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[305]細矛千足の国
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[307]言霊奏上について
[308]性慾の問題
[309]秘密
[310]学と神力の力競べ
[311]軍備撤廃問題
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宗教団
(
しうけうだん
)
と
其
(
その
)
教祖
(
けうそ
)
インフォメーション
鏡:
月鏡
題名:
宗教団と其教祖
よみ:
著者:
出口王仁三郎
神の国掲載号:
1929(昭和4)年05月号
八幡書店版:
270頁
愛善世界社版:
著作集:
第五版:
63頁
第三版:
63頁
全集:
492頁
初版:
44頁
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
kg289
001
宗教
(
しうけう
)
団体
(
だんたい
)
なるものは、
002
真
(
しん
)
に
更生
(
かうせい
)
の
経験
(
けいけん
)
を
経
(
へ
)
た
宗教的
(
しうけうてき
)
生活者
(
せいくわつしや
)
のみの
集団
(
しふだん
)
で、
003
一個
(
いつこ
)
の
社会的
(
しやくわいてき
)
目標
(
もくへう
)
を
持
(
も
)
つた
戦闘的
(
せんとうてき
)
国家
(
こくか
)
である。
004
故
(
ゆゑ
)
に
凡
(
すべ
)
ての
宗団
(
しうだん
)
はその
勢力
(
せいりよく
)
の
増大
(
ぞうだい
)
せんことを
好
(
この
)
み、
005
団員
(
だんゐん
)
の
増加
(
ぞうか
)
を
求
(
もと
)
むる
一
(
ひと
)
つの
衝動
(
しようどう
)
を
持
(
も
)
つて
居
(
を
)
る。
006
然
(
しか
)
るに、
007
現今
(
げんこん
)
の
既成
(
きせい
)
宗教
(
しうけう
)
なるものは、
008
殆
(
ほと
)
んど
凋落
(
てうらく
)
の
域
(
ゐき
)
に
沈
(
しづ
)
んで、
009
何
(
なん
)
の
生気
(
せいき
)
も
活躍
(
かつやく
)
も
無
(
な
)
く、
010
酔生夢死
(
すゐせいむし
)
の
状態
(
じやうたい
)
にて、
011
僅
(
わづか
)
にその
余喘
(
よぜん
)
を
保
(
たも
)
つて
居
(
を
)
るに
過
(
す
)
ぎない
憐
(
あは
)
れな
状態
(
じやうたい
)
である。
012
斯
(
か
)
くの
如
(
ごと
)
く
今日
(
こんにち
)
の
既成
(
きせい
)
宗教
(
しうけう
)
の
凋落
(
てうらく
)
した
原因
(
げんいん
)
は、
013
無論
(
むろん
)
その
宗教
(
しうけう
)
の
指導者
(
しだうしや
)
、
014
又
(
また
)
は
宣伝者
(
せんでんしや
)
、
015
僧侶
(
そうりよ
)
、
016
教職
(
けうしよく
)
、
017
牧師
(
ぼくし
)
等
(
ら
)
の
腐敗
(
ふはい
)
堕落
(
だらく
)
怠慢
(
たいまん
)
にも
由
(
よ
)
るものであるが、
018
更
(
さら
)
に
彼等
(
かれら
)
を
腐敗
(
ふはい
)
堕落
(
だらく
)
せしめ
且
(
か
)
つ
怠慢
(
たいまん
)
に
流
(
なが
)
れしめたる
大根元
(
だいこんげん
)
は
立教者
(
りつけうしや
)
たる
教祖
(
けうそ
)
一人
(
ひとり
)
の
宗教的
(
しうけうてき
)
信念
(
しんねん
)
の
中
(
なか
)
に
潜
(
ひそ
)
んで
居
(
ゐ
)
るやうである。
019
彼等
(
かれら
)
は
神
(
かみ
)
、
020
又
(
また
)
は
真如
(
しんによ
)
、
021
又
(
また
)
は
仏陀
(
ぶつだ
)
、
022
又
(
また
)
は
実在
(
じつざい
)
とその
名称
(
めいしよう
)
は
種々
(
しゆじゆ
)
変
(
かは
)
るにしても、
023
或
(
あ
)
る
特定
(
とくてい
)
の
神秘力
(
しんぴりよく
)
の
働
(
はたら
)
くと
働
(
はたら
)
かぬの
如何
(
いかん
)
に
帰
(
き
)
して
居
(
ゐ
)
るものである。
024
基督教
(
キリストけう
)
の
信者
(
しんじや
)
は
基督
(
キリスト
)
の
一種
(
いつしゆ
)
のいやな
臭味
(
くさみ
)
があり、
025
仏教
(
ぶつけう
)
は
仏教
(
ぶつけう
)
のある
臭味
(
くさみ
)
があり、
026
天理
(
てんり
)
、
027
金光
(
こんくわう
)
、
028
日蓮宗
(
にちれんしう
)
、
029
何
(
いづ
)
れも
一種
(
いつしゆ
)
異様
(
いやう
)
の
臭味
(
くさみ
)
と、
030
妙
(
めう
)
な
癖
(
くせ
)
があつて、
031
何
(
いづ
)
れも
教祖
(
けうそ
)
の
神格
(
しんかく
)
に
感染
(
かんせん
)
して
今日
(
こんにち
)
の
宗教的
(
しうけうてき
)
凋落
(
てうらく
)
の
悲運
(
ひうん
)
を
招致
(
せうち
)
したものとより
考
(
かんが
)
へられないのである。
032
味噌
(
みそ
)
の
味噌
(
みそ
)
臭
(
くさ
)
きは
真
(
しん
)
の
上等
(
じやうとう
)
味噌
(
みそ
)
でないと
同様
(
どうやう
)
に、
033
宗教家
(
しうけうか
)
の
宗教家
(
しうけうか
)
臭
(
くさ
)
い
行
(
や
)
り
方
(
かた
)
が、
034
今日
(
こんにち
)
の
既成
(
きせい
)
宗教
(
しうけう
)
に
禍
(
わざはい
)
して、
035
見
(
み
)
る
影
(
かげ
)
も
無
(
な
)
き、
036
憐
(
あは
)
れな
宗団
(
しうだん
)
に
堕
(
だ
)
して
了
(
しま
)
つたのである。
037
吾々
(
われわれ
)
大本人
(
おほもとじん
)
は、
038
前車
(
ぜんしや
)
の
覆
(
くつが
)
へるを
見
(
み
)
る
後車
(
こうしや
)
として
自
(
みづか
)
ら
戒
(
いまし
)
めなければならぬと
思
(
おも
)
ふ。
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