霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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いろは歌(その二)

インフォメーション
題名:いろは歌(その二) 著者:
ページ:59
概要: 備考: タグ: データ凡例:2017/9/15校正。 データ最終更新日:2024-10-25 02:38:37 文字数:5650 OBC :B115003c05
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]:神霊界 > 大正6年11月1日号(第53号) > 裏の神諭
001いまは斯世(このよ)の、002落(おち)ぶれものよ。003人に笑はれ、004罵(そ)しられて、005誠の道を辿(たど)りつつ、006末(すゑ)にや夜光(やくわう)の、007珠(たま)を得(と)る。
008ろこく斗(ばか)りか亜米利加(あめりか)迄(まで)が、009末に日本を奪(と)る企画(たくみ)。010金(かね)と便利に任(まか)しつつ。
011はやく勝負を極(き)めない事にや、012枕を高く休めない、013神政(しんせい)成就(じやうじゆ)遂(と)ぐるまで。
014にしに亜米利加(あめりか)、015北には露西亜(ろしあ)、016前と後(うしろ)に敵ひかえ、017四方(しほう)海なる日本国。
018ほくそ笑ひを、019為(な)しつつ聞きし、020神の教への現はれて、021今じや頭(あたま)が上(あが)らない。
022べんべんだらりと、023談判(だんぱん)延ばし、024深い巧(たく)みをする夷国(ゐこく)、025太平洋のまん中に。
026とくを貰うも又(また)落(おと)すのも、027心次第(しだい)の大本(おほもと)ぞ。028天(あま)の岩戸(いはと)の御戸(みと)開(びら)き。
029ぢしん雷鳴(かみなり)、030火の雨降(ふ)らし、031人の心を戒(いま)しめる、032天地(てんち)の神の御経綸(おんしぐみ)。
033りくつ斗(ばか)りを、034エラソウに言うて、035腹に誠の無いものは、036今の世界の流行物(はやりもの)。
037ぬくい懐中(ふところ)八髭(やつひげ)生(は)やし、038神も仏も要(ゐ)るものか、039金(かね)が神じやと鰌(どじやう)鯰(なまづ)、040一寸(いっすん)先(さ)きは泥の暗(や)み。
041るすじや留守じやと、042何時(いつ)来て見ても、043奥に主人は居(ゐ)る癖(くせ)に。044不思議(ふしぎ)と門(かど)に立留(たちどま)り、045能(よ)く能く思案をして見れば、046何時(いつ)も嘘(うそ)つくこの家に、047神が御不在(おるす)といふ事か。
048をにも十八番茶(ばんちや)も出花(でばな)、049時が過ぎたら間に合はぬ。050世界の立替(たてかへ)あるまでに、051身魂(みたま)研(みが)いて置くが良(よ)い、052後(あと)の改心(かいしん)間に合はぬ。
053わしは備前の岡山育ち、054米(こめ)の生(な)る木は未だ知らぬ。055綾部(あやべ)に生(うま)れた人でさへ、056世の大本(おほもと)を未だ知らぬ。057灯台下(とうだいもと)は真(しん)の暗(やみ)。
058かへせ戻せと扇(あふぎ)を揚(あ)げて、059招ぐは熊谷(くまがひ)須磨(すま)の浦(うら)、060モ一度(いちど)斯世(このよ)を持たんとて、061呼べど招けど白波(しらなみ)の、062おきの毒でも此度(このたび)の、063二度目の世界は返(か)やしやせぬ。064鬼門(きもん)の金神(こんじん)在(あ)る限り、065世に出て居(を)れた守護神(しゆごうじん)、066早く心を入れ直(なお)し、067変性男子(へんじょうなんし)に従ひて、068今度の御役(おやく)に立つが宜(よ)い。
069よ言(げん)どころか確言(かくげん)ばかり、070一分一厘違(ちが)やせぬ。071誠の心で聞くなれば、072ヒヤリヒヤリと汗が出る。073何程(なにほど)邪慳(じやけん)な身魂(みたま)でも、074改心せずには居(を)られない。075皇大神(すめおほかみ)の御神諭(おんさとし)。
076たすけ給(たま)はれ世界の人に、077如何(いか)なる罪の在(あ)りとても、078暗夜(やみよ)の如(ごと)き人民の、079代(かは)りと天地(てんち)へ御詫(おわび)[*底本では「御詑」]して、080朝な夕なに変(かは)りなく、081出口(でぐち)の守(かみ)の御祈念(ごきねん)は、082世界の為(ため)と国の為。
083れん華(げ)経(きやう)でも南無(なむ)阿弥陀(あみだ)でも、084今度の事には間に合はぬ。085木魚(もくぎよ)をどれだけたたいても、086太鼓(たいこ)をドンドンなぐつても、087妙見(みやうけん)坊主(ばうず)や日蓮(にちれん)の、088一寸(ちよつと)挺(てこ)には合ひ兼(かね)る。089二度目の斯世(このよ)の立替(たてかへ)は、090勝手(かつて)気儘(きまま)の神々や、091生臭(なまぐさ)坊主(ばうず)の年(ねん)の明(あ)き。
092そんじや徳じやと計算(そろばん)斗(ばか)り、093損の中にも得がある、094得と思へば損となる。095兎角(とかく)この世は人民の、096思案斗(ばか)りで行(ゆ)きはせぬ。097万事万端神界(しんかい)の、098教(おしへ)を守り行くなれば、099見えぬ所(とこ)から神々が、100守護(しゆごう)なされて何事も、101キチリキチリと遂げらるる。102思案も工夫も要(い)りはせぬ。103心研(みが)いて御教(みおしへ)に、104なびけよなびけよ神の子等(ら)。
105つるぎの山に登るとも、106千尋(ちひろ)の荒海(あらうみ)打ち渡り、107底の藻屑(もくづ)と成(なる)とても、108ナドヤ厭(いと)はん敷島(しきしま)の、109日本(につぽん)男子(だんし)を引連(ひきつれ)て、110丹後の国の無人島、111沓島(めしま)冠島(おしま)を開かんと、112神の御言(みこと)を畏(かし)こみて、113勇み進んで出(いで)て行く、114出口(でぐち)の守(かみ)の雄々(をを)しさよ。115明治三十三年の、116七月八日の未明(あさまだき)、117一つの神祠(ほこら)を建初(たてそ)めて、118唱(とな)ふる祝詞(のりと)の声(こゑ)清(きよ)く、119沖に聞(きこ)ゆる浪(なみ)の音(ね)も、120神の御声(みこゑ)と偲(しの)ばるる。121東(あづま)の空は茜刺(あかねさ)す、122日の出の景色(けしき)拝しつつ、123神の教(をしへ)の神務(わざ)終(お)えて、124大本(おほもと)さして帰らるる、125出口の御親(みおや)の勇ましさ。
126ねらう要所は対馬(つしま)に津軽(つがる)、127馬関(ばかん)海峡其(その)次(つ)ぎに、128舞鶴軍港岸和田(きしわだ)の、129間(あひだ)の軍備に眼(め)を着(つけ)て、130地勢(ちせい)要害(えうがい)取調(とりしら)べ、131又(また)も越前(えちぜん)敦賀(つるが)より、132尾張の半田(はんだ)に至るまで、133国探(いぬ)を放(はな)ちて探索し、134一挙に御国(みくに)へ攻め寄せて、135総ての活動中断し、136日本を占領する企(たく)み。137夢でも見てるか夷国人(ゐこくじん)、138日本神国(やまとみくに)の敷島(しきしま)の、139神の身魂(みたま)を知らないか、140鰐(わに)の如(や)うなる口開(あ)けて、141只(ただ)一呑(ひとの)みと思うても、142日本男子(にほんだんし)の魂(たましひ)は、143胸に填(つま)りて呑めないぞ。144行きも戻りも成(な)らないぞ。145綾部(あやべ)の錦(にしき)の大本(おほもと)の、146十里四方は宮(みや)の内(うち)、147見事覚えが在(あ)るなれば、148沓島(めしま)の沖まで来て見よれ。149鋼鉄艦(こうてつかん)も潜艇(せんてい)も、150丹後の海の埋(う)め草(くさ)に、151一隻(いつさう)も残さず揺(ゆ)り沈め、152日本(にほん)兵士(へいし)の忠勇と、153出口(でぐち)の守(かみ)の御威徳(みいとく)で、154艮大神(うしとらおほかみ)現(あら)はれて、155三千世界を立直(たてなほ)す、156首途(かどで)の血祭り覚悟せよ。
157なり鳴(な)りて鳴余(なりあま)りたる駿河(するが)なる、158富士の高峰(たかね)の神霊が、159正勝(まさか)の時に現はれて、160三千世界に鳴り渡り、161登る竜巻(たつまき)すさまじく、162清水(しみづ)の港に攻め寄せし、163外国船(とつくにぶね)を残りなく、164沈め絶(た)やして葦原(あしはら)の、165中津御国(なかつみくに)を鎮(しず)めます、166神は木花咲耶姫(このはなさくやひめ)、167神の勲(いさほ)の尊(たふ)とけれ。
168らん暴(ぼう)極(きは)まる畜生国(けものくに)、169欲(よく)に眼光(まなこ)を曇らせて、170我(わが)神国(かみくに)を屠(ほふ)らんと、171日頃(ひごろ)巧(たく)みし軍略は、172旅順(りよじゆん)、173大連(たいれん)、174韓国(かんこく)に、175計画(しぐみ)外(はづ)れて馬鹿(ばか)を見む。176石炭兵糧(ひようろう)軍資まで、177用意して置け旅順港(りよじゆんこ)に。178今に日本が貰(もろ)てやる。179其(その)返礼に日本刀(にほんたう)、180一度は切味(きれあぢ)見せてやろ。181覚悟召(め)されよスラブども。
182むかしの神の仕組(しぐ)まれし、183最(いと)も便利な世が参(まゐ)り、184蒸気(じようき)、185電気の働きで、186三千世界を近よせる、187交通機関も完備して、188千里万里も夢の間(ま)に。189是(これ)も昔(むかし)の神代(かみよ)から、190神の御裔(みすゑ)の奇魂(くしみたま)、191奇(く)しき力(ちから)の賜(たまもの)ぞ。192艮(うしとら)金神(こんじん)現はれて、193世界一つに統(す)べ玉ふ、194天の時節の来たものを、195訳の分(わか)らぬ人民が、196人智や科学の活(はたら)きと、197誤解して居(を)る憐(あは)れさよ。
198うそで固めて得心(とくしん)させて、199あとでペロリと舌を出す。200今の世界の人々は、201上(うへ)から下(した)まで其通(そのとお)り、202一分(いちぶ)も誠のものは無い、203是(これ)が畜類(けもの)の世の中ぞ。
204ゐつも鳴(な)いてる烏(からす)と思ひ、205神の教(おしへ)もウワの空、206欲(よく)と慢心強くして、207心の空もかけくもり、208暗夜(やみよ)に鳥(とり)[*王仁文庫では「鳥(とり)」になっているが、神霊界では「烏(からす)」になっている。著作集も史料集成も神霊界に基づき「烏」になっている。]の飛(た)つ如(ごと)く、209何が何やら白雲(しらくも)の、210曙(あけ)の烏(からす)に近よりて、211日の出の守護(しゆご)と成るなれば、212悪の審判(さばき)は眼(ま)のあたり。213罪穢(めぐり)の深き人々よ、214早く身魂(みたま)を研(みが)き上げ、215改心するが日本一、216不二(ふじ)の山ほど在(あ)る罪(つみ)も、217直霊(なおひ)の御魂(みたま)に清くなる。218弥々(いよいよ)日出(ひので)と成るなれば、219元(もと)の生神(いきがみ)あらはれて、220激しき守護(しゆごう)ある故(ゆえ)に、221心に曇りあるものは、222余り眩(まば)ゆて寄り付けぬ、223竜宮館(りうぐうやかた)の庭までも。
224の山(やま)の奥も都路(みやこぢ)も、225天にも地にも押竝(おしな)べて、226神の坐(ゐ)まさぬ所(とこ)は無い。227日輪(にちりん)お照(てら)し在(あ)る限り、228変性男子(へんじやうなんし)が現はれて、229常磐(ときは)の松の世となれば、230神の守護(しゆごう)はあり明(あけ)の、231月(つき)の形(かたち)の御簾(みす)の内(うち)。
232おもひ違ひの斯世(このよ)の政治、233是(これ)から総てを立替(たてかへ)て、234随意(ずいい)競争(きやうさう)の弊(へい)を去り、235天下(てんか)公共(こうきよう)の其為(そのため)に、236世界桝掛(ますかけ)引き均(な)らし、237神も仏事(ぶつじ)も人民も、238勇みて暮(くら)す神代(かみよ)とし、239綾部(あやべ)を世界の中心(まんなか)と、240定(さだ)めて国々(くにぐに)統(す)べ守る、241天津日継(あまつひつぎ)の御威徳(ごいとく)と、242変性男子(へんじやうなんし)の御守護(ごしゆごう)で。
243くにの為(ため)とは口先(くちさき)ばかり、244今の高座(たかみ)の番頭は、245我身(わがみ)好(よ)かれのしがくして、246下(し)タの難義(なんぎ)は露(つゆ)知(し)らず、247人車(くるま)や馬車に打ち乗りて、248[*神霊界ではここに「手掛足懸色々に、」という文が入る。]然(しか)も大道(おほぢ)の中心(まんなか)を、249従来(ゆきき)の妨害(さまたげ)気(き)にもせず、250鼻(はな)高々(たかだか)と澄(すま)し込み、251口に葉巻を啖(くわ)へつつ、252横柄面(わうへいづら)する見苦しさ。
253やがて三十七年の、254明治の春の四月には、255斯世(このよ)の滅亡と基督(きりすと)の、256神の信徒(しんと)がヒマラヤの、257高地を尋(たず)ねて寄り集(つど)ひ、258寺を建(たて)たり祈禱(きたう)して、259総ての事を打棄(うちす)てて、260救ひを祈る最中(さいちう)に、261神の御国(みくに)に生(うま)れたる、262日本の人が知らぬとは、263灯台下(とうだいもと)は真(しん)の暗(やみ)。264さは去(さ)り乍(なが)ら世の人よ、265周章(あわ)てず騒がず一筋(ひとすぢ)に、266神の教(をしへ)に従ひて、267誠(まこと)を尽(つく)せば此度(このたび)は、268一先(ひとま)づ延ばす神の旨(むね)、269斯世(このよ)の滅亡来(く)る事(こと)は、270何(いづ)れの神も知りつれど、271此儘(このまま)続(つづ)かす経綸(しぐみ)をば、272知らざる故に色々と、273騒ぐは無理も無けれ共(ども)、274世界に鬼は無いとやら、275鬼といはれし艮(うしとら)の、276隅(すみ)に坐(ゐ)ませし生神(いきがみ)が、277斯世(このよ)この儘(まま)預(あづか)りて、278善と悪とを立別(たてわ)けて、279世界の洗濯為(な)し玉ひ、280清きは赦(ゆる)し玉ふなり。281早く改心(かいしん)一等(いつとう)ぞ。282心(こころ)次第(しだい)で此度(このたび)は、283どんな御徳(みとく)も授けられ、284心の悪(わ)るい人民は、285厳(き)つき懲戒(いましめ)ある故に、286何(な)んにも知らぬ神の子等(ら)、287総(すべ)てを捨(すて)て神界(しんかい)に、288心(こころ)捧(ささ)げて祈れかし。
289まいにち新聞披(ひら)いて見れば、290魔法(まつぽ)の斯世(このよ)は眼(ま)のあたり、291殺人強盗窃盗(せつとう)に、292詐偽(さぎ)に間男(まをとこ)大喧嘩(おうげんくわ)、293一つも碌(ろく)な記事は無い。294熟々(よくよく)思案をして見れば、295実(げ)にもこの世は暗黒(くらがり)よ。296畜生(ちくしやう)ばかりの住(す)み処(どころ)。297思へよ思へ秋津人(あきつびと)。298日本は神の住み処(どころ)、299大和御魂(やまとみたま)の持主(もちぬし)ぞ、300世界に先立(さきだ)ち善行(よきこと)の、301鏡を出して敷島(しきしま)の、302水晶魂(すいしやうだま)を輝かし、303出口(でぐち)の守(かみ)に従ひて、304二度目の岩戸(いはと)の大前(おほまへ)に、305世界の人を助くるは、306日本の民(たみ)の天職ぞ。307日本御魂(やまとみたま)の持(もち)まへぞ。
308けん利(り)義務じやと小理窟(こりくつ)斗(ばか)り、309潜(もぐ)りて飯(めし)を喰(く)ふものは、310我(わが)神国(しんこく)の土(つち)の上(うへ)に、311いく十万の穀(ごく)潰(つ)ぶし、312法律ばかりを楯(たて)と為(な)し、313情誼(なさけ)も義理も知らばこそ、314鬼の上前(うはま)へ越(こ)す悪魔(あくま)、315日本御国(やまとみくに)に蔓(はび)こりて、316今や斯世(このよ)は真(しん)の暗(やみ)、317仁義(じんぎ)道徳敗頽(はいたい)し、318誠(まこと)の人はなき暮(くら)し、319獣畜(けもの)ばかりの住む世界、320清めて元(もと)へ立(た)て復(かへ)す、321変性男子(へんじやうなんし)の斯(こ)の教(をしへ)。
322ふじの高峰(たかね)に村雲(むらくも)懸(かか)り、323清き姿を包めども、324雲立ち退(の)けば元(もと)の不二(ふじ)、325神代(かみよ)ながらの神の山(やま)、326気高(けだか)き姿は世界一。327日本(やまと)魂(だましひ)も其通(そのとお)り、328心に懸(かか)れる村雲(むらくも)を、329除けば直(す)ぐに光り出す、330元(もと)は天地の分身魂(わけみたま)。331魂(たま)を磨けよ人々よ。332神の誠(まこと)の御教(みをしへ)を、333畏(かし)こみ謹(つつ)しみ赤心(まごころ)に、334誓(ちか)ひて固く守る可(べ)し。
335こん輪(りん)奈落(ならく)の底まで落(おち)た、336腐敗(ふはい)堕落(だらく)の世の中に、337水晶御魂(すゐしやうみたま)がただ一つ、338一つの御魂(みたま)を種(たね)として、339日本御魂(やまとみたま)を培養(ばいやう)し、340二度目の世界の御柱(みはしら)と、341したつ岩根(いはね)の大本(おほもと)の、342神の御役(おやく)に立てんとて、343心を千千(ちぢ)に砕(くだ)きつつ、344血を吐く思ひの辛労(しんらう)を、345世人(よびと)の為(ため)に舐(な)め玉(たま)ふ、346変性男子(へんじやうなんし)の雄々(をを)しさよ。
347明治三十六年九月八日
348えん慮(りよ)笑釈(えしやく)も梨地(なしぢ)の硯(すずり)、349齢(よわい)も長き命毛(いのちげ)の、350筆を振(ふる)ひて皇神(すめかみ)は、351三千世界の出来事(できごと)を、352示して斯世(このよ)を救はんと、353明治の廿五年より、354出口(でぐち)の守(かみ)は一筋(ひとすぢ)に、355知らせ給(たま)へど濁(にご)る世の、356人の心は真(しん)の暗(やみ)、357悪魔の住家(すみか)と成果(なりは)てて、358誠(まこと)の言葉は聞入(ききい)れず、359何時(いつ)も恐喝(おどす)と思ひつめ、360悪胴(わるどう)据(す)へて動かない、361訳(わけ)の分(わか)らぬ人草(ひとくさ)は、362地球の上に充満し、363益々(ますます)この世は汚(けが)れ行く。
364てんの神勅(みのり)を畏(かし)こみて、365泥海(どろうみ)世界を清めんと、366三千年の其(そ)の間(あひだ)、367堪(こ)らへ玉ひし御苦難(ごくなん)は、368種々(いろいろ)雑多(ざつた)に身をやつし、369神政(しんせい)成就(じやうじう)の其為(そのため)に、370守り給ひし霊徳(れいとく)が、371天運(じせつ)循環(まゐ)りて歴然(ありあり)と、372花咲き初(そ)めぬ煎豆(いりまめ)に。
373あ細亜(じあ)、亜弗利加(あふりか)、ヨウロツパ[*神霊界では「エフロツパ」]、374南北亜米利加(あめりか)、375太洋洲(たいやうしゆう)、376一つに丸めて日本(ひのもと)の、377天津日嗣(あまつひつぎ)の神徳で、378万古(まんご)末代(まつだい)続かせる、379神(かみ)の出口(でぐち)の道開(みちびら)き、380竜宮(りうぐう)やかたに表現(あらは)れて、381三千世界の主(ぬし)と成(な)り、382普天(ふてん)率土(そつど)を統一し、383元(もと)の神世(かみよ)と改めて、384神も仏も人民も、385勇んで暮(くら)す松の世(よ)の、386七福神の楽遊(らくあそ)び。
387さん千(ぜん)世界の梅の花、388一度に開く今(いま)や時(とき)、389鬼門(きもん)の金神(こんじん)現(あら)はれて、390鬼も大蛇(おろち)も帰順して、391松の神代(かみよ)と成る上は、392二度目の世界は天国ぞ。393曲(まが)も醜女(しこめ)も消え失(う)せて、394上から下(した)まで神心(かみごころ)、395勇みて暮(くら)す楽しさよ。
396きもんの神は元(もと)の神、397国常立(くにとこたち)の大神(おほかみ)よ。398斯世(このよ)を造り固め成し、399世の根の本(もと)に隠身(すみきり)て、400善悪正邪の審判(あらため)を、401最(い)と厳重(をごそか)に立て玉ひ、402この世(よ)一切(いつさい)守ります、403尊(たふ)とき神にましませり。404鬼門(きもん)の神は男神(をとこがみ)、405経(たて)の守護(しゆごう)と定(さだ)まりて、406緯(よこ)の守護(しゆごう)が裏鬼門(うらきもん)、407女神(めがみ)に坐(ま)して坤(ひつじさる)、408変性女子(へんじやうによし)の神霊(しんれい)ぞ。409世界の悪魔や病(やま)ひ神(がみ)、410悪(あ)しき心の鬼どもを、411払ひ清めて経緯(たてよこ)の、412夫婦(ふうふ)の神は人民(ひとたみ)を、413導びき給(たも)ふぞ尊(たふ)とけれ。
414ゆめになり共(とも)セメテは一度、415綾部高天(たかま)の大本(おほもと)の、416竜宮館(りうぐうやかた)へ往(い)て見たい。417ト言(い)ふて霊魂(みたま)は泥(どろ)まぶれ。418何(ど)うしたら垢(あか)が落(おち)るやら。419近所(ちかく)に居(ゐ)ながら気が揉(も)める、420教祖(きやうそ)を一度拝(はい)したさ。
421めくら聾(つんぼ)よ世界の九分(ぶ)は。422昔(むかし)の神代(かみよ)が巡(めぐ)り来て、423変性男子(へんじやうなんし)が現(あら)はれて、424世界の事を知らせども、425実地見せても気が付かぬ。426一度に驚愕(びつくり)する事が、427出来(でき)ては成らぬと朝夕(あさゆふ)に、428声を限りに叫(さけ)べ共(ども)、429何処(いづこ)を風が吹くらんと、430言はぬ斗(ばか)りに鼻の先、431フフンと笑つて空向(む)ひて、432自(をの)が乗り行く火の車、433実に憐(あは)れな人ばかり。
434み仙(せん)の神山(みやま)に立籠(たてこも)り、435この世の泥を清めんと、436三十四年は菊の月、437八日(やうか)に館(やかた)を立出(たちいで)て、438神徳(みいづ)も高きこの山に、439祈り玉ひし我(わが)教主(きやうしゆ)。440至誠は天地(てんち)に通じけん、441十五の月の有明(ありあけ)に、442尊(たふ)とや神霊現(あら)はれて、443世の行先(ゆくさ)きの事(こと)どもを、444いと懇(ねんご)ろに説(と)き給ひ、445教御祖(をしへみおや)の御心(みこころ)は、446春野(はるの)の雪と解(と)け初(そ)めぬ。447され共(ども)高き神の山、448木立(こだち)は繁(しげ)く渓(たに)深く、449雲霧(くもきり)四方(よも)を閉籠(とぢこ)めて、450月日(つきひ)も為(ため)に光(ひか)り浅(あ)せ、451常世(とこよ)の暗(やみ)の如(ごと)くなり。
452しん徳(とく)高き神の山、453開(ひら)けて茲(ここ)に千四百、454四十余年と成りぬれど、455女人禁制(によにんきんせい)の神の山、456今に汚(けが)れし事も無く、457神祇(かみ)の集(つど)ひの神園(には)として、458清き霊地(れいち)と鳴(なり)響(ひび)く、459浪音(なみおと)たかき八塩路(やしほぢ)の、460女島(めしま)男島(をしま)と諸共(もろとも)に、461神代(かみよ)の姿(すがた)変(か)へぬなり。462神代の儘(まま)の神の国、463瑞穂(みづほ)の国を守(まも)らんと、464冠島(をしま)沓島(めしま)の神々は、465弥山(みせん)の神山(みやま)に神集(かみつど)ひ、466清(きよ)けき和知(わち)の河水(かはみづ)に、467世界を清め人々を、468安きに救ひ助けんと、469天(あま)の岩戸(いはと)を押開(おしひ)らき、470村雲(むらくも)四方(よも)に掻別(かきわ)けて、471教御祖(をしへみおや)の手を通し、472口を通して詳細(こまやか)に、473諭(さと)させ玉ふぞ尊(たふ)とけれ。
474ゑい耀(よう)栄華(えいぐわ)に暮(くら)して来たが、475報(むく)ひは忽(たちま)ち丸裸体(まるはだか)、476楽(らく)した後(あと)の糠(ぬか)苦労、477難義(なんぎ)ばかりの珠数(じゆづ)つなぎ。478誠(まこと)の為(ため)の苦労なら、479神の助(たすけ)で何事も、480末(すゑ)に萎(しほ)れぬ花が咲(さ)き、481万古(まんご)末代(まつだい)名を残し、482斯世(このよ)の神と仰(あほ)がれん、483勤(つと)めよつとめ人々よ、484誠の道に乗り替(かへ)て、485松の心で励(はげ)む可(べ)し。
486ひろい世界に只(ただ)一柱(ひとはしら)、487是(これ)を誠の神といふ。488斯世(このよ)つくりて万類(ばんるい)を、489育てむ為(ため)に日月(じつげつ)を、490守りの神と神定(かんさだ)め、491神の御子(みこ)なる民草(たみくさ)を、492養ひ賜(たま)ふ難有(ありがた)さ。
493ももち万(よろず)の神々(かみがみ)が、494鬼門の神に従(したが)ひて、495三千世界を夫(そ)れ夫(ぞ)れに、496持場(もちば)々々(もちば)を守ります。497山には山の神坐(ゐ)まし、498河(かは)には河の神居(ゐ)まし、499草木(くさき)は草木の神居(ゐ)まし、500海には海の神ゐます。501大地(おほぢ)は禁闕金(きんかつかね)の神、502二度目の世界の守護神(まもりがみ)。503陸(あげ)と海(うみ)との竜宮(りうぐう)の、504乙姫(おとひめ)どのはこの砌(みぎ)り、505綾(あや)の高天(たかま)に現はれて、506日の出の神とひつそうて、507斯世(このよ)の守護(しゆご)と代(かは)りたり。508天地(てんち)覆(かへ)りて上(う)へ下(し)タに、509成(な)るとの教(をしへ)は此事(このこと)ぞ。510実(げ)にも尊(たふと)き神代(かみよ)かな。
511せまい心で鼻高(はなたか)さんが、512高天原(たかあまはら)へ出(で)て参(まゐ)り、513出口(でぐち)の守(かみ)の筆先(ふでさき)を、514聞いたら嘸(さぞ)や困るべし。515心に合(あは)ぬ事(こと)斗(ばか)り、516三日や十日や百日(ひやくにち)に、517神の経綸(しぐみ)は解りやせぬ。518誰(だれ)しも覚え在(あ)る故に、519一寸(ちよつと)様子を書くなれば、520浅智慧(あさぢえ)学者の胸の内(うち)、521一から百まで知れ渡る、522変性男子(へんじやうなんし)の御身魂(おんみたま)、523出口の守(かみ)の書(かか)れたる、524世界の宝の神教(みをしへ)が、525心に当(あた)りて耳痛く、526聞(きけ)ば聞(き)く程(ほど)腹が立ち、527身体(からだ)がビリビリ震(ふる)ひ出し、528気分悪(あ)しくてモヂモヂと、529終(しまい)にや遁(に)げて去(い)にとなる。530眼(まなこ)と口(くち)の間(あひ)に在(あ)る、531鼻(はな)が知らずに高く成(な)り、532夫(そ)れが邪魔(じやま)して脚下(あしもと)が、533見えない故(ゆえ)に丼壺(どぶつぼ)へ、534落ちて難渋する迄(まで)は、535ここの教(をしへ)は聞かれない。536少しの学が邪魔になり、537理窟(りくつ)斗(ばか)りに固まりて、538何時(いつ)も疑念の晴間(はれま)なく、539心に取越苦労而巳(のみ)。540生(うま)れ赤子(あかご)に成るまでに、541高い鼻めが邪魔(じやま)をして、542誠(まこと)の教(をしへ)の垣(かき)をする、543なさけないのは人心(ひとごころ)。
544すでに悪魔に取(とり)ひしがれて、545危ふい処(ところ)を差添(さしそへ)の、546誠(まこと)こころに染められて、547捨(すて)た思案の後戻(あともど)り、548洋服脱いで沓(くつ)捨(す)てて、549皮のカバンも投(なげ)捨てて、550昔(むかし)の神代(かみよ)の人となり、551熟々(つらつら)思ひ回(めぐ)らせば、552出口の守(かみ)の御知(おし)らせの、553通りに汚(けが)れた世界じやと、554固く心を取り直し、555只(ただ)一筋(ひとすぢ)の神の道、556心も勇み気も開(ひら)き、557花咲く春に遇(あ)ふ思ひ、558斯(こ)んな結構が又と世に、559三千世界に在(あ)らうかと、560初(はじ)めて覚(さと)り大本(おほもと)に、561大きな尻を末長く、562綾(あや)の高天(たかま)で猫(ねこ)と成る。563オツトどつこい神様の、564激しき威徳に照らされて、565心の底の塵芥(ごもくた)を、566白状したが情け無い、567是(これ)が出口の王仁三郎(おにさぶらう)。
568(明治卅六年九月十日)
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