霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
×
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
ルビの表示


アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注[※]用語解説 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

脚注[*]編集用 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

外字の外周色 [?]一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。[×閉じる]
現在のページには外字は使われていません

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】サブスク完了しました。どうもありがとうございます。サイトをリニューアルしました。不具合がある場合は従来バージョンをお使い下さい

第四章 (かみ)栄光(えいくわう)〔五七一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第15巻 如意宝珠 寅の巻 篇:第1篇 正邪奮戦 よみ(新仮名遣い):せいじゃふんせん
章:第4章 神の栄光 よみ(新仮名遣い):かみのえいこう 通し章番号:571
口述日: 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年12月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
太玉命は毒酒に倒れた婆羅門教の将卒たちを憐れみ、解毒回復の祈願によって救った。婆羅門の将卒たちは感謝の涙を流し、歌を歌い踊りを踊って宣伝使たちを歓迎した。
愛子姫、太玉命は宣伝歌を歌って大神への祈願と感謝を表した。
顕恩郷はここに三五教の教えを取り戻し、メソポタミヤは再び回復した。メソポタミヤを追われた婆羅門教の邪神たちは、ペルシャから印度に渡って教線を拡大し始めた。
六人の宣伝使と、神素盞嗚尊の娘たち、侍女たちはそれぞれ四方に散って宣伝を行うこととなった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2023-01-09 03:41:17 OBC :rm1504
愛善世界社版:45頁 八幡書店版:第3輯 297頁 修補版: 校定版:44頁 普及版:21頁 初版: ページ備考:
001 鬼雲彦(おにくもひこ)夫妻(ふさい)は、002美酒(びしゆ)(したた)()(つぶ)れ、003苦悶(くもん)(てい)にて(ほり)()()み、004八頭(やつがしら)八尾(やつを)大蛇(だいじや)正体(しやうたい)(あら)はし、005風雲(ふううん)()(おこ)(くも)()つてフサの(くに)天空(てんくう)()して姿(すがた)(かく)した。006(あと)(のこ)りし勇将(ゆうしやう)猛卒(まうそつ)は、007()らず()らず毒酒(どくしゆ)()瀕死(ひんし)状態(じやうたい)(おちい)り、008呻吟(しんぎん)苦悶(くもん)(こゑ)()()てられぬ惨状(さんじやう)なりければ、009太玉(ふとたまの)(みこと)(これ)(あはれ)み、010(ただち)(てん)(むか)つて解毒(げどく)恢復(くわいふく)祈願(きぐわん)()め、011懐中(くわいちう)より太玉串(ふとたまぐし)取出(とりだ)して、012左右左(さいうさ)()()れば、013不思議(ふしぎ)神徳(しんとく)(たちま)(あら)はれ、014(のこ)らず元気(げんき)恢復(くわいふく)して(みこと)(はじ)(しち)(にん)(まへ)(あつ)まり(きた)り、015感謝(かんしや)(なみだ)(むせ)びながら、016助命(じよめい)大恩(たいおん)に、017(こころ)(そこ)より悔改(くいあらた)め、018合掌(がつしやう)恭敬(きようけい)(いた)らざるなく、019欣喜(きんき)雀躍(じやくやく)()()(あし)をあげ、020面白(おもしろ)(うた)(うた)ひ、021(をど)(くる)うて、022宣伝使(せんでんし)一行(いつかう)(ねぎら)ひける。
023 愛子姫(あいこひめ)()(あが)り、024感謝(かんしや)(うた)(うた)ふ。
025愛子姫(めぐみ)(ふか)顕恩(けんおん)
026(さと)()れます(うづ)御子(みこ)
027三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)
028(こころ)(ひろ)太玉(ふとたま)
029(かみ)(みこと)(あら)はれて
030(もと)神代(かみよ)(つく)らむと
031(いは)より(かた)誠心(まごころ)
032御稜威(みいづ)(ひら)(うめ)(はな)
033(おと)名高(なだか)麻柱(あななひ)
034(をしへ)(はな)万代(よろづよ)
035(かめ)(よはひ)諸共(もろとも)
036(さか)(さか)えて(はる)(こま)
037(いさ)むが(ごと)(かみ)(くに)
038(をしへ)(はな)(たか)(ひこ)
039(かみ)(めぐみ)愛子(あいこ)(ひめ)
040千代(ちよ)(さか)えよ幾代(いくよ)(ひめ)
041(こころ)いそいそ五十子(いそこ)(ひめ)
042(かほ)(ゆか)しき梅子(うめこ)(ひめ)
043闇夜(やみよ)(てら)英子(ひでこ)(ひめ)
044(すく)ひの(みち)菊子(きくこ)(ひめ)
045(たみ)(をさ)むる君子(きみこ)(ひめ)
046ミロクの御代(みよ)末子(すゑこ)(ひめ)
047(かみ)(めぐみ)(あさ)からぬ
048(こころ)(すず)しき浅子(あさこ)(ひめ)
049(いは)より(かた)岩子(いはこ)(ひめ)
050(すく)ひの(かみ)今子(いまこ)(ひめ)
051(をし)(たふと)宇豆(うづ)(ひめ)
052(さか)(うれ)しき悦子(よしこ)(ひめ)
053彼方(あなた)(わた)岸子(きしこ)(ひめ)
054(こころ)(いろ)清子(きよこ)(ひめ)
055(もも)罪咎(つみとが)捨子(すてこ)(ひめ)
056(とう)まり(むつ)瑞霊(みづみたま)
057(かむ)素盞嗚(すさのを)大神(おほかみ)
058(みこと)(かしこ)顕恩(けんおん)
059(その)()くへる曲津見(まがつみ)
060言向(ことむ)()はし神国(かみくに)
061常磐(ときは)堅磐(かきは)()てむとて
062(こころ)(つく)()(つく)
063(あした)(ゆふべ)(おく)るうち
064(かみ)(めぐみ)(くま)もなく
065(かがや)(わた)(いま)此処(ここ)
066(すく)ひの(みち)宣伝使(せんでんし)
067太玉(ふとたま)(のみこと)()れまして
068メソポタミヤの秀妻国(ほづまぐに)
069いと(たひら)けく(やす)らけく
070()ろし()()(きた)りけり
071あな有難(ありがた)(たふと)やな
072朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
073(つき)()つとも()くるとも
074大地(だいち)(しづ)(こと)あるも
075顕恩郷(けんおんきやう)永久(とこしへ)
076南天王(なんてんわう)(いにしへ)
077(かへ)りて御代(みよ)末永(すえなが)
078(はな)(ひら)けよ()(むす)
079(いね)(むぎ)(まめ)(あは)(きび)(ひえ)
080(ゆたか)(みの)(かみ)(くに)
081(ひつじ)山羊(やぎ)牛馬(うしうま)
082(はま)真砂(まさご)数多(かずおほ)
083()えよ(さか)えよ永久(とこしへ)
084常磐(ときは)(まつ)のいつまでも
085(いろ)()せざれ(かは)らざれ
086(かみ)(おもて)(あら)はれて
087(ぜん)(あく)とを()()ける
088(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
089(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
090直霊(なほひ)御魂(みたま)(あら)はれて
091顕恩郷(けんおんきやう)(ふさ)がれる
092(あや)しき(くも)()(はら)
093月日(つきひ)(そら)()(わた)
094夜毎(よごと)(きらめ)(ほし)(かげ)
095常磐(ときは)堅磐(かきは)(さき)くあれ
096あゝ惟神(かむながら)惟神(かむながら)
097御霊(みたま)幸倍(さちはへ)()しませよ
098(かみ)御霊(みたま)幸倍(さちはひ)
099ためしも(なつ)木草(きくさ)まで
100(いろ)(うるは)しく(にぎは)しく
101(さか)ゆる御代(みよ)愛子(あいこ)(ひめ)
102幾代(いくよ)(かは)らぬ五十鈴(いそすず)
103(かは)(なが)れは永久(とこしへ)
104(にご)らであれよ五十子(いそこ)(ひめ)
105三千(さんぜん)世界(せかい)(うめ)(はな)
106(ひら)(にほ)へる梅子(うめこ)(ひめ)
107(さか)(ひさ)しき英子(ひでこ)(ひめ)
108十六弁(じふろくべん)(はな)(にほ)
109菊子(きくこ)(ひめ)君子(きみこ)(ひめ)
110末子(すゑこ)(ひめ)(いた)るまで
111(かみ)()みます宇豆(うづ)(ひめ)
112御稜威(みいづ)(よろこ)悦子(よしこ)(ひめ)
113(たふと)御代(みよ)岸子(きしこ)(ひめ)
114エデンの(かは)()(つみ)
115(あら)(きよ)めて清子(きよこ)(ひめ)
116安彦(やすひこ)国彦(くにひこ)道彦(みちひこ)
117果敢(はか)なく(いのち)捨子(すてこ)(ひめ)
118(たす)くるすべも荒波(あらなみ)
119(そこ)(くぐ)りて(いま)此処(ここ)
120(あら)はれ(きた)今子(いまこ)(ひめ)
121(ふか)(なが)れも(たちま)ちに
122(かみ)(めぐみ)浅子(あさこ)(ひめ)
123(こころ)(かた)誠心(まごころ)
124千代(ちよ)(うご)かぬ岩子(いはこ)(ひめ)
125(いはほ)(うへ)(まつ)さへも
126()ふるためしもある御代(みよ)
127エデンの(かは)(しづ)みたる
128三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)
129(うれ)しき(かほ)三柱(みはしら)
130(とき)こそあらめ片時(かたとき)
131いと()むやけく皇神(すめかみ)
132(めぐみ)(ひかり)(てら)されて
133百舌彦(もずひこ)田加彦(たかひこ)諸共(もろとも)
134(すく)はせ(たま)天津(あまつ)(かみ)
135国津(くにつ)(かみ)(たち)八百万(やほよろづ)
136(よろづ)(ねがひ)をかけまくも
137(かしこ)(かみ)()(あは)
138()うて(うれ)しき五柱(いつはしら)
139いづの(みたま)瑞霊(みづみたま)
140三五(さんご)(つき)()るまでに
141(すく)はせたまへ顕恩郷(けんおんきやう)
142(あまね)(わた)(みね)(うへ)
143谷底(たにそこ)までも(たづ)ねつつ
144(かみ)(をしへ)麻柱(あななひ)
145(まこと)御子(みこ)(すく)へかし
146(まこと)御子(みこ)(すく)へかし
147(かしこ)(かみ)(おん)(まへ)
148(はるか)(をが)(たてまつ)
149(はるか)(いの)(たてまつ)る』
150と、151祈願(きぐわん)()めて(こゑ)(すず)しく(うた)()(をさ)めけり。152太玉(ふとたまの)(かみ)はツト()つて感謝(かんしや)(うた)(うた)(はじ)めたり。
153太玉命『コーカス(さん)()れませる
154瑞霊(みづのみたま)大神(おほかみ)
155(みこと)(かしこ)琵琶(びは)(うみ)
156(わた)りて四方(よも)宣伝(せんでん)
157稜威(いづ)言霊(ことたま)遠近(をちこち)
158(ひび)(わた)らせ(すす)()
159(わが)言霊(ことたま)(いきほひ)
160四方(よも)草木(くさき)(なび)()
161エデンの(その)(わだか)まる
162八岐(やまた)大蛇(をろち)醜神(しこがみ)
163(しこ)(とりで)言向(ことむ)けて
164松代(まつよ)(ひめ)()みませる
165(ひかり)(めで)たき照妙(てるたへ)(ひめ)
166(うづ)(みこと)花園(はなぞの)
167主宰(つかさ)(かみ)()けつつも
168(われ)(すす)んでエデン(がは)
169(かは)(ほとり)をつたひ()
170安彦(やすひこ)国彦(くにひこ)道彦(みちひこ)
171(みつ)御魂(みたま)宣伝使(せんでんし)
172()()(いそ)渡場(わたしば)
173漸々(ようよう)此処(ここ)(つき)(そら)
174濁流(だくりう)(みなぎ)るエデン(がは)
175如何(いかが)はせむと(おも)ふうち
176(かは)関所(せきしよ)(まも)()
177田加彦(たかひこ)鳶彦(とびひこ)百舌彦(もずひこ)
178(とりで)()ねし川館(かはやかた)
179()道彦(みちひこ)(つか)はして
180(こと)実否(じつぴ)(うかが)へば
181鋭利(えいり)(やり)(しご)きつつ
182道彦(みちひこ)目蒐(めが)けて()きかかる
183(かみ)(めぐみ)()()びし
184(うづ)御子(みこ)なる道彦(みちひこ)
185()()(やり)切尖(きつさき)
186(みぎ)(ひだり)()きはづし
187(いど)(たたか)上段(じやうだん)下段(げだん)
188火花(ひばな)()らして(たたか)へば
189(たま)()ねてか(いち)(にん)
190(たちま)(かは)鳶彦(とびひこ)
191(ねこ)()はれた小鼠(こねずみ)
192(あと)()()(みづ)(なか)
193漸々(ようよう)(きし)(およ)ぎつき
194数多(あまた)手下(てした)()()れて
195岸辺(きしべ)をさして(せま)()
196(われ)()一行(いつかう)(いさ)()
197用意(ようい)(ふね)()(まか)
198(さを)(よこ)たへ中流(ちうりう)
199(すす)(をり)しも(なが)()
200征矢(そや)(あた)りて百舌彦(もずひこ)
201(たちま)河中(かちう)転倒(てんたう)
202(あと)白浪(しらなみ)()えて()
203(あわ)()(なみ)田加彦(たかひこ)
204またもやザンブ河中(かはなか)
205()(をど)らして()()せぬ
206(さを)()られし(わた)(ぶね)
207(あやつ)るよしも(なみ)(うへ)
208嗚呼(ああ)如何(いか)にせむ船体(せんたい)
209(たちま)(いは)衝突(しようとつ)
210木葉(こつぱ)微塵(みぢん)()()てて
211御伴(みとも)(つか)へし宣伝使(せんでんし)
212姿(すがた)()つの(たましひ)
213(かは)藻屑(もくづ)となり()てぬ
214(われ)はやうやう川縁(かはべり)
215(かみ)(まも)られ()(あが)
216(むら)がる(てき)諸声(もろこゑ)
217目当(めあて)(ひと)りとぼとぼと
218(すす)(をり)しも前方(ぜんぱう)
219(あや)しの(をとこ)此処(ここ)彼処(かしこ)
220(あら)はれ(きた)(やり)()
221(そろ)へて一度(いちど)()(きた)
222(なん)容赦(ようしや)荒男(あらをとこ)
223太玉串(ふとたまぐし)神力(しんりき)
224(おそ)れやしけむ(くも)(かすみ)
225(けぶり)となつて()()せぬ
226(たちま)(つき)大空(おほぞら)
227(くも)(とばり)()()けて
228四辺(あたり)(てら)(うれ)しさに
229勇気(ゆうき)()して(すす)()
230山河(やまかは)(いく)()(わた)
231(すす)(をり)しも(たちま)ちに
232電光(でんくわう)石火(せきくわ)(いかづち)
233(とどろ)(わた)(をり)からに
234(あら)はれ()でし神人(しんじん)
235厳霊(いづのみたま)大神(おほかみ)
236第四(だいし)御子(みこ)()れませる
237活津彦根(いくつひこね)大御神(おほみかみ)
238(われ)魔神(まがみ)(あや)しみて
239(あらそ)(をり)しも大神(おほかみ)
240(われ)()不明(ふめい)(わら)ひつつ
241天空(てんくう)目蒐(めが)けて(かへ)ります
242(また)もや(あや)しき物蔭(ものかげ)
243()をみはりつつ(うかが)へば
244松代(まつよ)(ひめ)照妙(てるたへ)(ひめ)
245(うづ)(みこと)可憐(いぢ)らしく
246高手(たかて)小手(こて)(しば)られて
247(くち)には(かた)猿轡(さるぐつわ)
248合点(がてん)()かずと玉串(たまぐし)
249()るより(はや)()()れば
250魔神(まがみ)神威(しんゐ)(おそ)れけむ
251(また)もや(あわ)()()せぬ
252路傍(ろばう)(いはほ)(こし)()
253(いき)(やす)らふ折柄(をりから)
254(こま)(ひづめ)戞々(かつかつ)
255(おと)(いさ)ましく(すす)()
256(また)もや曲津(まがつ)奸計(かんけい)
257(こころ)(くば)(をり)からに
258(おも)ひがけなき梅彦(うめひこ)
259音彦(おとひこ)駒彦(こまひこ)(ろく)(にん)
260三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)
261(こころ)(いさ)(さか)えつつ
262(くつわ)(なら)べて山奥(やまおく)
263(すす)(をり)しも八千尋(やちひろ)
264つと()(あた)(たに)(かは)
265川幅(かははば)(ひろ)(はし)もなく
266()(なや)みたる折柄(をりから)
267運命(うんめい)(てん)(まか)せつつ
268一鞭(ひとむち)あてて()()ゆる
269此処(ここ)(たたず)荒男(あらをとこ)
270(この)(いきほひ)辟易(へきえき)
271山奥(やまおく)()して()(かへ)
272(あと)()(かへ)(なが)むれば
273(たに)()えしは薄原(すすきばら)
274(また)もや魔神(まがみ)計略(けいりやく)
275かかりて(こころ)(いた)めしか
276嗚呼(ああ)(はづ)かしも(はづ)かしも
277(まなこ)(くら)みし宣伝使(せんでんし)
278(しか)腹帯(はらおび)()(なほ)
279(こころ)(こま)鞭打(むちう)ちて
280(いき)せき()つて()()(さん)()
281要心(えうじん)堅固(けんご)大門(おほもん)
282ピタリと(あた)つた(しち)(にん)
283(しば)思案(しあん)()れけるが
284(ここ)鷹彦(たかひこ)宣伝使(せんでんし)
285早速(さつそく)早業(はやわざ)霊鷹(れいよう)
286(へん)じて中空(ちうくう)翔廻(かけめぐ)
287敵状(てきじやう)(のこ)らず視察(しさつ)して
288(ふたた)此処(ここ)()(くだ)
289さしもに(かた)大門(おほもん)
290()もなく左右(さいう)()(ひら)
291(われ)()一行(いつかう)(しち)(にん)
292勇気(ゆうき)(おこ)して前進(ぜんしん)
293城砦(じようさい)目蒐(めが)けて(ちか)よれば
294魔神(まがみ)軍勢(ぐんぜい)(すす)()
295(みち)左右(さいう)堵列(とれつ)して
296袖手(しうしゆ)傍観(ばうくわん)その(さま)
297(こころ)得難(えがた)きシーンなり
298(また)もや(きた)十六(じふろく)
299天女(てんによ)(まが)姫神(ひめがみ)
300(われ)()一行(いつかう)慇懃(いんぎん)
301奥殿(おくでん)()して(さそ)()
302(あや)しみながら()()れば
303山野(さんや)河海(かかい)珍肴(ちんかう)
304(ところ)()きまで(なら)べられ
305木実(このみ)(さけ)沢々(さはさは)
306(そな)()らはす(この)場面(ばめん)
307鬼雲彦(おにくもひこ)大統領(だいとうりやう)
308(たちま)(この)()(あら)はれて
309表裏(へうり)(あは)(かみ)()
310いと(さか)しげに()()つる
311如何(いかが)はしけむ城内(じやうない)
312勇将(ゆうしやう)猛卒(まうそつ)(たちま)ちに
313顔色(かほいろ)(へん)黒血(くろち)()
314(もだ)(くる)しむ(いぶ)かしさ
315(われ)毒酒(どくしゆ)()ひしれて
316(くる)しきさまを(よそほ)ひつ
317七転(しちてん)八倒(ばつたう)するうちに
318鬼雲彦(おにくもひこ)統領(とうりやう)
319()()ましたりと()(きた)
320(かみ)(たま)ひし玉串(たまぐし)
321そつと()()左右左(さいうさ)
322魔神(まがみ)(むか)つて打振(うちふ)れば
323鬼雲彦(おにくもひこ)妻神(つまがみ)
324黒雲(くろくも)(おこ)(かぜ)()
325(あめ)(まぎ)れて()げて()
326四四(しし)十六(じふろく)(はな)(はる)
327()ださきやらぬ乙女子(おとめご)
328(つぼみ)(くちびる)(ひら)きつつ
329一伍(いちぶ)一什(しじふ)物語(ものがたり)
330()いて(むね)をば()(おろ)
331(かみ)(めぐみ)(うれ)しみて
332善言(ぜんげん)美辞(びし)神嘉言(かむよごと)
333(とな)ふる(をり)しも大空(おほぞら)
334微妙(びめう)音楽(おんがく)()(わた)
335芳香(はうかう)四辺(しへん)(つつ)むよと
336(おも)()もなく(あら)はれし
337妙音(めうおん)菩薩(ぼさつ)(おん)姿(すがた)
338天地(てんち)(ひび)言霊(ことたま)
339その勲功(いさをし)(たふと)けれ
340その勲功(いさをし)(かしこ)けれ』
341(うた)(をは)つて(もと)()につきぬ。
342 (ここ)太玉(ふとたまの)(みこと)愛子姫(あいこひめ)343浅子姫(あさこひめ)(とど)めて侍女(じじよ)となし、344顕恩郷(けんおんきやう)無事(ぶじ)平穏(へいおん)(ふく)するまで(ひつ)(とど)むるる(こと)となつた。345城内(じやうない)勇将(ゆうしやう)猛卒(まうそつ)太玉(ふとたまの)(みこと)神力(しんりき)(ふく)し、346忠実(ちうじつ)三五教(あななひけう)(ほう)(ここ)にメソポタミヤの楽土(らくど)は、347エデンの花園(はなぞの)相俟(あひま)つて、348(ふたた)(もと)天国(てんごく)形成(かたちづく)(こと)となりにける。
349 バラモン(けう)守護(しゆご)する邪神(じやしん)(はじ)め、350()宣伝使(せんでんし)(とほ)くペルシヤに(わた)り、351印度(いんど)(むか)つて教線(けうせん)拡充(くわくじゆう)する(こと)となり、352岩彦(いはひこ)353梅彦(うめひこ)354音彦(おとひこ)355駒彦(こまひこ)356鷹彦(たかひこ)宣伝使(せんでんし)(はじ)め、357幾代姫(いくよひめ)358五十子(いそこ)(ひめ)359梅子姫(うめこひめ)360英子姫(ひでこひめ)361菊子姫(きくこひめ)その()一同(いちどう)女性(ぢよせい)は、362顕恩郷(けんおんきやう)()つて四方(しはう)に、363三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)となつて出発(しゆつぱつ)する(こと)となりにける。
364大正一一・四・一 旧三・五 加藤明子録)
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→