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社会奉仕

インフォメーション
題名:社会奉仕 著者:出口王仁三郎
ページ:371
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-10-31 06:24:00 OBC :B120900c69
信仰に()(ぱら)ひたる偽信者(ぎしんじや)の社会奉仕の脱線ぶりかな
竹村は社会奉仕と云ひながら道路の草をひきてまはれり
片足に草履(ざうり)をうがち片足に下駄をうがちて孝子(かうし)ぶる(かれ)
ぼろぼろの着物をわざと身にまとひ誠の(をしへ)行人(かうじん)に誇る
乱れたる三千世界のたてかへの手本といひつつ道の草ひく
これ(ほど)の誠を綾部の町人(まちびと)は知らずにゐるかと呶鳴るをかしさ
(まち)びとは発狂人(はつきやうにん)と笑ひつつ(くち)きく者もあらざりにけり
よくもまあこれ(ほど)曇りた世の中と一人よがりの竹村をかしき
奇行狂態
この(はう)は三千世界の鏡よと云ひつつ麦生(むぎふ)(はた)()をひる
()のにほひ麦にかがせば収穫が多しと誇る彼の奇行よ
収穫と臭覚(しうかく)の語を間違へて無学の彼はあざむかれ()
何鹿(いかるが)山野(さんや)新緑(しんりよく)()えにつつ()はほのぼのと(かぜ)かをるなり
岩戸(いはと)神社岩戸(いはと)(びら)きのわざ()へて手力男(たぢからを)よとほこる竹村
今日(けふ)からは手力男(たぢからを)の神竹村(たけむら)が岩戸開きの御用とほこる
御開祖のつぎの一間(ひとま)に机おきて手力男(たぢからを)の神筆先(ふでさき)を写す
竹村のゆるし無くして神様へ参拝させぬと妙なこといふ
相談会
竹村のその狂態にあきれ果て役員たちは相談会を(ひら)
相談の結果竹村に注意すれば筆先よみてごまかすのみなり
竹村の狂態()()につのりつつ初夏の五月(ごぐわつ)は過ぎ去りにけり
世がかはる三千世界が潰れると大声張り上げ怒鳴る曲神(まがかみ)
(われ)こそは誠の神徳(しんとく)(そな)はれりと一人()がりの竹村の狂態
竹村を信じきり()し迷信家もそろそろ眠り()まし()めたり
山に()に働く時は(ちか)みつつ(われ)は曲津に妨げられゐし
手も足も出し(やう)なければ寸閑(すんかん)に神の御教(みのり)の研究をなせり
(われ)一人(しづか)離家(はなれや)立籠(たてこも)り古事記日本紀(にほんき)に眼をさらしけり
(いにしへ)神典(みふみ)を読みて御開祖の(をしへ)の尊きこと悟りけり
何事も神の経綸(しぐみ)とあきらめて(われ)(しづか)に古典をひもとく
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