霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一〇章 無分別(むふんべつ)〔一一〇〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻 篇:第4篇 鬼城山 よみ(新仮名遣い):きじょうざん
章:第10章 無分別 よみ(新仮名遣い):むふんべつ 通し章番号:110
口述日:1921(大正10)年11月15日(旧10月16日) 口述場所: 筆録者:有田九皐 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年3月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
須賀彦は眉目秀麗な美男子であった。鬼城山に颯爽と乗り付けると、竜宮城の直使として門を開かせた。
美山彦も須賀彦の雷のような言霊に打たれた感があったが、美山彦・国照姫の娘である小桜姫の色香に迷い、ついには夫婦の間柄となってしまった。
須賀彦はあろうことか、敵方の婿養子になってしまい、地の高天原へも復命することはなかった。後に須賀彦は、どこからともなく飛んできた白羽の矢にあたり、悶死を遂げることになる。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-04-28 15:24:07 OBC :rm0310
愛善世界社版:62頁 八幡書店版:第1輯 282頁 修補版: 校定版:64頁 普及版:27頁 初版: ページ備考:
001 天使長(てんしちやう)大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)(めい)により、002須賀彦(すがひこ)第二(だいに)使者(ししや)として、003(とも)をも()れずただ一騎(いつき)竜馬(りうめ)にまたがり(ひづめ)(おと)(たか)く、004鬼城山(きじやうざん)にむかひて出馬(しゆつば)したりけり。005須賀彦(すがひこ)は、006容貌(ようばう)うるはしく眉目(びもく)清秀(せいしう)にして、007あくまで(いろ)(しろ)(はだ)(なめ)らかにしてあたかも天女(てんによ)再来(さいらい)かと(うたが)はるるばかりの美男子(びだんし)なりけり。
008 須賀彦(すがひこ)鬼城山(きじやうざん)城門(じやうもん)()ンの(はばか)(いろ)もなく、009竜馬(りうめ)(むち)うち(おく)ふかく侵入(しんにふ)し、010玄関先(げんくわんさき)(うま)をすて奥殿(おくでん)(すす)みいり、011大音声(だいおんじやう)をあげていふ。
012(われ)こそは、013()高天原(たかあまはら)(つかさど)りたまふ国治立(くにはるたちの)(みこと)014天使(てんし)大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)直使(ちよくし)として出馬(しゆつば)せり、015()(わた)すべき仔細(しさい)あり。016美山彦(みやまひこ)はあらざるか、017国照姫(くにてるひめ)何処(いづこ)ぞ。018すみやかに()眼前(がんぜん)にまかり()で、019直使(ちよくし)(めい)(うけたまは)れ』
020()ばはりし。021その言霊(ことたま)(ちから)は、022(じつ)雷鳴(らいめい)のごとく(とどろ)きわたり(なん)となくすさまじき(なか)にも(やさ)しみありき。023美山彦(みやまひこ)須賀彦(すがひこ)言霊(ことたま)にのまれ、024やや恐怖(きようふ)(ねん)にかられて躊躇(ちうちよ)逡巡(しゆんじゆん)(いろ)()えにける。
025 この(とき)国照姫(くにてるひめ)一室(いつしつ)より(はし)りいで、026須賀彦(すがひこ)容姿(ようし)端麗(たんれい)にして、027どことなく権威(けんゐ)()てるその態度(たいど)荒肝(あらぎも)をひしがれ、028(なん)言葉(ことば)もなく(かしら)()れて黙視(もくし)するのみなりしが、029(また)もや(しづか)()りきたる女性(ぢよせい)あり。030須賀彦(すがひこ)一目(ひとめ)()るよりハツタと(にら)み、
031反逆(はんぎやく)不忠(ふちう)口子姫(くちこひめ)032()るもけがらはし、033片時(かたとき)(はや)くこの()()()れよ』
034とにらみつけられ、035口子姫(くちこひめ)(うら)めしげに須賀彦(すがひこ)(かほ)()あげ、036(そで)をもつてしたたる(なみだ)をふきながら四辺(あたり)()(くば)り、037わが(むね)(おさ)へ、038何事(なにごと)(くち)には(いだ)さざれど秘密(ひみつ)のこもれることを暗示(あんじ)する様子(やうす)なりける。
039 美山彦(みやまひこ)一女(いちぢよ)小桜姫(こざくらひめ)といふ絶世(ぜつせい)(うつく)しき(わか)女性(ぢよせい)あり。040この小桜姫(こざくらひめ)最前(さいぜん)よりの須賀彦(すがひこ)容貌(ようばう)端麗(たんれい)なるを、041()(かげ)より垣間見(かいまみ)つつ心臓(しんざう)(はげ)しき(なみ)()たせゐたるが、042つひに()へかねて(かほ)(あか)らめながら()()しひらき、043静々(しづしづ)須賀彦(すがひこ)()てる(まへ)にはづかしげに両手(りやうて)をつき、044慇懃(いんぎん)()ぶる挨拶(あいさつ)(くち)ごもるそのしほらしさ。
045 小桜姫(こざくらひめ)(おも)ひきつて(おもて)をもたぐるその刹那(せつな)046須賀彦(すがひこ)とたがひに視線(しせん)合致(がつち)せり。047いづれ(おと)らぬ花紅葉(はなもみぢ)048色香(いろか)(あらそ)美人(びじん)美人(びじん)049両者(りやうしや)()何事(なにごと)かを物語(ものがた)るやうに()へにける。050このとき美山彦(みやまひこ)051国照姫(くにてるひめ)052口子姫(くちこひめ)はその()(あら)はれ、053山海(さんかい)珍味(ちんみ)をもちだし須賀彦(すがひこ)丁寧(ていねい)饗応(きやうおう)し、054ここに()(にん)神司(しんし)(たが)ひに()ちとけ談話(だんわ)交換(かうくわん)したりける。
055 須賀彦(すがひこ)はおもむろに使者(ししや)のおもむきを(つた)へ、056美山彦(みやまひこ)返答(へんたふ)(うなが)しければ、057美山彦(みやまひこ)は、
058使者(ししや)のおもむき、059たしかに拝承(はいしよう)(たてまつ)る。060しかしながら、061城内(じやうない)諸神司(しよしん)をあつめ(ひと)まづ協議(けふぎ)()ぐるまで、062数日(すうじつ)猶予(いうよ)(あた)へたまはずや』
063(かほ)をやや左方(さはう)にかたむけ、064須賀彦(すがひこ)返答(へんたふ)いかにとその(かほ)見上(みあ)げたり。065須賀彦(すがひこ)はその請求(こひ)(ゆる)し、066数日(すうじつ)城内(じやうない)滞在(たいざい)返事(へんじ)()ちゐたり。067国照姫(くにてるひめ)小桜姫(こざくらひめ)(めい)じ、068須賀彦(すがひこ)身辺(しんぺん)()せしめ用務(ようむ)便(べん)ぜしめける。
069 (とほ)きやうでも(ちか)く、070(かた)きに()(やす)きは男女(だんぢよ)(みち)とかや。071ここに須賀彦(すがひこ)072小桜姫(こざくらひめ)人目(ひとめ)(せき)(やぶ)りて割無(わりな)(なか)となり(をは)りぬ。073この様子(やうす)をうかがひ()りたる国照姫(くにてるひめ)074口子姫(くちこひめ)はおほいに(よろこ)び、075須賀彦(すがひこ)をとどめて婿(むこ)となさむと(おも)ひ、076種々(しゆじゆ)(こころ)(くば)りゐたりける。
077 それより須賀彦(すがひこ)小桜姫(こざくらひめ)両親(りやうしん)黙認(もくにん)のもとに夫婦(ふうふ)きどりになり、078緊要(たいせつ)なる大神(おほかみ)使命(しめい)忘却(ばうきやく)するにいたりけるぞ(うた)てけれ。079須賀彦(すがひこ)小桜姫(こざくらひめ)(たましひ)をうばはれ日夜(にちや)(ひめ)相手(あひて)淫酒(いんしゆ)にふけり、080あまたの城内(じやうない)神司(かみ)とともに花見(はなみ)(えん)(もよほ)したるに、081諸神司(しよしん)(さけ)()ひつぶれ、082かつ庭前(ていぜん)にいまを(さか)りと()(にほ)桜木(さくらぎ)(した)に、083あるひは(うた)ひあるひは()ひ、084(かね)太鼓(たいこ)拍子(へうし)()つて(をど)りくるひ、085かつ須賀彦(すがひこ)()をとり、086貴下(きか)(うた)ひたまへ、087()ひたまへ」と、088諸手(もろで)をとつて大桜木(おほさくらぎ)(した)(さそ)ひ、089春風(しゆんぷう)()花吹雪(はなふぶき)()びつつ愉快気(ゆくわいげ)に、090須賀彦(すがひこ)(さけ)威力(ちから)()りてうたひ()しけり。091その意味(いみ)大要(たいえう)を、092今様式(いまやうしき)にここに()ぐれば()意味(いみ)(こも)れる(うた)なりける。
093(はな)顔色(かんばせ)(つき)(まゆ)
094富士(ふじ)(ひたひ)(ゆき)(はだ)
095天津(あまつ)乙女(をとめ)再来(さいらい)
096小野(をの)小町(こまち)照手(てるて)(ひめ)
097ネルソンバテーか万竜(まんりう)
098欣々(きんきん)女史(ぢよし)楊貴妃(やうきひ)
099褒似(ほうじ)(ひめ)難波江(なにはえ)
100よしもあしきも()きかぬる
101富田屋(とんだや)八千代(やちよ)丸跣(まるはだし)
102(とし)二八(にはち)二九(にく)からぬ
103小桜姫(こざくらひめ)微笑(ほほゑみ)
104天下(てんか)(しろ)(かたむ)けむ
105鬼神(おに)もおそるる幽庁(いうちやう)
106閻魔(えんま)よだれ(なが)すらむ
107(みや)姿(すがた)海棠(かいだう)
108(あめ)湿(うる)ほふごとくなり
109かかる美人(びじん)がまたと()
110三千(さんぜん)世界(せかい)にあるものか
111有明月(ありあけづき)のまるまると
112()(たか)からず(ひく)からず
113一度(いちど)にひらく紅梅(こうばい)
114(つゆ)(ほころ)姿(すがた)かや
115(くち)より()する()(ひかり)
116光明姫(くわうみやうひめ)衣通姫(そとほりひめ)
117(うま)(みこと)再生(さいせい)
118すずしき(こゑ)鈴虫(すずむし)
119さては弥生(やよひ)(うぐひす)
120(まつ)神代(かみよ)()ふよりも
121小桜姫(こざくらひめ)ともろともに
122(なか)吉野(よしの)(やま)ふかく
123(たけ)(はしら)(かや)屋根(やね)
124(とら)(おほかみ)住家(すみか)をも
125なぞか(いと)はむ糸桜(いとざくら)
126夜半(よは)(あらし)()るとても
127()らぬ両人(ふたり)恋衣(こひごろも)
128(こひ)上下(じやうげ)(へだ)てなし
129(へだ)てないのが(こひ)(みち)
130(へだ)てないのが(こひ)(みち)
131(こころ)須賀彦(すがひこ)須賀(すが)々々(すが)
132八雲(やくも)(こと)須賀掻(すがかき)
133シヤツチン シヤツチン シヤツチンチン
134シヤツチン シヤツチン シヤツチンチン』
135二弦(にげん)(こと)(だん)じながら、136あたりかまはず土堤(どて)()らして(をど)(くる)ふ。
137 かくして須賀彦(すがひこ)は、138つひに(こひ)(とりこ)となり、139()高天原(たかあまはら)への復命(ふくめい)をなさず、140敵城(てきじやう)養子婿(やうしむこ)となりすまして不義(ふぎ)(しん)とはなりにける。141(たの)しき鴛鴦(をしどり)(ちぎり)もつかのま、142いづこよりとも()らず白羽(しらは)()()(きた)りて須賀彦(すがひこ)(むね)(つら)ぬきたれば、143あはれ悶死(もんし)()げにけり。144あゝ、145(じつ)(つつし)むべきは男女(だんぢよ)(みち)にこそあれ。
146大正一〇・一一・一五 旧一〇・一六 有田九皐録)
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