金銀為本の国家経済を根底より立直すべき時とはなれり
我国の経済根本革正は土地為本より良法はなし
経済の真意を知らぬ為政家の上にたつ世は浮ぶ瀬もなし
米国の経済界の恐慌に影響すらん我生糸界には
良田をつぶして残らず桑畑と変へし農家の心を淋しむ
軍事思想拡充せんと朝夕にわれ国体の闡明をなす
恤兵部助成運動引きつづき国防運動に力をつくしぬ
くはしほこ千足の国なる日の本は国防問題生命なりけり
漸くに日本の光みえにけり国際会議の自主的外交に
わが国は世界に対し孤立せり国際連盟脱退の日ゆ
ことしあれば勇猛心を惹起するわが国民のたのもしきかな
数十万の兵を擁して亡びたる張学良は天罰なりけり
やがて今蒋介石も亡ぶべし神のみ国にはむかひし罪に
あなどりゐし外国国の司らは皇軍の勝利に驚きにけむ
宣統帝満洲にたちカイゼルはドイツに帰る世とはなりけり
わが言葉いつはりとして未決監にわれおしこめし司のおろかさ
二十億地上の人はことごとくわれよりみれば盲なりけり
二十億の民を安きに救はんと雄猛びしにけり三十余年間
内外の国に人類愛善を説きしも世人を救はんがため
待ちわびしみろく三会の暁ははや近づきて天地は震ふ
いつはりの予言者諸所にあらはれて世人の魂を迷はせにけり
キリストの牧師らわれを知らずして贋キリストといふぞをかしき
仏法の世は過ぎさりて伽藍堂人影むなしくたちのこるなり
科学的知識はあれど生命のまことの知識もたぬ現代
政治宗教教育科学ゆきつまり亡者学者が寝言さへづる
満洲の野にはたらける皇軍の労苦おもひて眠りがてにゐる
国民のみ国につくす時は来ぬ日本は世界に孤立せりけり
四十余年以前に宣らせし大神の神示は今や実現せりけり
かねてよりわが宣りおきし言の葉も内外の国にあらはれにけり
筆に口に来るべき世の有様を示してわれは三十年経たりき
大方の人の心は曇りゐてわがときあかし聞かざりにけり
かかる世の来るべき事を前知して警告したり三十余年を
わが皇国は重大時機にのぞみたつ陸海空のそなへ足らはせ
ソビエート支那に境を接したる満洲国は注意を要する
ソビエート五ケ年計画の中途にて又新五ケ年計画たてをり
ソビエートの計画みれば日の本の満洲国も油断大敵
ソビエート油の紙ににじむ如くしのびしのびに計画をなす
シベリヤの原野は巨万の民植うるにもつとも適せる常磐の国なり
熱河省討伐終るも皇軍の気ゆるしならぬ満洲なりけり
満洲の在住邦人救はんとわれ満蒙に曾て進みし
生命線守るは大和大丈夫のみくににつくす務めと思へり
満蒙の野につはものを進めつつわれ鞍上の月をみたりき
蒙古野にみる月かげは一入に光清しく冴え渡りけり
蒙古野は大気乾燥なしをればみ空の星の光も強し
風寒き春を蒙古に出陣しわれ回天の夢をたどれり
日の本の国の前途をしのびつつわれは蒙古に先鞭つけたり
細矛千足の国よ日の本は世界一度にせむるもおそれじ
海陸空の軍の準備そなはれりいざせめて来よ外国の仇
大神の守り給ひしみ軍は消極的の行動をなさず
新進的若き日本の春は来ぬ大和心のさくら匂ひて
興安嶺ウラルの山をのりこえて亜細亜のためにいくさ進めむ
頑迷不霊四億の民は驚かん我皇軍の正義の刃に
マツソンの世界統一経綸もいや果てにして破れんとすも
曲神は三千世界を乱さんとふるまひにけり三千年間
本つ御祖三千年の御経綸いよいよ開く梅の春より
三千年神の経綸の完成をわれ双肩にになひて立てり
神国に曲の教のはびこれる世を救ふべき大本の道
マルクスが共産主義の濁流を神の力にくひ止めて見ん
ソビエート政府の長き経綸も煙と消えんシベリヤの野に
邪悪なる思想の氾濫すなる世を清めて動かぬ神の大道
君国のためにつくせる誠心を暗黒の世はさとる者なし
朝夕を心のかぎり身の限り道につくして年さびにけり
痩せこけし畑にさへも種蒔けば神の恵みにもゆる尊とさ
千早ぶる神のひらきし敷島の道はみくにの華にぞありける
一筋にわき目もふらず惟神神の大道をわれ歩み来し
年年に栄え拡ごるわが道のいさをは神に叶へばなりけり
氏神の社に老樹の杜無くばあがむる心ただにおこらず
若き日ゆ神の大道にまつろひて今日を安けく命を楽しむ
世の人のなべて靡かん時は来ぬわが宣り言の空ならずして
草枕旅にしたてど災ひのなき身は神の守りなりけり
来るべき世のなげかひに先がけてわれ大いなるなげきしにけり
雪ふかき普甲峠を行きかひて教祖は神の道を宣らせり
めいめいに望みいだきて集ひ来る綾の聖地は世界の大本
明けくれを神の大道に世の人を導き教祖はあかせ給はず
白芥子の花のうてなにおく露の清しき朝神をおもへり
あらがねの土の力をまのあたり花咲く春の山野に見るかな
三伏の暑さもいとはず戸を閉ぢて教みおやは神書かかせり
天地の神に捧ぐる供物はみあかしの灯にまさるものなし
春あさき月夜の庭に立ち出でてみおやは梅に言問ひ給へり
惟神誠の道は近かるを遠しとおもふ世の常の人
天地の神の光のなかに居て心曇らす人のおろかさ
朝夕を世人のために叫ばれし教みおやは時鳥はも
小雲川水底に照る月かげは瑞のみたまの姿なるかも
大前にいより集ひて信徒の宣る言霊に世はひらけゆく
わがみおや世に先んじて自由律短歌をあまた詠ませ給ひぬ
まねかれて吾は綾部の大本の瑞の司と証明されたり
大弥勒曇りたる世に現はれて栄えの国を開かす御代なり
葦原の国平らけく安らけく治めたまはむミカエルたちて
靴のさき尖りたるもの穿く人は必ず嚢中無一物なり
食ふものを減じてまでも自動車に乗り歩く人の神経尖れり
金巻きのステツキつきて雨に逢ひ金持たぬのを悔ゆるハイカラ
絹製のハンカチ用ふる貴婦人は便利自由の風呂敷持たず
香水を頭にプンプンさせる奴の褌はかならず臭きものなり
小声にて囁く人の話にはかならず良からぬ秘密ふくめり
囲碁将棋徹夜の努力する人は現世に益なき穀つぶしなり
カンニングなして卒業するものは昭和の御代の鳥おどしなり
早起きをなして昼寝を貪るはこの世いつはる怠惰者なる
月末になりてあわてて金策に飛びまはる奴貧乏神なり
夏の野に出でて働く賤ケ身は悲しみもなく羨みもなし
妨げにあへばあふほど心強く人生の浪を渡りゆくわれ
今の世は狐狸のよりあひかだましあはねば生きられぬとは
大本の神の光は蝦夷ケ島外国までも輝きにけり
惟神神のみことをかしこみて蝦夷樺太に旅すもわれは
惟神神の柱とえらまれしみたまは一日も休む暇なし
かりごもの乱れ乱れし闇の世をあかして救ふあななひの道
神司国の内外に真心の鏡いだきて道てらしゆかむ
きみがためみくにのためにはるばると暑さいとはぬ宣伝の旅
アオウエイ天地に五音とどろきて日地月星あきらかなりけり
国国をめぐりめぐりておもふかなへだてぬ愛の神の心を
牢獄に霊魂研きし人の子も闇をはらして輝きそめたり
曲の世に勝たんともせず惟神世にあらはれし人の子われは
白雲の外国国のはてまでも大本の名とわが名ひらけり
人類愛道に一生捧げんと願ふ真心神は汲まさむ
国国に人類愛の花咲きて山の奥まで明くなりゆく
山を越え河海里をのりこえて蝦夷ケ島根に人類愛説く
人生の悲惨苦悩も消えゆかむ人類愛善の道をさとらば
われこそは千手観音伊都能売の神の御代と地に生れたり
凡人の百人分の仕事なれば苦しとせざる身魂なりけり
わが身魂由来地上に現はるる時こそ弥勒の神代は生れむ
歌句に絵に神書著述に工芸に百人分の仕事するなりわれは
後世の人は必ずわがなせし手腕について信ぜざるべし
凡俗は力なければ神人の手腕を信ずる力を持たず
瑞霊伊都能売観音の化身なる身魂なる故凡てに優れる