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第72巻(亥の巻)
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第75巻(寅の巻)
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第79巻(午の巻)
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第59巻(戌の巻)
序
総説歌
第1篇 毀誉の雲翳
01 逆艪
〔1501〕
02 歌垣
〔1502〕
03 蜜議
〔1503〕
04 陰使
〔1504〕
05 有升
〔1505〕
第2篇 厄気悋々
06 雲隠
〔1506〕
07 焚付
〔1507〕
08 暗傷
〔1508〕
09 暗内
〔1509〕
10 変金
〔1510〕
11 黒白
〔1511〕
12 狐穴
〔1512〕
第3篇 地底の歓声
13 案知
〔1513〕
14 舗照
〔1514〕
15 和歌意
〔1515〕
16 開窟
〔1516〕
17 倉明
〔1517〕
第4篇 六根猩々
18 手苦番
〔1518〕
19 猩々舟
〔1519〕
20 海竜王
〔1520〕
21 客々舟
〔1521〕
22 五葉松
〔1522〕
23 鳩首
〔1523〕
24 隆光
〔1524〕
25 歓呼
〔1525〕
余白歌
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(B)
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第二二章
五葉松
(
ごえふまつ
)
〔一五二二〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第59巻 真善美愛 戌の巻
篇:
第4篇 六根猩々
よみ(新仮名遣い):
ろっこんしょうじょう
章:
第22章 五葉松
よみ(新仮名遣い):
ごようまつ
通し章番号:
1522
口述日:
1923(大正12)年04月03日(旧02月18日)
口述場所:
皆生温泉 浜屋
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年7月8日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
アンチーは船のへさきに立って凱旋歌を歌いだす。猩々たちは勇み立って手を打って面白く拍子を取る。アンチーは述懐と猩々たちの教訓を込めて歌う。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm5922
愛善世界社版:
280頁
八幡書店版:
第10輯 583頁
修補版:
校定版:
297頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
伊太彦
(
いたひこ
)
司
(
つかさ
)
に
従
(
したが
)
ひて
002
猩々
(
しやうじやう
)
迎
(
むか
)
ひの
副官
(
ふくくわん
)
と
003
選
(
えら
)
み
出
(
だ
)
されたアンチーは
004
船頭
(
せんとう
)
に
立
(
た
)
ちて
勇
(
いさ
)
ましく
005
凱旋歌
(
がいせんか
)
をば
歌
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
す
006
数多
(
あまた
)
の
猩々
(
しやうじやう
)
は
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
007
一声
(
ひとこゑ
)
々々
(
ひとこゑ
)
手
(
て
)
を
拍
(
う
)
つて
008
キヤツキヤツキヤツとなきながら
009
拍子
(
ひやうし
)
を
取
(
と
)
るぞ
面白
(
おもしろ
)
き。
010
アンチーは
歌
(
うた
)
ひ
初
(
はじ
)
めた。
011
其
(
その
)
歌
(
うた
)
、
012
『
猩々
(
しやうじやう
)
の
島
(
しま
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
013
この
湖
(
みづうみ
)
の
底
(
そこ
)
深
(
ふか
)
く
014
潜
(
ひそ
)
みし
海竜王
(
さあがらりうわう
)
が
015
猩々王
(
しやうじやうわう
)
の
帰幽
(
きいう
)
をば
016
見済
(
みすま
)
し
海
(
うみ
)
より
躍
(
をど
)
り
出
(
い
)
で
017
島
(
しま
)
の
固
(
かた
)
めと
聞
(
きこ
)
えたる
018
大岩山
(
おほいはやま
)
に
蟠
(
わだか
)
まり
019
長
(
なが
)
い
首
(
くび
)
をば
垂
(
た
)
れ
下
(
お
)
ろし
020
大
(
おほ
)
きな
口
(
くち
)
をパツとあけ
021
毒焔
(
どくえん
)
吐
(
は
)
いて
此
(
この
)
島
(
しま
)
に
022
集
(
あつ
)
まり
居
(
ゐ
)
たる
猩々
(
しやうじやう
)
を
023
唯
(
ただ
)
一匹
(
いつぴき
)
も
残
(
のこ
)
さずに
024
丸呑
(
まるの
)
みなして
吾
(
わが
)
腹
(
はら
)
を
025
肥
(
こや
)
さむとする
怖
(
おそ
)
ろしさ
026
斯
(
かか
)
る
所
(
ところ
)
へ
三五
(
あななひ
)
の
027
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
の
伊太彦
(
いたひこ
)
が
028
二十
(
にじふ
)
の
船
(
ふね
)
を
引
(
ひ
)
きつれて
029
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ひ
数歌
(
かずうた
)
を
030
声
(
こゑ
)
も
涼
(
すず
)
しく
宣
(
の
)
りつれば
031
遉
(
さすが
)
の
海竜王
(
さあがらりうわう
)
も
032
進退
(
しんたい
)
茲
(
ここ
)
に
谷
(
きは
)
まりて
033
体
(
からだ
)
一面
(
いちめん
)
焦熱
(
せうねつ
)
の
034
悩
(
なや
)
みにたへずペラペラと
035
紅蓮
(
ぐれん
)
の
舌
(
した
)
を
吐
(
は
)
き
出
(
いだ
)
し
036
グレングレンとのた
打
(
う
)
つて
037
苦
(
くる
)
しみ
悶
(
もだ
)
へ
湖原
(
うなばら
)
に
038
落
(
お
)
ち
込
(
こ
)
み
逃
(
のが
)
れし
可笑
(
をか
)
しさよ
039
キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ
040
ドンドコ ドンドコ ドコドコドン
041
バーチルさまと
諸共
(
もろとも
)
に
042
湖水
(
こすい
)
の
魚
(
うを
)
を
漁
(
あさ
)
らむと
043
三年前
(
さんねんまへ
)
に
館
(
やかた
)
をば
044
そつと
抜
(
ぬ
)
け
出
(
だ
)
し
怖
(
おそ
)
ろしき
045
大海風
(
だいかいふう
)
に
出会
(
でつくは
)
して
046
船
(
ふね
)
諸共
(
もろとも
)
に
水中
(
すいちう
)
に
047
沈
(
しづ
)
みて
苦
(
くる
)
しみ
悶
(
もだ
)
へつつ
048
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
に
救
(
すく
)
はれし
049
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
へば
今
(
いま
)
は
早
(
はや
)
050
地獄
(
ぢごく
)
を
出
(
い
)
でて
天国
(
てんごく
)
に
051
登
(
のぼ
)
りし
如
(
ごと
)
き
心地
(
ここち
)
なり
052
キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ
053
ドンドコ ドンドコ ドコドコドン
054
呑
(
の
)
めよ
呑
(
の
)
め
呑
(
の
)
めどつさり
飲
(
の
)
めよ
055
二十
(
にじつ
)
戸前
(
とまへ
)
の
酒
(
さけ
)
の
倉
(
くら
)
056
蓄
(
たくは
)
へおいた
此
(
この
)
酒
(
さけ
)
は
057
猩々
(
しやうじやう
)
さまに
飲
(
の
)
ます
為
(
ため
)
058
バーチルさまはお
前
(
まへ
)
等
(
ら
)
の
059
身魂
(
みたま
)
の
親
(
おや
)
である
程
(
ほど
)
に
060
猩々姫
(
しやうじやうひめ
)
はお
屋敷
(
やしき
)
の
061
サーベル
姫
(
ひめ
)
に
憑依
(
のりうつ
)
り
062
二重
(
にぢう
)
生活
(
せいくわつ
)
して
厶
(
ござ
)
る
063
三百
(
さんびやく
)
三十三
(
さんじふさん
)
人
(
にん
)
の
064
猩々
(
しやうじやう
)
無垢
(
むく
)
のお
客
(
きやく
)
さま
065
決
(
けつ
)
して
心配
(
しんぱい
)
要
(
い
)
りませぬ
066
お
前
(
まへ
)
の
父
(
ちち
)
と
母
(
はは
)
さまの
067
常磐
(
ときは
)
堅磐
(
かきは
)
に
現
(
あ
)
れませる
068
アヅモス
山
(
さん
)
の
南麓
(
なんろく
)
の
069
広
(
ひろ
)
き
館
(
やかた
)
に
帰
(
かへ
)
るのだ
070
悦
(
よろこ
)
び
勇
(
いさ
)
め
猩々
(
しやうじやう
)
よ
071
キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ
072
ドンドコ ドンドコ ドコドコドン
073
これだけ
沢山
(
たくさん
)
船客
(
せんきやく
)
が
074
あつても
人語
(
じんご
)
を
発
(
はつ
)
せない
075
キヤツキヤ
連中
(
れんちう
)
許
(
ばつか
)
りで
076
何
(
なん
)
だか
気乗
(
きのり
)
が
致
(
いた
)
さない
077
さはさりながら
天地
(
あめつち
)
の
078
間
(
あひだ
)
に
生
(
い
)
きとし
生
(
い
)
けるもの
079
何
(
いづ
)
れも
神
(
かみ
)
の
分
(
わ
)
け
御霊
(
みたま
)
080
言葉
(
ことば
)
かよはぬ
外国
(
ぐわいこく
)
の
081
人
(
ひと
)
を
乗
(
の
)
せたと
諦
(
あきら
)
めりや
082
それで
心
(
こころ
)
は
済
(
す
)
むなれど
083
頭
(
あたま
)
の
多
(
おほ
)
い
割合
(
わりあひ
)
に
084
話
(
はなし
)
の
相手
(
あひて
)
がやつと
無
(
な
)
い
085
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
086
常夜
(
とこよ
)
の
闇
(
やみ
)
の
現世
(
うつしよ
)
は
087
万
(
よろづ
)
の
曲
(
まが
)
のさやぎたて
088
岩
(
いは
)
の
根
(
ね
)
木
(
き
)
の
根
(
ね
)
も
立
(
た
)
ち
騒
(
さわ
)
ぎ
089
草
(
くさ
)
の
片葉
(
かきは
)
も
言問
(
ことと
)
ひて
090
普通
(
ふつう
)
選挙
(
せんきよ
)
ぢや
社会
(
しやくわい
)
主義
(
しゆぎ
)
091
四民
(
しみん
)
平等
(
べうどう
)
なにかにと
092
騒
(
さわ
)
ぎ
廻
(
まは
)
つて
治
(
をさ
)
まらぬ
093
其
(
その
)
惨状
(
さんじやう
)
に
比
(
くら
)
ぶれば
094
キヤツキヤツキヤツキヤツと
云
(
い
)
ふ
許
(
ばか
)
り
095
自分
(
じぶん
)
の
意見
(
いけん
)
を
主張
(
しゆちやう
)
せぬ
096
お
方
(
かた
)
の
制統
(
せいとう
)
は
易
(
やす
)
いもの
097
キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ
098
ドンドコ ドンドコ ドコドコドン
099
三五教
(
あななひけう
)
の
筆先
(
ふでさき
)
に
100
誠
(
まこと
)
の
神徳
(
しんとく
)
備
(
そな
)
はらば
101
人
(
ひと
)
は
黙
(
だま
)
つて
俯
(
うつ
)
むいて
102
小理窟
(
こりくつ
)
云
(
い
)
はず
神徳
(
しんとく
)
を
103
頂
(
いただ
)
くものだと
云
(
い
)
ふてある
104
これを
思
(
おも
)
へば
猩々
(
しやうじやう
)
さま
105
天地
(
てんち
)
の
神
(
かみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
を
106
霊
(
みたま
)
に
受
(
う
)
けて
厶
(
ござ
)
るのか
107
ほんに
秩序
(
ちつじよ
)
の
整
(
ととの
)
うた
108
猩々
(
しやうじやう
)
の
群
(
むれ
)
を
眺
(
なが
)
むれば
109
人間界
(
にんげんかい
)
が
嫌
(
いや
)
になる
110
人間
(
にんげん
)
なればよいけれど
111
人
(
ひと
)
の
皮
(
かは
)
被
(
き
)
る
狼
(
おほかみ
)
や
112
狐
(
きつね
)
狸
(
たぬき
)
の
化物
(
ばけもの
)
と
113
暮
(
くら
)
して
居
(
を
)
るかと
思
(
おも
)
ふたら
114
ほんに
怖
(
おそ
)
ろしうなつて
来
(
き
)
た
115
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
116
人
(
ひと
)
は
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
神
(
かみ
)
の
宮
(
みや
)
117
天
(
てん
)
はいつ
迄
(
まで
)
物
(
もの
)
云
(
い
)
はず
118
地
(
ち
)
はどこ
迄
(
まで
)
も
言問
(
ことと
)
はぬ
119
人
(
ひと
)
は
天地
(
てんち
)
に
神倣
(
かむなら
)
ひ
120
下
(
くだ
)
らぬ
事
(
こと
)
を
喋舌
(
しやべる
)
より
121
心
(
こころ
)
に
神徳
(
しんとく
)
頂
(
いただ
)
いて
122
いつも
確
(
しつか
)
り
口
(
くち
)
をつめ
123
人
(
ひと
)
の
譏
(
そしり
)
や
蔭言
(
かげごと
)
を
124
決
(
けつ
)
して
言
(
い
)
ふべきものでない
125
言
(
い
)
はぬは
言
(
い
)
ふにいや
勝
(
まさ
)
る
126
言葉
(
ことば
)
を
知
(
し
)
らぬ
猩々
(
しやうじやう
)
も
127
やつぱり
天地
(
てんち
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
で
128
生活
(
せいくわつ
)
するを
窺
(
うかが
)
へば
129
言葉
(
ことば
)
の
必要
(
ひつえう
)
は
無
(
な
)
いだらう
130
神
(
かみ
)
の
玉
(
たま
)
ひし
真善美
(
しんぜんび
)
131
善言
(
みやび
)
美詞
(
ことば
)
を
外
(
ほか
)
にして
132
人
(
ひと
)
を
怒
(
いか
)
らせ
恨
(
うら
)
ませる
133
礼
(
いや
)
無
(
な
)
き
言葉
(
ことば
)
は
云
(
い
)
はぬもの
134
猩々
(
しやうじやう
)
さまがよい
鑑
(
かがみ
)
135
ほんとに
感
(
かん
)
じ
入
(
い
)
りました
136
キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ
137
ドンドコ ドンドコ ドコドコドン
138
私
(
わたし
)
もこれからスマの
里
(
さと
)
139
無事
(
ぶじ
)
に
帰
(
かへ
)
つた
事
(
こと
)
ならば
140
生
(
うま
)
れ
赤子
(
あかご
)
になりかはり
141
無言
(
むごん
)
の
行
(
ぎやう
)
を
致
(
いた
)
しませう
142
あゝ
勇
(
いさ
)
ましや
勇
(
いさ
)
ましや
143
浪
(
なみ
)
もをさまる
湖
(
うみ
)
の
上
(
うへ
)
144
風
(
かぜ
)
も
涼
(
すず
)
しき
湖
(
うみ
)
の
上
(
うへ
)
145
百鳥
(
ひやくてう
)
翼
(
つばさ
)
を
打
(
う
)
ち
拡
(
ひろ
)
げ
146
いと
楽
(
たの
)
しげに
舞
(
ま
)
ひ
遊
(
あそ
)
ぶ
147
神
(
かみ
)
の
御国
(
みくに
)
か
海
(
うみ
)
の
上
(
うへ
)
148
大小
(
だいせう
)
無数
(
むすう
)
の
魚族
(
うろくづ
)
は
149
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
の
船
(
ふね
)
を
送
(
おく
)
りつつ
150
ピンピンシヤンシヤン
跳
(
はね
)
廻
(
まは
)
り
151
無事
(
ぶじ
)
泰平
(
たいへい
)
を
祝
(
ことほ
)
ぎて
152
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
の
一行
(
いつかう
)
を
送
(
おく
)
るなり
153
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
154
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
の
有難
(
ありがた
)
き
155
キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ
156
ドンドコ ドンドコ ドコドコドン』
157
○
158
物
(
もの
)
は
云
(
い
)
ふまい
物
(
もの
)
云
(
い
)
ふた
故
(
ゆゑ
)
に
159
父
(
ちち
)
は
長良
(
ながら
)
の
人柱
(
ひとばしら
)
160
雉
(
きじ
)
も
鳴
(
な
)
かねば
打
(
う
)
たりよまい。
161
歌
(
うた
)
を
歌
(
うた
)
ふなら
快
(
こころよ
)
く
歌
(
うた
)
へ
162
歌
(
うた
)
は
天地
(
てんち
)
の
神
(
かみ
)
の
声
(
こゑ
)
。
163
船
(
ふね
)
を
並
(
なら
)
べて
猩々
(
しやうじやう
)
ケ
島
(
しま
)
に
164
進
(
すす
)
むアンチーの
身
(
み
)
の
冥加
(
みやうが
)
。
165
五十九
(
ごじふく
)
の
巻
(
まき
)
真善
(
しんぜん
)
美愛
(
びあい
)
166
猩々
(
しやうじやう
)
潔白
(
けつぱく
)
物語
(
ものがた
)
り。
167
霊界
(
れいかい
)
のありのままをば
委細
(
まつぶさ
)
に
168
説
(
と
)
いて
教
(
をし
)
ゆる
神
(
かみ
)
の
教
(
のり
)
。
169
物
(
もの
)
言
(
い
)
はにや
遠
(
とほ
)
き
神世
(
かみよ
)
の
有様
(
ありさま
)
を
170
今
(
いま
)
の
世人
(
よびと
)
に
知
(
し
)
らされぬ。
171
加藤
(
かとう
)
明子
(
はるこ
)
口
(
くち
)
を
尖
(
とが
)
らし
万年筆
(
まんねんひつ
)
の
172
首筋
(
くびすぢ
)
掴
(
つか
)
むでかきなぐる。
173
大山
(
だいせん
)
の
雪
(
ゆき
)
の
衣
(
ころも
)
をはぎながら
174
高麗
(
から
)
の
峰
(
みね
)
をば
瞰下
(
かんか
)
する。
175
一点
(
いつてん
)
の
曇
(
くも
)
りさへなき
弥生空
(
やよひぞら
)
176
船
(
ふね
)
に
臥
(
ふ
)
しつつ
空
(
そら
)
を
行
(
ゆ
)
く。
177
方舟
(
はこぶね
)
は
口述台
(
こうじゆつだい
)
の
又
(
また
)
の
御名
(
みな
)
178
床
(
とこ
)
に
飾
(
かざ
)
りし
五葉
(
ごよ
)
の
松
(
まつ
)
。
179
千
(
せん
)
年
(
ねん
)
の
齢
(
よはひ
)
保
(
たも
)
てる
五葉
(
ごよ
)
の
松
(
まつ
)
180
万年筆
(
まんねんひつ
)
の
針
(
はり
)
のやうに
181
五
(
いつ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
葉
(
は
)
も
茂
(
しげ
)
る。
182
(
大正一二・四・三
旧二・一八
於皆生温泉浜屋
加藤明子
録)
183
(昭和九・一二・一 王仁校正)
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