ぶれば、254(じつ)吾々(われわれ)兄弟(きやうだい)()大神(おほかみ)(うづ)()でありながら、255つまらぬ(やく)をさして(いただ)いて()ります。256(しか)(これ)(けつ)して吾々(われわれ)兄弟(きやうだい)(この)役目(やくめ)不足(ふそく)だと(おも)つて(まを)したのではありませぬ、257貴方(あなた)(がた)()心得(こころえ)(ため)一例(いちれい)()げたまでで(ござ)います』
258玉依(たまより)『ハイ、259大神(おほかみ)(さま)()仁慈(じんじ)260(じつ)(かん)()りました』
261感涙(かんるゐ)にむせぶ。262治国別(はるくにわけ)憮然(ぶぜん)として、
263治国別『アヽ(じつ)大神(おほかみ)(さま)御恵(みめぐみ)264感謝(かんしや)()へませぬ。265(いづ)御霊(みたま)神諭(しんゆ)にも……(わが)()にはつまらぬ御用(ごよう)がさしてあるぞよ。266(ひと)()には(きず)はつけられぬから……とお(しめ)しになつてゐますが、267(じつ)大神(おほかみ)(さま)御心(みこころ)(はか)()られぬ有難(ありがた)きもので(ござ)いますなア』
268()つたきり、269吐息(といき)()らして差俯(さしうつむ)いてゐる。
270伊吹戸主神(わたし)ばかりぢやありませぬ、271月照彦(つきてるひこの)(かみ)(さま)272弘子彦(ひろやすひこの)(かみ)(さま)273少彦名(すくなひこなの)(かみ)(さま)274純世姫(すみよひめ)(さま)275真澄姫(ますみひめ)(さま)276竜世姫(たつよひめ)(さま)277(その)(ほか)結構(けつこう)神々(かみがみ)(さま)(みな)278(いづ)御霊(みたま)(みづ)御霊(みたま)大神(おほかみ)直々(ぢきぢき)御子(みこ)でありながら、279(いづ)れも()神々(かみがみ)()(きら)地底(ちてい)(くに)へお(まは)りになつて、280(つら)()守護(しゆご)をしてゐられます。281(これ)(おも)へば貴方(あなた)(がた)(じつ)結構(けつこう)なものですよ。282(いづ)御霊(みたま)()神諭(しんゆ)にも……人民(じんみん)(くらゐ)結構(けつこう)(もの)はないぞよ……と(しめ)されてありませうがなア』
283治国(はるくに)成程(なるほど)284(じつ)大神(おほかみ)(さま)御心(みこころ)(ほど)は、285吾々(われわれ)人間(にんげん)(はか)()(ところ)ではありませぬ。286あゝ惟神(かむながら)(たま)()はへませ、287五六七(みろく)大神(おほかみ)(さま)……』
288(なみだ)(たき)(ごと)(なが)し、289神恩(しんおん)甚深(じんしん)なるに(かん)じ、290竜公(たつこう)(とも)合掌(がつしやう)して(その)()打伏(うちふ)した。291伊吹戸主(いぶきどぬしの)(かみ)()をしばたたきながら、
292伊吹戸主神()両人(りやうにん)(さま)293(その)(こころ)で、294どうぞ現界(げんかい)(おい)(かみ)(ため)295(みち)(ため)296世人(よびと)(ため)()活動(くわつどう)(ねが)ひます。297左様(さやう)ならば(これ)にてお(わか)(いた)しませう』
298()ふより(はや)(いそが)しげに(おく)()姿(すがた)(かく)した。299二人(ふたり)後姿(うしろすがた)見送(みおく)り、300(うやうや)しく拝礼(はいれい)しながら(やかた)立出(たちい)で、301赤門(あかもん)をくぐり、302白赤(しろあか)守衛(しゆゑい)(あつ)(れい)()べ、303八衢(やちまた)街道(かいだう)想念(さうねん)(むか)(ところ)(まか)せて(あゆ)()した。304アヽ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
305大正一二・一・一四 旧一一・一一・二八 松村真澄録)

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5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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