天国に
吾籍ありとほこりつつ
地獄にあるを
知らぬ
人あり
〈序文(初)〉
吾みたま
地獄にありと
悲める
心は
既に
天国にあり
〈総説(初)〉
恋すてふことの
天地の
罪ならば
世は
曲津みの
棲家とならむ
〈総説(初)〉
世の
中に
恋てふもののなかりせば
平和の風は
永遠に吹かまじ
〈総説(初)〉
恋愛を
口にするさへ
嫌ふといふ
人は
偽善の
権化なりけり
〈総説(初)〉
誰も
彼も
竝べて
愛する
吾心を
あやしと
譏る
人ぞいやしき
〈第1章(初)〉
村肝の
心の
底に
光あらば
すべての
人を
神と
見るなり
〈第1章(初)〉
村肝の
心くもれば
世の
中の
人をことごと
悪魔とぞ
見る
〈第3章(初)〉
吾為せる
太しき
神業も
現世の
智慧に
長けたる
醜業と
見る
〈第4章(初)〉
いかめしき
掟をつくり
世の
人を
おどせし
宗教の
終りはきにけり
〈第5章(初)〉
天地の
神の
功績は
世の
人を
裁くにあらず
救ふのみなる
〈第5章(初)〉
閉ざされし
天の
岩戸を
開かむと
伊都能売の
神天降りましけり
〈第5章(初)〉
厳御魂瑞の
御魂の
開きたる
大道にさやる
醜の
曲鬼〈第5章(初)〉
祥き
事の
重なり
来るか
白鳥の
空をかすめてわがやかた
守る
〈第6章(初)〉
神に
生き
又恋に
生き
花に
生き
希望に
生きて
百年生きむ
〈第7章(初)〉
心なき
人に
語るな
神秘なる
貴の
教の
片端だにも
〈第9章(初)〉
何事も
神のみむねに
任すより
人の
践むべき
良き
道はなし
〈第9章(初)〉
世のために
心を
尽すわが
身をば
色眼鏡にて
見る
人ぞ
憂き
〈第11章(初)〉
三五の
月をながめて
思ふかな
生れたる
日の
夜の
光を
〈第11章(初)〉
三五の
月の
光を
友として
辿り
行かなむ
道の
奥処へ
〈第12章(初)〉
天地の
神の
恵みの
雨降りぬ
世に
汚されし
吾洗ふために
〈第15章(初)〉
黄金の
玉を
守れる
五男神早く
来よかし
天恩郷へ
〈第17章(初)〉
苅薦の
乱れし
世をば
正さむと
伊都能売の
神現れましにけり
〈第17章(初)〉
天国の
柱は
半ば
立ちにけり
後の
六柱立つ
日待たるる
〈第18章(初)〉
天国もまた
霊国も
神柱やうやく
半ば
立ち
初めにけり
〈第18章(初)〉
天国を
恐れて
去りし
醜人の
今八衢に
迷ふ
魂あり
〈第19章(初)〉
天国の
大神人を
知らずして
醜の
曲霊に
罪人迷ふ
〈第19章(初)〉
霊国の
大御柱の
一日も
早く
建てかし
遷り
行く
世に
〈第21章(初)〉
只一人唯吾れ
一人世のために
独り
立ちつつ
一人を
思ふ
〈第21章(初)〉
天国の
十二の
柱立たむまで
霊山会場は
淋しかるらむ
〈第21章(初)〉
[この余白歌は八幡書店版霊界物語収録の余白歌を参考に作成しました]