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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第4巻(卯の巻)
序
凡例
総説
第1篇 八洲の川浪
第1章 常世会議
第2章 聖地の会議
第3章 使臣の派遣
第4章 乱暴な提案
第5章 議場の混乱
第6章 怪また怪
第7章 涼風凄風
第2篇 天地暗雲
第8章 不意の邂逅
第9章 大の字の斑紋
第10章 雲の天井
第11章 敬神の自覚
第12章 横紙破り
第13章 再転再落
第14章 大怪物
第15章 出雲舞
第3篇 正邪混交
第16章 善言美辞
第17章 殺風景
第18章 隠忍自重
第19章 猿女の舞
第20章 長者の態度
第21章 敵本主義
第22章 窮策の替玉
第4篇 天地転動
第23章 思ひ奇やその一
第24章 思ひ奇やその二
第25章 燕返し
第26章 庚申の眷属
第27章 阿鼻叫喚
第28章 武器制限
第5篇 局面一転
第29章 月雪花
第30章 七面鳥
第31章 傘屋の丁稚
第32章 免れぬ道
第6篇 宇宙大道
第33章 至仁至愛
第34章 紫陽花
第35章 頭上の冷水
第36章 天地開明
第37章 時節到来
第38章 隙行く駒
第7篇 因果応報
第39章 常世の暗
第40章 照魔鏡
第41章 悪盛勝天
第42章 無道の極
第8篇 天上会議
第43章 勧告使
第44章 虎の威
第45章 あゝ大変
第9篇 宇宙真相
第46章 神示の宇宙その一
第47章 神示の宇宙その二
第48章 神示の宇宙その三
第49章 神示の宇宙その四
第50章 神示の宇宙その五
附録 第二回高熊山参拝紀行歌
余白歌
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霊主体従(第1~12巻)
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第4巻(卯の巻)
> 第1篇 八洲の川浪 > 第2章 聖地の会議
<<< 常世会議
(B)
(N)
使臣の派遣 >>>
第二章
聖地
(
せいち
)
の
会議
(
くわいぎ
)
〔一五二〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第4巻 霊主体従 卯の巻
篇:
第1篇 八洲の川浪
よみ(新仮名遣い):
やすのかわなみ
章:
第2章 聖地の会議
よみ(新仮名遣い):
せいちのかいぎ
通し章番号:
152
口述日:
1921(大正10)年12月15日(旧11月17日)
口述場所:
筆録者:
出口瑞月
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年3月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
一方、地の高天原も八王大神より会議招集の使者を受けて、広宗彦命らは協議を行った。広宗彦命は、地の高天原が荒れ果てて機能しなくなっており、世界の再統一に心を砕いていた折から、常世会議に賛成の意を表した。
広宗彦は常世会議出席にあたり、神々を大々的に集めて神前会議を開いた。広宗彦の母・事足姫は、常世彦がこれまで聖地に対して犯してきた罪悪を考慮し、常世会議に反対の意を表明した。
広宗彦は板ばさみになりつつも、弟・行成彦をどうしても会議に出席させようと決心したが、常世の国から「大道別の使者」として現れた霊鷹の信書を見て、一時議席を退出してしまった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm0402
愛善世界社版:
16頁
八幡書店版:
第1輯 377頁
修補版:
校定版:
18頁
普及版:
8頁
初版:
ページ備考:
001
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
の
神政
(
しんせい
)
は
沢田彦
(
さはだひこの
)
命
(
みこと
)
の
還天
(
くわんてん
)
以来
(
いらい
)
、
002
ますます
混乱
(
こんらん
)
紛糾
(
ふんきう
)
して
収拾
(
しうしふ
)
すべからざるの
惨状
(
さんじやう
)
を
呈
(
てい
)
するにいたりぬ。
003
されど
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
は、
004
母
(
はは
)
事足姫
(
ことたるひめ
)
、
005
猿田姫
(
さだひめ
)
、
006
出雲姫
(
いづもひめ
)
らとともに
鋭意
(
えいい
)
神政
(
しんせい
)
の
完成
(
くわんせい
)
に
努力
(
どりよく
)
したまひしかば、
007
一
(
いつ
)
たん
混乱
(
こんらん
)
状態
(
じやうたい
)
におちいりたる
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
も、
008
この
四柱
(
よはしら
)
の
奮闘
(
ふんとう
)
的
(
てき
)
至誠
(
しせい
)
の
力
(
ちから
)
によりてやうやく
瓦解
(
ぐわかい
)
を
免
(
まぬが
)
れゐたりける。
009
然
(
しか
)
るにここに
突然
(
とつぜん
)
として
常世
(
とこよ
)
の
国
(
くに
)
より
地上
(
ちじやう
)
神界
(
しんかい
)
一般
(
いつぱん
)
の
国魂
(
くにたま
)
の
神人
(
かみがみ
)
の
大集会
(
だいしふくわい
)
を
開催
(
かいさい
)
するにつき、
010
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
より
使者
(
ししや
)
を
派遣
(
はけん
)
すべきことを
通告
(
つうこく
)
しきたりぬ。
011
重
(
かさ
)
ねて
常世彦
(
とこよひこ
)
は、
012
竜山別
(
たつやまわけ
)
を
使者
(
ししや
)
として
天
(
あま
)
の
鳥舟
(
とりふね
)
に
乗
(
の
)
り
数多
(
あまた
)
の
従者
(
じゆうしや
)
とともに
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
へ
遣
(
つか
)
はしたりける。
013
その
信書
(
しんしよ
)
の
主意
(
しゆい
)
によれば、
014
『
今
(
いま
)
や
地上
(
ちじやう
)
の
世界
(
せかい
)
は
八王神
(
やつわうじん
)
、
015
八頭神
(
やつがしらがみ
)
、
016
たがひに
嫉視
(
しつし
)
反目
(
はんもく
)
してその
権力
(
けんりよく
)
を
争
(
あらそ
)
ひ
優勝
(
いうしよう
)
劣敗
(
れつぱい
)
、
017
弱肉
(
じやくにく
)
強食
(
きやうしよく
)
の
惨状
(
さんじやう
)
目
(
め
)
もあてられぬ
次第
(
しだい
)
にして、
018
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
の
御
(
ご
)
聖旨
(
せいし
)
に
背反
(
はいはん
)
すること
最
(
もつと
)
もはなはだし。
019
天地
(
てんち
)
は
現在
(
げんざい
)
のままに
放任
(
はうにん
)
せむか、
020
つひには
地上
(
ちじやう
)
はたちまち
修羅道
(
しゆらだう
)
となり、
021
餓鬼
(
がき
)
地獄
(
ぢごく
)
の
暗黒界
(
あんこくかい
)
と
化
(
くわ
)
すべきは
火
(
ひ
)
をみるよりも
明白
(
めいはく
)
なる
事実
(
じじつ
)
なれば、
022
八王
(
やつわう
)
大神
(
だいじん
)
常世彦
(
とこよひこ
)
はここに
大
(
おほ
)
いに
覚
(
さと
)
るところありて、
023
大国彦
(
おほくにひこ
)
と
相謀
(
あひはか
)
り、
024
八王
(
やつわう
)
八頭
(
やつがしら
)
その
他
(
た
)
諸山
(
しよざん
)
の
国魂
(
くにたま
)
を
常世城
(
とこよじやう
)
に
集合
(
しふがふ
)
せしめ
神界
(
しんかい
)
平和
(
へいわ
)
のため
一大
(
いちだい
)
会議
(
くわいぎ
)
を
開催
(
かいさい
)
せむとす。
025
ついては
第一
(
だいいち
)
着手
(
ちやくしゆ
)
として
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
の
主宰者
(
しゆさいしや
)
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
の
天使長
(
てんしちやう
)
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
以下
(
いか
)
の
御
(
ご
)
出席
(
しゆつせき
)
を
懇請
(
こんせい
)
す』
026
といふにありける。
027
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
は、
028
弟
(
おとうと
)
行成彦
(
ゆきなりひこ
)
ならびに
猿田姫
(
さだひめ
)
、
029
出雲姫
(
いづもひめ
)
その
他
(
た
)
の
諸神司
(
しよしん
)
を
集
(
あつ
)
めて
会議
(
くわいぎ
)
を
開
(
ひら
)
き、
030
出席
(
しゆつせき
)
の
賛否
(
さんぴ
)
を
慎重
(
しんちよう
)
に
審議
(
しんぎ
)
したり。
031
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
はほとんど
土崩
(
どほう
)
瓦解
(
ぐわかい
)
の
有様
(
ありさま
)
を
呈
(
てい
)
したる
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
を
修理
(
しうり
)
固成
(
こせい
)
し、
032
地上
(
ちじやう
)
の
世界
(
せかい
)
を
平和
(
へいわ
)
に
統一
(
とういつ
)
せむと
日夜
(
にちや
)
焦慮
(
せうりよ
)
しつつありし
際
(
さい
)
なれば、
033
常世彦
(
とこよひこ
)
の
信書
(
しんしよ
)
をみて
大
(
おほ
)
いによろこび、
034
欣喜
(
きんき
)
雀躍
(
じやくやく
)
の
体
(
てい
)
なりき。
035
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
にては
即刻
(
そくこく
)
大広前
(
おほひろまへ
)
に
諸神司
(
しよしん
)
を
集
(
あつ
)
めて
大祭典
(
だいさいてん
)
を
執行
(
しつかう
)
し、
036
つぎに
各神司
(
かくしんし
)
は
設
(
まう
)
けの
座
(
ざ
)
に
着
(
つ
)
き
神前
(
しんぜん
)
会議
(
くわいぎ
)
を
開
(
ひら
)
きける。
037
この
会議
(
くわいぎ
)
に
参
(
さん
)
ずる
神司
(
かみがみ
)
は
八百八
(
はつぴやくや
)
柱
(
はしら
)
の
大多数
(
だいたすう
)
に
達
(
たつ
)
し、
038
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
神政
(
しんせい
)
開始
(
かいし
)
以来
(
いらい
)
の
大集会
(
だいしふくわい
)
なりけり。
039
ここに
事足姫
(
ことたるひめ
)
は
議席
(
ぎせき
)
にあらはれ、
040
今回
(
こんくわい
)
の
大会議
(
だいくわいぎ
)
に
出席
(
しゆつせき
)
の
不可
(
ふか
)
なることを
極力
(
きよくりよく
)
主張
(
しゆちやう
)
したりける。
041
その
説
(
せつ
)
によれば、
042
『
極悪
(
ごくあく
)
無道
(
むだう
)
の
常世彦
(
とこよひこ
)
ならびに
常世姫
(
とこよひめ
)
以下
(
いか
)
の
邪神
(
じやしん
)
は、
043
あらゆる
奸策
(
かんさく
)
を
弄
(
ろう
)
して
天使長
(
てんしちやう
)
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
を
退隠
(
たいいん
)
せしめ、
044
つぎに
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
をして
還天
(
くわんてん
)
の
余儀
(
よぎ
)
なきにいたらしめ、
045
なほも
高照姫
(
たかてるひめの
)
命
(
みこと
)
以下
(
いか
)
の
天使長
(
てんしちやう
)
および
天使
(
てんし
)
を
失脚
(
しつきやく
)
せしめて、
046
その
後
(
ご
)
の
聖職
(
せいしよく
)
を
奪
(
うば
)
はむと
千計
(
せんけい
)
万略
(
ばんりやく
)
日
(
ひ
)
も
足
(
た
)
らざる
彼
(
か
)
れ
邪神
(
じやしん
)
の
悪行
(
あくかう
)
邪心
(
じやしん
)
、
047
たうてい
改心
(
かいしん
)
すべき
筈
(
はず
)
のものにあらず、
048
かならず
深
(
ふか
)
き
計略
(
けいりやく
)
のもとに
行
(
おこな
)
はるるペテン
会議
(
くわいぎ
)
に
相違
(
さうゐ
)
なからむ。
049
加
(
くは
)
ふるに
常世姫
(
とこよひめ
)
は
美山彦
(
みやまひこ
)
、
050
国照姫
(
くにてるひめ
)
、
051
魔我彦
(
まがひこ
)
、
052
田依彦
(
たよりひこ
)
らをたくみに
籠絡
(
ろうらく
)
頤使
(
いし
)
して
不断
(
ふだん
)
に
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
をはじめ
竜宮城
(
りうぐうじやう
)
に
仮面
(
かめん
)
を
被
(
かぶ
)
りて
出入
(
しゆつにふ
)
せしめ、
053
機会
(
きくわい
)
のいたるを
待
(
ま
)
ちつつあるを
知
(
し
)
らざるか。
054
万々一
(
まんまんいち
)
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
その
他
(
た
)
の
神司
(
かみがみ
)
にして、
055
かれ
常世彦
(
とこよひこ
)
の
奸策
(
かんさく
)
におちいり、
056
遠
(
とほ
)
く
衆
(
しう
)
を
率
(
ひき
)
ゐて
出席
(
しゆつせき
)
せば、
057
混乱
(
こんらん
)
の
極
(
きよく
)
に
達
(
たつ
)
したる
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
はこれを
統轄
(
とうかつ
)
する
神人
(
かみ
)
の
数
(
すう
)
を
減
(
げん
)
じ、
058
ますます
無勢力
(
むせいりよく
)
となるべし。
059
その
虚
(
きよ
)
に
乗
(
じやう
)
じて
彼
(
かれ
)
らの
一派
(
いつぱ
)
たる
美山彦
(
みやまひこ
)
以下
(
いか
)
の
邪神
(
じやしん
)
は
一
(
いち
)
時
(
じ
)
に
反旗
(
はんき
)
をあげ、
060
聖地
(
せいち
)
聖場
(
せいぢやう
)
を
蹂躙
(
じうりん
)
するは
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
にあり、
061
断
(
だん
)
じて
油断
(
ゆだん
)
あるべからず。
062
万々一
(
まんまんいち
)
常世彦
(
とこよひこ
)
にして
地上
(
ちじやう
)
の
世界
(
せかい
)
を
統一
(
とういつ
)
し、
063
国祖
(
こくそ
)
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
の
聖旨
(
せいし
)
に
奉答
(
ほうたふ
)
せむとするの
真実
(
しんじつ
)
誠意
(
せいい
)
あらば、
064
彼
(
かれ
)
らはまづ
国祖
(
こくそ
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
鎮
(
しづ
)
まりたまふこのヱルサレムの
聖地
(
せいち
)
に
参
(
ま
)
ゐのぼりて
国祖
(
こくそ
)
の
神
(
かみ
)
の
許可
(
きよか
)
をうけたる
上
(
うへ
)
、
065
天神
(
てんしん
)
地祇
(
ちぎ
)
の
神集
(
かむつど
)
ひに
集
(
つど
)
ひて
神議
(
かむはか
)
りすべき
神定
(
しんてい
)
の
聖地
(
せいち
)
、
066
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
において
大会議
(
だいくわいぎ
)
を
開
(
ひら
)
かざるべからず。
067
苟
(
いやし
)
くも
地上
(
ちじやう
)
一般
(
いつぱん
)
の
国魂神
(
くにたまがみ
)
を
集
(
あつ
)
めて
世界
(
せかい
)
の
大事
(
だいじ
)
を
決定
(
けつてい
)
するに、
068
常世国
(
とこよのくに
)
をもつて
中心
(
ちうしん
)
たるもののごとく、
069
聖地
(
せいち
)
のごとく
振
(
ふ
)
れ
舞
(
ま
)
はむとするは、
070
はじめより
天地
(
てんち
)
の
神定
(
しんてい
)
に
背反
(
はいはん
)
せる
破律
(
はりつ
)
的
(
てき
)
悪行為
(
あくかうゐ
)
にして、
071
却
(
かへ
)
つて
天地
(
てんち
)
を
混乱
(
こんらん
)
せしむるものなり。
072
よろしく
今回
(
こんくわい
)
の
大会議
(
だいくわいぎ
)
はヱルサレムにおいて
開催
(
かいさい
)
すべく
常世彦
(
とこよひこ
)
に
勧告
(
くわんこく
)
せよ』
073
と
宣示
(
せんじ
)
したまひける。
074
このとき
常世
(
とこよ
)
の
国
(
くに
)
より
第二
(
だいに
)
の
使者
(
ししや
)
として
広若
(
ひろわか
)
なる
者
(
もの
)
諸々
(
もろもろ
)
の
従者
(
じゆうしや
)
を
率
(
ひき
)
ゐて
来
(
きた
)
り、
075
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
以下
(
いか
)
の
重職
(
ぢうしよく
)
の
出席
(
しゆつせき
)
を
促
(
うなが
)
しやまず。
076
聖地
(
せいち
)
の
会議
(
くわいぎ
)
は
事足姫
(
ことたるひめ
)
の
大反対
(
だいはんたい
)
のため
連日
(
れんじつ
)
連夜
(
れんや
)
の
会議
(
くわいぎ
)
を
重
(
かさ
)
ねて、
077
未
(
いま
)
だその
解決
(
かいけつ
)
にまでいたらざりし
時
(
とき
)
なりき。
078
第一
(
だいいち
)
の
使者
(
ししや
)
たる
竜山別
(
たつやまわけ
)
、
079
第二
(
だいに
)
の
使者
(
ししや
)
広若
(
ひろわか
)
はしきりにその
回答
(
くわいたふ
)
を
迫
(
せま
)
つて
止
(
や
)
まざりける。
080
ここに
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
は
衆議
(
しうぎ
)
の
如何
(
いかん
)
にかかはらず、
081
行成彦
(
ゆきなりひこ
)
をして
常世
(
とこよ
)
の
会議
(
くわいぎ
)
に
列
(
れつ
)
せしめむと
決心
(
けつしん
)
の
色
(
いろ
)
を
面
(
おもて
)
にあらはし、
082
すみやかに
決定
(
けつてい
)
すべきことを
主張
(
しゆちやう
)
したり。
083
母
(
はは
)
の
事足姫
(
ことたるひめ
)
は
前述
(
ぜんじゆつ
)
の
不賛成
(
ふさんせい
)
説
(
せつ
)
を
固持
(
こぢ
)
して
少
(
すこ
)
しも
譲
(
ゆづ
)
るの
色
(
いろ
)
なく、
084
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
以下
(
いか
)
の
神人
(
かみがみ
)
は
進退
(
しんたい
)
これ
谷
(
きは
)
まり、
085
青息
(
あをいき
)
吐息
(
といき
)
の
体
(
てい
)
なりける。
086
かかる
時
(
とき
)
しも
常世彦
(
とこよひこ
)
の
間者
(
かんじや
)
にして
美山彦
(
みやまひこ
)
の
幕下
(
ばくか
)
なる
清熊
(
きよくま
)
は
進
(
すす
)
み
出
(
い
)
で、
087
さも
横柄
(
わうへい
)
に
諸神人
(
しよしん
)
を
見廻
(
みまは
)
し
梟
(
ふくろ
)
のごとき
眼
(
め
)
を
開
(
ひら
)
きながら、
088
『
諸神人
(
しよしん
)
は
如何
(
いか
)
に
思
(
おも
)
はるるか
知
(
し
)
らざれども、
089
現今
(
げんこん
)
の
聖地
(
せいち
)
、
090
ヱルサレムの
勢力
(
せいりよく
)
は
極
(
きは
)
めて
微弱
(
びじやく
)
にして、
091
その
運命
(
うんめい
)
また
風前
(
ふうぜん
)
の
燈火
(
ともしび
)
に
等
(
ひと
)
し。
092
いかに
神定
(
しんてい
)
の
聖地
(
せいち
)
なればとて、
093
かかる
微力
(
びりよく
)
なる
神人
(
かみがみ
)
の
集団
(
しふだん
)
をもつて、
094
かの
強大
(
きやうだい
)
なる
常世国
(
とこよのくに
)
の
勢力
(
せいりよく
)
に
対抗
(
たいかう
)
せむとするは
実
(
じつ
)
に
無謀
(
むぼう
)
の
極
(
きよく
)
にあらずや。
095
万々一
(
まんまんいち
)
常世彦
(
とこよひこ
)
の
怒
(
いか
)
りに
触
(
ふ
)
れむか、
096
巌石
(
がんせき
)
をもつて
卵
(
たまご
)
を
打
(
う
)
ち
砕
(
くだ
)
くよりも
脆
(
もろ
)
きは、
097
現今
(
げんこん
)
聖地
(
せいち
)
の
真相
(
しんさう
)
ならずや。
098
諺
(
ことわざ
)
にも
長
(
なが
)
きものには
巻
(
ま
)
かれよ、
099
といふことあり。
100
立寄
(
たちよ
)
れば
大樹
(
たいじゆ
)
の
蔭
(
かげ
)
とかや。
101
しかるに
神定
(
しんてい
)
とか、
102
聖地
(
せいち
)
とかの、
103
ほとんど
有名
(
いうめい
)
無実
(
むじつ
)
の
旧習
(
きうしふ
)
や、
104
形式
(
けいしき
)
にとらはれて
時代
(
じだい
)
の
趨勢
(
すうせい
)
を
弁
(
わきま
)
へず、
105
天下
(
てんか
)
の
同情
(
どうじやう
)
を
失墜
(
しつつゐ
)
し、
106
つひには
自滅
(
じめつ
)
を
招
(
まね
)
くよりも、
107
今日
(
こんにち
)
のごとき
千載
(
せんざい
)
一遇
(
いちぐう
)
の
好機
(
かうき
)
をとらへ、
108
すみやかに
出席
(
しゆつせき
)
を
諾
(
だく
)
し、
109
おほいに
神政
(
しんせい
)
の
基礎
(
きそ
)
を
固
(
かた
)
め、
110
もつて
災禍
(
さいくわ
)
を
未萠
(
みばう
)
に
防
(
ふせ
)
ぐこそ、
111
策
(
さく
)
の
上々
(
じやうじやう
)
たるものなるべし』
112
と、
113
言辞
(
ことば
)
を
尽
(
つく
)
して
述
(
の
)
べたてにけり。
114
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
は
板挟
(
いたばさ
)
みの
姿
(
すがた
)
となり、
115
兎
(
と
)
やせむ
角
(
かく
)
や
決
(
けつ
)
せむと
焦慮
(
せうりよ
)
さるる
折
(
をり
)
しも、
116
大道別
(
おほみちわけ
)
の
密使
(
みつし
)
として
鷹依別
(
たかよりわけ
)
は
霊鷹
(
れいよう
)
と
変
(
へん
)
じ、
117
常世
(
とこよ
)
の
国
(
くに
)
より
飛
(
と
)
びきたりて
密書
(
みつしよ
)
を
口
(
くち
)
にくはへ、
118
これを
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
に
渡
(
わた
)
し、
119
ただちに
天空
(
てんくう
)
さして
姿
(
すがた
)
をかくしたりける。
120
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
はこの
信書
(
しんしよ
)
を
見
(
み
)
るや
顔色
(
がんしよく
)
俄
(
にはか
)
に
変
(
へん
)
じ、
121
急病
(
きふびやう
)
と
称
(
しよう
)
してこの
議席
(
ぎせき
)
を
退出
(
たいしゆつ
)
したり。
122
アヽこの
結末
(
けつまつ
)
はいかに
展開
(
てんかい
)
するならむか。
123
(
大正一〇・一二・一五
旧一一・一七
出口瑞月
)
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(B)
(N)
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