霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第四章 没落期に直面した既成宗教

インフォメーション
題名:第4章 没落期に直面した既成宗教 著者:出口王仁三郎
ページ:21
概要: 備考:2023/10/02校正。 タグ: データ凡例: データ最終更新日:2023-10-02 11:49:48 文字数:811 OBC :B121802c105
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]:『神の国』昭和7年3月10日
 宗教(しうけう)本来(ほんらい)の価値(かち)は、内容(ないよう)は既(すで)に死滅(しめつ)して大殿堂(だいでんだう)のみが残(のこ)つてゐる。今日(こんにち)の宗教(しうけう)は弔祭(てうさい)仏事(ぶつじ)と功利的(こうりてき)信心(しんじん)と過去(くわこ)の惰力(だりよく)に命脈(めいみやく)を保(たも)つのみ。
 檀家(だんか)と寺(てら)との関係(くわんけい)はあつても、人間(にんげん)と寺(てら)との霊的(れいてき)関係(くわんけい)は絶縁(ぜつえん)の状態(じやうたい)に置(お)かれてゐる。最早(もはや)今日(こんにち)の宗教(しうけう)は外部的(ぐわいぶてき)の改善(かいぜん)位(ぐらゐ)では駄目(だめ)だ。所詮(しよせん)復活(ふくくわつ)の見込(みこ)みが立(た)たぬ。既成(きせい)宗教(しうけう)の教義(けうぎ)や信条(しんじやう)を肯定(こうてい)したままの改善(かいぜん)は、表面(へうめん)から如何(いか)に立派(りつぱ)でも遂(つひ)に破綻(はたん)を免(まぬが)れない。要(えう)するに既成(きせい)宗教(しうけう)の根本(こんぽん)に致命的(ちめいてき)な欠点(けつてん)があるからだ。大改革(だいかいかく)の時期(じき)は到来(たうらい)したのだ。
 学者(がくしや)等(ら)の宗教(しうけう)改革論(かいかくろん)はあつても、既成(きせい)宗教(しうけう)そのものを新(あたら)しく解釈(かいしやく)したまでだから、活(い)きた新宗教(しんしうけう)の基礎(きそ)とはならない。幻想的(げんさうてき)な迷信(めいしん)くさい所(ところ)に引張(ひつぱ)り込(こ)んで求道者(きうだうしや)を誤魔化(ごまくわ)すといふだけである。
 既成(きせい)宗教(しうけう)の何(なに)ものにも囚(とら)はれず、思(おもひ)きつて不合理(ふがふり)の点(てん)を大胆(だいたん)に改善(かいぜん)して現代人(げんだいじん)の要求(えうきう)に満(み)ち足(た)るべき活宗教(くわつしうけう)の建設(けんせつ)を計(はか)つてゐる、否(いな)実行(じつかう)宣布(せんぷ)してゐるのが本教(ほんけう)であつて、天下(てんか)唯一(ゆゐいつ)の真宗教(しんしうけう)であるのだ。
 宗教(しうけう)信仰(しんかう)の徹底(てつてい)は、云(い)ふまでもなく神(かみ)に対(たい)する確固(かくこ)たる信念(しんねん)にあるが、その神(かみ)が又(また)暗黒(あんこく)の存在(そんざい)であつてはならぬ。この意味(いみ)に於(おい)て神(かみ)の正体(しやうたい)を明示(めいじ)する必要(ひつえう)がある。英国(イギリス)のホツブス博士(はかせ)曰(いは)く『宗教(しうけう)は丸薬(ぐわんやく)の如(ごと)し、噛(か)み砕(くだ)くべからず。丸薬(ぐわんやく)も鵜呑(うのみ)にすれば効(かう)あり、分析(ぶんせき)して内容(ないよう)を知(し)る時(とき)は効力(かうりよく)なし。蛍火(ほたるび)も暗夜(あんや)には光(ひかり)を放(はな)つ、太陽(たいやう)に照(て)らされて光(ひかり)を失(うしな)ふ。人生(じんせい)の灯台(とうだい)たる宗教今(いま)や生命(せいめい)なし』と。『現代(げんだい)の既成(きせい)宗教(しうけう)には知識(ちしき)階級(かいきふ)なし』それは矛盾(むじゅん)と不合理(ふがふり)に充(み)たされて、科学的(くわがくてき)に権力(けんりよく)が零(ぜろ)だからである。現代(げんだい)の宗教(しうけう)を生(い)かし改良(かいりやう)せしめむとするは死者(ししや)に医薬(いやく)を与(あた)へむとするに同(おな)じ。
 檀家(だんか)や周囲(しうゐ)の手前(てまへ)お勤(つと)めはやつて居(を)るが、心底(しんてい)より至心(ししん)に礼拝(らいはい)する宗教家(しうけうか)は極(ごく)少(すく)ないのが事実(じじつ)である。自宗(じしう)の教義(けうぎ)学説(がくせつ)に対(たい)しても疑義(ぎぎ)を抱(いだ)いて居(ゐ)ながら、公然(こうぜん)発表(はつぺう)すれば異端者視(いたんしやし)される恐(おそ)れがある。教団(けうだん)より排斥(はいせき)されるから沈黙(ちんもく)を守(まも)つてゐる無気力者(むきりよくしや)が多(おほ)いのだ。お目出度(めでた)[*底本では「目僕度」だが誤字であろう。]い連中(れんぢう)か精神(せいしん)異常者(いじやうしや)のみの既成(きせい)宗教(しうけう)だ。
(昭和七、三、一〇号 神の国)
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