霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
設定
|
ヘルプ
ホーム
霊界物語
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
第64巻(卯の巻)上
序
総説
第1篇 日下開山
第1章 橄欖山
第2章 宣伝使
第3章 聖地夜
第4章 訪問客
第5章 至聖団
第2篇 聖地巡拝
第6章 偶像都
第7章 巡礼者
第8章 自動車
第9章 膝栗毛
第10章 追懐念
第3篇 花笑蝶舞
第11章 公憤私憤
第12章 誘惑
第13章 試練
第14章 荒武事
第15章 大相撲
第16章 天消地滅
第4篇 遠近不二
第17章 強請
第18章 新聞種
第19章 祭誤
第20章 福命
第21章 遍路
第22章 妖行
第5篇 山河異涯
第23章 暗着
第24章 妖蝕
第25章 地図面
第26章 置去
第27章 再転
余白歌
×
設定
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
文字サイズ
S
【標準】
M
L
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側だけに表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注[※]用語解説
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
【標準】
脚注マークを表示しない
脚注[*]編集用
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
脚注マークを表示しない
【標準】
外字の外周色
[?]
一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。
[×閉じる]
無色
【標準】
赤色
現在のページには外字は使われていません
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サブスク完了しました
。どうもありがとうございます。
|
サイトをリニューアルしました。不具合がある場合は
従来バージョン
をお使い下さい
霊界物語
>
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
>
第64巻(卯の巻)上
> 第1篇 日下開山 > 第2章 宣伝使
<<< 橄欖山
(B)
(N)
聖地夜 >>>
第二章
宣伝使
(
せんでんし
)
〔一六三一〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第64巻上 山河草木 卯の巻上
篇:
第1篇 日下開山
よみ(新仮名遣い):
ひのしたかいさん
章:
第2章 宣伝使
よみ(新仮名遣い):
せんでんし
通し章番号:
1631
口述日:
1923(大正12)年07月10日(旧05月27日)
口述場所:
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年10月16日
概要:
舞台:
エルサレムへ向かう列車の中
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-05-24 10:18:02
OBC :
rm64a02
愛善世界社版:
17頁
八幡書店版:
第11輯 383頁
修補版:
校定版:
17頁
普及版:
初版:
ページ備考:
派生
[?]
この文献を底本として書かれたと思われる文献です。
[×閉じる]
:
出口王仁三郎著作集 > 第二巻 変革と平和 > 第三部 『霊界物語』の思想 > 宣伝使
001
カンタラ
駅
(
えき
)
からスエズ
運河
(
うんが
)
を
横
(
よこ
)
ぎつて、
002
エルサレム
行
(
ゆき
)
の
軍用
(
ぐんよう
)
列車
(
れつしや
)
に
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
みし
一人
(
ひとり
)
の
東洋人
(
とうやうじん
)
ありき。
003
汽車
(
きしや
)
は
茫々
(
ばうばう
)
たる
大砂漠
(
だいさばく
)
の
真中
(
まんなか
)
を
一瀉
(
いつしや
)
千里
(
せんり
)
の
勢
(
いきほひ
)
で
馳走
(
ちそう
)
して
居
(
ゐ
)
る。
004
窓外
(
そうぐわい
)
は、
005
森林
(
しんりん
)
も
田畑
(
たはた
)
も、
006
河川
(
かせん
)
も
村落
(
そんらく
)
も
人
(
ひと
)
の
影
(
かげ
)
さへも、
007
眼
(
め
)
に
入
(
い
)
らない
寂寥
(
せきれう
)
さである。
008
所々
(
ところどころ
)
に
小屋
(
こや
)
の
様
(
やう
)
な、
009
殺風景
(
さつぷうけい
)
な
停車場
(
ていしやぢやう
)
が
黙々
(
もくもく
)
として
建
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
010
シナイ
山
(
ざん
)
は
遥
(
はるか
)
の
遠方
(
ゑんぱう
)
にボンヤリと
霞
(
かす
)
んでゐる。
011
ユデヤの
高地
(
かうち
)
に
掛
(
かか
)
つたと
見
(
み
)
えて、
012
丘
(
をか
)
が
刻々
(
こくこく
)
に
急勾配
(
きふこうばい
)
になつて、
013
橄欖
(
かんらん
)
の
樹
(
き
)
が
窓外
(
そうぐわい
)
に
追々
(
おひおひ
)
と
見
(
み
)
えて
来
(
く
)
る。
014
四十
(
しじつ
)
歳
(
さい
)
前後
(
ぜんご
)
の、
015
一人
(
ひとり
)
の
眼
(
め
)
のクルリとした
色
(
いろ
)
の
浅黒
(
あさぐろ
)
い、
016
何処
(
どこ
)
ともなしに
凛々
(
りり
)
しい
東洋人
(
とうやうじん
)
らしき
宣伝使
(
せんでんし
)
は、
017
高砂島
(
たかさごじま
)
から
派遣
(
はけん
)
されて
数十
(
すうじふ
)
日間
(
にちかん
)
の
海洋
(
かいやう
)
を
渡
(
わた
)
り、
018
メシヤ
再臨
(
さいりん
)
の
先駆
(
せんく
)
として
神
(
かみ
)
の
命
(
めい
)
により
遥々
(
はるばる
)
出
(
で
)
て
来
(
き
)
たルートバハーの
教主
(
けうしゆ
)
ウヅンバラ・チヤンダーに
先
(
さき
)
だつて
来
(
き
)
た、
019
ブラバーサと
云
(
い
)
ふ
紳士
(
しんし
)
なり。
020
ブラバーサは
世界
(
せかい
)
各国
(
かくこく
)
の
言語
(
げんご
)
にも
通
(
つう
)
じ、
021
且
(
か
)
つ
近来
(
きんらい
)
流行
(
りうかう
)
のエスペラント
語
(
ご
)
にも
精通
(
せいつう
)
し
居
(
ゐ
)
たり。
022
それ
故
(
ゆゑ
)
特
(
とく
)
にルートバハーの
宣伝使
(
せんでんし
)
として
抜擢
(
ばつてき
)
され、
023
万里
(
ばんり
)
の
海洋
(
かいやう
)
を
打渡
(
うちわた
)
り、
024
異域
(
いゐき
)
の
空
(
そら
)
に
聖跡
(
せいせき
)
を
尋
(
たづ
)
ねてメシヤ
再臨
(
さいりん
)
の
先鋒
(
せんぽう
)
として
赴任
(
ふにん
)
したのである。
025
このブラバーサには
郷国
(
きやうこく
)
高砂島
(
たかさごじま
)
に
一人
(
ひとり
)
の
妻
(
つま
)
と
一人
(
ひとり
)
の
愛娘
(
まなむすめ
)
が
残
(
のこ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
026
ブラバーサは
窓外
(
そうぐわい
)
の
際限
(
さいげん
)
もなく
広
(
ひろ
)
く
展開
(
てんかい
)
せる
砂漠
(
さばく
)
を
眺
(
なが
)
めて、
027
聖者
(
せいじや
)
の
古
(
いにしへ
)
の
事蹟
(
じせき
)
を
思
(
おも
)
ひ
浮
(
うか
)
べ、
028
感慨
(
かんがい
)
無量
(
むりやう
)
の
体
(
てい
)
で
吐息
(
といき
)
を
漏
(
も
)
らし
居
(
ゐ
)
たり。
029
隣席
(
りんせき
)
に
控
(
ひか
)
えてシガーを
燻
(
くゆ
)
らして
居
(
ゐ
)
た
白髪
(
はくはつ
)
の
老紳士
(
らうしんし
)
は、
030
ブラバーサの
傍近
(
そばちか
)
く
寄
(
よ
)
つて、
031
さも
馴々
(
なれなれ
)
しげに
握手
(
あくしゆ
)
を
求
(
もと
)
めた。
032
ブラバーサは
海洋
(
かいやう
)
万里
(
ばんり
)
の
不見
(
みず
)
不識
(
しらず
)
の
国
(
くに
)
で
同
(
おな
)
じ
車上
(
しやじやう
)
に
於
(
おい
)
て
握手
(
あくしゆ
)
を
求
(
もと
)
められたのは
実
(
じつ
)
に
意外
(
いぐわい
)
の
歓
(
よろこ
)
びに
打
(
う
)
たれざるを
得
(
え
)
なかつた。
033
ブラバーサは
直
(
ただち
)
に
立
(
た
)
つて
老紳士
(
らうしんし
)
と
握手
(
あくしゆ
)
を
交
(
まじ
)
へた
一刹那
(
いつせつな
)
、
034
百
(
ひやく
)
年
(
ねん
)
の
知己
(
ちき
)
に
逢
(
あ
)
つた
様
(
やう
)
な
懐
(
なつか
)
しさを
覚
(
おぼ
)
えた。
035
老紳士
(
らうしんし
)
は
馴
(
な
)
れ
馴
(
な
)
れしく、
036
バハーウラー
『
私
(
わたし
)
はバハイ
教
(
けう
)
のバハーウラーと
申
(
まを
)
すものですが、
037
メシヤの
再臨
(
さいりん
)
の
近
(
ちか
)
づきし
事
(
こと
)
を
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
より
承
(
うけたまは
)
り、
038
老躯
(
らうく
)
を
提
(
ひつさ
)
げて
常世国
(
とこよのくに
)
から
今日
(
けふ
)
漸
(
やつ
)
と
茲
(
ここ
)
まで
無事
(
ぶじ
)
到着
(
たうちやく
)
致
(
いた
)
しました。
039
貴師
(
あなた
)
は
何
(
いづ
)
れより
御
(
お
)
越
(
こ
)
しで
御座
(
ござ
)
いますか。
040
一寸
(
ちよつと
)
拝顔
(
はいがん
)
しただけでも
普通
(
ふつう
)
の
御人
(
ごじん
)
とは
見
(
み
)
えませぬ。
041
聖者
(
せいじや
)
と
御
(
お
)
見受
(
みうけ
)
いたしますが、
042
御
(
お
)
差支
(
さしつかへ
)
なくば
御
(
お
)
話
(
はな
)
しを
願
(
ねが
)
ひたいものですなア』
043
ブラバーサ
『ハイ
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
います。
044
私
(
わたし
)
も
貴師
(
あなた
)
の
様
(
やう
)
な
聖者
(
せいじや
)
に、
045
異域
(
いゐき
)
の
空
(
そら
)
で
而
(
しか
)
も
同
(
おな
)
じ
車中
(
しやちう
)
に
御
(
お
)
眼
(
め
)
にかかり、
046
互
(
たがひ
)
に
御
(
お
)
道
(
みち
)
の
談
(
はなし
)
を
交換
(
かうくわん
)
さして
致
(
いた
)
だくのは
望外
(
ばうぐわい
)
の
幸
(
さいは
)
ひで
御座
(
ござ
)
います。
047
実
(
じつ
)
は
私
(
わたし
)
は
高砂島
(
たかさごじま
)
の
中心
(
ちうしん
)
地点
(
ちてん
)
に
宮柱
(
みやばしら
)
太敷
(
ふとしき
)
立
(
た
)
てて
鎮
(
しづ
)
まりたまふ、
048
大国治立
(
おほくにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
の
御許
(
みもと
)
に
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
るプロパガンディストで、
049
ブラバーサと
申
(
まを
)
すもので
御座
(
ござ
)
いますが、
050
暫
(
しばら
)
くエルサレムの
霊気
(
れいき
)
に
触
(
ふ
)
れ、
051
神界
(
しんかい
)
の
御
(
ご
)
経綸
(
けいりん
)
の
一端
(
いつたん
)
に
奉仕
(
ほうし
)
いたしたきものと
神命
(
しんめい
)
のまにまに
遥々
(
はるばる
)
出向
(
しゆつかう
)
致
(
いた
)
しましたものです。
052
何分
(
なにぶん
)
宗教
(
しうけう
)
や
信仰
(
しんかう
)
には、
053
国籍
(
こくせき
)
や
人種別
(
じんしゆべつ
)
などの
忌
(
いま
)
はしき
障壁
(
しやうへき
)
は
御座
(
ござ
)
いませぬから、
054
何卒
(
なにとぞ
)
同胞
(
どうばう
)
として
親交
(
しんかう
)
を
願
(
ねが
)
ひます』
055
バハーウラー
『イヤ、
056
お
互様
(
たがひさま
)
に
御
(
ご
)
懇親
(
こんしん
)
を
願
(
ねが
)
ひませう。
057
私
(
わたし
)
は
現代
(
げんだい
)
の
宗教家
(
しうけうか
)
の
態度
(
たいど
)
に
飽
(
あ
)
き
足
(
た
)
らない
一
(
いち
)
人
(
にん
)
で
御座
(
ござ
)
います。
058
同
(
おな
)
じ
太陽
(
たいやう
)
の
光
(
ひかり
)
の
下
(
もと
)
に
生育
(
せいいく
)
する
吾々
(
われわれ
)
人類
(
じんるゐ
)
は、
059
何処
(
どこ
)
までも
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
最愛
(
さいあい
)
の
御子
(
みこ
)
として、
060
相愛
(
あひあい
)
し
相助
(
あひたす
)
け
合
(
あ
)
つて
行
(
ゆ
)
かねばなりませぬ。
061
そして
凡
(
すべ
)
ての
迷信
(
めいしん
)
から
脱離
(
だつり
)
した
宗教
(
しうけう
)
、
062
過去
(
くわこ
)
の
死神
(
ししん
)
死仏
(
しぶつ
)
は
言
(
い
)
ふ
迄
(
まで
)
も
無
(
な
)
く、
063
黴
(
かび
)
の
生
(
は
)
えた
形式
(
けいしき
)
から
解放
(
かいはう
)
された
宗教
(
しうけう
)
、
064
宗派
(
しうは
)
根性
(
こんじやう
)
を
超越
(
てうゑつ
)
した
真善
(
しんぜん
)
美愛
(
びあい
)
に
徹底
(
てつてい
)
した
宗教
(
しうけう
)
、
065
種々
(
しゆじゆ
)
の
伝説
(
でんせつ
)
や
附会
(
ふくわい
)
や
迷信
(
めいしん
)
を
交
(
まじ
)
へた
上
(
うへ
)
に
紛雑
(
ふんざつ
)
した
教理
(
けうり
)
と
註訳
(
ちうやく
)
に
織込
(
おりこ
)
まれた
曼陀羅
(
まんだら
)
的
(
てき
)
の
教典
(
けうてん
)
から
離脱
(
りだつ
)
した
宗教
(
しうけう
)
、
066
名実
(
めいじつ
)
一致
(
いつち
)
、
067
霊肉
(
れいにく
)
一体
(
いつたい
)
、
068
神人
(
しんじん
)
合一
(
がふいつ
)
、
069
聖凡
(
せいぼん
)
不二
(
ふじ
)
を
実現
(
じつげん
)
した
宗教
(
しうけう
)
、
070
其
(
その
)
時代
(
じだい
)
に
必要
(
ひつえう
)
あつて
起
(
おこ
)
れる
教祖
(
けうそ
)
を
以
(
もつ
)
て
唯一
(
ゆゐいつ
)
の
救世主
(
きうせいしゆ
)
となし、
071
教祖
(
けうそ
)
の
教示
(
けうじ
)
を
万世
(
ばんせい
)
不易
(
ふえき
)
の
聖言
(
せいげん
)
となす
偏狭
(
へんけふ
)
固陋
(
ころふ
)
なる
牢獄
(
らうごく
)
的
(
てき
)
信仰
(
しんかう
)
の
束縛
(
そくばく
)
を
解
(
と
)
いて、
072
万聖
(
ばんせい
)
の
大集会
(
だいしふくわい
)
即
(
すなは
)
ち≪
世界
(
せかい
)
の
国会開
(
こくくわいびら
)
き≫を
出現
(
しゆつげん
)
せしむる
宏大
(
かうだい
)
無辺
(
むへん
)
の
宗教
(
しうけう
)
、
073
一夫
(
いつぷ
)
一婦
(
いつぷ
)
の
大道
(
たいだう
)
を
明示
(
めいじ
)
した
宗教
(
しうけう
)
、
074
世間
(
せけん
)
と
出世間
(
しゆつせけん
)
の
障壁
(
しやうへき
)
を
除却
(
ぢよきやく
)
して、
075
真
(
しん
)
に
一実在
(
いちじつざい
)
の
生
(
い
)
ける
道
(
みち
)
を
教
(
をし
)
ふる
宗教
(
しうけう
)
、
076
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
、
077
信者
(
しんじや
)
と
不信者
(
ふしんじや
)
、
078
救済
(
きうさい
)
と
罪悪
(
ざいあく
)
、
079
天界
(
てんかい
)
と
地獄
(
ぢごく
)
とを
区別
(
くべつ
)
して
争論
(
そうろん
)
の
種
(
たね
)
を
蒔
(
ま
)
く
狭隘
(
けふあい
)
な
宗教
(
しうけう
)
から
脱却
(
だつきやく
)
して、
080
心底
(
しんてい
)
から
親愛
(
しんあい
)
の
目的
(
もくてき
)
として
凡
(
すべ
)
ての
人類
(
じんるゐ
)
を
見
(
み
)
る
所
(
ところ
)
の
真
(
しん
)
の
救世
(
きうせい
)
の
宗教
(
しうけう
)
、
081
国語
(
こくご
)
、
082
労働
(
らうどう
)
、
083
国際
(
こくさい
)
等
(
とう
)
の
問題
(
もんだい
)
、
084
学術
(
がくじゆつ
)
と
宗教
(
しうけう
)
との
問題
(
もんだい
)
等
(
とう
)
一切
(
いつさい
)
を
解決
(
かいけつ
)
し、
085
世界
(
せかい
)
人類
(
じんるゐ
)
をして
平等
(
べうどう
)
に
光明
(
くわうみやう
)
世界
(
せかい
)
の
住民
(
ぢうみん
)
たらしむる
権威
(
けんゐ
)
ある
宗教
(
しうけう
)
の
必要
(
ひつえう
)
に
迫
(
せま
)
られて、
086
数十
(
すうじふ
)
年間
(
ねんかん
)
あらゆる
迫害
(
はくがい
)
や
艱苦
(
かんく
)
と
戦
(
たたか
)
つて
来
(
き
)
たもので
御座
(
ござ
)
いますから、
087
貴師
(
あなた
)
もルートバハーの
神使
(
しんし
)
として
聖地
(
せいち
)
へ
御
(
ご
)
出張
(
しゆつちやう
)
遊
(
あそ
)
ばした
以上
(
いじやう
)
は、
088
互
(
たがひ
)
に
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
の
兄弟
(
きやうだい
)
として
相提携
(
あひていけい
)
し、
089
万国
(
ばんこく
)
の
民
(
たみ
)
を
天界
(
てんかい
)
に
救
(
すく
)
ふため、
090
持
(
も
)
ちつ
持
(
も
)
たれつの
親交
(
しんかう
)
を
願
(
ねが
)
ひたきものです』
091
ブラバーサ
『バハーウラー
様
(
さま
)
、
092
只今
(
ただいま
)
貴師
(
あなた
)
の
御
(
お
)
言葉
(
ことば
)
には
実
(
じつ
)
に
感服
(
かんぷく
)
いたしました。
093
私
(
わたし
)
が
奉
(
ほう
)
ずるルートバハーも、
094
その
主義
(
しゆぎ
)
精神
(
せいしん
)
に
於
(
おい
)
て
寸毫
(
すんがう
)
の
相違点
(
さうゐてん
)
をも
見出
(
みいだ
)
す
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ませぬ。
095
高砂島
(
たかさごじま
)
に
於
(
お
)
けるルートバハーの
教
(
をしへ
)
と、
096
貴教
(
きけう
)
とは
東西
(
とうざい
)
符節
(
ふせつ
)
を
合
(
がつ
)
する
如
(
ごと
)
くで
御座
(
ござ
)
いますよ。
097
何
(
ど
)
うか
今後
(
こんご
)
は
姉妹教
(
シスターけう
)
として
永遠
(
ゑいゑん
)
の
親交
(
しんかう
)
をお
願
(
ねが
)
ひいたしたく
存
(
ぞん
)
じます』
098
バハーウラー
『
何卒
(
なにとぞ
)
よろしく
御
(
お
)
願
(
ねが
)
ひいたします。
099
時
(
とき
)
にブラバーサ
様
(
さま
)
、
100
現今
(
げんこん
)
世界
(
せかい
)
の
有様
(
ありさま
)
は
如何
(
どう
)
でせう。
101
吾々
(
われわれ
)
人類
(
じんるゐ
)
のために、
102
天
(
てん
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
より
懲戒
(
ちようかい
)
的
(
てき
)
大鉄槌
(
だいてつつい
)
を
下
(
くだ
)
される
様
(
やう
)
な
形勢
(
けいせい
)
になつて
来
(
き
)
たぢや
在
(
あ
)
りませぬか』
103
ブラバーサ
『
昨日
(
きのふ
)
も
船中
(
せんちう
)
でロンドンタイムスを
読
(
よ
)
んで
見
(
み
)
ましたが、
104
其
(
その
)
中
(
なか
)
に
吾々
(
われわれ
)
としては
依然
(
いぜん
)
として
落着
(
おちつ
)
いて
居
(
を
)
られない
様
(
やう
)
な
記事
(
きじ
)
が
載
(
の
)
つて
居
(
ゐ
)
ましたよ。
105
ルートバハーの
教
(
をしへ
)
と
全然同一
(
そつくり
)
でしたワ』
106
バハーウラー
『ドンナ
記事
(
きじ
)
が
載
(
の
)
つて
居
(
ゐ
)
ましたか』
107
ブラバーサ
『
表題
(
へうだい
)
が
二号
(
にがう
)
活字
(
くわつじ
)
で
麗々
(
れいれい
)
しく「
死
(
し
)
んだ
新聞王
(
しんぶんわう
)
の
霊
(
れい
)
が
探偵
(
たんてい
)
小説家
(
せうせつか
)
のコナン・ドイル
氏
(
し
)
に
世界
(
せかい
)
の
大災厄
(
だいさいやく
)
が
来
(
きた
)
ると
云
(
い
)
ふことを
囁
(
ささや
)
いた」と
出
(
で
)
て
居
(
を
)
りましたよ。
108
今
(
いま
)
懐
(
ふところ
)
に
持
(
も
)
つて
居
(
を
)
りますから
朗読
(
らうどく
)
いたしませう』
109
と
云
(
い
)
ひつつ、
110
懐
(
ふところ
)
より
細
(
こま
)
かく
折
(
を
)
つた
新聞
(
しんぶん
)
を
取
(
と
)
り
出
(
だ
)
し、
111
押
(
お
)
し
開
(
ひら
)
いて、
112
ブラバーサ
『
目下
(
もくか
)
米国
(
べいこく
)
にあるコナン・ドイル
氏
(
し
)
は、
113
三十一
(
さんじふいち
)
日
(
にち
)
、
114
桑港
(
サンフランシスコ
)
に
於
(
おい
)
て
左
(
さ
)
の
奇抜
(
きばつ
)
な
発表
(
はつぺう
)
をなした。
115
曰
(
いは
)
く「
新聞王
(
しんぶんわう
)
故
(
こ
)
ノース・クリフ
卿
(
きやう
)
の
霊
(
れい
)
が
余
(
よ
)
に
囁
(
ささや
)
くに、
116
「
汝
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
の
生存中
(
せいぞんちゆう
)
この
世界
(
せかい
)
に
一大
(
いちだい
)
災厄
(
さいやく
)
が
来
(
く
)
る。
117
若
(
も
)
し
人間
(
にんげん
)
が
霊的
(
れいてき
)
に
改造
(
かいざう
)
されて、
118
この
災厄
(
さいやく
)
を
除
(
のぞ
)
かなければ、
119
千九百
(
せんきうひやく
)
十四
(
じふよ
)
年
(
ねん
)
の
世界
(
せかい
)
大戦
(
たいせん
)
よりも
更
(
さら
)
に
恐
(
おそ
)
ろしい
運命
(
うんめい
)
に
陥
(
おちい
)
る」
一体
(
いつたい
)
○
国人
(
こくじん
)
は
余
(
あま
)
り
齷齪
(
あくせく
)
し
過
(
す
)
ぎる。
120
余
(
よ
)
も
生存中
(
せいぞんちゆう
)
同様
(
どうやう
)
の
誤謬
(
ごびう
)
を
敢
(
あへ
)
てしたが、
121
物質
(
ぶつしつ
)
的
(
てき
)
進歩
(
しんぽ
)
の
競争
(
きやうそう
)
のため、
122
人間
(
にんげん
)
の
智慮
(
ちりよ
)
は
滅
(
ほろ
)
び
遂
(
つひ
)
に
災厄
(
さいやく
)
が
来
(
きた
)
るものであると
云
(
い
)
ふことを
初
(
はじ
)
めて
理解
(
りかい
)
するに
至
(
いた
)
つたと、
123
ドイル
氏
(
し
)
は
全
(
まつた
)
く
真剣
(
しんけん
)
に
真面目
(
まじめ
)
に
右
(
みぎ
)
の
言明
(
げんめい
)
をして
居
(
ゐ
)
る』
云々
(
うんぬん
)
124
と
読
(
よ
)
み
了
(
をは
)
り、
125
ブラバーサ
『
吾々
(
われわれ
)
の
信仰
(
しんかう
)
いたしますルートバハーも
亦
(
また
)
同様
(
どうやう
)
の
神示
(
こと
)
を
三十
(
さんじふ
)
年
(
ねん
)
以前
(
いぜん
)
から
主張
(
しゆちやう
)
して
来
(
き
)
ましたが、
126
物質
(
ぶつしつ
)
的
(
てき
)
研究
(
けんきう
)
にのみ
焦心
(
せうしん
)
して
居
(
を
)
る
世界
(
せかい
)
の
学者
(
がくしや
)
も、
127
其
(
その
)
他
(
た
)
の
同胞
(
どうばう
)
も
容易
(
ようい
)
に
信
(
しん
)
じて
呉
(
く
)
れないのみか、
128
流言
(
りうげん
)
浮説
(
ふせつ
)
をなして
人
(
ひと
)
を
誑惑
(
けうわく
)
するものだと
言
(
い
)
つて
聖主
(
せいしゆ
)
を
始
(
はじ
)
め
信者
(
しんじや
)
は
所在
(
あらゆる
)
社会
(
しやくわい
)
上下
(
じやうか
)
の
圧迫
(
あつぱく
)
を
受
(
う
)
けて
来
(
き
)
ました。
129
聖主
(
せいしゆ
)
の
教
(
をしへ
)
にも、
130
右同様
(
みぎどうやう
)
に
人心
(
じんしん
)
の
悪化
(
あくくわ
)
は
宇宙
(
うちう
)
に
邪気
(
じやき
)
を
発生
(
はつせい
)
し、
131
遂
(
つひ
)
には
地異
(
ちい
)
天変
(
てんぺん
)
を
招来
(
せうらい
)
するものだと
説
(
と
)
かれてあります。
132
天地
(
てんち
)
が
今
(
いま
)
に
覆
(
かへ
)
るぞよ。
133
吃驚箱
(
びつくりばこ
)
が
開
(
あ
)
くぞよ。
134
脚下
(
あしもと
)
から
鳥
(
とり
)
が
飛
(
た
)
つぞよ。
135
霊魂
(
みたま
)
を
研
(
みが
)
いて
改心
(
かいしん
)
致
(
いた
)
して
下
(
くだ
)
されよ。
136
神
(
かみ
)
は
世界
(
せかい
)
の
人民
(
じんみん
)
は
皆
(
みな
)
最愛
(
さいあい
)
の
我子
(
わがこ
)
であるから、
137
一人
(
ひとり
)
なりとも
助
(
たす
)
けてやり
度
(
た
)
いのが
胸
(
むね
)
一杯
(
いつぱい
)
であるから、
138
永
(
なが
)
らく
予言者
(
よげんしや
)
の
口
(
くち
)
と
手
(
て
)
に
由
(
よ
)
りて
世界
(
せかい
)
の
人民
(
じんみん
)
に
気
(
き
)
を
付
(
つ
)
けて
居
(
を
)
るなれど、
139
余
(
あま
)
り
今
(
いま
)
の
人民
(
じんみん
)
は
科学
(
がく
)
に
凝
(
こ
)
り
固
(
かた
)
まりて
神
(
かみ
)
の
申
(
まを
)
す
真誠
(
まこと
)
の
教
(
をしへ
)
が
耳
(
みみ
)
に
這入
(
はい
)
らぬので、
140
神
(
かみ
)
も
大変
(
たいへん
)
に
心
(
こころ
)
を
砕
(
くだ
)
いて
居
(
を
)
るぞよと
仰
(
おほ
)
せられて
居
(
ゐ
)
ます』
141
バハーウラー
『
如何
(
いか
)
にも、
142
真
(
まこと
)
に
結構
(
けつこう
)
な
御
(
ご
)
神示
(
しんじ
)
ですなア。
143
それに
寸毫
(
すんがう
)
の
間違
(
まちが
)
ひも
御座
(
ござ
)
いますまい。
144
私
(
わたし
)
も
神示
(
しんじ
)
によつて、
145
貴師
(
あなた
)
の
御
(
お
)
説
(
せつ
)
と
同様
(
どうやう
)
のことを
承
(
うけたま
)
はりましたので、
146
バハイ
教
(
けう
)
を
開
(
ひら
)
いて
世界
(
せかい
)
の
同胞
(
どうはう
)
に
警告
(
けいこく
)
を
与
(
あた
)
へて
居
(
を
)
るのです。
147
最早
(
もはや
)
メシヤの
再臨
(
さいりん
)
も
余
(
あま
)
り
長
(
なが
)
くは
有
(
あ
)
りますまい』
148
ブラバーサ
『
左様
(
さやう
)
です。
149
メシヤの
再臨
(
さいりん
)
は
世界
(
せかい
)
の
九分
(
くぶ
)
九厘
(
くりん
)
に
成
(
な
)
つて、
150
此
(
この
)
エルサレムの
橄欖山
(
かんらんさん
)
上
(
じやう
)
に
出現
(
しゆつげん
)
されることと
確信
(
かくしん
)
いたして
居
(
を
)
ります。
151
既
(
すで
)
にメシヤは
高砂島
(
たかさごじま
)
の
桶伏山
(
をけぶせさん
)
麓
(
ろく
)
に
再誕
(
さいたん
)
されて
居
(
を
)
りますよ。
152
再誕
(
さいたん
)
と
再臨
(
さいりん
)
とは
少
(
すこ
)
しく
意義
(
いぎ
)
が
違
(
ちが
)
ひますからなア』
153
バハーウラー
『
救世主
(
きうせいしゆ
)
が
最早
(
もはや
)
再誕
(
さいたん
)
されたと
仰有
(
おつしや
)
るのですか。
154
大聖主
(
だいせいしゆ
)
メシヤたる
可
(
べ
)
き
神格者
(
しんかくしや
)
には
九箇
(
きうこ
)
の
大資格
(
だいしかく
)
が
必要
(
ひつえう
)
ですが、
155
左様
(
さやう
)
な
神格者
(
しんかくしや
)
は
容易
(
ようい
)
に
得
(
え
)
られますまい。
156
先
(
ま
)
づ
第一
(
だいいち
)
に、
157
一、
158
大聖主
(
だいせいしゆ
)
は
世界
(
せかい
)
人類
(
じんるゐ
)
の
教育者
(
けういくしや
)
たること
159
二、
160
其
(
その
)
教義
(
けうぎ
)
は
世界
(
せかい
)
的
(
てき
)
にして
人類
(
じんるゐ
)
に
教化
(
けうくわ
)
を
齎
(
もたら
)
すもの
成
(
な
)
ること
161
三、
162
其
(
その
)
智識
(
ちしき
)
は
後天
(
こうてん
)
的
(
てき
)
のものに
非
(
あら
)
ずして
自湧
(
じゆう
)
的
(
てき
)
にして
自在
(
じざい
)
なる
可
(
べ
)
きこと
163
四、
164
彼
(
かれ
)
は
所在
(
あらゆる
)
賢哲
(
けんてつ
)
の
疑問
(
ぎもん
)
に
明答
(
めいたふ
)
を
与
(
あた
)
へ、
165
世界
(
せかい
)
の
所在
(
あらゆる
)
問題
(
もんだい
)
を
決定
(
けつてい
)
し、
166
而
(
しか
)
して
迫害
(
はくがい
)
と
苦痛
(
くつう
)
を
甘受
(
かんじゆ
)
す
可
(
べ
)
きものなること
167
五、
168
彼
(
かれ
)
は
歓喜
(
くわんき
)
の
給与者
(
きふよしや
)
にして、
169
幸福
(
かうふく
)
の
王国
(
わうこく
)
の
報導者
(
はうだうしや
)
なる
可
(
べ
)
きこと
170
六、
171
彼
(
かれ
)
の
智識
(
ちしき
)
は
無窮
(
むきう
)
にして、
172
理解
(
りかい
)
し
得
(
う
)
べきものなる
可
(
べ
)
きこと
173
七、
174
其
(
その
)
言説
(
げんせつ
)
は
徹底
(
てつてい
)
し、
175
其
(
その
)
威力
(
ゐりよく
)
は
最悪
(
さいあく
)
なる
敵
(
てき
)
をも
折伏
(
しやくふく
)
するに
足
(
た
)
るの
人格者
(
じんかくしや
)
なる
可
(
べ
)
きこと
176
八、
177
悲
(
かな
)
しみと
厄難
(
やくなん
)
は、
178
以
(
もつ
)
て
彼
(
かれ
)
を
悩
(
なや
)
ますに
足
(
た
)
らず、
179
その
勇気
(
ゆうき
)
と
裁断
(
さいだん
)
は
神明
(
しんめい
)
の
如
(
ごと
)
く、
180
而
(
しか
)
して
彼
(
かれ
)
は
日々
(
にちにち
)
に
堅実
(
けんじつ
)
を
加
(
くは
)
へ、
181
熱烈
(
ねつれつ
)
の
度
(
ど
)
を
増
(
ます
)
可
(
べ
)
きこと
182
九、
183
彼
(
かれ
)
は
世界
(
せかい
)
共通
(
きやうつう
)
の
文明
(
ぶんめい
)
の
完成者
(
くわんせいしや
)
、
184
所在
(
あらゆる
)
宗教
(
しうけう
)
の
統一者
(
とういつしや
)
にして、
185
世界
(
せかい
)
平和
(
へいわ
)
の
確定
(
かくてい
)
と
世界
(
せかい
)
人類
(
じんるゐ
)
の
最
(
もつと
)
も
崇高
(
すうかう
)
卓絶
(
たくぜつ
)
したる
道徳
(
だうとく
)
の
体現
(
たいげん
)
をなす
可
(
べ
)
き
人格
(
じんかく
)
を
有
(
いう
)
すること
以上
(
いじやう
)
186
「
爾
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
が
此
(
これ
)
等
(
ら
)
の
条件
(
でうけん
)
を
具備
(
ぐび
)
したる
人格者
(
じんかくしや
)
を
世
(
よ
)
に
求
(
もと
)
むる
時
(
とき
)
には、
187
初
(
はじ
)
めて
彼
(
かれ
)
によつて
嚮導
(
きやうだう
)
をうけ
光照
(
くわうせう
)
を
被
(
かうむ
)
るを
得
(
え
)
む」と
吾
(
わが
)
バハーの
聖主
(
せいしゆ
)
アブデユル・バハーは
仰有
(
おつしや
)
いました。
188
果
(
はた
)
して
右
(
みぎ
)
九箇
(
きうこ
)
の
大資格
(
だいしかく
)
を
備
(
そな
)
へた
聖主
(
せいしゆ
)
が
再誕
(
さいたん
)
されて
在
(
あ
)
るとすれば、
189
吾々
(
われわれ
)
は
実
(
じつ
)
に
至幸
(
しかう
)
至福
(
しふく
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
で
御座
(
ござ
)
います。
190
併
(
しか
)
し
人
(
ひと
)
各
(
おのおの
)
信仰
(
しんかう
)
に
異同
(
いどう
)
のあるものですから、
191
私
(
わたし
)
はアブデユル・バハーこそ
大聖主
(
だいせいしゆ
)
と
信
(
しん
)
じて
居
(
を
)
るものであります』
192
ブラバーサ
『
成程
(
なるほど
)
大聖主
(
だいせいしゆ
)
はアブデユル・バハー
様
(
さま
)
でせうが、
193
最早
(
もはや
)
現界
(
げんかい
)
に
生存
(
せいぞん
)
遊
(
あそ
)
ばさない
上
(
うへ
)
は、
194
如何
(
いか
)
に
九箇
(
きうこ
)
の
大資格
(
だいしかく
)
を
備
(
そな
)
へたまふとも、
195
今
(
いま
)
や
来
(
きた
)
らむとする
世界
(
せかい
)
の
救済
(
きうさい
)
事業
(
じげふ
)
に
対
(
たい
)
しては、
196
御手
(
みて
)
の
下
(
くだ
)
し
様
(
やう
)
がありますまい。
197
勿論
(
もちろん
)
聖主
(
せいしゆ
)
の
教
(
をしへ
)
を
汲
(
く
)
みて、
198
後
(
あと
)
の
弟子
(
でし
)
達
(
たち
)
が
完成
(
くわんせい
)
さるれば
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
もですが』
199
バハーウラー
『
貴師
(
あなた
)
の
仰有
(
おつしや
)
るメシヤの
平素
(
へいそ
)
の
言心行
(
げんしんかう
)
について、
200
一応
(
いちおう
)
御
(
お
)
話
(
はなし
)
を
承
(
うけたま
)
はり
度
(
た
)
いものですな』
201
ブラバーサ
『
先
(
さき
)
に
貴師
(
あなた
)
は
九箇
(
きうこ
)
の
大資格
(
だいしかく
)
を
羅列
(
られつ
)
して
説明
(
せつめい
)
下
(
くだ
)
さいましたが、
202
其
(
その
)
大
(
だい
)
資格者
(
しかくしや
)
に
私
(
わたし
)
は
朝夕
(
てうせき
)
接従
(
せつじゆう
)
して
居
(
を
)
りましたから、
203
大略
(
たいりやく
)
申
(
まを
)
し
上
(
あ
)
げて
見
(
み
)
ませう。
204
虚構
(
きよこう
)
も
誇張
(
こちやう
)
も
方便
(
はうべん
)
も
有
(
あ
)
りませぬから、
205
そのおつもりでお
聞
(
き
)
きを
願
(
ねが
)
ひます』
206
バハーウラーは
襟
(
えり
)
を
正
(
ただ
)
し、
207
さも
謹厳
(
きんげん
)
な
態度
(
たいど
)
で、
208
ブラバーサの
談話
(
だんわ
)
を
耳
(
みみ
)
を
傾
(
かたむ
)
けて
聞
(
き
)
き
初
(
はじ
)
めた。
209
汽車
(
きしや
)
は
早
(
はや
)
くもユデヤの
高丘
(
かうきう
)
を
足
(
あし
)
重
(
おも
)
たげに
刻
(
きざ
)
みて
上
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
210
ブラバーサ
『
私
(
わたし
)
のメシヤと
云
(
い
)
ふ
人格者
(
じんかくしや
)
は
目下
(
もくか
)
高砂島
(
たかさごじま
)
の
下津
(
したつ
)
岩根
(
いはね
)
に
諸種
(
しよしゆ
)
の
準備
(
じゆんび
)
を
整
(
ととの
)
へて
居
(
を
)
られます。
211
そして
其
(
その
)
名
(
な
)
はウヅンバラ・チヤンダーと
謂
(
い
)
つて、
212
実
(
じつ
)
に
慈悲
(
じひ
)
博愛
(
はくあい
)
の
権化
(
ごんげ
)
とも
称
(
しよう
)
すべき
神格者
(
しんかくしや
)
です。
213
世界
(
せかい
)
人類
(
じんるゐ
)
に
対
(
たい
)
して、
214
必須
(
ひつす
)
の
教育
(
けういく
)
を
最
(
もつと
)
も
平易
(
へいい
)
に
懇切
(
こんせつ
)
に、
215
施
(
ほどこ
)
し
玉
(
たま
)
ひつつあるのです。
216
故
(
ゆゑ
)
に
宗教家
(
しうけうか
)
も
教育家
(
けういくか
)
も、
217
政治家
(
せいぢか
)
も、
218
経済
(
けいざい
)
学者
(
がくしや
)
も、
219
天地文
(
てんちもん
)
学者
(
がくしや
)
も
軍人
(
ぐんじん
)
も
職工
(
しよくこう
)
も
農夫
(
のうふ
)
も
皆
(
みな
)
訪
(
たづ
)
ね
来
(
きた
)
つてそれ
相応
(
さうおう
)
の
教
(
をしへ
)
を
受
(
う
)
け、
220
歓
(
よろこ
)
んでその
机下
(
きか
)
に
蝟集
(
ゐしふ
)
して
居
(
ゐ
)
ます。
221
如何
(
いか
)
なる
難問
(
なんもん
)
にも
当意
(
たうい
)
即妙
(
そくめう
)
な
答
(
こたへ
)
を
与
(
あた
)
へられ、
222
何
(
いづ
)
れも
満足
(
まんぞく
)
して
居
(
を
)
ります。
223
是
(
これ
)
が
只今
(
ただいま
)
貴師
(
あなた
)
の
仰
(
おほ
)
せられた
第一
(
だいいち
)
の
資格
(
しかく
)
たる
224
「
大聖主
(
だいせいしゆ
)
は
世界
(
せかい
)
人類
(
じんるゐ
)
の
教育者
(
けういくしや
)
たるべきこと」の
条項
(
でうかう
)
に
匹敵
(
ひつてき
)
するやうに
思
(
おも
)
ひます』
225
バハーウラー
『
成程
(
なるほど
)
御尤
(
ごもつと
)
もです』
226
と
頭
(
あたま
)
を
三
(
み
)
ツ
四
(
よ
)
ツ
振
(
ふ
)
つてうつむく。
227
ブラバーサ
『ツルク
大聖主
(
だいせいしゆ
)
が
伊都
(
いづ
)
の
御魂
(
みたま
)
と
顕
(
あら
)
はれ
玉
(
たま
)
ふて、
228
三千
(
さんぜん
)
大千
(
だいせん
)
世界
(
せかい
)
一度
(
いちど
)
に
開
(
ひら
)
く
梅
(
うめ
)
の
花
(
はな
)
の
大
(
だい
)
獅子吼
(
ししく
)
を
遊
(
あそ
)
ばしましたが、
229
此
(
この
)
御
(
お
)
方
(
かた
)
は
約
(
つま
)
りヨハネの
再臨
(
さいりん
)
だと
信
(
しん
)
じられて
居
(
を
)
られます。
230
そして
基督
(
キリスト
)
とも
謂
(
い
)
ふべき
美都
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
神柱
(
かむばしら
)
、
231
ウヅンバラ・チヤンダーと
云
(
い
)
ふ
聖主
(
せいしゆ
)
が
現
(
あら
)
はれて、
232
世界
(
せかい
)
的
(
てき
)
の
大教義
(
だいけうぎ
)
を
宣布
(
せんぷ
)
し、
233
凡
(
すべ
)
ての
人類
(
じんるゐ
)
に
教化
(
けうくわ
)
を
与
(
あた
)
へたまひ、
234
今
(
いま
)
や
高砂島
(
たかさごじま
)
は
言
(
い
)
ふに
及
(
およ
)
ばず、
235
海外
(
かいぐわい
)
の
諸国
(
しよこく
)
から
各種
(
かくしゆ
)
の
宗教
(
しうけう
)
団体
(
だんたい
)
の
教主
(
けうしゆ
)
や
代表者
(
だいへうしや
)
が、
236
聖主
(
せいしゆ
)
を
世界
(
せかい
)
の
救世主
(
きうせいしゆ
)
と
仰
(
あふ
)
いで
参
(
まゐ
)
り、
237
其
(
その
)
教義
(
けうぎ
)
の
公明
(
こうめい
)
正大
(
せいだい
)
にして
且
(
か
)
つ
公平
(
こうへい
)
無私
(
むし
)
なるに
感化
(
かんくわ
)
され、
238
日
(
ひ
)
に
月
(
つき
)
に
笈
(
きふ
)
を
負
(
お
)
ふてその
門下
(
もんか
)
に
集
(
あつ
)
まつて
来
(
き
)
て
居
(
を
)
ります。
239
今
(
いま
)
貴師
(
あなた
)
の
仰
(
おほ
)
せになつた
第二
(
だいに
)
の
大資格
(
だいしかく
)
たる
240
「その
教義
(
けうぎ
)
は
世界
(
せかい
)
的
(
てき
)
にして
人類
(
じんるゐ
)
に
教化
(
けうくわ
)
を
齎
(
もたら
)
す
可
(
べ
)
きものなること」の
条項
(
でうかう
)
に
合致
(
がつち
)
するものでは
有
(
あ
)
りますまいか』
241
バハーウラー
『
御尤
(
ごもつと
)
もです。
242
第三
(
だいさん
)
の
資格
(
しかく
)
に
合致
(
がつち
)
した
点
(
てん
)
の
御
(
ご
)
説明
(
せつめい
)
を
願
(
ねが
)
ひます』
243
ブラバーサ
『
我
(
わが
)
聖主
(
せいしゆ
)
ウヅンバラ・チヤンダー
様
(
さま
)
は、
244
小学校
(
せうがくかう
)
へ
通
(
かよ
)
ふこと
僅
(
わづ
)
かに
三
(
さん
)
年
(
ねん
)
で、
245
しかも
世界
(
せかい
)
智識
(
ちしき
)
の
宝庫
(
はうこ
)
とまで
言
(
い
)
はるる
程
(
ほど
)
の
智識
(
ちしき
)
を
有
(
いう
)
し
玉
(
たま
)
ひ、
246
天地
(
てんち
)
万有
(
ばんいう
)
一切
(
いつさい
)
の
物
(
もの
)
に
対
(
たい
)
して
深遠
(
しんゑん
)
なる
理解
(
りかい
)
を
有
(
いう
)
し、
247
三世
(
さんぜ
)
を
洞観
(
どうくわん
)
し、
248
天界
(
てんかい
)
地獄
(
ぢごく
)
の
由来
(
ゆらい
)
より
過去
(
くわこ
)
現在
(
げんざい
)
未来
(
みらい
)
に
渉
(
わた
)
りて、
249
如何
(
いか
)
なる
質問
(
しつもん
)
にも
尠
(
すこ
)
しも
遅滞
(
ちたい
)
せず
即答
(
そくたふ
)
を
与
(
あた
)
へ、
250
且
(
か
)
つ
苦集
(
くしふ
)
滅道
(
めつだう
)
を
説
(
と
)
き
道法
(
だうはふ
)
礼節
(
れいせつ
)
を
開示
(
かいじ
)
し、
251
泉
(
いづみ
)
の
如
(
ごと
)
く
淆々
(
こんこん
)
として
湧出
(
ゆうしゆつ
)
するその
智識
(
ちしき
)
には、
252
如何
(
いか
)
なる
反対者
(
はんたいしや
)
と
雖
(
いへど
)
も
感服
(
かんぷく
)
して
居
(
を
)
りますよ。
253
天文
(
てんもん
)
に
地文
(
ちもん
)
に、
254
政治
(
せいぢ
)
に
宗教
(
しうけう
)
に、
255
道徳
(
だうとく
)
に
芸術
(
げいじゆつ
)
に、
256
医学
(
いがく
)
に
暦法
(
れきはふ
)
に、
257
詩歌
(
しいか
)
に
文筆
(
ぶんぴつ
)
に
演説
(
えんぜつ
)
等
(
とう
)
、
258
何
(
いづ
)
れも
自湧
(
じゆう
)
的
(
てき
)
に
無限
(
むげん
)
に
其
(
その
)
真
(
しん
)
を
顕
(
あら
)
はし
得
(
う
)
ると
云
(
い
)
ふ
稀代
(
きだい
)
の
神人
(
しんじん
)
であります。
259
幼時
(
えうじ
)
より
八
(
や
)
ツ
耳
(
みみ
)
、
260
神童
(
しんどう
)
又
(
また
)
は
地獄耳
(
ぢごくみみ
)
などの
仇名
(
あだな
)
を
取
(
と
)
つて
居
(
ゐ
)
た
方
(
かた
)
ですからなア。
261
今
(
いま
)
も
猶
(
なほ
)
、
262
神政
(
しんせい
)
成就
(
じやうじゆ
)
の
神策
(
しんさく
)
に
関
(
くわん
)
する
神秘
(
しんぴ
)
的
(
てき
)
神示
(
しんじ
)
を
昼夜
(
ちうや
)
執筆
(
しつぴつ
)
されつつあります。
263
世界
(
せかい
)
各国
(
かくこく
)
の
国語
(
こくご
)
と
雖
(
いへど
)
も、
264
未
(
いま
)
だ
一度
(
いちど
)
も
学
(
まな
)
んだ
事
(
こと
)
の
無
(
な
)
いお
方
(
かた
)
が、
265
凡
(
すべ
)
ての
国
(
くに
)
の
言語
(
げんご
)
が
習
(
なら
)
はずして
口
(
くち
)
から
出
(
で
)
て
来
(
く
)
るのですから、
266
吾々
(
われわれ
)
はどうしても
凡人
(
ぼんじん
)
だとは
思
(
おも
)
ひませぬ。
267
何人
(
なにびと
)
も
聖主
(
せいしゆ
)
を
指
(
さ
)
して
生神
(
いきがみ
)
だ
生宮
(
いきみや
)
だと
崇
(
あが
)
めて
居
(
を
)
りますよ。
268
所謂
(
いはゆる
)
貴師
(
あなた
)
の
仰
(
おほ
)
せに
成
(
な
)
つた
269
「その
智識
(
ちしき
)
は
後天
(
こうてん
)
的
(
てき
)
のものに
非
(
あら
)
ずして、
270
自湧
(
じゆう
)
的
(
てき
)
なる
可
(
べ
)
きこと」に
合致
(
がつち
)
するぢやありませぬか』
271
バハーウラー
『ヘエー、
272
何
(
なん
)
と
不思議
(
ふしぎ
)
な
方
(
かた
)
ですな。
273
それこそ
真正
(
しんせい
)
の
大聖主
(
だいせいしゆ
)
メシヤですな』
274
ブラバーサ
『それから
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
聖主
(
せいしゆ
)
は、
275
あらゆる
賢人
(
けんじん
)
哲人
(
てつじん
)
の
疑問
(
ぎもん
)
に
対
(
たい
)
し、
276
即答
(
そくたふ
)
を
与
(
あた
)
へて
徹底
(
てつてい
)
的
(
てき
)
に
満足
(
まんぞく
)
せしめ、
277
且
(
か
)
つ
世界
(
せかい
)
に
所在
(
あらゆる
)
種々
(
しゆじゆ
)
の
大問題
(
だいもんだい
)
に
対
(
たい
)
し
決定
(
けつてい
)
を
与
(
あた
)
へ、
278
種々
(
しゆじゆ
)
雑多
(
ざつた
)
の
迫害
(
はくがい
)
と
苦痛
(
くつう
)
を
甘受
(
かんじゆ
)
し、
279
常
(
つね
)
に
平然
(
へいぜん
)
として
心魂
(
しんこん
)
にも
止
(
とど
)
めず、
280
部下
(
ぶか
)
の
罪科
(
ざいくわ
)
を
一身
(
いつしん
)
に
負担
(
ふたん
)
して
泰然
(
たいぜん
)
自若
(
じじやく
)
、
281
日夜
(
にちや
)
感謝
(
かんしや
)
の
生涯
(
しやうがい
)
を
送
(
おく
)
つて
居
(
を
)
られるのです。
282
如何
(
いか
)
なる
迫害
(
はくがい
)
も
苦痛
(
くつう
)
も
聖主
(
せいしゆ
)
に
対
(
たい
)
しては、
283
暴威
(
ばうゐ
)
を
振
(
ふる
)
ふ
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ないと
見
(
み
)
えます。
284
是
(
これ
)
が
第四
(
だいし
)
の
条件
(
でうけん
)
に
匹敵
(
ひつてき
)
せる
大聖主
(
だいせいしゆ
)
の
資格
(
しかく
)
の
一
(
ひとつ
)
ではありますまいか』
285
バハーウラー
『なる
程
(
ほど
)
感心
(
かんしん
)
いたしました。
286
それから
第五
(
だいご
)
の
条件
(
でうけん
)
は
如何
(
いかが
)
で
御座
(
ござ
)
いますか』
287
ブラバーサ
『
聖主
(
せいしゆ
)
は
実
(
じつ
)
に
歓喜
(
くわんき
)
の
給与者
(
きふよしや
)
とも
云
(
い
)
ふべきウーピーなお
方
(
かた
)
です。
288
如何
(
いか
)
なる
憂愁
(
いうしう
)
の
雲
(
くも
)
に
閉
(
とざ
)
されたる
時
(
とき
)
にも、
289
聖主
(
せいしゆ
)
の
御
(
お
)
側
(
そば
)
に
在
(
あ
)
れば
忽
(
たちま
)
ち
歓喜
(
くわんき
)
の
心
(
こころ
)
の
花
(
はな
)
が
開
(
ひら
)
きます。
290
そのお
言葉
(
ことば
)
を
聞
(
き
)
けば
直
(
ただ
)
ちに
天国
(
てんごく
)
の
福音
(
ふくいん
)
を
聞
(
き
)
く
如
(
ごと
)
く、
291
楽園
(
らくゑん
)
に
遊
(
あそ
)
ぶが
如
(
ごと
)
く、
292
何事
(
なにごと
)
も
一切
(
いつさい
)
万事
(
ばんじ
)
忘却
(
ばうきやく
)
し、
293
歓喜
(
くわんき
)
の
情
(
じやう
)
に
溢
(
あふ
)
れ、
294
病人
(
びやうにん
)
は
忽
(
たちま
)
ち
病
(
やまひ
)
癒
(
い
)
え、
295
失望
(
しつばう
)
落胆
(
らくたん
)
の
淵
(
ふち
)
に
沈
(
しづ
)
むものは
希望
(
きばう
)
と
栄光
(
えいくわう
)
に
充
(
み
)
たされ、
296
一刻
(
いつこく
)
と
雖
(
いへど
)
も
御
(
お
)
側
(
そば
)
を
離
(
はな
)
るる
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ない
様
(
やう
)
な
気分
(
きぶん
)
になつて
了
(
しま
)
ひます。
297
又
(
また
)
身魂
(
しんこん
)
共
(
とも
)
に
至幸
(
しかう
)
至福
(
しふく
)
の
花園
(
はなぞの
)
に
遊
(
あそ
)
び、
298
天国
(
てんごく
)
を
吾
(
わが
)
身内
(
みうち
)
に
建設
(
けんせつ
)
する
様
(
やう
)
になつて
了
(
しま
)
ひます。
299
実
(
じつ
)
に
仁慈
(
じんじ
)
と
栄光
(
えいくわう
)
との
権化
(
ごんげ
)
とも
云
(
い
)
ふべき
神人
(
しんじん
)
で
御座
(
ござ
)
いますよ。
300
斯
(
か
)
くてこそ
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
救世主
(
きうせいしゆ
)
だと
思
(
おも
)
ひます。
301
次
(
つぎ
)
に
第六
(
だいろく
)
の
資格
(
しかく
)
としては、
302
聖主
(
せいしゆ
)
の
深遠
(
しんゑん
)
宏大
(
かうだい
)
なる
内分
(
ないぶん
)
的
(
てき
)
智識
(
ちしき
)
です。
303
その
深遠
(
しんゑん
)
なる
智識
(
ちしき
)
に
由
(
よ
)
つて、
304
無限
(
むげん
)
無窮
(
むきう
)
に
人類
(
じんるゐ
)
の
身魂
(
みたま
)
を
活躍
(
くわつやく
)
せしめ、
305
老若
(
らうにやく
)
男女
(
なんによ
)
智者
(
ちしや
)
愚者
(
ぐしや
)
の
区別
(
くべつ
)
なく、
306
直
(
ただち
)
に
受
(
う
)
け
入
(
い
)
るる
事
(
こと
)
の
出来
(
でき
)
る
自湧
(
じゆう
)
の
智識
(
ちしき
)
と
言霊
(
ことたま
)
を
用
(
もち
)
ゐて
衆生
(
しゆじやう
)
を
済度
(
さいど
)
されます。
307
それ
故
(
ゆゑ
)
、
308
一度
(
いちど
)
聖主
(
せいしゆ
)
に
面接
(
めんせつ
)
し
又
(
また
)
はお
言葉
(
ことば
)
を
聞
(
き
)
いたものは、
309
決
(
けつ
)
して
忘
(
わす
)
れる
様
(
やう
)
な
事
(
こと
)
はなく、
310
且
(
か
)
つ
時々
(
ときどき
)
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
して
歓喜
(
くわんき
)
に
酔
(
よ
)
ふのです。
311
婦女
(
ふぢよ
)
や
愚人
(
ぐじん
)
にも
理解
(
りかい
)
し
易
(
やす
)
く、
312
且
(
か
)
つ
宏
(
ひろ
)
く
深
(
ふか
)
き
真理
(
しんり
)
を、
313
平易
(
へいい
)
に
御
(
ご
)
開示
(
かいじ
)
下
(
くだ
)
さいます。
314
また
第七
(
だいしち
)
の
資格
(
しかく
)
としては、
315
過去
(
くわこ
)
現在
(
げんざい
)
未来
(
みらい
)
に
渉
(
わた
)
る
一切
(
いつさい
)
万事
(
ばんじ
)
の
解説
(
かいせつ
)
は、
316
終始
(
しうし
)
克
(
よ
)
く
徹底
(
てつてい
)
し、
317
前人
(
ぜんにん
)
未発
(
みはつ
)
の
教義
(
けうぎ
)
を
極
(
きは
)
めて
平易
(
へいい
)
に
簡単
(
かんたん
)
に
了解
(
れうかい
)
し
易
(
やす
)
く
説示
(
せつじ
)
し、
318
内外
(
ないぐわい
)
種々
(
しゆじゆ
)
の
反抗者
(
はんかうしや
)
や
圧迫者
(
あつぱくしや
)
に
対
(
たい
)
しても、
319
凡
(
すべ
)
て
大慈
(
だいじ
)
大悲
(
だいひ
)
の
雅量
(
がりやう
)
と
神直日
(
かむなほひ
)
大直日
(
おほなほひ
)
の
神意
(
しんい
)
に
従
(
したが
)
ひ
敵
(
てき
)
を
愛
(
あい
)
して、
320
終
(
つひ
)
には
敵
(
てき
)
をして
心底
(
しんてい
)
より
悦服
(
えつぷく
)
せしめ、
321
善言
(
ぜんげん
)
美詞
(
びし
)
の
言霊
(
ことたま
)
を
以
(
もつ
)
て
克
(
よ
)
く
言向和
(
ことむけやは
)
し、
322
春野
(
はるの
)
を
風
(
かぜ
)
の
渡
(
わた
)
るが
如
(
ごと
)
くその
眼前
(
がんぜん
)
に
来
(
きた
)
れるものは、
323
一人
(
ひとり
)
も
残
(
のこ
)
らず
善道
(
ぜんだう
)
に
導
(
みちび
)
きたまひ、
324
自己
(
じこ
)
に
対
(
たい
)
して
種々
(
しゆじゆ
)
の
妨害
(
ばうがい
)
を
加
(
くは
)
へ
災厄
(
さいやく
)
を
齎
(
もたら
)
したる
悪人
(
あくにん
)
に
対
(
たい
)
しても、
325
聊
(
いささ
)
かの
怨恨
(
ゑんこん
)
を
含
(
ふく
)
まず、
326
貴賤
(
きせん
)
老幼
(
らうえう
)
の
別
(
べつ
)
なく
慈眼
(
じがん
)
を
以
(
もつ
)
て
見給
(
みたま
)
ふ
所
(
ところ
)
は、
327
第七
(
だいしち
)
の
大資格
(
だいしかく
)
に
合致
(
がつち
)
して
居
(
を
)
られる
様
(
やう
)
に
思
(
おも
)
ひます。
328
また
第八
(
だいはち
)
の
資格
(
しかく
)
として
茲
(
ここ
)
に
申上
(
まをしあ
)
げますれば、
329
聖主
(
せいしゆ
)
は
暗黒
(
あんこく
)
なる
社会
(
しやくわい
)
又
(
また
)
は
宗教
(
しうけう
)
方面
(
はうめん
)
より
非常
(
ひじやう
)
な
圧迫
(
あつぱく
)
を
受
(
う
)
け、
330
終
(
つひ
)
には
今
(
いま
)
や
八洲
(
やす
)
の
川原
(
かはら
)
の
誓約
(
うけひ
)
の
厄
(
やく
)
に
逢
(
あ
)
ひ、
331
千座
(
ちくら
)
の
置戸
(
おきど
)
を
負
(
お
)
はせられ、
332
髭
(
ひげ
)
を
根底
(
ねそこ
)
よりむしられ、
333
手足
(
てあし
)
の
生爪
(
なまづめ
)
まで
抜
(
ぬ
)
き
取
(
と
)
られ、
334
血
(
ち
)
と
涙
(
なみだ
)
とを
以
(
もつ
)
て
五濁
(
ごぢよく
)
の
世
(
よ
)
を
洗
(
あら
)
ひつつ、
335
あらゆる
困苦
(
こんく
)
と
艱難
(
かんなん
)
に
当
(
あた
)
つて
益々
(
ますます
)
勇気
(
ゆうき
)
を
振
(
ふ
)
り
起
(
おこ
)
し、
336
世界
(
せかい
)
人類
(
じんるゐ
)
のために
大活躍
(
だいくわつやく
)
を
昼夜
(
ちうや
)
間断
(
かんだん
)
なく
続
(
つづ
)
けられて
居
(
を
)
られます。
337
又
(
また
)
諸事物
(
しよじぶつ
)
に
対
(
たい
)
しては
神明
(
しんめい
)
の
如
(
ごと
)
く
明確
(
めいかく
)
なる
裁断
(
さいだん
)
を
下
(
くだ
)
し、
338
即座
(
そくざ
)
に
解決
(
かいけつ
)
を
与
(
あた
)
へ、
339
且
(
か
)
つその
信念
(
しんねん
)
は
日
(
ひ
)
に
月
(
つき
)
に
堅実
(
けんじつ
)
を
増
(
ま
)
し、
340
熱烈
(
ねつれつ
)
の
度
(
ど
)
を
加
(
くは
)
へ、
341
今
(
いま
)
や
官海
(
くわんかい
)
方面
(
はうめん
)
より
強烈
(
きやうれつ
)
なる
圧迫
(
あつぱく
)
を
受
(
う
)
けつつ
泰然
(
たいぜん
)
自若
(
じじやく
)
として
天下
(
てんか
)
万民
(
ばんみん
)
のために
心力
(
しんりよく
)
を
傾注
(
けいちう
)
し、
342
五六七
(
みろく
)
神政
(
しんせい
)
の
福音
(
ふくいん
)
を
口
(
くち
)
に
筆
(
ふで
)
に
開示
(
かいじ
)
されつつあります。
343
開闢
(
かいびやく
)
以来
(
いらい
)
深
(
ふか
)
く
閉
(
とざ
)
されつつあつた
神秘
(
しんぴ
)
の
門
(
もん
)
も、
344
漸次
(
ぜんじ
)
聖主
(
せいしゆ
)
に
由
(
よ
)
つて
開放
(
かいはう
)
されつつあります。
345
何
(
いづ
)
れの
世
(
よ
)
にも
勝
(
すぐ
)
れたるものは、
346
世界
(
せかい
)
の
圧迫
(
あつぱく
)
を
一度
(
いちど
)
は
受
(
う
)
けるものですが、
347
我
(
わが
)
聖主
(
せいしゆ
)
の
如
(
ごと
)
きは、
348
十字架
(
じふじか
)
を
負
(
お
)
ひ
玉
(
たま
)
ひし
基督
(
キリスト
)
の
贖罪
(
しよくざい
)
にも
優
(
まさ
)
つた
程
(
ほど
)
の
世
(
よ
)
の
圧迫
(
あつぱく
)
と
疑惑
(
ぎわく
)
と
嘲罵
(
てうば
)
とを
浴
(
あび
)
せかけられて
少
(
すこ
)
しも
撓
(
たゆ
)
まず
屈
(
くつ
)
せず、
349
殆
(
ほとん
)
ど
旅人
(
りよじん
)
の
春
(
はる
)
の
野
(
の
)
を
行
(
ゆ
)
く
如
(
ごと
)
き
状態
(
じやうたい
)
で
身
(
み
)
を
処
(
しよ
)
し、
350
能
(
よ
)
く
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
に
従
(
したが
)
つて
忍耐
(
にんたい
)
されつつ
居
(
を
)
られます』
351
バハーウラー
『どうも
有難
(
ありがた
)
う。
352
貴師
(
あなた
)
のお
談
(
はなし
)
によつて
私
(
わたし
)
も
大
(
おほい
)
に
心強
(
こころづよ
)
さを
感
(
かん
)
じました。
353
何
(
ど
)
うか
今一
(
いまひと
)
つ
第九
(
だいく
)
の
資格
(
しかく
)
に
就
(
つ
)
いて、
354
聖主
(
せいしゆ
)
の
御
(
ご
)
行動
(
かうどう
)
に
関
(
くわん
)
する
御
(
ご
)
説示
(
せつじ
)
を
願
(
ねが
)
ひます』
355
ブラバーサ
『
聖主
(
せいしゆ
)
は
人類
(
じんるゐ
)
愛善
(
あいぜん
)
は
言
(
い
)
ふに
及
(
およ
)
ばず、
356
山河
(
さんか
)
草木
(
さうもく
)
禽獣
(
きんじう
)
虫魚
(
ちうぎよ
)
の
端
(
はし
)
に
至
(
いた
)
るまで
博
(
ひろ
)
く
愛
(
あい
)
し
玉
(
たま
)
ふことは、
357
平素
(
へいそ
)
の
行動
(
かうどう
)
に
由
(
よ
)
つて
一般
(
いつぱん
)
信者
(
しんじや
)
の
崇敬
(
すうけい
)
感謝
(
かんしや
)
措
(
お
)
く
能
(
あた
)
はざる
所
(
ところ
)
です。
358
凡
(
すべ
)
ての
宗教
(
しうけう
)
に
対
(
たい
)
し
該博
(
がいはく
)
なる
観察力
(
くわんさつりよく
)
を
以
(
もつ
)
て
深
(
ふか
)
く
真解
(
しんかい
)
を
施
(
ほどこ
)
し、
359
生命
(
せいめい
)
を
与
(
あた
)
へ、
360
以
(
もつ
)
て
世界
(
せかい
)
の
宗教
(
しうけう
)
の
美点
(
びてん
)
を
揚
(
あ
)
げ、
361
抱擁
(
はうよう
)
帰一
(
きいつ
)
の
大精神
(
だいせいしん
)
を
以
(
もつ
)
て
対
(
たい
)
したまひますが
故
(
ゆゑ
)
に、
362
凡
(
すべ
)
ての
宗教家
(
しうけうか
)
の
白眉
(
はくび
)
たる
人士
(
じんし
)
は
雲
(
くも
)
の
如
(
ごと
)
く
膝下
(
しつか
)
に
集
(
あつ
)
まり、
363
何
(
いづ
)
れも
皆
(
みな
)
満足
(
まんぞく
)
をしてその
教
(
をしへ
)
を
乞
(
こ
)
ふて
居
(
を
)
ります。
364
世界
(
せかい
)
平和
(
へいわ
)
の
確定
(
かくてい
)
と
宗教
(
しうけう
)
の
統一
(
とういつ
)
、
365
世界
(
せかい
)
共通
(
きようつう
)
的
(
てき
)
文明
(
ぶんめい
)
の
建設者
(
けんせつしや
)
にして、
366
最
(
もつと
)
も
卓絶
(
たくぜつ
)
したる
真善美
(
しんぜんび
)
の
道徳
(
だうとく
)
体現者
(
たいげんしや
)
だと
信
(
しん
)
じます。
367
やがて
時
(
とき
)
来
(
きた
)
らば、
368
天晴
(
あつぱれ
)
メシヤとして
万
(
まん
)
人
(
にん
)
に
仰
(
あふ
)
がれ
玉
(
たま
)
ふ
時
(
とき
)
が
来
(
く
)
るであろうと、
369
私共
(
わたくしども
)
は
固
(
かた
)
く
信
(
しん
)
じて
疑
(
うたが
)
ひませぬ。
370
アブデユル・バハー
大聖主
(
だいせいしゆ
)
の
再来
(
さいらい
)
か、
371
その
聖霊
(
せいれい
)
の
再現
(
さいげん
)
か、
372
何
(
いづ
)
れにしても
暗黒
(
あんこく
)
無明
(
むみやう
)
なる
現社会
(
げんしやくわい
)
の
光明
(
くわうみやう
)
だと
信
(
しん
)
じて
止
(
や
)
まないので
御座
(
ござ
)
います』
373
バハーウラー
『いろいろと
御
(
ご
)
懇切
(
こんせつ
)
なる
御
(
ご
)
説示
(
せつじ
)
に
預
(
あづ
)
かりまして、
374
私
(
わたし
)
も
大
(
おほい
)
に
得
(
う
)
る
所
(
ところ
)
が
御座
(
ござ
)
いました。
375
どうやらエルサレムに
着車
(
ちやくしや
)
した
様
(
やう
)
ですから、
376
茲
(
ここ
)
で
御
(
お
)
別
(
わか
)
れ
致
(
いた
)
しませう。
377
私
(
わたし
)
はパレスタインの
或
(
あ
)
る
高丘
(
かうきう
)
に、
378
大聖主
(
だいせいしゆ
)
の
後嗣
(
こうし
)
が
居
(
を
)
られますので、
379
一寸
(
ちよつと
)
御
(
お
)
訪
(
たづ
)
ねいたし、
380
再
(
ふたた
)
び
橄欖山
(
かんらんざん
)
上
(
じやう
)
にお
目
(
め
)
にかかり、
381
結構
(
けつこう
)
なる
御
(
お
)
説示
(
せつじ
)
を
蒙
(
かうむ
)
り
度
(
た
)
いと
存
(
ぞん
)
じて
居
(
を
)
りますから、
382
今後
(
こんご
)
宜敷
(
よろし
)
く
御
(
ご
)
指導
(
しだう
)
を
願
(
ねが
)
ひます。
383
そして
私
(
わたし
)
はアメリカンコロニーへ
訪問
(
はうもん
)
したいと
思
(
おも
)
つて
居
(
を
)
ります』
384
ブラバーサ
『
私
(
わたし
)
も
貴師
(
あなた
)
と
同道
(
どうだう
)
を
願
(
ねが
)
ひたいものですが、
385
少
(
すこ
)
しばかり
神命
(
しんめい
)
を
帯
(
お
)
びて
来
(
き
)
て
居
(
を
)
りますので、
386
先
(
ま
)
づ
第一
(
だいいち
)
に
橄欖山
(
かんらんざん
)
へ
参
(
まゐ
)
り、
387
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
都合
(
つがふ
)
に
由
(
よ
)
つてアメリカンコロニーや
貴師
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
在所
(
ざいしよ
)
を
御
(
お
)
訪
(
たづ
)
ねするかも
知
(
し
)
れませぬから、
388
何分
(
なにぶん
)
にも
宜敷
(
よろし
)
く
御
(
お
)
願
(
ねがひ
)
申上
(
まをしあ
)
げます』
389
と、
390
茲
(
ここ
)
に
両人
(
りやうにん
)
は
又
(
また
)
もや
固
(
かた
)
き
握手
(
あくしゆ
)
を
交換
(
かうくわん
)
し、
391
互
(
たがひ
)
に
車窓
(
しやそう
)
を
急
(
いそ
)
いでプラツトホームへ
出
(
いで
)
たり。
392
○
393
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
人類
(
じんるゐ
)
や
394
禽獣
(
きんじう
)
虫魚
(
ちうぎよ
)
に
至
(
いた
)
るまで
395
救
(
すく
)
ひの
御船
(
みふね
)
を
差向
(
さしむ
)
けて
396
誠
(
まこと
)
の
教
(
のり
)
をさとし
行
(
ゆ
)
く
397
神幽現
(
しんいうげん
)
の
大聖師
(
だいせいし
)
398
太白星
(
たいはくせい
)
の
東天
(
とうてん
)
に
399
閃
(
ひらめ
)
く
如
(
ごと
)
く
現
(
あら
)
はれぬ
400
一切
(
いつさい
)
万事
(
ばんじ
)
救世
(
きうせい
)
の
401
誠
(
まこと
)
の
智慧
(
ちゑ
)
を
胎蔵
(
たいざう
)
し
402
世間
(
せけん
)
のあらゆる
智者
(
ちしや
)
学者
(
がくしや
)
403
凡
(
すべ
)
ての
権威
(
けんゐ
)
に
超越
(
てうゑつ
)
し
404
迫害
(
はくがい
)
苦痛
(
くつう
)
を
一身
(
いつしん
)
に
405
甘受
(
かんじゆ
)
し
世界
(
せかい
)
を
助
(
たす
)
け
行
(
ゆ
)
く
406
歓喜
(
くわんき
)
と
平和
(
へいわ
)
を
永遠
(
ゑいゑん
)
に
407
森羅
(
しんら
)
万象
(
ばんしやう
)
に
供給
(
きようきふ
)
し
408
至幸
(
しかう
)
至福
(
しふく
)
の
神恵
(
しんけい
)
の
409
精神
(
せいしん
)
上
(
じやう
)
の
王国
(
わうごく
)
を
410
斯
(
こ
)
の
土
(
ど
)
の
上
(
うへ
)
に
建設
(
けんせつ
)
し
411
無限
(
むげん
)
の
仁慈
(
じんじ
)
を
経
(
たて
)
となし
412
無窮
(
むきう
)
の
智識
(
ちしき
)
を
緯
(
ぬき
)
として
413
小人
(
せうじん
)
弱者
(
じやくしや
)
の
耳
(
みみ
)
に
克
(
よ
)
く
414
理解
(
りかい
)
し
易
(
やす
)
き
明教
(
めいけう
)
を
415
徹底
(
てつてい
)
的
(
てき
)
に
唱導
(
しやうだう
)
す
416
如何
(
いか
)
なる
悪魔
(
あくま
)
も
言霊
(
ことたま
)
の
417
威力
(
ゐりよく
)
に
言向和
(
ことむけやは
)
しつつ
418
寄
(
よ
)
せ
来
(
く
)
る
悲哀
(
ひあい
)
と
災厄
(
さいやく
)
を
419
少
(
すこ
)
しも
心
(
こころ
)
に
掛
(
か
)
けずして
420
所信
(
しよしん
)
を
飽
(
あ
)
くまで
貫徹
(
くわんてつ
)
し
421
裁
(
さい
)
制
(
せい
)
断
(
だん
)
割
(
かつ
)
の
道
(
みち
)
極
(
きは
)
め
422
神人
(
しんじん
)
和合
(
わがふ
)
の
境
(
きやう
)
に
立
(
た
)
ち
423
悪魔
(
あくま
)
の
敵
(
てき
)
に
会
(
あ
)
ふ
毎
(
ごと
)
に
424
心
(
こころ
)
は
益々
(
ますます
)
堅実
(
けんじつ
)
に
425
信仰
(
しんかう
)
熱度
(
ねつど
)
を
日
(
ひ
)
に
加
(
くは
)
へ
426
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
に
共通
(
きやうつう
)
の
427
真
(
しん
)
の
文明
(
ぶんめい
)
を
完成
(
くわんせい
)
し
428
世界
(
せかい
)
雑多
(
ざつた
)
の
宗教
(
しうけう
)
や
429
凡
(
すべ
)
ての
教義
(
けうぎ
)
を
統一
(
とういつ
)
し
430
崇高至上
(
すうかうしじやう
)
の
道徳
(
だうとく
)
を
431
不言
(
ふげん
)
実行
(
じつかう
)
体現
(
たいげん
)
し
432
暗黒
(
あんこく
)
無道
(
ぶだう
)
の
社会
(
しやくわい
)
をば
433
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
と
神力
(
しんりき
)
に
434
照破
(
せうは
)
し
尽
(
つく
)
し
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
435
光
(
ひかり
)
を
四方
(
よも
)
に
輝
(
かがや
)
かす
436
仁慈
(
じんじ
)
の
神
(
かみ
)
の
神業
(
しんげふ
)
に
437
奉仕
(
ほうし
)
するこそ
世
(
よ
)
を
救
(
すく
)
ふ
438
大神人
(
だいしんじん
)
の
任務
(
にんむ
)
なれ
439
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
440
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
坐
(
まし
)
ませよ。
441
(
大正一二・七・一〇
旧五・二七
加藤明子
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 橄欖山
(B)
(N)
聖地夜 >>>
霊界物語
>
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
>
第64巻(卯の巻)上
> 第1篇 日下開山 > 第2章 宣伝使
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【第2章 宣伝使|第64巻上|山河草木|霊界物語|/rm64a02】
合言葉「みろく」を入力して下さい→