霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
目 次設 定
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
フォント

ルビの表示



アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注 [?][※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]


文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色 [?]底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。[×閉じる]
外字1の色 [?]この設定は現在使われておりません。[×閉じる]
外字2の色 [?]文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。[×閉じる]

  

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。


【新着情報】サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。

【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034  アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。

          

第二五章 道歌(だうか)〔一六八一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第65巻 山河草木 辰の巻 篇:第5篇 讃歌応山 よみ(新仮名遣い):さんかおうさん
章:第25章 道歌 よみ(新仮名遣い):どうか 通し章番号:1681
口述日:1923(大正12)年07月18日(旧06月5日) 口述場所:祥雲閣 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1926(大正15)年4月14日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる] 主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm6525
愛善世界社版:284頁 八幡書店版:第11輯 712頁 修補版: 校定版:297頁 普及版:129頁 初版: ページ備考:
001 玉国別(たまくにわけ)はサンカオ(ざん)(ほこら)(たち)()で、002ヨルダン(がは)北岸(ほくがん)(くだ)(なが)ら、003元気(げんき)恢復(くわいふく)し、004聖地(せいち)(ちか)づいたに(なん)となく(こころ)(いさ)()ち、005(こゑ)(すず)しく宣伝歌(せんでんか)(うた)(はじ)めた。
006玉国別(たまくにわけ)(かみ)(をしへ)にヨルダンの
007(かは)(ほとり)(きた)(みち)
008(すす)()くこそ(たの)しけれ
009(はるか)()ゆるは橄欖(かんらん)
010(やま)()()聖場(せいぢやう)
011ヨルダン(がは)(みづ)(きよ)
012(なが)れの(おと)淙々(そうそう)
013天地(てんち)(ひび)心地(ここち)なり
014霊山(れいざん)会場(ゑぢやう)蓮華台(れんげだい)
015(はちす)(やま)にあれませる
016木花姫(このはなひめ)(おん)(まも)
017一度(いちど)(ひら)初稚姫(はつわかひめ)
018(うづ)(つかさ)(したが)ひて
019(こころ)(そら)真純彦(ますみひこ)
020その(ふところ)(かがや)ける
021玉国別(たまくにわけ)今日(けふ)(たび)
022(なん)とはなしに(いさ)ましく
023(てん)にも(のぼ)心地(ここち)して
024(あし)次第(しだい)にかるがると
025(なが)れに沿()ふて(すす)むなり
026あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
027(わが)行先(ゆくさき)はゲッセマネ
028(つき)(かがや)花苑(はなぞの)
029百花(ひやくくわ)爛漫(らんまん)(えん)(きそ)
030(かみ)使(つかひ)吾々(われわれ)
031(こび)(てい)して()つならむ
032三千彦(みちひこ)(つかさ)伊太彦(いたひこ)
033鬼春別(おにはるわけ)治道(ちだう)居士(こじ)
034デビスの(ひめ)やブラヷーダ
035その()(いづ)御使(みつかひ)
036もはや聖地(せいち)()きけるか
037(われ)()(みち)(いそ)ぎつつ
038(ただ)一向(ひたむき)(すす)()
039もしや(かれ)()(おく)れなば
040これ末代(まつだい)恥辱(ちじよく)なり
041とは()ふものの神界(しんかい)
042仕組(しぐみ)ばかりは吾々(われわれ)
043(くも)りし身魂(みたま)(わか)らない
044ヨルダン(がは)(かは)(おも)
045()夏風(なつかぜ)(わが)(むね)
046(すず)しく(きよ)()でて()
047黄金(こがね)(みね)(きこ)えたる
048橄欖(かんらん)(にほ)聖山(せいざん)
049(いや)永久(とこしへ)(しづ)まれる
050野立(のだち)(ひこ)(おん)化身(けしん)
051埴安彦(はにやすひこ)(かみ)(さま)
052(われ)()一行(いつかう)(つつが)なく
053到着(たうちやく)せしと()きまさば
054(さぞ)(よろこ)(たま)ふらむ
055八大(はちだい)竜王(りうわう)所持(しよぢ)したる
056()つの(たま)まで受取(うけと)りて
057いよいよ神業(しんげふ)成就(じやうじゆ)
058(うず)御玉(みたま)(たてまつ)
059(わが)()(うへ)こそ(たの)しけれ
060(あん)ずる(なか)真純彦(ますみひこ)
061もはや聖地(せいち)()えて()
062日出別(ひのでのわけ)神司(かむつかさ)
063数多(あまた)伴人(ともびと)(したが)へて
064(われ)()一行(いつかう)(いた)るをば
065(よろこ)(むか)門外(もんぐわい)
066(あら)はれ()たせ(たま)ふらむ
067(おも)へば(おも)へば(いさ)ましや
068これも(まつた)瑞御魂(みづみたま)
069(かむ)素盞嗚(すさのを)大神(おほかみ)
070(うづ)使(つかひ)とあれませる
071初稚姫(はつわかひめ)()(ひき)(たて)
072(つつし)感謝(かんしや)(たてまつ)
073勝利(しようり)(みやこ)(ちか)づきぬ
074(すす)めよ(すす)(いさ)()
075(うず)聖地(せいち)参上(まゐのぼ)
076(うづ)(ちから)をみてづから
077埴安彦(はにやすひこ)(さづ)けられ
078(ふたた)陣容(ぢんよう)立直(たてなほ)
079シオンの(やま)(しの)びたる
080ナーガラシヤーを言向(ことむ)けて
081(くす)しき功績(いさを)永久(とこしへ)
082()てねばおかぬ(わが)(のぞ)
083()げさせ(たま)惟神(かむながら)
084聖地(せいち)にゐます皇神(すめかみ)
085御前(みまへ)(ねが)(たてまつ)
086朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
087(つき)()つとも()くるとも
088仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
089(まこと)(ちから)()(すく)
090(まこと)(ひと)つの言霊(ことたま)
091御稜威(みいづ)によりて玉国別(たまくにわけ)
092(やうや)(みやこ)(ちか)づきぬ
093(おも)へば(おも)へば皇神(すめかみ)
094仁慈(じんじ)無限(むげん)(おん)仕組(しぐみ)
095感謝(かんしや)にあまり(おのづか)
096(なみだ)腮辺(しへん)(ただよ)ひぬ
097あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
098感喜(かんき)あまりて言葉(ことば)なし
099これにて沈黙(ちんもく)(つかまつ)る』
100(うた)(をは)り、101(あと)(ふり)()いて初稚姫(はつわかひめ)()(かほ)()れば、102(ひめ)容貌(ようぼう)崇高(けだかさ)(うへ)にも崇高(けだかさ)()し、103形容(けいよう)(がた)(よろこ)びと威厳(ゐげん)とをたたへてゐる。104玉国別(たまくにわけ)(おも)はず()らず、105ハツと(かしら)()(みち)(かたはら)()(てん)じ、106揉手(もみで)をしながら、
107玉国(たまくに)『いや、108(まこと)失礼(しつれい)(こと)(いた)しました。109サアどうかお(さき)へおいで(くだ)さいませ』
110初稚(はつわか)(かみ)(さま)順序(じゆんじよ)(ござ)いますからな、111ホヽヽヽ』
112(わら)(なが)(さき)()つて(すす)()く。
113 スマートは初稚姫(はつわかひめ)(うしろ)より()()(なが)()いて()く。
114真純(ますみ)『もし先生(せんせい)115貴方(あなた)116(また)失敗(しつぱい)(いた)しましたね。117(いま)初稚姫(はつわかひめ)(さま)(ただ)一言(ひとこと)118(かみ)(さま)順序(じゆんじよ)だと仰有(おつしや)つたでせう。119貴方(あなた)(えら)さうに(さき)()つておいでになるものだから、120(しか)られたでせう。121サンカオ(ざん)(ふもと)でも、122(かみ)順序(じゆんじよ)だ。123順序(じゆんじよ)(やぶ)れば秩序(ちつじよ)(みだ)れる」と仰有(おつしや)つたのを(わす)れたのですか』
124玉国(たまくに)『いや、125そんな(かんが)へではない。126(ひめ)(さま)()案内(あんない)(まをし)()げる(つも)りで(さき)()つたのだ。127畢竟(つまり)(わし)(かんが)へは先伴(さきとも)をお(つか)へする(かんが)へだつたよ』
128真純(ますみ)貴方(あなた)()案内(あんない)(あそ)ばす()けの資格(しかく)があるのですか。129エルサレムの勝手(かつて)(わか)つてるのですか。130勝手(かつて)(わか)らずに()案内(あんない)出来(でき)ますまい。131彼方(あちら)(はう)大抵(たいてい)エルサレムだらう(くらゐ)(こと)では、132案内者(あんないしや)とは()へませぬからな。133(かみ)(さま)のお(みち)だつて充分(じゆうぶん)(きは)めて()かねば宣伝使(せんでんし)となれないと(おな)じに、134道案内(みちあんない)だつてさうではありませぬか』
135玉国(たまくに)『さう()へばさうだが、136肝腎(かんじん)聖地(せいち)近付(ちかづ)いたのだから、137(つつし)んで苦情(くじやう)がましい(こと)()はないで()しいな。138(わし)だつて()がもめるのと(うれ)しいのとで、139チツと(ばか)りは脱線(だつせん)するかも()れないからな』
140真純(ますみ)聖地(せいち)(ちか)づいたから()注意(ちうい)(まを)()げるのです。141(うれ)しいから脱線(だつせん)するやうな(こと)でどうなりますか。142道中(だうちう)(わたし)二人(ふたり)だから(なに)(ほど)ヘマやつても(はぢ)にもなりませぬが、143エルサレムに()けば錚々(さうさう)たる神司(かむづかさ)がおありですから、144第一(だいいち)145(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)(さま)()神徳(しんとく)(くわん)しますよ。146ここは厳御魂(いづのみたま)(さま)()鎮座所(ちんざしよ)ですから、147産土山(うぶすなやま)斎苑(いそ)(やかた)とは、148余程(よほど)窮屈(きうくつ)ですよ。149(いづ)御魂(みたま)(さま)から、150(なん)素盞嗚(すさのをの)(みこと)(さき)()えぬ(かみ)(さま)だな。151あのやうな宣伝使(せんでんし)をようも(つか)はしたな」と思召(おぼしめ)したら、152貴方(あなた)(ばか)りの(はぢ)ぢやありませぬ。153つまり主人(しゆじん)名誉(めいよ)(きず)つけるやうなものです。154ヤレ聖地(せいち)()いたから(うれ)しいと(おも)つちやなりませぬ。155益々(ますます)緊張(きんちやう)して、156心得(こころえ)(うへ)にも心得(こころえ)ねばならぬでせう』
157玉国(たまくに)『あ、158(まへ)ならこそ、159(おもて)(をか)して、160ようそこ(まで)()つて()れた。161や、162有難(ありがた)い。163沢山(たくさん)弟子(でし)があつても、164(わたし)肺腑(はいふ)()くやうな意見(いけん)をして()れる(もの)()い。165人間(にんげん)(なに)不幸(ふかう)だと()つても、166真心(まごころ)忠告(ちうこく)して()れるものがないほど不幸(ふかう)はないからのう。167イヤ、1671()がついた(こと)があれば、168何卒(どうぞ)169(わし)(おこ)らないから注意(ちうい)して(もら)ひたい』
170真純(ますみ)貴方(あなた)()注意(ちうい)(まをし)()げたい(こと)(やま)(ほど)(ござ)いますが、171もはや聖地(せいち)(ちか)づきましたから道々(みちみち)(まをし)()げても、172どうせ(まをし)()げきれないと(おも)ひまして……(また)(ひめ)(さま)()同道(どうだう)ですから、173あまりの(こと)(まを)せば先生(せんせい)()人格(じんかく)(くわん)しますから、174貴方(あなた)ユツクリお(かんが)(くだ)さいませ。175(また)(ひと)から()をつけられて()づく(くらゐ)ではいかぬ」と、176(いづ)(みたま)のお筆先(ふでさき)にもありますからな。177(しか)(ひと)欠点(けつてん)はよく(わか)りますが、178自分(じぶん)(かほ)(すみ)(わか)らぬもので(ござ)います。179(わたし)欠点(けつてん)沢山(たくさん)ありませう。180(なん)()つても貴方(あなた)(をしへ)()けた弟子(でし)ですから、181欠点(けつてん)だらけでせう、182いや間違(まちがひ)だらけでせう。183何卒(どうぞ)()注意(ちうい)(くだ)さいませ』
184玉国(たまくに)(わたし)教育(けういく)()けたから欠点(けつてん)だらけ、185間違(まちが)ひだらけ、186とはどうも仕方(しかた)がないな。187イヤさうだらう。188(まへ)間違(まちがひ)だらけを(をし)へとつたら、189そこは神直日(かむなほひ)大直日(おほなほひ)(ゆる)して(もら)ふのだな』
190 初稚姫(はつわかひめ)(あと)(ふり)(かへ)り、
191初稚(はつわか)『オホヽヽヽ、192大変(たいへん)にお(はなし)がはづんで()りますな。193これからは最早(もはや)聖域内(せいゐきない)になりますから、194宣伝歌(せんでんか)(ほか)一切(いつさい)(しやべ)らないやうにして(くだ)さい。195(この)(たま)さへ(をさ)まれば、196何程(いくら)なりとお(しやべ)りなさつて(よろ)しい』
197玉国(たまくに)『はい、198(かしこ)まりました。199屹度(きつと)心得(こころえ)ます』
200初稚(はつわか)『さうして、201()両人(りやうにん)とも自分(じぶん)欠点(けつてん)をよく(かんが)へて、202(いま)(うち)にお(なほ)()さいませや。203聖地(せいち)には立派(りつぱ)神司(かむづかさ)(ばか)()られますから、204何卒(どうぞ)(はづか)しくない(やう)にお(ねがひ)しますよ。205貴方(あなた)(いま)勝利(しようり)(みやこ)(ちか)づいたとお(うた)ひなさいましたが、206勝利(しようり)(みやこ)()油断(ゆだん)なされば、207聖地(せいち)(おい)敗者(はいしや)となり、208失敗(しつぱい)(みやこ)となるかも()れませぬよ。209何事(なにごと)九分(くぶ)九厘(くりん)()(ところ)大切(たいせつ)です。210(もつと)注意(ちうい)(えう)する(ところ)です。211(たれ)でも得意(とくい)になると九分(くぶ)九厘(くりん)転覆(てんぷく)するものですからな』
212玉国(たまくに)『あ、213(なん)窮屈(きうくつ)(こと)(ござ)いますな。214(わたし)(ただ)(いま)(まで)難行(なんぎやう)苦行(くぎやう)して(やうや)聖地(せいち)(そら)()たのですから、215やれやれユツクリ一服(いつぷく)をさして(もら)つて(うれ)しく(たの)しく参拝(さんぱい)をしようと(おも)ひましたが、216人間(にんげん)(かんが)へは(じつ)果敢(はか)ないものですな。217エルサレムと()(ところ)天国(てんごく)浄土(じやうど)かと(おも)つてゐましたのに意外(いぐわい)にも窮屈(きうくつ)(ところ)(ござ)いますな』
218初稚(はつわか)『「結構(けつこう)(ところ)(こは)(ところ)だ」と厳御魂(いづのみたま)神諭(しんゆ)にも()てゐるでせう。219油断(ゆだん)(すこ)しもなりませぬよ。220寸善(すんぜん)尺魔(しやくま)()(なか)ですから弥勒(みろく)()完成(くわんせい)する(まで)は、221腹帯(はらおび)をしつかりしめて()張弓(はりゆみ)にして()かなくては魔神(まがみ)(おそ)はれますからな』
222玉国(たまくに)聖地(せいち)でさへも魔神(まがみ)()りますか』
223初稚(はつわか)(うつく)しい(はな)には害虫(がいちう)(おほ)く、224よき果物(くだもの)には虫害(ちうがい)(おほ)きが(ごと)く、225(たから)(あつ)まる(ところ)には盗人(ぬすびと)(ねら)(ごと)く、226世界中(せかいぢう)人間(にんげん)がエルサレム エルサレムと()つて憧憬(どうけい)してるのですから、227(あく)(つよ)(よく)(ふか)いものは(みな)聖地(せいち)()て、228(なに)思惑(おもわく)()てようとするのですよ。229エルサレム(ほど)偽善者(きぜんしや)(あつ)まる(ところ)はないのですから、230よく善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)(わきま)へて、231()交際(つきあひ)(ねが)ひますよ。232それ()()注意(ちうい)(いた)しておきます。233(また)真純彦(ますみひこ)(さま)最前(さいぜん)から玉国別(たまくにわけ)さまの欠点(けつてん)親切(しんせつ)注意(ちうい)されましたが、234貴方(あなた)には玉国別(たまくにわけ)(さま)以上(いじやう)欠点(けつてん)がありますから、235よく反省(はんせい)なさいませや』
236真純(ますみ)(おそ)()りまして(ござ)います。237聖地(せいち)到着(たうちやく)(まで)幾千(いくら)時間(じかん)(ござ)いませぬから、238(なん)だか(にはか)(こころ)(せは)しくなつて(まゐ)りました。239(これ)から自分(じぶん)欠点(けつてん)(かんが)へもつて(ある)きますから、240(ひめ)(さま)何卒(どうぞ)ユツクリ(ある)いて(くだ)さいませ。241さう(いそ)いでお(ある)(くだ)さると、242自分(じぶん)欠点(けつてん)(かんが)へる(ひま)(ござ)いませぬからな』
243初稚(はつわか)『よい(かんが)へは到底(たうてい)人間(にんげん)では()ませぬよ。244(かみ)(さま)にお(ねが)ひなさいませ。245さうすれば刹那(せつな)刹那(せつな)()をつかせて(もら)ひます。246(いま)から(かんが)へたつてよい(かんが)へが()るはずは(ござ)いませぬわ』
247真純(ますみ)(しか)らば惟神(かむながら)(まか)して(まゐ)りませう。248取越(とりこ)苦労(くらう)(いた)しますまい』
249初稚(はつわか)『ア、250そこへお()がついたらそれで(よろ)しう(ござ)います。251貴方(あなた)はいつも宣伝歌(せんでんか)末尾(まつび)惟神(かむながら)々々(かむながら)仰有(おつしや)るでせう。252それさへお(わす)れにならなければそれで(よろ)しう(ござ)います。253サア(いそ)いで(まゐ)りませう』
254玉国(たまくに)(ひめ)(さま)255真純彦(ますみひこ)(とほ)結構(けつこう)()教訓(けうくん)(たま)はりまして、256玉国別(たまくにわけ)(はじ)めて落付(おちつ)きました。257有難(ありがた)感謝(かんしや)(いた)します』
258初稚(はつわか)感謝(かんしや)なんかして(いただ)くと(わたし)(こま)りますわ』
259一層(いつそう)(あし)(はや)めて(すす)()く。
260 真純彦(ますみひこ)道々(みちみち)小声(こごゑ)(うた)(なが)ら、261二人(ふたり)(あと)について()く。
262真純彦(ますみひこ)『あゝ有難(ありがた)有難(ありがた)
263()ちに()つたるエルサレム
264(わが)()(まへ)開展(かいてん)
265(なん)とはなしに村肝(むらきも)
266(こころ)(いさ)()(をど)
267(あし)(あゆ)みも軽々(かるがる)
268()らずに(はや)くなりにけり
269(ただ)何事(なにごと)惟神(かむながら)
270(かみ)(まか)せと(ひめ)(さま)
271千古(せんこ)不滅(ふめつ)()教訓(けうくん)
272今更(いまさら)(なが)有難(ありがた)
273感謝(かんしや)(なみだ)(ただよ)ひぬ
274(かみ)(おもて)(あら)はれて
275(ぜん)(あく)とを立分(たてわ)ける
276(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
277(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
278(ただ)何事(なにごと)(ひと)()
279直日(なほひ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)
280()(あやま)ちは()(なほ)
281(かみ)(をしへ)()(なが)
282ついうかうかと(わす)()
283(ひと)(こころ)浅間(あさま)しき
284取越(とりこし)苦労(くらう)過越(すぎこし)
285苦労(くらう)をやめて刹那心(せつなしん)
286善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)超越(てうゑつ)
287(ただ)何事(なにごと)皇神(すめかみ)
288(こころ)のままに(まか)しなば
289いかなる(おも)神業(しんげふ)
290いと(たひら)けく(やす)らけく
291奉仕(ほうし)()べき真諦(しんたい)
292今更(いまさら)(ごと)(さと)りけり
293朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
294(つき)()つともかくるとも
295仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
296(かみ)(まこと)御教(みをしへ)
297(したが)(すす)()なりせば
298如何(いか)なる(まが)(たけ)びをも
299いと安々(やすやす)(まぬが)れむ
300次第(しだい)次第(しだい)にエルサレム
301(やま)景色(けしき)(ちか)づきて
302(しげ)()ひたる橄欖(かんらん)
303()()(かぜ)にそよぐさま
304()ゆる(ばか)りになりにけり
305いよいよこれよりゲッセマネ
306(かみ)(あつ)まる花園(はなぞの)
307時々(じじ)刻々(こくこく)(ちか)づきて
308(わか)れて(ほど)()神司(かむつかさ)
309三千彦(みちひこ)伊太彦(いたひこ)(その)(ほか)
310(かみ)(はしら)()ふならむ
311(おも)へば(おも)へば(いさ)ましや
312あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
313御霊(みたま)(さきは)ひましませよ』
314(うた)(なが)315(やうや)くにしてヨルダン(がは)(わた)()()いた。316(むかし)はここに黄金橋(わうごんけう)()黄金(こがね)(はし)のかかつてゐた(ところ)である。317(かは)西岸(せいがん)には日出別(ひのでわけの)(みこと)数多(あまた)神司(かむつかさ)(したが)へ、318幾百旒(いくひやくりう)とも()れぬ(むらさき)(あか)(しろ)()浅黄(あさぎ)(はた)河風(かはかぜ)になびかせ、319初稚姫(はつわかひめ)一行(いつかう)到着(たうちやく)()たせ(たま)ひつつあつた。320日出別(ひのでわけの)(みこと)(めい)によつて新造(しんざう)無棚舟(たななしぶね)は、321()(にん)水夫(かこ)櫓櫂(ろかい)(あやつ)(なが)ら、322此方(こなた)(むか)つて()(きた)る。323(かは)(むか)ふには、324ウラーウラーの(こゑ)山岳(さんがく)(ゆる)(ばか)りに(きこ)えて()た。325初稚姫(はつわかひめ)一行(いつかう)(むか)への(ふね)()(たく)悠々(いういう)として(むか)(ぎし)(わた)り、326川岸(かはぎし)()くや日出別(ひのでわけの)(みこと)初稚姫(はつわかひめ)(そば)にツと()()ひ、327(かた)握手(あくしゆ)交換(かうくわん)した。328()いで玉国別(たまくにわけ)329真純彦(ますみひこ)握手(あくしゆ)()はし、330数百(すうひやく)(にん)神司(かむつかさ)信徒(まめひと)前後(ぜんご)(まも)られて、331(やす)河原(かはら)(とな)へられたるゲッセマネの(その)へと()()(こと)となつた。
332大正一二・七・一八 旧六・五 於祥雲閣 北村隆光録)

王仁三郎が著した「大作」がこれ1冊でわかる!
飯塚弘明・他著『あらすじで読む霊界物語』(文芸社文庫)
絶賛発売中!

目で読むのに疲れたら耳で聴こう!
霊界物語の朗読 ユーチューブに順次アップ中!
霊界物語の音読まとめサイト
オニド関連サイト最新更新情報
10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→