霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
設定
|
ヘルプ
ホーム
王仁文庫
第三篇 瑞能神歌
凡例
大本神歌
いろは歌(その一)
いろは歌(その二)
×
設定
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
文字サイズ
S
【標準】
M
L
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側だけに表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注[※]用語解説
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
【標準】
脚注マークを表示しない
脚注[*]編集用
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
脚注マークを表示しない
【標準】
外字の外周色
[?]
一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。
[×閉じる]
無色
【標準】
赤色
現在のページには外字は使われていません
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サイトをリニューアルしました。不具合がある場合は
従来バージョン
をお使い下さい|
サブスク
のお知らせ
王仁文庫
>
第三篇 瑞能神歌
> いろは歌(その一)
<<< 大本神歌
(B)
(N)
いろは歌(その二) >>>
いろは歌(その一)
インフォメーション
題名:
いろは歌(その一)
著者:
ページ:
9
概要:
備考:
タグ:
そしもり(ソシモリ)
データ凡例:
2017/9/15校正。
データ最終更新日:
2024-06-01 17:06:27
OBC :
B115003c04
初出
[?]
この文献の初出または底本となったと思われる文献です。
[×閉じる]
:
神霊界
>
大正6年12月1日号(第54号)
>
いろは神歌
神霊界
>
大正7年1月1日号(第55号)
>
いろは神歌(つづき)
001
い
鹿
(
かるが
)
[
*
神霊界では「何鹿」
]
の
郡
(
こほり
)
綾部の
本宮
(
ほんぐう
)
の、
002
拾里四方は宮の内、
003
下津
(
したつ
)
岩根
(
いはね
)
の
珍
(
うづ
)
の国、
004
高天原
(
たかあまはら
)
と
称
(
たた
)
えつつ、
005
天
(
あめ
)
に
坐
(
ま
)
す
神
(
かみ
)
八百万
(
やほろろづ
)
、
006
地
(
つち
)
に
坐
(
ま
)
す
神
(
かみ
)
八百万、
007
集
(
あつま
)
りまして
幽世
(
かくりよ
)
と、
008
現
(
うつ
)
つの世をば
知
(
し
)
ろしめす、
009
其
(
その
)
神業
(
かみわざ
)
を
神議
(
かむはか
)
り、
010
議
(
はか
)
り玉ひて
常夜
(
とこよ
)
往
(
ゆく
)
、
011
烏羽玉
(
うばたま
)
の世を
照
(
てら
)
さむと、
012
伊都
(
いづ
)
の
御魂
(
みたま
)
と
現
(
あ
)
れまして、
013
天津
(
あまつ
)
日嗣
(
ひつぎ
)
の動ぎなく、
014
目出度
(
めでたき
)
御代
(
みよ
)
を松の世の、
015
常磐
(
ときは
)
堅磐
(
かきは
)
の
礎
(
いしずえ
)
を、
016
搗固
(
つきかた
)
めます
霊
(
たま
)
の地を、
017
知らずに
暮
(
くら
)
す世の人の、
018
心の空の
仇
(
あだ
)
曇り、
019
晴
(
は
)
るる
由
(
よし
)
なき憐れさよ。
020
ろ
んどんのカラの都に預けたる、
021
金山姫
(
かなやまひめ
)
の
御宝
(
みたから
)
は、
022
何時
(
いつ
)
還
(
かへ
)
り
坐
(
ま
)
す
術
(
すべ
)
を
無
(
な
)
み、
023
御姿
(
みすがた
)
さえも
瑞穂国
(
みづほくに
)
、
024
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
中国
(
なかくに
)
の、
025
力
(
ちから
)
を削る
曲津霊
(
まがつひ
)
は、
026
英米西
(
えべす
)
大国
(
だいこく
)
西の海、
027
底の
藻屑
(
もくず
)
と鳴る神に、
028
臍
(
ほぞ
)
を
奪
(
と
)
られし姿なり。
029
は
に
安
(
やす
)
の彦の
神言
(
みこと
)
の
現
(
あら
)
はれて、
030
雲井
(
くもゐ
)
に
懸
(
かか
)
る
群雲
(
むらくも
)
を、
031
伊吹
(
いぶ
)
き
放
(
はな
)
ちて
春日
(
かすが
)
なる、
032
天津
(
あまつ
)
日蔭
(
ひかげ
)
の
隈
(
くま
)
も無く、
033
輝き渡る日の本の、
034
国の
稜威
(
みいづ
)
は
弥高
(
いやたか
)
く、
035
鳴戸の海の
弥深
(
いやふか
)
き、
036
神の
恵
(
めぐみ
)
の鳴り鳴りて、
037
鳴りも合はさる
仇波
(
あだなみ
)
を、
038
大海原
(
おほうなばら
)
に
加々
(
かが
)
呑
(
のみ
)
て、
039
世の大本の
一筋
(
ひとすじ
)
の、
040
誠の神の
統
(
す
)
べ玉ふ、
041
国常立
(
くにとこたち
)
の神の
代
(
よ
)
を、
042
来
(
きた
)
さん為に
三千歳
(
みちとせ
)
の、
043
道
有
(
あ
)
る
御代
(
みよ
)
を松の大本神の出口の
畏
(
かし
)
こけれ。
044
に
し
東
(
ひがし
)
南
(
みなみ
)
と北の
荒海
(
あらうみ
)
に、
045
艦
(
ふね
)
充ち続け寄せ
来
(
きた
)
る、
046
醜
(
しこ
)
の
荒
(
すさ
)
びの
猛
(
たけ
)
く
共
(
とも
)
、
047
御空
(
みそら
)
に
震
(
ふる
)
ふ
鳥船
(
とりふね
)
の、
048
羽音
(
はおと
)
は
如何
(
いか
)
に高くとも、
049
空より降らす
迦具槌
(
かぐづち
)
の、
050
三
(
み
)
ツの
都
(
みやこ
)
を
夜芸男
(
やぎはやを
)
[
*
神霊界では「夜芸速男」だが、王仁文庫では「夜芸男」になっている。
]
、
051
如何
(
いか
)
なる神の
猛
(
たけ
)
びにも、
052
少しも
怖
(
お
)
ぢぬ日の本の国に
幸
(
さちは
)
ふ
言霊
(
ことたま
)
の、
053
ウ
と
ア
の
水火
(
いき
)
にカラ
鳥
(
とり
)
の、
054
胆
(
きも
)
を抜かれて落ち
此方
(
こち
)
に、
055
神の
稜威
(
みいづ
)
の
著
(
いち
)
じるく、
056
頭
(
かしら
)
を
地
(
つち
)
に
逆様
(
さかしま
)
に、
057
神の
御国
(
みくに
)
に
何時
(
いつ
)
までも、
058
仇波
(
あだなみ
)
立たぬ松の代と、
059
駿河
(
するが
)
の国の
不二
(
ふじ
)
の山、
060
気高
(
けだか
)
き姿を
[
*
神霊界では「姿の」だが、王仁文庫では「姿を」。
]
其儘
(
そのまま
)
に、
061
世界の上に
聳
(
そび
)
ゆなり。
062
ほ
日
(
ひ
)
[
*
神霊界では「保日」。
]
の
命
(
みこと
)
の現はれて、
063
海の
内外
(
うちと
)
の嫌ひなく、
064
降らす
血雨
(
ちあめ
)
の河と成り、
065
屍
(
かばね
)
は積みて山を為す、
066
カラ
クレナイの敷島の、
067
赤き心は
日本魂
(
やまとだま
)
、
068
火にさへ焼けぬ
国魂
(
くにたま
)
の、
069
光り輝く時となり、
070
体主霊従
(
から
)
の
身魂
(
みたま
)
を焼き尽し、
071
水火
(
みづほ
)
の国の
中津国
(
なかつくに
)
、
072
下津
(
したつ
)
岩根
(
いはね
)
に現はれし、
073
厳
(
いづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
勲功
(
いさほし
)
の、
074
天照
(
あまて
)
る
御代
(
みよ
)
の
楽
(
たの
)
もしさ。
075
へ
だて無き、
076
神の恵みは
弥高
(
いやたか
)
き、
077
高天原
(
たかあまはら
)
に
現
(
あ
)
れまして、
078
乱れ果て
[
*
神霊界では「界て」になっているが誤字か?
]
たる
現
(
うつし
)
し世の、
079
諸々
(
もも
)
の
人草
(
ひとぐさ
)
救
(
すく
)
はむと、
080
誠の道をたてよこの、
081
二柱神
(
ふたつのかみ
)
の
勲功
(
いさほし
)
は、
082
天之岩戸を開くなる、
083
奇磐間戸
(
くしいはまど
)
の
手力男
(
たぢからを
)
、
084
日本
(
やまと
)
の人も
外国人
(
からびと
)
も、
085
神の
教
(
をしへ
)
に
手撫槌
(
てなづち
)
や、
086
足撫
(
あしな
)
の道に迷ひたる、
087
身魂
(
みたま
)
を
善
(
よ
)
きに導びきて、
088
ミロクの神の守ります、
089
常磐
(
ときは
)
の松の神の世に、
090
覆
(
かへ
)
して
統
(
す
)
ぶる世の
本
(
もと
)
の、
091
国常立の神ぞ
尊
(
たふ
)
とき。
092
と
つ
国
(
くに
)
の
醜
(
しこ
)
の
仇浪
(
あだなみ
)
いや
猛
(
たけ
)
く、
093
秋津島根に
打寄
(
うちよ
)
せて、
094
国の
半分
(
なかは
)
[
*
神霊界では「中分」。
]
を洗ひ去り、
095
浪花
(
なには
)
の土を
汚
(
けが
)
しつつ、
096
五十鈴川
(
いそすずがは
)
に襲ひ来て、
097
清き
宮川
(
みやかは
)
泥
(
どろ
)
と為し、
098
御国
(
みくに
)
の
魂
(
たま
)
を盗まむと、
099
深き
奸計
(
たくみ
)
は
三重県
(
みえあがた
)
、
100
尾張
(
をはり
)
半田
(
はんだ
)
に押寄せて、
101
手配
(
てくば
)
り為せる
其
(
その
)
刹那
(
ひま
)
に、
102
伊勢の
神風
(
かみかぜ
)
吹起
(
ふきおこ
)
り、
103
怒
(
いか
)
れる
浪
(
なみ
)
の物凄く、
104
心の黒き黒船の、
105
浮瀬
(
うきせ
)
に沈む
神罰
(
いましめ
)
の、
106
忽
(
たちま
)
ち来ると
白人
(
しらひと
)
の、
107
国の
末
(
すゑ
)
こそ憐れなりけれ。
[
*
神霊界では「なりけり」。
]
108
ち
早振
(
はやふる
)
[
*
神霊界では「千早振」。
]
神代
(
かみよ
)
ながらの
神国
(
かみくに
)
の、
109
千代も八千代も
動
(
ゆる
)
ぎなき、
110
天津
(
あまつ
)
日嗣
(
ひつぎ
)
の
大君
(
おほきみ
)
は、
111
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
中津国
(
なかつくに
)
、
112
瑞穂の国の
主師親
(
おほもと
)
と、
113
現はれまして
天
(
あめ
)
の
下
(
した
)
、
114
四方
(
よも
)
の国々
隈
(
くま
)
もなく、
115
言向平
(
ことむけやは
)
し
御恵
(
みめぐみ
)
の、
116
露
(
つゆ
)
の
御玉
(
みたま
)
に
潤
(
うるほ
)
ひし、
117
日本
(
やまと
)
御国
(
みくに
)
の
民草
(
たみくさ
)
は、
118
我
(
あが
)
大君
(
おほぎみ
)
の
知食
(
しろしめ
)
す、
119
大御
(
おほみ
)
神業
(
みわざ
)
にあななひて、
120
内外
(
うちと
)
の国を
助
(
たす
)
く
可
(
べ
)
き、
121
神の
依
(
よさ
)
しの
天職
(
かんわざ
)
を、
122
身も
棚知
(
たなし
)
らに
弥広
(
いやひろ
)
に、
123
尽
(
つく
)
せ
日本
(
やまと
)
の神の子
等
(
ら
)
。
124
り
う
球
(
きう
)
につづく台湾
澎湖島
(
ぼうこたう
)
[
*
神霊界では「ボウコ島」。澎湖(ほうこ、ポンフー)諸島のこと。台湾島の西約50キロのところにある。
]
、
125
御国
(
みくに
)
に遠きこの島に、
126
心を配れ
日本人
(
やまとびと
)
、
127
外国魂
(
とつくにたま
)
のここかしこ、
128
国売る
曲
(
まが
)
の多くして、
129
主人
(
あるじ
)
の留守の
間
(
ま
)
鍋
(
なべ
)
たき、
130
柱を崩すカミ
斗
(
ばか
)
り、
131
ヤンキーモンキー騒ぐとも、
132
降る
雨
(
あめ
)
リカを妨ぐ
由
(
よし
)
なし。
133
ぬ
さ採りて
和知
(
わち
)
の川辺に祈りつつ、
134
この世の泥を
滌
(
すす
)
がむと、
135
明治の二十五年より、
136
直
(
すぐ
)
なる針に
餌
(
え
)
も附けず、
137
川王
(
かはわう
)
の
鯉
(
こひ
)
のツレ無くも、
138
鮒
(
ふな
)
や
諸魚
(
もろを
)
の
屑
(
くず
)
のみぞ、
139
神の
恵
(
めぐみ
)
の
糸
(
いと
)
長く、
140
釣下
(
つりおろ
)
ろしたる
一筋
(
ひとすぢ
)
の、
141
誠の
瑞
(
みづ
)
の
魂
(
たましひ
)
が、
142
かかり玉ひし
益良夫
(
ますらを
)
の、
143
釣り合ふ
御魂
(
みたま
)
男子
(
なんし
)
女子
(
によし
)
、
144
太公望
(
たいこうばう
)
の
大望
(
たいまう
)
も、
145
西伯文王
(
せいはくぶんのう
)
に
見出
(
みいだ
)
され、
146
国を治めし
古事
(
ふるごと
)
の、
147
今
目
(
ま
)
の
前
(
あた
)
り北の空、
148
光り輝き渡るなる、
149
神の大橋いや太く、
150
掛けし祈りの
尊
(
たふ
)
とけれ。
151
る
い
卵
(
らん
)
の
危
(
あや
)
ふき国と成り成りて、
152
成り合はざりし
異国
(
ことくに
)
の、
153
国王
(
こくしゆ
)
は
位
(
くら
)
を
降
(
おろ
)
されて、
154
夏なほ寒き
西伯利亜
(
しべりあ
)
の、
155
荒野
(
あれの
)
の
果
(
はて
)
に
退
(
や
)
らはれし、
156
スラブ
王家
(
わうけ
)
の憐れさは、
157
聞くも涙の
種
(
たね
)
なれど、
158
我
(
わが
)
神国
(
かみくに
)
に
刃向
(
はむか
)
ひし、
159
支那もスラブも天命の、
160
免
(
のが
)
れぬ道と覚悟せよ。
161
続いて
三
(
み
)
つ
四
(
よ
)
つカラの国、
162
神の
御国
(
みくに
)
に
仇
(
あだ
)
を為す、
163
報いは今に火の車、
164
乗りて奈落ヘ
落
(
おち
)
ぶれの、
165
悪魔の
頭
(
かみ
)
ぞ憐れなる。
[
*
神霊界では「なり」
]
166
を
に
大蛇
(
おろち
)
狼
(
おほかみ
)
よりも恐ろしき、
167
異国魂
(
ことくにたま
)
の
奸計
(
まがわざ
)
は、
168
口に
蜜
(
みつ
)
をば含み
宛
(
つつ
)
、
169
尻に
剣
(
けん
)
持つ蜂の
如
(
ごと
)
、
170
大砲
(
おほつつ
)
小砲
(
こづつ
)
の
兵器
(
つはもの
)
を、
171
残らず
反古
(
ほご
)
の紙と為し、
172
尻の穴まで
見済
(
みすま
)
して、
173
時
(
とき
)
待つ時の
火車
(
ひぐるま
)
を、
174
御国
(
みくに
)
の空に轟かし、
175
掠
(
かす
)
め取らんと
曲津神
(
まがつかみ
)
、
176
企みは
実
(
げ
)
にも良けれども、
177
日本
(
やまと
)
の国は昔より、
178
神の
御幸
(
みさち
)
ちの強き国、
179
人は
三分
(
さんぶ
)
に減るとても、
180
神の
身魂
(
みたま
)
は
永遠
(
とこしへ
)
に、
181
続く
常磐
(
ときは
)
の
神国
(
かみくに
)
ぞ、
182
異国魂
(
ことくにたま
)
の世の末と、
183
成り
定
(
さだ
)
まりし
幽世
(
かくりよ
)
の、
184
神の
経綸
(
しぐみ
)
も
白人
(
しらひと
)
の、
185
世の
終
(
をは
)
りこそ憐れなりけれ。
[
*
神霊界では「けり」
]
186
わ
た
津見
(
つみ
)
の神の
宮居
(
みやゐ
)
に鎮まりし、
187
玉依姫
(
たまよりひめ
)
の現はれて、
188
綾
(
あや
)
の
高天
(
たかま
)
に
上
(
のぼ
)
り
坐
(
ま
)
し、
189
御供
(
みとも
)
の神も
数多
(
かずおほ
)
く、
190
集
(
つど
)
い来まして
斯度
(
このたび
)
の、
191
神世
(
かみよ
)
の
経綸
(
しぐみ
)
助けむと、
192
金竜界
(
きんりうかい
)
の島々に、
193
今は潜みて
時津風
(
ときつかぜ
)
、
194
松の
神代
(
かみよ
)
と成る迄は、
195
水分
(
みくまり
)
の神
志那津彦
(
しなづひこ
)
、
196
巌
(
いはお
)
の神や
地震
(
ないふる
)
の、
197
荒々
(
あらあら
)
しくも荒れの神、
198
一度に
開
(
ひら
)
く
竜神
(
たつかみ
)
の、
199
伊都
(
いづ
)
の
雄猛
(
をたけ
)
び
弥猛
(
いやたけ
)
く、
200
天地
(
あめつち
)
四方
(
よも
)
の国々も、
201
海山
(
うみやま
)
河野
(
かはぬ
)
の
生物
(
いきもの
)
も、
202
震
(
ふる
)
ひ
慄
(
おのの
)
き地に附きて、
203
眼
(
まなこ
)
も鼻も
耳
(
みみ
)
口
(
くち
)
も、
204
何と
詮方
(
せんかた
)
泣声
(
なくこゑ
)
も、
205
轟
(
とどろ
)
き渡る
皇神
(
すめがみ
)
の、
206
言葉の
霊
(
たま
)
の限り無く、
207
鳴り渡る時
選
(
えら
)
まれし、
208
日本心
(
やまとごころ
)
の
身魂
(
みたま
)
のみ、
209
次の
神代
(
かみよ
)
の
御柱
(
みはしら
)
と、
210
栄誉
(
ほまれ
)
と共に残るなり。
211
か
くり
世
(
よ
)
も
現
(
うつ
)
つの世をも
押並
(
おしな
)
べて、
212
天津
(
あまつ
)
御祖
(
みおや
)
の
大神
(
おほかみ
)
の、
213
依
(
よ
)
さし玉ひし
其儘
(
そのまま
)
の、
214
清き
神代
(
かみよ
)
の
御政
(
みまつり
)
に、
215
曳
(
ひ
)
き
還
(
かへ
)
さむと
梓弓
(
あづさゆみ
)
、
216
巌
(
いはほ
)
も
徹
(
と
)
ほす
敏心
(
とごころ
)
の、
217
日本心
(
やまとごころ
)
の
弥固
(
いやかた
)
き、
218
矢竹心
(
やたけごころ
)
の
畏
(
かしこ
)
くも、
219
世をうしとらの
皇神
(
すめかみ
)
が、
220
下津岩根
(
したついはね
)
に現はれて、
221
乱れたる世を
正
(
ただ
)
さむと、
222
月日
(
つきひ
)
さまねく
一筋
(
ひとすじ
)
に、
223
誠の道を
証
(
あか
)
しつつ、
224
勤
(
いそ
)
しみ玉ふ
惟神
(
かむながら
)
、
225
神の出口の勇ましき。
226
よ
に
出
(
い
)
でし
守護神
(
まもりがみ
)
等
(
ら
)
の鼻高く、
227
雲井
(
くもゐ
)
の空に
蔓
(
はびこ
)
こりて、
228
天津
日蔭
(
ひかげ
)
の
御光
(
みひか
)
りを、
229
包みかくして
葦原
(
あしはら
)
の、
230
中津
御国
(
みくに
)
を曇らせつ、
231
下
(
しも
)
国民
(
くにたみ
)
の苦しみを、
232
余所
(
よそ
)
に眺めて
吾
(
わ
)
れの身の、
233
しがく
斗
(
ばか
)
りに日も足らず、
234
月日を送る
曲津日
(
まがつひ
)
は、
235
落ちて散り行く
秋
(
あき
)
の野の、
236
木の葉の
果
(
はて
)
ぞ憐れにも、
237
踏み付けおきし
民草
(
たみくさ
)
の、
238
足に
踏
(
ふま
)
れて泥まぶれ、
239
泥海
(
どろうみ
)
の世を固めたる、
240
国の
御祖
(
みおや
)
の
大神
(
おほかみ
)
の、
241
御袖
(
みそで
)
に
縋
(
すが
)
り
歎
(
なげ
)
くとも、
242
神の
審判
(
さばき
)
の
明
(
あきら
)
けく、
243
罪の
隠
(
かく
)
るるスキも泣き、
244
人の
果
(
はて
)
こそ憐れなれ。
[
*
神霊界では「なり」
]
245
た
よりなき、
246
世の人々に
便
(
たよ
)
るより、
247
神の
御教
(
みのり
)
にたよりなば、
248
斯
(
この
)
世の中に恐るべき、
249
物は一つも
荒魂
(
あらみたま
)
、
250
神の力に勇ましく、
251
楽しく渡る和田の原、
252
隔
(
へだて
)
て遠き
外国
(
とつくに
)
の、
253
果
(
はて
)
しも知らに行くとても、
254
天津
日蔭
(
ひかげ
)
の照る限り、
255
安く守らせ玉ひつつ、
256
恩頼
(
みたまのふゆ
)
の
幸
(
さちは
)
ひて、
257
国の
誉
(
ほま
)
れと
諸共
(
もろとも
)
に、
258
遺
(
のこ
)
る
勲功
(
いさほし
)
千代八千代、
259
万代
(
よろづよ
)
迄も
日本
(
ひのもと
)
の、
260
御魂
(
みたま
)
を照らせ
日本
(
やまと
)
益良雄
(
ますらを
)
。
261
れ
ん
合
(
がふ
)
の国の
軍
(
いくさ
)
は強くとも、
262
心は割れて
四
(
よ
)
ツ五ツ
(
いつ
)
、
263
いつか勝負の
果
(
はて
)
も無く、
264
力は既にイングリス、
265
艮
(
とどめ
)
に
以太利
(
いたり
)
て
雨
(
あめ
)
リカの、
266
フランス
跡
(
あと
)
に
地固
(
じかた
)
めの、
267
望みもつきてカイゼルの、
268
甲斐なき
終
(
をは
)
り世の終り、
269
金
(
かね
)
も
兵糧
(
ひやうろう
)
も尽き果てて、
270
互
(
かたみ
)
に
臍
(
ほぞ
)
を噛みながら、
271
猶
(
な
)
ほ
懲
(
こ
)
[
*
神霊界では「懲」ではなく「凝」
]
りづまに向きを替ヘ、
272
良き
支那物
(
しなもの
)
を
奪
(
うば
)
はんと、
273
命
(
いのち
)
限りに寄せ
来
(
きた
)
る、
274
其時
(
そのとき
)
こそは面白き、
275
茲
(
ここ
)
に仁義の神の国、
276
豊葦原
(
とよあしはら
)
の足に掛け、
277
蹴
(
く
)
え
放
(
は
)
ららかし息の根を、
278
絶ちて悪魔を
絶滅
(
うちたを
)
し、
279
世界一つに
統
(
す
)
べ守り、
280
祭政一致
(
かみよながら
)
の
神政
(
みまつり
)
を、
281
天地
(
てんち
)
と共に
楽
(
たの
)
しまむ。
282
そ
しもりの山に
天降
(
あも
)
りし
素盞嗚男
(
すさのを
)
[
*
王仁文庫では「嗚」ではなく「鳴」が使われているが誤字だと思われる。神霊界では「嗚」。
]
の、
283
神の
命
(
みこと
)
は
恐
(
かし
)
こくも、
284
綾
(
あや
)
の
高天
(
たかま
)
に昇りまし、
285
国に
仇
(
あだ
)
為す鬼
大蛇
(
をろち
)
、
286
天津
醜女
(
しこめ
)
や
曲津霊
(
まがつひ
)
を、
287
十握
(
とつか
)
の
劍
(
つるぎ
)
抜き持ちて、
288
切り
立
(
たて
)
薙
(
な
)
ぎ立て
遠近
(
をちこち
)
の、
289
山の尾
毎
(
ごと
)
に斬り
靡
(
なび
)
け、
290
河の瀬
毎
(
ごと
)
に追い払ひ、
291
はらひ清めて
四方
(
よも
)
の国、
292
草の
片葉
(
かきは
)
に至る迄、
293
救ひ助けて
艮
(
うしとら
)
の、
294
皇大神
(
すめおほかみ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に、
295
二度目の天の岩戸をば、
296
開
(
あ
)
けて
目出度
(
めでたき
)
午
(
うま
)
の春、
297
天
(
あま
)
の
斑駒
(
ふちこま
)
逆剥
(
さかは
)
ぎの、
298
世の
醜魂
(
しこたま
)
を
遺
(
お
)
ちも無く、
299
退
(
やら
)
ひに
退
(
やら
)
ひて
草薙
(
くさなぎ
)
の、
300
心の
劒
(
つるぎ
)
皇神
(
すめかみ
)
に、
301
供え
奉
(
まつ
)
りて
瑞穂国
(
みづほくに
)
、
302
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
美
(
うる
)
はしき、
303
勲功
(
いさほ
)
辰巳
(
たつみ
)
や
午
(
うま
)
の年、
304
未申
(
ひつじさる
)
なる
皇神
(
すめかみ
)
の、
305
称
(
たた
)
へを
酉
(
とり
)
の秋の空、
306
錦
(
にしき
)
織りなす
紅葉
(
もみぢば
)
の、
307
赤き心の現はれて、
308
鬼さえ
戌
(
いぬ
)
の
天
(
あめ
)
の
下
(
した
)
、
309
治まる
御代
(
みよ
)
は
斯
(
この
)
神の、
310
亥
(
い
)
にしへよりの
勲功
(
いさほ
)
ぞと、
311
青人草
(
あをひとぐさ
)
の仰ぐ世を、
312
松と梅との花の
大本
(
おほもと
)
。
313
つ
きも日も隠れて見えぬ
叢雲
(
むらくも
)
の、
314
中にも神の
恵
(
めぐみ
)
あり、
315
人を
奪
(
と
)
り
喰
(
く
)
ふ鬼
大蛇
(
をろち
)
、
316
地震
雷鳴
(
かみなり
)
火の雨も、
317
少しも
怖
(
お
)
ぢぬ
正人
(
まさびと
)
は、
318
男女
(
をのこをみな
)
の
別
(
わか
)
ち無く、
319
神の守りし人ぞかし。
320
マサカの時の
杖
(
つゑ
)
と
為
(
な
)
り、
321
力
(
ちから
)
と
為
(
な
)
るは
信仰
(
うべない
)
の、
322
徳より
外
(
ほか
)
に何も無し。
323
神の
御子
(
みこ
)
なる人の身は、
324
神を誠の親と為し、
325
心の限り身の限り、
326
仕へ
奉
(
まつ
)
りて
天地
(
あめつち
)
の、
327
諸
(
もも
)
の
猛
(
たけ
)
びも
心安
(
うらやす
)
く、
328
凌
(
しの
)
ぎ
凌
(
しの
)
ぎて松の代の、
329
人の鏡と
鳴
(
なる
)
神の、
330
轟
(
とど
)
ろき渡る高き名を、
331
千代に伝へて
神国
(
かみくに
)
の、
332
国の
真柱
(
みはしら
)
搗
(
つ
)
き固め、
333
勲功
(
いさほ
)
を
立
(
たて
)
よ
万代
(
よろづよ
)
に。
334
ね
の国に
落行
(
おちゆ
)
く
霊魂
(
みたま
)
を救はむと、
335
厳
(
いづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
大御神
(
おほみかみ
)
、
336
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
と
諸共
(
もろとも
)
に、
337
綾
(
あや
)
の
高天
(
たかま
)
に現はれて、
338
竜宮館
(
りうぐうやかた
)
の渡し場に、
339
救世
(
ぐせい
)
の船を
浮
(
うか
)
べつつ、
340
待たせ給へど
烏羽玉
(
うばたま
)
の、
341
暗
(
やみ
)
に迷ヘる
人草
(
ひとぐさ
)
は、
342
取り
付
(
つく
)
島も
荒塩
(
あらしほ
)
の、
343
塩
(
しほ
)
の
八百路
(
やほじ
)
の
八塩路
(
やしほじ
)
の、
344
浪
(
なみ
)
に漂よひ迷ひつつ、
345
沖の
彼方
(
あなた
)
ヘ
走
(
は
)
せ行くを、
346
救ひの船に
掉
(
さを
)
[
*
神霊界でも王仁文庫でも「掉」が使われているが、一般に「さお」と言えば「棹」の字を使う。
]
さして、
347
呼ベど叫ベど
不知火
(
しらぬひ
)
の、
348
浪
(
なみ
)
のまにまに隠れつつ、
349
海の
藻屑
(
もくず
)
と
鳴戸灘
(
なるとなだ
)
、
350
危
(
あや
)
ふき
渦
(
うづ
)
に近寄りて、
351
行衛
(
ゆくゑ
)
も波の底の国、
352
流れ行くこそ悲しけれ。
353
な
に
波津
(
はづ
)
に咲くや
兄
(
こ
)
の
花
(
はな
)
冬籠
(
ふゆごも
)
り、
354
今を
春辺
(
はるべ
)
と
咲匂
(
さきにほ
)
ふ、
355
我
(
あが
)
大神の言霊の、
356
鳴り渡ります
竜
(
たつ
)
の春、
357
御稜威もたかき大和路の
[
*
神霊界では「御稜威もたかき大和路の」ではなく「罪も穢れも内藤の、家に集える信者を、大本王仁が引連れて、御稜威もたかき神の森、大阪本の文雄大人、其他あまた伴なひて、大和の国に名も高き」になっている。
]
、
358
畝火
(
うねび
)
の山に
参上
(
まいのぼ
)
り、
359
四方
(
よも
)
の国々見はるかし、
360
蜻蛉
(
あきつ
)
の
臀呫
(
となめ
)
せるかもと
[
*
神霊界では「臀咋せる国と」
]
、
361
詔
(
の
)
らせ給ひし
神倭
(
かんやまと
)
、
362
磐余
(
いはれ
)
の
君
(
きみ
)
の
斎
(
いつ
)
きたる、
363
最
(
いと
)
も
畏
(
かし
)
こき
橿原
(
かしはら
)
の、
364
珍
(
うづ
)
の
御宮殿
(
みあらか
)
伏し拝み、
365
皇御国
(
すめらみくに
)
の
幸
(
さちは
)
ひを、
366
赤心
(
まごころ
)
籠めて祈りけり。
367
ら
うそくの
我身
(
わがみ
)
焦
(
こが
)
して
暗
(
やみ
)
の
夜
(
よ
)
を、
368
照
(
てら
)
すは神の
御心
(
みこころ
)
ぞ。
369
神に仕へしともがらは、
370
世の
為
(
ため
)
人の為ならば、
371
家をも身をも省みず、
372
人の
譏
(
そし
)
りも
斑駒
(
ふちこま
)
の、
373
耳に
東風
(
こち
)
吹く
心地
(
ここち
)
して、
374
世人
(
よびと
)
の為に
尽
(
つく
)
さむと、
375
朝な夕なに
命毛
(
いのちげ
)
の、
376
筆
(
ふで
)
採
(
と
)
り
坐
(
ま
)
して
千早振
(
ちはやふる
)
、
377
神の
御教
(
みのり
)
を説き給ふ、
378
教御祖
(
をしへみおや
)
の
勲功
(
いさほし
)
は、
379
高天原
(
たかあまはら
)
と現はれて、
380
四方
(
よも
)
の
民草
(
たみくさ
)
靡
(
なび
)
けつつ、
381
神の
出口
(
でぐち
)
の
道開
(
みちびら
)
き、
382
広き
斯世
(
このよ
)
の宝ぞと、
383
天
(
あめ
)
に
坐
(
ま
)
す神
地
(
くに
)
の神、
384
歓
(
よろ
)
こび勇み
賞
(
め
)
で玉ふ、
385
錦
(
にしき
)
の
機
(
はた
)
の
目出度
(
めでた
)
けれ。
386
む
かしより花に名高き
吉野山
(
よしのやま
)
、
387
八幡
(
やはた
)
の山の奥深く、
388
ミロクの世まで隠されし、
389
音姫
(
おとひめ
)
どのの
御宝
(
みたから
)
の、
390
在所
(
ありか
)
尋ねて千代八千代、
391
動かぬ
御代
(
みよ
)
の大本の、
392
千歳
(
ちとせ
)
の松の神の子が、
393
鶴殿君
(
つるどのきみ
)
に従ひて、
394
未だ散り終へぬ
八重桜
(
やへざくら
)
、
395
日本心
(
やまとごころ
)
の
大丈夫
(
ますらを
)
が、
396
高天原
(
たかあまはら
)
を
立出
(
たちいで
)
て、
397
折
(
をり
)
も吉野の
上市
(
かみいち
)
に、
398
一夜
(
いちや
)
を明かし
妹背山
(
いもせやま
)
、
399
吉野の川に
隔
(
へだ
)
つれど、
400
誠心
(
まことごころ
)
の隔てなき、
401
浅野、
豊本
(
とよもと
)
、
牧
(
まき
)
、村野、
402
梅田、秋岡、出口
王仁
(
わに
)
、
403
星田、
多慶子
(
たけこ
)
や
金谷
(
かなだに
)
の、
404
清き
身魂
(
みたま
)
は吉野川、
405
流れに添ひて
上
(
のぼ
)
り
行
(
ゆく
)
、
406
十里の道も山吹の、
407
一重の花に引かされて、
408
神の教へのかしこくも、
409
早
(
はや
)
柏原
(
かしはら
)
に
着
(
つき
)
にけり。
410
雲井
(
くもゐ
)
の空の
神人
(
かみびと
)
と、
411
ひなに育ちし
賤
(
しづ
)
の
男
(
を
)
が、
412
深山
(
みやま
)
の奥に手を曳きて、
413
峻
(
けは
)
しき山を辿りつつ、
414
御国
(
みくに
)
の為に
赤心
(
まごころ
)
を、
415
尽すも神の引き
合
(
あは
)
せ、
416
黄金
(
こがね
)
の山の奥深き、
417
神の
経綸
(
しぐみ
)
は
白雲
(
しらくも
)
の、
418
花の吉野の水
清
(
きよ
)
く、
419
治まる
御代
(
みよ
)
の
礎
(
いしずえ
)
を、
420
踏み固めたる千代の鶴、
421
八千代の亀の末長く、
422
開
(
ひら
)
け行く世を楽しみに、
423
松
(
まつ
)
まの長き
真鶴
(
まなづる
)
の
首
(
くび
)
。
424
う
しとらの神の
御言
(
みこと
)
を
畏
(
かし
)
こみて、
425
下津岩根
(
したついはね
)
の
本宮
(
もとみや
)
の、
426
神に
仕
(
つか
)
ふる
教子
(
をしへご
)
が、
427
教御祖
(
をしへみおや
)
に従ひて、
428
巳年
(
みとし
)
五月
(
さつき
)
の
八
(
や
)
ツの日に、
429
息長姫
(
をきながひめ
)
の祭りたる、
430
木村の里の
庵我
(
あが
)
の宮、
431
車軸
(
しやぢく
)
を流す
雨空
(
あまそら
)
を、
432
厭
(
いと
)
ひ給はず
出坐
(
いでま
)
しの、
433
御供
(
みとも
)
の人は
四百人
(
しひやくにん
)
、
434
風も
福知
(
ふくち
)
の
町
(
まち
)
過ぎて、
435
車
(
くるま
)
の音も
静々
(
しづしづ
)
と、
436
神の
御前
(
みまへ
)
に着き給ひ、
437
唱
(
とな
)
ふる祝詞の声
清
(
きよ
)
く、
438
御国
(
みくに
)
の為に
皇神
(
すめかみ
)
の、
439
東
(
あづま
)
の国ヘ
神幸
(
いでまし
)
を、
440
祈り給ひし
赤心
(
まごころ
)
を、
441
神も
諾
(
うべな
)
ひ玉ひけむ、
442
三日
(
みつか
)
を
経
(
へ
)
たる
夕空
(
ゆうぞら
)
に、
443
神の
証
(
あか
)
しは
丹頂
(
たんちやう
)
の、
444
鶴
(
つる
)
飛び
来
(
きた
)
り
高杉
(
たかすぎ
)
の、
445
上
(
うへ
)
に宿りて
只
(
ただ
)
三声
(
みこゑ
)
、
446
鳴き渡りつつ
産土
(
うぶすな
)
の、
447
一宮
(
いつきう
)
神社
(
やしろ
)
の神の森、
448
さして飛び行く
吉瑞
(
みあかし
)
は、
449
千代の栄えの松の代を、
450
祝
(
ほ
)
ぎ給ひたる
惟神
(
かむながら
)
、
451
神の
稜威
(
みいづ
)
のいや高き、
452
事
(
こと
)
の
証明
(
あかし
)
を
水茎
(
みづくき
)
の、
453
文字
(
もじ
)
に写して
皇神
(
すめかみ
)
に、
454
日々
(
ひび
)
に
仕
(
つか
)
ふる
神職
(
かんつかさ
)
、
455
田中の
大人
(
うし
)
の送られし、
456
御文
(
みふみ
)
は神の
御宝
(
みたから
)
と、
457
世の
大本
(
おほもと
)
に
留
(
とど
)
めけり。
458
ゐ
すくわし神の光に
照
(
てら
)
されて、
459
曇り
果
(
はて
)
たる
村肝
(
むらきも
)
の、
460
心の空も晴れ渡り、
461
月日
(
つきひ
)
輝き
幽世
(
かくりよ
)
も、
462
現
(
うつ
)
つの世をも
明
(
あき
)
らけく、
463
覚
(
さと
)
り
開
(
ひら
)
きし
神心
(
かみごころ
)
、
464
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
と現はれて、
465
御国
(
みくに
)
を守る神と成り、
466
斯世
(
このよ
)
の母と
成々
(
なりなり
)
て、
467
恵
(
めぐみ
)
を
四方
(
よも
)
にたらちねの、
468
心も
熱田
(
あつた
)
の神の宮、
469
つるぎの
稜威
(
みいづ
)
いやちこに、
470
日本建
(
やまとたける
)
と
生
(
あ
)
れましぬ、
471
是
(
これ
)
須佐之男
(
すさのを
)
の
身魂
(
みたま
)
なり。
472
の
あ
の
言霊
(
ことたま
)
な
と
反
(
かへ
)
り、
473
なお
の
言霊
(
ことたま
)
の
と
反
(
かへ
)
る。
474
のあ
と
なお
との
方舟
(
はこぶね
)
の、
475
真中
(
まなか
)
に
住
(
す
)
みきる
す
の
御霊
(
みたま
)
、
476
す
めら
御国
(
みくに
)
の
す
がた
也
(
なり
)
。
477
の
の言霊を調ぶれば、
478
地
(
つち
)
に
泥水
(
どろみづ
)
充
(
み
)
ち
溢
(
あふ
)
れ、
479
渦巻
(
うづまき
)
廻
(
めぐ
)
る
御霊
(
みたま
)
なり。
480
あ
の言霊を調ぶれば、
481
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
に昇り行き、
482
成
(
な
)
り
合
(
あひ
)
まさぬ
御霊
(
みたま
)
なり。
483
のあ
の
御霊
(
みたま
)
は
泥水
(
どろみづ
)
の、
484
世界を
浸
(
ひた
)
し山を越え、
485
賤
(
いや
)
しき
身魂
(
みたま
)
の雲の
辺
(
べ
)
に、
486
上
(
のぼ
)
りて
天
(
あめ
)
を
汚
(
けが
)
すなり。
487
さ
は
去
(
さ
)
り
乍
(
なが
)
ら世の人よ、
488
昔の事と思ふなよ。
489
のあ
の
御霊
(
みたま
)
の
災
(
わざはひ
)
は、
490
今
眼
(
ま
)
の
当
(
あた
)
り
現
(
あ
)
れにけり。
491
な
の言霊を調ぶれば、
492
火水
(
かみ
)
の結びの
御魂
(
みたま
)
にて、
493
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
に
二柱
(
ふたはしら
)
、
494
鎮
(
しづ
)
まり
坐
(
いま
)
す姿也。
495
お
の言霊を調ぶれば、
496
汚
(
けが
)
れし
地
(
つち
)
を清めつつ、
497
六合
(
くに
)
を
治
(
をさ
)
むる
御霊
(
みたま
)
なり。
498
地
(
つち
)
より
生
(
あ
)
れし
埴安
(
はにやす
)
の、
499
神の
御霊
(
みたま
)
も
お
声
(
こゑ
)
なり。
500
五大州
(
いつつのくに
)
の
中心
(
まんなか
)
に、
501
皇御国
(
すめらみくに
)
の
天皇
(
すめらぎ
)
の、
502
四方
(
よも
)
の国々
統
(
す
)
べ給ふ。
503
此
(
こ
)
の言霊を
省
(
かへり
)
みて、
504
皇御国
(
すめらみくに
)
の
天職
(
かんわざ
)
を、
505
覚
(
さと
)
りて
なお
の
方舟
(
はこぶね
)
の、
506
さとしの舟に乗り移り、
507
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
に
神習
(
かむなら
)
ひ、
508
泥
(
どろ
)
に
漂
(
ただよ
)
ふ世の人を、
509
なお
霊
(
ひ
)
に見
なお
し
詔
(
の
)
り
なお
す。
510
神の
大道
(
おほぢ
)
に導きて、
511
世人
(
よびと
)
救
(
すく
)
ひてヒマラヤの、
512
山より高く名を上げて、
513
二度目の
神代
(
かみよ
)
の
種
(
たね
)
と成り、
514
万代
(
よろづよ
)
までも世の人の、
515
救ひの神と鳴り渡る、
516
言霊の道
尊
(
たふと
)
とけれ。
517
[#図 ノアとナオの方舟]
518
お
ちこちの寺の
金仏
(
かなぶつ
)
、
金道具
(
かなだうぐ
)
、
519
釣鐘
(
つりがね
)
までも
鋳潰
(
いつぶ
)
して、
520
御国
(
みくに
)
を守る
海陸
(
うみくが
)
の、
521
軍
(
いくさ
)
の備へに
充
(
あ
)
つる
[
*
神霊界では「宛(あ)つる」
]
世は、
522
今
眼
(
ま
)
のあたり迫り来て、
523
多具理
(
たぐり
)
に成ります
金山
(
かなやま
)
の、
524
彦の
命
(
みこと
)
の
御代
(
みよ
)
と
化
(
な
)
り、
525
下
(
しも
)
国民
(
くにたみ
)
の
持物
(
もちもの
)
も、
526
金気
(
かなけ
)
の物は
金火鉢
(
かなひばち
)
、
527
西洋釘
(
せいやうくぎ
)
の
折
(
を
)
れまでも、
528
御国
(
みくに
)
を守る物の
具
(
ぐ
)
と、
529
造り代えても
足
(
た
)
らぬまで、
530
迫り来るこそ
歎
(
うた
)
てけれ。
531
く
に
挙
(
こぞ
)
り
上
(
うへ
)
は
五十路
(
いそぢ
)
の
老人
(
をひと
)
より、
532
下
(
しも
)
は三五
[
*
「三五」は底本にフリガナが無いが「さんご」であろう。
]
の若者が、
533
男
(
をのこ
)
、
534
女
(
をみな
)
[
*
底本ではルビが「をなみ」だが「をみな」の誤り。
]
の
別
(
わか
)
ち無く、
535
坊主も
耶蘇
(
やそ
)
も
囚人
(
めしうど
)
も、
536
戦争
(
いくさ
)
の
庭
(
には
)
に立つ時の、
537
巡
(
めぐ
)
りくるまの遠からず、
538
遠津
(
とほつ
)
御神
(
みかみ
)
の造らしし、
539
御国
(
みくに
)
を守る
兵
(
つは
)
ものと、
540
日本心
(
やまとごころ
)
を
振起
(
ふりおこ
)
し、
541
伊都
(
いづ
)
の
雄猛
(
をたけ
)
び踏み
健
(
たけ
)
び、
542
厳
(
いづ
)
のころびを
起
(
おこ
)
しつつ、
543
海
往
(
ゆ
)
かば水
潜
(
く
)
しかばね山
往
(
ゆ
)
かば、
544
草
生
(
む
)
す
屍
(
かばね
)
大君
(
おほぎみ
)
の、
545
御為
(
みため
)
に死なむ
徒
(
いたず
)
らに、
546
閑
(
のど
)
には死なじ
一足
(
ひとあし
)
も、
547
顧
(
かへり
)
みせじと
弥進
(
いやすす
)
み、
548
いや
迫
(
せま
)
りつつ山の尾に、
549
追伏
(
おひふ
)
せ散らし川の瀬に、
550
追払
(
おひはら
)
ひつつ
仇軍
(
あだいくさ
)
、
551
服従
(
まつろ
)
え
和
(
やは
)
して浦安の、
552
御国
(
みくに
)
を守れ
秋津人
(
あきつびと
)
、
553
現津御神
(
あきつみかみ
)
と
大八洲
(
おほやしま
)
、
554
国
(
くに
)
知食
(
しろしめ
)
す
天皇
(
すめらぎ
)
の、
555
高き恵みに
酬
(
むく
)
へかし、
556
日本
(
やまと
)
島根
(
しまね
)
の神の
御子
(
みこ
)
。
557
や
すみしし
吾
(
あが
)
大君
(
おほきみ
)
の
高光
(
たかひか
)
る、
558
天津日嗣
(
あまつひつぎ
)
の日の
御子
(
みこ
)
の、
559
聖
(
ひじり
)
の
御代
(
みよ
)
の明らけく、
560
大
(
ひろ
)
く
正
(
ただ
)
しぎ
大御代
(
おほみよ
)
は、
561
都
(
みやこ
)
もひなも
押並
(
おしな
)
べて、
562
恵みの
露
(
つゆ
)
の
隈
(
くま
)
も無く、
563
草の
片葉
(
かきは
)
に至るまで、
564
高き
稜威
(
みいづ
)
を仰ぐ世の、
565
六年
(
むとせ
)
の秋の
末
(
すゑ
)
つ頃、
566
四尾
(
よつを
)
の山の
佐保姫
(
さほひめ
)
も、
567
錦
(
にしき
)
の
機
(
はた
)
を織りなして、
568
四方
(
よも
)
の景色の
麗
(
うらら
)
かに、
569
牡鹿
(
をしか
)
妻
(
つま
)
呼ぶ時もあれ、
570
御国
(
みくに
)
の光り
照妙
(
てるたへ
)
の、
571
綾
(
あや
)
の
錦
(
にしき
)
の
山里
(
やまざと
)
に、
572
御国
(
みくに
)
の母とあを雲の、
573
雲路
遙
(
はるか
)
に
掻別
(
かきわ
)
けて、
574
民
(
たみ
)
の
蚕飼
(
こかひ
)
の
事業
(
なりはひ
)
を、
575
嘉
(
よみ
)
し給ひて
天降
(
あも
)
り
坐
(
ま
)
す、
576
大御恵
(
おほみめぐみ
)
を嬉しみて、
577
遠き国より近きより、
578
老
(
おい
)
も若きも
押並
(
おしな
)
ベて、
579
御影
(
みかげ
)
を拝む
国民
(
くにたみ
)
の、
580
道も
狭
(
せ
)
きまで
群集
(
うごなは
)
り、
581
伊迎
(
いむか
)
い
奉
(
まつ
)
る
真心
(
まごころ
)
は、
582
嬉し涙に
紅
(
くれなゐ
)
の、
583
赤きもみぢの
柏手
(
かしはで
)
の、
584
高き
稜威
(
みいづ
)
を仰ぐなり。
585
千早振
(
ちはやふる
)
神代
(
かみよ
)
も聞かず
丹波路
(
たにはぢ
)
に、
586
斯
(
かか
)
るためしもあら
尊
(
たふ
)
と、
587
君
(
きみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
のあなかしこ、
588
賢
(
かし
)
こき
御代
(
みよ
)
に
生
(
お
)
ひ
出
(
いで
)
し、
589
此上
(
こよ
)
なき
幸
(
さち
)
に
大本
(
おほもと
)
の、
590
神に仕ふる
王仁
(
ひろちか
)
が、
591
御空
(
みそら
)
を仰ぎ
地
(
つち
)
に伏し、
592
身の
賤
(
しづ
)
けきも
打忘
(
うちわす
)
れ、
593
心の限り身の限り、
594
今日の
行啓
(
みゆき
)
を
祝
(
ほ
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る。
595
ま
が
津霊
(
つひ
)
の
猛
(
たけ
)
き
荒
(
すさ
)
びに奥山の、
596
紅葉
(
もみぢ
)
の色も光り
浅
(
あ
)
せ、
597
鳴く鹿の
声
(
こゑ
)
悲しくて、
598
錦
(
にしき
)
織り成す
佐保姫
(
さほひめ
)
の、
599
頭
(
かみ
)
も
真白
(
ましろ
)
に
成相
(
なりあひ
)
の、
600
山に連なる
大江山
(
おほえやま
)
、
601
鬼の鼻より
吹降
(
ふきお
)
ろす、
602
冷たき風に
遠近
(
をちこち
)
の、
603
木々の
稍
(
こずえ
)
も
皆
(
みな
)
散りて、
604
行衛
(
ゆくゑ
)
も知らず
真木
(
まき
)
の葉の、
605
東
(
ひがし
)
の空に舞ひ狂ひ、
606
狂ひ
還
(
かへ
)
りて四ツ尾の、
607
山に
黒雲
(
くろくも
)
天
(
そら
)
を
蔽
(
お
)
ひ、
608
世の大本を
見下
(
みおろ
)
せど、
609
古き
神代
(
かみよ
)
の昔より、
610
隠れ
坐
(
ま
)
したる
艮
(
うしとら
)
の、
611
神の
稜威
(
みいづ
)
に
退
(
やら
)
はれて、
612
あと
白雲
(
しらくも
)
となりにけり。
613
け
がれたる
斯
(
この
)
世の中を
如何
(
いか
)
にせむ、
614
誠の神の
御教
(
みをし
)
へを、
615
家をも身をも
打忘
(
うちわす
)
れ、
616
朝な夕なに
一筋
(
ひとすじ
)
に、
617
心を尽し身を尽し、
618
筑紫の
果
(
はて
)
も
東路
(
あづまぢ
)
も、
619
至らぬ
隈
(
くま
)
も無き迄に、
620
教へ
諭
(
さと
)
せど食う物と、
621
衣
(
き
)
るより
外
(
ほか
)
に
心
(
こころ
)
無き、
622
心
(
こころ
)
卑
(
いや
)
しきけだものの、
623
角
(
つの
)
振つ立て
反対
(
さかしま
)
に、
624
力限りに攻め
来
(
きた
)
り、
625
救ひの
綱
(
つな
)
も
切
(
き
)
れ
切
(
ぎ
)
れに、
626
何と
詮方
(
せんかた
)
なく
斗
(
ばか
)
りなり。
627
ふ
る
里
(
さと
)
に老ひたる母を振り残し、
628
御国
(
みくに
)
に尽す
益良夫
(
ますらを
)
の、
629
心の空は
五月暗
(
さつきやみ
)
、
630
暗き
斯世
(
このよ
)
を
照
(
てら
)
さむと、
631
千々
(
ちぢ
)
に思ひを砕きつつ、
632
二十年
(
はたとせ
)
余りて
惟神
(
かんながら
)
、
633
神の
御教
(
みのり
)
を伝へつつ、
634
治まる
御代
(
みよ
)
を
待乳山
(
まつちやま
)
、
635
山郭公
(
やまほととぎす
)
血も
涸
(
か
)
れて、
636
呼ぶ声さへも
暗
(
やみ
)
の
夜
(
よ
)
の、
637
人の心の
鞍馬山
(
くらまやま
)
、
638
深山
(
みやま
)
に
猛
(
たけ
)
き
狼
(
おほかみ
)
の、
639
古巣
(
ふるす
)
を
潜
(
くぐ
)
り
蛇
(
へみ
)
むかで、
640
蜂
(
はち
)
の
室屋
(
むろや
)
に
幾度
(
いくたび
)
か、
641
投げ入れられて
猶
(
なほ
)
も又、
642
針の
蓆
(
むしろ
)
に
居
(
すは
)
りつつ、
643
袖
(
そで
)
は涙の
三瀬川
(
みつせがは
)
、
644
渡りあぐみし丸木橋、
645
生命
(
いのち
)
を掛けて
渡会
(
わたらえ
)
の、
646
宮に
坐
(
まし
)
ます
皇神
(
すめかみ
)
の、
647
稜威
(
いづ
)
に
開
(
ひら
)
けし大本は、
648
斯世
(
このよ
)
の中の
大橋
(
おほはし
)
と、
649
遠き近きの
別
(
わか
)
ち無く、
650
問ひ
来
(
く
)
る迄に進みしは、
651
清
(
きよ
)
き
和泉
(
いづみ
)
の
住
(
すみ
)
の
江
(
え
)
の、
652
神に仕へし
生神
(
いきがみ
)
の、
653
小松林
(
こまつばやし
)
の
勲功
(
いさを
)
なり。
[
*
ここまでの初出は『神霊界』大正6年12月号p19~掲載。以下の初出は大正7年1月号p23~掲載。
]
654
こ
きうすき色は
変
(
かは
)
れど
紅葉
(
もみぢば
)
の、
655
聞
(
きこ
)
えも高き
高尾山
(
たかをやま
)
、
656
峰の
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
に
照妙
(
てるたへ
)
の、
657
綾
(
あや
)
と
錦
(
にしき
)
を織り成して、
658
世人
(
よびと
)
の為に歌はれし、
659
其
(
その
)
装
(
よそほ
)
ひも夢の
間
(
ま
)
に、
660
寒き木枯し吹き
荒
(
すさ
)
び、
661
元の姿もあらし山、
662
嵐の跡の淋しさは、
663
この世の
遷
(
うつ
)
り
変
(
かは
)
り行く、
664
神の誠の
黙示
(
しらせ
)
なり。
665
省
(
かへり
)
み
覚
(
さと
)
れ
浮世人
(
うきよびと
)
、
666
世の行末も
眼
(
ま
)
のあたり、
667
花咲く春の
来
(
きた
)
る迄、
668
神の恵みに
冬小森
(
ふゆこもり
)
、
669
心を尽し身を尽し、
670
常磐
(
ときは
)
の春の
長閑
(
のどか
)
なる、
671
御代
(
みよ
)
松
(
まつ
)
ごころ持てよ世の人。
672
え
らまれし人のみ住める神の世は、
673
戦ひも無く
暗
(
やみ
)
も無く、
674
苦しみ迷ふ人も無く、
675
饑
(
う
)
え
凍
(
こご
)
えたる人も無き、
676
天
(
あめ
)
明
(
あきら
)
けく
地
(
ち
)
豊
(
ゆた
)
に、
677
見る人
毎
(
ごと
)
に
神心
(
かみごころ
)
、
678
曲津
(
まがつ
)
の潜む
蔭
(
かげ
)
も無し。
679
齢
(
よはひ
)
も長く
病
(
やまひ
)
無く、
680
眼
(
まなこ
)
涼しく
顔
(
かほ
)
清く、
681
現世
(
うつつ
)
幽界
(
かくりよ
)
隔
(
へだ
)
て無く、
682
澄み渡りたる世の中に、
683
残る
身魂
(
みたま
)
の楽しけれ。
684
て
る
妙
(
たへ
)
の綾部の
里
(
さと
)
の
鬼村
(
おにむら
)
は、
685
人が
倒
(
こ
)
けよが
斃
(
たを
)
れうが、
686
我
(
わ
)
れさえ良けりや
宵
(
よひ
)
の
口
(
くち
)
、
687
酒呑
(
してん
)
童子
(
どうじ
)
のさかさまに、
688
神の
教
(
をしへ
)
も聞かばこそ、
689
弱いと見れば人
呑
(
の
)
みに、
690
因縁
(
いんねん
)
付けて
酒
(
さけ
)
買はし、
691
貧しき家をば呑み
潰
(
つぶ
)
す、
692
鬼と
大蛇
(
だいじや
)
の極悪の、
693
本宮村
(
ほんぐうむら
)
ぞ
憐
(
あは
)
れなる。
[
*
神霊界では「なる」ではなく「なり」
]
694
あ
らたうと神の
御教
(
みのり
)
の深くして、
695
計
(
はか
)
[
*
神霊界では「斗」
]
り知られぬ
味
(
あじは
)
ひは、
696
この世
開
(
ひら
)
けし初めより、
697
今に至りて
変
(
かは
)
り無く、
698
千々
(
ちぢ
)
に心を砕きつつ、
699
青人草
(
あをひとぐさ
)
を
愛
(
いつ
)
くしみ、
700
陰
(
かげ
)
に
陽
(
おもて
)
に守らいて、
701
罪に
穢
(
けが
)
れし
空蝉
(
うつせみ
)
の、
702
からの
身魂
(
みたま
)
を救ひ上げ、
703
神代
(
かみよ
)
乍
(
なが
)
らの
霊主肉従
(
ひのもと
)
の、
704
神の
御国
(
みくに
)
を
立
(
たて
)
よこの、
705
二柱神
(
ふたつのかみ
)
が現はれて、
706
二度目の天の岩戸をば、
707
開
(
ひら
)
く日本の梅の花、
708
四方
(
よも
)
に薫りて
鶯
(
うぐひす
)
の、
709
谷の戸
開
(
あ
)
けて
初春
(
はつはる
)
の、
710
鳴く
音
(
ね
)
に
優
(
まさ
)
るあはれさを、
711
只
(
ただ
)
白雪
(
しらゆき
)
の世の人の、
712
解
(
と
)
けぬ
霊魂
(
みたま
)
を
眼
(
ま
)
のあたり、
713
眺
(
なが
)
めて忍び玉の井の、
714
底
(
そこ
)
ひも知らぬ
皇神
(
すめかみ
)
の、
715
深き
御心
(
みこころ
)
汲み取りて、
716
清
(
きよ
)
まり澄むを松の
代
(
よ
)
の、
717
楽しき時ぞ待ち玉ふ、
718
いづの
御魂
(
みたま
)
の
畏
(
かし
)
こけれ。
719
さ
か
孔子
(
くじ
)
も悟り得ざりし
真理
(
まさこと
)
を、
720
覚
(
さと
)
す
高天
(
たかま
)
の大本に、
721
参来
(
まゐき
)
集
(
つど
)
ひて
類
(
たぐひ
)
無き、
722
神の
御教
(
みのり
)
を
聞人
(
きくひと
)
の、
723
身の
幸
(
さち
)
こそは
芽出度
(
めでた
)
けれ。
724
曲津
(
まがつ
)
の
猛
(
たけ
)
き世の中に、
725
心
(
こころ
)
平らに安らかに、
726
勇みて
暮
(
くら
)
す
信徒
(
まさびと
)
の、
727
心の奥は
真寸鏡
(
ますかがみ
)
、
728
光り輝き
天地
(
あめつち
)
に、
729
貫
(
つらぬ
)
き
徹
(
とほ
)
す
赤心
(
まごころ
)
の、
730
苔
(
つぼみ
)
の花の
開
(
ひら
)
く世は、
731
千年
(
ちとせ
)
の松の末長く、
732
朽
(
くち
)
ぬ宝は
万代
(
よろづよ
)
に、
733
生き
死
(
しに
)
生
(
うま
)
れ死に
生
(
うま
)
れ、
734
限り無き身も
魂線
(
たましひ
)
も、
735
栄え栄えて
皇神
(
すめかみ
)
の、
736
恩頼
(
みたまのふゆ
)
を
蒙
(
かかぶ
)
りて、
737
誠の栄えと
歓
(
よろこび
)
は、
738
月日
(
つきひ
)
と共に続くなり。
739
き
みの為
御国
(
みくに
)
の為に身を忘れ、
740
家をも
捨
(
すて
)
て尽す身は、
741
俸給
(
てあて
)
も
位階
(
くら
)
も何も無く、
742
世人
(
よびと
)
の足に
踏
(
ふま
)
れつつ、
743
臣
(
をみ
)
たる道に
勤
(
いそし
)
みて、
744
心の限り身の限り、
745
筑紫の
端
(
はて
)
も
東路
(
あづまぢ
)
も、
746
南も北も
厭
(
いと
)
ひ無く、
747
神の
教
(
をしへ
)
を敷島の、
748
底津岩根
(
そこついはね
)
に
搗固
(
つきかた
)
め、
749
上津岩根
(
うはついはね
)
に
突凝
(
つきこら
)
し、
750
千代
(
ちよ
)
万世
(
よろづよ
)
の
礎
(
いしずえ
)
を、
751
科戸
(
しなど
)
の風の
福知山
(
ふくちやま
)
、
752
一宮
(
いつきう
)
神社
(
やしろ
)
の
氏
(
うぢ
)
の子の、
753
桐村氏
(
きりむらうじ
)
の
珍
(
うづ
)
の
娘
(
こ
)
と、
754
生
(
うま
)
れ給ひし
我
(
わが
)
開祖
(
みおや
)
、
755
綾部
神宮
(
しんぐう
)
の
坪
(
つぼ
)
の
内
(
うち
)
、
756
神の
出口
(
でぐち
)
の家に
嫁
(
い
)
り、
757
世の
艮
(
うしとら
)
に
隠身
(
すみきり
)
し、
758
国常立
(
くにとこたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
に、
759
久しき
間
(
あひだ
)
撓
(
たゆ
)
み無く、
760
仕へ給ひし
勲功
(
いさほし
)
の、
761
花咲き実る
御代
(
みよ
)
と成り、
762
世人
(
よびと
)
の為に
竭
(
つく
)
さるる、
763
教御祖
(
をしへみおや
)
ぞ
畏
(
かし
)
こけれ。
764
ゆ
み
張
(
はり
)
の月の光はやましろの、
765
鞍馬
(
くらま
)
の山に輝やけど、
766
教御祖
(
をしへみおや
)
の
御心
(
みこころ
)
は、
767
乱れたる世を治めんと、
768
千々
(
ちぢ
)
の
思
(
おもひ
)
に
村肝
(
むらきも
)
の、
769
心の空も
懸曇
(
かけくも
)
り、
770
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
の星の
遠近
(
をちこち
)
と、
771
深山
(
みやま
)
の奥に
杖
(
つえ
)
を
曳
(
ひ
)
き、
772
岩窟
(
いはや
)
の
中
(
うち
)
に
差籠
(
さしこも
)
り、
773
斯世
(
このよ
)
を乱す
鼻高
(
たかがみ
)
を、
774
言向和
(
ことむけやは
)
し治めんと、
775
柴
(
しば
)
の
褥
(
しとね
)
に雲の
笠
(
かさ
)
、
776
石の枕も
厭
(
いと
)
ひ無く、
777
四人
(
よたり
)
の
伴
(
とも
)
を
引連
(
ひきつれ
)
て、
778
善言美詞
(
みやびことば
)
の
神嘉言
(
かむよごと
)
、
779
心を
籠
(
こめ
)
て
宣給
(
のりたま
)
ふ、
780
其
(
その
)
勲功
(
いさほし
)
に
八衢
(
やちまた
)
[
*
底本は「八街」
]
の、
781
醜
(
しこ
)
の
曲霊
(
まがひ
)
も
服従
(
まつろ
)
ひて、
782
十五の月の有明に、
783
鞍馬の山を
立出
(
たちいで
)
て、
784
綾
(
あや
)
の
高天
(
たかま
)
へ
復命
(
かへりごと
)
、
785
申
(
まを
)
し
奉
(
まつ
)
りし
大僧正
(
たかつかみ
)
、
786
数多
(
あまた
)
の
下神
(
しもがみ
)
引き
連
(
つれ
)
て、
787
本宮山
(
ほんぐうやま
)
に
鎮
(
しづま
)
りつ、
788
神の
御国
(
みくに
)
に尽さむと、
789
誓ひを
立
(
たて
)
し
高神
(
たかがみ
)
の、
790
言葉を
栞
(
しほ
)
に帰り
坐
(
ま
)
し、
791
百
(
もも
)
と
十日
(
とうか
)
の
其
(
その
)
間
(
あひだ
)
、
792
一間
(
ひとま
)
を閉ぢて
入
(
い
)
り給ひ、
793
世の神々に
神言
(
かんごと
)
を、
794
宣
(
の
)
らせ給ひし
畏
(
かし
)
こさよ。
795
め
しま
男島
(
をしま
)
の
荒海原
(
あらうなばら
)
を、
796
神の
御言
(
みこと
)
を
畏
(
かし
)
こみて、
797
明治は三十三年の、
798
六月
(
むつき
)
八日
(
やうか
)
の
未明
(
あさまだき
)
、
799
上田
(
うへだ
)
海潮
(
かいちやう
)
出口
(
でぐち
)
寿美
(
すみ
)
、
800
四方
(
しかた
)
平蔵
(
へいざう
)
木下
(
きのした
)
の、
801
慶太郎
(
けいたらう
)
四人
(
よたり
)
を
引連
(
ひきつれ
)
て、
802
雨風
(
あめかぜ
)
強く
浪
(
なみ
)
猛
(
たけ
)
き、
803
底さへ知れぬ
海原
(
うなばら
)
を、
804
小さき舟に身を任せ、
805
勇み進んで
出給
(
いでたま
)
ふ、
806
教御祖
(
をしへみおや
)
の雄々しさに、
807
波路
(
なみぢ
)
半ばを渡る頃、
808
海の
御神
(
みかみ
)
も驚きて、
809
御空
(
みそら
)
を
晴
(
はら
)
し風を
和
(
な
)
ぎ、
810
波を静めて
心
(
うら
)
安
(
やす
)
く、
811
送り給ひし尊とさよ。
812
神代
(
かみよ
)
の遠き昔より、
813
竜宮島
(
りうぐうじま
)
と
聞
(
きこ
)
えたる、
814
大海原
(
おほうなばら
)
の
無人島
(
ひとつじま
)
、
815
波打
(
なみうち
)
寄
(
よす
)
る磯の
辺
(
べ
)
に、
816
小舟
(
こぶね
)
を
繋
(
つな
)
ぎ
静々
(
しづしづ
)
と、
817
上
(
のぼ
)
り給へば
百鳥
(
ももとり
)
の、
818
声を限りに
鳴叶
(
なきさけ
)
び、
819
迎え
奉
(
まつ
)
りし時も
在
(
あ
)
れ、
820
若狭の海の波の
上
(
うへ
)
に、
821
漂
(
ただよ
)
ひ
上
(
のぼ
)
る
天津日
(
あまつひ
)
の、
822
御蔭
(
みかげ
)
も
最
(
いと
)
と
麗
(
うらら
)
かに、
823
日の出の神の
御姿
(
みすがた
)
を、
824
天地
(
あめつち
)
四方
(
よも
)
に
光
(
てら
)
しつつ、
825
神の出口の
出修
(
いでまし
)
を、
826
諾
(
うべな
)
ひ給ふ心地して、
827
神の
御告
(
みつげ
)
の
業
(
わざ
)
も
了
(
を
)
へ、
828
翌
(
あく
)
る十日の夕暮に、
829
月を
頭
(
かしら
)
に星を踏み、
830
世継王
(
よつわう
)
の山の麓なる、
831
大本指して帰り
坐
(
ま
)
す、
832
出口
御祖
(
みおや
)
の勇ましさ。
833
み
づ清き
金竜海
(
きんりうかい
)
の島々は、
834
日
出
(
いづ
)
る国の
雛形
(
ひながた
)
と、
835
祝ひ
定
(
さだ
)
めて築きたり。
836
日
出
(
いづ
)
る国の日の本は、
837
全く世界の雛形ぞ。
838
神倭磐余
(
かむやまといはれ
)
の
君
(
きみ
)
が大和なる、
839
火々真
(
ほほま
)
の岡に登り
坐
(
まし
)
。
840
蜻蛉
(
あきつ
)
の
臀甞
(
となめ
)
せる国と、
841
詔
(
のら
)
せ給ふも
理
(
ことはり
)
や。
842
我
(
わが
)
九州は
亜弗利加
(
あふりか
)
に、
843
北海道は北米に、
844
台湾島は南米に、
845
四国の島は濠州に、
846
我
(
わが
)
本州は広くして、
847
欧亜大陸
其儘
(
そのまま
)
の、
848
地形を
止
(
と
)
むるも
千早振
(
ちはやふる
)
、
849
神代
(
かみよ
)
の古き昔より、
850
深き
神誓
(
ちかひ
)
の
在
(
いま
)
すなり。
851
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
中津国
(
なかつくに
)
、
852
秋津根別
(
あきつねわけ
)
の
神国
(
かみくに
)
は、
853
世界を
統
(
す
)
ぶる
天職
(
かむわざ
)
を、
854
神代
(
かみよ
)
乍
(
なが
)
らに
具
(
そな
)
へたる、
855
珍
(
うづ
)
の
御国
(
みくに
)
ぞ
美
(
うま
)
し国、
856
国の
真秀良場
(
まほらば
)
畳並
(
たたなは
)
る、
857
青垣山
(
あをがきやま
)
に囲まれし、
858
綾
(
あや
)
の
錦
(
にしき
)
の
本宮
(
もとみや
)
に、
859
斯世
(
このよ
)
を
統
(
す
)
ぶる
皇神
(
すめかみ
)
の、
860
御稜威
(
みいづ
)
も高く
四方
(
よも
)
の国、
861
輝き渡る
兄
(
こ
)
の花の、
862
咲耶
(
さくや
)
この
時
(
とき
)
言霊の、
863
照
(
て
)
るや
斯時
(
このとき
)
畏
(
かし
)
こくも、
864
皇大神
(
すめおほかみ
)
の
御教
(
みをしへ
)
を、
865
顕
(
あら
)
はし
奉
(
まつ
)
れ大本の、
866
下津岩根
(
したついはね
)
に集まれる、
867
心
(
こころ
)
優しき神の
御子
(
みこ
)
。
868
し
き
島
(
しま
)
の大和島根の
礎
(
いしずえ
)
と、
869
神の
選
(
えら
)
みし
益良夫
(
ますらを
)
の、
870
清き
身魂
(
みたま
)
と
駿河
(
するが
)
なる、
871
不二の
御山
(
みやま
)
に
宮柱
(
みやはしら
)
、
872
太知
(
ふとしり
)
立
(
たて
)
て
鎮
(
しづま
)
りし、
873
木花咲哉
(
このはなさくや
)
姫神
(
ひめがみ
)
の、
874
御言
(
みこと
)
の
随
(
まま
)
に
丹波路
(
たにはぢ
)
に、
875
天駆
(
あまかけ
)
り
来
(
こ
)
し
芙蓉坊
(
ふえうぼう
)
、
876
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
神代
(
かみしろ
)
を、
877
明治は三十一年の、
878
雪まだ残る
如月
(
きさらぎ
)
の、
879
十日の
夜半
(
よは
)
に奥深き、
880
高熊山に連れ
行
(
ゆき
)
て、
881
神の
御詔
(
みのり
)
を宣べ伝へ、
882
神の柱と
経緯
(
たてよこ
)
の、
883
錦の
機
(
はた
)
を織らさむと、
884
心
(
こころ
)
づくしの
兄
(
こ
)
の神の、
885
教
(
をしへ
)
の
甲斐
(
かひ
)
や
有明
(
ありあけ
)
の、
886
月を合図に
穴太
(
あなう
)
なる、
887
宮の
傍
(
かたへ
)
の
宮垣内
(
みやかいち
)
、
888
賤
(
しづ
)
が
伏屋
(
ふせや
)
に帰り行く、
889
神の
経綸
(
しぐみ
)
の
奇
(
くし
)
びなれ。
890
ゑ
らまれし神の柱の甲斐も無し、
891
早
(
はや
)
二十年
(
はたとせ
)
を
過
(
すぎ
)
ぬれと、
892
神の
依
(
よさ
)
しの
神業
(
かんわざ
)
の、
893
万
(
よろづ
)
の中の一つさへ、
894
為し遂げ得ざる
苦
(
くる
)
しさに、
895
千々
(
ちぢ
)
に
砕
(
くだ
)
くる
村肝
(
むらきも
)
の、
896
心の空は
五月暗
(
さつきやみ
)
、
897
袖
(
そで
)
に涙の
晴間
(
はれま
)
なく、
898
御国
(
みくに
)
に尽す
赤心
(
まごころ
)
を、
899
雲井
(
くもゐ
)
に
告
(
つげ
)
よ
時鳥
(
ほととぎす
)
、
900
玉の
御声
(
みこゑ
)
を
待乳山
(
まつちやま
)
、
901
姿隠して泣き渡るなり。
902
ひ
さ
方
(
かた
)
の
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
に照る月は、
903
昔も今も
変
(
かは
)
らねど、
904
変り果たる
現世
(
うつしよ
)
の、
905
人の心を悲しみて、
906
夜
(
よ
)
は
寝
(
ね
)
もやらず
只
(
ただ
)
一人、
907
加茂の川辺に
彷徨
(
さまよひ
)
つ、
908
月に誓ひを
掛巻
(
かけまく
)
も、
909
恐
(
かしこ
)
き神の
御国
(
みくに
)
をば、
910
元の
神代
(
かみよ
)
に
還
(
かへ
)
さんと、
911
乙女心
(
をとめごころ
)
の
一筋
(
ひとすぢ
)
に、
912
思ひ
浮
(
うか
)
ベて
行水
(
ゆくみづ
)
の、
913
流れに沈む
月影
(
つきかげ
)
は、
914
波に
砕
(
くだ
)
けて
果敢
(
はか
)
なくも、
915
年
(
とし
)
も十五の
朝野子
(
あさのこ
)
が、
916
御国
(
みくに
)
を思ふ
赤心
(
まごころ
)
の、
917
行
(
や
)
る
瀬
(
せ
)
無きこそ
憐
(
あは
)
れなり。
918
も
とと
末
(
すゑ
)
内外
(
うちと
)
の
法
(
のり
)
を
過
(
あやま
)
たず、
919
御国
(
みくに
)
の為に身を忘れ、
920
家を忘れて
惟神
(
かむながら
)
、
921
神の
大道
(
おほぢ
)
を
辿
(
たど
)
りつつ、
922
審神者
(
さには
)
の道に
勤
(
いそ
)
しみて、
923
諸々
(
もも
)
の
身魂
(
みたま
)
を
夫
(
そ
)
れ
夫
(
ぞ
)
れに、
924
立別
(
たてわ
)
け調べ
神国
(
かみくに
)
の、
925
柱を造る
益良雄
(
ますらを
)
の、
926
道の
審神者
(
さには
)
は
経
(
たて
)
と
緯
(
よこ
)
[
*
神霊界では「道の審神者は経と緯」ではなく「未だ日も浅野王仁の大人」になっている。
]
、
927
相
(
あひ
)
並ばして
葦原
(
あしはら
)
の、
928
醜
(
しこ
)
の
仇草
(
あだくさ
)
薙払
(
なぎはら
)
ひ、
929
祓ひ清めて国
造
(
つく
)
り、
930
吾
(
あが
)
大君
(
おほきみ
)
に
奉
(
たてまつ
)
る、
931
厳
(
いづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
神勅
(
かみごと
)
を、
932
謹
(
つつし
)
み
恐
(
かしこ
)
み
弥遠
(
いやとほ
)
に、
933
弥広
(
いやひろ
)
らかに伝へ行く、
934
心は清き
和知川
(
わちがは
)
の、
935
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
と現はれて、
936
世人
(
よびと
)
を救ふ
神柱
(
みはしら
)
の、
937
誉
(
ほま
)
れは
世々
(
よよ
)
に
流
(
なが
)
る也。
938
せ
まり
来
(
く
)
る国の乱れを治めむと、
939
御国
(
みくに
)
を思ふ
大丈夫
(
ますらを
)
が、
940
活動
(
はたら
)
く
時機
(
とき
)
を松の世の、
941
[
*
神霊界ではここに「東の国に冬小森、」という文が入り、「活動く時機を松の世の、東の国に冬小森、国の鎮めと木花の」になっている。
]
国の
鎮
(
しづ
)
めと
木花
(
このはな
)
の、
942
咲耶
(
さくや
)
の姫の
活動
(
はたらき
)
は、
943
千代に八千代に動きなき
[
*
「咲耶の姫の活動は、千代に八千代に動きなき」が神霊界では「咲耶の姫の弥固き、千代の常磐の岩下に」になっている。
]
、
944
深き
経綸
(
しぐみ
)
を
駿河湾
(
するがわん
)
、
945
富士より高き
久方
(
ひさかた
)
の、
946
天津御祖
(
あまつみおや
)
の日の
御子
(
みこ
)
の、
947
御稜威
(
みいづ
)
を
四方
(
よも
)
に輝かし、
948
神の
御徳
(
みとり
)
を
刈碁母
(
かりごも
)
の、
949
乱れ
果
(
はて
)
たる武蔵野に、
950
布
(
しき
)
て迷へる
百姓
(
みたから
)
を、
951
彼方
(
かなた
)
の岸に渡さむと、
952
一つ心に
大元
(
おほもと
)
[
*
神霊界では「太元」
]
の、
953
教
(
をしへ
)
に尽す
赤心
(
まごころ
)
は、
954
天
(
あめ
)
の
児屋根
(
こやね
)
や
太玉
(
ふとたま
)
の、
955
神の
御魂
(
みたま
)
の
御幸
(
みさち
)
なり。
956
長田
(
ながた
)
[
*
神霊界では「長田」ではなく「田畑」
]
に植えし
種物
(
たなもの
)
は、
957
大宜都姫
(
おほげつひめ
)
[
*
神霊界では「大宣津姫」
]
の
御幸
(
みさち
)
はひ、
958
世人
(
よびと
)
の
生命
(
いのち
)
弥長
(
いやなが
)
に、
959
守らせ給ふ
豊受
(
とようけ
)
の、
960
深き
恵
(
めぐみ
)
は伊勢の海、
961
山田の宮の奥深き、
962
神の
経綸
(
しぐみ
)
の
一柱
(
ひとはしら
)
、
963
五伴緒
(
いつとものを
)
の
厳御魂
(
いつみたま
)
、
964
瑞能御魂
(
みづのみたま
)
の清くして
[
*
神霊界では「水野御魂の直(なほ)くして」
]
、
965
雲井
(
くもゐ
)
に
上
(
のぼ
)
る
十四夜
(
いざよひ
)
[
※
一般には「十六夜」を「いざよい」と読むが霊界物語を始め王仁三郎の文献には「十四夜」を「いざよい」と読ませている場合がある。
]
の、
966
月も
隈
(
くま
)
無く照り渡り、
967
曙
(
あけ
)
の
烏
(
からす
)
の勇ましく、
968
天津御空
(
あまつみそら
)
に日の神の、
969
輝き渡り日の
御子
(
みこ
)
の、
970
鎮
(
しづま
)
り
坐
(
いま
)
す
高御座
(
たかみくら
)
、
971
千代に八千代に限り無く、
972
射照
(
ゐてり
)
徹
(
とほ
)
らす
天
(
あめ
)
の
下
(
した
)
、
973
四方
(
よも
)
の国々
平
(
たひ
)
らけく、
974
治
(
をさま
)
る
御代
(
みよ
)
の
豊栄
(
とよさか
)
[
*
神霊界では「豊本」
]
の、
975
瑞穂の国ぞ尊とけれ。
976
す
みきりし
国常立
(
くにとこたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
の、
9761
神勅
(
みこと
)
畏
(
かし
)
こみ
謹
(
つつ
)
しみて、
9762
明治の廿五年より、
9763
一つ心に仕へたる、
9764
教御祖
(
をしへみおや
)
の
神教
(
みをしへ
)
に、
9765
服
(
まつ
)
ろひ
尽
(
つく
)
す
真人
(
まなひと
)
が
[
*
「教御祖の神教に、服ろひ尽す真人が」が神霊界では「教御祖と諸共に、神の御教を王仁が」になっている。
]
、
9766
幽
(
かげ
)
より
顕
(
おも
)
に
懸巻
(
かけまく
)
も、
9767
恐
(
かし
)
こき神の造らしし、
9768
御国
(
みくに
)
の
汚
(
けがれ
)
清
(
きよ
)
めむと、
9769
二十年
(
はたとせ
)
余りて言霊の、
977
学びに
心
(
こころ
)
砕
(
くだ
)
きつつ、
9771
息艮放両火脹与
(
いろはにほへと
)
血濁緯濁縦
(
ちりぬるを
)
、
9772
輪搦与玉濁水火
(
わかよたれそ
)
続根凝濁水渦巻
(
つねならむ
)
、
9773
浮水火清水起降文向
(
うゐのおくやま
)
差別吹凝胞衣発
(
けふこえて
)
、
9774
空水割別和回月始
(
あさきゆめみし
)
搦回日諸瀬洲
(
ゑひもせす
)
、
9775
京の
都
(
みやこ
)
の
九重
(
ここのへ
)
の、
9776
花咲く春を松の
代
(
よ
)
に、
9777
四十余
(
よそまり
)
八文字
(
やもじ
)
の
生御魂
(
いくみたま
)
、
9778
揃へて
四方
(
よも
)
の国々を、
9779
ミロクの
御代
(
みよ
)
に進めむと、
978
尽す
日本
(
やまと
)
の
雄心
(
をごころ
)
は、
9781
一つに
成
(
なり
)
て
金竜
(
きんりう
)
の、
9782
生島々
(
いくしまじま
)
の
神社
(
かむやしろ
)
、
9783
中にも
別
(
わ
)
けて
大八洲
(
おほやしま
)
、
9784
天の岩戸の頂きに、
9785
真木
(
まき
)
の柱の
弥高
(
いやたか
)
く、
9786
梅
[
*
「梅」が神霊界では「梅田」になっている。
]
の
薫
(
かほ
)
り
芳
(
かむ
)
ばしく、
9787
小松林
(
こまつばやし
)
の
弥繁
(
いやしげ
)
く、
9788
秋の
紅葉
(
もみぢ
)
の
錦
(
にしき
)
織
(
お
)
り、
9789
澄渡
(
すみわた
)
りたる
十四夜
(
いざよひ
)
の、
979
月に心を
照
(
てら
)
しつつ、
9791
神霊鎮座
(
みたましづめ
)
の
大祭典
(
まつりごと
)
、
9792
秋の田の
面
(
も
)
に
稔
(
みの
)
りたる
[
*
「秋の田の面に稔りたる」が神霊界では「時も吉田に稔りたる」になっている。
]
、
9793
千五百
(
ちいほ
)
の秋の
八束穂
(
やつかほ
)
や、
9794
山海
(
やまうみ
)
河野
(
かはぬ
)
種々
(
くさぐさ
)
の、
9795
御饌
(
みけ
)
献
(
たてまつ
)
り
一向
(
ひたすら
)
に、
9796
今日の
生日
(
いくひ
)
を祝ひつつ、
9797
八雲
(
やくも
)
の琴の
音
(
ね
)
も清く、
9798
天
(
あめ
)
に
座
(
ます
)
神
(
かみ
)
国つ神、
9799
千五百万
(
ちいほよろづ
)
の
神等
(
かみたち
)
も、
980
集
(
あつま
)
まり
坐
(
ま
)
して
賑敷
(
にぎはしく
)
、
9801
御祭
(
みまつ
)
り
終
(
を
)
へし
勲功
(
いさほし
)
は、
9802
世の大本に
信従
(
まつろひ
)
し、
9803
清
(
きよ
)
き
身魂
(
みたま
)
の
撓
(
たゆ
)
み無く、
9804
道に尽せし報ひぞと、
9805
代々
(
よよ
)
に伝へて
芳
(
かん
)
ばしく、
9806
咲哉
(
さくや
)
木
(
こ
)
の
花
(
はな
)
春の空、
9807
時代
(
みよ
)
の栄へも
弥広
(
いやひろ
)
く、
9808
誉
(
ほまれ
)
も
竜
(
たつ
)
の宮の
棟
(
むね
)
、
9809
十曜
(
とよう
)
の紋のキラキラと
[
*
「咲哉木の花春の空、時代の栄へも弥広く、誉も竜の宮の棟、十曜の紋のキラキラと」が神霊界では「咲哉木の花直日嬢、御代の一の大二に、誉も竜の宮の棟、十曜の星のキラキラと」になっている。
]
、
981
月日
(
つきひ
)
に照りて
照妙
(
てるたへ
)
の、
9811
綾部に
錦
(
にしき
)
飾
(
かざ
)
る世を、
9812
松間
(
まつま
)
の長き鶴の首、
9813
亀の
齢
(
よはひ
)
の
万世
(
よろづよ
)
の、
9814
固めの
基
(
もと
)
と
素盞嗚
(
すさのう
)
の、
9815
須賀の
新宮
(
にいみや
)
八雲立
(
やくもたつ
)
、
9816
出雲
八重垣
(
やへがき
)
妻
(
つま
)
ごみに、
9817
八重垣
(
やへがき
)
造る八重垣を
[
*
「八重垣造る八重垣を」が神霊界では「八重垣造る其八重野垣」になっている。
]
、
9818
瑞穂の国の
中国
(
なかくに
)
の、
9819
天皇
(
すめらみこと
)
の
大稜威
(
おほみいづ
)
、
982
四方
(
よも
)
に
轟
(
とどろ
)
く
八雲琴
(
やくもごと
)
、
9821
其
(
その
)
音
(
ね
)
も清く
澄渡
(
すみわた
)
り、
9822
天地
(
あめつち
)
四方
(
よも
)
に響きけり。
[
*
「せ」と「す」の段は神霊界と較べて字句の変更が多いが、神霊界の方では姓名折込歌になっているので、姓名に合わせた用字・文言になっている。王仁文庫では姓名折込歌ではなくふつうの神歌にしたため、字句を改めたのではないかと思われる。
]
983
京
浪花
(
なには
)
東京
駿河
(
するが
)
大和路
(
やまとぢ
)
に、
9831
神の柱を
配置
(
まくばり
)
て、
9832
二度目の天の岩屋戸を、
9833
開
(
ひら
)
く
常磐
(
ときは
)
の松の代の、
9834
国常立之
皇神
(
すめがみ
)
は、
9835
古き
神代
(
かみよ
)
の
初発
(
はじめ
)
より、
9836
隠身
(
すみきり
)
坐
(
ま
)
して
幽世
(
かくりよ
)
と、
9837
現
(
うつ
)
つの国の
身魂
(
みたま
)
をば、
9838
最
(
い
)
と
詳細
(
つばらか
)
に
取調
(
とりしら
)
ベ、
9839
天津
御祖
(
みおや
)
の大神に、
984
奏
(
まを
)
し給ひて
畏
(
かし
)
こくも、
985
ミロクの神代に造らむと、
986
思
(
おもひ
)
は胸に
三千年
(
みちとせ
)
の、
987
溢
(
あふ
)
れて
茲
(
ここ
)
に
神柱
(
かみはしら
)
、
988
出口
開祖
(
みおや
)
の
身体
(
からたま
)
に、
989
鎮
(
しづま
)
り
坐
(
まし
)
て
万世
(
よろづよ
)
の、
990
国の固めの
神勅
(
かみこと
)
を、
991
或
(
あるひ
)
は
口
(
くち
)
に
或
(
ある
)
は手に、
992
写して
世人
(
よひと
)
導
(
みちび
)
きつ、
993
曲
(
まが
)
の
集
(
つど
)
へる
大江山
(
おほえやま
)
、
994
鬼も
大蛇
(
をろち
)
も
言向
(
ことむ
)
けて、
995
三段
(
みみた
)
に
分
(
わか
)
てる
身魂
(
みたま
)
をば、
996
目鼻
(
めはな
)
を附けて安らけき、
997
常磐
(
ときは
)
の
御代
(
みよ
)
を
待乳山
(
まつちやま
)
、
998
鳴く
郭公
(
ほととぎす
)
血も
涸
(
かれ
)
て、
999
叫び給ふぞ尊とけれ。
9991
(大正六年十一月三日)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 大本神歌
(B)
(N)
いろは歌(その二) >>>
王仁文庫
>
第三篇 瑞能神歌
> いろは歌(その一)
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【いろは歌(その一)|第三篇 瑞能神歌|王仁文庫|/B115003c04】
合言葉「みろく」を入力して下さい→