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霊界物語
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
第65巻(辰の巻)
序文
総説
第1篇 盗風賊雨
第1章 感謝組
第2章 古峽の山
第3章 岩侠
第4章 不聞銃
第5章 独許貧
第6章 噴火口
第7章 反鱗
第2篇 地異転変
第8章 異心泥信
第9章 劇流
第10章 赤酒の声
第11章 大笑裡
第12章 天恵
第3篇 虎熊惨状
第13章 隔世談
第14章 山川動乱
第15章 饅頭塚
第16章 泥足坊
第17章 山颪
第4篇 神仙魔境
第18章 白骨堂
第19章 谿の途
第20章 熊鷹
第21章 仙聖郷
第22章 均霑
第23章 義侠
第5篇 讃歌応山
第24章 危母玉
第25章 道歌
第26章 七福神
余白歌
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霊界物語
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山河草木(第61~72巻、入蒙記)
>
第65巻(辰の巻)
> 第4篇 神仙魔境 > 第19章 谿の途
<<< 白骨堂
(B)
(N)
熊鷹 >>>
第一九章
谿
(
たに
)
の
途
(
みち
)
〔一六七五〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第65巻 山河草木 辰の巻
篇:
第4篇 神仙魔境
よみ(新仮名遣い):
しんせんまきょう
章:
第19章 谿の途
よみ(新仮名遣い):
たにのみち
通し章番号:
1675
口述日:
1923(大正12)年07月17日(旧06月4日)
口述場所:
祥雲閣
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1926(大正15)年4月14日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm6519
愛善世界社版:
212頁
八幡書店版:
第11輯 685頁
修補版:
校定版:
222頁
普及版:
96頁
初版:
ページ備考:
001
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
の
三千彦
(
みちひこ
)
は
002
行
(
ゆ
)
き
疲
(
つか
)
れたる
折柄
(
をりから
)
に
003
白骨堂
(
はくこつだう
)
の
大前
(
おほまへ
)
に
004
見知
(
みし
)
らぬ
女
(
をんな
)
に
廻
(
めぐ
)
り
遇
(
あ
)
ひ
005
悲
(
かな
)
しき
女
(
をんな
)
の
境遇
(
きやうぐう
)
に
006
同情
(
どうじやう
)
し
乍
(
なが
)
らスタスタと
007
センセイ
山
(
ざん
)
の
谷間
(
たにあひ
)
を
008
冷
(
つめ
)
たき
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれつつ
009
右
(
みぎ
)
に
左
(
ひだり
)
に
飛
(
と
)
び
越
(
こ
)
えて
010
漸
(
やうや
)
く
広
(
ひろ
)
き
田圃道
(
たんぼみち
)
011
チヤムバカ(
黄色花
(
くわうしよくくわ
)
)バータラ(
重生花
(
ぢうせいくわ
)
)バールシカ(
夏生花
(
かせいくわ
)
)
012
ナワマリカー(
雑蔓花
(
ざふまんくわ
)
)やスマナー(
悦意花
(
えついくわ
)
)の
013
所
(
ところ
)
狭
(
せ
)
きまで
匂
(
にほ
)
ひたる
014
野道
(
のみち
)
をスタスタ
進
(
すす
)
み
往
(
ゆ
)
く。
015
三千彦
(
みちひこ
)
『
何
(
なん
)
と
此
(
この
)
辺
(
へん
)
は
珍
(
めづ
)
らしい
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
き、
016
馨
(
かんば
)
しい
香
(
か
)
を
放
(
はな
)
つて
居
(
ゐ
)
るぢやありませぬか。
017
まるで
第一
(
だいいち
)
天国
(
てんごく
)
の
原野
(
げんや
)
を
旅行
(
りよかう
)
して
居
(
ゐ
)
るやうで
厶
(
ござ
)
いますなア』
018
スマナー『ハイ、
019
此処
(
ここ
)
は
仙聖山
(
せんせいざん
)
の
麓
(
ふもと
)
の
仙聖郷
(
せんせいきやう
)
と
申
(
まをし
)
まして、
020
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
楽土
(
らくど
)
と
称
(
とな
)
へられた
秘密郷
(
ひみつきやう
)
で
厶
(
ござ
)
いますが、
021
今
(
いま
)
は
薩張
(
さつぱり
)
人間
(
にんげん
)
の
心
(
こころ
)
が
悪化
(
あくくわ
)
して
了
(
しま
)
ひ、
022
油断
(
ゆだん
)
も
隙
(
すき
)
もならない
修羅道
(
しゆらだう
)
となつて
仕舞
(
しま
)
ひました。
023
此
(
こ
)
の
道
(
みち
)
にいろいろの
香
(
かん
)
ばしき
花
(
はな
)
は
艶
(
えん
)
を
競
(
きそ
)
ふて
咲
(
さ
)
いて
居
(
を
)
りますが、
024
村人
(
むらびと
)
の
心
(
こころ
)
の
花
(
はな
)
はいつの
間
(
ま
)
にか
薊
(
あざみ
)
の
花
(
はな
)
となり、
025
刺
(
とげ
)
だらけでうつかり
手出
(
てだ
)
しも
出来
(
でき
)
ないので
厶
(
ござ
)
います。
026
村
(
むら
)
の
名
(
な
)
は
仙聖郷
(
せんせいきやう
)
でも、
027
人
(
ひと
)
の
心
(
こころ
)
は
修羅道
(
しゆらだう
)
ですから、
028
其
(
その
)
積
(
つも
)
りで
居
(
ゐ
)
て
下
(
くだ
)
さい。
029
油断
(
ゆだん
)
も
隙
(
すき
)
もならない
所
(
ところ
)
で
厶
(
ござ
)
いますからなア』
030
三千
(
みち
)
『
物質
(
ぶつしつ
)
万能
(
ばんのう
)
主義
(
しゆぎ
)
の
空気
(
くうき
)
が、
031
斯様
(
かやう
)
な
仙郷
(
せんきやう
)
迄
(
まで
)
襲
(
おそ
)
ふて
来
(
き
)
たと
見
(
み
)
えますな。
032
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
も
是
(
これ
)
では
終
(
をは
)
りで
厶
(
ござ
)
いますわい。
033
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
のお
言葉
(
ことば
)
には「
神
(
かみ
)
のつくつた
結構
(
けつこう
)
な
神国
(
しんこく
)
が
指
(
ゆび
)
一本
(
いつぽん
)
入
(
い
)
れる
所
(
ところ
)
も、
034
片足
(
かたあし
)
踏
(
ふ
)
み
込
(
こ
)
む
所
(
ところ
)
もない」と
大国治立
(
おほくにはるたち
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のお
歎
(
なげ
)
きですが、
035
いかにもすみずみ
迄
(
まで
)
もよく
汚
(
よご
)
れたもので
厶
(
ござ
)
いますなア』
036
スマナー『あまり
村人
(
むらびと
)
の
同情心
(
どうじやうしん
)
が
無
(
な
)
いので、
037
妾
(
わたし
)
もこの
仙郷
(
せんきやう
)
が
嫌
(
いや
)
になつたので、
038
お
恥
(
はづ
)
かし
乍
(
なが
)
ら
夫
(
をつと
)
の
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
ふて、
039
冥途
(
めいど
)
往
(
ゆ
)
きをせうと
思
(
おも
)
ふたので
厶
(
ござ
)
います。
040
私
(
わたし
)
の
従弟
(
いとこ
)
に、
0401
テーラと
云
(
い
)
ふ、
041
それはそれは
意地
(
いぢ
)
の
悪
(
わる
)
い
男
(
をとこ
)
が
厶
(
ござ
)
いまして、
042
両親
(
りやうしん
)
、
043
夫
(
をつと
)
の
無
(
な
)
くなつたのを
幸
(
さいは
)
ひ、
044
朝
(
あさ
)
から
晩
(
ばん
)
迄
(
まで
)
吾
(
わが
)
家
(
や
)
に
平太
(
へた
)
り
込
(
こ
)
み、
045
酒
(
さけ
)
をつげ、
046
肩
(
かた
)
をうて、
047
足
(
あし
)
をもめ、
048
○○○を○○○と
無体
(
むたい
)
の
事
(
こと
)
を
申
(
まをし
)
ますので、
049
夫
(
そ
)
れが
嫌
(
いや
)
さに
家
(
うち
)
を
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
し、
050
死
(
し
)
を
決
(
けつ
)
したので
厶
(
ござ
)
います。
051
何
(
いづ
)
れ
吾
(
わが
)
家
(
や
)
へ
帰
(
かへ
)
ればテーラが
主人顔
(
しゆじんがほ
)
をして
頑張
(
ぐわんば
)
つて
居
(
を
)
りませうから、
052
其
(
その
)
お
積
(
つも
)
りで
来
(
き
)
て
下
(
くだ
)
さいませや』
053
三千
(
みち
)
『ハイ
承知
(
しようち
)
致
(
いた
)
しました。
054
これから
宣伝使
(
せんでんし
)
の
武器
(
ぶき
)
と
頼
(
たの
)
む、
055
言霊
(
ことたま
)
の
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
謡
(
うた
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
参
(
まゐ
)
りませう』
056
スマナー『どうかお
願
(
ねが
)
ひ
申
(
まをし
)
ます。
057
歌
(
うた
)
と
云
(
い
)
ふものは
何
(
なん
)
となく
心
(
こころ
)
の
勇
(
いさ
)
むもので
厶
(
ござ
)
いますからなア』
058
三千彦
(
みちひこ
)
は
声
(
こゑ
)
を
張
(
は
)
り
上
(
あ
)
げて
謡
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
した。
059
三千彦
(
みちひこ
)
『
天地
(
てんち
)
万有
(
ばんいう
)
悉
(
ことごと
)
く
060
霊力体
(
れいりよくたい
)
の
三元
(
さんげん
)
を
061
もつて
創造
(
さうざう
)
なし
給
(
たま
)
ひ
062
蒼生
(
あをひとくさ
)
や
山川
(
やまかは
)
の
063
御霊
(
みたま
)
を
守
(
まも
)
りたまはむと
064
千々
(
ちぢ
)
に
心
(
こころ
)
を
砕
(
くだ
)
きまし
065
海月
(
くらげ
)
の
如
(
ごと
)
く
漂
(
ただよ
)
へる
066
陸地
(
くぬち
)
を
造
(
つく
)
り
固
(
かた
)
めつつ
067
神人
(
しんじん
)
和楽
(
わらく
)
の
天国
(
てんごく
)
を
068
地上
(
ちじやう
)
に
建設
(
けんせつ
)
なしたまひ
069
教
(
をしへ
)
を
開
(
ひら
)
きたまふ
折
(
をり
)
070
天足彦
(
あだるのひこ
)
や
胞場姫
(
えばひめ
)
の
071
醜
(
しこ
)
の
身魂
(
みたま
)
になり
出
(
いで
)
し
072
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
や
醜神
(
しこがみ
)
の
073
曲
(
まが
)
の
猛
(
たけ
)
びに
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
074
日
(
ひ
)
に
夜
(
よ
)
に
月
(
つき
)
に
曇
(
くも
)
り
果
(
は
)
て
075
常世
(
とこよ
)
の
暗
(
やみ
)
となりにけり
076
荒
(
すさ
)
ぶる
神
(
かみ
)
の
訪
(
おと
)
なひは
077
五月蠅
(
さばえ
)
の
如
(
ごと
)
くわきみちて
078
山
(
やま
)
の
尾上
(
をのへ
)
や
河
(
かは
)
の
瀬
(
せ
)
に
079
うらみ
歎
(
なげ
)
きの
声
(
こゑ
)
許
(
ばか
)
り
080
醜神
(
しこがみ
)
達
(
たち
)
は
時
(
とき
)
を
得
(
え
)
て
081
いとも
尊
(
たふと
)
き
皇神
(
すめかみ
)
を
082
世
(
よ
)
の
艮
(
うしとら
)
に
逐
(
お
)
ひ
下
(
くだ
)
し
083
吾物顔
(
わがものがほ
)
に
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
を
084
乱
(
みだ
)
し
行
(
ゆ
)
くこそ
憎
(
にく
)
らしし
085
音
(
おと
)
に
名高
(
なだか
)
き
仙郷
(
せんきやう
)
も
086
醜
(
しこ
)
の
曲霊
(
まがひ
)
の
醜魂
(
しこたま
)
に
087
かき
紊
(
みだ
)
されて
修羅道
(
しゆらだう
)
の
088
現出
(
げんしゆつ
)
したるか
浅
(
あさ
)
ましや
089
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
を
立
(
た
)
ち
出
(
い
)
でて
090
曲
(
まが
)
の
征討
(
せいたう
)
にたち
向
(
むか
)
ふ
091
三千彦
(
みちひこ
)
司
(
つかさ
)
此処
(
ここ
)
にあり
092
いかなる
曲
(
まが
)
の
猛
(
たけ
)
びをも
093
生言霊
(
いくことたま
)
の
神力
(
しんりき
)
に
094
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
し
仙郷
(
せんきやう
)
の
095
御空
(
みそら
)
を
包
(
つつ
)
む
雲霧
(
くもきり
)
を
096
伊吹
(
いぶき
)
払
(
はら
)
ひに
払
(
はら
)
ひのけ
097
神代
(
かみよ
)
乍
(
なが
)
らの
仙郷
(
せんきやう
)
に
098
ねぢ
直
(
なほ
)
さむは
案
(
あん
)
の
中
(
うち
)
099
確
(
たしか
)
に
胸
(
むね
)
にしるしあり
100
喜
(
よろこ
)
びたまへスマナー
姫
(
ひめ
)
101
三千彦
(
みちひこ
)
現
(
あら
)
はれ
来
(
く
)
る
上
(
うへ
)
は
102
仮令
(
たとへ
)
テーラの
三五
(
さんご
)
人
(
にん
)
103
万人
(
ばんにん
)
一度
(
いちど
)
に
攻
(
せ
)
め
来
(
く
)
とも
104
如何
(
いか
)
で
恐
(
おそ
)
れむ
敷島
(
しきしま
)
の
105
神国魂
(
みくにだましひ
)
打
(
う
)
ち
出
(
だ
)
して
106
郷
(
さと
)
の
空気
(
くうき
)
を
一洗
(
いつせん
)
し
107
小鳥
(
ことり
)
は
謡
(
うた
)
ひ
花
(
はな
)
匂
(
にほ
)
ふ
108
昔
(
むかし
)
の
儘
(
まま
)
にかへすべし
109
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
110
神
(
かみ
)
は
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
と
共
(
とも
)
にあり
111
人
(
ひと
)
は
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
神
(
かみ
)
の
宮
(
みや
)
112
大御心
(
おほみこころ
)
に
叶
(
かな
)
ひなば
113
地獄
(
ぢごく
)
畜生
(
ちくしやう
)
修羅道
(
しゆらだう
)
も
114
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
の
心地
(
ここち
)
にて
115
やすやす
浮世
(
うきよ
)
を
渡
(
わた
)
り
得
(
え
)
む
116
喜
(
よろこ
)
びたまへスマナー
姫
(
ひめ
)
』
117
と
謡
(
うた
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
118
稍
(
やや
)
広
(
ひろ
)
き
原野
(
げんや
)
を、
119
家
(
いへ
)
の
棟
(
むね
)
の
見
(
み
)
ゆる
所
(
ところ
)
迄
(
まで
)
進
(
すす
)
んで
来
(
き
)
た。
120
スマナーは
後
(
あと
)
振
(
ふ
)
り
返
(
かへ
)
り、
121
スマナー『もし
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
、
122
あの
山
(
やま
)
の
麓
(
ふもと
)
にバラバラと
家棟
(
やむね
)
が
見
(
み
)
えるで
厶
(
ござ
)
いませう。
123
そして
一番
(
いちばん
)
高
(
たか
)
い
所
(
ところ
)
の
山
(
やま
)
の
ほでら
に
可
(
か
)
なり
大
(
おほ
)
きな
家
(
いへ
)
が
見
(
み
)
えるで
厶
(
ござ
)
いませう。
124
あれが
妾
(
わたし
)
の
住家
(
すみか
)
で
厶
(
ござ
)
います』
125
三千
(
みち
)
『
成程
(
なるほど
)
126
黄昏
(
たそがれ
)
の
事
(
こと
)
とてハツキリは
分
(
わか
)
りませぬが、
127
余程
(
よほど
)
大家
(
たいけ
)
と
見
(
み
)
えますな』
128
スマナー『イエイエ
129
お
恥
(
はづ
)
かしい、
1291
破屋
(
あばらや
)
で
厶
(
ござ
)
います。
130
サアもう
一息
(
ひといき
)
で
厶
(
ござ
)
いますが、
131
貴方
(
あなた
)
も
随分
(
ずいぶん
)
お
疲
(
つか
)
れのやうで
厶
(
ござ
)
いますから、
132
此処
(
ここ
)
で
一休
(
ひとやす
)
みして
帰
(
かへ
)
る
事
(
こと
)
に
致
(
いた
)
しませうか。
133
何
(
いづ
)
れ
心
(
こころ
)
の
悪
(
わる
)
いテーラが
頑張
(
ぐわんば
)
つて
居
(
を
)
りませうから、
134
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れてからの
方
(
はう
)
が
様子
(
やうす
)
を
考
(
かんが
)
へるに
都合
(
つがふ
)
がよいかも
知
(
し
)
れませぬからなア』
135
三千
(
みち
)
『
成程
(
なるほど
)
なア、
136
夫
(
それ
)
がいいでせう。
137
都合
(
つがふ
)
によつては
一
(
ひと
)
つ
面白
(
おもしろ
)
い
芝居
(
しばゐ
)
が
出来
(
でき
)
るかも
知
(
し
)
れませぬからなア』
138
茲
(
ここ
)
に
二人
(
ふたり
)
は
半時
(
はんとき
)
許
(
ばか
)
り
雑談
(
ざつだん
)
に
耽
(
ふけ
)
り、
139
黄昏
(
たそがれ
)
の
暗
(
やみ
)
を
幸
(
さいは
)
ひ、
140
村中
(
むらぢう
)
で
一番
(
いちばん
)
高
(
たか
)
い
屋敷
(
やしき
)
に
建
(
た
)
つた、
141
スマナーの
館
(
やかた
)
をさし
帰
(
かへ
)
り
往
(
ゆ
)
く。
142
(
大正一二・七・一七
旧六・四
於祥雲閣
加藤明子
録)
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