霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第三章 救世神(きうせいしん)〔八六九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第31巻 海洋万里 午の巻 篇:第1篇 千状万態 よみ(新仮名遣い):せんじょうばんたい
章:第3章 救世神 よみ(新仮名遣い):きゅうせいしん 通し章番号:869
口述日:1922(大正11)年08月18日(旧06月26日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年9月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる] 主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-03-08 18:57:13 OBC :rm3103
愛善世界社版:27頁 八幡書店版:第6輯 50頁 修補版: 校定版:27頁 普及版:11頁 初版: ページ備考:
001天気(てんき)晴朗(せいらう)にして
002蒼空(さうくう)一点(いつてん)雲翳(うんえい)もなく
003()(のう)(こう)(しやう)(おのおの)(その)(げふ)(たのし)
004常世(とこよ)(はる)(いは)ひつつ
005(あるひ)(めと)(あるひ)()(うた)
006山河(さんか)(きよ)くさやけく
007樹木(じゆもく)天然(てんねん)舞踏(ぶたふ)をなし
008渓流(けいりう)自然(しぜん)音楽(おんがく)(そう)
009(とり)(こづゑ)(うた)(てふ)()()
010(はな)(たはむ)れ、嬉々(きき)として(あそ)べる
011平安(へいあん)無事(ぶじ)天地(てんち)現象(げんしやう)
012さながら神代(かみよ)(ごと)くなり
013(またた)(うち)一天(いつてん)(にはか)()(くも)
014満天(まんてん)(すみ)(なが)せし(ごと)
015洋々(やうやう)として紺碧(こんぺき)
016(そら)(かけ)諸鳥(もろとり)
017(たちま)地上(ちじやう)(むか)つて
018()()(ごと)()(きた)
019大地(だいち)(たちま)震動(しんどう)
020天国(てんごく)浄土(じやうど)(たちま)ちに
021地獄(ぢごく)餓鬼道(がきだう)畜生道(ちくしやうだう)
022修羅(しゆら)(ちまた)一変(いつぺん)
023時々(じじ)刻々(こくこく)大地(だいち)震動(しんどう)
024猛烈(まうれつ)(くは)(きた)而已(のみ)
025山岳(さんがく)(くづ)れ、原野(げんや)()
026民家(みんか)(たふ)橋梁(けうりやう)(たちま)墜落(つゐらく)
027彼方(あなた)此方(こなた)炎々(えんえん)
028(てん)をこがして()えあがる
029空前(くうぜん)絶後(ぜつご)大火災(だいくわさい)
030()()もよだつ(すさま)じさ
031(かみ)(めぐみ)天国(てんごく)
032(あめ)(した)なる神人(かみびと)
033(ねぢ)(まが)れる(たましひ)
034(しこ)言霊(ことたま)(かさ)なりて
035妖邪(ようじや)空気(くうき)鬱積(うつせき)
036天地(てんち)主宰(しゆさい)大神(おほかみ)
037大御心(おほみこころ)(くも)らせて
038(たちま)(おこ)天変(てんぺん)地妖(ちよう)
039(つつし)むべきは()(ひと)
040(みみ)(はな)(くち)村肝(むらきも)
041(こころ)持様(もちやう)(ひと)つなり
042あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
043()れの惨状(さんじやう)()るにつけ
044高砂島(たかさごじま)国人(くにびと)
045(かみ)(たふと)御心(みこころ)
046完美(うまら)委曲(つばら)体得(たいとく)
047いよいよ(ここ)天地(あめつち)
048(かみ)権威(けんゐ)畏服(ゐふく)して
049(こころ)(なほ)(おこな)ひを
050(あらた)(かみ)(つか)へたる
051(たふと)(むかし)物語(ものがたり)
052(かみ)のまにまに()()つる
053あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
054(かみ)御霊(みたま)(さち)はひて
055(とほ)神代(かみよ)()まひたる
056高砂島(たかさごじま)人々(ひとびと)
057()ふも(さら)なり(あめ)(した)
058四方(よも)御国(みくに)大空(おほぞら)
059きらめく(ほし)(かず)(ごと)
060(うま)()ひたる人々(ひとびと)
061(むかし)(こと)(おも)ふまじ
062(こころ)(きよ)()(きよ)
063転迷(てんめい)開悟(かいご)(しをり)にと
064(こころ)(きざ)みて惟神(かむながら)
065(かみ)(おん)()(うま)れたる
066(わが)天職(てんしよく)(つく)せかし。
067そもそも(かみ)万物(ばんぶつ)
068普遍(ふへん)(たま)神霊(しんれい)
069(ひと)天地(てんち)御水火(みいき)より
070(うま)()でたる(かみ)御子(みこ)
071(たふと)(かみ)(にく)(みや)
072(すめ)大神(おほかみ)神力(しんりき)
073発揮(はつき)(たま)ひて天地(あめつち)
074(ひら)かせ(たま)司宰者(しさいしや)
075(うま)(きた)りし(ひと)()
076(その)天職(てんしよく)自覚(じかく)して
077(まこと)(かみ)(ふく)せよや
078(あさひ)()(とも)(くも)(とも)
079(つき)()(とも)()くる(とも)
080仮令(たとへ)大地(だいち)(ふる)(とも)
081(やま)()(うみ)(かは)(とも)
082(この)()(つく)(たま)ひたる
083(かみ)御前(みまへ)真心(まごころ)
084(つく)しまつりて(ひと)たるの
085(つと)めを(つく)惟神(かむながら)
086(かみ)(なんぢ)(とも)にあり
087(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
088(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
089(けが)()てたる(ひと)()
090(つみ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)
091()(なほ)します天津(あまつ)(かみ)
092国津(くにつ)(かみ)(たち)八百万(やほよろづ)
093国魂神(くにたまがみ)(はじ)めとし
094(われ)()(した)しく(まも)ります
095産土神(うぶすながみ)(うやま)ひて
096(この)(うる)はしき天地(あめつち)
097暴風(ばうふう)洪水(こうずゐ)大火(たいくわ)なく
098饑饉(ききん)戦争(せんそう)病気(びやうき)なく
099四海(しかい)同胞(どうはう)()神慮(しんりよ)
100(あさ)(ゆふ)なに(かへり)みて
101(かみ)()さしの天職(てんしよく)
102(つく)させ(たま)へと(いの)れかし
103あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
104御霊(みたま)(さち)はひましませよ。
105 ヒルの(みやこ)楓別(かえでわけの)(みこと)(いもうと)紅井姫(くれなゐひめ)()容色(ようしよく)(なら)びなき、106今年(ことし)十九(じふく)(はる)(むか)へた美人(びじん)ありけり。107日暮(ひぐら)(がは)(みづ)(おほい)減少(げんせう)し、108数多(あまた)溌溂(はつらつ)たる鮮魚(せんぎよ)(いづ)れも下流(かりう)のヒルの(みやこ)附近(ふきん)に、109大部分(だいぶぶん)(あつ)まり(きた)り、110鵜飼(うがひ)(あそ)びは昼夜(ちうや)区別(くべつ)なく、111(さかん)(おこな)はれける。112紅井姫(くれなゐひめ)侍女(じぢよ)として(つか)へまつれる、113アリー、114サールの二女(にぢよ)(やかた)内事(ないじ)(つかさど)るモリスと(とも)に、115一度(いちど)(この)鵜飼(うがひ)(あそ)びを(こころ)みたく希望(きばう)しゐたりしが、116(なん)()つても(つと)めの()(うへ)117自由(じいう)にならぬ(かな)しさに、118()りある(ごと)紅井姫(くれなゐひめ)(まへ)()で、119日暮(ひぐら)(がは)鵜飼(うがひ)(もつと)壮快(さうくわい)なる(こと)(はな)()たりける。120紅井姫(くれなゐひめ)侍女(じぢよ)面白(おもしろ)さうな(はなし)(やや)(こころ)(かたむ)け、121(みづか)(あに)楓別(かえでわけの)(みこと)(むか)つて(いち)(にち)清遊(せいいう)(ゆる)されむ(こと)()ひければ、122楓別(かえでわけの)(みこと)何時(いつ)深窓(しんそう)にのみ()りて、123外出(ぐわいしゆつ)せざる紅井姫(くれなゐひめ)のたまたまの希望(きばう)なれば、124(いな)むに(よし)なく、125(こころよ)(これ)(ゆる)し、126内事(ないじ)(つかさ)モリスを(はじ)め、127アリー、128サールの侍女(じぢよ)(したが)へ、129(その)()四五(しご)従者(じゆうしや)(とも)に、130城外(じやうぐわい)(なが)るる日暮(ひぐら)(がは)鵜飼(うがひ)(あそ)びを(ゆる)したりける。
131 (ここ)紅井姫(くれなゐひめ)(てん)にも(のぼ)心地(ここち)して、132モリス以下(いか)(したが)へ、133鵜飼(うがひ)(あそ)びを(をは)り、134数多(あまた)鮮魚(せんぎよ)生捕(いけど)り、135勝誇(かちほこ)つたる面色(おももち)にて城下(じやうか)(かへ)(きた)(をり)しもあれや、136(にはか)天地(てんち)震動(しんどう)し、137大地(だいち)上下(じやうげ)左右(さいう)動揺(どうえう)(はじ)め、138家屋(かをく)はベタベタと将棋倒(しやうぎだふ)しになり、139紅井姫(くれなゐひめ)一行(いつかう)(また)市内(しない)家屋(かをく)(あつ)せられ、140(けむり)(つつ)まれ()へずなりける。
141 火災(くわさい)各所(かくしよ)(おこ)り、142(たちま)ちヒルの(みやこ)阿鼻(あび)叫喚(けうくわん)(ちまた)(くわ)しぬ。143()かる(ところ)宣伝歌(せんでんか)(うた)(なが)悠々(いういう)として(すす)(きた)一人(ひとり)宣伝使(せんでんし)は、144国依別(くによりわけ)宣伝使(せんでんし)なりける。
145 両側(りやうがは)家屋(かをく)街路(がいろ)無惨(むざん)にも滅茶(めつちや)々々(めつちや)(たふ)れ、146()追々(おひおひ)前後(ぜんご)左右(さいう)より()(きた)(その)物凄(ものすご)さ。147(たちま)(けぶり)(つつ)まれて、148咫尺(しせき)(べん)ぜざるに(いた)れり。149間近(まじか)足許(あしもと)(きこ)ゆる(をんな)悲鳴(ひめい)150国依別(くによりわけ)宣伝使(せんでんし)は、151(その)(こゑ)目当(めあ)てに(さぐ)()り、152(おさ)へられたる(はしら)剛力(がうりき)(まか)せて()(のぞ)き、153何人(なにびと)かは()らね(ども)154矢庭(やには)()()ひ、
155国依別天津(あまつ)(かみ)156国津(くにつ)(かみ)157国魂(くにたま)(かみ)158産土(うぶすな)(かみ)159(いち)()(はや)(この)惨状(さんじやう)(たす)(たま)へ……』
160(いの)りつつ宣伝歌(せんでんか)をうたひ、161(けぶり)(なか)をかきわけて、162ヒルの(みやこ)中央(ちうおう)下津(したつ)岩根(いはね)岩石(がんせき)()(なら)べたる自然(しぜん)要害地(えうがいち)163楓別(かえでわけの)(みこと)神館(かむやかた)(おも)はず()らず()()きぬ。
164 国依別(くによりわけ)はヤツと(むね)()(おろ)し、165(をんな)()より(その)()におろし、166ホツト(いき)をつぎにける。167(をんな)(ほそ)(こゑ)にて、
168女(紅井姫)何処(どこ)(かた)かは(ぞん)じませぬが、169(あやふ)(ところ)()(たす)(くだ)さいまして、170有難(ありがた)御座(ござ)います。171(まつた)くあなた(さま)(わらは)(いのち)をお(たす)(くだ)さいました(まこと)生神(いきがみ)(さま)御座(ござ)いませう』
172感謝(かんしや)(なみだ)(しぼ)り、173()(あは)()(をが)む。174国依別(くによりわけ)言葉(ことば)(しづ)かに、
175国依別(わたし)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)御座(ござ)います。176これの神館(かむやかた)にまします楓別(かえでわけの)(みこと)(さま)一度(いちど)()(かか)りたく、177遥々(はるばる)(たづ)ねて(まゐ)途中(とちう)(おい)て、178(いま)大震害(だいしんがい)179(おも)はずあなたを()(たす)けしたのも、180(まつた)(かみ)(さま)()引合(ひきあは)せで御座(ござ)いませう。181()(れい)をいはれては(かへつ)迷惑(めいわく)(ぞん)じます』
182紅井姫(わらは)楓別(かえでわけの)(みこと)(いもうと)紅井姫(くれなゐひめ)(まを)(もの)183日暮(ひぐら)(がは)鵜飼(うがひ)(あそ)びの(かへ)るさ、184(おも)ひもかけぬ大地震(だいぢしん)(やく)()ひ、185(いのち)(あやふ)(ところ)186あなたに(たす)けられた(もの)御座(ござ)います。187サアサア(はや)()(とほ)(くだ)さいませ。188(あに)もさぞ(よろこ)(こと)御座(ござ)いませう』
189国依別『あゝ左様(さやう)御座(ござ)いましたか。190不思議(ふしぎ)御縁(ごえん)御座(ござ)いますなア。191(しか)(なが)ら……アレ御覧(ごらん)なさいませ。192四方(よも)山々(やまやま)(さかん)噴火(ふんくわ)(はじ)め、193黒雲(こくうん)(てん)(ふう)じ、194()()け、195各所(かくしよ)より濁水(だくすい)()()し、196(はや)くも低地(ていち)大洪水(だいこうずゐ)となり、197人々(ひとびと)()(さけ)(こゑ)は、198刻々(こくこく)(たか)まりて(まゐ)りました。199(わたくし)(これ)より(きう)(たま)神力(しんりき)(もつ)て、200(この)天変(てんぺん)地妖(ちえう)(しづ)め、201万民(ばんみん)(たす)けねばなりませぬ。202貴女(あなた)はどうか(はや)くお(やかた)()這入(はい)(くだ)さいませ。203後程(のちほど)(まゐ)りますから……』
204紅井姫左様(さやう)ならばお(さき)失礼(しつれい)(いた)します。205キツと()()(まを)して()りますから、206(かなら)ずお這入(はい)(くだ)さいませや』
207()ひすてて、208(やかた)(うち)(あはた)だしく駆入(かけい)りにける。209国依別(くによりわけ)一心(いつしん)に、
210国依別(くに)大御祖(おほみおや)国治立(くにはるたちの)(みこと)211豊国姫(とよくにひめの)(みこと)212国魂(くにたま)(かみ)213(いち)()(はや)(この)地異(ちい)天変(てんぺん)(しづ)め、214青人草(あをひとぐさ)(まを)すも(さら)なり、215一切(いつさい)生物(せいぶつ)()(すく)(くだ)さりませ……』
216(ねん)じ、217全身(ぜんしん)霊力(れいりよく)()め、218(あま)数歌(かずうた)(こゑ)高々(たかだか)()りあげ、219『ウーウー』とウの言霊(ことたま)発射(はつしや)すれば、220不思議(ふしぎ)大地(だいち)震動(しんどう)(たちま)休止(きうし)し、221諸山(しよざん)噴火(ふんくわ)(したが)つて(とどま)り、222噴出(ふんしゆつ)する洪水(こうずゐ)はピタリと()まつて、223()()(うち)減水(げんすい)(はじ)めたり。224言霊(ことたま)伊吹(いぶき)(ちから)(いちじる)しく、225満天(まんてん)(つつ)みし黒雲(くろくも)(ぬぐ)ふが(ごと)()(わた)り、226歓喜(くわんき)太陽(たいやう)煌々(くわうくわう)として中天(ちうてん)(かがや)き、227下界(げかい)惨状(さんじやう)(あは)れげに(てら)(たま)うた。
228 楓別(かえでわけの)(みこと)高殿(たかどの)(あが)り、229(この)惨状(さんじやう)(すく)はむと、230一心(いつしん)不乱(ふらん)紅井姫(くれなゐひめ)()(うへ)(こと)などは、231スツカリ念頭(ねんとう)より忘却(ばうきやく)して、232只々(ただただ)天下(てんか)万民(ばんみん)(ため)祈願(きぐわん)をこらしつつありき。
233 ()かる(ところ)国依別(くによりわけ)宣伝使(せんでんし)(あら)はれ(きた)りて、234天津(あまつ)祝詞(のりと)生言霊(いくことたま)円満(ゑんまん)清朗(せいらう)()()げければ、235一切(いつさい)地異(ちい)天変(てんぺん)言霊(ことたま)神力(しんりき)()りて、236(ふたた)安静(あんせい)()し、237天日(てんじつ)(ひか)りを(あふ)ぐに(いた)り、238万民(ばんみん)歓喜(くわんき)(こゑ)239天地(てんち)()(わた)りける。240アヽ惟神(かむながら)241惟神(かむながら)242生言霊(いくことたま)神力(しんりき)243()(たふと)さの(かぎ)りと()ふべし。
244 紅井姫(くれなゐひめ)報告(はうこく)()り、245楓別(かえでわけの)(みこと)驚喜(きやうき)(なが)ら、246(あはた)だしく国依別(くによりわけ)()てる(まへ)(きた)りて、247(その)神力(しんりき)感賞(かんしやう)し、248()つ、
249楓別命紅井姫(くれなゐひめ)(いのち)(まで)(すく)(たま)ひし(こと)有難(ありがた)さよ、250()(れい)言辞(ことば)(つく)(がた)し……』
251感涙(かんるい)(むせ)(なが)ら、252国依別(くによりわけ)(ともな)ひて、253奥殿(おくでん)()して(すす)()く。
254 ()第一(だいいち)国依別(くによりわけ)言葉(ことば)()れ、255非常時(ひじやうじ)(ため)とて、256(たくは)へおきたる五穀(ごこく)(くら)(ひら)き、257楓別(かえでわけの)(みこと)258国依別(くによりわけ)259紅井姫(くれなゐひめ)(はじ)めとし、260秋山別(あきやまわけ)261科山別(しなやまわけ)駿馬(しゆんめ)(またが)り、262城下(じやうか)(くま)なく()(めぐ)り、263大音声(だいおんじやう)にて、
264市中(しちう)人々(ひとびと)よ、265一刻(いつこく)(はや)くヒルの(しろ)神館(かむやかた)()(きた)れ。266(なんぢ)()一同(いちどう)(たす)(つか)はさむ!』
267市中(しちう)(くま)なく、268泥濘(でいねい)(みち)()(めぐ)りけるにぞ、269(はしら)(あつ)せられて半死(はんし)半生(はんしやう)となりし(もの)270(みづ)(おぼ)れて、271(はや)くも死亡(しぼう)せし(もの)272()()かれたる(もの)など、273(その)惨状(さんじやう)()(あて)られぬ(ばか)りなりけり。
274 楓別(かえでわけの)(みこと)秋山別(あきやまわけ)275科山別(しなやまわけ)(めい)じ、276(にはか)館内(くわんない)男女(だんぢよ)をして()()しをなさしめ、277日夜(にちや)救済(きうさい)(つと)め、278負傷者(ふせうしや)鎮魂(ちんこん)(もつ)(これ)(なを)しやり、279(あまね)数多(あまた)人々(ひとびと)仁恵(じんけい)(ほどこ)し、280国依別(くによりわけ)神力(しんりき)楓別(かえでわけの)(みこと)仁愛(じんあい)真心(まごころ)(あまね)国内(こくない)喧伝(けんでん)さるるに(いた)れり。281(これ)より国依別(くによりわけ)楓別(かえでわけの)(みこと)(すす)むる(まま)に、282(しばら)神館(かむやかた)(あし)(とど)め、283数多(あまた)国人(くにびと)神教(しんけう)(あらた)(つた)へけるが、284今迄(いままで)ウラル(けう)やバラモン(けう)(しん)()たる人々(ひとびと)も、285(この)(たび)地異(ちい)天変(てんぺん)()つて、286三五教(あななひけう)(すく)はれたるを(こころ)(そこ)より打喜(うちよろこ)び、287国内(こくない)(こぞ)つて三五(あななひ)(まこと)信徒(しんと)となりにける。
288大正一一・八・一八 旧六・二六 松村真澄録)
289(昭和九・一二・一六 王仁校正)

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